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資源開発環境調査

ミャンマー連邦

Myanmar Naingngandaw

(The Union of Myanmar)

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目 次 第 1 部 資源開発環境調査 1. 一般事情・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2. 政治・経済概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3. 鉱業概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 4. 鉱業行政・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 5. 鉱業関係機関・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 6. 投資環境・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 7. 地質・鉱床概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 8. 鉱山概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 9. 新規鉱山開発状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22 10. 探査状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 11. 製錬所概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 12. わが国のこれまでの鉱業関係プロジェクト実施状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24 第 2 部 地質解析 1. 地質・地質構造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 2. 鉱床・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 2-1. 鉱床生成区(鉱床分布の特徴) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29 2-2. タイプ別・時代別分布の特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 3. 鉱床胚胎有望地域・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 参考(統計、法律、文献名、URL等) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37

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第 1 部 資源開発環境調査 1. 一般事情

1-1. 面積 68 万㎢

1-2. 人口 5,114 万人(01~02 年 Japan Statistical Year Book 2001) 1-3. 首都 ヤンゴン 1-4. 人種 ビルマ族 1-5. 公用語 ミャンマー語 1-6. 宗教 仏教 90%、キリスト教、回教 1-7. 地勢等 諸部族割拠時代を経て 11 世紀半ば頃に最初のビルマ族による統一王朝(パガン王朝、 1044~1287 年)が成立。その後タウングー王朝、コンバウン王朝等を経て、1886 年に英領 インドに編集され、1948 年 1 月 4 日に独立。 第 1-1 図 ミャンマー連邦位置図(外務省 HP)

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第 1-2 図 ミャンマー連邦図(The World Factbook 2004) 2. 政治・経済概要 2-1. 政体 軍事体制(暫定政府) 2-2. 元首 タン・シュエ国家平和開発評議会議長 2-3. 議会 88 年 9 月クーデターにより解散 (90 年 5 月 総選挙が実施されたが国会は収集されていない) 2-4. 政治概況 88 年全国的な民主化要求デモにより 26 年間続いた社会主義政権が崩壊し、国軍がデモ を鎮圧するとともに国家法秩序回復評議会(SLORC)を組織し政権を掌握した。90 年には

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総選挙が実施され、アウン・サン・スー・チー女史率いる国民民主連盟(NLD)が圧勝。 政府は民政移管のためには堅固な憲法が必要であるとして今日まで政権移譲を行ってい ない。 政府は、89~95 年までスー・チー女史に対し国家防御法違反により自宅軟禁措置を課し た。95 年の自宅軟禁解除後、女史と政府の対立が高まっていたが、2000 年 10 月、この2 者間で直接対話が開始された。その後、政府は拘束していた政治犯を本年 5 月上旬までに 約 550 名を釈放すると共に 02 年 5 月には女史に対する行動制限措置を解除した。しかし翌 年、彼女が遊説の除次で当局に拘束。同年 9 月に女史は産婦人科系の手術のために入院し、 退院後は自宅へ移送された。 2003 年 8 月 25 日、キン・ニュン SPDC 第二書記は首相に就任し、就任演説の際、7段階 からなる民主化のためのロードマップを発表。本年 1 月ミャンマー政府はこの国最大の少 数民族武装勢力であるカレン民族同盟(KNU)と和平交渉を行い同月 23 日プレスリリース で、同政府が KNU との間で紛争終結等に関し、相互理解(mutual understanding)に達した ことを発表。 本年 3 月 30 日テイン・セイン SPDC 第二書記は国民会議を本年 5 月 17 日に再開する旨 を発表。4 月 7 日ミャンマー政府が NLD 関係者を含む国民会議のメンバーに招待状を発出 したことは確認されているが、会議の議事進行等、具体的なルールについては不明。また 同月 13 日アウン・シュエ NLD 議長等一部幹部が解放され、17 日に NLD 党本部が再開され た。 2-5.主要産業 農業 2-6. GDP 113 億ドル(2000 年度推定) 一人当たり 180 ドル(2003 年 IMF 推定) 2-7. 通貨 チャット(Kyat) 2-8. 為替レート 1US$=5.86 チャット(公定レート:2004/08/ 現在) 年末 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 1US$= 6.1992 6.5303 6.7704 6.2584 5.7259

(International Financial Statistics 2004) 2-9. 貿易(2002 年) 輸出 約 30 億ドル:天然ガス、チーク、豆類、米、エビ 輸入 約 23 億ドル:機械類、金属/工業製品、原油、電気機械、紙類 対日貿易(2002 年度 貿易統計) 輸出 14,427 百万円:農水産品、林産品 輸入 13,172 百万円:機械、金属品、化学品 2-10. 経済概況 ミャンマーは、豊富な地下資源を有し、特に、石油・天然ガス、石炭、銅、鉛、亜鉛、 金、銀、錫、タングステン、鉄等の賦存ポテンシャルが高いとされている。

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~2005-2006 年)では、鉱業セクターは、農業、畜産・漁業及び林産セクターに次ぎ、5 番 目の位置を占めている。 しかしながら、近年は、依然として、探鉱・開発プロジェクトへの外国投資が著しく減 少しており、2001 年から 2002 年 3 月までの間に鉱業部門での新たな外国投資は行われて いない。このため、鉱業セクターへの外貨収入は減少の一途にあるほか、2001~2002 年の 鉱業セクター(大半が宝石等の販売収入)の GDP への貢献は、わずか 0.8%となっている。 3. 鉱業概要 現行の国営直轄鉱山は、4 鉱山(金(Kyaukpahto)、ベースメタル(Bawdwin、Bawsaing、 Yadanatheingi))、及び 2 炭鉱(Kalewa と Namma)である。

