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awaguchi
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hemical
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ndustry
0.目次
0.目次
1.
トリアリック
®の紹介
2.
比重と粘度
3.
架橋特性(EVA,EPM,CPE,AU,NBR,BR)
4.
特許からみる最近の動向
5.
使用例(EPDM,耐熱・耐セット配合)
1.トリアリック
®の紹介
1.トリアリック
®の紹介
■ 構造式 ■ 基本情報 ■ 特徴 イソシアヌル酸トリアリルは、各種樹脂の架橋助剤 (共架橋剤)として用いられ、樹脂の機械的性質や耐熱 性を向上させます。 川口化学のトリアリック®は、反応の低下や他材料に 悪影響を及ぼす不純物や、有害な重金属イオンの含有 を抑え、ファインケミカルに対応する薬品です。N
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2 化学名 イソシアヌル酸トリアリル 分子式 C12H15N3O3 分子量 249.3 外 観 淡黄色液体または白色固体 色 相 50以下 (APHA) 比 重 1.15~1.17 (30℃) 化審法番号 5-1047 CAS No. 1025-15-6 EINECS No. 213-834-7 荷姿 18kg缶 200kgドラム2.比重と粘度
2.比重と粘度
■ 比 重(代表例) ■ 粘 度(代表例) ■ 溶解性 0 30 60 90 120 25 35 45 55 65 [mP a ・s] 温度 [℃] 1.144 1.148 1.152 1.156 1.160 25 35 45 55 65 温度 [℃] 水 微溶 メタノール 易溶 エタノール 易溶 アセトン 易溶 ベンゼン 易溶 トルエン 易溶3-1.トリアリック
®の添加量について
3-1.トリアリック
®の添加量について
自己重合 トリアリック®はラジカル活性の高い官能基(不 飽和基)により過酸化物架橋の反応効率を高 め、ゴムの機械的物性を向上させることができま す。 トリアリック®の最適な添加量は、過酸化物の種 類や添加量によって変動しますが、代表的なポリ マーと過酸化物における添加量を求めました。 粘弾性測定において架橋挙動を弾性トルクと 粘性トルクに分解しプロットすると、トリアリック® の添加量に応じ左図の様な曲線が得られます。 この曲線より、架橋状態を把握することでトリア リック®の最適な添加量を知ることができます。 例えばトリアリック®が不足していると、低硬度で 十分なゴム物性が得られません。 また適正であれば、高硬度でゴムらしい高物性 なゴムが得られます。 逆に多すぎると、硬度は更に上がりますが、む しろ樹脂的な物性挙動が強くなります。 粘性トルク 弾性トルク 架橋度不足 適正架橋 過架橋 トリアリック® 架橋鎖 ポリマー鎖 粘弾性測定 矢印の向き=添加量↑3-2.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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3-2.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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■ エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA) 9 10 11 12 13 0.5 0.7 0.9 t90 [min] t10 [min] 架橋反応時間(@170℃) 10 15 20 25 1.0 1.2 1.4 1.6 弾性トルク [dNm] 粘性トルク [dNm] 粘弾性(@100℃,1Hz,1°) 0phr 0.25phr 0.5phr 1phr 2phr 3phr 5phr (配合) EVA 100 α,α’-Di(t-butylperoxy)diisopropylbenzene 1.1 トリアリック® 変量3-3.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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3-3.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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■ エチレンプロピレンコポリマー(EPM) 6 10 14 18 0.5 0.7 0.9 1.1 1.3 t90 [min] t10 [min] 架橋反応時間(@170℃) 5 10 15 20 25 30 0.5 1 1.5 2 2.5 弾性トルク [dNm] 粘性トルク [dNm] 粘弾性(@100℃,1Hz,1°) 0phr 0.25phr 0.5phr 1phr 2phr 3phr 5phr 10phr (配合) EPM 100 α,α’-Di(t-butylperoxy)diisopropylbenzene 1.1 トリアリック® 変量3-4.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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3-4.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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■ 塩素化ポリエチレン(CPE) 9 11 13 15 0.9 1.1 1.3 1.5 1.7 t90 [min] t10 [min] 架橋反応時間(@160℃) 10 15 20 25 30 35 2 3 4 5 弾性トルク [dNm] 粘性トルク [dNm] 粘弾性(@100℃,1Hz,1°) 0phr 1phr 2phr 3phr 4phr 5phr 10phr (配合) CPE 100 Dicumyl peroxide (40%) 3.0 酸化マグネシウム 1.0 トリアリック® 変量3-5.