電磁気学Ⅱ定期試験問題
平成 24 年 7 月 26 日実施
1. (a) 誘電率 : ε 、透磁率 : μ 、導電率 : σ の等方性媒質中(真電荷は存在しない)における電信方程式(電
界 E に関する式のみで良い)を、マクスウェル方程式から導出せよ。(式の導出過程をきちんと 書くこと。) なお、必要ならば、現象論的なオームの法則 i
e= σE や、 X を任意のベクトルと した時に成り立つベクトル公式 ( X ) ( X ) X を、証明無しに用いてもよい。
(b) 媒質中で、伝導電流に対して変位電流が無視できるとき、ε, σ, ω(ω は交流電界の角周波数)の 間にはどのような関係が成り立つか。またその時、電信方程式はどのような式に近似できるか?
また、そのような条件が成り立つ媒質とは何か? (記載例: 磁性体、超伝導体など)
(c) z > 0 の空間を満たす問(b)の媒質中に、真空中から平面電磁波 E ( z , t ) E
0( z ) e
jtが垂直入射す る時、媒質内部で電磁波はどのような式で表わされるのか? 式や図を使って定量的に説明せよ。
2. 図に示す様に、固有インピーダンスの値が各々 Z
1および Z
2の 2 種類の媒質ⅠとⅡが、 z = 0 の面を境に接している。
今、平面電磁波が媒質Ⅰから媒質Ⅱに入射角 θ
iで斜め入 射する場合を考える。入射波、反射波および透過波の波 数ベクトルと角周波数をそれぞれ (k
i, ω
i), (k
r, ω
r) および (k
t, ω
t) とし、電場ベクトルは図の様に y 軸に垂直な面内 にあり、磁場は y 成分のみとする。
(a) (|k
i|, |k
r|, |k
t|) および (ω
i, ω
r, ω
t) に対して成り立つ関係を 示し、界面における境界条件から、 |E
i|, |E
t|, |E
r|および
|H
i|, |H
t|, |H
r|の間に成り立つ関係式を示せ。
(b) 電界反射係数 r = (|E
r|/|E
i|)および電界透過係数 t = (|E
t|/|E
i|)を求めよ。
(c) 入射角 θ
iと屈折角 θ
tの間に成り立つ Snell の法則
を示し、それを用いて電界反射係数 r を θ
iと θ
tのみで表わす Fresnel の式を導け。
(d) 反射率 R = |r|
2の入射角 θ
iに対する変化の様子を図示し、そのような反射率の入射角依存性 が生じるメカニズム(物理的原理)を 200 字程度で説明せよ。
3. 電磁ポテンシャル ϕ および A に関する以下の式について設問に答えよ。
) 3 ( ) 0
, ( ) 1
, ( div
) 2 ( )
, ( ) , 1 (
), 1 ) (
, ) (
, 1 (
2
2 0 2 2 0
2 2 2
t t t c
t t t
c t t
t c
x x A
x i x
x A x
(a) 電磁ポテンシャルを用いて電場 E および磁場 B を与える式を各々式(4), 式(5)として書け。
(b) 電荷密度分布や電流密度分布が与えられた時、式 (1) ~式 (5) をどのように用いて解いていけば 電場および磁場が求められるのか ? その手順を言葉と式の番号で簡潔に述べよ。
(c) 式(1)~(5)を用いて Maxwell 方程式の 4 つの式を導け。ただし、f をスカラー関数、X をベクト ル関数とした時、 rot grad f 0, div rot X 0 , rot rot X grad div X X である。
4. 半径 a の円周上を一定角速度 で回転している電子 − e から放射される電磁波の単位時間当たりの エネルギーを求めよ。また、放射される電磁波の偏波について述べよ。(ヒント: 円の平面内に x, y 軸をとると、点電荷の座標は(a cos t, a sin t)で表せる。また、点電荷 q の単位時間当たりの放 射エネルギーを与える Larmor の式は右のように与えられる。)
x z
媒質Ⅰ 媒質Ⅱ
E
iH
iE
rH
rk
ik
rk
tH
tE
ty
q
iq
rq
t2 3
0 2