解
説
建 築 くい基 礎 に お け る新 耐 震設 計 法
適 用 の動 向 とその 問題 点
北 後 寿*1・ 大 杉 文 哉*2・ 五 十 殿 侑 弘*3 野 村 進*4・ 福 田 陽 一*5 概 要 建築基礎の耐震 設計については,上 部構造 のよ うに新耐震 設計における一 次設 計 と二次設 計の区別 がな く,た て まえ上は一次設計の段 階でいい とされている。 しか しくい基礎 は,直 接基礎 と異 な り上部構造 と接 合す る くい材 を有する構 造 とな ってお り,基 礎 とくいの接 合法によっては直接 的に上部 構造 の影響 を受 けるわけである。本稿 は,こ のよ うな建築 く い基礎の設計に関 し,実 務者 による実 際の設計例 を通 して,そ れに対処 してい る現状 と 問題点について 解 説する ものであ る。 キ ーワー ド:く い基礎,耐 震設計,水 平抵抗,液 状化 は じ め に 耐 震 設 計 にお け る建 築 物 基 礎 の 位 置 づ け につ い て は, 先 年 建 設 省 が 住 指 発324号 通 達 で 公 け に した 「地 震 力 に対 す る建 築 物 の基 礎 の 設 計 指 針 」 の 総 則 に示 され た, つ ぎ の表 現 が非 常 に適 切 で あ る と考 えて い る。 「地 震 力 を受 け る 建 築 物 の基 礎 は,上 部 構 造 と同 等 も し くは そ れ 以上 の構 造 安 全 性 を保 持 す る よ うに設 計 かつ 施 工 され ね ば な らな い 。 ま た,基 礎 は常 に地 盤 と接 して い る構造 部 分 で あ る こ とを勘 案 し,液 状 化,地 す べ り, 地 盤 面 の 沈 下 等,地 震 時 に地 盤 変動 が 生 じ るお そ れ の あ る場 合 に は,こ れ らにつ い て の 安 全 性 の 検 討 を別 途 に行 い,か っ 必 要 に応 じて 対 策 を講 ず る こ と とす る」 本 稿 で は くい 基 礎 を論 ず る こ と にな るが,構 造 安 全 性 に関 す る基 本 思 想 は,こ の 文 章 に表 され た もの と全 く同 じで あ る 。 ご承 知 の よ うに,昭 和56年 建 築 基 準 法 同 施 行 令 の大 改 定 が行 わ れ,耐 震 設 計 に関 しい わ ゆ る"一 次 設 計 と二 次 設 計"が 区分 け され る こ と とな った 。 上部 構 造 で はす で に,か な り詳 細 に わ た り二 次 設 計 に つ い て の具 体 的手 法 が示 され て き た が,基 礎 構 造 で は地 盤 把 握 の 難 し さか ら,い ま だ 検討 段 階 を脱 し切 れ て い な い 。 こ こで は実 務 的 な 設 計 例 を通 して,建 築 くい基 礎 の そ の 後 の 前 進 と問 題 点 を披 露 す る もの で あ る。 1.く い 基 礎 の 耐 震 設 計 建 築 基 礎 の 構 造 設 計 は,(社)日 本 建 築 学 会 の 「建 築 基 礎 構 造 設 計 規 準 ・同解 説 」(昭和49年11.月 版。 現在改 訂作業中で近 く新版になる予定)を,標 準 的 参 考文 献 に して 行 わ れ て きた 。 そ して す で に現 行 の もの に,水 平 力 に対 す る くい 基 礎 設 計 に関 す る規 定 は条 文 化 され て い る。 し か し,宮 城 県 沖 地 震(昭 和53年),浦 河 沖 地 震(昭 和57年)と 相 次 ぐ くい 基 礎 の被 害 が表 面 化 す る に至 り, 冒頭 に記 した よ うに,建 設 省 は急 き ょ 「地 震 力 に対 す る 建 築 物 の基 礎 の設 計 指 針 」 を制 定 す る こ とと な り,昭 和 59年6月 公 刊 した 。 この指 針 の 内容 は,ほ とん どが くい基 礎 設 計 に関 係 あ る もの とな って お り,主 要 点 を列 挙 す る と以 下 の とお り で あ る。 1)く い 基 礎 に お け る基 礎 ス ラブ 根入 れ効 果 に よ る水 平 力 の 低 減 2)鉛 直 支 持 力,引 抜 き抵 抗 力,水 平 耐 力 に対 す る新 た な提 案 を含 めた 計 算 式 に よ る検 討 3)く い断 面 に対 す る弾 性 複 合 応 力 度 の 計 算 式 の 提 案 4)耐 震 的 に最 も大 き な問 題 に な っ てい る,く い の水 平 抵 抗 力 の検 討 につ い て (1)く い頭 固 定度 の概 念 の導 入 (2)コ ン ク リー ト系 くい 断 面 の設 計 用せ ん断 力 を分 担 水 平 力 の1.5倍 の 値 とす る考 え方 5)く い材 の許 容 応 力 度 につ き,材 料 