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Taro-最重要な地域創生の気課題

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Academic year: 2021

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淡路富男(行政経営総合研究所代表) http://members.jcom.home.ne.jp/igover/ https://www.facebook.com/tomio.awaji?ref=tn_tnmn ※関連した情報は上記のURL をご参照下さい。 ※未定稿のため誤字などはご容赦下さい。

1.経済変調:ニーズの読み違いと真摯さの欠落

◆経済の変調 日本経済が変調し始めています。 ・【海外:弱さ】政府の本年2月の月例経済報告は、海外経済について 「弱さがみられる」と分析。 ・【国民:低下】2月の内閣府の街角景気は2カ月連続低下。 ・【企業:低下】財務省と内閣府が 11 日発表した法人企業景気予測調査 では、1~3月期の大企業全産業の景況判断指数は、3 四半期ぶりにマイナスに。 ・【全体:減少】8日発表した 2015 年 10 ~ 12 月期の国内総生産(GD P)改定値は、前期比年率 1.1 %減。1~3月期も2四 半期連続でマイナス成長になる予想もある。 異次元が枕詞になるアベノミクスで代表される 政府の国家経営は、経済政策を中心として、変調 の兆しが目立つようになりました。 ◆住民・国民意識の読み違いと真摯さの欠落 この背景には、上記の要因に加え、政府・日銀 の資金・税金に関する政策での、次のような住民・国民意識の読み違いが あります。国家経営にはマーケティングの資質に課題があります。

地方創生

成功の具体策(1)

地元企業が

お手本

にする

経営に強い

行政組織を構築する

(2)

げより、国民の活動意欲の萎縮に。 ・【財政:不安】財務省の大型予算や大規模な財政出動は、借金増によ る将来への国民不安になる。 ・【株価:格差】内閣府の必死の株価アップ策も、年金基金減少リスク の増大と格差拡大に関する国民の危惧に変わる。 政策当局の意図とは異なる、顧客である住民・国民の評価です。政府・ 行政がよく考えた政策でも、住民・国民が評価しなければ浪費の政策にな ります。またその評価に強制で対応したり、軽視するような真摯な対応を 忘れたら、今度は反転の機会を失います。企業では東芝のよ うに倒産に至る言動です。金融の金利や財政に関する政策だ けでは、住民・国民を動かせない時代の到来でもあります。 予算規模の大きさを誇らしげに表明するリーダーでは、真 の人望を手にすることはできません。予算の膨張は政策の失 敗の証です。「最大の福祉を最少の経費」の使命に反します。 これに政府・日銀の「サプライズ」ねらいで、前言を容易に翻す真摯さ の欠落、大臣や議員の不祥事・失言が加わり、住民・国民のせっかくの活 力上昇機運が萎えかけ、国家経営にイエローカードが付きつけれられよう としています。本当に残念なことです。真摯な言動が不可欠です。

2.地方創生の成功に必要な最重要な戦略課題

◆先行して地方の再生と創生の成功した首長の発言 日本は再び沈滞期に入りかけています。特に地方は深刻です。昼の商店 街は客足もまばらで、夜の繁華街はひっそりとしています。この対策とし て、今年の4月から本格化する地方創生が、地方沈滞是正の政策として期 待されています。予算規模も地方財政計画だけで1 兆円を確保するとします。全国の自治体でもかなり の規模の「地方創生予算」が組まれて来年度から執 行されます。大きな期待がよせられています。 しかし、先行して、地域の再生と創生に成功した自治体の首長さんは異 口同音に、成功の鍵はこのような予算額の規模より、地方経営を担う行政 自身の経営(マネジメント)改革が大事とします。

