大韓民国
主要データ 国名〔英名〕 大韓民国〔Republic of Korea〕 面積(km2) 99,720 海岸線延長(km) 2,413 人口(百万人) 49.0 人口密度(人/km2) 490.9 GDP(十億 US$) 1,155.87 一人当り GDP(US$) 23,113.93 主要鉱産物:鉱石 亜鉛、金、銀、タングステン 主要鉱産物:地金 亜鉛、銅、鉛 鉱業管轄官庁 産業通商資源部(2013 年1月に改称)鉱業関連政府機関 Mine Registration Office、韓国地質研究所(KIGAM)、韓国科学 技術院(KAIST)
鉱業法 Mining Act of Korea、 Submarine Mining Act
ロイヤルティ なし
外資法 外国人投資促進法
環境規制法 (環境影響調査制度、
環境・排出基準の有無等) 山地管理法、環境影響評価法等
鉱業公社 韓国鉱物資源公社(Korea Resources Corporation)、韓国海洋科
学技術研究院(KIOST)、韓国鉱害管理公団(MIRECO) 近年の鉱業関連問題 (資源ナシ ョナリズム、労働争議、環境問題 等) - 2012 年のトピックス
2012 年 8 月、金前社長に代わり高廷埴氏(Koh Jung Sik)が韓 国鉱物資源公社社長に就任。
2012 年 12 月に大統領選挙が行われ、政府与党セヌリ党党首の 朴槿恵氏(Park Geun Hye)が当選。2013 年 2 月より李前大統領 に代わり政権を担当。 1.鉱業一般概況 朝鮮半島は鉱物資源が豊富であるが、そのメインは北部であり、北部には大規模なマグネサイト鉱 床が存在する。南部は、鉄、石炭及び非鉄金属などの鉱物が尐ない(亜鉛鉱山はあるが量が尐ない)。 2012 年の欧州債務危機により韓国からの輸出量が激減し、それに伴い韓国企業の経営悪化が顕著に なり、会社倒産や重要でない事業からの撤退、及び子会社の売却が加速し、企業自身の資産保全の動 きが活発になった。さらに、2013 年から新大統領に交代したことで、今までの海外への積極的な資源 開発が見直され、国内でのリサイクル案件と国内鉱山の開発を活発化させようとする動きがこの1年 で目立った。 2011 年 6 月、韓国都市鉱山協会が環境部とは別に知識経済部(現産業通商資源部)をリサイクルの専 門組織として設立し、2012 年になって活動が活発化したのはその一例と思われる。この協会は、廃棄 スクラップ評価のスタンダード化、会員企業の増加、貴金属を含む非鉄金属の廃棄物スクラップ輸出 入の事務処理簡素化を目指すことで、廃棄物に関する法律をより透明化させ、資源としての流通をよ り活発化させようとしている。 また韓国の財政悪化により、資金的に海外での資源確保に限界があるため、国内鉱山の開発も行っ てきた。代表的な例としては、NMC モールランド・モリブデン鉱山や GMC 白雲・石灰石鉱山がある。但 し、基本的に加工貿易国である韓国が輸出製品の製造に必要な原料を自国で賄うには圧倒的に不足し ている。 現状では、韓国での主力輸出産品である電気製品の製造において、消費地に近い中国などの新興国 での工場の建設を増加させ、主素材となる鉄鋼製品の製造のための原料確保を優先するのは当然であ ろう。原料確保の代表的な鉱物としては鉄鉱石や石炭、ウランのような金属・エネルギー分野での重 要鉱物であり、これらの確保には大量な資金が必要となるので、この3鉱種以外には資金が回り辛い と考えられる。 2012 年 12 月の選挙の結果、李明博政権から朴槿恵氏(パク・クネ)新政権になったことで、今までの 積極的な海外資源開発政策から“内政重視・環境保全”の政策に転換され、韓国鉱物資源公社の評価 も下げられ、予算も大幅に削減させられた。 詳しくは後述するが、2013 年 1 月に日本の安部首相が打ち出したアベノミクスによるドルに対する 円安への動き、いまだ欧州の景気回復が不透明であること、中国の景気の伸びが鈍化している等、韓 国経済は外的要因に大きく左右されるため、当分は韓国の海外資源の開発は低調であると思われる。
(1)韓国鉱物資源公社(Korea Resources Corporation:KORES、本社:ソウル)
2012 年 8 月、李前大統領の身内の不正疑惑や知識経済部長官の辞任で資源開発には逆風の状況の 中、金信鐘(Kim Shin Jong)社長に代わり高廷埴(Koh Jung Sik)が社長に就任したが、2012 年中は、 2013 年に新大統領への政権交代があるとの事で積極的な動きはなく、ほとんど様子見であった。 2013 年 2 月、朴槿恵氏(パク・クネ)が新大統領になり、今までの李明博大統領路線と違い“内政 重視・環境保全”に政策が変更された事で、2013 年予算及び組織も下記のとおり変更になった。 Ⅰ 予算 事業内容 支援 形態 2012 年 2013 年 増減 (A-B) 予算(B) 予算(A) KORES 出資金 出資 220,000 180,000 -40,000 海外資源開発調査 補助 9,250 9,070 -180 海外資源開発融資 融資 44,000 30,000 -14,000 鉱物備蓄事業出資 出資 40,000 45,000 5,000 鉱物備蓄資産管理補助 補助 1,010 1,460 450 一般鉱業育成支援 補助 13,354 16,754 3,400 鉱山安全施設補助 補助 3,321 3,487 166 合計 330,935 285,771 -45,164 一番大きいのは、KORES への出資金と海外資源開発融資の減額である。鉱物備蓄は国家安全保障上の 観点から若干の増額となったが、2008 年李大統領就任時からの積極的資源外交の成果が上がっていな い事が全体的な減額の大きな原因となっている。上記により KORES 独自での資源開発の資金運用に制 限が加えられることになった。 単位:百万ウォン
大韓民国
主要データ 国名〔英名〕 大韓民国〔Republic of Korea〕 面積(km2) 99,720 海岸線延長(km) 2,413 人口(百万人) 49.0 人口密度(人/km2) 490.9 GDP(十億 US$) 1,155.87 一人当り GDP(US$) 23,113.93 主要鉱産物:鉱石 亜鉛、金、銀、タングステン 主要鉱産物:地金 亜鉛、銅、鉛 鉱業管轄官庁 産業通商資源部(2013 年1月に改称)鉱業関連政府機関 Mine Registration Office、韓国地質研究所(KIGAM)、韓国科学 技術院(KAIST)
鉱業法 Mining Act of Korea、 Submarine Mining Act
ロイヤルティ なし
外資法 外国人投資促進法
環境規制法 (環境影響調査制度、
環境・排出基準の有無等) 山地管理法、環境影響評価法等
鉱業公社 韓国鉱物資源公社(Korea Resources Corporation)、韓国海洋科
学技術研究院(KIOST)、韓国鉱害管理公団(MIRECO) 近年の鉱業関連問題 (資源ナシ ョナリズム、労働争議、環境問題 等) - 2012 年のトピックス
2012 年 8 月、金前社長に代わり高廷埴氏(Koh Jung Sik)が韓 国鉱物資源公社社長に就任。
