【論 文 】
UDC :614
.
84Z6日本 建 築 学 会構 造 系諭文報告集 第422号
・
1991年 4 月Journal of Struct
.
Constr.
Engng,
AIJ,
No.
422,
Ap【.
,
1991建
物
火
災
の
消
火
と
水
損 面積
に
関
す る
基 礎 的研 究
A
BASIC
STUDY
ON
THE
EXTINGUISHING
AND
WATER
DAMAGE
AREA
OF
THE
USUAL
BUILDING
FIRE
保野健 治 郎
* ,難 波 義 郎
** ,大
森
豊裕
* * * ,北 条 康
正 ** * *Kenft
’
roYASUNO
,Yoshiro
IV
[AAIIBA
,
Tayohiro
OMORI
and
Yasumasa
HOJO
Recent
buildings
have
been
more unburnable tha皿before
because
changing of construction methods,
progress ofbuilding
materials,
preparation of the relatedlaws
and regulations and soforth
.
But buildings havebeen
mo 【e unextinguishable contradictory,
and extinguish time need morelonger
thanbefore
.
There are problems ;Is
not the water application ratiolow
?How mttchis
the waterdamage
area evenif
the wateris
usedfor
extinguishing ?If
we survey these prob−
lems,
it is ttseful in order to make fire fightingpla皿
ing.
Then
we investigated these items as apart
ofbasic
study on the extinguishing of thebuilding
fire
.
KeyeVOixls
:伽 妨 π9 ル 6, bttrnt area,
fire
extinguishment,
zcuter aPPIiaati・n ratio,
zvaterdUmage
area,
fire
fighting
Planning
建 物 火 災, 焼 損面積, 消火
,
放水量,
水 損 面 積,
消 防 計 画1.
は し がき 最 近は,
建 築 構 法の変 化,
建 築 材 料の進 歩, 関 係 法 令 な ど の整 備に よ り,
建 物は燃えに く く なっ ている反 面, 消 火しに く く なっ ており,
消 火 時 間が よ り多く必要に なっ てきて いる といわ れて い る。 また, 出 動 車 両の放 水 率が小さいのでは ないか とい う問 題 もある。
そ して, 消 火に水を使 用す る と して も,
水 損 面 積が どの程 度になっ てい るの であ ろうか とい う問題が提 起 されている。
これ らの諸 問題を研 究 することに よっ て, より合 理 的な消防 計 画に資する こと がで き るもの と思わ れる、 そこで, 平 常 時における建 物 火 災の消 火に関す る基 礎的研究の一
部 と して,主 と して次の項 目につ いて検討す るこ とにす る。 出 動 台 数, 放 水台数, 放水口数お よび焼 損面積の相 互 関 係。 鎮 圧 時 放 水 量,
残 火 水 量,
鎮 圧 時 間,
鎮 火 時 間,
焼 損 面積お よ び放 水 時 焼 損 面 積注の 相 互 関 係。
出 動 車 両の放 水 率 を どの よ うに考え るべ き か。
水 損 面 積は どの程 度なのか。
そこ で,
消 防 自 動 車の 火 災 現 場に お け る放 水量 が約 LOm3 /min・
台 と我 が 国の 消 防 水 利 基準をほ ぼ満足 し てい る神戸市に着目 し て研 究 を行っ た。
また,一
般に資 料数 が少ないと言 わ れてい る 「水 損 面 積 」につ い ても,
神戸市よ り資 料を得た。
本研究に使 用し た火 災資料は, 昭 和49年か ら昭 和63 年まで (焼 損 面 積 を 計 上し た建 物 火 災 件 数 1 818件 )で あ る が, 水 損 面 積の 資 料は, こ の うち昭 和 59年か ら昭 和 63年の 5力年 間 (同じ く603 件)で あ る。2.
従来の研究につ いて従来
,
消 火に関 しては, 碓 井1) , 菱 田 2) , 堀内 3》 お よび 保野 ら4L5 )に よ る実 際の火 災 統 計か ら建 物 火 災の消 火に つ い て研究し た もの など がある。
こ こでは,
その主な も の につ いて以 下に略 記 する。
(1 >堀 内お よび保 野の研 究3,・
4冫 堀 内は,
火 面 周 長 (S
, :m ), 所 要 注 水 筒 先本数 (N” :本 )お よ び所 要ポ ンプ車 台 数 (P
κ:台 )を次式で与 えて い る。S
,; 4.
5(K 十Kつδ’
………・
…………・
…
(1
) 酬=SH
/10…………・
……・
…・
………・
一 ・
…
(2)P
.=N
./2=S
κ/20…ny
…t− ………・
…・
・
(3
) 8 近 畿大学工学部建築学科 教 授・
工博 # 近 畿 大 学工学 部 建築 学 科 助 教 授・
工博 # − 近畿大学工学部建築学科 講師.
ll # 神 戸 市 消 防 局Prof
.
,
.
Dept.
of Architecture,
Faculty of Engineering Kinki Univer−
sity,
DLEng.
Assoc
.
PrQf.
.
Dept.
of ArchitectuTe,
Facu互ty o {Enginee【i“g KinkiUnive【sity
,
Dr.
Eng.
Lecturer
,
Dept.
of Architeeture,
Facutty ofE
馳gineering Kinki Uni.
versityKobeCity
.
Fi【e Bu【eau
.
Q
.=
O.
6 N”…………・
一 一 一 …一 ・
・
一 一
(4 ) こごに,
δ’
:補正平 均 建 藪 率 κ :風 下 側 延焼距離 (m ) K”
:風横側 延焼距離 (m )Q
“:放 水 量 (m3 /min > な お,
筒 先 1本 当た りの放 水量 は0,
6m3
/min と し て い る。
保 野は,
火面を1
:2
とな る矩 形 とし, 実際の建物に 凹 凸 部 分や 死角が あ ることを考 慮し て,
火 面周長 (Sr
、 :m )を算 出し,
ポン プ車 1 台、
(標 準 消 防 ポンプ車で 2 口 の ノズル を持つ も の と し ている)にっ き20
皿 を受持・
っ もの とし て,
放水量 (Qr
:m3 )とポンプ車 台数 (P
, :台)を 以 下の よ うに表 して い る。
Sn =
=4.