安 全 率,施 工 要 因,荷 重 変 動 要 因等 を総 合 的 に判 断 した検 討 結 果 の 採 用 *1日 本工業大学教授(構造家懇談会技術委員会地盤基礎部会前主査) *2(株)久 米建 築事務所構造設計室課長代理(同 上部会委員) *3鹿 島建設(株)建築設計本部設計部技術長(同 上部会委員) *4三 菱地所(株)第3建 築部参事(同 上部会委員) *5(株)日 建設計東 京本社 構造部構造設計主管(同 上部会委員) コ ン ク リー ト工 学6)く い頭 接 合 部 の設 計,く い頭 処 理 に関 す る施 工 上 の注 意 規 程 本 指 針 の 内容 か らみ て,建 設 省 は構 造 設 計 者 の 自主 的 判 断 を尊 重 す る 立場 を とっ て い る の で,設 計 者 の 自由 な 発 想 と責 任 が重 ん じ られ て い る わ け で あ る 。 た とえ ば, くい頭 処 理 で は,原 則 的 に は 固定 と しな が ら も,接 合 詳 細 に対 応 した 固定 度 に基 づ く設 計 計 算 が行 え る よ うに な っ て お り,今 後 の 研 究 を待 つ とい う態 度 が表 明 され て い る 。 2.く い 基 礎 に つ い て 解 明 す べ き 事 項 本 題 に 関連 して,本 誌 昭和59年10月 号 に,建 築 研 究 所 杉 村 義 広 氏 が,基 礎 構 造 全 体 の 問題 点 に つ い て主 要 事 項 を指 摘 され て い る の で,こ の 中 か ら くい基 礎 に 関連 す る もの を抜 粋 してみ よ う。 1)地 盤 評価 に つ い て,水 平 地 盤 反 力 係 数,く い 先端 支持 力 お よび 周面 摩擦 力,液 状 化 層 な どが重 要 項 目 とな る。 2)く い材 の 構造 性 能 で は,終 局耐 力 と靭 性,塑 性 化 過 程 の 影 響,せ ん 断 性 状,局 部 座 屈性 状,構 造特 性 係数 な ど多 くの 未 解 明 点 が あ る。 3)く い 頭 接 合部 に つ い て は,固 定 度,中 詰 め コ ン ク リー トの 影 響,カ ッ トオ フの 影 響,基 礎 ば り ・柱 と の 剛 度 の 相 関 な ど も これ か ら引 き 続 い て 検討 す べ き 対 象 で あ る。 ま た 一 般 的 な 事 柄 と して,つ ぎの よ うな こ と も明 確 化 す べ き大 きな 問 題 点 と して い る。 1)耐 震 性能 に関 す る上 部 構 造 との 関 係 2)地 震 時 の 入 力 関 連 ―― 水 平 力 の 分 担,液 状 化 に よ る影 響,地 下 構 造 物 の 外 力 分 布(深 さ方 向) 3)崩 壊 形(破 壊 形 式)の 分 類 4)構 造 計 画 にお け る くい 基 礎 の 配 置(と くに隅 角 部) 5)地 盤-基 礎-建 物 系 の 解 析 法 の 確 立 これ らは そ れ ぞ れ 重 要 な 研 究 事 項 で あ り,今 後 の 基 礎 構 造 に関 係 あ る研 究 者,技 術 者 の 研 鑚 に待 つ 所 大 と考 え られ る。 3.く い 基 礎 設 計 の 耐 震 的 問 題 前 項 で具 体 的 な くい 基 礎 に 関 す る今 後 の検 討 テ ー マ に つ い て 記 した が,紙 数 の 都合 で そ の詳 細 の説 明 を省 か ざ る を得 な か った 。 こ こで は,こ の よ うな現 状 を反映 して 昨 年(昭 和60年)の 日本 建 築学 会 の年 次 大会 で行 わ れ た パ ネ ルデ ィス カ ッ シ ョンで の テ ー マ とそ の概 要 を紹 介 し よ う。 この デ ィス カ ッ シ ョンの 主 題 は 「くい 基礎 の 耐震 設 計 上 の諸 問題 」 で あ り,テ ー マ は5つ に 分 か れ,"既 製 コ ン ク リー トぐい の 靭 性 と 耐 力","水 平 地 盤 反力 係 数", "く い頭 接 合部 の 耐 力","短 ぐい の水 平 耐 力","く い基 礎 に 及 ぼ す液 状化 の 影響"で あ った 。 これ ら の テ ー マ は,前 項 で指 摘 した 未 解 明 事項 の 中 で,実 際設 計 上 と く に 必要 性 が 痛 感 され て い る もの で あ る。 これ らに つ い て,建 築 雑 誌 に公 表 され た 内容 な どを 中 心 に要 約 す る と次 の よ うにな る。 (1)既 製 コ ン ク リー ト ぐい の靭 性 と耐 力 くい は地 震 時 に鉛 直 方 向 の み な らず 横 方 向 力 も受 け る た め,通 常 くい 頭 部 で は,軸 力,せ ん 断 力,曲 げ モ ー メ ン トが同 時 に作 用 す る複 合 応 力 状 態 とな る。