2012 年 12 月に大統領選挙が行われ、政府与党セヌリ党党首の 朴槿恵氏(Park Geun Hye)が当選。2013 年 2 月より李前大統領 に代わり政権を担当。 1.鉱業一般概況 朝鮮半島は鉱物資源が豊富であるが、そのメインは北部であり、北部には大規模なマグネサイト鉱 床が存在する。南部は、鉄、石炭及び非鉄金属などの鉱物が尐ない(亜鉛鉱山はあるが量が尐ない)。 2012 年の欧州債務危機により韓国からの輸出量が激減し、それに伴い韓国企業の経営悪化が顕著に なり、会社倒産や重要でない事業からの撤退、及び子会社の売却が加速し、企業自身の資産保全の動 きが活発になった。さらに、2013 年から新大統領に交代したことで、今までの海外への積極的な資源 開発が見直され、国内でのリサイクル案件と国内鉱山の開発を活発化させようとする動きがこの1年 で目立った。 2011 年 6 月、韓国都市鉱山協会が環境部とは別に知識経済部(現産業通商資源部)をリサイクルの専 門組織として設立し、2012 年になって活動が活発化したのはその一例と思われる。この協会は、廃棄 スクラップ評価のスタンダード化、会員企業の増加、貴金属を含む非鉄金属の廃棄物スクラップ輸出 入の事務処理簡素化を目指すことで、廃棄物に関する法律をより透明化させ、資源としての流通をよ り活発化させようとしている。 また韓国の財政悪化により、資金的に海外での資源確保に限界があるため、国内鉱山の開発も行っ てきた。代表的な例としては、NMC モールランド・モリブデン鉱山や GMC 白雲・石灰石鉱山がある。但 し、基本的に加工貿易国である韓国が輸出製品の製造に必要な原料を自国で賄うには圧倒的に不足し ている。 現状では、韓国での主力輸出産品である電気製品の製造において、消費地に近い中国などの新興国 での工場の建設を増加させ、主素材となる鉄鋼製品の製造のための原料確保を優先するのは当然であ ろう。原料確保の代表的な鉱物としては鉄鉱石や石炭、ウランのような金属・エネルギー分野での重 要鉱物であり、これらの確保には大量な資金が必要となるので、この3鉱種以外には資金が回り辛い と考えられる。 2012 年 12 月の選挙の結果、李明博政権から朴槿恵氏(パク・クネ)新政権になったことで、今までの 積極的な海外資源開発政策から“内政重視・環境保全”の政策に転換され、韓国鉱物資源公社の評価 も下げられ、予算も大幅に削減させられた。 詳しくは後述するが、2013 年 1 月に日本の安部首相が打ち出したアベノミクスによるドルに対する 円安への動き、いまだ欧州の景気回復が不透明であること、中国の景気の伸びが鈍化している等、韓 国経済は外的要因に大きく左右されるため、当分は韓国の海外資源の開発は低調であると思われる。
(1)韓国鉱物資源公社(Korea Resources Corporation:KORES、本社:ソウル)
2012 年 8 月、李前大統領の身内の不正疑惑や知識経済部長官の辞任で資源開発には逆風の状況の 中、金信鐘(Kim Shin Jong)社長に代わり高廷埴(Koh Jung Sik)が社長に就任したが、2012 年中は、 2013 年に新大統領への政権交代があるとの事で積極的な動きはなく、ほとんど様子見であった。 2013 年 2 月、朴槿恵氏(パク・クネ)が新大統領になり、今までの李明博大統領路線と違い“内政 重視・環境保全”に政策が変更された事で、2013 年予算及び組織も下記のとおり変更になった。 Ⅰ 予算 事業内容 支援 形態 2012 年 2013 年 増減 (A-B) 予算(B) 予算(A) KORES 出資金 出資 220,000 180,000 -40,000 海外資源開発調査 補助 9,250 9,070 -180 海外資源開発融資 融資 44,000 30,000 -14,000 鉱物備蓄事業出資 出資 40,000 45,000 5,000 鉱物備蓄資産管理補助 補助 1,010 1,460 450 一般鉱業育成支援 補助 13,354 16,754 3,400 鉱山安全施設補助 補助 3,321 3,487 166 合計 330,935 285,771 -45,164 一番大きいのは、KORES への出資金と海外資源開発融資の減額である。鉱物備蓄は国家安全保障上の 観点から若干の増額となったが、2008 年李大統領就任時からの積極的資源外交の成果が上がっていな い事が全体的な減額の大きな原因となっている。上記により KORES 独自での資源開発の資金運用に制 限が加えられることになった。 単位:百万ウォン
Ⅱ 組織体制 一方、組織としては下記の通り、技術研究院を本部級に格上げし、既存の 3 本部を 4 本部体制に変 えた。 技術研究院長が CTO(最高技術責任者)の役割を引き受けるようにし、傘下に新たに EPCM(設計·資 材購買·施工管理)室を置いた。 資源開発本部は開発企画室の他に、再編によりエネルギー室(ウラン、石炭)、金属室(戦略金属、銅) を設置し、さらに民間企業の探査技術諮問を行う新戦略鉱物室を新設。この新戦略鉱物室を社内ベン チャー企業として育成し、2015 年までにカナダの株式市場に上場することを目標にしている。 (出典:KORES HP) 戦略経営本部は、従来の企画開発室、経営管理室、財政管理室に加え、投資契約と事業評価能力を 強化するために投資法務室を新設した。 民間企業の支援と育成業務を担当する開発支援本部は、支援事業室、探査事業室に加え、探査情報 管理のための国家探査情報センターを配置した。 一番大きいのは、Ambatovy プロジェクトの生産正常化のため、また Boleo プロジェクト経営権の買 収·開発仕上げなどの大型プロジェクトの成功を推進するため、社長直属の 2 室を作ったことである。 上記により、KORES はこの両プロジェクトに対して不退転の姿勢で臨む事が確認されたが、一方で、鉄 鉱石、石炭を除く他の非鉄関係プロジェクトに対する姿勢については、資金不足から継続する事が困 難になると予想される。 2013 年 6 月 18 日に政府が 2012 年の公共機関業績評価結果を発表し、KORES は石炭公社、石油公社 と並び最下級の評価を受けた。 すでに、エネルギー・資源公共企業は、相次いで鉱区の株式売却や探査事業の閉鎖を行っており、 実際に KORES は 2013 年 4 月、探鉱段階案件のうち銅亜鉛プロジェクトでは豪州の Volia,ペルーの Celandine、ニッケルプロジェクトでは豪州の White Cliff からの撤退を公式的に発表しており、上記 の動きは加速されている。 また、KORES において注目される案件として、マダガスカルの Ambatovy ニッケルプロジェクトと メキシコ、Boleo 銅プロジェクトがある。 マダガスカルの Ambatovy ニッケルプロジェクトは、2012 年 4 月から試運転を開始したが、2012 年 からのステンレス市場低迷で LME ニッケル価格が弱含みになっており、Ambatovy 製品が市場開拓に苦 慮している中で、さらなる市場下落につながるのではとの懸念が広まっている。
またメキシコ Boleo 銅プロジェクトについては、2012 年時点でのパートナーである Baja Mining 社 が資金不足であり、プロジェクト継続には韓国側からの新たな資金供給が必須と思われる。 以上より、今後、KORES を軸にした新規資源開発については、制限された状態で進めざるを得ないと 考えられる。 (2)POSCO Ltd.(本社:ソウル) 欧州債務危機による韓国経済不況により、2012 年 5 月 POSCO は保有株式売却や事業の見直しを実施 した。自社の主力事業から離れている事業子会社の売却や整理を行い、また社債の償還による借入金 の減尐で財務健全性を強化した。 また、2012 年は単独ベースの売上高 35 兆 6,650 億ウォン(2011 年比 9%増)、営業利益 2 兆 7,900 億ウォン (2011 年比 35.6%減)を記録した。年間営業利益が 3 兆ウォンを割り込んだのは 2002 年に 1 兆 8,335 億ウォン を記録して以来 10 年ぶりのことであったが、粗鋼生産は 3,799 万 t、販売量は 3,505 万 t となり、いずれ も過去最高を更新した。高額の自動車用鋼板は 736 万 t、エネルギー用鋼材は 270 万 t が販売され、そ れぞれ 3.4%増と 9.3%増となり、高付加価値製品の販売拡大とコスト削減(2012 年度1兆 1,000 億ウォン のコスト削減を目標)などを通じ、グローバルな鉄鋼会社の中で最高水準の 7.8%の営業利益率を記録した。 一方、2011 年と比較して、経済状況の悪化で 2012 年は POSCO として資源開発案件は限定されたよう に思える。 鉄鉱石では、2012 年 5 月に丸紅と豪州のハンコック鉱山へ共同出資を行い、その結果ハンコックプ ロスペクティングが 70%、丸紅と POSCO がそれぞれ 12.5%(シェア拡大前は 3.75%)、中国鋼鉄と STX がそれぞれ 2.5%と権益シェアを拡大した。2013 年 1 月には中国鋼鉄と共同で、Arcelo Mittal Canada の鉄鉱石部門の株式 15%を約 11 億 US$で購入した。2012 年 10 月には、豪州第 2 位のアリウムスチー ル(旧ワンスチール)の買収を試みる(最終的には買収価格が折り合わなかったので頓挫)など、鉄鋼関 係の買収には積極的であった。