24V7
「・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
t…
∵・
・
・
・
・
・
…
一・
・
一
(5 )Qy
=0.
382
而…・
一 …・
…・
・
…・
・…・
……・
一
(6
)Pr=
0.
318v〆A
−
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
∴
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(
7 )こ こに
・
.A
:焼損面積
(皿・〉こ れ らの式は
・
、 ポン プ車 1台の 放 水 量 をL2m3 /min と し, ある焼 損面 積A
に対して有 効な消 火 活 動が可 能 とな る値 を 算 出し てい る。
(2 )保野・
難 波らの研 究5) 1) 延焼モデル 火 災の先 端が出 火 箇 所か ら広がっ てい く状 況 (消 火 活 動 を伴わ ない場合の延焼過 程 )を焼 損 面 積で と らえた 場 合の延焼 速度 式は,一
般 的に図一
1の実 線の よ う なS
字 状の 曲線と な り,
次 式で表さ れ る。
G
十.
nε.
’
G
十ηεA =
1
.
十 exp {−
al(x−
Cl)}1
十exp (alCl)
………・
…
1・
・
・
・
・
・
……・
…・
…・
……・
(8)n
;
(1.
39−
2.
82×10−
4G >×exp {(5.
16×10一
2 十3.
29>く10−
,G −
2.
18 ×10−
7G2
)vl ε=
G/(1十exp (αc))・α」(・
.
175+ ・.
・24・州
1乙
6)
°’
5s’eXP ← … c=
[loge
(0.
980 al・
‘oG
}]/α A 焼 損 面 積(
)
300
200100
0 図一
1 焼 損 面 積と時 間 (一
136
一
5 1015
20
25
30
X 時 間 (血 ) )の数値は消火活動 を 開始し た時 間’
・・
一
(・・
175+ … 24・ v ・… )(
cl
/
3Sli6n
、)
°’
5s2ex”,
[一
… c置
= [logelO
.
980 al』
・° (G
十nε)}]/α, こ こ に, A
:焼 損 面 積 (m2 ) x :出火か らの経 過時間 (min )G
:1
棟の建 築画
積 (あ るい は,
延焼危険の あ る建 物 群の 建築 面 積,
ma :ただし,
A
≦G
) 式 (8
)の各 係 数 n,
εta,
c,
α 1,
c、は,
K市 (人口 約23万人 〉の普 通 木 造お よ び防 火 木 造の火 災デー
タよ り求め ら れ た もの である5)tS )。
ただし,
式 (8)の適 用 範 囲は,
0≦ v≦10m /sec,
50≦G≦1500 m2,
x≦90 min で あ る。
な お,Gl
〈G2
の 2つ の曲 線の同r 時 刻の損 傷 面 積 をそ れ ぞ れA
,,A2
と する と,
出 火からの経 過 時 間 が尹
い部分で,
A
,
>A
,と な る場 合がある。
これは,
曲 線の性 質上現れ る誤 差と考え ら れ るので, こ の よ う な場 合は A,=
A,とし て用いる よ うに している。
建 築 着工統 計お よ び住宅調 査に よ れば,
地 域によって 差はあ
るもφの,
昭 和63
年度 め全
国持 家の宰
均的な広 さ は 95−
115mZ で あ る。 そこで,
例と し て式 (8
)に G−
90〜
120m2,
v=
3m /sec (神戸 市の消 防計画 風速 }, x=
13min を代入 す る と,
A =80− 95
m2 と な る。
その 時の焼 損 面積の最大値は約 110m2 であっ たの で,
式(8
) の A の値は 上記の条 件 下で その最大 値 に対 して, 約 75−
90 %になっ て い ること.
が わ か る 。’
式 (8 )を用い て大 阪 市 (地 区 環 境 を 考 慮 )9〕および 神 戸 市の’
年 間の焼 損面積を 予測し た結 果1°}は,
「
過 去の値 と よ く一
致 してそ の妥当性が確か め ら れ ている。
∵ 2> 延 焼 阻 止モ.
デル「
t・
ある放 水 量
Q
(m3 )の も とでの 焼 損面 積は,
以 下の よ うに 1min 刻みの差 分 形式で表さ れ る。
Att
+
1 )=
{1十κ1講Ate・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
:
・
曾
…
」』
・
.
・
一
一
・
・
・
・
…
一
(9)・
・q
。IA
,,−
1、一
ん.
、,1
・
,
.
こ こ に
・
h・m=
Q
、t_
1/、厂q
。IA
,t=
、、:
一
一
A
、。一
、、e
t:放 水 開 始 後の経 過 時 間 (min ) q。:所 要 消 火 水量係 数 (m3 /m2/.
min ) 妬 :t
時 刻 (min )の延 焼 増 加 割 合 放 水量Q
は,
放 水 ポンプ車の台 数や集 結 状 況 あるい は水 利能力な どに よっ て異な る。
K市の デー
タより第 1 出 動の ポンプ車 1台, 3台お よび7台 分に相 当 する近 似 式が得られ ているが,
L3
台 分に相 当す る もの は以 下の よ う である。
.
’
:
Q
砌=
O.
845
te’
437−J・
一
・
…
一
…
t・
・
…・
・
・
・
…
」
…
一
一
・
・
一
一
一
一
(10 ) ま た,
所 要消火水量係 数は同じ くK市の デー
タよ り以 下の関 係 式が得ら れて.
し)る。.
qo=
O.