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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3-5.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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■ ミラブルウレタンゴム(AU) 6 8 10 12 0.7 0.8 0.9 1 1.1 t90 [min] t10 [min] 架橋反応時間(@160℃) 15 20 25 30 3 4 5 6 7 弾性トルク [dNm] 粘性トルク [min] 粘弾性(@60℃,1Hz,1°) 0phr 0.25phr 0.5phr 1phr 2phr 3phr 5phr (配合) AU 100 Dicumyl peroxide (40%) 4.0 トリアリック® 変量3-6.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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3-6.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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■ ニトリルブタジエンゴム(NBR) 15 20 25 30 35 0 1 2 3 4 弾性トルク [dNm] 粘性トルク [dNm] 粘弾性(@100℃,1Hz,1°) 0phr 0.25phr 0.5phr 1phr 2phr 3phr 5phr ZMA PBM 8 9 10 11 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 t90 [min] t10 [min] 架橋反応時間(@165℃)Actor ZMA ; Zinc Dimethacrylate (2.0phr)
Actor PBM ; N,N'-m-Phenylene bismaleimide (2.0phr)
(配合) NBR 100
Dicumyl peroxide (40%) 2.0
3-7.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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3-7.各種ポリマーにおけるトリアリック
®の添加量と架橋特性
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■ ブタジエンゴム(BR)
Actor ZMA ; Zinc Dimethacrylate (2.0phr)
Actor PBM ; N,N'-m-Phenylene bismaleimide (2.0phr)
17 18 19 20 21 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1 t90 [min] t10 [min] 架橋反応時間(@160℃) 15 20 25 30 35 40 0 0.1 0.2 0.3 0.4 弾性トルク [dNm] 粘性トルク [dNm] 粘弾性(@100℃,1Hz,1°) 0phr 0.25phr 0.5phr 1phr 2phr 3phr 5phr ZMA PBM (配合) BR 100 Dicumyl peroxide (40%) 2.0 トリアリック® 変量
4-1.特許からみる最近の動向
4-1.特許からみる最近の動向
■ 特許出願における用途の大まかな分類 ※「トリアリルイソシアヌレート」をキーワードにして、 公開日が2000年以降の特許を検索した結果 電子材料 36% 工業部品 32% バッテリー 8% その他 2% 光学材料 6% 誘導体,他 11% 医療関連材料 5% 電子材料 ■ プリント配線板,絶縁フィルム, 導電性ペースト,半導体封止材 工業部品 ■ ゴム,樹脂一般工業部品 (ケーブル,ホース,ベルト,シール), 接着剤,ポリ乳酸 バッテリー ■ 太陽電池封止材,リチウムイオン電池 光学材料 ■ レンズ,液晶パネル,LED 医療関連 ■ 医療用チューブ,コンタクトレンズ 誘導体,他 ■ 加工性向上,高反応性,形態改善 難燃剤,品質(製造),代替 その他 ■ インクジェット組成物 トリアリック®は既に各業界で恒常的に使用されていますが、特許出願動向を調べることで最近のトリアリック® の用途について把握することができます。4-2.特許からみる最近の動向
用途別
1
4-2.特許からみる最近の動向
用途別
1
<プリント配線板および配線材料> プリント配線板に関する特許は、大手電子機器メーカー,関連会社および材料メーカーより、多数出願されている。 特にスマートフォン等、モバイル通信機器に採用される高密度多層基板(ビルドアップ基板)に関し、誘電率が比較 的低い(電波を通し易い)ポリフェニレンエーテル(PPE)を材料としたものが多い。 PPEの架橋は過酸化物とトリアリック®で行うが、特許上のトリアリック®の添加量はPPEに対して50部以上に 及ぶ場合が見られる。 ポリフェニレンエーテル (PPE) 電波を通しやすい(高周波) 例えば無線LAN(WiFi)の周波数帯は 2.4GHzから5GHzへ移行中 誘電率の最も低いフッ素樹脂よりも安い また、従来のエポキシ基板製造設備の流用 ができる(低コスト) 無線機器の小型化により、基板の高密度化が進むと、発熱や蓄熱に より基板自体に耐熱性が求められる PPEを架橋することで耐熱性を向上させる エポキシ樹脂より誘電率が低い4-3.特許からみる最近の動向