リチウムについては、2012 年 7 月にボリビアの COMIBOL と POSCO を中心とした韓国シンジケートと の間でリチウム開発に向けた合弁会社設立契約が締結され、9 月に行われたチリのリチウム特別操業解
Ⅱ 組織体制 一方、組織としては下記の通り、技術研究院を本部級に格上げし、既存の 3 本部を 4 本部体制に変 えた。 技術研究院長が CTO(最高技術責任者)の役割を引き受けるようにし、傘下に新たに EPCM(設計·資 材購買·施工管理)室を置いた。 資源開発本部は開発企画室の他に、再編によりエネルギー室(ウラン、石炭)、金属室(戦略金属、銅) を設置し、さらに民間企業の探査技術諮問を行う新戦略鉱物室を新設。この新戦略鉱物室を社内ベン チャー企業として育成し、2015 年までにカナダの株式市場に上場することを目標にしている。 (出典:KORES HP) 戦略経営本部は、従来の企画開発室、経営管理室、財政管理室に加え、投資契約と事業評価能力を 強化するために投資法務室を新設した。 民間企業の支援と育成業務を担当する開発支援本部は、支援事業室、探査事業室に加え、探査情報 管理のための国家探査情報センターを配置した。 一番大きいのは、Ambatovy プロジェクトの生産正常化のため、また Boleo プロジェクト経営権の買 収·開発仕上げなどの大型プロジェクトの成功を推進するため、社長直属の 2 室を作ったことである。 上記により、KORES はこの両プロジェクトに対して不退転の姿勢で臨む事が確認されたが、一方で、鉄 鉱石、石炭を除く他の非鉄関係プロジェクトに対する姿勢については、資金不足から継続する事が困 難になると予想される。 2013 年 6 月 18 日に政府が 2012 年の公共機関業績評価結果を発表し、KORES は石炭公社、石油公社 と並び最下級の評価を受けた。 すでに、エネルギー・資源公共企業は、相次いで鉱区の株式売却や探査事業の閉鎖を行っており、 実際に KORES は 2013 年 4 月、探鉱段階案件のうち銅亜鉛プロジェクトでは豪州の Volia,ペルーの Celandine、ニッケルプロジェクトでは豪州の White Cliff からの撤退を公式的に発表しており、上記 の動きは加速されている。 また、KORES において注目される案件として、マダガスカルの Ambatovy ニッケルプロジェクトと メキシコ、Boleo 銅プロジェクトがある。 マダガスカルの Ambatovy ニッケルプロジェクトは、2012 年 4 月から試運転を開始したが、2012 年 からのステンレス市場低迷で LME ニッケル価格が弱含みになっており、Ambatovy 製品が市場開拓に苦 慮している中で、さらなる市場下落につながるのではとの懸念が広まっている。
またメキシコ Boleo 銅プロジェクトについては、2012 年時点でのパートナーである Baja Mining 社 が資金不足であり、プロジェクト継続には韓国側からの新たな資金供給が必須と思われる。 以上より、今後、KORES を軸にした新規資源開発については、制限された状態で進めざるを得ないと 考えられる。 (2)POSCO Ltd.(本社:ソウル) 欧州債務危機による韓国経済不況により、2012 年 5 月 POSCO は保有株式売却や事業の見直しを実施 した。自社の主力事業から離れている事業子会社の売却や整理を行い、また社債の償還による借入金 の減尐で財務健全性を強化した。 また、2012 年は単独ベースの売上高 35 兆 6,650 億ウォン(2011 年比 9%増)、営業利益 2 兆 7,900 億ウォン (2011 年比 35.6%減)を記録した。年間営業利益が 3 兆ウォンを割り込んだのは 2002 年に 1 兆 8,335 億ウォン を記録して以来 10 年ぶりのことであったが、粗鋼生産は 3,799 万 t、販売量は 3,505 万 t となり、いずれ も過去最高を更新した。高額の自動車用鋼板は 736 万 t、エネルギー用鋼材は 270 万 t が販売され、そ れぞれ 3.4%増と 9.3%増となり、高付加価値製品の販売拡大とコスト削減(2012 年度1兆 1,000 億ウォン のコスト削減を目標)などを通じ、グローバルな鉄鋼会社の中で最高水準の 7.8%の営業利益率を記録した。 一方、2011 年と比較して、経済状況の悪化で 2012 年は POSCO として資源開発案件は限定されたよう に思える。 鉄鉱石では、2012 年 5 月に丸紅と豪州のハンコック鉱山へ共同出資を行い、その結果ハンコックプ ロスペクティングが 70%、丸紅と POSCO がそれぞれ 12.5%(シェア拡大前は 3.75%)、中国鋼鉄と STX がそれぞれ 2.5%と権益シェアを拡大した。2013 年 1 月には中国鋼鉄と共同で、Arcelo Mittal Canada の鉄鉱石部門の株式 15%を約 11 億 US$で購入した。2012 年 10 月には、豪州第 2 位のアリウムスチー ル(旧ワンスチール)の買収を試みる(最終的には買収価格が折り合わなかったので頓挫)など、鉄鋼関 係の買収には積極的であった。
リチウムについては、2012 年 7 月にボリビアの COMIBOL と POSCO を中心とした韓国シンジケートと の間でリチウム開発に向けた合弁会社設立契約が締結され、9 月に行われたチリのリチウム特別操業解
除に伴う入札に POSCO も参加したが、この入札が再入札になって以来、ほとんど動きがない状況であ る。基本的には、高付加価値鉄鋼製品の生産に関係する三星や GE との技術協力や、コスト削減に対し 注力し、新規資源開発は下火になっているが、鉄鋼市場が不透明となる中でも POSCO は今年も最大限 投資を継続する構えである。 2013 年は連結べースで 7 兆-8 兆ウォン(約 5,800 億-6,600 億円)、単体で 4 兆ウォン(約 3,300 億 円)の投資を行う予定であり(2012 年の投資は連結ベースで 7 兆 2,000 億ウォン(約 6,000 億円)、単体 で 3 兆 6,000 億ウォン(約 3,000 億円))、POSCO が、技術的、資金的バックアップができる会社である ことは間違いなく、今後の韓国による資源開発でキーマン的な役割は変わらないだろう。 (3)KEPCO Ltd.(韓国電力)(本社:ソウル) 韓国では電力コストを下回る価格(日本の約 1/3、政府が統制)で各企業、家庭に供給している関係で、 韓国電力は 2008 年以降赤字が継続している。2012 年 8 月に韓国電力の金重謙(Kim Jyung Gyom:2011 年に就任)社長が、電力取引所と発電コストを審議・決定するコスト評価委員会を相手取り 4 兆ウォン の損害賠償請求を行ったものの、結局は辞任に追い込まれた。上記のとおり、韓国での電力代及び電 力供給は慢性的な問題になっている。