423Aio’
sge・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一
一
・
・
・
・
・
・
・
…
一…
;(11) こ こ に, Ae:放 水 開 始 時の 焼 損面 積 (m2 )さて, 以 上の関係 式 を用いて各時刻の焼損 面積の計算 を行う と図
一1
の一
点鎖 線の よ うな曲 線が得 られ,A
[t.1) ≒編 と なっ た ときに延 焼 阻 止 (鎮 圧 ) されたことにな り,
焼 損 面 積 を 予 測する ことが で きる。
な お, 図一1
の一
点 鎖 線はポンプ 自 動 車3
台 分 (式 (10
))の放 水活 動 に よっ て鎮 圧 する場 合の曲 線であり, 付 記 し た括 弧 内の 数 値は,
放 水 開 始 時 間 を示す。
(1)の研 究で は鎮 圧 時 間,
鎮 火 時 間,
鎮 圧 放 水 量, 残 火 水 量な どの研 究は十 分な さ れて いない。 また,
(2) の研究で は,
Q
と A との関係を 理論 的に式 (9 )で示し,
鎮 圧 時 間,
鎮 圧 放 水 量の基 礎 的な分 析 を行っ て いるが, 本 研 究の ような.
大 量の実 火 災 資 料をもとに,
鎮 圧 時 間, 鎮 火 時 間,
鎮圧放水量,
残 火水量,
水 損 面 積,
放 水 量お よび出 動 車 両の放 水 率な どの分 析は行っ て いない。
3.
研 究の結 果 と解 析に つ いて (1 )建 物 火 災の消 火につ い て 神 戸 市の火 災 資 料 を解 析 し た結 果, 木 造 系 火 災 (普通 木 造, 防火木 造 ), 簡 易 耐 火 構 造 火 災と耐火構 造火 災の 間に ほ と んど 差異は認め られ な かっ た。
その結果を図一
21Pw(放 水 台 数 ) とA
(焼 損 面 積 )}お よび 図一3
iPn
(放水 Pw 10 放 水 台5
数 云e0
100
200
300
400
A 焼損 面積( ) 図一
2 放 水 台 数と焼 損 面 積 Pw 放 15 水 口 数 A 巳 10 5 P 出 動 台 数(
台)
0 5 10 Pw放水 台 数(台 ) 図一3
出 動 台 数 と放 水 台 数500
口 数 )と Pw(放 水 台 数 )},
IP
(出 動 台 数 〉と Pw (放 水 台 数)}に示す。
これ らを数 式に表 示し たもの を 次に示す。
Pw =O.
688・
A
°『
39s (相 関 係 数 :0.
893
)……
(12
)P
。;1.
45P 脚 (相関係数 :0.
996
)……
(13
)P 瓢5.
21P
瀕92 (相 関 係 数 :0.
911
>・
∴…
(14
) こ こ に,P
. :放水台数 (台),
(1台≦Pω
<10台 )A
:焼 損面 積 (m2 ),
(A<600 m2 )Pn
:放水口数 (口),
(1口 ≦Pn
く15
口)P
:出動台数 (台 ),
(4台≦P〈20台 )そ こ で, 計 算例 と して
,
神 戸 市の火 災 資料 (昭和 49 年〜
昭 和59
年6
月 迄の焼 損 面 積 を計 上し た建 物 火 災・
ユ 274 件デー
タ)の 平均焼損 面 積 (約 130 mZ )につ い て検 討して み る。
図一2
よりA =
130m2 の Pw (放 水 台数 ) は4.
7
台 (約 5台〉で あ り,
図一
3 よ りPn
(放 水口数) ≒7.
0
口,
P (出動 台 数);
13,
5台 (約 14台 }と な る。
し た がっ て出 勤 車 両の放 水 率は, 約 O.
36 (Pw
/P
≡ a;
5
/14
)である。 な お,
神 戸 市の火 災 資 料 (表一1
)11 )を分 析し た結 果 に よ る と, Pw≒4.
43台 ,Pn
≒6.
42口,
P
≒ll.
99台お よ び放 水 率 a ≒O.
367 である か ら 比較 的よ く一
致してい ること が わか る。
ところで, 神 戸 市に おける出動計画による と,
第 1出 動の出 動 車 両は 4〜
5台で あ り,
ほ ぼ同 時 刻に火 災 現 場 に到着し な けれ ば な ら ない が,
現 状は か なり遅れて到 着 して いる ようである。A
≒130 mt の 計算 例におい て,
も し平 均 乗 員 を5人と す れば,1
台の消 防ポンプ 自動 車か ら 2口放 水が可能と な り,
Pw (放 水 台 数)は 3.
21 台で 表一
1 焼 損 面 積 を計 上し た建 物 火 災 (昭和49年一
59年6月)一 137一
よい ことにな る。 ま た
,
放 水 率を O.
37か ら0.
5
あ るい は,0.
7
程度に 上 昇 させ るこ と がで きれば.P
(1.5
口放水の場合の出 動 台 数)を 14台か ら そ れ ぞ れ約 10 台あ るいは,
約 7 台 に減 少 させ ること ができ る。 こ の平均乗 員の増 加と出動 車 両の放 水 率を 上昇さ せ れば, 既設, 新設お よび移 設の 消 防署所に消 防ポンプ自動 車を再配 分で き ると 思わ れ る。 次に,T
、,
T
,,
Qm
およびQn
な どの解 析 結 果を図 示 し た もの が, 図一
41A(焼 損 面 積)と A.(放水時焼損 面 積 )}, 図一51T
,(放 水 開 始一
鎮 圧 時 間 ) とAw
(放 水 時 焼 損 面積 },
図一61Qn
(鎮 圧 時 放 水 量)とAw
(放 水 時 焼 損 面 積)},
図一7
{T
,(鎮圧一
鎮火時間)とT
,(放 水 開 始一
鎮 圧時間)}お よび図一81Qre
(残 火水量)とA
(焼 損 面 積)}で あ る。 そ して,
これ らの関係 を 数式に表 示し たもの を以 下に示す。 、.
,
、
・
/t
A =4.
56・
A
%,s5丁置〒0
・
938疊
∠4
呈} Too }Qn
= 17.
44
留59T2;2.
14・
Tl
Qn
=3.
98●
∠4
(相関 係 数 :0,
897
>……
(15)、
(相関 係 数 :0.
608)……
(16) (相関係 数 :0.
639)……
(17) (相 関係数 :0.598
)……
(18 ) (相 関 係 数 :0.
935)……
(19> こ こに,Aw
:放 水 時 焼 損 面積
(mZ )T
,:放 水 開 始〜
鎮 圧 時 間 (min ) 30b A 焼 200 損.