現 状 で は, くい 材 の 耐 力 以 上 の 地 震 力 が 作 用 した場 合 の くい 頭部 の 挙 動 につ い て は ま だ よ く分 か って い な い 。 くい 基 礎 の 極 限 状 態 を想 定 した とき,く い 材 自体 の靭 性 と耐 力 が非 常 に重 要 な 問 題 とな って く る。 宮 城 県 沖地 震 で 数 多 くの 被 害 を受 けた 高 強 度PCぐ い(PHCぐ い) につ い て,そ の くい 種 ご と に靭 性 と耐 力 度 お よび 地 盤 中 の挙 動 を実 験 的 に確 か めた 結 果 が 今 回 発 表 され た 。 これ に よ る と,軸 力 を考 慮 した くい 頭 固 定 の 水 平 載 荷 試 験 で は,弾 性 域 にお い て は 軸 力 の 影 響 はな い とい って い い が,塑 性 域 にお い て は軸 力 に よ り脆 性 的 圧 縮 せ ん 断 破 壊 が生 じ る こ とが 確 か め られ た 。 (2)水 平 地 盤 反 力 係 数 弾 性 支 承 梁 法 の 解 析 に お い て,水 平 地 盤 反 力 係 数kh の 妥 当 な評 価 は 極 めて 重 要 で あ る。kkに 影 響 す る因 子 と して は,(1)地 盤 の非 線 形 性,(2)く い 径,(3)載 荷 速 度,
Present
Situation
and Problems
on Aseismic
Design
of Pile Foundation
By H. Hokugo, F. Ohsugi, A. Omika, S. Nomura,
Y. Fukuda
Concrete Journal, Vol. 29, No. 8, pp. 4-12, Aug. 1986
Synopsis
The pile foundation
is different from mat foundation in the view point of using the pile
material connected with upper construction.
So that is directly affected by the behavior of the main
building
structure
and there are many difficult problems
on aseismic design about it.
This report
shows about 4 present pile foundation examples for structural limited design of building
under large
earthquake, through the practical business by some technical experts.
(4)繰返 し載 荷,(5)施 工 法,な どが あ る。 kkを 求 め る方 法 と して は,(1)水 平 載 荷 試 験,(2)地 盤 調 査 の2つ が あ る。(2)につ い て多 数 の提 案 が な され て い るが,得 られ る値 は必 ず しも一 定 の も ので な く,か な り の 幅 が あ る。 した が っ て,こ れ らの推 定 法 をい か に現 実 設 計 に利 用 す るべ き か,ま た,こ れ と水 平 載 荷 試 験 結 果 との対 応 を 明確 にす る必 要 が あ る と考 え られ る。 (3)く い 頭 接 合 部 の耐 力 くい 頭 接 合 部 は,地 震 に よ る変 動 軸 力,水 平 力 が 作 用 し,予 想 外 の過 酷 な応 力 状 態 とな る部 分 で あ る。 過 去 にお い て ピ ン支 持 との 仮 定 の も とに 安 易 に 設 計 し て きた の が,固 定 を原 則 とす る考 え方 に 変 わ って きた 。 くい 頭 部 分 に 生 じ る耐 力,変 形 に つ い て は幾 多 の 実 験 研 究 が な され て い る所 で あ る 。 くい 頭 を鋼 管巻 き 補 強 した もの が,最 も固定 度 が高 い とい う実 験 報 告 もあ るが,こ の 問 題 は 上部 構 造 の耐 震 設 計 と くい の水 平 耐 力 に 関連 あ る,い わ ゆ る建 物 一 基 礎 一 地 盤 系 解 析 の 一環 と して と ら えて い くべ き で あ ろ う とい う こ とに な る 。 (4)短 ぐい の水 平 耐力 短 ぐい は,先 端 固 定 だ と変 位 が 小 さ く,せ ん 断 力 が 支配 的 に な るが,先 端 ピ ンで は長 ぐい と そ う変 わ らな い 。水 平 時 挙 動 は,こ の よ う に 長 ・短 に よ る差 が 大 き く,注 意 す べ きで あ る。 