韓国電力の連結決算の財務諸表は以下のとおりである。(単位: 百万ウォン) 2010 年 1-12 月 2011 年 1-12 月 2012 年 1-12 月 売上 39,506,582 43,532,302 未公表 (2013 年 6 月時点) 営業利益 2,259,920 -684,963 税引後利益 -69,167 -3,292,997 上記に加え、2012 年 1~6 月の韓国電力決算は、4 兆 3,532 億ウォンという過去最大の天文的な営業 赤字を記録した。増大する電力消費に供給がおいつかない現状では、また大規模な停電が起きる可能 性が大きいが、電力代を上げれば韓国企業が国内から逃げていき、産業自身が縮小することが危惧さ れるため、膠着状態になっている。 さらに、原子力発電所についても、2012 年以降原子炉のトラブルが頻発したため、関連の原子炉を止 め点検を徹底したところ、2008 年に電気ケーブルメーカーが合格証偽装の電気ケーブルを納品してい たことが明らかになり、原子炉 3 基の閉鎖を政府が命令し、点検中の原子炉の再稼働を延期させた。 これにより、韓国国内の原子炉 23 基中 10 基がストップしたことで発電量が例年に比べて急減し、ピ ークを迎える夏場での電力消費に対応できない見通しになったため、韓国当局は電力消費の多い大企 業に電力消費の 15%削減を求め、国民に節電を呼び掛けている。 このような中で韓国電力は海外事業を積極的に推進するため、海外での支社・支店網を拡充し、再 生可能エネルギー事業や中国、モンゴル等での発電事業に手掛けたが、投資した中国での発電事業が 不振で多額の損失を出すなど、なかなか軌道に乗れていないのが現状である。 これらが原因となり、2012 年の資源開発では目立った動きはあまりない。 (4)LS Nikko(本社:ソウル) 日本 PPC(パンパシフィック・カッパー)と LS Corp の合弁会社で、年間銅地金生産量は約 60 万 t。 (単位:百万ウォン) 2011 年度 2012 年度 売上 9,184,538 9,211,325 営業利益 349,533 292,526 純利益 276,695 244,293 生産量はそれほど落ちていないが、欧州債務危機の影響やウォン高により、韓国での需要量は 2012 年 725 千 t(2011 年 784 千 t)に減尐したことに加え、韓国需要家からの厳しい価格要求で、収益も若干 減尐したと思われる。これらは LS Nikko の海外案件にも影響がでている。
* メキシコ Boleo 開発事業(韓国持分比率 30%→49%→84.3%):パートナーである Baja Mining 社の資 金難もあり、2012 年 8 月の KORES による 9,000 万 US$の資金供与(この際 Baja Mining 社のシェアは 70%→49%に低下)をきっかけに、2013 年 3 月に 3 億 4,100 万 US$(同 49%→26.2%に低下)、5 月 に 3 億 8,400 万 US$(同 26.2%→15.7%に低下)の追加資金供与を行った。元々韓国勢の内訳は、 KORES10%、LsNikko8%、Hyundai Hysco5%、Sk Net Work5%、Iljin 2%の計 30%であった。ここで 問題なのは 84.3%までの追加資金(資本金、借入金を含む)を出したのが KORES のみであり、他韓国 企業が出さなかったことである。このプロジェクトに関する韓国政府の意気込みはうかがうことがで きるが、将来的に採算が載るか疑問である。
* パナマ Cobre Panama 開発事業(LS Nikko:20%):80%の株を取得している Inmet Mining 社が、2013 年 1 月、First Quantum 社から 51 億 C$の敵対的買収オファーを提示された。Inmet 社は 2012 年 11 月、 First Quantum 社による 49 億 C$の買収オファーを拒否しており、今回のオファーも拒否することを株 主に勧めたが、2013 年 4 月に最終的に First Quantum 社の提案を受け入れ、First Quantam 社が 80%、 Korea Panama Mining(LS-Nikko の出資会社)20%の株主構成になった。現在プラントを建設中であり、 生産開始年も 2014 年から 2016 年に延期された。
* ペルーMarcona(Mina Justa)開発事業(ペルー:Minsur70%,韓国側:KORES 15%,LS Nikko 15%) 銅精鉱生産量見込みは 621 千 t(カソード 111 千 t)、2011 年 Minsur の親会社である CST Mining Group Ltd.がこの株式を Glencore に売却しようとしたが、破談になり新たに売却先を探している。 (5)Korea Zinc(本社:ソウル) 韓国最大の亜鉛・鉛製錬会社。1974 年創業。1975 年、日本の東邦亜鉛から電気亜鉛製造の技術供与 を受け、亜鉛、鉛、銅及び貴金属、希尐金属など合計 18 種類の非鉄金属を生産し、親会社の Young Poong や関連会社の豪州 SMC などグループ会社を含めると全世界の市場シェアの 8%を占めている。産業に必 要なベースメタルからインジウム、ガリウム等まで韓国基礎産業に必要な金属を供給している。 2011 年度 2012 年度 売上 5,556 5,498 営業利益 963 758 純利益 714 568 2012 年の Korea Zinc グループの亜鉛生産量は約 108.5 万 t で世界トップクラスである。 1990 年に精錬工程から発生する工程副産物から金・銀・インジウム等の有価金属を回収し、残渣をセ メント原料として供給するシステムを豪州 Ausmelt 社と共同開発し、さらに 2008 年、そのシステム (TSL:Top Submerged Lance)を温山工場に導入したことで大きな生産能力アップにつながった。 海外での鉱山事業については下記のとおりである。
生産事業
豪州:Sun Metals Corp、Townsville 亜鉛鉱山事業(1997 年参画) ・持分:Korea Zinc 100%、
・鉱石処理能力:年間 40 万 t
・生産能力: 亜鉛地金:年間 20 万 t、硫酸:年間 36 万 t
除に伴う入札に POSCO も参加したが、この入札が再入札になって以来、ほとんど動きがない状況であ る。基本的には、高付加価値鉄鋼製品の生産に関係する三星や GE との技術協力や、コスト削減に対し 注力し、新規資源開発は下火になっているが、鉄鋼市場が不透明となる中でも POSCO は今年も最大限 投資を継続する構えである。 2013 年は連結べースで 7 兆-8 兆ウォン(約 5,800 億-6,600 億円)、単体で 4 兆ウォン(約 3,300 億 円)の投資を行う予定であり(2012 年の投資は連結ベースで 7 兆 2,000 億ウォン(約 6,000 億円)、単体 で 3 兆 6,000 億ウォン(約 3,000 億円))、POSCO が、技術的、資金的バックアップができる会社である ことは間違いなく、今後の韓国による資源開発でキーマン的な役割は変わらないだろう。 (3)KEPCO Ltd.(韓国電力)(本社:ソウル) 韓国では電力コストを下回る価格(日本の約 1/3、政府が統制)で各企業、家庭に供給している関係で、 韓国電力は 2008 年以降赤字が継続している。2012 年 8 月に韓国電力の金重謙(Kim Jyung Gyom:2011 年に就任)社長が、電力取引所と発電コストを審議・決定するコスト評価委員会を相手取り 4 兆ウォン の損害賠償請求を行ったものの、結局は辞任に追い込まれた。上記のとおり、韓国での電力代及び電 力供給は慢性的な問題になっている。