面 穣.
冨
100 50 40 30 20 10 咀 放 水 開 始4
鎮 圧 時 閭(
分)
0 0 100 200・
300 Aw 放 水 時 焼損 面 積( ) 図一4
焼 損 面積 と放水 時 焼 損 面 積厂
1 図%
100 200、
、
300 A■ 放 水 時焼 損面積 ( )i 放 水 開始7ee 圧 時間と放 水 時 焼 損 面 積
.
一 138一
IQ
” :鎮 圧 時 放 水量 (100t
}T
, :鎮 圧〜
鎮 火 時 間 (min )Qn
:残火水 量 (1001
> 式 (15
)を 式 (17>に代 入 し て A=
100 m2,
』
A=
200m2 お よ びA.
; SOO me の場 合のQn
/Q
,、 を計 算 し て み ると,0.
78
,0.733
お ホび0.
67で ある。 した がっ て,
Q
. はQn
の およそ 70−
80% 程 度で あ ること が わ か る。 さ らに, こ れ らの 図か ら わ か るよ うに A (焼 損 面 積 ) ≒130
mZ に対す るAw
(放 水 時 焼 損 面 積 )≒80 m2 であり,
T、(放水一
鎮 圧 時 間 )≒23min,
Qn
(鎮
圧 時 放 水 量)は 約 750×100
‘を
必要と して い る。
また, T,(鎮 圧一
鎮 火 時 間)は約45min
,Qn
(残 火 水 量 )≒500×1001、
「T
,+ 3000Qn 鎮 圧 2000 時 放 水 1000 量 (IOO 2) O O む 31T 鎮 圧 − 鎮 火 時 間(
分)
0 100 200 300 Aw 放 水 時 焼 損 面積 ( ) 図一
6 鎮 圧 時 放水 量と放 水 時 焼 損 面 積0
10
20
’
z30
40 50 60 T・
放 水 開 始一
鎮圧時 間 (分) 図一7
鎮 圧L鎮 火 時 間と放 水 開 始一
鎮 圧 時 間 Q.2 残 2000 火 水 量1OOO (100の 0 100 200 300 A 焼 損 面 積 ( ) 図一
8 残 火水 量 と焼 損 面 積 400T
,」(放 水 開 始〜
鎮 火 時間)は約65min
, 「Qn
+Qn
」(総 放水量)は約1250
×100
1
であ る。
一
方,
神 戸市の火災資 料 (表一
1)の分 析で は,T
、≒23.
1min,
T2
≒ 46.
9min ,Qn
≒ 760 X lOOl,
Qn
≒505.
2
×1001,
「Qn
十Qn
」は約 1272 ×100
1
と なっ て お り,
か な り良く一
致して い る。
次に,
鎮圧時まで の放 水量Qn
につ い て考えて み る。 普通の消防ポンプ車は 1台から2本の筒 先 を延 長して 注水 活動ができ る よ うに造られて い る。
有効 水 平射程距
離 を約15m と考え,
筒 先圧力を3kg /cm2 程度に保っ 注 水方法が採用さ れ るごと が多い。 そ の結 果, 筒 先1
本当 た りo.
5 m3 /min 程 度の注 水量とい うこと、
に な る。
し た がっ て,
普 通の 消防ポン プ 自 動 車の放 水 量は約 1m ヲ min 程度が標準と考え ら れ る。表
一
1に よ れ ば1・
口 当た り鎮 圧 時 放 水量 ば約 0.
517 m3/min で あ る か ら,
標 準 的な消 防 ポン プ自動 車 (2
口 の ノズル を保 有 )で は約 1.
034 m3/min・
臼
と な る。
こ れは標 準 的な消 防ポンプ 自 動 車の能力を 十 分発 揮さ せて いるもの と考えられる。
また, 消防 水利 基準 も1.
Om ヲ min と なっ てお り,
こ の水 利 基 準に適 合し た放水量であ る の で標 準 的な鎮 圧 時 放 水 量と 思 わ れ る。
こ の よ うに式 (15)一
式 (17 )は, 標準 的な消 火 活 動 を行っ た時の結 果を示 して い る。
こ の よ う な消火 活 動を して も,
い くら か の延焼 増 加 をしてお り, 式 (15)より 延 焼増加割 合 (K =Aw
/A
) 求め る と, Aw−
20 m2〜
SOO m2 でK =0.
417〜
O.