傾斜 地 盤 は 最 近 の 造 成 地 に 多 くな って き て い る が,各 くい の 荷 重 分 担 率,ね じれ 変形 な ど, 一 般 的 な水 平 地 盤 で の長 い くい に 比 べ,長 短 混 在 の影 響 は全 体 的 な 耐 力 低 下 に つ な が る よ うで あ る。 短 ぐい の 強 震 時 の 挙 動 を考 え た場 合,そ の 終 局 耐 力 は,お ろ そ か に で き な い大 事 な実 務 的 課 題 とい え よ う。 (5)く い 基 礎 に及 ぼす 液 状 化 の影 響 液 状 化 が予 想 され る地 盤 で は,地 盤 改 良対 策 を講 じる 必 要 が あ る。 しか し くい基 礎 の場 合,そ の対 策 な しに く い 築 造 が な され,地 震 時 のkkの 変 動 が 問題 とな って く る こ とが あ る。 それ と とも に液 状 化 の地 域 差,地 表 面 最 大 加 速 度 も関 係 して こ よ う。 した が って,こ の よ うな地 盤 で は,液 状 化 の メ カ ニズ ム に即 した くい基 礎 へ の入 力 とそ の応 力 変 動 を明 らか に す る こ と に よ り,く い 基 礎 設 計 の 合 理 化 をは か って い く こ とが 今 後 の 課 題 で あ る。 この デ ィス カ ッシ ョン に は,会 場 にあ ふ れ る ほ ど の 300人 以 上 の 関 係 者 が 参 加 し,時 宜 を得 た この 種 問 題 に つ い て の 関 心 の 深 さが 示 され た わ け で,非 常 な盛 会 裏 に 終 わ った こ と を付 け加 え て お く。 4.く い 基 礎 の 最 近 に お け る 設 計 例 こ こ に示 す も の は,実 務 家 に よ っ て最 近 設 計 され た 建 築 くい基 礎 の実 例 で あ る。 提 出 され た 原 稿 は精 粗 入 り交 じ って は い る が,担 当者 の 原 案 を尊 重 し,ほ と ん ど修 正 を加 えず に掲 載 す る こ とに した 。 既 製 コ ン ク リー ト ぐい の 中掘 工 法1例,同 法 拡 底 ぐい 1例,場 所 打 ち コ ン ク リー ト ぐい 拡 頭 工 法1例,そ して 建 物 全 体 の二 次 設 計 と関 連 づ けた くい 基 礎 設 計1例 の合 計4例 の 内 容 を紹 介 す る。 4.1既 成 コン ク リー トぐい 中 掘工 法 建 物 は 地 上 高 さお よそ25mの 比 較 的 荷重 の大 き い 中 層 建 物 で あ り,上 部 構 造 はRC造 で あ る。 主 な 地 盤 柱 状 図 お よび 土 質 定数 を 図-1.1お よび-1.2 に示 す 。建 物 は,GL約-33m付 近 の 堅 固 な細 砂 層 に 既製 コ ン ク リー トぐい(ACぐ い)に て支 持 さ れ て い る 。 基 礎 お よ び くい の概 要 は,図-1.3の とお りで あ る 。地 盤 の 概要 は,支 持 層 は ほ ぼ水 平 に分 布 し て い る が,中 間 層 は軟 弱 な シ ル ト層,比 較 的 中位 の洪 積 砂 層, 図-1.1地 質 断 面 図 図-1.2地 盤 柱 状 図
お よび シ ル ト層 か らな る。 洪 積 層 は 敷 地 の 半分 程度 に 傾 斜 して 分 布 して い る。水 位 はGL-2mか ら-3m く らい に あ る。 上部 に は砂 層 が,GL-5mか ら-6m 付 近 に,ほ ぼ 水 平 に 分 布 し て い る。 この 砂 層 は,地 盤 調査 結 果 か ら,地 震 時 に 液 状化 の お そ れ は 少 な い と報 告 され て い る。 くい の 設 計 は,く い 頭 固 定 と し,上 ぐい をB種,中 ぐい 下 ぐい をA種 と して 水 平 力 に 対 処 した 。 くい 頭 固 定 に す るた め,く い を基 礎 内 に50cmほ ど貫 入 した 。 ま た,水 平 力 に よ る軸 力 を考 慮 し,下 ぐいA種 の プ レス トレス を割 増 し して い る。 地 震 時 の くい 頭 の 曲 げ モ ー メ ン トは,す べ て 基 礎 ば りで 負 担 で き る よ うに した 。 支 持 力 は,打 込 み ぐい算 定 式,く い 材 の 強 度,行 政 指 導 等 を 考 慮 して,長 期 許 容 設 計 支 持 力 と して,φ600で160 t/本 と した 。