これらの鉱山は、採掘、選鉱及び精錬規模の縮減が続いており、最小限の操業能力の維 持を図っている状況である。

この他、金、ひすい、硬玉等宝石原石の小規模の国内民間企業が事業を継続している。 3-1. ME1(No.1 Mining Enterprise)関係

3-1-1. 鉛・亜鉛

ME1 は、Shan 州で、Bawdwin、Bawsaing、および Yadanatheingi の中の 3 鉱山を操業して いる。 Bawdwin 鉱山は、最大の鉛・亜鉛鉱山であり、精錬した銀・鉛、亜鉛精鉱等の生産を行 っている。 同鉱山は、露天及び坑内採掘を行っており、露天採掘により生産された酸化鉱は、Bawdwin 選鉱場において処理を行い、坑内堀の硫化鉱は、隣接する Namtu 選鉱場で処理されている。 同公社は、近年、中国雲南省から精錬設備を購入し若干の生産量向上を図ったほか、亜鉛 スラグからの酸化亜鉛を雲南省の製錬所に販売し、外貨収入を得ている。 他の鉛・亜鉛鉱山のうち、Bawsaing 鉱山は方鉛鉱、白鉛鉱及び鉛精鉱を生産、また、 Yadanatheingi 鉱山は方鉛鉱を生産しており、両鉱山とも、多量の銀を含有している。生 産量については、両鉱山とも減少している。

Cornerstone Resources (Myanmar) Ltd.(CRL)社との合弁による Longh Keng 鉱山は、2002 年に Loncheng(Mongpawn 地区、Shan 州)における亜鉛鉱床の 3 年目の調査として、同地区 での試錐調査(15 孔)を実施したが、所要の成果は得られず、当初予定されていた追加の試 錐調査が中止された。

この他、ME1 は、地域企業の合弁事業として Shan 州の Hawsaing Mining 社及び 0Kachin National Development 社及び Wa Development General Trading 社との事業を行っている が、前 2 社は 2001 年夏に操業を中止、Wa 社は、2002 年、菱亜鉛鉱のみの生産となってい る。

3-1-2. 銅

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であり、ミャンマー中央西部 Sagaing 管区、Monywa 地域に位置し、Sabetaung 及び Kyisintaung 鉱体を主体として、SX-EW 法により、年間 27,500t の銅カソードを生産してい る。

現在、Sabetaung 及び Kyisintaung 鉱体の 6km 南に位置する Letpadaung 鉱体(1,000Mt Cu 4%)の開発(年産 12.5~15 万 t)及びリーチング設備の拡張(年産 80~95 千 t)及び電力供給 策の検討が進められている。

3-2. ME2(No.2 Mining Enterprise)関係 3-2-1. 錫

錫、タングステン関連では、現在は、直営鉱山は稼行しておらず、タイ企業の Myanmar Pongpipat Co. Ltd.(MPC) of Thailand 及び国内地方鉱山企業との合弁による 7 鉱山(Heinda、 Mawchi、Kanbauk、Hermyingyi、Kyauk me daung、Bokepyin および Theindaw)において採掘 が行われている。タイ企業との合弁である Heinda 鉱山(Dawei 地区、 Tanintharyi 管区) の生産分配比率が 35:65(ME 2: MPC)の他は、生産分与比率は 30:70 となっている。 3-2-2. 金

Kyaukpahto 鉱山が唯一の直轄国営鉱山であるが、同鉱山は十分機械化されておらず、 25kg の月産目標の維持に努めている状況であるほか、ME2 と Golden Point Family Co.社 の合弁による Phayaung taung 鉱山及び Thayetkhon 鉱山が生産を行っている。

2002 年、ME2 は、カナダ企業の East Asia Gold Co.(EAGC)と新たな合弁事業契約を締結 し、Wethe 地区(Thabeikkyin 地区、Mandalay 管区)(以前の探査ブロック 1/14 の一部)の評 価を開始した。同社は、金鉱山採掘を許可された初の外国企業となり、鉱山省へのロイヤ ルティは 5%、利益分与比率は 25:75(ME 2: EAGC)となっている。

3-3. ME3(No.3 Mining Enterprise)関係

ME3 は、製鉄所(Pyin Oo Lwin)、2 か所のバライト鉱山(Heho と Kyaukse)、2 炭鉱(Kalewa と Namma)、石膏鉱山(Thibaw)、2 か所の石灰石鉱山(Patheingyi と Pyinmana)等を有してい る。

Pyin Oo Lwin 製鉄所(Mandalay 管区)は、銑鉄 19 千 t、鋼球 2.5 千 t、丸鋼 15 千 t の年 間生産能力を有しており、鉄鉱石は、約 40km 南東の Kyatwinye 鉱山(露天採掘、鉱量約 300 万 t(Fe 53.5%))から供給されている。 今後の石炭火力発電所建設に向け、石炭・褐炭資源の開発が優先事項となっているが、 外資の関心を得るには至っていない。しかしながら、ME3 は、地元企業との合弁で Tigyt 鉱床の開発を進めており、建設予定の 120MW 発電所に年間 50 万 t、40 年間の石炭供給を計 画している。

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第 3-1 表 主要金属生産量

出典:World Metal Statistics Year Book 2005(金は USGS ホームページより)

4. 鉱業行政 ミャンマーの鉱業政策の基本的な考え方は、賦存する豊富な地下資源を外国資本を利用 して開発することに主眼がおかれている。特に、銅、鉛・亜鉛、金、鉄部門を重視してお り、外国資本による投資を鉱物資源探査だけでなく既存鉱山及びその関連施設への投資も 求めている。 ミャンマーの鉱業法は、国連の支援により 1994 年に制定され、1996 年には鉱業規則が発布 されている。同法によると、国内のいかなる鉱物資源も国有とされ、すべての鉱業活動は鉱山 省が管理することが定められている。鉱山省は、探査権の付与、開発段階には国営鉱山会社と ジョイントベンチャー契約(生産分与または利益分与)の締結等の権限を有している。 外資がミャンマーで探鉱開発を行う場合には、ミャンマー政府とジョイントベンチャー 契約を締結する必要があり、同契約におけるミャンマー政府との取り決め事項は、鉱業法、 鉱業規則、その他関連法令によることが基本となるが、これらに定められていない詳細事 項は政府との問で交渉により決定されることとなる。一方、鉱業法等に定められている事 項であっても、政府上層部の指示により変更される場合があり、さらに、このような変更 は文書化されていないという状況がある。 ミャンマー政府は、鉱物資源探査のための国際入札を 1994 年、1995 年、1998 年、そし て第 4 回となる国際入札を 2002 年 11 月に実施している(結果的には 2 社が応札したのみ)。 入札に係る探査権有効期間や鉱区維持費用、保証金等の詳細は、入札説明書に規定されて いる。ちなみに、入札時には、Signature Bonus の金額(1 鉱区当たり最低 15,000US ドル) を提示し、契約締結後 30 日以内にミャンマー政府に支払はなければならない。Signature Bonus は鉱業法および鉱業規則には明記されていないが、権利取得後に慣例的にミャンマ ー政府に支払うことになっている謝金のようなものといえ、第 4 回入札説明資料では Signature Bonus の金額の大小が落札者選定の要素の一つになるとされている。 年 2001 2002 2003 2004 銅(千 t) 25.806 27.542 27.874 31.756 亜鉛(千 t) 1.358 0.648 0.96 0.824 鉛(千 t) 0.879 0.9 0.504 0.504 金(kg) 200 200 100e 錫(千 t) 1.898 1.2 1.26 2.1

