次の文章を読み、後の(1)~(8)の問いに答えよ。 【 A 】……鎌倉幕府の成立から南北朝の争乱と室町幕府の成立、応仁の乱と続き、社会は激しく 変化した時代である。農業など諸産業が発達し、畿内を中心としてF都市や農村における 自治的な仕組みが成立するようになった。 【 B 】…… 日本は、G第二次世界大戦後の諸改革により、混乱の中から民主的な文化国家をめざ して再建と独立の道を歩んだ時代である。サンフランシスコ平和条約の調印後、H米ソ両陣 営の対立など世界の動きとのかかわりの中で、経済や科学技術の急速な発展を成し遂げた。 【 C 】……この時代は、農耕の広まりによる生活の変化にはじまり、やがて各地に小国が形成さ れ、それらが連合した邪馬台国、大和政権による国内統一と進む。その後、I律令制国家の 形成・発展と続き、摂関政治やJ院政など、天皇・貴族による政治が発展した時代である。 【 D 】…… この時代は、K江戸時代の幕藩体制が崩壊し、中央集権的な国家が樹立された時代で ある。この時代の日本は、欧米諸国のアジアへの進出など複雑な国際情勢の中で開国し、 急速な近代化を進めて近代国家の仕組みを整えた。近代産業の発展とともに国民生活も向 上したが、第二次世界大戦で大きな戦禍を受けた。 【 E 】……織田・豊臣による統一事業と、その後の江戸幕府による政治が終わるまでの時代である。 L織豊政権下ではヨーロッパ文化の伝来や東南アジア各地への日本人の渡航など対外関係が 活発であったが、江戸幕府による幕藩体制下では外国との交渉が限定された時期もあった。 (1)【A】~【E】を古い順に並び変えよ。 (2)文中の下線部 F について、次のア、イに答えよ。 ア 中世に出現した乙名・年老(年寄)などの指導層を中心に運営され、一定の成員権を持つ 者によって構成されていた村落共同組織を何というか答えよ。 イ 中世後期から近世を通じて都市内の地域生活共同体である町の中心的構成員は何と呼ばれ 1 平成27年度大阪府・大阪市・堺市・豊能地区公立学校教員採用選考テスト
中学校 社会
(解答はすべて、解答用紙に記入すること)
(3)文中の下線部 G について、第二次世界大戦後の1945年10月、GHQ最高司令官マッカーサー が当時の内閣総理大臣幣原喜重郎に示した「五大改革指令」がめざした5つのことを、それぞ れ簡潔に答えよ。 (4)文中の下線部 H について、米ソ両陣営の対立のことを漢字2文字で何というか答えよ。 (5)文中の下線部 I について、律令制とはどのような体制のことか、次の条件で答えよ。 ・ 「律」「令」とは何かを説明すること。 ・ 20字以上30字以内で答えること。 (6)文中の下線部 J について、院政とはどのような政治のことか、簡潔に説明せよ。 (7)文中の下線部 K について、この時代の農民は米作中心の生産者から、商品生産者・商品販 売者の性格を増していった。これら農村部における生産形態の変化について、次のア、イに答 えよ。 ア 商人から原材料や道具を借り受けた農民が製品づくりを行う工業形態のことを何というか 答えよ。 イ アの次の段階として、地主や商人が農民等を作業場に集め、分業と協業によって製品づく りを行う工業形態のことを何というか答えよ。 (8)文中の下線部 L について、このころ行われた経済政策で、特定の商工業者が持っていた独 占販売権や非課税権・不入権などの特権を排除した政策を何というか答えよ。
第一次世界大戦に関する次の(1)~(4)の問いに答えよ。 (1)19世紀末から20世紀にかけて、列強の利害と民族・宗教の対立がバルカン半島で様々な紛争 を引き起こした。 ア 19世紀のロシアは、不凍港を求め、黒海に向かって領土を拡大しようとした。このような 外交戦略は何か答えよ。 イ ロシアの力でトルコやオーストリアからの解放をめざし、ロシアの対外拡張・帝国主義的 な政策と結びついた、民族の連帯・統合を求める思想を答えよ。 ウ バルカン半島は、列強の利害と民族・宗教の対立により国際紛争の火種となっていた様子 から何と呼ばれていたか答えよ。 (2)1905年に起こった第一次ロシア革命において、労働者が各地で開いた代表者会議をカタカナ で答えよ。 (3)第一次世界大戦は1914年に始まった。 ア 大戦の直接のきっかけとなったできごとについて簡潔に説明せよ。 イ 大戦に参戦したヨーロッパ列強の対立の構図について簡潔に説明せよ。 ウ 日本が参戦の根拠とした同盟、及び参戦後日本が進出した中国の具体的な地域について説 明せよ。 (4)第一次世界大戦後、調印された諸条約によって成立したヨーロッパの国際秩序は何と呼ばれ ているか答えよ。 2