設 計 時 の くい施 工 法 は,プ レボ ー リ ン グ併 用 の 油 圧 ハ ンマ ー に よ る先端 打 込 み ぐい で あ った が,試 験 ぐい を実 施 した と こ ろ,プ レ ボー リ ン グ を行 った に も か か わ らず洪 積 層 の 中 間 砂 層 で 止 ま り,所 定 の 深 さま で 達 せ ず 貫 入 不 能 に な った の で,施 工 法 を変 更 して 中 掘 式 最 終 打 撃 工 法 と し,再 度 試 験 ぐい を実 施 し た 。 こ の 結 果,く い は 所 定 の 支持 層 に貫 入 す る こ とが で き,支 持 力 も確認 で き た 。 中掘 り式 の た め くい 先 端 が 開 放 状 態 に あ り,砂 層 内貫 入 に よ るボ イ リ ン グに対 して も打 撃 試 験 を 行 い,問 題 な い こ と を確 認 した 。 ま た,建 物 の 片 側 が 比 較 的 海 に近 い の で,地 震 時 の 土 の 移 動 を考 慮 して,海 に 近 い 側 の 上 ぐい をSCぐ い と し,地 震 時 の 水 平 抵 抗 を割 増 し した 。 この ほ か,打 込 み に よ る偏 心 の 考 慮,軟 弱 層 内 に貫 入 す る場 合 の 土 砂 の くい 内 へ の 侵 入 に よ る内 圧 増 加 に伴 う ひ び わ れ,打 込 み 中 の 縦 割 れ,く い 先 端 の 破 損 等 を十 分 注意 しな が ら施 工 した 。 前 述 した よ うに,立 地 条 件 と施 工 性 を十 分加 味 し,設 計 は一 応 一 次設 計 に よ っ て い る が,二 次設 計 の精 神 を極 力 取 り入 れ た つ も りで あ る。 くい の二 次設 計 上,注 意 を要 す る こ とは,で き う る限 り多 くの情 報 を基 に して検 討 す る必 要 が あ る とい う こ と で あ る。 こ の例 の場 合,く い の設 計 上,特 記 す る事 項 として, 1)立 地 お よび 設 計 条 件 に よ り,く い 工 法 を 選 定 す る。 2)少 ない 地 盤 調 査 結 果 を基 に,近 隣 資料,関 連 す る 文 献 等 に よ り,設 計 上 の 諸 係数 を算 定 す る 。 3)く い の 鉛 直 ・水 平 等 の 耐 力 は,各 種 指 針 に示 され た 算 定 式 に よ った 。 4)砂 地 盤 の 液 状化 の検 討 は簡 易法 に よ っ て行 っ た。 5)く い 工 法 は,施 工試 験 で調 整 した 。 6)負 の 摩 擦 力 も考慮 した 。 等 で あ る。 この よ うに 一 例 を と って み て も,く い の設 計 は,地 盤 特 性 と施 工 性 に よ る と ころ 大 で あ る 。 二 次 設 計 の 判 断材 料 を得 る に は, 1)精 度 の あ る調 査,例 え ば動 的 三 軸 試 験,PS検 層 2)多 くの 実 験 デ ー タ お よび実 測 デ ー タ 3)鉛 直,水 平,引 抜 き等 の載 荷 試 験 4)各 種 施 工試 験 等 が 必 要 と考 え られ る が,い ず れ の場 合 も多 額 の費 用 と 時 間 を要 す る 。 した が っ て 当面 は,わ か る範 囲 で建 設 地 の地 盤 特 性 を調 査 し,施 工 試 験 等 か ら設 計 へ の フ ィー ド バ ック に よ り,広 い意 味 で の妥 当性 を見 い だ し,試 行 錯 誤 で検 討 を進 め た後 に設 計 条 件 を整 理 す れ ば,二 次 設 計 の検 討 の意 味 が あ る と考 え られ る。 また,下 部 構 造 の 設 計 は予 期 せ ぬ事 態 が発 生 す る こ と(例 え ば大 地 震 時 で の 地 盤 の変 動)を あ る程 度 予 想 して設 計 したい 。 4.2既 成 コン ク リー トぐい 中掘 工 法(拡 底) 本 設 計 例 は,既 設 建 物 を取 り壊 し て新 設 建 物 を設 計 す る に あ た り,既 設 ぐい が深 さ60mに 設 置 され て い るた め,既 設 ぐい を現 存 させ た ま ま新 設 ぐい を打 設 した もの で あ る。 (1)建 物 概 要 建 物 名称:倉 庫 建 物 規 模:SRC造 地 上5階 建 て,塔 屋1階 基礎 型式:独 立基 礎 のFPHCぐ い(φ800)中 掘 り拡 底 工 法 (2)敷 地 地 質 敷 地 は 湾 岸 の 運河 に 近接 し,特 徴 と して沖 積 堆 積 土 の 発 達 が と く に著 し く,軟 弱 性 の粘 性 土 層 が50m近 くの 層 厚 で 分 布 して い る。地 質 の構 成 を 図-2.1に 示 す 。 (3)基 礎 型式 の選 定 当敷 地 には 既設 建 物 のPCぐ い が60mの 支 持 層 ま で 多数 打 設 され て お り,既 設 ぐい の 引抜 き工 事 は施 工 上 可 能 で は あ るが,工 事 費 が 多額 で あ る上 に施 工 目数 も多 い た め,く い は現 存 させ た ま ま新 設 くい を設 計 す る こ と と した 。 新 設 建 物 は5階 建 て の 倉庫 で 積載 荷 重 は500∼1000 kg/m2と 重 く,標 準 的 な 柱 軸 力 は 中柱610t,側 柱 が 480tと か な り大 き い 。 した が っ て,一 般 的 に は大 口径 の場 所 打 ち ぐい が適 当 で あ る が,既 設 ぐい と重 な る箇 所 図-1.3基 礎 お よ び くい 概 要
