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EMC 2 EMC 3 EMC EMC PCB EMC [3] [4] [21] PCB EMC EMC PCB EMC SI EMC 2. EMC PCB EMC 1 GND 2 Signal Integrity SI Common mode CM Cross talk 3 4 Immunity

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(1)

プリント回路基板周辺の

EMC

問題

井上

†,††a)

萓野

良樹

An Approach for the Electromagnetic Compatibility around the Printed Circuit

Board

Hiroshi INOUE

†,††a)

and Yoshiki KAYANO

あらまし 電磁環境の中で機器内の最も基本的なEMC 問題の発生する部分であるプリント回路基板(PCB) 及びその周辺の電磁放射問題について論じている.本論文では,最初に,信号と放射の関係及びEMC 問題の原 因を解明する手助けになる問題点を整理している.次いで,PCB の有限なグランド面(GND)に流れる電流に 関係する不平衡電流(コモンモード電流)を検討し,放射に大きな影響を与える要素を明確にしている.また, PCB を配線で結合する場合と線路の不連続によって発生する放射の問題の基礎データを示している.本研究で は放射メカニズムを明確にするための最も単純で基本的な構造,すなわち,一般的に使用される表面マイクロス トリップ線路をもつPCB とケーブルによって構成される EMC 問題モデル(EMI アンテナモデル)を用いた. 更に,PCB に関係する配線の不連続部分や基板上の素子,近傍に置かれた導体,PCB を内蔵するきょう体など からの放射についても論じている.複雑な放射メカニズム及び有効な放射抑制法を検討するには適切な検討モデ ルが必要不可欠である.単純モデルから得た基本原理は,様々なモデルへの応用が可能になり,電磁ノイズの対 策が飛躍的に進展すると考えられる. キーワード 電磁環境学,電磁放射,プリント回路基板,電磁妨害

1.

ま え が き

今日の高度化した電子機器に対して,機器の安定し

た作動環境の確立は,社会の中に存在する装置として

非常に重要なテーマである.よく知られるように,機

器はますます小形化し,高速化している.かつては無

線伝送媒体にのみ利用された周波数は,ごく普通に機

器内の信号伝送に用いられている.更に,電源の小形

化,低電圧化は小信号振幅の利用を進め,妨害を受け

やすい電磁環境になっている

[1]

.電磁環境内の共存

性問題を扱う領域,すなわち電磁環境学若しくは環

境電磁工学(

Electromagnetic Compatibility, EMC

では,

秋田大学,秋田市

Akita University, 1–1 Tegatagakuen-cho, Akita-shi, 010– 8502 Japan

††財団法人秋田県資源技術開発機構,秋田県

Akita Prefectural Resource Technology Development Or-ganization, 9–3 Furudate, Kosakakouzan, Kosaka-machi, Kazuno-gun, Akita-ken, 017–0202 Japan

a) E-mail: inoueh@gipc.akita-u.ac.jp

1

) 妨害源(ノイズ源)

2

) 妨害の伝搬路(伝導と空間の経路)

3

) 被妨害側(ノイズへの感度若しくは免疫性,

イミュニティ)

の研究を更に進めて,社会の中に共存できるように機

器を存在させる必要がある

[2]

電子機器のモデルは,図

1

のように示すことができ

[1]

1

) 機能素子を置くプリント回路基板(

Printed

Circuit Board

,以下

PCB

)に関係する

EMC

問題

図 1 機器の EMC 問題のモデル Fig. 1 Model for EMC problem in electronics

(2)

2

) 外部に接続する信号伝送ケーブルに関係する

EMC

問題

3

) シャーシを含む機器全体の

EMC

問題

機器全体としては,考えられる全ての

EMC

問題を

取り扱う必要があるが,機器内の主要なノイズ源は,

PCB

上に置かれた機能を果たすデバイスや信号を伝え

る装置である.

PCB

上及びその周辺に発生する

EMC

問題を考えることは重要である

[3]

PCB

に関係したいろいろな観点の研究論文は最近

の本論文誌にも大変多く掲載されており

[4]

[21]

,全

部を網羅した議論は難しい.機器や

PCB

ごとに異なっ

EMC

問題が表面化するようであるが,基本的な電

磁気現象は共通的原理があると考えられる.筆者らは,

問題の発生を明確にするための単純化したモデルから

基本現象を明らかにし,

EMC

問題の発生の源を明確

にすることを目指してきた.本論文では,

PCB

上及び

その周辺に発生する

EMC

問題に関して単純化したモ

デルを構築して,その中に発生する

SI

及び不要電磁

放射問題を明らかにすることに着目した筆者らの行っ

てきた研究を例にして,

EMC

問題を論じる.