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5. 鉱業関係機関

現在のミャンマー政府は 32 の省から構成され、その中で鉱山省(Ministry of Mines)が 鉱業部門を担当している。鉱山省は鉱山局(Department of Mines)と地質調査・探査局 (Department of Geological Survey & Mineral Exploration)の 2 局と、6 社の国営鉱山会 社(Mining Enterprise)より構成される。 第 5-1 図 鉱山省(Ministry of Mines)組織図(ミャンマー鉱山省 HP) 各局および鉱山公社の役割は次のとおりである。 鉱山局 鉱山省に属する機関として、政策の制定、鉱業部門を発展させるための活動、鉱山操業の 監督を管轄し、関連法規制の遵守を図る。 地質調査・探査局 地球科学、探査、探鉱、鉱量計算など、技術的事項を管轄する。 第 1 鉱山公社 銀、鉛、亜鉛、銅の生産、製錬、精錬、市場販売を管轄する。 第 2 鉱山公社 金、錫、タングステンの生産、製錬、精錬、市場販売を管轄する。 第 3 鉱山公社 鉄鋼、工業用原料鉱物の生産、選鉱、市場販売を管轄する。 ミャンマー宝石公社 宝石の採掘、加工、市場販売、地元企業に対する許認可の発行を管轄する。

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ミャンマー真珠公社 真珠の養殖と市場販売を管轄する。 ミャンマー塩・海洋化合物公社 海水からの天日塩およびその他塩製品の生産と市場販売を管轄する。 6. 投資環境 6-1. 外国投資法制度 1988 年 9 月、ビルマ式社会主義の経済制度は軍政によって完全に放棄され、市場経済、 対外開放を軸とする経済改革が始まった。外資導入を図るため 1988 年 12 月に外国投資法 (外資法)が制定された。

外国資本による投資は国家計画・経済開発省(Ministry of National Planning & Economic Development)が所管している。その中で外国からの投資、技術協力・経済援助は外国経済 関係部(Foreign Economic Relations Departmenmt)が窓口であり、案件の審査、各担当省 庁への振り分けを行っている。審査を経た外国投資案件は、ミャンマーの主要閣僚によっ て構成されるミャンマー投資委員会(Myanmar Investment Commission:MIC)が許可を与える ことになっている。 6-1-1. 外資に関する規制措置 (1) 出資比率 ミャンマーに投資を行う場合、次の形態が考えられる。鉱物資源の探鉱開発、生産は外 資に対する規制業種に指定されており、ミャンマー国営企業との合弁契約または合弁会社 の設立による形態が義務づけられている。 ・100%外国資本による企業 外国資本 100%出資によるミャンマー法人の設立。100%個人企業としての進出も可能。 ・合弁企業の場合 外国企業または外国人とミャンマー企業(民間または国営)または個人との合弁。ただ し、いずれの場合も外資は総資本の 35%以上でなければならない。ただし、国営企業との 合弁の場合、外資は最大 50%という制限がある。なお、合弁相手が民間企業の場合は会社 法(The Myanmer Companies Act)に基づき、また国営企業の場合は特別会社法(The Special Company Act 1950)に基づき設立される。 ・パートナーシップ 外国企業が合弁契約に基づき企業形態を取らずに行う合弁事業で、無限責任を負う。天 然ガス・石油・鉱物資源の開発でミャンマー国営企業と生産分与契約を結ぶケースが代表 例で、開発品は契約上の割合で分与される。その他、弁護士・会計事務所などの形態も考 えられ、基本的にはミャンマーの外資獲得につながる業績が望ましい。 ・支店・駐在員事務所 ミャンマー会社法(商業省主管)で外国企業の支店として定義されているのみであり、外

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国投資法(国家計画・経済開発省主管)上は明文規定されていない。支店・駐在員事務所の 設置は会社法に基づき申請手続きを行うが、現在の窓口は商業省ではなく国家計画・経済 開発省の投資・企業管理局(Investment of Company Administration Department)となる。

同局で営業許可(Permit to Trade)を取得後、同省内の企業登記局(Company Registration Office)にて会社登記(Company Registration)を行う。 なお、本邦・親会社では駐在員事務所としての進出であっても、当地会社法上は金融機 関など一部の例外を除き支店(Branch Office)として登記されるケースが一般的である。 ・ローカル企業との提携 ローカル企業に製造設備・機械を貸与または販売し、原料を供給し、製品を輸出する(委 託加工貿易の形態)。 また、前述の形態とは別に、ミャンマー人もしくはミャンマー企業を当地ビジネスの代 理人として指名し、駐在員事務所を開設することも可能である。この場合、代理人契約書 と任命書を作成の上、商務省で登記する必要がある。 (2) 規制業種 国営企業の民営化を指向する政府は 1989 年に「国営企業法とその手続き」(State Economic Enterprises Low and Procedures)を発表して、国営企業が将来も所有する業種 と、民営化の対象となる業種の区分を行った。それによれば下記 12 分野の業種は国営企業 法に基づき引き続き、国営企業が事業展開することとなり、民間企業の参入には制限があ る。 ・チーク材の伐採とその販売・輸出 ・家庭消費用薪材を除く全ての植林および森林管理 ・石油・天然ガスの採掘・販売 ・真珠・ヒスイその他宝石の採掘・販売 ・魚・海老の養殖 ・郵便・通信事業 ・航空・鉄道事業 ・銀行・保険事業 ・ラジオ・テレビ放送事業 ・金属の採掘・精錬と輸出 ・発電事業 ・治安・国防上必要な産品の生産 外資がこれらの産業に参入する場合には国営企業法の規定により、国営企業とのジョイ ントベンチャーを組むことが求められている。 この他、ホテル業、家屋賃貸業および観光業を営む場合は所管官庁の承認申請し、ライ センスを取得しなければならない。金融業の場合はミャンマー中央銀行の事前許可を取得 しなければならない。

