• 検索結果がありません。

高額負担払い戻しガイド_ 扉_目次_2C.indd

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "高額負担払い戻しガイド_ 扉_目次_2C.indd"

Copied!
19
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

目 次

高額負担の軽減:平成27年の改正事項… 3

1 医療・介護の高額負担を軽減するしくみ 2 平成27年1月からの高額療養費の見直し 3 介護保険の負担割合・高額介護サービス費の 見直し(平成27年8月) 4 6 21 本書・解説部分での法令・参照条文の記載は,健康保険法施行令を「健保令」,国民健康保険法施行令を「国保令」,高齢者の医療の 確保に関する法律施行令を「高確令」,介護保険法施行令を「介護令」とするなど,適宜省略した表記を用いています。

主な関連通知等 ……… 121

平成27年1月1日実施の高額療養費等の改正に 係る取扱い 高額療養費等に係る主な改正内容 介護保険の高額介護サービス費 参考 高額介護合算療養費等の支給の運用等 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ 122 176 187 189 244 282 320 343 360

法令・告示……… 243

健康保険法 国民健康保険法 高齢者の医療の確保に関する法律 介護保険法 改正政省令 附則

Ⅰ 医療保険の高額療養費………25

1 高額療養費制度の全体像 2 70歳未満の世帯 3 70歳以上75歳未満の世帯 4 高齢受給者と70歳未満の世帯 5 75歳以上(後期高齢者医療)の世帯 6 75歳到達月の特例 7 保険優先の公費負担医療の場合 8 高額長期疾病(特定疾病)の場合 9 高額療養費支給の手続 26 33 46 61 64 72 75 88 91

Ⅱ 介護保険の高額介護サービス費 …… 93

1 高額介護サービス費のしくみ 2 公費負担医療等の適用がある場合 3 高額介護サービス費支給の手続 94 98 100 102 108 114 118

Ⅲ 高額医療・高額介護の合算制度……101

1 高額医療・高額介護合算制度のしくみ 2 75歳未満(医療保険)の世帯 3 75歳以上(後期高齢者医療)の世帯 4 医療・介護での支給申請

高額負担の軽減:平成27年の改正事項

① 医療・介護の高額負担を軽減するしくみ 4 1 医療保険の高額療養費 4 2 介護保険の高額介護サービス費・高額介護予防サービス費 5 3 医療と介護のなお残る負担がある場合の高額合算制度 5 ② 平成 27 年1月からの高額療養費の見直し 6 1 高額療養費の所得区分・自己負担限度額の細分化 6 2 高額医療・介護合算の自己負担限度額見直し 6 ○社会保障制度改革と高額療養費の見直し 8 3 難病法(指定難病)の新しい医療費助成制度 10 4 小児慢性特定疾病の新しい医療費助成制度 14 5 レセプト記載要領の変更 16 ○難病法の特定医療費:指定医療機関窓口での自己負担徴収 17 ○平成 27 年中の医療受給者証と高額療養費(自己負担限度額)の取扱い 20 ③ 介護保険の負担割合・高額介護サービス費の見直し(平成 27 年8月) 21 1 一定以上所得者への2割負担導入 21 2 高額介護サービス費の自己負担限度額の見直し 23

(2)