が 多 く,偏 心 させ て も基 礎 ば りで 処 理 し きれ ない た め, 既 製 ぐい とした 。 支 持 層 が 深 く,施 工 時 の 騒 音 振 動 障 害 対 策 も 考 慮 す る 必 要 が あ る等 の 理 由で,最 終 的 には PHCぐ い を採 用 し,工 法 はPHCぐ い の 中 空 部 に特 殊 ビ ッ トを取 り付 け た ス ク リュー 式 オ ー ガー を挿 入 して, くい 先 端 部 の直 下 を掘 削 ・排 土 し な が ら くい を 埋 設 す る,い わ ゆ る 中掘 り工 法 で,支 持 力 発 現 方 法 と して は支 持 地 盤 中 に先 端 根 固 め球 根 を造 成 す る方 法 を と った 。 (4)く い の設 計 PHCぐ い は,く い径 φ800,く い 先 端 位 置 はGL-58 mと し,そ の構 成 は上 ぐい をB種(長 さ13m),そ れ 以 下 は10∼12mのA種 を4本 継 ぎ とし た。 くい は 柱 軸 力 に応 じて 本 数 を決 定 し た。 くい の配 置 の概 要 を 図-2.2に 示 す 。 ま た,敷 地 地 盤 が軟 弱 な地 層 で地 下 室 も な い の で,く い の水 平 抵 抗 性 能 を確 保 す る た め に くい 頭 を 1D基 礎 に埋 め込 ませ,図-2.3の よ うな デ ィテ ー ル と した 。 くい の詳 細 設 計 を以 下 に示 す 。 (5)鉛 直 支 持 力 1)く い先 端 支 持 力 か ら決 ま る くい 耐 力 支 持 力 算 定 に あ た り,安 全 をみ て砂 層 の先 端 支 持 力 の み とす る 。 Pa= 1 /3(25・N・Ap)= 1/ 3 ×25×50×0.5027 =209t/本 2)材 料 強 度 か ら決 ま る くい 耐 力 Pa=fc・Ac・ η=200×2.384×(1-0.5×4) =381t/本 図-2.1土 質 柱 状 図 図-2.2く い 配 置 図 コ ン ク リー ト工 学
3)負 の 摩 擦 力 負 の 摩 擦 力 の 作 用 す る 層 はGL±0か ら-30mの 範 囲 と す る 。 PFN=0.8×3.14×{0.3×0.5/2+(0.3+6.2) ×29.5/2}=241.0t P+PFN=209+241=450t<ap・sf =2.384×800/2=954tOK P+PFN=450t<(RUP+RF)/1.2 =628t/1.2=523.0tOK 図-2.3く い お よ び基 礎 断面 表
(6)地 震 時 水 平 力 に 対 す る 検 討 く い1本 当 り の 水 平 力Q=2214t/117本=18.9t/本 水 平 方 向 地 盤 反 力 係 数 kh=0.8×E0・B-3/4=0.8×7.0×80-3/4 =0 .21kg/cm3 係 数 β の 算 定 ・ く い の 応 力 く い 頭 固 定 と し て,Y.L.Changの 式 に よ り, ・ く い の 応 力 度 の 検 討 設 計 用 軸 力N=194±114=308.0t,80.0t 設 計 用 曲 げ モ ー メ ン トM=58.3t-m 検 討 は 次 式 に よ る 。
圧
縮
時
引 抜 き 時
・せ ん断 力 に対 す る検 討 検 討 は 次式 に よ る 。 σd:コ ン ク リ ー トの 許 容 斜 張 応 力 度 (kg/cm2) σe:有 効 プ レ ス ト レ ス(kg/cm2) σL:長 期 軸 応 力 度(kg/cm2) くい と基 礎 の 接 合 部 の設 計 は,く い頭 に生 じる 曲 げ モ ー メ ン トを基 礎 フー チ ン グ内 に埋 め込 ん だ部 分 の 曲 げ ね じ り抵 抗 力 で 基 礎,基 礎 ば りへ 伝 達 させ る。 4.3鉄 筋 コ ン ク リー ト場所 打 ち ぐい(拡 頭) この 例 は,上 部 構 造 は高 さ31m以 下 の 地 下 な し の SRC造 で あ る。 下 部 構 造 は ア ー ス ドリ ル ぐ い で,GL 約-35m以 深 の砂 礫 層 で 建 物 を支 持 して い る。 地 盤 柱 状 図 は 図-3.1の よ うに,中 間 層 は軟 弱 な 沖 積 層 で あ り,地 表 面 近 くに は,ゆ るい 砂 層 が 分 布 す る。