韓国電力の連結決算の財務諸表は以下のとおりである。(単位: 百万ウォン) 2010 年 1-12 月 2011 年 1-12 月 2012 年 1-12 月 売上 39,506,582 43,532,302 未公表 (2013 年 6 月時点) 営業利益 2,259,920 -684,963 税引後利益 -69,167 -3,292,997 上記に加え、2012 年 1~6 月の韓国電力決算は、4 兆 3,532 億ウォンという過去最大の天文的な営業 赤字を記録した。増大する電力消費に供給がおいつかない現状では、また大規模な停電が起きる可能 性が大きいが、電力代を上げれば韓国企業が国内から逃げていき、産業自身が縮小することが危惧さ れるため、膠着状態になっている。 さらに、原子力発電所についても、2012 年以降原子炉のトラブルが頻発したため、関連の原子炉を止 め点検を徹底したところ、2008 年に電気ケーブルメーカーが合格証偽装の電気ケーブルを納品してい たことが明らかになり、原子炉 3 基の閉鎖を政府が命令し、点検中の原子炉の再稼働を延期させた。 これにより、韓国国内の原子炉 23 基中 10 基がストップしたことで発電量が例年に比べて急減し、ピ ークを迎える夏場での電力消費に対応できない見通しになったため、韓国当局は電力消費の多い大企 業に電力消費の 15%削減を求め、国民に節電を呼び掛けている。 このような中で韓国電力は海外事業を積極的に推進するため、海外での支社・支店網を拡充し、再 生可能エネルギー事業や中国、モンゴル等での発電事業に手掛けたが、投資した中国での発電事業が 不振で多額の損失を出すなど、なかなか軌道に乗れていないのが現状である。 これらが原因となり、2012 年の資源開発では目立った動きはあまりない。 (4)LS Nikko(本社:ソウル) 日本 PPC(パンパシフィック・カッパー)と LS Corp の合弁会社で、年間銅地金生産量は約 60 万 t。 (単位:百万ウォン) 2011 年度 2012 年度 売上 9,184,538 9,211,325 営業利益 349,533 292,526 純利益 276,695 244,293 生産量はそれほど落ちていないが、欧州債務危機の影響やウォン高により、韓国での需要量は 2012 年 725 千 t(2011 年 784 千 t)に減尐したことに加え、韓国需要家からの厳しい価格要求で、収益も若干 減尐したと思われる。これらは LS Nikko の海外案件にも影響がでている。
* メキシコ Boleo 開発事業(韓国持分比率 30%→49%→84.3%):パートナーである Baja Mining 社の資 金難もあり、2012 年 8 月の KORES による 9,000 万 US$の資金供与(この際 Baja Mining 社のシェアは 70%→49%に低下)をきっかけに、2013 年 3 月に 3 億 4,100 万 US$(同 49%→26.2%に低下)、5 月 に 3 億 8,400 万 US$(同 26.2%→15.7%に低下)の追加資金供与を行った。元々韓国勢の内訳は、 KORES10%、LsNikko8%、Hyundai Hysco5%、Sk Net Work5%、Iljin 2%の計 30%であった。ここで 問題なのは 84.3%までの追加資金(資本金、借入金を含む)を出したのが KORES のみであり、他韓国 企業が出さなかったことである。このプロジェクトに関する韓国政府の意気込みはうかがうことがで きるが、将来的に採算が載るか疑問である。
* パナマ Cobre Panama 開発事業(LS Nikko:20%):80%の株を取得している Inmet Mining 社が、2013 年 1 月、First Quantum 社から 51 億 C$の敵対的買収オファーを提示された。Inmet 社は 2012 年 11 月、 First Quantum 社による 49 億 C$の買収オファーを拒否しており、今回のオファーも拒否することを株 主に勧めたが、2013 年 4 月に最終的に First Quantum 社の提案を受け入れ、First Quantam 社が 80%、 Korea Panama Mining(LS-Nikko の出資会社)20%の株主構成になった。現在プラントを建設中であり、 生産開始年も 2014 年から 2016 年に延期された。
* ペルーMarcona(Mina Justa)開発事業(ペルー:Minsur70%,韓国側:KORES 15%,LS Nikko 15%) 銅精鉱生産量見込みは 621 千 t(カソード 111 千 t)、2011 年 Minsur の親会社である CST Mining Group Ltd.がこの株式を Glencore に売却しようとしたが、破談になり新たに売却先を探している。 (5)Korea Zinc(本社:ソウル) 韓国最大の亜鉛・鉛製錬会社。1974 年創業。1975 年、日本の東邦亜鉛から電気亜鉛製造の技術供与 を受け、亜鉛、鉛、銅及び貴金属、希尐金属など合計 18 種類の非鉄金属を生産し、親会社の Young Poong や関連会社の豪州 SMC などグループ会社を含めると全世界の市場シェアの 8%を占めている。産業に必 要なベースメタルからインジウム、ガリウム等まで韓国基礎産業に必要な金属を供給している。 2011 年度 2012 年度 売上 5,556 5,498 営業利益 963 758 純利益 714 568 2012 年の Korea Zinc グループの亜鉛生産量は約 108.5 万 t で世界トップクラスである。 1990 年に精錬工程から発生する工程副産物から金・銀・インジウム等の有価金属を回収し、残渣をセ メント原料として供給するシステムを豪州 Ausmelt 社と共同開発し、さらに 2008 年、そのシステム (TSL:Top Submerged Lance)を温山工場に導入したことで大きな生産能力アップにつながった。 海外での鉱山事業については下記のとおりである。
生産事業
豪州:Sun Metals Corp、Townsville 亜鉛鉱山事業(1997 年参画) ・持分:Korea Zinc 100%、
・鉱石処理能力:年間 40 万 t
・生産能力: 亜鉛地金:年間 20 万 t、硫酸:年間 36 万 t
開発事業
カナダ:Cirque 亜鉛鉱山開発事業(1993 年参画) ・持分:Korea Zinc 50%、Teck 50%
・埋蔵量:4,000 万 t(亜鉛品位:7.8%、鉛品位:2.2%、銀品位:48g/t) ペルー: Pachapaqui 亜鉛鉱山開発事業(2010 年参画)
・持分: Korea Zinc 100%(International Consolidated Minerals(ICM)から購入) ・埋蔵量:1,350 万 t
カナダ:Selwy’s 亜鉛鉛鉱山開発
