REA
2 0 1 1 年 1 0 月
第 18 号
RAILWAY ELECTRICAL ENGINEERING ASSOCIATION OF JAPAN
KANSAI
− 目 次 − 支部長就任挨拶 ・・・・ 1 講演会 ・・・・ 1 講習会 ・・・・ 1 研修会 ・・・・ 2 調査専門委員会活動方針報告 ・・・・ 3 関西鉄道電気テクニカルフォーラムのお知らせ ・・・・ 4 各社局の工事紹介 ・・・・ 4 編集後記 ・・・・ 7
REA
第 19 号
RAILWAY ELECTRICAL ENGINEERING ASSOCIATION OF JAPAN
KANSAI
〔南海電気鉄道株式会社 提供〕
南海電車新型車両「サザン・プレミアム」運行開始
2011 年 9 月 1 日より運行開始した 12000 系「サザン・プレミアム」 (写真上)客室内の様子
【 支 部 長 就 任 挨 拶 】
本年 6 月 9 日の関西支部通常総会および役員会におきまして京阪電気鉄道の佐藤前支部長様の あとを受けて関西支部長に就任いたしました阪急電鉄の松本でございます。これまで協会にはい ろいろな形でお世話になっておりましたが、今回このような大役を仰せつかり戸惑っているとこ ろでありますが、副支部長の JR 西日本玉井様、阪神電気鉄道溝渕様をはじめとする役員の皆様、 そして幹事の皆様のご支援をいただきながら支部活動に尽力してまいりたいと考えております のでよろしくお願いします。 今年は 3 月 11 日の東日本大震災、そして台風 12 号、15 号と自然災害による甚大な被害が続い ております。会員の皆様方におかれましても被害、影響が及んでいることと存じますが、一刻も 早い復旧をお祈りしております。あらためて鉄道をはじめとするライフラインの重要性を再認識 しているところであります。またこれまでの想定を覆すような事象が発生しており、今後様々な ところで既存の対策や設備を見直す検討がなされると思われます。連携をとりながら対処してい ければと思います。 さて平成 23 年度の関西支部の取り組みですが、まず設備調査専門委員会の充実を図ります。 これまで信号、通信、電力の3つの委員会で進めてまいりましたが、今般電力を電路と変電に分 割し4つの委員会としより専門分野に密着した議論を進めていただきます。加えて中小鉄道の会 員様にも参加を呼びかけより情報交換、交流を促進いたします。次に実力試験道場のより一層の 利用促進を進めていきます。一昨年から実施している優良者表彰制度も活用しながら PR を進め 会員の技術力向上も図っていければと考えております。 また上記に加え講習会、研修会、座談会につきましても最新の技術動向やトピックスを睨みな がら開催してまいります。 今後も会員の皆様に役立つ活動を展開してまいりますので、ご期待いただくとともに、個人会 員の維持、増加にもご協力よろしくお願いします。 (阪急電鉄株式会社 松本寿也)【 講
演
会
】
平成 23 年 6 月 9 日に開催された第 21 回 REA 関西支部通常総会に引き続き、今年度の講演会を 開催しました。「ガンになりにくい生き方」と題し、親友会グループ 会長 田辺親男様にご講 演いただきました。 講演では、成人男性の約 2 割がメタボリックシンドローム(代謝異常症候群)であると推測さ れるという話しから始まりましたが、生活習慣(食生活・喫煙・飲酒)を改善することで、メタ ボリックシンドロームは防ぐことができるというホッとするお話まで聞くことができました。 具体的には、バランスのとれた食事を腹八分目でやめておく、アルコールはほどほどに(週 2 回は休肝日を)、睡眠・休養を十分に、塩辛い味付けを避ける、禁煙に努める等です。鉄道従事 者として、夜勤等の不規則な生活やコミュニケーションのための夜のお付き合いが続くこともあ りますが、できるところから生活習慣の改善につとめていきたい、と感じた次第です。最後に、 田辺様は「必死でがんばり、のんびり生きよう」と締めくくられました。 (西日本旅客鉄道株式会社 井上 裕司)【 講