人口と都市について、次の(1)~(3)の問いに答えよ。 (1)次の文章を読み、下の①、②の問いに答えよ。 2012年、世界の人口は約( A )億人となった。このうち、( B )地域の 人口が60%を占めて最も多く、次いで( C )が15%、( D )が10%などとなっ ている。 (『世界国勢図会 2013/14』による) ① Aに入る数として、最も適切なものはどれか。ア~ウから一つ選び、記号で答えよ。 ア 60 イ 65 ウ 70 ② 文中空欄B~Dに入る地域の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。ア~カから一 つ選び、記号で答えよ。 ア B アフリカ C アジア D ヨーロッパ イ B アジア C アフリカ D ヨーロッパ ウ B アフリカ C ヨーロッパ D アジア エ B アジア C ヨーロッパ D アフリカ オ B ヨーロッパ C アフリカ D アジア カ B ヨーロッパ C アジア D アフリカ (2)次の表は、1990年の世界の人口上位10か国における、2012年と2030年の人口推計を表したも のである。表中A~Eにあてはまる国名を答えよ。 1990年 2012年 2030年 中国 1,165,429 中国 1,377,065 A 1,476,378 A 868,891 A 1,236,687 中国 1,453,297 B 254,507 B 317,505 B 362,629 インドネシア 178,633 インドネシア 246,864 インドネシア 293,482 C 149,648 C 198,656 E 273,120 ロシア 148,149 パキスタン 179,160 パキスタン 231,744 D 123,611 E 168,834 C 222,748 パキスタン 111,091 バングラディシュ 154,695 バングラディシュ 185,064 バングラディシュ 107,386 ロシア 143,170 メキシコ 143,663 E 95,617 D 127,515 エチオピア 137,670 単位は千人 2012年、2030年は推計値 (『世界国勢図会 2013/14』による) 3
(3)日本の人口と都市について、次の①~④の問いに答えよ。 ① 次のア~ウのグラフは、1930年、1960年、2013年における日本の年齢別人口構成を示した ものである。ア~ウを古い順に並べよ。 ② 次のグラフにおいて、縦軸の数値は、夜間人口を100としたときの昼間人口の比率(昼夜 間人口比率)を表している。昼夜間人口比率の数値の低い県がいくつかあるが、これらの県 の昼夜間人口比率の数値が低い理由を簡潔に説明せよ。 (%) (%) (%) 85歳以上の 全ての人口 を含む 80歳以上の 全ての人口 を含む 85歳以上の 全ての人口 を含む 8 6 4 2 0 2 4 6 8 8 6 4 2 0 2 4 6 8 8 6 4 2 0 2 4 6 8 ア イ ウ (『データブック・オブ・ザ・ワールド 2014』による) (総務省統計局資料による) 都道府県別昼夜間人口比率(平成17年)
③ 次のア~ウのグラフは、平成24年4月1日現在の市町村数、人口、面積のうち過疎地域が 全国に占める割合を表したものである。市町村数、人口、面積を示したグラフをア~ウから それぞれ選び、記号で答えよ。 (総務省過疎対策室資料による) ④ 一つの都道府県のなかに複数の政令指定都市がある都道府県が四つある。次の表は、それ らの都道府県の面積、人口、産業別人口構成等を示したものである。次の表のA~Dに該当 する都道府県名を答えよ。 面積 (㎢) (万人)人口 産業別人口構成(%) 都道府県内で人口の多い都市の人口 第1次 第2次 第3次 第1位 第2位 A 7,781 373 4.2 33.7 62.1 79万人 71万人 B 4,979 505 3.1 20.9 76.0 143万人 97万人 C 2,416 892 0.9 22.6 76.5 363万人 140万人 D 1,901 867 0.5 24.7 74.7 255万人 84万人 全国 377,960 12,639 4.2 25.2 70.6 面積は2012年、人口は2013年、産業別人口構成は2010年。 産業別人口構成については、分類不能の産業があるため合計は100%にならない。 (『データブック・オブ・ザ・ワールド2014』による) ア イ ウ
