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2006年度 上智大学経済学部経営学科 

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2006年度 上智大学経済学部経営学科

網倉ゼミナール 卒業論文

A0342418 筧 雅弘

提出日 2007年1月15日

テーマ

ニンテンドーDSの大ヒットとゲーム機の進化の行方

(2)

目次

はじめに

一章

ニンテンドーDSとは

二章

ニンテンドーDSに関する調査

1・ニンテンドーDSのヒットについて

2・ニンテンドーDSの売り上げを牽引したソフトの分析

3・ニンテンドーDSのヒットについての考察

4

今後の展開について

三章

次世代ゲーム機

まとめ

おわりに

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はじめに

2006年のヒット商品は何だろうかと考えるとヒット商品番付を出すまでもなく、ニンテンドーDSが真っ先 に思いつきます。3月に発売されたニンテンドーDSliteは今なお品切れしている店が多く入手困難となっ ていますし、最近は電車の中でニンテンドーDSを遊んでいる人を見かける頻度も増えました。 そしてソフト売り上げも2005年は全ハードで3本だったミリオンタイトルが、2006年はニンテンドーDSだけ で7本も出ていてさらにそのうち3本はトリプルミリオンを達成しました。 ニンテンドーDS売前にはゲーム業界ではゲームソフトの売り上げは減少を続け、一部の人気シリーズ しか売れないという現状から、ゲームバブルの崩壊とささやかれていたり、任天堂の独壇場と言われて いた携帯機市場に過去任天堂を据え置きゲーム機トップの座から降ろしたsonyが参入したりと厳しい 市場情勢に加え、ニンテンドーDSも奇抜なハードデザインゆえにその成功はゲームメディアや各種ア ンケートでは疑問視されていました。 その前評判を覆したヒットの言動力は何なのだろうか? そしてこのヒットからゲーム業界にどのような変化が起きているのかを考察し、これからのゲーム業界 はどのような方向に向かっていくのか?という疑問を自分なりに研究して論じてみたいと思います。

ニンテンドーDSのヒットについての仮説

①ニンテンドーDSが事実上、携帯ゲーム機のトップハードであるGAMEBOYADVANCE(GBA)の後 継機であり、GBAソフトとの互換性もあり、携帯ゲーム機=任天堂というイメージも強いためGBAのユ ーザーが移行してヒットとなった。 ②ニンテンドーDSで発売されたソフトが今までにないユーザーを引きつけそれらのソフトが今までゲー ムをしてこなかった、(しなくなった)新しいユーザーを市場に取り込むことに成功したため。

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一章

ニンテンドーDSとは

任天堂が2004年に12月2日に発売した携帯型ゲーム機。 価格15000円(ニンテンドーDSLite 16800円) 特徴 ダブルスクリーン 26万色表示可能な3インチのバックライト機能付き半透過反射型TFTカラー液晶ディスプレイ 下画面は画面に直接触れて操作することができるタッチスクリーン ワイヤレス通信 本体に標準装備されているワイヤレス機能により、接続ケーブルなしで手軽に周囲のプレイヤーとチャ ットや対戦ゲームなどを楽しむことができる。 ピクトチャット内臓 DS本体さえあれば、最大16台のDS文字や手書きの絵をワイヤレス交信するコミュニケーションツール ダブルスロット ニンテンドーDSソフトとゲームボーイアドバンス専用ソフトの両方が遊べる。 マイク入力 本体にはマイクも内蔵されており、プレイヤーの声や手拍子などの指示でゲームを進めることが可能 になる。 wi-fi通信 無線LANやfreespot、ニンテンドーwi-fiコネクタなどを使い遠く離れたプレイヤーと通信を行うことが可 能になる。 スペック ニンテンドーDS lite 本体サイズ (縦)73.9×(横)133.0×(厚さ)21.5mm 重 さ 約218g タッチペンのサイズ (長さ)約87.5mm (太さ)直径 約4.9mm ディスプレイ 上画面 ・3インチ(対角)透過型 TFTカラー液晶 ・バックライト付き (4段階輝度調整可能) ・192×256ピクセル解像度