本件は最近、Korea Zinc の 100%子会社である Pan Pacific Mining(カナダ)と Colwell Kennedy Australia(豪州)が 19.52%の株を取得。膨大な量の亜鉛鉛鉱床が賦存する見込み。 2013 年は 3 月に豪州・ボーリア銅鉛鉱山から撤退した一方で、6 月には 3,277 億ウォンを投資して 2015 年までに韓国国内に第 2 製錬所を建設すると発表した。第 2 製錬所建設により年間地金生産量は 亜鉛 13 万 t、銀 829t、金 3.2t 拡張される見通しである。上記のように Korea Zinc の動きは相変わら ず活動的である。 2.鉱業政策の主な動き 韓国は鉱物資源の多くを輸入に頼らざるを得ず、また資源備蓄も不十分なため、韓国政府は積極的 に海外探鉱や鉱物資源開発を推し進め、資源国との協力体制を築かねばならない状況である。2011 年、 2012 年の鉱種別での自主開発比率状況は下記のとおりである。 鉱種 2011 年 2012 年 2019 年※ 一般炭 52% 58% 50% ウラン 7% 8% 30% 鉄鉱石 15% 15% 35% 銅 10% 11% 38% 亜鉛 25% 20% 42% ニッケル 30% 32% 40% ※第4次海外資源開発計画での目標 一般炭がすでに目標値を超えているのは、2001 年に 97.4%あった使用エネルギー源における原油依 存度を、2011 年までに 45%まで低下させるという方針により、代替として石炭需要が高まり、開発が 促進されたことに起因する。 ウランについては韓国での原発稼働が尐なかったことがあげられ、今後も原発稼働の信頼度が高ま らない限り、自主開発比率の大きな伸びは期待できないだろう。 鉄鉱石、ニッケルについては、POSCO が牽引し自主開発比率を高めているが(特に Ambatovy の生産が 順調に行けば、韓国ニッケル需要の 25%を充当できる見通し)、銅、亜鉛はまだ不十分な状況である。 銅は、国内消費量がウォン高で縮小気味であり、また LS Nikko についても日本の PPC と資本関係が あることで、原料を PPC から分譲される可能性もある。また韓国政府がメキシコ Boleo 案件の開発に 注力している関係もあり、自社で積極的に動く必要がないのではと思われる。 亜鉛については Korea Zinc が主体となって資源開発を行っているが、為替がウォン安からウォン高 に移ったことで販売量は減尐しており、今後 Korea Zinc も海外へ生産拠点を移していくことなると思 われる。 2013 年 3 月、朴政権での追加補正予算案で国内外の資源開発予算が数千億ウォン削減された。これ を受けて、KORES は取締役会決議を通じて費用対収益性が低い一部の海外資源開発事業の撤退を決断し、 下記探査事業を終了することにした。 1, 銅 ペルー:Celendin プロジェクト(2008 年参画) ・持分:韓国 40%(KORES)、カナダ 60% ・KORES 投資実績:5 億ウォン(2008 年 9 月末現在) 豪州:Volia プロジェクト(2009 年参画) ・持分:韓国側(KORES、HANWHA、Korea Zinc):合計 100% ・韓国側投資実績: 2,817 千 US$ 2,ニッケル 豪州:White Cliff プロジェクト(2008 年参画) ・持分:韓国側(KORES、Daewoo International):合計 50% ・韓国側投資実績: 2,844 千 US$ 今回の事業撤退に伴い発生する損失は約 370 万 US$(約 41 億ウォン)と推定される。今後も現在の不 況下での資金調達難のため、非鉄以外の石炭関係についても海外投資プロジェクトの売却が加速され るのではとの意見もでている。 一方、OECD 加盟国の平均エネルギー自給率は 60%であり、米国は 81%、中国は 93%、日本は 38% であるのに対し、韓国は 4%である。韓国は、金属鉱物資源の場合 99%を輸入に、エネルギー資源で は 96%を輸入に依存している。また膨大なエネルギー消費国でもあり加工貿易国でもある。 金属鉱物・エネルギー資源の問題は、経済的な問題もあるが、それ以上に国家安保次元の問題であ り、経済の持続的な成長のために最高の優先順位を持つ問題でもある。韓国は鉱物資源に恵まれず、 経済成長を続けるためには資源確保が重要な命題であるため、海外資源開発自体を廃止する理由には ならない。しかしながら今までのように膨張するだけでなく、いかに効率的に経済運営をしながら安 全保障上の問題をクリアするかが朴政権の命題といえよう。 3.主要鉱産物の生産・輸入・消費・輸出動向 (1)主要金属鉱石生産量 表 3-1.金属鉱石生産量 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 金 (t) 0.2 0.2 0.2 20.0 銀 (t) 2.0 2.6 2.6 1.5
(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
(2)主要金属地金生産量 表 3-2.金属地金生産量 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 銅地金 (千 t) 556.0 593.5 594.0 0.1 鉛地金 (千 t) 321.0 423.0 447.6 5.8 ニッケル地金 (千 t) 23.2 19.3 24.4 26.5 亜鉛地金 (千 t) 711.0 803.0 868.3 8.1
開発事業
カナダ:Cirque 亜鉛鉱山開発事業(1993 年参画) ・持分:Korea Zinc 50%、Teck 50%
・埋蔵量:4,000 万 t(亜鉛品位:7.8%、鉛品位:2.2%、銀品位:48g/t) ペルー: Pachapaqui 亜鉛鉱山開発事業(2010 年参画)
・持分: Korea Zinc 100%(International Consolidated Minerals(ICM)から購入) ・埋蔵量:1,350 万 t
カナダ:Selwy’s 亜鉛鉛鉱山開発
本件は最近、Korea Zinc の 100%子会社である Pan Pacific Mining(カナダ)と Colwell Kennedy Australia(豪州)が 19.52%の株を取得。膨大な量の亜鉛鉛鉱床が賦存する見込み。 2013 年は 3 月に豪州・ボーリア銅鉛鉱山から撤退した一方で、6 月には 3,277 億ウォンを投資して 2015 年までに韓国国内に第 2 製錬所を建設すると発表した。第 2 製錬所建設により年間地金生産量は 亜鉛 13 万 t、銀 829t、金 3.2t 拡張される見通しである。上記のように Korea Zinc の動きは相変わら ず活動的である。 2.鉱業政策の主な動き 韓国は鉱物資源の多くを輸入に頼らざるを得ず、また資源備蓄も不十分なため、韓国政府は積極的 に海外探鉱や鉱物資源開発を推し進め、資源国との協力体制を築かねばならない状況である。2011 年、 2012 年の鉱種別での自主開発比率状況は下記のとおりである。 鉱種 2011 年 2012 年 2019 年※ 一般炭 52% 58% 50% ウラン 7% 8% 30% 鉄鉱石 15% 15% 35% 銅 10% 11% 38% 亜鉛 25% 20% 42% ニッケル 30% 32% 40% ※第4次海外資源開発計画での目標 一般炭がすでに目標値を超えているのは、2001 年に 97.4%あった使用エネルギー源における原油依 存度を、2011 年までに 45%まで低下させるという方針により、代替として石炭需要が高まり、開発が 促進されたことに起因する。 ウランについては韓国での原発稼働が尐なかったことがあげられ、今後も原発稼働の信頼度が高ま らない限り、自主開発比率の大きな伸びは期待できないだろう。 鉄鉱石、ニッケルについては、POSCO が牽引し自主開発比率を高めているが(特に Ambatovy の生産が 順調に行けば、韓国ニッケル需要の 25%を充当できる見通し)、銅、亜鉛はまだ不十分な状況である。 銅は、国内消費量がウォン高で縮小気味であり、また LS Nikko についても日本の PPC と資本関係が あることで、原料を PPC から分譲される可能性もある。また韓国政府がメキシコ Boleo 案件の開発に 注力している関係もあり、自社で積極的に動く必要がないのではと思われる。 亜鉛については Korea Zinc が主体となって資源開発を行っているが、為替がウォン安からウォン高 に移ったことで販売量は減尐しており、今後 Korea Zinc も海外へ生産拠点を移していくことなると思 われる。 