2.

プ リ ン ト 回 路 基 板 と 周 辺 に 発 生 す る

EMC

問題

PCB

に関係する

EMC

問題は,

1

) 電源

·

グランド(以下

GND

)系

2

) 伝送線路(信号の完全性

Signal Integrity

SI

,同相信号

Common mode

以下

CM

,クロス

トーク

Cross talk

,放射)

3

) 放射(近傍界,遠方界)

4

) 免疫性(イミュニティ

Immunity

,または感

受性

Susceptibility

とされるが

[2]

,小形化が更に進むと,

PCB

上に実装

されたデバイスからの

EMC

問題も加える必要が生じ

る.新しい領域(例えば

THz

に近づく高周波化,デ

バイス間隔が

IC

と同等になるような小形化などへの

対応)に適合して,確実に作動する装置を開発するた

めの

PCB

や機器設計のための基礎が必要ということ

になる.一方,実用的な規格に適合するという観点の

対応も望まれている.更に,電磁環境だけでなく,熱

などの他の環境問題との共存が必要であるので,研究

対象は複雑になる.放射に関係する

EMC

問題は,

SI

では問題にしない場合でも,解決できない場合がある.

いずれの見地で

EMC

問題を扱うにしても,個々の

問題をケーススタディとして扱いつつも,

EMC

問題

の本質となる現象を明確にするアプローチをとる必要

がある.このことは,実際に発生している問題を精査

して,電気的あるいは幾何学的条件を単純化し,

EMC

問題の基本を説明若しくは解決する糸口を見つける研

究が必要である.

筆者らは,

PCB

に関係する放射問題をモデル化し

て取り上げてこれまで,図

1

に示した項目に対し,以

下のテーマを研究してきた.

1

PCB

上 の デ バ イ ス 及 び

IC

内 の

EMC

[22]

[27]

2

PCB

上 の ス イッチ ン グ 素 子 の ノ イ ズ 問 題

[28], [29]

3

PCB

グランドのスリット問題

[30], [31]

4

PCB

配線へのケーブルドライブと細線接

[32]

[38]

5

PCB

上の配線位置と結合問題

[40]

[44]

6

) 差動配線に発生する

EMC

問題

[45], [46]

7

PCB

上に置かれた導体の効果問題

[47]

[49]

8

PCB

を内蔵するきょう体の開口部からの放

射問題

[50], [51]

など

PCB

本体の基本構造は,絶縁層(誘電体)を挟ん

で,素子や配線が埋め込まれているかにより,基本的

に以下の三つの構造がある

[52]

1

) マイクロストリップライン

2

) ストリップライン

3

) コプレーナライン

信号を加えることにより,電界及び磁界分布が決まる

が,有限な幾何学構造をもつので,必ず有限な

GND

面を有することになる.すなわち,理想的な

GND

をもつ二つの導体間での理想的な電磁界分布を構成で

きないことが,

EMC

問題を生じさせるもとである.

そこで,理想条件から離れるときにどの程度の信号の

不完全性並びに放射が発生するかを明らかにし,どれ

だけ不完全性を少なくできるかを明らかにすること

が,モデルとしては望ましい.すなわち,徹底した基

礎データの蓄積によって現象を詳細に明らかにして,

PCB

が小形化,高密度化,高周波化した場合の考え

方を明確にすることが大切である.

なお,以下で用いた計測方法及び

FDTD

による計

算の方法については,文献

[3]

他に述べられているの

でここでは詳しく述べない.

(3)

3.