習
会
】
本年度の講習会は、例年好評をいただいているテーマを中心に資格取得講習会1回、技術講習 会 7 回の合計8回を計画しています。前々年度から始めている受講者アンケートの結果を反映し、 より会員の皆さまのニーズに合ったものを開催したいと思っています。 会員の皆さまに数多くのご参加いただき、鉄道電気技術の発展と安全輸送の確保に役立ててい ただけることを願っております。 (京阪電気鉄道株式会社 山崎 正睦)平成23年度 講習会計画および実施結果 回 次 開催日 ・ 講習 時間 講 習 内 容 場 所 講師会社 参加 人員 [名] 担当会社 1 5/28, 6/4,11, 6/18 計4日 6:30 第3種電気主任技術者資格受験講習会 (理論、電力、法規、機械) REA 大阪 事務所 講習室 関西電力 延べ 42 関西電力 2 10/13 予定 連動図表の読み方(初級編) 大阪弥 生会館 JR西日本 JR西日本 3 11/14 予定 LED照明について(仮題) 大阪弥 生会館 パナソニック 阪神 4 11/24 予定 連動図表の読み方(中級編) 大阪弥 生会館 JR西日本 JR西日本 5 12/16 予定 これだけは知っておきたい 鉄道信号技術(機能)の国際標準 大阪弥 生会館 京三製作所 京阪 6 1 月 予定 未 定 未定 未定 JR東海 7 2/10 予定 広がるスマートデバイス 大阪弥 生会館 日本電気 山陽 8 3 月 予定 高圧配電線の地絡保護 雷テクノロ ジセンター (音羽電 機) 長谷川電機 工業 日本電設 1 24 年度 5∼6 月 予定 第3種電気主任技術者資格受験講習会 (理論、電力、法規、機械) 〔関西電力㈱〕 REA 大阪 事務所 講習室 関西電力 関西電力
【 研
修
会
】
鉄道電気関連はもちろん、他分野も含めた先端技術の動向や最新設備などの見学を実施するこ とにより、ご参加の皆様方の幅広い知識の習得や業務への活用の一助となるよう、今年度も研修 会を実施し、また計画をしております。 既に2回の研修会を実施済みで、第1回は大阪市交通局様の地下鉄谷町線駒川変電所を訪れ、 「大容量ニッケル水素電池」を本格採用した地上蓄電設備を中心に電力設備を見学いたしました。 第2回は日新電機本社工場を訪問し、実際に大電流アークを飛ばしてのトロリ線溶断試験やショ ールーム、工場設備を見学いたしました。 第3回以降は、対象路線の拡大・システム統合化と機能の拡充が進むJR西日本様の大阪総合 指令所(運行管理システム等)をはじめ、大阪市交通局様ほかの見学を予定しております。 この研修会が会員の皆様方にとってより有意義なものとなりますよう今後も様々な企画・工夫 をして参りますので、奮ってのご参加をお待ちしております。 (山陽電気鉄道株式会社 井上 俊行)平成23年度 研修会実施状況と今後の予定 行事 開催日 研修先 研修施設 第1回 実施 H23.5.25 大阪市交通局 地下鉄谷町線 駒川変電所(地上蓄電設備) 【参加人員35名】 第2回 実施 H23.6.3 日新電機(株) 本社工場 工場設備およびトロリ線溶断試 験 【参加人員45名】 第3回 予定 H23.10.19 西日本旅客鉄道(株) 大阪総合指令所(運行管理システム、施設・ 電気運転取扱システム、電力・信通指令設 備) 【予定人員35名】 第4回 予定 H24.1 未定 第5回 予定 H24.3 大阪市交通局 輸送指令所(運行管理システム他) 地下鉄長堀鶴見緑地線(可動ホーム柵他) 平成24年度 研修会実施予定 行事 時期 研修先 研修施設 第1回 予定 H24.5 未定
【調査専門委員会活動方針報告】