834 と なっ て鎮 圧し てい る。 こ の延 焼増加割合 (K=
Aw/A )をもっ と小さ く し よ う と す れ ば, よ り早い初 期 消 火を する必 要がある。
また,
建 物構 造に つい て は,
木 造 系 火 災, 簡 易 耐 火構造 火災お よ び耐 火 構 造 火 災に分け て解 析し た結果, これ らの間にほ と ん ど差 異が認められ なか っ たが, それ につ いて は次の主な理 由 が考えられ る。 耐 火 建 物の火 災は,一
般に木 造 建物の火 災に比
べ て 焼 損面 積は小さ く延 焼し に く い が, 構造が複 雑である か ら一
般に,
消 防 活 動は困 難であり, 少な く と も木造 建勅
火 災と同 等の消 防 隊が必 要である と考え ら れ る。 1ま た
,
耐 火 建 物の火 災で は, 人命検
索や煙制
御な どの 放 水 以 外の活 動の ウエ イ トが 大き く な る。
そ して
,
消防の出 動 計 画は,
実 際の消 火活 動 経 験な ど を も とに定め ら れてお り,
放 水 活 動 以 外の消 防 活 動も含 め て実際に 必要な消 防 力が考 慮 されて いるもの と思わ れ る。 さら に の こと は次の よ う な一
般の消 防 機 関の出 動 計 画の実 態 調 査12)に より裏付け られ る。 a)建 物 火 災に対す る出動は,
木 造 系および耐 火 構 造 系の建物構造に関係な く建物の階層により一
般 建 物と中 高層建物に区 分され てい る。
b) 消 防 自 動 車の出 動は通 常 第1一
第 4出 動に区 分 さ れ てお り,火 災の覚 知と同 時に第 1出 動 を行う。
さ らに, 火災 現 場の状 況によっ て第2か ら第4までの高 次 出 動を 行っ ている。
c) 第1
出 動と して出 動 させ るポンプ自動 車の台 数 は,
国の消防 力の基本的考え に基づい て,
木 造 建 物 火 災 の隣 棟へ の延焼 阻止 を目標に決め ら れて い る。
中 高層建 物の火災に対しては,
・
木 造 建 物 火 災に対 する出 動 台 数に 準 じて い る。
d
>一
般 建物,
中 高 層 建 物いずれの火 災に対して も, 第 1 出勤で は ほ ぼ同 数の ポンプ車 を出 動 させてい る。
中 高層の場合に は一
般 建物 火 災に対 する出 動 消 防 力に加え て,
は し ご車を増強 さ せ る。以 上の よ う な主な理由に よ
』
り,
P,
Pw ,
P
。 ,T
、,T
,,Q
, ,右よびQT
:に関し て は,
木 造 系 火 災,
簡 易 耐 火 構 造 火災お よ び耐火構 造 火 災の間に ほと ん ど差異が認め られ な かっ たの であ ろう。 (2
)注水筒 先1
本当たりの平 均 正 面 幅(β)につ い て ま た,
次に Pπ (放 水口数)の算 出方 法につ い て考え てみ る。 これに関して は, 堀 内・
保 野などの研究 3L4) の よ う に,
火 面 周 長 (S ・
m ) より算 出す る方 法が あ る。
火面周 長につ い ては次の ように考え て い る3 }。
火災の 延焼段 階では建物の床 面 積の ような水 平 面の面 積 が 注水 の対 象と な るの で は ない。 消 防 隊 員が眼 前に直 面す るの は,
燃 えて いる 建物の前 面であり,
隊 員が まずこれ を相 手として注水活動を行う わ けで あ る。 実 際に注 水さ れ た 水は,
建物前面の垂直面に当た るの みでな く,一
定の奥 行を持っ た 室 内に も 注 が れ る。 し か し, ある程度以 上の 内部には届か ない。 すな わ ち,
注 水 すべ き対 象は厳密に いえば火面よ り一
定の奥行を もっ た環 状の内 側の部 分と いうことにな る わ けで あ る が, 注 水 対 象 を火面の正面幅 と し た場 合でも,
実 際は一
定の奥 行 まで注 水さ れ ること を考慮す れば,
環 状 部 分の面 積 を計 算して 用いな くて も 火面の 正面 幅を用いれ ば十 分で ある。
ま た, 火面の 「正 面 幅 」の代わ り に燃 焼 中の建 物の階 数 まで は階高を考慮 に 入 れて 「燃焼建物の正面の表 面 積 」 を用い た ほ う が,
よ り合理的で あ る といえるが,
十 分な資料が得ら れて い ない の で,
本研究
で は 「火 面の正 面 幅 (火 面 周 長)」を 用い る。P
。とS
との関 係は一
般に次 式で表され る。Pn
=
=
S
/fl
………・
・
………・
……・
………・
(20
) こ こに,
β:注 水 筒 先1本 当た りの平均正面 幅 (m ) 注水 筒 先 1本 当たり平 均 担 当正面 幅に つ いて は,
堀 内 の調 査結果s) (表一2,
表一
3)がある。
それ に よ る と平 均 約10m
と な6
ている。
次に
,
βについて は次の よ うに考えてみ る。
S
につ い て は,神
戸 市の火 災資料 (昭和 53〜
昭 和58
年の250
件)より〜,
火 面 周 長と焼損 面 積 (A
:mt )の 関 係は図一
9の よ うであり,
次 式 が得 ら れ た。
一
139
一
表
一
2 注 水 筒 先1本 当た り平 均 担 当 正 面 幅 調 査 例 (その 1) 区分 土地 利 用 建物 疎 笹 別 火 災1件 当 り平 均 焼 損 面積 ( ) 注水 筒 先 本 数 (本 ) 注水1本 当.
り平 均 担 当 正面 巾 (m ) 密 145 8 9 工業 地帯 疎 125611
商工業地帯 密 78 7 β 密一
110 6 9 住 宅地帯 疎 86 41 9 表一
3 注水筒先1本当た り平均 担 当 正 面 幅 調 査 例 (その 2> 建 蔽 率 風 速 (m/s) 0.
80.
60.
3L
平 均0 〜3.O
6.
98
.
59.
6
丶 8β 3;1〜
乳O 11.
2fo.
98.
5 10・
2』
.
7.
1以上 10.
5、
11.
311
.
1 10.
9
平 均 9.
510.
39.
7 9.
8 火 200 面 周 長_
100mV 匹 珊 Sni=
5.
98A噂
膨
.,
●●
.
9 , S三3.
88 Aq bl5 0 500 1ooe1500
2000 2500 A 焼 損面 積 ( ) 図一
9 火 面 周 長 と焼損 面積S
=
3.
88AD−
5‘s(相 関 係 数 :0
.
8ZO)・
・
…
(21)S.
. .=
5.
g7
Aa’
5” (相 関 係 数 :0.
998
)・
一
(22
)式 (22)の
Smax
(火 面 周 長の最 大 値 (m ))は,
各 焼 損面積に対する火 面 周 長の ほぼ最 大 値を数式
に表 示し た もので あ り, 図一
9にS
およびSmac
,を表 示し た。.
式 (21
)は, 保 野の式 (5)とよく一
致し て い る。
ま た,
式 (21 )と式 (22 )を比 較 し て み・
ると,SIS
≒0,
66
で あ る。
式 (20)に式 (12),
式 (13)お よび式 (21.
)を代入 して整 理すれば,
次 式が得ら れ る。.
,、
β
=
3.
89AO’
152・
:・
…’
f:∵・
・
……・
∵∵・
∵……
∵.