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(3) 資本金 外資法に規定される最低投資金額は、製造業 50 万ドル、サービス業 30 万ドルである。 また、会社法の規定する最低資本金は、製造業 100 万チャット相当額の外貨、商業 50 万チャット相当額の外貨、サービス業 50 万チャット相当額の外貨となっている。 最低資本金の外貨相当額は、公定レート(ミャンマー中央銀行の公示する当日の為替相 場)を用いて算出することになる。2004 年 8 月現在で公定レートは 1 ドル=6 チャット前 後で推移している。ちなみに実勢レートは 1 ドル=900~950 チャットであり、両者の間に は大きな乖離がある。 (4) 土地所有 ミャンマーでは原則として全ての土地は国有地であり、外国人、外国法人は土地所有が できない。外国人・外国法人は不動産移転規制法によるリース契約により、5000 エーカー を限度に10~30 年(ただし、50 年まで延長可)のリース形態で土地所有権を取得し、工場・ 事務所を建設することができる。 (5) 為替管理 外国投資法で認可された外国企業と雇用者は、ミャンマー外国貿易銀行(MFTB)に外貨 口座とチャット口座を開設する義務がある。 1997 年のアジア通貨危機の影響で ASEAN からの投資が半減し、1997 年夏以降、外貨 不足が深刻化した。このため政府は1997 年 7 月に外貨送金を 1 企業当たり1か月 5 万ド ルに制限した。その後、2000 年 8 月には1万ドルに制限を強化した。 外国為替業務は国営商業銀行2 行のみ(ミャンマー外国貿易銀行:MFTB、ミャンマー投 資・商業銀行:MICB)が行う。輸出により獲得した外貨の一部は強制的に国内通貨に交換 されることがある。 6-1-2. 外資に関する優遇措置 外資を呼び込むため外資法は各種優遇措置を準備している。輸出拡大、大規模投資を要 する天然資源開発、ハイテク技術の取得、多額の資本を要する財サービスの生産、雇用機 会の拡大、エネルギー消費の節約および地方開発に関連する業種は、奨励業種となり各種 優遇措置が受けられる。優遇措置は法人税免除(商業生産または役務の提供開始から3 年 間)が基本である。さらにミャンマー投資委員会(MIC)が認めれば、商業税・関税免除、再 投資に係る減免・加速償却等の追加優遇措置が受けられる。追加優遇措置がいかなる条件 で認められるかの規定はなく、申請により MIC が個別に決定する。なお、近年の厳しい 外貨事情によりミャンマー政府が外貨優遇措置の見直しを行っている模様である。 6-2. 税制 ミャンマーの税制度は国税と地方税に分けられる。税収のほとんどを占める国税は法人 税、個人所得税、商業税、関税、源泉税など全部で 14 種類ある。外国投資法に基づいて 設立された外国法人の法人税率は、ミャンマー国内所得の30%である。また、外国支店の 支店等はミャンマー国内所得の 35%もしくは累進税率(5~40%)で計算した税額のいずれ

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か大きい額が適用される。

7. 地質・鉱床概要 7-1. 地質

地質は、西に Indian Plate、東に Indochina Plate、北に Eurasia Plate に挟まれた Suture Zone 中に形成されている。地質構造は南北方向に規制され、多様な地質ユニットから構成 されている。 先カンブリア期の結晶片岩を基盤とし、それらの古生代被覆層がミャンマー東部に分布 しているのに対して、中生代から古第三紀のオフィオライトを伴ったフリッシュ堆積相が ミャンマー西部に分布している。さらに、中央部には地溝状に、新第三紀から第四紀の堆 積物が分布している。

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第 7-2 図 ミャンマー連邦地質図(須藤、1998)

1. 第四系 2. 新第三系 3. 火山岩類(新生代) 4. 白亜系 5. 三畳系・ジュラ系 6. 花崗岩類(主に中生代、一部古生代) 7. 上部古生界 8.下部古生界 9. 塩基性~超塩基性岩類 10. 時代未詳の変成岩類 11. 先カンブリア系

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7-2. 地質構造図

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7-3. 主要鉱床分布図

ミャンマーの鉱床区は,Arakan-Chin 鉱床区,North-Eastern Burma 鉱床区および Shan Tenasserim 鉱床区に分けられている(第 7-1 表)。

Arakan-Chin 鉱床区は超塩基性岩(Cr, Cu, Fe, Ni, Pt)に,また North-Eastern Burma 鉱床区は超塩基性岩(Cr, Cu, Fe, Pb, Mn),花崗岩(Pb, Zn, Mo, Cu, Au),先カンブリア 系(Au)に伴った鉱床が分布している。Shan Tenasserim 鉱床区は,Eastern High-lands 地 質区に相当し,これまでのミャンマー鉱業にとって極めて重要な地域である。この鉱床区 では,花崗岩(Sn, W),オルドビス紀石灰岩(Pb, Ba, Zn),上部古生代炭酸塩岩(Fe, Sb), 上部古生代の砕屑岩類(Sn, W, Sb),先カンブリア期・古生代.・中生代の砕屑岩類(Cu, Pb), ラテライト(Fe, Mn)に鉱床が伴われる。これらの各鉱床区は少なくとも幅 500km,延長 1,500km の規模を持つ。それに対して Central Belt 中央を走るカルクアルカリ系の火山帯 には,Monywa 銅鉱床に代表される斑岩銅鉱床や浅熱水性金鉱床の存在が知られている(第 7-3 図)。 第 7-1 表 ミャンマーの鉱床区(金属鉱業事業団、1996) 鉱床区 鉱化作用