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0.24mmドットピッチ ・26万色表示 下画面 ・3インチ(対角)透過型 TFTカラー液晶 ・バックライト付き (4段階輝度調整可能) ・192×256ピクセル解像度 0.24mmドットピッチ ・26万色表示 ・抵抗膜方式 透明アナログタッチスクリーン付き 主な操作部 ・十字ボタン、A/B/X/Yボタン、L/Rボタン、START/SELECTボタン ・タッチスクリーン ・内蔵マイク(ソフトにより音声認識可能) 入出力端子 ・DSド差し込み口 ・ゲームボーイアドバンスカートリッジ差し込み口 ・ステレオヘッドホン/マイク接続端子 ワイヤレス通信機能 IEEE 802.11対応および任天堂独自プロトコルの2方式に対応 ・電波到達距離:10~30m(周辺環境により異なります) ・ソフト次第で1つのDSドで複数のニンテンドーDSいた多人数プレイ可能 CPU ARM9 CPU および ARM7 CPU

サウンド ステレオスピーカー内蔵(ソフトによりバーチャルサラウンド可能) その他の機能 ・リアルタイムクロック内蔵(日付・時刻表示/アラーム機能) ・タッチスクリーンキャリブレーション ・「ピクトチャット」内蔵 カスタマイズ設定 ・起動モード切替え ・使用言語:日本語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語 ・ゲームボーイアドバンスゲーム表示時、上下画面切替え ・ユーザー情報 電源およびバッテリー

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・内蔵リチウムイオン充電池 ・スリープモードなど電源管理による省電力機能 ・ACアダプタ付き <電池持続時間> 最低輝度 約15~19時間 低輝度 約10~15時間 高輝度 約7~11時間 最高輝度 約5~8時間 (使用するソフトにより異なります) <フル充電時間> 約3時間 対応ソフト ニンテンドーDSカード ゲームボーイアドバンス専用カートリッジ 主なソフト ポケットモンスター ダイヤモンド・パール 東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング New スーパーマリオブラザーズ おいでよ どうぶつの森 東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング

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二章

ニンテンドーDSに関する調査

1・ニンテンドーDSのヒットについて

任天堂の岩田社長は2006年2月のカンファレンスで、ニンテンドーDSトのミリオンセラータイトルが7本 になり、ハード販売台数は発売後わずか20ヶ月で国内実売数1000万台を突破した(GBAの30ヶ月、 PS2の32ヶ月を大幅に上回り、国内ゲーム機史上最短記録)と発表した。 このことでニンテンドーDSがもうすでに先にあげた仮説の①だけでは説明できないということがわかる だろう。 もちろんニンテンドーDS売り上げに仮説①が起因したことは事実であろうが、ニンテンドーDSのヒットは GBA等ニンテンドーの今までのハードの普及ペースを凌駕していることは明白であるため、他の要因 の存在が考えられる。 では、何故これほどの驚異的なペースで販売台数を増やすことができたのであろうか考えてみたいと 思う。 まずニンテンドーDS売り上げの推移を見てみる。 ニンテンドーDSはスタート時こそクリスマス商戦の影響もあったため、好調なセールスを記録すること ができたが、その後の2月、3月あたりになると売り上げは伸び悩み、同時期に発売されたプレイステー ションポータブル(PSP)に売り上げで劣るようになった。 しかし4月にニンテンドーDS発売前からCMや雑誌などで露出して期待度が高かったソフト「nintendogs」 が発売されたのをきっかけにセールスを伸ばしていった。その後の5月にのちにダブルミリオンの大ヒッ トとなりニンテンドーDS人気の火付け役ともいえる「脳を鍛える大人のDSトレーニング」が発売され、安 定的に好セールスを記録し2005年クリスマス商戦直前に発売された「おいでよどうぶつの森」、「マリオ カートDS」のヒットともに爆発的な売り上げを記録し、この時期あたりからニンテンドーDSが店頭での品 切れが目立つようになった。そして2006年3月にニンテンドーDSを軽量化し、画面も明るくしたニンテン ドーDSLiteを発売すると今現在まで出荷すればしただけ売れ、商戦機でなくとも品切れが目立つという 異常ともいえる売り上げをみせている。 このニンテンドーDSの売り上げ推移で注目したいのが、ニンテンドーDSが売り上げを伸ばすときには 必ずそれを牽引したソフトがあるのだ。このことでニンテンドーDSがソフト主導で売り上げを伸ばしてき たことがわかる。 同時期に発売されたsonyのPSPは発売以来、発売直後と商戦期以外はほぼ一定した売り上げを記録 しているのでその違いは明確である。次にニンテンドーDSの売り上げを牽引したソフトをいくつか分析 してみたいと思う。