プリント基板回路からの電磁放射

3. 1

グランド幅と不平衡電流

有限な大きさの

PCB

は,

GND

も有限な大きさを

もつ.基板の有限な大きさが不平衡電流にどのように

関係するかを明らかにすることは,基板設計での不

要放射の推測に役立つ.図

2 (a)

の単純なモデル回路

基板

(Single Model)

において,基板幅

w

を変えたと

きの,給電ケーブルの不平衡電流

/

平衡電流(コモン

モード

CM/

ディファレンシャルモード

DM

)の比の

(a)モデル基板 (a) Model board

(b) CM/DM (b) CM/DM

(c)グランド面の電流密度分布(計算) (c) Current density distribution on ground surface

(calculation)

図 2 グランド幅を変えたときのコモンモード電流 [36] Fig. 2 Common mode current when ground width

changed.

周波数特性を

FDTD

計算と実験で比較したものであ

る.図

2 (b)

の計測及び計算から,

GND

幅を狭くす

ると

CM

電流は著しく増加し,

w=10 mm

では

DM

電流の

10% (

−20 dB)

にまで達している.また,第

1

次共振の周波数は高周波に移動していることから,

GND

の幅が共振周波数に影響を与えていることが分

かる.図

2 (c)

は第

1

共振周波数における,

GND

CM

電流分布を計算し,空間的に示したものであ

る.トレースの下に差動信号に対応した大きな帰還電

流が流れる.一方,給電ケーブルの外被及び

GND

の端の部分に電流分布が見られる.また,

GND

面の

幅方向にも電流分布があることが計算で明らかになっ

た.この電流分布が,不要放射の給電源になると考え

られる.このことは

PCB

寸法

w

が共振周波数と関連

づけられることを明らかにしている.ここで示したモ

デルは単純なものであるが,

GND

面内のわずかな不

平衡電流分布は不要電磁放射の源である.実用的にも,

帰還電流より

−60 dB

程度の不平衡電流の分布を推定

若しくは測定することができれば,

PCB

の周辺への

不要放射を抑えるための手掛りを得ることができる.

3. 2

遠方放射の推定

信号伝送における

SI

の検討では気にならない微小な

CM

電流が大きな放射を発生する.図

3

は,図

2 (a)

のモデル基板で

w=10 mm

における基板長さ方向での

CM

電流分布を計算及び計測した結果である.有限幅

GND

がどのような放射を発生するかを示したもの

になっている.電流の空間分布には共振と思われる分

布があり,ダイポールアンテナに仮定してもよいこと

が分かる.

DM

及び

CM

に対応する線路直上

r=3 m

の位置で

線路と平行な遠方電界成分は,式

(1)

により計算でき

ることを示している

[37]

.ただし,

h

は基板の厚みで

図 3 w=10 mm における CM 電流の分布 [34] Fig. 3 CM current distribution forw=10 mm.

(4)

図 4 終端抵抗による CM 電流の変化 (10 MHz) [37] Fig. 4 Change of CM current when termination

resistance changed (10 MHz).

ある.

E

DM

(

f) = πμ

0

f

2

c

0

r

2

hl

t

I

¯

DM

(

f)

(1)

E

CM

(

f) = ωμ

0

4

πr

(

l + l

c

) ¯

I

CM

(

f)

一方,

w=10 mm

の場合に終端抵抗が,線路インピー

ダンスと整合しない場合の

CM

電流の変化を図

4

に示

す.終端抵抗の違いは,共振以下の周波数では,基板

の端部が開放か短絡であるかの間に対応している.不

要放射源を電流源として扱うべきか,電圧源として扱

うべきかについて周波数特性の傾きが異なることから

推測できる.このことは放射特性の違いから支配要因

が推定できることを示唆しており,複雑な基板であっ

ても,終端インピーダンスの影響は,このモデルと同

様なメカニズムが働くと考えられる.

3. 3

結合した

PCB

電子機器内の

PCB

には,入力,出力及び電源線な

どの,他の基板との接続結合がある.二つの

PCB

結合した場合に発生する

EMC

問題を明らかにする

ために,図

5

に示す四つの

PCB

モデルを検討した.

(a)

は,図

2 (a)

のモデル基板の中央に置かれた

Trace

PCB

裏面に給電信号源を貼り付けて,給電線を使

用しないモデルである.

(b)

は,信号線を右の

PCB2

に,セミリジッドケーブルを通じて

Trace2

に接続し

た,信号を延長したモデル(

Interconnected Model

である.

(c)

はセミリジッドケーブルの外被導体を共

GND

として接続している共通

GND

モデル(

GND

Connection Model

)である.