2013 年 3 月、朴政権での追加補正予算案で国内外の資源開発予算が数千億ウォン削減された。これ を受けて、KORES は取締役会決議を通じて費用対収益性が低い一部の海外資源開発事業の撤退を決断し、 下記探査事業を終了することにした。 1, 銅 ペルー:Celendin プロジェクト(2008 年参画) ・持分:韓国 40%(KORES)、カナダ 60% ・KORES 投資実績:5 億ウォン(2008 年 9 月末現在) 豪州:Volia プロジェクト(2009 年参画) ・持分:韓国側(KORES、HANWHA、Korea Zinc):合計 100% ・韓国側投資実績: 2,817 千 US$ 2,ニッケル 豪州:White Cliff プロジェクト(2008 年参画) ・持分:韓国側(KORES、Daewoo International):合計 50% ・韓国側投資実績: 2,844 千 US$ 今回の事業撤退に伴い発生する損失は約 370 万 US$(約 41 億ウォン)と推定される。今後も現在の不 況下での資金調達難のため、非鉄以外の石炭関係についても海外投資プロジェクトの売却が加速され るのではとの意見もでている。 一方、OECD 加盟国の平均エネルギー自給率は 60%であり、米国は 81%、中国は 93%、日本は 38% であるのに対し、韓国は 4%である。韓国は、金属鉱物資源の場合 99%を輸入に、エネルギー資源で は 96%を輸入に依存している。また膨大なエネルギー消費国でもあり加工貿易国でもある。 金属鉱物・エネルギー資源の問題は、経済的な問題もあるが、それ以上に国家安保次元の問題であ り、経済の持続的な成長のために最高の優先順位を持つ問題でもある。韓国は鉱物資源に恵まれず、 経済成長を続けるためには資源確保が重要な命題であるため、海外資源開発自体を廃止する理由には ならない。しかしながら今までのように膨張するだけでなく、いかに効率的に経済運営をしながら安 全保障上の問題をクリアするかが朴政権の命題といえよう。 3.主要鉱産物の生産・輸入・消費・輸出動向 (1)主要金属鉱石生産量 表 3-1.金属鉱石生産量 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 金 (t) 0.2 0.2 0.2 20.0 銀 (t) 2.0 2.6 2.6 1.5
(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
(2)主要金属地金生産量 表 3-2.金属地金生産量 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 銅地金 (千 t) 556.0 593.5 594.0 0.1 鉛地金 (千 t) 321.0 423.0 447.6 5.8 ニッケル地金 (千 t) 23.2 19.3 24.4 26.5 亜鉛地金 (千 t) 711.0 803.0 868.3 8.1
(3)主要金属地金消費量 表 3-3.金属地金消費量 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) アルミニウム (千 t) 1,254.6 1,233.3 1,278.5 3.7 銅 (千 t) 856.1 784.1 725.3 -7.5 鉛 (千 t) 381.8 426.6 416.9 -2.3 錫 (千 t) 17.4 14.4 16.2 12.7 亜鉛 (千 t) 501.3 519.2 544.0 4.8 ニッケル (千 t) 101.2 100.1 107.8 7.6
(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
(4)主要金属輸出量 表 3-4.地金等輸出量(マテリアル量) 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 銅地金 (千 t) 113.7 156.8 170.3 8.6 鉛地金 (千 t) 80.4 136.6 141.0 3.2 ニッケル地金 (千 t) 0.5 0.4 0.5 27.5 亜鉛地金 (千 t) 277.4 375.7 409.8 9.1 錫地金 (千 t) 0.1 0.1 0.4 441.7
(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
(5)主要金属輸入量 表 3-5.精鉱・地金等輸入量(マテリアル量) 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 銅精鉱 (千 t) 432.4 433.2 420.7 -2.9 銅地金 (千 t) 413.9 347.4 301.7 -13.2 鉛地金 (千 t) 141.2 140.2 110.3 -21.3 亜鉛地金 (千 t) 67.7 91.9 85.5 -7.0 フェロニッケル (千 t) 105.1 117.9 160.8 36.4 ニッケル地金 (千 t) 23.9 23.9 16.7 -30.3 ニッケル粉 (千 t) 2.0 2.0 2.2 12.0 錫地金 (千 t) 17.5 14.5 16.6 14.9
(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
4.鉱山・製錬所状況 表 4-1.製錬・精錬所生産状況 会社名 製錬所 所有者 鉱種 生産量(千 t) 生産能力 (千 t) 2011 年 2012 年 LsNikko Copper Onsan(温山) LS Cable50.1%, 日韓共同精錬 49.9% 電気銅 594 594 660 Changhang(長項) 銅地金 40 40 60
Korea Zinc Onsan(温山) Korea Zinc 亜鉛地金 540 550 -
Sukpo Young Poong 亜鉛地金 260 300 -
図 1.韓国内の主要鉱床位置図 (出典:KOMIS ウェブサイト) 5.探鉱状況 海外での資源確保に資金的限界があるため、国内鉱山の活用を行ってきており、Sangdong 鉱山では タングステンの再開発が進められている。これは元々、英国 Woulf Mining 社によって生産されていた が、市場価格下落のため 1994 年に一度閉山した。2012 年に Korea Zinc からの投資を受け、さらにウ ォーレン・バフェット率いる英国 IMC グループからも投資を受け再開発を進めている。現在の予定で は、2014 年夏に生産再開予定(3,200t/年(WO₃換算))である。その他に NMC モールランド鉱山(モリブデ ン)や GMC 白雲鉱山(石灰石)が予定されているが、これらはすべて以前採算が合わなかった休止鉱山で あり、生産量を上げることで再開発を目指している。 2012 年まで KORES が精密調査、探鉱ボーリング、抗道掘進、開発近代化などの技術支援と資金援助 を行う予定であったが、新政権発足もあり遅れ気味である。海外資源開発が下火の現在では、韓国最 大である KangWon-do(江源道)Yangyang-gun 磁鉄鉱鉱山が特に注目されている。この鉄鉱山は平均 Fe 品位 58%の鉄鉱石が生産される予定であり、生産された鉄鉱石は POSCO と現代製鉄に供給される見通 しである。 6.我が国との関係 (1)日本への輸出 表 6-1.日本への精鉱・地金輸出量(マテリアル量) 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 金地金 (kg) 574 1,155 576 -50.1 銀地金 (t) 1,237 1,284 1,209 -5.9 銅地金 (t) 100 5,499 101 -98.2 亜鉛地金 (t) 1 15,950 41 -99.7 鉛地金 (t) - 1,791 2,973 66.0