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2・ニンテンドーDSの売り上げを牽引したソフトの分析

nintendogs ニンテンドーDSのタッチパネルとマイク入力を使って、犬と触れ合い犬の世話をするゲーム DSのワイヤレス通信機能を使ったすれ違い通信により他のユーザーの犬と触れ合いや、アイテム交 換をすることができる。 東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授 監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング このソフトのメイン部分は「脳年齢チェック」と「毎日トレーニング」 「脳年齢チェック」は、三つのテストをランダムに選んで脳年齢を算出する。 一つのテストは数分で、全部で10分ちょっとで非常に手軽に出来る。 「毎日トレーニング」 好きな脳トレーニングゲームを選んでプレイすることができ、プレイするとカレンダーに判子が押され る。 そしてその判子がたまっていくとプレイできる種類が増えていく。 こちらもひとつのトレーニングのプレイ時間は数分で手軽に出来る。 続編である「東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 もっと脳を鍛える大人の DSトレーニング」も発売されていて、好調な売れ行きをみせている。 おいでよ どうぶつの森 このソフトは据え置き型のニンテンドー64とゲームキューブで発売された「どうぶつの森」シリーズのニ ンテンドーDS版。 このゲームではプレイヤーはちょっと変わった動物の住む村に引っ越してきた住人として生活していく。 このゲームの特徴はゲーム内に明確な目標はなく、プレイヤーの好きなように楽しむことができること、 そして現実と同じように時間が流れることである。そのため現実時間で時がたてば、ゲームの中でも時 が立ち、変化がおきているのだ。 このゲームもニンテンドーDSの通信機能をいかして、他のプレイヤーとお互いの村を行き来したりする ことができる。 上記のソフト群ではいくつもの共通点を見出すことできる。 ・1回のプレイ時間が短く、非常に手軽にプレイできる、それでいて長期間続けることが出来る。 今までゲームメーカーはたくさん遊んでもらえるように工夫をこらしてきた、しかしこれらのゲームは一 日にたくさん遊ばせないように工夫が凝らされているという点で今までのゲームの常識とは異なってい る。「nintendogs」では一日に何度犬と触れ合おうとしても犬の反応は変わらない、散歩も一日に何回も

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できないようになっている。「脳を鍛える大人のDSトレーニング」では同じトレーニングは一度しか記録 を残せないし、脳年齢チェックも一日に一度しかできないようになっている。しかしながらちゃんと継続 するためのモチベーションを保つように工夫されている。 このことは現在のゲーム業界の問題点となっている中古市場による売り上げの減少という問題に対す るひとつの答えになっているのだ。長時間ではなく長期間というプレイスタイルなために中古市場に流 れにくいのだ。 ・終わりがないこと。 従来のゲームではステージをクリアするなどの目的を達成するとそのゲームは終わりとなるのだが これらのゲームではプレイヤーに飽きがくるまでは続けることができるのだ。 ・通信機能で他人とコミュニケーションを取ることが出来る。 「nintendogs」と「おいでよどうぶつの森」では一番簡単な方法だとDSを持っている人同士ですれ違うだ けで他人とアイテムの交換や手紙のやり取りなどができる。次にこれらの要素がどのようにヒットに結 びついているかを考察してみたいと思う。

3・ニンテンドーDSのヒットに対する考察

よく一般的に言われているのがニンテンドーDSがヒットしたのは犬を飼うことや脳のトレーニングなど今 までゲームになじみがない層が興味を持つような題材のテーマのソフトを発売してその層を取り込んだ ためユーザー層が拡大したということだ。 そしてその層が今までの従来的なソフトにも興味を持ち売り上げが上がっているという理論、これは仮 説②である。 これは任天堂の岩田社長も2006年2月のカンファレンスで語っていたようにまさしくその通りだと思う。 では今までゲームをしていないかった層がどのようにニンテンドーDSとそのソフトを認知して購入に至 っているかをここでは考察してみたいと思う。 ゲームソフトの売り上げは通常では最初の一週間での売り上げの大半をしめているのだが、ただこれ らのソフトの売り上げを見てみると、かなり初動率が低いことがわかる。 「nintendogs」が10.52% 「脳を鍛える大人のDSトレーニング」が1.60% 「おいでよどうぶつの森」が10.42% といった具合になっている。 これは徐々に売り上げを伸ばしていることを示していて、これらのソフトは発売後すぐに認知され、購入 されたわけではないということがわかる。 このことから新規ユーザーがニンテンドーDSとそのソフトを認知して購入に至るプロセスは口コミによる ものと考えることができる。 さらに上記したようなニンテンドーDSの特徴とソフトの特徴がコミュニケーションツールとしての側面もも

