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(1)

(1)予防業務等の現状

予防業務における対応について

建物火災をめぐる状況の変化

出火年月

火災名

死者数

負傷者数

用途

昭和期

S47.  5

大阪市千日デパートビル火災

118

81 百貨店

S48.11

熊本市大洋デパート火災

100

124 百貨店

S55.11

藤原町川治プリンスホテル火災

45

22 ホテル

S57.  2

千代田区ホテルニュージャパン火災

33

34 ホテル

S62.  6

東村山市松寿園火災

17

25 社会福祉施設

平成

H 2.  3

尼崎市長崎屋百貨店火災

15

6 百貨店

H13.  9

新宿区歌舞伎町雑居ビル火災

44

3 複合雑居

近年の

なも

H18.  1

大村市グループホーム火災

7

3 社会福祉施設

H19. 1

宝塚市カラオケボックス火災

3

5 遊技場

H20.10

大阪市個室ビデオ店火災

15

10 複合雑居

H21.  3

渋川市老人ホーム火災

10

1 社会福祉施設

H21.11

杉並区高円寺雑居ビル火災

4

12 複合雑居

H22.  3

札幌市グループホーム火災

7

2 社会福祉施設

H24. 5

福山市ホテル火災

7

3 ホテル

○昭和40年代~昭和末期には、ホテル、百貨店等で多数の犠牲者を伴う火災が発生。

○最近は、比較的小規模な施設・事業所(特に雑居ビル内)における火災の人的被害

が顕著。

資料3

(2)

消防法令に基づく措置命令等を積極的に行うようになるなど、専門的な知識・経験が求め

られる業務量が増大している。

措置命令等の増大

※表中(

)内は、是正された件数を表す。

防火対象物数が漸増する傾向にあり、立入検査の必要は増しているが、立入検査の実施

数はむしろ低下する傾向にある。

防火対象物数と立入検査実施数

(3)

(2)予防業務に対する

国の支援制度等

違反処理事務等の支援を行うため、各消防本部等からの依頼に基づき、必要な知識又は経験を有する

消防職員(違反是正支援アドバイザー)の派遣を行う(平成22年2月~)。

アドバイザー

派遣依頼

[都道府県等] [都道府県等] 【消防庁の対応】 ○全国の消防機関の違反是正について 専門的知識を持つ消防職員のうちから 違反是正支援アドバイザーとして委嘱 ○要請内容に応じた派遣

②消防本部からの派遣要請

によりアドバイザーを派遣

アドバイザー 総務省消防庁 消防法令違反建築物 【違反処理の問題点】 ○違反処理の実例が少ない ○経験不足

①消防本部による立入検査

及び違反処理

【アドバイザーによる支援】 ○違反処理のアドバイス ○行政手続等の法的措置のアドバイス ○違反対象物への対応等のアドバイス 他

③アドバイザーによる支援

消防本部

④違反処理業務の適正執行

消防本部 平成21年度 平成22年度 平成23年度 4回 8回 17回 違反是正アドバイザー派遣実績

違 反 是 正 支 援 ア ド バ イ ザ ー 制 度

(4)

大規模タンク審査業務の委託制度の概要

申請書

手数料

受付

受託

現地審査

報告書作成

確認

審査

許可申請者

市町村長等

危険物保安技術協会

設置許可 検査結果通知 保安検査済証交付 設置許可の 設計審査 完成検査前検査・ 保安検査の審査 申請 委託 報告

市町村等が行う屋外タンク貯蔵所の設置許可等に係る審査の一部を危険物保安技術協会に委託できる制度

(法第11条の3、第14条の3)

昭和49年末の水島コンビナート流出事故等を受けて、屋外タンク貯蔵所の技術基準・保安体制の強化が図

られる中で、高度な審査・検査能力を効果的・効率的に確保するため、タンクの保安に関する中立的な検査機

関として危険物保安技術協会が設立(昭和51年消防法一部改正)