水 位 はGL-約1.5m付 近 で,静 水 圧 分 布 を して お り, この 砂 層 は 地 震 時 に液 状 化 の 恐 れ が 高 い と報 告 され て い る。建 物 は平 面 的 に小 さ く,塔 状 建 物 に近 い 。 支持 層 か ら建 物 の軒 の 高 さま で,全 長 で お よそ70mく らい に な り,東 京 周 辺 で 見 られ る 比 較 的 多 い 中 層建 物 の 例 で あ る。 くい の 設 計 は,建 物 に地 下 室 が な い た め,で き る だ け 基 礎 を深 く(GL約-3.0m)し,基 礎 ば りの 剛性 を高 め て あ る 。 くい の水 平 力 に対 す る検 討 は,上 部 砂 層 の横 抵 抗 を無 視 した結 果,支 持 力 に よ る くい径 で は設 計 で き ず,そ の 対 策 と して,く い頭 部 約10mを 拡 頭 し,水 平 抵 抗 を増 大 させ た(粘 性 土 に約3m拡 頭 部 を貫 入)。 粘 性 土 の横 図-3.1地 盤 柱 状 図抵 抗 は測 定 値 か ら推 定 した 。 くい頭 は 固定 と し,地 震 時 の くい頭 の 曲 げ モ ー メ ン トは,す べ て基 礎 ば りで処 理 し た。 こ の よ うに液 状 化 の恐 れ の あ る地 盤 に対 して は,く い の変 位 量 を極 力 少 な くす る た め に, ・基 礎 ば りの剛 性 を増 大 す る。 ・基 礎 関 係 の重 量 を増 し,極 力 引 抜 き力 を生 じさせ な い よ うにす る。 ・くい頭 を 固定 にす る。 ・土 の移 動 を防 止 す る よ う工 夫 す る(山 留 め利 用,地 盤 改 良 等)。 ・せ ん断 破 壊 し ない よ う,フ ー プで 補 強 す る。 等 が 考 え られ る。 こ の ほか,応 力 上,上 部 構 造 か らの 軸 力 を どの よ うに 考 え るか,応 力 集 中 に よ る局 部 崩 壊 を ど うす る か,上 部 構 造 よ り下 部 構 造 の耐 力 を上 げ る に は ど うす る か,等 が二 次 設 計 検 討 上 必 要 に な っ て く る。 付 近 の 類 似 の 地 層 で の 推 定 地 震 動 に よ る動 的3軸 試 験 の 結 果,液 状 化 の 恐 れ は少 ない とい う報 告 が あ るが,こ の 例 で は 簡 易 法 で 検 討 した 結 果, 液 状 化 の 恐 れ は 高 い とい う結 果 とな っ た 。 ま た,根 切 工事 に お い て基 礎 が深 い た め シー トパ イ ルで 山留 め して 基 礎 工 事 が終 了 した が,近 隣 の 状 況 か ら シー トパ イ ル をそ の ま ま残 した とこ ろ,こ れ が 地 震 時 の 液 状 化対 策 の 一 助 と な った 。 施 工 試 験 で は,ほ ぼ 設 計 に 沿 った施 工 の確 認 が で き た 。 基 礎 関 係 の概 要 は 図-3.2に よる 。 場 所打 ち コ ン ク リー トぐい の場 合,と くに注 意 す る点 は, 1)支 持 層 が深 く 目視 で確 か め られ ない の で,超 音 波 探 傷 の孔 壁 測 定,検 尺 に よ る先 端 ス ライ ム 量 の 測定 を実 施 す る。 2)中 間 層 が ボイ リ ン グ等 で ゆ るむ こ とが あ る。 3)先 端 まで 上 部 荷 重 が 伝 達 せ ず,ほ とん ど摩 擦 で抵 抗 して い る の が実 状 で あ る 。 4)実 際 の耐 力 は不 明確 で あ る が,計 算 上,条 件 を仮 定 して,鉛 直 耐 力,水 平 耐 力,引 抜 き耐 力 を求 め て い る。 等 で あ るが,設 計 上 は,非 常 に少 な い資 料 に よ っ て耐 力 を決 め ざる を得 な い 。2次 設 計 上 の各 種 定 数 の考 え方 に つ い て も十 分 整 理 して,方 向 性 を見 誤 らな い よ うに した い。 そ の た め,今 後 二 次 設 計 を行 う場 合,例 えば 上 部 構 造 と同様,規 模 別,構 造 別,形 状 別,工 法 別 等 に よ り, 設 計 フ ロ ー に従 っ た各 計 算 ル ー トか ら二 次 設 計 のチ ェ ッ ク をす る こ とも考 え られ る。 なお こ の場 合,地 盤 特 性 お よ び各 土 質 定 数 は,地 盤 調 査 と各 行 政 庁 の資 料 か ら妥 当 な値 を推 定 す る必 要 が あ ろ う。 4.4建 物 全 体 の 二 次 設 計 と関 連 した くい 基 礎 設 計 (1)建 物 概 要 用 途:共 同 住 宅 面 積:10000m2(延) 階 数:地 上13階 高 さ:40m 基 準 階 階 高:2.75m 構 造 種 別:鉄 筋 コ ン ク リー ト 図-3.2基 礎 関係 図 図-4.1基 礎 伏 図 Vol.24, No,8, Aug.1986