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ち、その結果として口コミによる情報の伝達が起こりやすいように設計されているということもこの考え を裏付けている。 ハード面では、携帯機であるということにより据え置きの機と違い、容易に伝える相手に触れてもらうこ とができ、ニンテンドーDSの最大の特徴であるタッチスクリーンをタッチペンによって操作するというの も、非常にわかりやすい。説明する側も説明される側もわずらわしさを感じる必要がない。そしてワイヤ レス通信により、他のユーザーとの交流が非常に容易にできるということや、通信するユーザー同士で 共通のソフトがなくても楽しめる内臓ソフトのピクトチャットの存在も大きい。イベント会場などの待ち時 間に見しらぬユーザー同士がニンテンドーDSのワイヤレス通信で遊んでいるという光景もしばしば見 かけられると聞く。 ソフト側では、まずすぐにソフトの面白さが伝わるということ。例えば「脳を鍛える大人のDSトレーニン グ」では10数分のプレイで脳年齢の測定ができる。そして自分もそうでしたがこのソフトはプレイすると、 身近な人にも脳年齢を測ってもらって、自分と比べたりしたくなるのです。勧められた側もプレイに対す る敷居が低いので、今までゲームをしてきていない層も含めてほとんどの人はプレイしてくれます。次 に身近な人がプレイしていると自分の楽しみも増える設計になっているということ。 例えばこれは「nintendogs」や「どうぶつの森」では相手と通信することによって手紙のやりとりやお互い のアイテムの交換などプレイの幅が増えるため他人にもプレイして欲しくなる。 このようにニンテンドーDSはただのゲームハードというだけでなくコミュニケーションツールとしての役 割を持っているため、口コミでユーザーを獲得することができたと考えられる。 DSが出る前まではゲーム市場は年々と縮小傾向にあり今までのように「ファイナルファンタジー」や「ド ラゴンクエスト」などの大作シリーズがでるということだけでは売れなくなってきていました。初代プレイ ステーションが広く大衆に普及したのは「ファイナルファンタジー」(FF)の最新作「FF7」が発売されたため だといわれていますが、プレイステーション3がFFの最新作「FF13」が発売されるということを発表しても 発売直後には売れましたが現在では伸び悩んでいることからも上記のことがわかると思います。その 現状に対する任天堂の答えが今まで述べてきたようなコミュニケーションツールとしての価値を付加す ることであり、その結果として口コミによる新規ユーザー層の拡大が起こったということがわかる。この ことはライバルとされるsonyもおそらく認識していてプレイステーション2ではDVDプレイヤーという付加 価値をつけることによってユーザーを拡大することに成功した。その成功例からプレイステーションポー タブルでは動画や音楽の再生機能をつけ、プレイステーション3ではブルーレイプレイヤーとしての機 能をつけているがなかなか厳しい戦いになっている。

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次に最近のゲームソフトの売り上げから現在のゲームユーザーを分析していきたいと思う。 ゲームソフトの売り上げを見てみる 2006年ゲームソフト売り上げランキング [参照;マルガの湖畔] 1位 DS ポケットモンスター ダイヤモンド・パール 2位 DS 東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 もっと脳を鍛える大人のDSト レーニング 3位 DS New スーパーマリオブラザーズ 4位 DS おいでよ どうぶつの森 5位 PS2 ファイナルファンタジーXII 6位 DS 東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニ ング 7位 DS 英語が苦手な大人のDSトレーニング えいご漬け 8位 DS マリオカートDS 9位 PS2 ワールドサッカー ウイニングイレブン10 10位 DS テトリスDS はっきりと見て取れる傾向はニンテンドーDSが圧倒的に売れているということだが、もうひとつ見逃せ ないことはPS2でランクインしたのは人気シリーズFFの最新作とワールドカップ効果で売れたサッカーソ フトの2本だけということ。つまりDSの売り上げが伸びているのはもちろんそうなのだが、PS2のソフトの 売り上げが減少しているのだ。今までソフト売り上げを携帯機が据え置き機を上回ったことは一度もな かったのだが、2006年にて初めて逆転したことになる。 この現象はどういうことだろうか? 上で説明したようなDSが口コミで新規ユーザーを獲得したという事実だけではこのことを説明すること はできない。据え置き機のソフト売り上げの減少は、ニンテンドーDSが今まで据え置き機でプレイして いたユーザーをも携帯機に引き込んだ結果と言えるのではないだろうか?このことを裏付ける現象が 「ドラゴンクエスト」(DQ)をDSで発売するという発表だ。据え置き機のソフトとして長年リリースされてきた DQがニンテンドーDSで発売されることになったということは、ニンテンドーDSからゲームに入った層に もDQを売りたいという思惑ももちろんあるだろうが、これはメーカーにも今までユーザー層の多くもDSを すでに購入しているという裏づけがあるからであろう。そしてこれはニンテンドーDSが一過性のブーム ではなく、ゲームハードの主流機としての地位を得たといえるだろう。