(d)

は,

PCB1

Trace2

が間隔

s

Trace1

と静電的に結合して,

PCB2

につ

なげられているモデル

(Coupling Model)

である.こ

のモデルでは,給電を左のケーブルにより行っている.

これらの比較から,直接信号の接続,線路間の結合の

(a)単一 PCB モデル(Single Model基板裏から給電)

(a) Single Model

(b) Interconnected PCBs線路 Model: 接続 PCB モデル線路 1 はセミリジッド ケーブルを通じて PCB2 上の線路 2 に 接続 (b) Interconnected PCBs Model (c) GND接続 PCB モデル (c) Ground-Connection Model (d)カップリング検討モデル (d) Coupling Model 図 5 結合した PCB モデル [43], [44] Fig. 5 PCB model with interconnected line.

影響を比較検討して明確にすることができる.

6

は,

(b)

(c)

の相互接続ケーブル上の

CM

流の計算と実測である.縦軸は,駆動電圧を

0 dBm

に換算して正規化している.低周波で

GND

モデルの

CM

電流が大きいが,両者の共振周波数はあまり変わ

らない.多くの基板での

GND

の接続の問題は,低周

波で

CM

を増やすことであり,このケースでは

20 dB

もの差が出る.しかし,高周波の周波数特性には

PCB

全体の大きさが大きな影響を与えている.

7

は,

(d) Coupling Model

の左側の給電ケーブ

ルの

CM

電流の計算と実験結果である.トレース間

の間隔

s

を変化量として検討した.結合の効果を見

るために,線路は整合させている.

Single

は結合な

(5)

図 6 相互接続ケーブルを流れる CM 電流周波数特性 [44] Fig. 6 Frequency characteristics of CM current on

interconnection cable.

図 7 Coupling Modelの CM 電流周波数特性 [43] Fig. 7 Frequency characteristics of CM current for

the “Coupling Model”.

しの

PCB1

枚(図

2 (a)

)であり,

Interconnection

結合した二つの

PCB

の場合である.

Single

に対し

Coupling Model

は結合させると共振周波数が下がり,

低周波での

CM

電流が増加するものの,

s

の依存性

は少ない.共振周波数における

GND

面の電流密度分

布を計算によって求めて,各モデルの比較をしたもの

が,図

8

である.単一

PCB

モデルは,図

2 (c)

と同

じものであるが,給電線のないモデルであるので,線

路の延長の左右の基板端に節が発生する.また,給電

ケーブルに大きな

CM

成分が生じ,基板端には定在波

様の分布が発生する.この分布は共振周波数と一致す

る.

(b)

は,信号が

PCB2

まで延長されているので,

Trace 2

に信号電流が流れ,それに対応して,帰還電流

GND

上の分布が大きい.

(c)

では,

GND

のみ接続

しているので,

PCB2

GND

には電流分布はほとん

どないものの,基板端には若干の電流が集中している.

(d)

は,図

5 (d)

Coupling Model

s = 2.8 mm

における,第

1

共振周波数のグランド面電流密度分布

を計算したものである.

PCB2

へのクロストークは大

(a)単一 PCB モデル (285 MHz) (a) Single Model (285 MHz)

(b) Interconnected PCBs線路 Model (285 MHz) (b) Interconnected PCBs Model (285 MHz) (c) GND接続 PCB モデル (285 MHz) (c) Ground-Connection Model (285 MHz) (d)カップリング検討モデル (145 MHz) (d) Coupling Model (145 MHz) 図 8 グランド面の電流密度分布(計算)[43], [44] Fig. 8 Current density distribution on ground

surface (calculated).

きく,

Trace 2

に大きな電流が流れる.

CM

電流は,

s

依存性があまりない.

9

では,それぞれのモデルについての

3 m

遠方

での放射電界強度を測定と計算で示した.

(a)

では,

(6)

(a) Signle, Interconnection, GND Connec-tionモデル

(a) Single, Interconnection and GND Connection model

(b) Couplingモデル (b) Coupling Model

図 9 3 m遠方での放射電界強度(水平偏波)の周波数特 性 [43], [44]

Fig. 9 Electrical field calculated and measured at 3 m.

Single

Interconnection

GND Connection

モデル

を,

(b)

では

Coupling

モデルで二つの結合間隔の例

を示している.