Arakan-Chin 超塩基性岩に関係(Cr, Ni, Pt, Cu, Fe) 超塩基性岩類に関係(Cr, Cu, Fe, Pb, Mn) 花崗岩類に関係(Pb, Zn, Mo, Cu, Au) Northeast Burma 先カンブリア系に関係(Au) 花崗岩類に関係(Sn W) オルドビス紀の石灰岩に関係(Pb, Ba, Zn) 上部古生代の炭酸塩岩類に関係(Fe, Sb) 下部古生代の砕屑岩類に関係(Sn, W, Sb) 先カンブリア紀・古生代・ジュラ紀の砕屑岩類に関係(Cu,Pb) Shan-Tenasserim ラテライトに関係(Fe, Mn)

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8. 鉱山概要 8-1. Monywa 鉱山

位置 :中央西部Sagaing 管区、Monywa 地域 Salingyi Township、Sagaing Division。首都ヤンゴンの北約500kmのMandalay市より北西110km、 Chindwin川の西岸に位置する。

会社名(権益比率): Myanmar Ivanhoe Copper Co.Ltd.(MICCL) 50% No.1 Mining Enterprise(ME1) 50%のJ/V 鉱床 鉱種 :Cu 埋蔵鉱量・品位: 1) Sabetaung 鉱体 51.2 百万 t、品位 Cu 0.432% Sabetaung south 鉱体 13.7 百万 t、品位 Cu 0.379% 海外鉱業情報 特集号:世界の鉱業の趨勢 Vol.33 No.1 2003 年 5 月 金属鉱業事業団 2) Sabetaung および Kyisintaung 鉱床 249.5 百万 t, 0.40% Cu Letpadaung 鉱床 804.0 百万t、0.43% Cu (社)日本メタル研究所 (2001.11): 東アジアの経済と銅産業 (第三部) -東アジアの銅産業― 3)Sabetaung および Kyisintaung 鉱床 246.674 百万 t 0.38%Cu

Raw Materials Data August 2004 鉱床タイプ :ポーフィリーカッパー 地質概要 : この地域の地質は白亜紀の緑色岩類とこれを貫く角閃石石英閃緑岩、 グラノファイヤー岩脈、第三紀中新世~鮮新世の火山・堆積岩類およ び角閃石黒雲母斑岩と流紋岩岩脈ならびにそれらを覆う第四紀層か らなる。 鉱化作用は鮮新世に貫入した流紋岩岩脈によってもたらされた。流 紋岩岩脈およびその周辺は角礫化され、そこに鉱染と網状脈が広範に 生成している。この角礫帯は深部で収束し規模が大きいのに対して、 地表付近では枝分かれしている。鉱石鉱物は初生帯では黄鉄鉱,黄銅 鉱、硫砒銅鉱、コベライトからなり、二次富化帯では輝銅鉱、斑銅鉱、 黄鉄鉱、黄銅鉱が形成されている。 鉱床は Sabetaung、Kyisintaung、Letpadaung の3鉱床から成る。 Sabetaung 鉱床は東西約 0.4km、南北約 0.6km、Kyisintaung 鉱床 は東西約3km、南北 1.2km、Letpadaung 鉱床は東西約3km、南北約 2kmの規模である。 鉱化作用の年代:鮮新世

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生産量 (直近 5 ヵ年) 生産開始年: 1998(SX-EW) 年 粗鉱生産量 Mt 品位 % 金属量 t Cu 1999 6 0.50 26,700 2000 6.880 0.67 26,700 2001 7.781 0.58 25,900 2002 7.634 0.49 27,500 2003 8.767 0.60 27,900

Raw Materials Data August 2004 採鉱法 :露天掘り。 剥土比 0.95:1 金属回収法 :ヒープ・ダンプリーチ、SX-EW 法。 鉱石の粘土含有量の増加に伴う鉱石処理の向上及び銅回収率の向上 を図るため、微細鉱物分離装置を導入している。 備考 : 2001年に、Sabetaung及びKyisintaung鉱体の10km南に位置する。 Letpadaung鉱体(鉱量;カットオフ0.1%Cuで804.0百万t、0. 43%Cu, 剥 土比0.95:1)の開発(年産12.5~15 万t)及びリーチング設備の拡張 (年産80~95 千t)を含む第2段階Monywa銅開発プロジェクトに向けた 電力供給計画を策定した。これによると、第2段階プロジェクトに必 要となる約70~80百万wの電力は、Myanmar Electric Corp.が建設予 定の200~300百万wの石炭火力発電所からの供給を想定している。 年産 12,500t の SX-EW プラントの建設資金は、約 3 億 9 千万 US ド ル(Mandalay 南部の Thazi 変電所からの新規送電線の建設費用 2,500 万 US ドルを含む。)が見込まれている。 8-2. Bawsaing 地域 :Shan 州 名前 :Bawsaing 位置 :Heho の北 30Km。タイ西部との国境に近い Bawsaing 村。 会社名(権益比率):No.1 Mining Enterprise

鉱床 鉱種 :Pb, Zn,Ag 埋蔵鉱量 :10,000t 品位 :6.12%Pb, 0.45%Zn 鉱床タイプ :ミシシッピーバレー型の層準規制鉱床 地質概要 : 鉱床はオルドビス紀の石灰岩中に、多数のきわめて不規則な形状 (鉱染状、塊状、鉱脈状、角礫状、縞状など)を示す鉱体からなる。 鉱石鉱物は方鉛鉱、白鉛鉱である。一般に方鉛鉱中の銀の含有率は高