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4・今後の展開について

周辺機器としてニンテンドーDSでインターネットができるニンテンドーDSブラウザーや、テレビが見られ るワンセグチューナーを発表。さらにソフト面では「漢検DS」といった参考書的なソフトや「健康応援1000 DS献立全集」、「漢字そのままDS楽引辞典」等が好調なセールスを記録している。 このようにニンテンドーDSは携帯型webブラウザーや携帯型テレビ、電子書籍などゲーム機以外にも 新たな可能性を秘めているといえるであろう。

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三章

次世代ゲーム機

ここで次世代ゲーム機と呼ばれる3ハードについて考えてみたい、最初に3機種の特徴を簡単にあげて みる。 XBOX360 マイクロソフト 2005年12月10日発売 39795円(コアシステム29800円) windows擁するマイクロソフトらしくPCゲーム市場とコンシューマーゲーム市場の融和をはかり、 開発環境もPCと近い。現状北米市場ではかなりのシェアを獲得するも、日本市場では苦戦。 高性能グラフィックスとオンライン環境の充実が特徴。 PS3 SCE 2006年11月11日発売 20G 49980円 60G オープン価格 世界的に大ヒットしたPS2の後を継ぎ、ゲーム機としてだけではなく家電としてSCEが巨額の費用 を投じて開発した高性能CPU「Cell」と、次世代メディアのブルーレイディスクを普及させる役割 も担う。今までのゲーム機では出せない高性能グラフィックスが特徴だが、同じような特徴を持つ XBOX360と競合する恐れがある。 Wii 任天堂 2006年12月2日発売 25000円 今までとは全く違うリモコン型のコントローラーを持ち、新たな操作方法を提案。 性能自体は現行機と比べてもそれほど向上していないため、開発は容易。 ダウンロードサービスを利用することで、ファミコン・スーパーファミコン・NINTENDO 64のタ イトルもプレイ可能。新しいコントローラーをどう使うかに注目が集まる。 この3機種のシェア争いは次世代ゲーム機戦争などと呼ばれているが、先から述べてきたニンテ ンドーDSのヒットで見えてきた市場やユーザーの変化が、このシェア争いにどのような影響を与 えるのかを考えてみたい。 ゲーム市場規模比較表 (単位:1万本) [参照;マルガの湖畔] 97年 98年 99年 00年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 最終 4275 4496 5204 4093 3606 3848 4053 4289 4002 5765 現在のゲーム市場の情勢は上の表からもわかるようにニンテンドーDSのヒットによりここ数年