CM

電流とほぼ同じ周波数特性である

ことが明らかになり,

1 GHz

以下では

CM

電流の影

響が大きいことが確認できる.一方,超

1 GHz

では,

CM

だけでは理由が説明できないので,今後

DM

の検討を行う必要がある

[36]

10

は,モノポールアンテナを使用して,近傍電

界を計測したもので,

1 GHz

以下ではほぼ

CM

電流

に依存して周波数特性が現れる.

ここでは,簡単なモデルであるが,電子機器内の

PCB

でよくある状況を再現していると考えられる.安

易に接続した場合に,

GND

上に電流が分布して

CM

電流を増大し,不要な電磁放射を引き起こすことが問

題になる可能性が高い.二つの同じ基板を接続して使

うケースは少ないかもしれないが,

PCB1

ばかりでな

く,

PCB2

を含めた寸法を考慮することが必要である

などは,実際の基板設計の指針となる基礎データで

図 10 Couplingモデルの近傍電界(計測と計算,モノ ポールアンテナによる [43])

Fig. 10 Measured and calculated results of electrical field on Coupling Model.

(a)実験モデル (a) Model for experiment

(b)|S21| の周波数特性(線間 0,

2, 4 mm)

(b) Frequency characteristics of|S21| (line length 0, 2,

4 mm)

(c) 6 GHzでの|S21| の長さ特性

(c)|S21| by length (6 GHz)

図 11 トレースの不連続

(7)

ある.

3. 4

トレース線の不連続

PCB

上に配線を接続したときに幾何学的不連続が

生じることはよく知られている.最も端的な例は,

IC

チップへのワイヤボンディングで,パッドと細線の接

続は寸法的にも不連続がある.また,多層

PCB

基板

に使われるビアも不連続の例である.最も単純には,

ストリップ構造の配線形状が異なる場合の問題を明ら

かにすることである.

11

は,トレースの途中に平面と立体で不連続が

ある基板モデルとして,トレースの中央部分にたわみ

をもつ細線をつないだ極端なモデルから問題点を明ら

かにしようとしている.信号線の幅の変化はインピー

ダンスの変化になるが,ここでは伝送特性の変化の

データを示す.伝送特性

(

S

21

)

は,細線の長さを長く

することにより劣化する(図

(b), (c)

).

6 GHz

にお

いては,

9 mm

の長さで約

6 dB

の劣化,すなわち約

0.7 dB/mm

と推定できる.基板上で,ジャンプ線を張

ることや,

IC

内と外での配線接続には,

SI

としても

考慮すべき特性の変化である.また,シャンプ線の周

辺には大きな不要電磁放射も観測されるので,高周波

での基板上の形状は,今後も問題になると考えられる.

4.

プ リ ン ト 回 路 基 板 に 関 連 す る

EMC

問題

PCB

上や内部で発生する

EMC

問題とともに,

PCB

の周辺の問題としては,

PCB

上に置かれる部品の極周

辺への不要電磁放射があること,

PCB

の極近傍に導

体が近づきその影響が出ること,それに

PCB

をきょ

う体内に入れることにより発生する

EMC

問題などが

考えられる.ここでは,それらの簡単なモデルに関す

る研究結果を述べる.

4. 1 PCB

上の部品周辺

PCB

上に実装された部品の周辺空間で電磁界がど

のように構成されるかは,あまり気にしないケース

が多い.しかし,小さな抵抗であっても,そのごく近

傍には電磁界を漏えいさせるであろう.受動素子の近

傍の電磁界計測が最も基本的なモデルと考えられる.

そこで,図

12 (a)

の構成で,チップ抵抗と金属被膜

抵抗の二つの異なる形状の終端抵抗

(51 Ω)

の直上で,

1 GHz

の磁界分布を計測した結果が

(b)

(c)

である.

ここでは簡単な事例として,

90 mm

×51 mm

の基板上

70 mm

50 Ω

配線を行い,右端の終端部に抵抗を

配置,接続して,抵抗の上

4 mm

程度のところを

x-y

(a)抵抗を実装したモデル [23] (a) Model PCB with mounted resistor

(b)抵抗 1 及び近傍磁界分布

(b) Resistor 1 and near magnetic field distribution

(c)抵抗 2 及び近傍磁界分布

(c) Resistor 2 and near magnetic field distribution 図 12 実装抵抗上の磁界分布計測 Fig. 12 Measured magnetic field distribution on

mounted resisters.