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く 10-70 Oz/t を示す。 採鉱法 :坑内掘り。50t/日 選鉱法 :含銀鉛精鉱を生産 備考 :14 世紀頃より銀・鉛鉱山として知られている。 8-3. Yadanatheingi 地域 :北 Shan 州 名前 :Yadanatheingi 位置 :Maymyo の北東 80Km 会社名 :No.1 Mining Enterprise 鉱床 鉱種 :Pb,Zn,Ag 埋蔵鉱量 :110,000t 品位 :3.90%Pb, 1.13%Zn 海外鉱業情報 特集号:世界の鉱業の趨勢 Vol.33 No.1 2003 年 5 月 金属鉱業事業団 地質概要 :鉱石鉱物は方鉛鉱。銀の含有が高い。 8-4. Bawdwin 地域 :Myanmar/Shan 州 名前 :Bawdwin 位置 :中国国境から約 100Km。 会社名 :No.1 Mining Enterprise 鉱床 鉱種 :Pb, Zn、Ni, Ag 埋蔵鉱量・品位: 露天掘り対象酸化鉱: 9.26 百万 t 5.05%Pb, 2.12%Zn, 0.28%Cu 坑内掘り対象硫化鉱: 3.62 百万 t 7.65%Pb, 3.57%Zn, 0.16%Cu, 4.63 Oz/tAg 海外鉱業情報 特集号:世界の鉱業の趨勢 Vol.33 No.1 2003 年 5 月 金属鉱業事業団 鉱床タイプ : 熱水性裂罅充填鉱床(U Soe Win, 1970) あるいは

火山性塊状硫化物鉱床(Goossens, 1978) 地質概要 : この地域の地質はプレカンブリア紀の変成岩類とカンブリア-オ ルドビス系の火山・堆積岩類とそれらを貫く花崗岩、石英斑岩などか らなる。これらの地層は延長約 80Km, NW 系の背斜構造を形成し、褶 曲に伴う NW 系断層が多く認められる。 鉱床の母岩は Pangyum Series(オルドビス紀)と呼ばれる珪岩、 粘板岩の互層である。鉱床周辺部では著しい珪化、カオリン化などの

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熱水変質作用が顕著である。鉱床は Pangyum Series と石英斑岩の破 砕部に形成された多数の塊状、レンズ状、脈状、鉱染状鉱体からなる。 鉱 化 作 用 は Ag-Ni-Zn が 卓 越 す る 早 期 と 、 そ れ ら を 切 る 後 期 の Cu-Ni-Co 脈によって代表される。主要鉱体は延長 1,000m、厚さ 50 m、傾斜延長 40mに達する。鉱石鉱物は方鉛鉱、閃亜鉛鉱、黄銅鉱、 黄鉄鉱、四面銅鉱などである。 発見の経緯 :15 世紀 採鉱法 :露天掘りおよび坑内掘り 選鉱法 : 露天採掘により採掘された酸化鉱は、Bawdwin 選鉱場において処理 され、鉛 41.73%、亜鉛 9.03%、銅 3.06%品位の精鉱を得ている。 坑内採掘の硫化鉱は、隣接する Namtu 選鉱場で処理されており、平 均精鉱品位は鉛 51.33%、亜鉛 14.07%、銅 1.162%である。 同選鉱場においては、この他亜鉛 26.08%、鉛 18.13%の精鉱も生産 されている。 備考 : 15 世紀に開山したといわれ、1911 年鉛製錬所が建設され、戦前は 東洋一の鉱山といわれた。1951 年に本格的に再開し、1961 年国有化 された。

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9. 新規鉱山開発状況 不詳

10. 探査状況

外 国 企 業 と し て は 、Ivanho Mines Ltd の 子 会 社 、 Ivanho Myanmar Holdings (Exploration) Ltd.社が、Mandalay から約 150km 南東のブロック 10 (Kyauksayit - Modi Taung 地域)において、地表トレンチ、試錐調査、坑道調査等を進めており、5 つの金鉱脈 を捕捉、鉱脈は急傾斜で、0.3m から 2.7m の厚さ、金品位は 20g/t から 50g/t とされてい る。

他方、East Asia Gold Corp.社(EAGC)、Myanmar First Dynasty Mine Ltd.(MFDM) 社が探査権を放棄したとされ、探鉱活動は低調である。 11. 製錬所概要 11-1. Namtu 地域 :Shan 州 名前 :Namtu 位置 :Shan 州

会社名:No.1 Mining Enterprise 主要生産金属 :Pb, Ag 副産物 :精製鉛、精製銀、アンチモニー鉛、銅マット及びニッケルスパイス 備考: 溶鉱炉(4 基のうち 2 基稼動)の最低受入品位は、鉛 57%、亜鉛 10%~15%、銅 1~ 2%となっている。 鉛品位の低下を避けつつ、鉛及び銀の生産を増加させるため、同社は、中国雲 南省から溶鉱炉を購入した。同炉は、鉛 40%、亜鉛 8%、銅 3%まで許容可能とされ ており、能力は 50t/日となっている。 さらに中国企業(M-Apex Construction 社)は、亜鉛スラグからの酸化亜鉛製造 プラントを建設しており、酸化亜鉛は陸路雲南省に輸送されることとなっている。

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鉱山製錬所位置図

Myanmar-Cu-Monywa

Myanmar-Pb-Bawsaing Heho の北 30Km。タイ西部との国境に近い Bawsaing 村? Myanmar-Pb-Yadanatheingi Maymyo の北東 80Km Myanmar-PbZn-Bawdwin Myanmar-PbZn-Namtu Bawsain Mony Yadanathein Namtu Bawdwi

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12. わが国のこれまでの鉱業関係プロジェクト実施状況 資源開発協力基礎調査(実績) ・資源開発調査 ¾ 1972~1975 年 モニワ ・地域開発計画調査 ¾ 1974 年 モニワ

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第 2 部 地質解析

1. 地質・地質構造

ミャンマーの地質は、西に Indian P1ate、東に Indochina P1ate、北に Eurasia P1ate に挟まれた Suture Zone 中に形成される。地質構造は南北方向に規制され、多様な地質ユ ニットから構成される(第 1-3 図)。 先カンブリア期の結晶片岩を基盤とし、それらの古生代被覆層がミャンマー東部に分布 するのに対して、中生代から古第三紀のオフィオライトを伴ったフリッシュ堆積相がミャ ンマー西部に分布する。さらに、中央部には地溝状に、新第三紀から第四紀の堆積物が分 布する。地質状況や火成活動をもとに、ミャンマーの地質は次の 5 つのユニットに分類さ れる(第 1-1 図、第 1-1 表参照)。 1-1. Eastern Highlands 地質区 Eastern Highlands 地質区の地質は、タイ王国から中華人民共和国にかけて分布する先 カンブリア期の変成岩類を基盤として、古生代の堆積岩類やそれらの変成岩類、さらに中 生代の砕屑岩類に被覆されている。また著しい断層活動や褶曲作用により複雑な地質構造 を持つ。これらの岩石に先カンブリア期から新生代にかけての花崗岩及び流紋岩類が貫入 している。 1-2. Northeastern Belt 地質区 Lashio 断層帯の北側からチベットにかけての地区をなす。地質は先カンブリア期の地層 と花崗岩類から超塩基性岩類の多様な火成岩類から構成される。 1-3. Centra1 Zone 地質区

