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化学農業と有機農業のはざまで考える

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Academic year: 2021

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化学農業と有機農業のはざまで考える 

帯広畜産大学  筒木  潔   

1.  十勝の農業の現状   

2. 消費者が感じる農産物への不安    農薬使用の影響 

  重金属汚染 

  環境ホルモン  ダイオキシン  フタル酸エステル    食中毒原因菌・抗生物質耐性菌 

  硝酸塩    BSE 

 

3. 安全・安心のための方法  (ア)有機農業 

(イ)減化学肥料・減農薬栽培 

(ウ) 低毒性農薬の開発・適正な農薬・肥料施用基準の制定  (エ)汚染源の究明と除去 

 

4. 食の安全・安心を保証する制度 

(ア)有機食品の検査認証制度を通過した食品  有機 JAS マーク 

平成 17 年 7 月「農林物資の規格化および品質表示の適正化に関する法律

(JAS 法)」の改正に従い、第三者機関による認証を受けなくてはならない。 

圃場は周辺から肥料、土壌改良資材または農薬が飛来しないように明確に区 分されていること。多年生作物を生産する場合にあってはその最初の収穫前 に 3 年以上、それ以外の作物を生産する場合にあっては 2 年以上、指定され る基準に基き農産物の栽培が行なわれている圃場であること(基本的に化学 肥料・化学農薬の使用禁止)。 

(イ) 特別栽培農産物   

平成 15 年 5 月「特別栽培農産物に係るガイドライン」による。平成 16 年 4 月施行。化学肥料および農薬の施用量を栽培地域慣行量の 50%以下として 栽培した農産物。農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学合成され た農薬及び肥料の使用を低減することを基本として、次の2点を生産の原則 とする。 

  ①  土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させる 

  ②  農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培方法を採 用して生産する 

(ウ) エコファーマー 

  平成十一年度制定の「持続性の高い農業生産方式の導入に関する法律」に よる。エコファーマーとは、堆肥等の土づくりを基本として化学肥料、化学 農薬の使用量を低減するための生産方式(持続性の高い農業生産方式)を自

(2)

分の農業経営に導入する計画を立て、知事に申請し、認定された農業者の愛 称である。北海道における認定件数937件(平成 16 年 12 月末) 

(エ) 北のクリーン農産物(Yes! Clean)表示制度(平成 15 年 9 月改正) 

道内で生産されていること、 

北海道が定めた化学肥料や化学合成農薬の使用量に関する数値基準に適 合していること、 

栽培基準に基づいて生産されていること、   

他の農産物と分別収穫・保管・出荷されていること   

5. 有機栽培が土壌の性質に及ぼす効果   

6. 有機栽培が農産物の品質に及ぼす効果 

糖度の増大、ビタミンの増大、硝酸塩の減少   

7. 慣行農業は危険か 

○  慣行農業での生産物の安全性に関する正当な評価が必要。 

○  化学肥料や農薬を全否定するのは現実的でない。 

○  化学肥料・農薬の施用基準を遵守し、さらに施用量を削減する努力は望まし い。 

○  土壌劣化や地力の減退を防止するため、有機物の施用や緑肥の栽培は行なう べきである。 

 

8. 将来への展望 

都道府県の指導する肥料農薬の施用基準を守っているかぎり、食の安全への不 安はない。しかし、農薬や肥料の施用が作物以外の生物や農地外の環境に深刻な 影響を及ぼさないよう注意しなくてはならない。また、有機物を使用した土つく りも大切であるが、施用する有機物の特性にも注意する必要がある。 

 

参照

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