面で走査して測定した.給電は

0 dBm

の大きさで一

定とした.線路長さによる共振や,抵抗のインピーダ

ンスとしての周波数特性を考慮しながら,周波数を

1 GHz

として磁界プローブ(

CP-2S NEC

)で測定し

ている.ここでは,抵抗の形により分布に差が出るこ

と,近傍の磁界が最大になる位置は抵抗形状により異

なること,高い周波数ではごく近傍への磁界分布が存

在することが実測で確認できた.実際の

PCB

及びそ

の周辺が密集してくると,今後

EMC

問題が生じるこ

とが予想できる.

4. 2 PCB

上に置かれた導体

PCB

の極近くにシールドなどを目的に導体を置く

ことや,金属に囲われた装置が置かれる可能性がある.

そこで,図

13

のような最も単純な形で,

PCB

上に置

(8)

図 13 PCB上に置かれた導体の影響の計測系 [48] Fig. 13 Measurement system for the influence of

conductor placed on PCB.

図 14 導体と線路の間隔による線路インピーダンス変

化 [48]

Fig. 14 Impedance change by the spacing of conductor and trace.

図 15 平面導体中央の磁界減衰効果 [48] Fig. 15 Magnetic Shield Effectiveness at the center

of the conductor.

かれた導体の磁界に関する効果の検討を行った.ここ

で示す結果は,

35

μm

厚の銅箔を例にして示す.図

14

は,導体と線路トレースの間隔を変えた場合に入力イ

ンピーダンス(左軸)及び平面導体がある場合とない

場合のトレースに流れる電流の比(右軸)を示してい

る.導体を基板からどのくらい離せば線路インピーダ

ンスに変化がないかを実験で示したもので,入力イン

ピーダンスの変化が小さいためには,約

8 mm

の空間

をトレースの上に空けることが望ましいことが分かる.

15

は導体の長さを変えて,導体の中央の位置で

(a)導体幅 50 mm (a) 50 mm width (b)導体幅 100 mm (b) 100 mm width 図 16 PCB断面の磁界分布 (500 MHz,計算) Fig. 16 PCB cross sectional view of magnetic field

distribution (500 MHz, calculated).

の磁界シールド効果を計測と計算で示したものである.

導体の長さが変わると,共振周波数が変化している.

低周波の磁界の減衰は

30

から

40 dB

得られるが共振

時に低下している.また共振より高い周波数で,計算

より大きな減衰効果が計測されているが,理由の詳細

は不明である.しかし,接地なしで置かれた導体は,

電磁放射の原因となりうる.図

16

は,導体の中央の

幅方向(

x

方向)の磁界分布を計算したものである.

導体中央でのシールド効果はあるものの,

PCB

の横

方向に大きな放射があり,導体の幅によりその指向性

と大きさが変化する.薄い導体を

PCB

近傍に置くこ

とはよくあるが,その大きさ・位置によりシールドと

なるか放射源となるかは,賢明な検討が必要である.

4. 3

きょう体からの放射

PCB

を使用した機器は,通常はきょう体に収納さ

れる.機器全体としてはきょう体を考慮した

EMC

題を取り扱うことになる.きょう体には,電源,放熱,

入出力などの開口が開けられる.きょう体そのもの

と,

PCB

を含む電子システムをきょう体に入れたと

きまでを含めたきょう体の

EMC

問題は実用問題とし

て重要と考えられる.きょう体の開口部からの電磁放

射が基礎であると考えられるので,開口部の性質を

明確にしていくことを考えて計測したものが以下で

ある.図

17

は,

300

×200×100 mm

3

,厚さ

1 mm

銅のきょう体に

400

×180 mm

2

の外板を付け,中央部

200

×32 mm

2

の開口を空けて,きょう体箱の中に

18

に示すモデル

PCB

を入れ,開口からの放射電

磁界を検討した.

試料

PCB

は,図

18

のように,

1

本の信号線トレー

(9)

図 17 モデルきょう体の開口からの近傍磁界計測 [51] Fig. 17 Near magnetic field measurement at the

aperture model chassis.

図 18 きょう体内の試料 PCB [51] Fig. 18 PCB sample used chassis inside.