1.信号設備調査専門委員会 (主査:西日本旅客鉄道株式会社 大串裕郁) 今年度は、以前から情報交換の場でも議論となっていた「信号設備の老朽取替及び延命対策に ついて」を年間の活動テーマとし、各社局における老朽取替基準と設備延命対策に関して調査を 進めていきます。 委員会としては、昨年度と同様に2ヶ月に1回のペースで開催し、上記の活動テーマの調査に 加え、毎回、信号設備に関する積極的な情報交換を行うとともに、各社局の設備見学も積極的に 取り入れた活動を考えております。 2.通信設備調査専門委員会 (主査:近畿日本鉄道株式会社 市橋 国之) 今年度は、「通信設備検査実施基準について」を調査研究テーマとし、各社局の通信設備の保守 検査周期や方法、昼間・夜間、直営・外注の区別、更新周期等について、幅広く情報交換を行い、 今後の設備保守管理の参考にしていきたいと考えています。 また、今年度から参加社局が 5 社局増え、合計 17 社局になりました。約 2 ヶ月に 1 回のペー スで調査・研究に取り組み、設備見学も随時取り入れながら活動していきます。 3.電路設備調査専門委員会 (主査:南海電気鉄道株式会社 吉川 真史) 本年度は「電路設備の省力化・長寿命化・簡素化・軽量化について」を調査研究テーマとし、 各社局において導入・検討されている電路設備構造・材料の改良及び修繕方法について、調査・ 研究を進めてまいります。約2ヶ月に1回のペースで開催する委員会では、上記の活動テーマの 調査の他、電路設備における障害事例など積極的な情報交換を行うとともに、設備見学も随時取 り入れて活動してまいりたいと考えております。 4.変電設備調査専門委員会 (主査:阪神電気鉄道株式会社 門林 保典) 今年度から電力設備調査専門委員会を電路と変電に分割し、より詳しく変電設備の調査研究を 行うため、新たに変電設備調査専門委員会を発足させることになりました。 活動テーマは「整流装置について」とし、各社局の整流装置の仕様および構成について調査・ 研究を進めていきます。また、2ヶ月に1回のペースで開催する委員会では、上記の活動テーマ に加え、設備見学も随時取り入れて活動していきたいと考えています。【関西テクニカルフォーラムのお知らせ】
今年度も「第 25 回鉄道電気テクニカルフォーラム」が平成 24 年 2 月 10 日(金)に、東京ステ ーションコンファレンスにて開催される予定です。それに先立ち、「第 9 回関西鉄道電気テクニ カルフォーラム」を平成 24 年 1 月下旬に大阪弥生会館で開催いたします。例年同様、会員の皆 様には、常日頃の作業で発見したカイゼン、設計における創意工夫などを披露し、鉄道電気技術 の発展に寄与していただければと思います。 なお、鉄道と電気技術 Vol.22 No.9 でご案内のとおり予稿原稿を募集しておりますので、奮っ て応募くださるようよろしくお願いいたします。 発表の部 : 平成 23 年 10 月 20 日締切 考案の部 : 平成 23 年 10 月 31 日締切 ※考案の部 提出先 関西支部 大阪市北区芝田 2−4−24 西日本旅客鉄道㈱電気部(企画課)内 (社)日本鉄道電気技術協会 関西支部事務局(井上) TEL 06-6375—8963 (西日本旅客鉄道株式会社 井上 裕司)【各 社 局 の工 事 紹 介 】
■ 京阪電気鉄道
○淀駅付近高架化事業、上り線高架切替実施 京阪電気鉄道では、淀駅付近立体交差化事業のうち、上り線の高架切替工事を 5 月 27 日(金) に実施、翌 28 日(土)初発から新上り線の使用を開始しました。これは、京都市の都市計画事 業として京都競馬場の最寄り駅である淀駅を中心に約 1.5km を高架化する事業であります。既に 平成 21 年 9 月に下り線が高架化されており、今回の上り線の高架切替により3ヶ所の踏切道が 廃止され運転保安度が向上するとともに、競馬開催日などの周辺地域の混雑緩和や京都競馬場へ のアクセス改善に寄与しています。 当夜の切替作業は、大阪方・京都方の各切替地点における電路・信号工事の他、連動装置の切 替、踏切の使用停止、切替と同時に実施したダイヤ改定に伴う行先表示器のソフト変更など大規 模なものであり、また小雨のなかでの作業となりましたが無事に完了しました。一番列車発車前 には新上りホームにて複線高架完成記念列車出発式が催され、事業関係者や地元の方々などに見 守られるなか、一番列車が予定通りに発車しました。 この上り線切替をもってⅡ期工事が完了しましたが、Ⅲ期工事として車庫への出入庫線新設な どの工事が引き続き行われ、平成 25 年度末に事業完了の予定です。今後の工事も安全最優先で、 無事故・無災害で作業に取り組んでまいりたいと思います。 一番列車 電車線切替作業■ 南海電気鉄道株式会社