用途別
2
4-3.特許からみる最近の動向
用途別
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<プリント配線板および配線材料> 高密度に多層化される基板において、層間の電気的接続方法は従来のスルーホール方式から導電性ペースト を用いたビルドアップ方式へ移行している。 流動性のある導電性ペーストは、電気的に接続を必要とする基板の層間に充填された後、架橋することで固定 化される。 導電性ペーストの組成は、導電体として銀や銅の粉末(80~90%)、バインダーとしてトリアリック® (10~20%)、 その他硬化剤からなる。 また、トリアリック®は無機物質(金属粉末)との濡れ性が悪く、界面活性剤等の分散剤や増粘を目的とするトリア リック®のプレポリマーも併用される。 スルーホールによる接続 導電性ペーストによる接続 めっきスルーホール多層プリント配線板 ビルドアップ多層プリント配線板<工業部品> ゴム,各種樹脂の一般工業部品に関する特許が出願されている。 <ケーブル類> 具体的にはケーブル類(電力)が最も多く、絶縁材料として架橋ポリエチレンを用いた内容が多い。 架橋は過酸化物とトリアリック®が用いられる。 <ベルト類> 次に動力伝達用ベルトに関する出願が多い。 エンジンベルト等、従来はクロロプレンが用いられていたが、高度な耐熱性が要求されるに従いHNBRが選択 されるようになった。 HNBRは過酸化物とトリアリック®で架橋される。 <ホース類> 極めて高度な耐熱性、耐油性を必要とするホースにはフッ素ゴムが採用される。 アクリルゴムやシリコーンゴムに代わる例があり、その背景にはユーザーの厳しい要求がある。 架橋系はポリオール架橋から各種油添加剤に耐久性を示す過酸化物+トリアリック®系が使用される。 <その他> その他、ポリ乳酸(PLA・生分解性プラスチック)に関する内容もあった。 PLAの課題の一つに耐熱性があり、結晶構造によるTmの高温化などが提案されている一方、日本原子力研 究開発機構ではトリアリック®を用いて放射線架橋することでPLAの耐熱化を可能にした。
4-4.特許からみる最近の動向
用途別
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4-4.特許からみる最近の動向
用途別
3
<バッテリー> 太陽電池の封止材(EVA)に関する出願が見られるが、技術的なトレンドは2000年以前であり、補足的な内容 となっている。 最近では、太陽電池のPID(電圧誘起出力低下)耐性の向上要求より、使用するポリマーをEVAからアイオノ マーへ代替する内容が見られる。 アイオノマーは架橋する必要がないので、トリアリック®を基本的に必要としない。 EVAに関しては、そのエマルジョンが接着用途に使用されるが、EVAのガラス転移温度が -30~20℃前後と 低く、それ以上の温度では接着強度を失う。 耐熱性を向上させる手段として、ラジカル開始剤とトリアリック®を併用してEVAを架橋させる方法が提案されて いる。 架橋型EVA系接着剤を合わせガラスに応用した例もあり、使用されるEVAもトリアリック®で変性される。 <光学材料> LED照明の需要増より、高出力高輝度LED用封入材およびレンズなどの内容が見られる。 使用される樹脂は透過性と耐熱,光(耐変色)性が求められ、過酸化物とトリアリック®を用いた不飽和ポリエステ ルの架橋が提案されている。 また、トリアリック®が原料である誘導体をモノマーとした、耐熱耐光性樹脂が出願されている。
4-5.特許からみる最近の動向
用途別
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4-5.特許からみる最近の動向
用途別
4
<医療関連材料> 主流であるソフトコンタクトレンズの素材は、酸素透過性等の要求からPMMA等からハイドロシリコンゲルへの転 換期にあり、その傾向は今後も続くと考える。 その他医療材料において、高分子材料として生体との親和性が高いポリマーゲルが生体材料として注目されて おり、PVAゲルを架橋する際にトリアリック®が使用されている例が見られる。 また、ポリープを切除する「高周波スネア」と称する処置具があるが、配線保護チューブに芳香族エーテル-芳 香族エステル樹脂が用いられる。 耐熱性を付与する為にトリアリック®を添加し、電子線架橋が行われる。
4-6.特許からみる最近の動向
用途別
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4-6.特許からみる最近の動向
用途別
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高周波スネア ポリープK
awaguchi
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ndustry
トリアリック
®
の使用例
(EPDM/耐熱・耐セット配合)
無難でお手軽な耐熱性と耐セットの良いEPDM配合
(かも) EPDMの過酸化物架橋は極めて良好な耐セット性が得られ、トリアリック®は機械的物性を向上させる好適な架橋 助剤となる。 しかし、本来耐熱性も良いはずの過酸化物架橋であるが、硫黄加硫に劣るケースがしばしば見られる。 それは使用した過酸化物が未反応のままゴムに残り、硬化劣化を促進させるからであり、反応残渣を分解するた めに二次加硫を施すこととなるが、なかなか思うようにいかないのが現実である。 また過酸化物架橋の反応速度は温度に比例し、硫黄加硫とは違いスコーチ誘導期間の概念が存在しない。 一旦スコーチが始まれば、手の施しようはなく、そのゴムは諦めるしかないのが過酸化物架橋である。 しかし、過酸化物架橋に好適な滑剤があれば、スコーチのリスクを軽減することができるのだ。 本方式に従えば良好な耐セット性と耐熱性が容易に得られると共に、最高の加工性もお約束する。■ 耐熱と耐セットの両立をするには…