【協会に審査委託することができる事項】

特定屋外タンク貯蔵所及び準特定屋外タンク貯蔵所の設置又は変更に係る審査-タンクのタンク本体並びに

基礎及び地盤に関する事項

特定屋外タンク貯蔵所の完成検査前検査に係る審査-「基礎・地盤検査」に係る審査及び「溶接部検査」に係

る審査並びに「岩盤タンク検査」に係る審査

特定屋外タンク貯蔵所の保安検査に係る審査-「タンクの底部の板の厚さに関する事項」、「タンクの底部の

溶接部に関する事項」及び「岩盤タンクの構造及び設備に関する事項」

原因調査に係る消防研究センターの技術支援の概要

火災や危険物流出等事故の原因調査は、各消防本

部で実施するのが原則である。しかしながら、それぞれ

の消防本部で原因調査に必要な分析機器や専門的人

材を確保することは困難な場合がある。近年、製品火

災に対する消防の責務も高まっており、原因調査の全

国的視点での高度化を目指す必要がある。

そこで、消防本部からの要請に基づいて消防本部の

実施する現場調査や鑑識・鑑定などへの技術支援を消

防研究センターで行っている。現場において、直接、技

術支援を実施するほか、消防研究センターの分析機器

や配備した機動鑑識車などの施設・設備及び消防研究

センターの専門的知見を活用して、技術支援を実施し

ている。

消防研究センターの分析機器の例1(X線透過 装置、デジタルマイクロスコープ、電子顕微鏡) 消防研究センターの分析機器の例2(ガスクロマトグラ フ質量分析計、蛍光X線分析装置、粒度分布測定器、 示差走査熱量計) 分析機器が搭載された機動鑑識車 鑑識に係る技術支援 原因調査結果とともに鑑識要領そ のものも消防本部への支援となる 現場調査に係る技術支援 現場調査、原因究明に必要な情報提供・ 収集(施設・設備構造、化学物質性状な ど)、再現実験などの追加検証に係る支援

(5)

(3)予防業務に携わる

人材の育成に係る制度等

予防技術検定について

1 予防技術資格者とは

消防本部及び消防署等の機関には、建築物の大規模化・複雑化等に伴い高度化・専門化する

予防業務を的確に行うため、火災の予防に関する高度な知識及び技術を有する「予防技術資

格者」を配置することとされている(消防力の整備指針による)。

2 予防技術検定とは

予防技術資格者になるためには、予防技術検定に合格する必要がある。

3 受験資格

消防学校の講習課程の修了者であって、通算2年以上の予防実務経験

大学の理工系の学科等の修了者であって、通算4年以上の予防実務経験 等

予防技術検定合格者数(累計)

(6)

【消防力の整備指針(平成12年消防庁告示第1号抜粋)】

(趣旨) 第1条 この指針は、市町村が火災の予防、警戒及び鎮圧、救急業務、人命の救助、災害応急対策その他の消防に関する事務を確 実に遂行し、当該市町村の区域における消防の責任を十分に果たすために必要な施設及び人員について定めるものとする。 2 市町村は、この指針に定める施設及び人員を目標として、必要な施設及び人員を整備するものとする。 (消防長の責務) 第27条 消防長は、消防に関する知識及び技能の修得のための訓練を受けるとともに、広範で高い識見等を有することにより、そ の統括する消防本部の有する消防力を十分に発揮させるよう努めるものとする。 (消防職員の職務能力) 第28条 消防職員は、第三条各号に掲げる事項を実施することができるよう、訓練を受けること等を通じ、次の各号に掲げる区分に 応じ、当該各号に定める能力を備え、その専門性を高めるとともに、複数の業務の知識、技術及び経験を経ることにより、職務 能力を総合的に高めるよう努めるものとする。 二 予防要員 防火査察(火災の調査を含む。)及び防火管理、危険物、消防用設備等その他の火災の予防に関する知識及び 技術を有し、火災の予防に関する業務等を的確に行うことができる能力 (消防本部及び署所の予防要員) 第34条 消防本部及び署所における予防要員の数は、次の各号に掲げる数を合算して得た数を基準として、市町村の人口、市町 村の区域の面積、少量危険物の施設の数及び種類等、市町村における消防法第七条に基づく消防長又は消防署長の同意の 件数、消防用設備等の設置に係る届出の件数、石油コンビナート等特別防災区域の有無並びに火災予防に関する事務執行体 制を勘案した数とする。 一 市町村に存する特定防火対象物(法第十七条の二の五第二項第四号に規定する特定防火対象物をいう。以下同じ。)の数に 六百八十分の十を乗じて得た数 二 市町村に存する特定防火対象物以外の防火対象物の数に二千三百分の二を乗じて得た数 三 市町村に存する一戸建ての住宅の数に一万七千分の三を乗じて得た数 四 市町村に設置されている別表第七に掲げる危険物の製造所等の区分に応じた製造所等の数に、同表に定める補正係数をそ れぞれ乗じて得た数の合計を百五十で除して得た数 2 前項の場合において、同項第一号、第二号及び第四号に定める数に相当する要員の数は、二人以上とする。 3 消防本部及び消防署において、火災の予防に関する業務等を的確に行うため、火災の予防を担当する係又は係に相当する組 織には、当該消防本部及び消防署の管轄区域に存する防火対象物、危険物の製造所等の種類、規模等を勘案し、火災の予防 に関する高度な知識及び技術を有するものとして消防庁長官が定める資格を有する予防技術資格者を一人以上配置するもの とする。