この Centra1 Zone 地質区は Graben 構造をなす。本地質区は先第三系の緑色片岩を基盤 とし、新生代の岩石から構成され、その中の漸新統から中新統は含油層である。火成活動 は、白亜紀末の花崗岩類が北部に小規模に分布するほか、この Centra1 Zone 地質区の中央 軸部にカルクアルカリ岩系の流紋岩、安山岩、斑岩を主とする火山岩類が南北に連なり、 火山帯(Myanmar Arc)を構成する(第 1-3 図)。その活動時期は始新世から現世にわたり、鮮 新世のものが顕著である。 1-4. Arakan-Chin Ranges 地質区 白亜紀から始新世のフリッシュ相が厚く堆積し、ヒマラヤ期(白亜紀~現世)造山運動に よる褶曲構造が発達する。

1-5. Arakan Coasta1 P1ain 地質区

Arakan-Chin Ranges 地質区のフリッシュ相の地層の上に不整合に重なる新生代の堆積盆 中に堆積した砂岩・礫岩及び泥岩からなる。

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第 1-2 図 ミャンマー連邦地質図(須藤、1998)

1. 第四系 2. 新第三系 3. 火山岩類(新生代) 4. 白亜系 5. 三畳系・ジュラ系 6. 花崗岩類(主に中生代、一部古生代) 7. 上部古生界 8.下部古生界

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第 1-1 表 ミャンマーの地質区と鉱床区(金属鉱業事業団、1996)

Geological Unit Geological Age MIneral Province Potential Commodity

Northeastern Belt Pre-Cambrian North-Eastern Burma

Pb、Zn、Cu、Mo、Cr、 Au

Eastern Highland Pre-Cambriann ~

Paleozoic Shan-Tenasserim

Pb、Zn、Sn、W、Sb、 W、Au

Central Zone Mesozoic ~ Cenozoic Au、Cu Arakan-Chin

Ranges

Cretaceous ~

Oligocene Arakan-Chin Ni、Cu、Pt、Cr Arakan Coastal

Plain Oligocene~Miocene

2. 鉱床

2-1. 鉱床生成区(鉱床分布の特徴)

ミャンマーの鉱床区は、Arakan-Chin 鉱床区、North-Eastern Burma 鉱床区および Shan Tenasserim 鉱床区に分けられている(第 2-1 表)

Arakan-Chin 鉱床区は超塩基性岩(Cr、Cu、Fe、Ni、Pt)に、また North-Eastern Burma 鉱床区は超塩基性岩(Cr、Cu、Fe、Pb、Mn)、花崗岩(Pb、Zn、Mo、Cu、Au)、先カンブリア 系(Au)に伴った鉱床が分布している。Shan Tenasserim 鉱床区は、Eastern High-lands 地 質区に相当し、これまでのミャンマー鉱業にとって極めて重要な地域である。この鉱床区 では、花崗岩(Sn、W)、オルドビス紀石灰岩(Pb、Ba、Zn)、上部古生代炭酸塩岩(Fe、Sb)、 上部古生代の砕屑岩類(Sn、W、Sb)、先カンブリア期・古生代.・中生代の砕屑岩類(Cu、Pb)、 ラテライト(Fe、Mn)に鉱床が伴われる。これらの各鉱床区は少なくとも幅 500km、延長 1,500km の規模を持つ。それに対して Central Belt 中央を走るカルクアルカリ系の火山帯 には、Monywa 銅鉱床に代表される斑岩銅鉱床や浅熱水性金鉱床の存在が知られている(第 2-1 図)。

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第 1-2 表 ミャンマーの鉱床区(金属鉱業事業団、1996) 鉱床区 鉱化作用 Arakan-Chin 超塩基性岩に関係(Cr、Ni、Pt、Cu、Fe) 超塩基性岩類に関係(Cr、Cu、Fe、Pb、Mn) 花崗岩類に関係(Pb、Zn、Mo、Cu、Au) Northeast Burma 先カンブリア系に関係(Au) 花崗岩類に関係(Sn、W) オルドビス紀の石灰岩に関係(Pb、Ba、Zn) 上部古生代の炭酸塩岩類に関係(Fe、Sb) 下部古生代の砕屑岩類に関係(Sn、W、Sb) 先カンブリア紀・古生代・ジュラ紀の砕屑岩類に関係(Cu、Pb) Shan-Tenasserim ラテライトに関係(Fe、Mn)