∵・
(23
)こ の β
,
Pn お よび?
w に つ いてiAl
(20m2〜
500m2 ) お よ びS
に対 応 し て計 算し た結 果 を 表一
4に示す。
表一4
で は, 神戸市の現 状 を考 慮して消防ポンプ 自動 車の 乗 員を4人と考え,
放 水 自動車か ら平均 1.
45口の ノズ ル (式 (13D が使用さ れ るもの と 考え てい る。
もし, 5人乗員と考え れ ば平 均 2.
0口 の ノズル と.
なる の で Pπ=
2Pw と し て Pw を計 算す れ ば よい。
.
一
140
一
表一
4 A に対 応し た S,
β,
Pn,
P.
S、
,
f,
UtxP。
お よび m.
Pw の値 WP 翼 am06026253923318393680000084428382693692479246913578
°
°
°
聊
゜
°
°
°
°
「°
°
°
°
°
°
°
°
69畳
,
°
「
93455667778889999000011111
111111111
nP “皿
3644291787156418468099863
9454285050593714814803692
聊
・
・
,
9,
●
聊
,
.
・
●
°
9凾
・
…
.
・
.
●
,
・
4678990112223344455566667
1111111111111111111
瓦 OmS2079266120590974936888863り
。
り
り
●
.
°
9°
°
°
・
°
・
°
…
9・
・
「
…
0443296395051505948260482
3456778990112233344556667
1111111111111111
・
WP,
4435110603302074050593692
2948258q35791346891235679
°
°
°
,
°
°
霤
゜
°
°
°
°
○
°
°
°
・
.
巳
・
●
畳
…
2233444555556666667777777
nP5609057481157482689122099
2205159360353136802579124
.
…
.
,
●
.
・
.
り
●
●
●
●
.
・
・
.
・
o・
・
.
・
3455666778888999900000111
11111111
β3157354170356665320741840
詩
1825802457890123456678890
96
°
°
°
.
匿
9.
,
・
,
,
・
?
・
,
°
・
,
9
凾
.
・
.
、
6677788888889999999999990
1
S9013874787494790008641738
L°
・
.
●
°
●
.
●
贋
゜
°
,
°
・
°
°
・
。
…
。
…
9962727159360360368147924
1234455666778889999000011
.
111111A
。OOOOOO
。000000
。O
。00000000
2468024680246802468024680
111112222233333444445
表一
4に示す よ うに,
βはA
の増加 と と もに大き な値 を示 して おり,A
=20
m : (β=6,
13
m >r−A
=500
mz (β=
10.
00m )と なっ て お り, 堀内の示し た値よ り や や小 さな値を示し て い る。
(3 ) 出 動 消 防 車 両の放 水 率につ い て 式 (12)と式 (14
)よ り放 水 率 (α=Pw
/P
)を計算 して み ると,
4r20 m2 (a= O.
263 )〜A =
500 mz (α=
0.
・
440)と なっ てお り,
約56
%− 74
%の出 動車輪が放 水 して い ない こと に な る。tt
出
動 消 防 車 両の放 水率につ い ては次の よ う な考え方 を 提案し たい・ 「放 水 台 数 :pa
」は,
式 (?1
)のS
を式 (2
σ)に 代入 し, 「放 水口数 :P冠 を算 出し,
式 (13
)よ りPw
を計算する。
こ の値は,各
焼 損 面積に対す る所 要 放 水 台 数の平均値 を表 す もの と考え ら れ る。 し か し,
図r9
に示 す よ うに各 焼 損 面 積に対す る「火 面 周 長 」には変動 が あ り, 表一
4の.
「放 水口数 :Pn
」お よび 「放 水 台 数 :Pw
」で は, 「火 面 周 長の最 大 値 :Sm
。 、」 に対して は, や や不 足する こ と が考え ら れ る。 そこ で こ のSma,
に対 応する Pn お よ び Pw を 「m。xP 。」お よ び 「ma)、Pwll
とし, こ の 「 、P
副 を 「所 要 放 水 台 数の 最 大 値 ≡ 出動台数」と考え る。
すな わ ち1.
Pw/mi.Pw≡ a とする。
し た がっ て,
「m。。
Pw − Pw
」 は 「平均火面 周 長 :S」 に対して は火災現場でr
放 水し な い台 数 」あ るい は 「余裕 台 数」, 「1
−
a」は その率 を表 示する こ と に な る。
し か し,
この 「皿 xP バP
凶 お よび 「1一
α」の値は決 し て 無 駄なものを示す もので は な く,
「必要最低の余裕 (安 全 )」 を示 す もの であ る。 (な ぜ な ら,
前 述の で説 明し た よ うに,
現 実に火 面 周 長が最 大 値 (S
∂にな る場 合 も あ るの で1Pw で は,
[maPw−
P
。J
だ け不足 す るこ と に な り,
延 焼 拡 大の可
能 性が あ る か らで あ る。
)〜
の考え方を も とに して計算し た もの も表一
4に 示して いる。 これに よ る と,
α は 約0.
66
で あ り34
%の 余 裕 (安 全 率)を 示し,A ;
・
20・
一
500
皿2に対し て 「mxPw− Pw
」 の値は1〜4
台の余 裕台数を持つ こと に な る。
こ の余裕 台 数によっ て,
飛び 火 な どの延 焼拡 大 や 救助に も対応で き るものと思わ れ る。 し た がっ て 「放水台数 :Pw
」と「出 動 台 数 :P ‘
P
”」の関係は次式が適 当であ ろ う。 P≒1.
3〜
1.
4Pw”………・
……・
……・
……・
…
(24
) これを 神 戸 市の 平 均 的な鎮 火 時の焼 損 面 積 約 130 m4 の 火 災に対 応 して み れば,Pw’
≒5
台,
P
≒7
台,
α≒ 0.
66である。 表一
1に示 す よ うに実 際に は第 2 出動 以 下を発 動し約 12台 出 動さ せて お り,Pw
≒.
4.
43
台,
P
≒IL
99
で あ り a ≒O.