 高額療養費制度は,医療費の高額な患者負担を一定額以下に軽減す

ることを目的として,昭和48年に創設された制度です。

 医療機関や薬局の窓口で,医療費の定率の負担割合(1割,2割,

3割)で計算された自己負担額について,月の初めから終わりまでの

間(暦月)の合計額が一定額(自己負担限度額)を超える場合に,そ

の超えた金額を支給するしくみです。

●定率の自己負担額を対象

 高額療養費は,保険適用される診療の医療費について,暦月で患者

が支払った定率の自己負担額

※1

を対象とします。ただし,保険適用

の範囲でも,食費(入院時食事療養)や居住費(入院時生活療養)の

標準負担額は対象としません

※2

 計算はレセプト(診療報酬明細書)単位で行われます。同一月内で

あれば複数のレセプトの医療費を合算できます(月をまたいで治療し

た場合は,別の月の自己負担額の合算はできません)。ただし,患者

が70歳未満の場合には,レセプト1枚当たりの1ヵ月の自己負担額が

21,000円以上であることが必要です。

●加入者の年齢と所得に応じた自己負担限度額

 同一世帯の最終的な自己負担額となる毎月の「自己負担限度額」は,

医療保険の加入者の年齢(70歳未満/以上)と所得

※3

に応じて設定

されています(70歳以上については外来と入院ごとに設定)。

 自己負担限度額は,同一の医療保険に加入する複数の患者の自己負

担額を合算して適用されます(世帯合算)。その世帯が,1年間(直

近12ヵ月間)で高額療養費に3月以上該当した場合,4月目以降の自

己負担限度額は軽減されます(多数回該当)。

 要介護者が介護サービス(在宅・施設)を,要支援者が介護予防サー

ビス(在宅)を利用した場合,原則として費用の1割を負担します。

この1割負担

※5

が限度額を超えた場合,申請により超えた額が高額

介護サービス費・高額介護予防サービス費として支給されます。

 限度額は,年齢区分,所得区分ごとに世帯単位(世帯全体での負担

の合算額)で定められています。

 介護保険のサービスをうけている人が1年間(8月から翌年7月ま

で)に払った医療保険と介護保険の自己負担額を合算した額が限度額

を超えた場合,申請

※6

により超えた額が高額介護合算療養費・高額

医療合算介護(介護予防)サービス費として支給されます。

 高額療養費制度が「月」単位で負担を軽減するのに対し,合算制度

は,こうした「月」単位での負担軽減によっても,なお重い負担が残

る場合に「年」単位でそれらの負担を軽減するものです。

 対象となるのは,医療保険の高額療養費・介護保険の高額介護(介

護予防)サービス費がそれぞれ適用された後に残る自己負担です。限

度額は,年齢区分,所得区分ごとに世帯単位で定められています。

●同一月・同一医療機関で限度額を超えると現物給付

 高額療養費は,原則としては被保険者の申請による償還払いですが,

現物給付のしくみが導入されています。

 同一月に同一医療機関・薬局で,患者が自己負担限度額まで負担し

た場合,医療機関等はその月の費用徴収を行わず,高額療養費相当を

直接審査支払機関(保険者)に請求することができます。これにより,

患者の窓口負担は自己負担限度額までとなります

※4

※1定率負担は,義務教育就 学前2割,69歳までは3割, 70歳~74歳は原則2割,75 歳からは1割です(ただし, 70歳以上の現役並み所得者 は3割)。 ※2保険が適用されない費用 (差額ベッド代,先進医療 の保険外負担部分,保険外 の歯科材料等)も,高額療 養費の支給の対象となりま せん。 ※3国民健康保険では世帯全 体の所得,健康保険では被 保険者の標準報酬により適 用されます(患者の所得で はありません)。 ※5住宅改修費・福祉用具購 入費の1割負担,施設サー ビス利用者の居住費や食費 は対象となりません。 ※6申請は医療保険に行い, 医療保険・介護保険のそれ ぞれから支給されます。 ※4世帯合算の場合は医療保 険への申請が必要となりま す。多数回該当の限度額適 用も原則として申請が必要 です。

1

医療・介護の高額負担を軽減するしくみ

1 医療保険の高額療養費

2 介護保険の高額介護サービス費・高額介護予防サービス費

3 医療と介護のなお残る負担がある場合の高額合算制度

₂7年の改正事項

高額療養費・高額介護サービス費の基本的なしくみ

高額医療・高額介護合算制度の基本的なしくみ

1ヵ月の医療費または介護サービス費 定率負担(1割,2割,3割) 限度額 現物給付または償還払い 現物給付 医療 療養の給付等(医療) 高額療養費 患者負担 介護 居宅介護サービス費等 高額介護サービス費 利用者負担 毎年8月~翌年7月 患者負担 医療保険・介護保険 夫 高額療養費 なお残る負担 妻 高額療養費 なお残る負担 夫 医療 介護 高額介護サービス費 なお残る負担 なお残る患者負担の合計額 限度額 保険償還額 高額介護合算療養費 高額医療合算介護サービス費 患者負担

高額負担の軽減:平成27年の改正事項

(3)

