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新たな消防像を目指して

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Academic year: 2021

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今日,消防をとりまく環境は大きく変動しています。例えば急速な高齢化の進展や地域コミュニティーの 脆弱化,市民の危機管理能力の低下などがそれであり,消防機関に対して新たな対応が求められているとい えましょう。

このような状況の下で,神戸市消防局においても,ケアライン 119(緊急通報システム)の導入や,「あんし んひと言作戦」と名付けて,職員が直接市民のお宅を訪問し,防火・安全について語りかけるとともに市政 全般についても要望を聞いてゆくという事業,また市民救命士の養成事業(市民救急)等の新たな事業への取 組みを進めているところです。予防行政や救急、業務の充実と併せ,もはや,昔ながらの「火消し」のイメ ージだけでは,今日の消防を語れなくなってきています。

今後も,さらに新たな事業展開の拡大が予想される中で,現行組織の再構築が必要になっていると考えて います。そのための手法として,若手職員のみなさんから CI の手法を導入してみてはと提案がなされたので す。つまり,CI の導入により新たな消防像を構築し,それに向けて組織と職員の意識を変革し,消防に対す る新たなイメージを市民に浸透させてゆこうというのです。

この計画の受入れに当たっては,特に職員の意見をどのように汲み上げてゆくかが大きな課題でありまし たし,実施後も引続きの課題でもあります。長い間の伝統的な階級社会という私たちの職場の特殊性からも,

特にその感が強いわけです。

そこで,CI の計画策定については,職場内公募による若手職員中心のチームを編成して,外部の専門家の 方々の知恵もお借りしながら進めることとしたのです。今後の具体的なプロジェクトの推進についても,職 場内公募による現場の職員によるプロジェクトチームによって進めてゆこうと考えています。

今回,神戸市消防局は,その理念を「私たちは,安心して暮らし,働ける都市・神戸を守り,育てます」と しました。「育てます」という言葉の中に,新たな事業展開をさらに進め,まちづくりに取組んでゆくという 決意を込めています。

具体的には,広報の充実やデザイン,市民のみなさんへの応対の向上等を目指すイメーシアップ作戦と,

コミュニケーションの活性化,人材活用,職場の活性化や事務改善を目指すリニューアル作戦を実施するこ ととしています。

現在,神戸市では,新しい都市魅力の創造をめざす「アーバンリゾート都市」の実現のため,「アーバンリ ゾートフェア神戸 93」を開催しています。これを成功させるためには,都市の基本条件としての安全,安心 を積極的に提供してゆかなければなりません。そのためにも「もっと,ぐっと(good),コミュニケーション」

をモットーに,CI を是非とも成功させたいと考えているところです。

計画の概要は以上の通りですが,広くアドバイスやご意見なども頂けたらと思っております。いいお知恵、

がありましたら,ご示いただきたいと存じます。

随想 新たな消防像を目指して

上 川 庄二郎

(神戸市消防局長)

参照

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