367である か ら余 裕が あ り過ぎ る よ うに思わ れ る。 ま た,
消 防 出 動計画の基礎的な検 討をする た め には 図一
10の よ うに横 軸に時 間,
縦 軸にPw,
および r、axPw を 示 し て お け ば便利である。
ただし, 図一
10の建 築 面 積G
(m2 )は 120皿 2 と200 m2 , 風 速 v (m /sec )は 3m / sec とし,
式 (8) を使 用 して例 示 してい る。
(4 ) 水損面積につ い て・
次に, 前 述の よ う な消 火 活 動 をし た場 合に どの よ う な 水 損 面 積になるかを 分 析 し て み る。
用い た資 料は,
603 件であるが, 水 損 面 積 を 計 上し た もの は 355件で ある。
その内 訳は, 全 構 造 603件で355件 (約 58.
9% ), 木 造 系401件で 261件 (約 65.
1% ), 簡 易 耐 火 構 造71件で 26 件 (約 36.
6%), 耐 火 造117件で 64件 (約 54.
7%) お よ びそ の他 14 件で 4 件 (約28.
6
%)である。
これに よると, 簡 易 耐 火の水 損 面 積の発生 率が低い こ と が わ か る。 さて,
構造別に 分析し た結 果 を 数 式に表 示 すれ ば式 (25 )一
式 (28 )で ある。
用 途 別の分 析は資 料 数が少な く十分 な 分析が で き な かっ た。
t。
A
。。=O.
539A +50.
6 (相 関 係 数 :0.
656 )…
(25 ) .A
,、; O.
316A +66.
7 (相 関 係 数 :0.
428)…
(26)必齠
=
0.
806A +49.
9 (相 関 係 数 :0.
358)…
(27 ) wAas =O.
762A
+57.
2 (相 関 係 数 :0.
866)…
(28 > こ こ に, wAd 。:全構造の水 損 面 積 (m2 ) wAdi :木 造 系 構 造の水 損 面積 (m2) wAd 、:簡 易 耐 火 構 造の水 損 面 積 (m2 ) UiA. :耐火 構 造の水 損 面 積 (m2 ) これ に よ る と,
木 造系 構造が全構 造に対し て約74
% と多 数を占めて い るの で,
式 (25
)が式 (26
)よりや や 大き な値を示して いるのであ ろ う。 ま た,
式 (15
)お よび式 (17
)よ り式 (29
)が得ら れ る。
〔〜Tl=:
3,
31
Ai’
09・
・
・
・
・
…
.
・
…
9・
・
∵一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(29)図
一
11にQ
ア,,
Q
,,わよ び (Qn
+QT
、)と式 (25) を 示 し て い る。
鎮圧放 水量 (Qn
}は,
焼 損 面 積 (A)以 外の延 焼の可 能 性がある部 分に も放 水 されて いる が,
焼 損 面 積 につ い て単 位 面 積 当た りの放 水 量 を算 出 すば, 次 式 とな る。
Qri
/A =
3。
39AO’
oss・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一…
(30
>式 (
30
)にA
= 20 m2− 500
m2 を代 入す ればQ
.,IA
= =0.
443 ms /m2−
O.
598 ms/m2 と な る。 ま た, 残火水量は0.
398.
M3 /M2 で あ る か ら, 焼 損 面積 (A
)につ いて単 位面 積 当た りの全 放 水 量 ((Qn
+Qn
)/A
)を計 算す れば,
A
= 20 m2一
SOO m2 で 0.
841 m3 /m3〜
0.
987 mi /rn2 と な る。 この よ う な全放 水量に よっ て式、
(25
)〜
式 (28
)の よう な水損面積が生じ てい ることに な る。
次に, 焼損面積 (A
>と水損面nt
(wAd )との 大き さ を比 10 馬 orPve (台 ) A簑
1。。裏
華
,。。 図一
10 放 水台数 お よ び焼 損 面 積と時 間 2000wA歯
水1500 損 1000 面・
■
積 500盆
)
.
.
.
■
P
覗
:ド,
・
’
ま.
wA の=
0.
539A+5D.
6 0 5000QTL 10000「
國
L
弋:一
・
丶、
\ 1000國
噛
・
・
丶.
丁
.
」
.
LL
A \・
鴨
\ \ 2000 焼 損 面 積( )「
馳
LL1
■
L.
馬
馳
L.
r
Q7ユ三
3.
9 QT2 \ 15000−、
Q72=
3.
31 QTI瓊 丁220000 (IOOの、
Q7
、÷QT
図一
11 水 損 面 積 (全構造)お よび放 水量 と焼 損 面 積一
141
一
較 して み ると, 焼 損 面積が小さい場 合に水 損 面 積の方が 大き く
,
焼 損 面 積が大き く な る と水 損 面 積の方が小さ く な る。 A!
20 m2〜
SOO m2 で木造系構 造の場 合は wAd 、IA
;
31 65〜
O.
449 , 簡 易 耐 火 構 造の 場合はwAde /A=
3.
30〜
0.
906,
耐 火 構 造の場合は ゆA
齠ん4
三 3.
62−
O.
876 と なっ て い る。
焼 損面積と水損面積が等し く な るの は,
全 構 造 (wAdi )で焼 損 面 積が約110
mZ,
木造 系 構 造 (wAdi }で 約 10’
o m2,
簡易耐火構 造 ( wAd,
)で約260’
mZ お「
よび耐火 構 造 (wAde )で約 240 m2 で あ る。 そ して,
そ れ以 下の焼 損 面積が5e
rn2程 度の場合,
木 造系構造では約 1.
7倍,
簡 易 耐火構 造で は約1.
8
倍お よ び耐火構 造の場合は約 1.
91
倍に も及ぶ水損 面 積が発 生して い る。 これ ら の数値を み る と,
従来は焼 損 面 積に主 として注 目 して分析さ れてい た が,
水 損 面 積に も十 分な検 討が 必 要で あ ること が わ か る。.
こ の よ う に,
焼損 面積に 比較して水 損 面 積が大き な値 を 示 すこ と につ い ては 次の こ と が考え ら れる。
火災の初期段階で は, 家屋の中の 火 災 状 況 が 十 分わ かっ てい ない 場合が多く,
屋外の窓な ど より放 水 する の で燃焼してい ない場所に も水が放 水さ れる。
.