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・少子高齢化と財政破綻から市政を立て直した関東の自治体の首長さん 「地方創生が必要なこと自体が、これまでの行政には経営力 がないことを示す。このままでは、予算があっても十分な成 果をあげることはできない。予算は浪費になり社会に害をな す」とします。 ・他自治体の首長さん 「地方経営を担う行政が、お役所仕事と見られている限り、地元の企業 や住民は動かない。地方創生に関する政策の効果は半減する」と断言しま す。 ・多くの首長さん 「地方創生で必要なのは、地方経営を担う行政組織が、有 限の地域資源を活用して社会に貢献できる成果をあげる経営 力の向上である。地方経営を担う行政の経営力の向上は、地 元企業の経営にも大きな影響を与え、両者の経営改革が地域の活力を高め、 これが、地域の自助的活動の向上につながり、税収増、雇用増に結びつく」 とします。 ◆地元企業がお手本にする「行政組織」を実現する これらの発言に、地方創生成功の鍵があります。地方行政の現在の地域 経営力では、地方創生は、これまでの地域振興政策と同じように失敗しま す。 現在の地方行政のままでは、地方創生に関する多様な政策を成功させる エビデンス(証拠・根拠)は、前期の国家経営のように「予算の膨張」し かありません。経営力のないエビデンスでは、組織が行う政策は失敗しま す。それは今回の「地方創生」が、最後の地域振興策になることを意味し ます。 ここで必要なことは、地方創生を成 功に導く地方創生戦略とは、地方創生 戦略の策定や執行で中心的な役割を果 たす「行政組織の経営力アップ」です。 それも地元企業のトップが「お手本」 にするような経営上手の行政組織への 改革です。

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それは不可能ではありません。数はすくないものの、先の首長さんのよ うに、行政経営改革に成功して地元企業と一緒に地方を創生している行政 組織があることは事実です。それは経営改革に関する正しい考え方と手順 を踏むことで、だれもが同様の成果を手にできることを意味します。 また、経営改革自体は、組織に関する様々な改革の中で最も多く行われ、 それに関するノウハウも蓄積されている改革分野です。失敗することはあ りません。行政の多くが、危機への認識不足と経 営改革への無知から「真の行政改革」を実施して いないだけです。流行の手法を経営改革と思って いるだけです。 地方創生の成功に必要なことは、1700強の地方行政自身が、限られ た経営資源を活用して、地域社会の安定と発展に貢献できる成果を産出で きる経営力を身につけることです。これは地域への波及効果が大きく、地 元企業の経営力向上にもなり全国の地域社会を変える礎になります。 行政の自己改革を通じた地域の活力アップを実現しない限り、地方創生 は成功することはありません。リーダーシップとは「範」であることを忘 れてなりません。自己の改革が地域への「範」となることを確認し、ここ から地方創生に取り組みます。地方創生成功の最重要な戦略課題は「地元 の企業の見本になるような経営(マネジメント)上手の行政組織になる」 ことです。ここに地方創生の入口があります。 【参考資料】 本 文 は 『 コ ト ラ ー に 学 ぶ 公 務 員 の た め の マ ー ケ テ ィ ン グ 教 科 書 』、『 ド ラ ッ カ ー に 学 ぶ 公 務 員 の た め の マ ネ ジ メ ン ト 教 科 書 』 を 参 考 に して作成しています。また、 フ ェ イ ス ブ ッ ク や YouTube に も 関 連 し た 資 料 が あ り ま す 。 ア ク セ ス し て 学 習 の 参 考にして下さい。

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https://www.facebook.com/tomio.awaji https://www.youtube.com/channel/UCKmN1mLRCoPAuSx7tnNgoVA -著者紹介-

淡路富男

(あわじとみお) 行政経営総合研究所代表 民間企業を勤務後、民間大手コンサルティング会社、(財)日本生産性本部主席経営 コンサルタント、自治体マネジメントセンター主席コンサルタントを経て、現在は 行政経営総合研究所の代表。 ◆兼職 各自治体 長期総合計画審議学識委員 各自治体 行政改革推進学識委員 各自治体職員研修所 自治体経営研修講師、管理職向けマネジメント研修講師 各シンクタンクのコンサルティングと研修講師 ◆専門領域:総合計画、行政経営改革、マネジメント、公共マーケティング ◆主な著書:『コトラーに学ぶ公務員のためのマーケティング教科書』(同友館) 『ドラッカーに学ぶ公務員のためのマネジメント教科書』(同友館) 『突破する職員になる』(公職研)共著 『三鷹がひらく自治体の未来』(ぎょうせい) 『自治体マーケティング戦略』(学陽書房) 『民間を超える行政経営』(ぎょうせい) ◆コンサルティング、研修、講演のお問い合わせは下記に MAIL awaji@jcom.home.ne.jp URL http://members.jcom.home.ne.jp/igover/

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