(a) PCBが開口に垂直 (b) PCBが開口に平行 (a) PCB put perpendicular

to aperture

(b) PCB put parallel to aperture

図 19 きょう体内の PCB の回転による電界分布の違い (200 MHz) [50]

Fig. 19 Difference of the electric field by the rotation of PCB put in chassis.

スを

PCB

背面に配置した

COM

発振器で駆動するも

のを考案した.実際の

PCB

がきょう体内部に入り,そ

の位置できょう体の特性及び

EMC

問題がどのように

変わるかを研究したものである.今後,適当なモデル

として使用できる

PCB

を開発する必要がある.

19

は,開口部の近くに試料

PCB

を置き,開口に

対して回転させて,きょう体内と近傍の電界をシミュ

レーションし,その強度を濃淡で表現したものである.

(a)

は開口面に対して垂直に,

(b)

は平行に,

PCB

回転させて置いた.きょう体・開口の大きさに対し,

PCB

の配置が大きな効果があることが分かる.

PCB

GND

が適当なシールドになること,きょう体に電

界の結合が出ないように配置することなどの単純な結

果は,今後のきょう体内の

PCB

の配置にも活用でき

ることが期待できる.

5.

む す び

本論文では,

PCB

とその周辺で発生する

EMC

題に絞り,その考え方と,幾つかの事例研究から,問

題点と今後の展開のための示唆を行った.複雑な放射

メカニズム及び有効な放射抑制法を検討するには適切

な検討モデルが必要不可欠である.本研究では放射メ

カニズムを明確にするための最も単純で基本的な構造

EMC

問題(

EMI

アンテナモデル)を構成してい

る.すなわち,一般的に使用される表面マイクロスト

リップ線路をもつ

PCB

,ケーブルとグランドによって

構成される.単純モデルから得た基本原理は,様々な

モデルへの応用が可能になり,電磁ノイズの対策が飛

躍的に進展すると考えられる.単純なモデルから設計

のルールの原則を知ることや,複雑に配置する機器の

中にも単純であっても本質的なものを明確にするため

には,ここで述べた事例などから明らかになる比較的

分かりやすい原則を実用に利用できることが望ましい.

ここで示した事例は全て電磁気現象を基本としてい

るので,

PCB

とその周辺で発生する

EMC

問題の本

質を理解するためには,基礎となる電磁気現象,信号

伝送の考え方やその関連を明確にすることが必要であ

る.基礎に戻った研究は,技術のイノベーションや,

今後の社会の要求に答えるための研究開発の推進力に

なると考えている.

謝辞 実験及び計算などに御協力頂いた,秋田県,

東北大学及び秋田大学スタッフ及び修了・卒業生の御

関係各位に感謝申し上げる.

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(平成 24 年 7 月 19 日受付,11 月 6 日再受付)

井上

浩 (正員:フェロー)

1969東北大・工卒.1971 及び 1975 同 大大学院修士課程了.1975 東北大学工助 手,1980 秋田大鉱山講師,助教授,教授 を経て,2008 から 2010 秋田大理事・副学 長,2012 秋田大定年退職,現在同大名誉 教授・客員教授及び財団法人秋田県資源技 術開発機構副理事長.その間,EMC,電気接点,生体医工学, 超音波工学分野の研究に従事.2000–2001 年度本会機構デバイ ス研究専門委員長,2007–2008 年度本会環境電磁工学研究専門 委員長,IEEE シニア会員,超音波医学会功労会員,計測自動 制御学会会員など.

萓野 良樹 (正員)

平 11 木更津高専・電気卒.平 13 秋田 大・鉱山・電気電子卒.平 18 同大大学院 博士後期課程了.同年秋田大・工学資源・ 助手.現在,講師.プリント回路基板,電 気接点の EMC 問題に関する研究に従事. IEEE会員.

図 1 機器の EMC 問題のモデル Fig. 1 Model for EMC problem in electronics
図 2 グランド幅を変えたときのコモンモード電流 [36] Fig. 2 Common mode current when ground width
図 4 終端抵抗による CM 電流の変化 (10 MHz) [37] Fig. 4 Change of CM current when termination
図 6 相互接続ケーブルを流れる CM 電流周波数特性 [44] Fig. 6 Frequency characteristics of CM current on
+4

参照

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