憲法及び国会に関する次の(1)~(6)の問いに答えよ。 (1)憲法に関して、次の文章の空欄(ア)、(イ)に入る適切な語句を記せ。 憲法はいろいろな観点から類別されてきた。憲法を制定する主体の点からして、君主によっ て制定される( ア )憲法か、国民によって制定される( イ )憲法か、君主と国民との 合意によって制定される協約憲法か、という区別などがある。 (2)次の日本国憲法の前文の一部を読み、空欄(ア)~(ク)に入る適切な語句を記せ。 そもそも( ア )は、国民の厳粛な( イ )によるものであつて、その( ウ )は国 民に由来し、その( エ )は国民の( オ )がこれを行使し、その( カ )は国民がこ れを享受する。これは( キ )であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われら は、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を( ク )する。 (3)次の日本国憲法の条文の一部を読み、空欄(ア)、(イ)に入る適切な語句を記せ。 ・ 第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び( ア )の自由を有する。 ・ 第29条 ( イ )は、これを侵してはならない。 (4)参政権に関して、次の文章中の空欄(ア)~(ウ)に入る適切な語句を記せ。 日本国憲法の第96条においては( ア )にあたっての国民投票が、第95条においては地方 自治特別法についての( イ )が、第79条においては最高裁判所裁判官の( ウ )が規定 されている。 (5)国会に関して、次のア~ウの問いに答えよ。 ア 毎年一回定期に召集される会を何というか記せ。 イ 衆議院が解散され総選挙が行われたのちに、召集される会は何というか記せ。 ウ イが召集されるまでのあいだに、緊急の事態が生じたとき、それに応えて国会を代行する 会は何というか記せ。 (6)日本国憲法第59条に規定されている法律案の議決について、衆議院と参議院の関係を簡潔に 説明せよ。 4
次の文章は中学校学習指導要領(平成20年3月告示)第2章第2節社会の、「第2 各分野の目 標及び内容」の、「2内容」、「3内容の取扱い」である。 2 内容 ⑴ 世界の様々な地域 ウ 世界の諸地域について、以下の(ア)から(カ)の各州に暮らす人々の生活の様 子を的確に把握できる地理的事象を取り上げ、それを基に主題を設けて、それぞれ の州の地域的特色を理解させる。 (ア) アジア (イ) ヨーロッパ (ウ) アフリカ (エ) 北アメリカ (オ) 南アメリカ (カ) オセアニア 3 内容の取扱い ⑶ 内容の⑴については、次のとおり扱うものとする。 ウ ウについては、州ごとに様々な面から地域的特色を大観させ、その上で主題を設 けて地域的特色を理解させるようにすること。その際、主題については、州の地域 的特色が明確となり、かつ我が国の国土の認識を深める上で効果的であるという観 点から設定すること。また、州ごとに異なるものとなるようにすること。 このことをふまえて、中学校1年生に対して(ア)アジア州の学習をさせたい。学習をさせる にあたって、「成長する中国経済の課題を考えよう」という主題を設定し、下の図1~3及び 表1のような資料を用意した。これらの資料のすべてを活用した板書例を書け。資料を活用する 場面では、どの資料を活用するのかも板書すること。 5 図1 中国の輸出に占める外資企業(外国企業) による輸出比率の変化 「現代中国を知るための40章」『中国統計摘要2011』 図2 省レベルの一人当たりのGDP(国内総生産) (2012年)(米ドル換算表示) 「2013年版中国情報ハンドブック」より
図3 省をまたぐ人口の移動 「2013年版中国情報ハンドブック」より 都市 農村 1985年 739元 398元 2000年 6,280元 2,253元 2010年 19,109元 5,919元 表1 都市と農村における一人当たりの 所得の変化 「現代中国を知るための40章」より