【消防力の整備指針第34条第3項の規定に基づき、予防技術資格者の資格を定める件

(平成17年消防庁告示第13号抜粋)】

(予防技術資格者の資格) 第1条 消防力の整備指針(平成十二年消防庁告示第一号)第三十四条第三項に規定する火災の予防に関する高度な知識及び技 術を有するものとして消防庁長官が定める資格を有する予防技術資格者は、次に掲げる者とする。 一 次条第一号に規定する資格を有する者であって、予防業務全般及び防火査察、消防用設備等又は危険物に関する高度な知 識及び技術についての試験として消防庁長官が確認したもの(以下「予防技術検定」という。)に合格したもののうち、火災の予 防に関する業務(以下「予防業務」という。)に通算して二年以上従事した経験を有する消防職員 二 次条第二号から第四号までに規定する資格を有する者であって、予防技術検定に合格したもののうち、予防業務に通算して四 年以上従事した経験を有する消防職員 (予防技術検定の受検資格) 第2条 予防技術検定を受けることができる者は、次の各号に掲げる者とする。 一 別表第一及び別表第二に定める講習並びに別表第三から別表第五までのいずれかに定める講習の課程を修了した者 二 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による大学、高等専門学校又は大学院において理工系又は法学系の学科又は 課程を修めて卒業した者 三 学校教育法による大学、高等専門学校又は大学院において機械、電気、工業化学、土木、建築又は法律に関する授業科目を 履修して、大学にあっては大学設置基準(昭和三十一年文部省令第二十八号)、高等専門学校にあっては高等専門学校設置基 準(昭和三十六年文部省令第二十三号)及び大学院にあっては大学院設置基準(昭和四十九年文部省令第二十八号)による単 位を通算して二十単位以上修得した者 四 予防業務に一年以上従事した経験を有する消防職員 (予防技術検定の実施基準) 第3条 予防技術検定は、公正に、かつ、次条から第七条までに規定する基準(以下「予防技術検定基準」という。)に適合する方法 により、行われなければならない。 (予防技術検定の方法) 第4条 予防技術検定は、筆記により行う。 (予防技術検定の実施区分) 第5条 予防技術検定は、次の区分ごとに行う。 一 防火査察 二 消防用設備等 三 危険物

(7)

消防大学校の予防関係カリキュラム

○ 「予防科」 年2回(各48名、34日間)

• 目的

予防業務に関する高度の知識及び技術の修得による、予防業務の教育指導者等

としての資質の向上

• 主な内容

予防に関する行政動向・法制、燃焼・消火の基礎理解、査察・違反処理、性能規定

教育技法、講義演習

○ 「危険物科」 年1回(各42名、21日間)

• 目的

危険物保安業務に関する高度の知識及び技術の修得による、危険物保安業務の

教育指導者等としての資質の向上

• 主な内容

危険物保安に関する行政動向・技術基準・性能規定、企業防災

危険物理化学・材料工学の基礎理解、実務研究・演習

○ 「幹部科」

○ 「上級幹部科」

○ 「新任消防長・学校長科」

※ カリキュラム中に予防業務に関する事項を数時間含む。

○ 「火災調査科」 年2回(各48名、34日間)