(3)主要金属地金消費量 表 3-3.金属地金消費量 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) アルミニウム (千 t) 1,254.6 1,233.3 1,278.5 3.7 銅 (千 t) 856.1 784.1 725.3 -7.5 鉛 (千 t) 381.8 426.6 416.9 -2.3 錫 (千 t) 17.4 14.4 16.2 12.7 亜鉛 (千 t) 501.3 519.2 544.0 4.8 ニッケル (千 t) 101.2 100.1 107.8 7.6
(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
(4)主要金属輸出量 表 3-4.地金等輸出量(マテリアル量) 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 銅地金 (千 t) 113.7 156.8 170.3 8.6 鉛地金 (千 t) 80.4 136.6 141.0 3.2 ニッケル地金 (千 t) 0.5 0.4 0.5 27.5 亜鉛地金 (千 t) 277.4 375.7 409.8 9.1 錫地金 (千 t) 0.1 0.1 0.4 441.7
(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
(5)主要金属輸入量 表 3-5.精鉱・地金等輸入量(マテリアル量) 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 銅精鉱 (千 t) 432.4 433.2 420.7 -2.9 銅地金 (千 t) 413.9 347.4 301.7 -13.2 鉛地金 (千 t) 141.2 140.2 110.3 -21.3 亜鉛地金 (千 t) 67.7 91.9 85.5 -7.0 フェロニッケル (千 t) 105.1 117.9 160.8 36.4 ニッケル地金 (千 t) 23.9 23.9 16.7 -30.3 ニッケル粉 (千 t) 2.0 2.0 2.2 12.0 錫地金 (千 t) 17.5 14.5 16.6 14.9
(出典:World Metal Statistics Yearbook 2013)
4.鉱山・製錬所状況 表 4-1.製錬・精錬所生産状況 会社名 製錬所 所有者 鉱種 生産量(千 t) 生産能力 (千 t) 2011 年 2012 年 LsNikko Copper Onsan(温山) LS Cable50.1%, 日韓共同精錬 49.9% 電気銅 594 594 660 Changhang(長項) 銅地金 40 40 60
Korea Zinc Onsan(温山) Korea Zinc 亜鉛地金 540 550 -
Sukpo Young Poong 亜鉛地金 260 300 -
図 1.韓国内の主要鉱床位置図 (出典:KOMIS ウェブサイト) 5.探鉱状況 海外での資源確保に資金的限界があるため、国内鉱山の活用を行ってきており、Sangdong 鉱山では タングステンの再開発が進められている。これは元々、英国 Woulf Mining 社によって生産されていた が、市場価格下落のため 1994 年に一度閉山した。2012 年に Korea Zinc からの投資を受け、さらにウ ォーレン・バフェット率いる英国 IMC グループからも投資を受け再開発を進めている。現在の予定で は、2014 年夏に生産再開予定(3,200t/年(WO₃換算))である。その他に NMC モールランド鉱山(モリブデ ン)や GMC 白雲鉱山(石灰石)が予定されているが、これらはすべて以前採算が合わなかった休止鉱山で あり、生産量を上げることで再開発を目指している。 2012 年まで KORES が精密調査、探鉱ボーリング、抗道掘進、開発近代化などの技術支援と資金援助 を行う予定であったが、新政権発足もあり遅れ気味である。海外資源開発が下火の現在では、韓国最 大である KangWon-do(江源道)Yangyang-gun 磁鉄鉱鉱山が特に注目されている。この鉄鉱山は平均 Fe 品位 58%の鉄鉱石が生産される予定であり、生産された鉄鉱石は POSCO と現代製鉄に供給される見通 しである。 6.我が国との関係 (1)日本への輸出 表 6-1.日本への精鉱・地金輸出量(マテリアル量) 鉱種 2010 年 2011 年 2012 年 対前年増減比(%) 金地金 (kg) 574 1,155 576 -50.1 銀地金 (t) 1,237 1,284 1,209 -5.9 銅地金 (t) 100 5,499 101 -98.2 亜鉛地金 (t) 1 15,950 41 -99.7 鉛地金 (t) - 1,791 2,973 66.0
タングステン地金 (t) 44 49 41 -17.1 コバルト地金 (t) 106 90 60 -33.8 モリブデン鉱石 (t) 1,859 1,741 2,679 53.9 モリブデン酸化物・水酸化物 (t) 20 85 10 -88.2 フェロモリブデン (t) 450 320 202 -36.9 フェロマンガン (t) 38,408 41,754 79,501 90.4 フェロシリコン (t) - 11,477 15,959 39.1 五酸化バナジウム (t) 96 202 378 87.3 フェロバナジウム (t) 630 879 865 -1.6 アンチモン酸化物 (t) 2,033 257 40 -84.4 希土類原料・製品 (t) 213 325 48 -85.4 インジウム (t) 133 205 93 -54.6 チタン鉱石 (t) - 3,748 4,347 16.0 (出典:財務省貿易統計) (2)日本企業による投資状況 2012 年 12 月住友化学はリチウムイオン二次電池の正極や負極、セパレータのコーティングに適した 高純度アルミナの製造設備(生産能力 1,600t/年)を韓国・益山(イクサン)市に新設すると発表した。さ らに 2013 年 3 月には、韓国・平沢工業団地で 3 億 US$を投資し、スマートフォン用タッチパネルの生 産設備を増強した。またデンソーが韓国南部、慶尚南道・昌原市の先端産業団地に 4,000 億ウォン(約 304 億円)を投じ工場を建設しており、近々完成予定である。 しかし、2012 年からの欧州債務危機及びウォン高で、日本企業の韓国への進出数が前年比で激減する など、生産拠点としての日本から韓国への投資機運は弱まっている。逆に、韓国の大企業が海外企業 を買収する動きが強まっている。代表的なのは三星電子がシャープと液晶分野における協業関係を強 化するとともに、同社日本法人の三星電子ジャパンから約 104 億円を出資することにより、三星電子 がシャープの大株主の一部になったことである。また韓国のハンファ化学が、ドイツ大手の太陽光パ ネルメーカーであるキューセル社を合併してハンファキューセル社を立ち上げ、その結果ハンファグ ループが世界第 3 位の太陽光パネル生産会社になったことである。 すでに世界の電気関係では韓国会社の地位は高く、弱体化したドイツ、日本の電気関係メーカーを 買収することで世界でのシェア拡大に乗り出し始めた模様である。 これらの動きや世界有数の鉄鋼メーカーである POSCO 社が今後勢力をどう伸ばしていくかが注目さ れるが、ウォン高で今後アジアの需要が伸びていくのであれば、韓国からの大手企業の進出はますま す加速されると思われ、日本企業との関係も変化し始めると思われる。 7.その他トピックス 特になし。 (2013.7.8 調査部 古瀬義治)
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