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の低迷からかなり回復が見られ、新規ハードが受け入れられやすい情勢にある。 しかし二章で述べたように据え置きハードに関しては携帯機に押されている為、ユーザーを呼び 込む仕掛けが過去の据え置きハード以上に求められている。 その観点からもう一度3つのハードを見てみる XBOX360とPS3は方向性がほぼ同じで売りはハードスペックの進化によるグラフィックスの強化 にほかありません。これはハイビジョンテレビの普及を見越した戦略だと思われる。 しかしXBOX360はスタートから躓き、PS3も発売直後はよかったもののすぐに販売台数が落ち込み 両ハードともに苦戦をしいられています。PS3に関してはキラータイトルと呼べるものが一本も 発売されてないせいもあると思うが、これはユーザーの嗜好が変わり今までのハードのような方 法論ではユーザーが取り込めなくなっていること示しているのではないか? wiiはハード設計に関しては従来のボタンによるゲームコントローラーでは周りで見ているほう はまったく何をしているかわからない状況だったが、wiiのリモコン型コントローラーではコン トローラー自体を振る・押す・捻る・回すといった操作をするため見ているほうもプレイヤーが 何をしているかわかるようになった、そしてどうやってプレイするかどうかも今までのハードに 比べて格段にわかりやすくなっている。CM戦略に関してはニンテンドーの人気タイトルである 「ゼルダの伝説」よりも新規タイトルである「wiiスポーツ」を重点的にアピールし、CM画面でも詳 しいゲーム紹介よりも常に家族で遊んでいる絵を流すなど、一貫して誰かとともに遊ぶことを強 調してきた。ここから見て取れる任天堂の狙いはニンテンドーDSのように、しかしニンテンドー DSとは違う方法でコミュニケーションツールとしての価値を打ち出すことである。そしてそれは 家族間コミュニケーションのハブとしての役割であろう。 好調な売り上げを記録し、店頭では品薄が続きタイレシオ(本体一台に対するソフトの売り上げ) は過去のハードと比べて異常なほど高い。そのソフト売り上げも任天堂が重点的にアピールした 「wiiスポーツ」とコントローラーがセットになった「はじめてのwii」が、人気シリーズである「ゼ ルダの伝説」よりも売れていることからも任天堂の狙いは現時点ではひとまず成功しているとい えるであろう。しかしwiiは上記のように個室というよりはリビングにおいて家族で楽しむよう に作られているためテレビチャンネルと競合する恐れがある。 現状のセールスから考えてみてもニンテンドーDSと同じ理念を基に開発されたwiiが一歩リード といえるであろう。そしてこの今までのゲーム機とは進化の方向性が異なる、wiiが発売直後に これほどのユーザーに受け入れられたのは、ユーザーが同じ理念を持つニンテンドーDSに触れて いたということが大きいのではないだろうか?しかし不安要素も考えられる。ニンテンドーDS は他者間のコミュニケーションツールとなり得たために口コミによるセールスの拡大という結 果を得ることができたと述べたが、wiiは主に家族間のコミュニケーションツールとしての要素 が強いため、そこで完結してしまう可能性が高い。それを解決する新たなる仕掛けが必要になっ

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てくるかもしれない。他のハードに関しても、XBOX360はゲームの最大のマーケットである北米 で他をリードしているし、PS3に関してはソフトが揃ってからの巻き返しや次世代メディアのブ ルーレイが普及による恩恵も考えられるので今後も見守って生きたい。

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まとめ

今まで、ゲームハードもゲームソフトも性能の向上のみを追い続けてきた、そしてそれにユーザ ーがついてきていたが、ここ数年はゲームソフトの売り上げは低迷し、ゲームバブルの崩壊とさ さやかれていた。 そのような状況でニンテンドーDSは新たな進化の軸を打ち出すことに成功して、社会現象となる ほどのヒットを記録した。 その新たな進化の軸というのは、コミュニケーションツールとしての価値を付加することであっ た。思えばポケットモンスターというソフトが大ヒットしたのも交換、対戦という要素で子供間 のコミュニケーションツールになることができたからかもしれない。 そのニンテンドーDSと同じ理念で開発された次世代ゲーム機のwiiが去年の12月2日に発売され たがかなり順調な滑り出しをみせた。逆に従来型の進化をたどったXBOX360とPS3は厳しい船出と なった。 XBOX360とPS3の苦戦がゲームの現在の方向性での進化の限界を示し、ニンテンドーDSとwiiのヒ ットはゲームというものの新たな可能性を示しているのかもしれない。

おわりに

研究を通じてある疑問が浮かんできました、それはニンテンドーDSのその進化の先に携帯電話が あるのではないかということ。2章の4でも紹介したような、新たな展開はまさしく今まさに携帯 電話が力を入れているものなのではないかと思いました。今は競合しているという感じはありま せんが、近い未来には競合相手になっているかもしれません。 新たな進化の歴史を歩み始めたゲーム機がどのような進化をたどっていくのかこれからますま す注目する必要がありそうです。

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参考文献・WEBSITE

・任天堂ホームページ http://www.nintendo.co.jp/

・Xbox.com | Xbox.com ホーム - 日本 http://www.xbox.com/ja-JP/

・PLAYSTATION®3 OFFICIAL SITE http://www.jp.playstation.com/ps3/ ・DENGEKI Online.com http://www.dengekionline.com/ ・マルガの湖畔 http://homepage3.nifty.com/TAKU64/ ・データで見るDSとPSP+WiiとPS3 http://www.geocities.jp/v7160c_l5/

参照

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