• 目的

火災調査業務に関する高度の知識及び技術の修得による、火災調査業務の教育

指導者等としての資質の向上

• 主な内容

火災の基礎理解、火災調査の現場運営・鑑識要領、模擬家屋調査実習、訴訟対応

○ 「違反是正特別講習」 (H25年度より新規実施 年1回 78名、5日間)

・ 目的

違反是正業務に関する専門的な知識・技術の修得による違反是正業務の推進役

と しての資質の向上

・ 主な内容

違反是正の実務法規、措置命令等の実事例、違反処理の実務演習等

(8)

政令市消防本部での専門的スキル確保に向けた取り組み

【予防業務担当者のスキルアップ】

 新任査察員への研修の実施

(札幌、京都、神戸、熊本)

 本部予防課の職員が消防署を巡回して研修の実施

(仙台、新潟)

 本部に消防署担当者を一時的に派遣して実務研修の実施

(横浜、新潟、静岡)

 在職年数に応じた階層別の研修の実施

(浜松)

 ベテランと若手の班による業務実施により実務能力を向上

【予防担当者への資格付与】

 消防本部独自の資格認定制度

(東京、川崎、神戸)

 予防技術検定受検費用補助

政令市消防本部における予防業務を評価する取り組み

【予防業務に対する評価・表彰の実施】

 予防業務で成果をあげた者も対象に含む消防局長・署長等による表彰制度

・ 表彰事例① 原因判定困難な事案への検証実験による火災原因の究明を行っ

た者に対する表彰

・ 表彰事例② 大幅な違反対象物の減少、長期違反対象物の改善を行った者に

対する表彰

 資格取得者へのバッジ、ワッペン等の付与

(東京、千葉、相模原、浜松、神戸、広島)

 一定の資格を有する予防業務従事者が立入検査を実施した際の手当の支給

東京)

(9)

政令市消防本部における予防業務実施者育成の取り組み

【消防本部全体での予防業務実施者確保の取り組み】

 勤続年数が少ない職員について、予防業務にも積極的に配置

(大阪、広島)

 司令補昇任要件に30日以上の予防業務経験を要求

(大阪)

 予防業務の知識を有する者を教育担当者として警防部署に配属

(札幌、さいたま)

 警防担当者による一部の査察業務の実施

(札幌、福岡、熊本)

 消防隊員のうち査察担当者として指名された者に対する研修の実施

(北九州、熊本)

 予防、警防職員を対象とする違反是正、査察技術についての講習の実施

(岡山)

【他都市消防本部の予防業務実施者育成支援事例】

 調査係での数日間の実務研修受入

(札幌)

 毎年1~2名を受け入れて実務研修を実施

(仙台)

 要望があったときに査察研修(1週間から1ヶ月程度)を受入

(横浜、名古屋、京都)

(10)

(4)災害復興時等の

予防需要増大事例

阪神・淡路大震災以降の予防需要増大事例

○ 阪神淡路大震災の翌年度(平成7年度)の消防同意件数(神戸市分)は、前年度の約

4倍となった(平成12年度に平年ベースに推移)。

○ このときは、神戸市消防局が応援等を受けず事務処理を実施。

年度ごと消防同意件数(神戸市消防局より)

(11)

関西国際空港整備時の予防業務増大に係る調整事例

平成2年12月 泉南市から大阪府あて、関西国際空港関連、りんくうタウン等の危険物施

設、格納庫等の消防事務充実のため、消防組織法第18条の2第2号(現第29条第2

号)に係る職員派遣依頼

平成3年2月 大阪府から堺市高石市消防組合あて、職員2名(2年間)の派遣依頼

平成3年3月 泉南市から堺市高石市消防組合あて、地方自治法第252条の17の規定

に基づく職員派遣依頼

平成3年3月 泉南市から堺市高石市消防組合あて、地方自治法第252条の17及び地

方自治法施行令第174条の25の規定による派遣職員の身分取扱いの協定について

通知

平成3年3月 堺市高石市消防組合から大阪府あて、職員派遣決定報告

派遣人数

2名(司令補、士長各1名)

派遣期間

2年(併任による)

業務内容

・ 危険物施設の許可に係る事務

・ 建築物の消防用設備等の設置指導

・ 建築確認に係る消防同意事務

・ その他消防に関する相談、指導、照会への対応

参照

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