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2-2. タイプ別・時代別分布の特徴 2-2-1. 銅

銅の鉱徴地は国内で多く知られ、大部分が Eastern Highlands 地質区に分布している(第 2-1 図)。また、Central Be1t 地質区中にある南北方向の火山帯(Myanmar Arc)にも銅の鉱 徴地が知られている。これらの鉱徴地は、漸新世から中新世にかけての酸性から中性の火 山岩もしくはそれらに付随した貫入岩類の活動に関係すると言われている。ミャンマー唯 一の稼行銅鉱山である Monywa 斑岩銅鉱床は、南北方向の火山帯(Myanmar Arc)と NNW 系の Lashio 断層の西側延長部との交点という特徴的な構造地質学的な位置にある。それ以外の 銅鉱床としては、Arakan Chin Be1t 中のオフィオライトに伴う含銅硫化物鉱床の賦存も期 待される。特に、ミャンマー南西部の Lemyethna(Dokhta Chaung Cu anoma1y)では塩基性 火性活動に伴う銅鉱化作用が知られ、銅品位 2~3%、鉱量 5.5Mt が推定されている(第 2-2 図)。 2-2-2. 鉛・亜鉛 鉛・亜鉛の鉱徴地は多く知られている(第 2-1 図)。鉱床タイプとして塊状硫化鉱床及び ミシシピーバレー型鉱床がある。稼行鉱山は塊状硫化鉱床の Bawdwin 鉱山がある(第 2-2 図)。また、オルドビス紀の石灰岩中に胚胎するミシシピーバレー型鉱床の Bawsaing 鉱山 等が Eastem Highlands 地質区に分布していることから、ミシシピーバレー型鉱床のポテン シャルも高いと考えられる。 2-2-3. 金 ミャンマーでは昔から砂金の採取がおこなわれている(第 2-1 図)。金の初生鉱床の鉱徴 地も多く分布しているが、長期に操業できるような埋蔵鉱量、品位を持った金鉱床の存在 はまだ少ない。近年ミャンマー政府は、活発に金鉱床探査を行い、Manda1ay 市の北方の Kwinthonze や Phayaung Taung 等において、多くの有望な鉱床が発見されている。特に Centra1 Zone 地質区の中央には南北方向に連なる火山帯(Myanmar Arc)は、インドネシア から続く火山帯(Sunda Arc)の北方延長に当たり、浅熱水性金鉱床の初生鉱床の賦存が期待 される。また多くの鉱徴地が Central Zone 地質区と Eastern High1ands 地質区が境いする Shan Boundary 断層に沿って分布することから、金鉱床形成に重要な役割を果たしている と考えられる(第 2-1 図)。 2-2-4. 錫・タングステン 錫・タングステンの鉱徴地は、Shan-Tenasserim 鉱床区に広く分布し(第 2-1 図)、マレ イシアから南北方向に連なる Tin Be1t の北方延長に位置する。主な鉱床は、中生代(主と してジュラ紀)から第三紀にかけての花崗岩類に関係し、鉱脈、残留鉱床、漂砂鉱床からな る。 2-2-5. アンチモン 主要なアンチモニー鉱床は、Shan-Tenasserim 鉱床区に多くあり(第 2-1 図)、主として 上部古生界から下部中生界の石灰岩や砕屑岩中に脈状またはポケット状に産出する。個々

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の鉱床は小規模と思われる。 2-2-6. ニッケル 唯一のニッケル生産鉱山は Bawdwin 鉱山であり、鉛・亜鉛鉱石の副産物としてニッケル スパイスが回収されている。また、Arakan-Chin Ranges 地質区中に分布する蛇紋岩化した オフィオライトには、熱帯風化を受けた中規模のラテライトニッケル鉱床が形成されてい るが、鉱山としては未だ開発されていない(第 2-1 図)。同様に Centra1 Zone 地質区北部に も超塩基性岩が分布することが知られており、ニッケル鉱床のほか、Podiform Chromite 鉱床や金及び白金族鉱床の賦存も期待される。特に Kachin 州 Indawgyi 湖周辺に分布する 超塩基性岩中では金及び白金族等の初生鉱床の鉱徴地も発見されている(第 2-2 図)。

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3. 鉱床胚胎有望地域

ミャンマーの鉱床賦存ポテンシャルは未知数であり、今後の調査により新たな鉱床が発 見される可能性は高いと思われる。特に、金、銅、鉛・亜鉛については古くから稼働鉱山 もあり、類似地質地域での鉱床賦存ポテンシャルは高く、新しい鉱床が発見される可能性 は高いと思われる。このうち、金は Centra1 Zone 地質区に沿った新生代火山帯(Myanmar Arc)に、砂金鉱床のみならず初生鉱床の鉱微地が多く発見されており、その地質的な特徴 から浅熱水性金鉱床や Monywa 鉱山に類似した斑岩銅鉱床の賦存が期待される。鉛・亜鉛鉱 床は Eastern High1ands 地質区で、Bawdwin 鉱山に代表される古生代の塊状硫化鉱床やミ シシッピーバレー型鉱床の賦存が期待される。また、ニッケル、クロム等についても Centra1 Zone 地質区北部や Arakan-Chin Ranges 地質区にある超塩基岩体から有望な鉱徴 地が既に発見されている(第 3-1 図参照)。

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資料(統計、法律、文献名、URL 等)

文献

・金属資源レポート 2004.05 Vol.34 No.1 特集号:世界の鉱業の趨勢 JOGMEC ・Raw Materials Data August 2004

・非鉄金属鉱山データ&マップ 世界の主要な鉱山 銅 2004 年 3 月 (社)日本メタル 経済研究所 ・(財)国際鉱物資源開発協力協会(2003):平成 14 年度アジア産業基盤強化等事業 法 制度整備支援調査:ミャンマー及びベトナムにおける鉱業関連法制度整備支援調査 ミャ ンマー編 報告書 平成 15 年 3 月 ・金属鉱業事業団(2002):平成 13 年度海外衛星画像解析調査報告書 インドシナ・マレ ー半島地域 ミャンマー連邦 2002 年 3 月 ・非鉄金属鉱山データ&マップ 世界の主要な鉱山 銅 2002 年 3 月 (社)日本メタル 経済研究所 ・海外鉱業情報 特集号:世界の鉱業の趨勢 Vol.33 No.1 2003 年 5 月 金属鉱業事業団 ・(社)日本メタル研究所(2001.11):東アジアの経済と銅産業(第三部) -東アジアの 銅産業― ・須藤定久(1998):ミャンマーの地質と鉱物資源 地質ニュース 524 号 1998 年 7 月 ・金属鉱業事業団 資源情報センター(1996):ミャンマーの資源開発環境 1996 年 7 月 ・(財)国際鉱物資源開発協力協会(1996):平成 7 年度資源開発協力基礎調査 プロジ ェクト選定調査報告書 インドシナ・ミャンマー 平成 8 年 3 月 ・金属鉱業事業団(1991):地質解析委員会報告書 東南アジア・オセアニア島嶼地域の 地質と鉱物資源 URL ・ミャンマー鉱山省 http://www.myanmar.com/Ministry/Mines/

参照

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