○ 高石市内連続立体交差事業 仮下り線切り替え工事 南海本線高石市内連続立体交差事業は、平成 8 年 12 月 24 日に都市計画決定され、平成 9 年 7 月 17 日に都市計画事業認可を受けました。高石市内連続立体交差事業における事業延長は、南 海本線浜寺公園駅∼北助松駅間の約3.1Kmと高師浜線羽衣駅∼伽羅橋駅間の約1.0Kmの 合計約4.1Kmとなり、除去される踏切数は 13 踏切です。平成 14 年 12 月には、高石駅付近 にあった無線交換局から現在の羽衣無線交換局に移転しました。移転に伴いマイクロタワーを建 て替え、難波−羽衣・羽衣−吉見ノ里局間をアナログマイクロ無線からデジタルマイクロ無線に 切り替えました。平成 15 年 3 月には、葛ノ葉 S/S を羽衣 S/S へ移転、受電を開始し、小型軽量 のシリコン整流器として純水を冷媒とした沸騰自然冷却整流器を導入しました。平成 16 年 3 月 には、高石駅RHの移転、平成 17 年 2 月には羽衣駅RHの移転し、仮線への切り替え準備工事 を行ってきました。平成 21 年 11 月に上り線を仮線へ切り替え、本年 5 月に下り線を仮線へ切り 替え、仮線への切り替えはすべて完了しました。今後、高架構造物の建築工事を進めるとともに、 安全に注意を払いながら、完成に向けて取り組んでまいります。 高石市内連続立体交差事業の仮下り線切り替え工事概要図 仮下り本線 仮上り本線 仮高師浜線■阪神電気鉄道
○阪神本線連続立体交差事業(鳴尾工区) 仮上り線切替 弊社では、甲子園駅から武庫川駅の約 1.87km の高架化工事を平成 28 年頃完成を目指して進め ております(図1参照)。本工事では、6箇所の踏切の除去と9箇所の交差道路の整備を行うこ とで、道路交通の安全性の向上と円滑化を図ります。 今回の仮上り線切替工事を迎えるにあたり、まず事前に武庫川仮連絡線の切替を先行して行い、 引き続き7月の仮上り線切替に向けて仮上り線敷設工事を進めました。 7月の仮上り線切替では、甲子園駅構内の軌道寄路やホーム解体・設置、線形変更に伴う電車 線、信号機の移設といった各部門の作業が輻輳し、時間的に厳しい切替となりましたが無事に切 替を終えることができました。 次は、平成 24 年頃の仮下り線への切替を予定しております。引き続き、お客様の安全と利便 性を最優先に、設計・施工を進めて行きたいと考えております。 図1 工事施工区間平面図(仮上り線切替箇所) 写真1.鳴尾駅仮上りホーム 写真2.踏切長を延長した踏切 (左:仮上りホーム 右:現在下りホーム) (鳴尾駅西踏切)■ 大阪市交通局
○ 谷町線駒川変電所更新工事 大阪市交通局では、谷町線の天王寺∼八尾南区間が昭和 55 年に開通し、30 年以上が経過した ため、各変電所などの電気設備の老朽更新に取り組んでおります。そのひとつに電車運転用変電 所として駒川中野∼平野間に設置された駒川変電所の電気設備全面更新を、平成 21 年度より開始し、平成 22 年度末に工事を竣工しております。 更新を行った主な設備は、特高配電盤、整流器、直流配電盤、主配電盤などがあり、また今回 新たに回生電力貯蔵装置を設置しております。 主な特徴は下記のとおりとなります。 ・特高配電盤(C-GIS)及びシリコン整流器に脱フロン型を採用。 ・回生電力貯蔵装置にニッケル水素電池の採用。 本工事は、変電所の運用を行いながら同一場所で更新を行ったため、更新の手順など検討を重 ねた上での施工となりました。 谷町線においては、他にも更新が必要な設備が残っており、今後も安全輸送を第一に取り組ん でまいります。 特高配電盤 回生電力貯蔵装置