.
我が国の消 防 力の基 準が木 造 建 物 火 災の隣棟へ の 延 焼 阻 止 を 目標に決 め られてお り,
出 来るだけ早く鎮 圧さ れる ことを考慮し て延 焼の再
能性の ある場所へ も十 分 な 放 水 がな さ れ ているe’
』
卜
耐 火構造の場 合,
高層で火 災が発 生す る と,
放 水さ れ た水が下 階の方に浸 透して行くの で,
水損面積が他の 構造の場 合よ り多く な る。こめ よ うに
,
水損 面積が多くなる原因 につ いては,
1
か ら の主な原 因が考え ら れ る。 これ に対して,
神 戸市 で は,
実 大火 災実験を行い噴霧ノズルの開 発を して実際 に放水量を少な く し水損 面積の減少に努力して いる が,
それで も上 記の よ うな水 損 面 積が発 生して いる。’
延 焼 拡 大 阻 止を第 1 目標に して安 全 性を確 保 しよつとするに は,
上 記の よ うな水損 面積は ある程度や む を得ない であ ろ う。 こ の水 損 面 積 を減 少さ せ る方 法の一
つ は,.
ス プリン ク ラー
の設 置であ ろ うが, こ の問 題につ いて は, 今 後の課 題と する。
4.
結 論 以 上の よ うに建 物火 災の消火 と水損面 積につ い て検 討 して きたが, 主 な結論は以下の よ うであ
る。 神戸市の火 災 資 料 より出動
台 数 (P
);
放 水口数 (P
∂,
放 水台 数 (P.),
焼 損 面 積 (A
),
放 水 時 焼 損 面 積 (Aw
), 鎮 圧時 放 水量 (Qn
),
鎮 圧 時 間 (T,),
残 火水量 (Qn
>,
お よ び鎮 火 時 間 (T2
).
は, 式 (12 >一
式 (19
)で表 示さ れ, 図一2−一
図一8
で図 示 し た。
これ らの関 係 式は,
我が国の消 防 水 利の基準を ほ ぼ満一
142
一
足 してい る場合の結果で あ る が,
延 焼 増 加 割 合 (κ=
Aw
/A
)は,
Aw
=20
inz−一
SOO m2 でK
・・=O.
417〜
O.
834と なつている。
・
火 災 資 料の分 析に よ り,
上記 の関係は木造系火 災 お よ び簡 易耐
火構造火災と耐火構造系 火災 め 間に ほ と ん ど差 異は認め ら れ な かっ た9
’
これ らの間に差 異が 認 め ら れ なかっ た主 な 理 由 として,
消防の出動計画が木造建物 火災 を中心に立案され て おり, 耐 火構造系建 物 火 災 もそ れに準じ ていること など を説明し た。 注 水 筒 先1 本当た りの平均正面幅 (β)を式 L (23 )で 表 示し,
焼 損面積 (A
)が20
rn2〜SOO
mz で約 6m〜
10 m と変化し ていること を示.
し た。.
出動車 両の 放 水車両につ い て は,
火 面 周 長 (S)を式.
(21)
と.
ほ ぼ最 大値 (Sma
,、)を示す式 (22)とに分 け,
Smax
に対す る最 大放 水台数 (ma.Pw
)を 「所 要 放水台 数の 最大値= 出 動台数 (P
)」と考え,
表一
4に示し た 。・
そ して, 「m。 .PfO− P
副 お よ び 「1−
a」は 「放 水し ないか も し れ ない台数お よ び率」を示す が,
決して無 駄 な もの を示すの では な く,
最 低 限の余裕 (安 全)を示す もの である。 し た がっ て,
ma.Pta
は最 低 限の所 要 出 動 台 数といえ るよこ の結 果 を表一
4に示 して い るが, これに・
よる と Pw/m。xPw=
a は約0;砧であり,
34%の余 裕 を 示・
』
し,
焼 損 面積 (A ←
20〜500
m2)に対し て「ma,、
Pw − Pw
」 は 1−
4台の余 裕 台 数 と なること を 示 した (な ぜ な ら,
現
実に火 面 周 長が最 大 値 (Smas
)にな る場合も ある の で,
Pw
}で は,
[ 磁P
四rP司
だ け不足 す ることになり,
延 焼 拡大の可 能性が あ る か ら で あ る)。 ま た,
実際の消防出 動計画の基礎 的な検討とし て放 水開 始時間まで の時間(X
)と, 放 水 台 数 (Pw
)および最 大放水台 数 ( 、Pw
)と の関係と して図一10
に例 示した。
1
水損 面積につ い ては,
i分析結果を式 (25 )〜
式 (28) , 図一11
に示じ た。’
t』
”
A
♂4
につ い てみる と,
木 造 系 構 造で は焼 損 面 積 (A
> が約 100m2 で水損 面St
(’
wAd )も同 程 度の面 積と な り,
簡 易 耐 火 構 造で は焼 損 面 積 (A
)が約260mE,
耐 火構 造の場 合は焼 損 面 積 約240 mZ で同程 度の水 損 面 積 〔inA .)とな る こ と を示し た。
さ らに
,
焼 損 面 積50m3 程 度の 火 災の場 合}ごは 木 造 系 構造で wAdi /A
≒1.
7
, 簡易 耐 火 構 造で wAdt /A
≒ 1.
8,
耐 火 構 造の場 合は 調 認A
≒1.
9 と大き な値と なっ て い る ことを示した。
これ らwAd /A
の値 が1,
7〜
2.
3と 大き く な る主な原 因と して は,
国の消 防 力の基 準が木 造 建 物 火 災の隣 棟へ の延 焼 阻止 を目標とし て放 水さ れ て い る (神 戸市で は, 実大 火 災実験 を 行い噴霧ノズル の 開 発 を して実 際に放 水 量 を少な くし水 損 面 積の減 少に努 力して い る が, そ れ で も上記の よ う な wA 。IA
の 値と なっ て い る)’
の で,
で き るだ け早く鎮 圧し よう と する以上,
止む を得ない と 思 われ ること を説明し た。 以 上