構 造 概 要: け た行 方 向 純 ラ ー メ ン は り間方 向 連 層壁 に よ る耐 震 壁付 ラー メ ン架 構 (2)建 家 全 体 の 二 次 設 計 方 針 けた 行 方 向: は り曲 げ降 伏 先 行 型 柱 は1階 柱 脚 に て曲 げ降 伏(図-4.3) は り間方 向: (1)壁 のせ ん断 破 壊 が 先行 しな い よ う に す る 。 この時, 建 物 は転 倒 しな い こ と とす る 。 (2)く い の 引抜 け時 を建 家 の転 倒 耐 力 と し,転 倒 耐 力 が(1)の上部 躯体 耐 力 以下 で もよ し とす る(図-4.4)。 (3)二 次 設計 に お け る基 礎 お よび基 礎 ば りの設 計 1)上 部 躯 体 柱 曲 げ 降伏 時(け た行 方 向地 震)は,図 -4 .5(a),(b)の 降伏 状 態 に つ い て,1階 の保 有 水 平 耐 力 を算 定 す る。 2)建 家 転 倒 時(は り間 方 向 地 震)は 基 礎 ば り曲 げ 降 伏 また は,く い 極 限 耐 力 に よ る下 記 の せ ん 断 力 に対 し て,基 礎 お よび 基 礎 ば りが せ ん 断破 壊 しな い よ う にす る(図-4.6)。 なお,建 家 転 倒 時 とは,引 張 側 の くい が す べ て抜 け て建 家 全 重 量 が圧 縮 側 の 通 りの くい にか か った 状 態 とす る。 (4)二 次 設 計 にお け る くい の設 計 1)建 家 転 倒 時 の 圧 縮 側 の くい 反 力 は,く い の極 限耐 力 以 下 とす る。 2)く い の 水 平 耐 力 は,上 部 躯 体 の 必 要 保 有 水平 耐 力 また は転 倒 耐 力 以 上 とす る。 なお,く い の水 平 耐 力 は,各 くい軸 力 に対 す る終 局 曲 げ耐 力 時 のせ ん断 力 の累 加 とす る。 (5)結 果 上 部 躯 体 お よび くい の保 有 層 せ ん断 力 係 数(D値 換 算)とDs値 との 関係 は以 下 の とお りで あ る。 上 部 構 造 水 平 耐 力(け た行 方 向):0.36,Ds=0.3 上 部 構 造 水 平 耐 力(は り間 方 向):0.43,Ds=0.4 は り問 方 向転 倒 耐 力:0.3,Ds=0.4 く い 水 平 耐 力:0.44,Ds=0.4 (6)考 察 本 設 計 例 を通 じて,下 記 の よ うな点 が今 後 の課 題 とし て あ げ られ る。 1)コ ス ト面 で確 実 に ア ップす る。 2)転 倒時 の基 礎 ば りの応 力 評 価 方 法 の確 立 が望 まれ る 。 お わ り に くい基 礎 の二 次設 計 に は,上 部 構 造 以 上 に難 しい色 々 な 問題 が 存在 し,調 査 ・実 験 ・研 究 は続 け られ て い る が な か な か 明解 な答 が 出 て こな い 。 こ の こ とは,地 盤 とい う構 造 材 料 が極 め て複 雑 で,再 現 で き な い材 料 で あ る こ とに起 因 して い る もの と思 う。 そ の た め に他 の構 造 材 料 の よ うに 簡単 に模 型 実 験 で そ の性 状 を確 か め る とい うわ け に は い か な い こ と とな る。 メ キ シ コ地 震 の大 災 害 は,か の地 の超 軟 弱 地 盤 に大 い に 関 係 す る もの で あ っ た 。 こ の よ うな地 盤 に お け る基 礎 構 造 は い か に あ るべ き か とい う点 に 関 し,わ れ われ は い ま 一 度 見 直 す必 要 が あ りは しな い か と考 え させ られ る よ うな諸 問 題 が提 起 され た 。 ま た この地 震 は いず れ わ が国 に も起 こ り得 べ き 大震 災 の姿 が 目に ち らち ら し始 め るよ うな 巨 大 な教 訓 を残 した もの と思 う。 この こ とを肝 に銘 じつ つ本 稿 を終 え る。 参 考 文 献 1) 杉 村義広:建 築基礎耐震設計 の現状 と 問題点,コ ンク リ ー ト工学,Vol.22, No.10, 1984.10 2) 北後 寿:最 近 の建築基礎杭設計 の動 向,基 礎工,1985. 11お よび'86.1 3) 大杉文哉ほか:杭 基礎の 耐震設計 上の諸問題,パ ネルデ イスカ ツシ ョン要約,建 築雑誌,No.1244,1986.3 図-4.2は り間 方 向(戸 境 壁 部 分)断 面 図 図-4.3 図-4.4 図-4.5 図-4.6 コン ク リー ト工 学