8 特集■ 「社会を生き抜く力と希望をはぐくむ教育の推進」
1 はじめに
本校は、平成27・28年度の2年間にわたり、
さいたま市教育委員会から基礎学力向上研究指 定校として委嘱を受け、国語科・算数科の授業 実践を中心に、家庭と連携して基本的な生活習 慣・基礎学力の向上を目指して研究に取り組ん だ。
本校の研究の特色は、「よい授業の実践」と「家 庭との連携強化」を柱に据え、学び合える児童 の育成の具現化を図った点である。
2 研究の概要
(1)主題設定の理由
本校では、「基礎学力」を「学ぶ意欲」「課題 に対して自分なりの思いや考えをもつ力」「自分 の思いや考えを伝える力」ととらえ、各教科の 特性に応じた指導方法の工夫改善に取り組むこ とにした。また、基礎学力の向上には、生活習 慣を整え、家庭学習を習慣化させる必要がある と考え、家庭との連携を強化させるための手立 てを考えることにした。
(2)具体的な取組【よい授業の実践】
「学ぶ意欲を高める」ための取組では、①単元 全体の目標(学習のゴール)と単元全体の学習 計画を明らかにした。(国語)②児童が必要感を 感じるような問題を提示した。(算数)③目標と する姿をモデル化しイメージできるようにした。
④学習内容・学習活動に対して適切に評価した。
「自分なりの思いや考えをもつ力を育む」取組 は、①校内の言語環境を整え、使える言葉を増 やした。(国語)②自力解決を助ける既習事項を
掲示した。(算数)③ワークシートや資料、教材 を工夫した。
「自分の思いや考えを伝える力を育む」取組は、
①ペア学習・グループ学習などの少人数学習を 取り入れ、行い方を工夫した。②全体学習の行 い方を工夫した。
(3)具体的な取組【家庭との連携強化】
①「家庭学習の手引き」を作成・配付し、家 庭学習の大切さや生活習慣を整えることの大切 さについて啓発した。②家庭学習で使用する資 料の形式や行い方を全学年で統一し、家庭学習 のシステム化をした。③「学習振り返りカード」
を使い、毎月自分の生活・学習について家族と 共に振り返る機会をつくった。
3 成果と課題
全国学力・学習状況調査では、記述式問題の 無解答率が、全国平均・さいたま市平均を下回っ た。また、質問紙調査から自分の考えを説明す ることに対して抵抗が少ないことが明らかに なった。さらに、学力向上と相関の強い項目の 得点が高かった。
家庭との連携強化に関する取組の成果を検証 するために学校独自で行った意識調査では、
生活習慣・学習習慣に対して保護者の意識が 高まっていることが明らかになった。
2年間の研究で、本校が考える基礎学力を向 上させることができた。また、さらに学力を向 上させるための基盤づくりもできた。今後は、
新たな視点で基礎学力をとらえ、確かな学力を 育んでいきたい。
――「基礎学力向上」研究指定校 ――
自ら考え、豊かに表現し、
学び合える児童の育成
~家庭と連携した基本的な生活習慣・基礎学力の向上を目指して~