高額療養費の自己負担限度額の見直し

高額介護・医療合算の自己負担限度額の見直し

平成26年12月まで 平成27年1月から 所得区分 自己負担限度額 【多数回該当】 所得区分  自己負担限度額【多数回該当】 年収 ①上位所得者 健保:標報※1 53万円以上 国保:所得※2 600万円超 150,000円 +(総医療費※3 -500,000円) ×1%  【83,400円】 ㋐ 約1,160万円~ 健保:標報83万円以上国保:所得901万円超 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%  【140,100円】 ㋑ 約770~1,160万 円 健保:標報53~79万円 国保:所得901万円以下 167,400円 +(総医療費-558,000円)×1%  【93,000円】 ②一般所得者 (①③以外) 80,100円 +(総医療費 -267,000円) ×1%  【44,400円】 ㋒ 約370~770万円 健保:標報28~50万円国保:所得600万円以下 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%  【44,400円】 ㋓ ~約370万円 健保:標報26万円以下国保:所得210万円以下 57,600円 【44,400円】 ③低所得者※4 35,400円  【24,600円】 ㋔ - (市町村民税非課税)低所得者 35,400円 【24,600円】 ~平成26年7月 平成26年8月~27年7月 平成27年8月~ 後期高齢+介護保険 被 用 者 ま た は 国 保 ( 70~ 74歳 がいる世帯) +介護保険 被 用 者 ま た は 国 保 ( 70歳 未 満 がいる世帯) +介護保険 後期高齢+介護保険 被 用 者 ま た は 国 保 ( 70~ 74歳 がいる世帯) +介護保険 被 用 者 ま た は 国 保 ( 70歳 未 満 がいる世帯) +介護保険 後期高齢+介護保険 被 用 者 ま た は 国 保 ( 70~ 74歳 がいる世帯) +介護保険 被 用 者 ま た は 国 保 ( 70歳 未 満 がいる世帯) +介護保険 ㋐ 健保:標報83万円以上国保:所得901万円超 67万円 67万円 126万円 67万円 67万円 176万円 67万円 67万円 212万円 ㋑ 健保:標報53~79万円国保:所得901万円以下 135万円 141万円 ㋒ 健保:標報28~50万円国保:所得600万円以下 67万円 67万円 67万円 ㋓ 健保:標報26万円以下国保:所得210万円以下 56万円 56万円 56万円 56万円 63万円 56万円 56万円 60万円 ㋔ 低所得※ Ⅱ 31万円 31万円 34万円 31万円 31万円 34万円 31万円 31万円 34万円 Ⅰ 19万円 19万円 19万円 19万円 19万円 19万円

 自己負担限度額について平成26年度に見直しが行われ,平成27年1

月から実施されています。今回の見直しは,70歳未満の所得区分につ

いて,よりきめ細やかな対応が可能となるように細分化し,負担能力

に応じた負担となるように自己負担限度額を設定したものです(低所

得者と70歳以上

※1

は変更なし)。

 具体的には,従来の「上位所得者」と「一般」の区分をそれぞれ2

区分に分けて,市町村民税非課税世帯と合わせて5区分としています。

これにより,所得の高い世帯はこれまでよりも多く負担し,一方で比

較的所得の低い世帯の負担が軽減されています

※2

 見直し後の所得区分は,おおむね400万円きざみで設定されていま

す(区分㋒は協会けんぽの平均的な所得層に該当)。国保で新設され

た所得区分は,健保の各所得区分の最低標準報酬月額に対応する総報

酬を,給与収入で得た場合の旧ただし書所得で設定されています。

●新しい自己負担限度額設定の考え方

 自己負担限度額は,区分㋐㋑㋒については各区分の最も低い健康保

険の総報酬月額の25%程度で設定されました。なお,区分㋓について

は区分㋒80,100円と区分㋔35,400円の中間値となっています。

 多数回該当(1年間の4月目以降)については,年間最大負担額(上

限額3ヵ月分+多数回該当9ヵ月分)が,各区分の最も低い健康保険

の総報酬月額の2ヵ月分となるように設定されています。

 高額介護合算療養費・高額医療合算介護(介護予防)サービス費の

自己負担限度額(年単位)は,高額療養費の自己負担限度額を参照し

て定められています。高額療養費の限度額見直しに伴い,合算の限度

額についても見直しが行われています。

 具体的には,細分化された70歳未満の所得区分について新しい限度

額が設定されています(低所得と70歳以上は変更なし)。

 なお,合算の計算期間は8月1日から翌年7月31日までです。今回

の見直しが平成27年1月に実施されることから,平成26年8月から平

成27年7月までの自己負担限度額については,経過措置として「従前

の自己負担限度額の12分の5の額」と「改正後の自己負担限度額の12

分の7の額」を合算した額により設定されています。

※1所得区分の変更はありま せんが,70歳未満の所得 区分との整合性を保つ観点 から,「一般」所得と判定 される基準について一部調 整が行われています。 ※2これまでのしくみでは, 一般所得者の所得区分の年 収の幅が大きいため,中低 所得者層の負担が重くなっ ているとの指摘をうけた措 置です。

2

平成27年1月からの高額療養費の見直し

1 高額療養費の所得区分・自己負担限度額の細分化

2 高額医療・介護合算の自己負担限度額見直し

※ 1 健保の「標報」は標準報酬月額(58,000円から1,210,000円までの47段階) ※2 国保の「所得」は旧ただし書所得=前年の総所得金額,山林所得額,株式・長期(短期)譲渡所得金額等の合計から基礎控除額33 万円を控除した額(旧地方税法第292条第4項ただし書の課税総所得金額と同じ方式によって算定され,国民健康保険法施行令第29 条の7第2項第4号に規定されているもの) ※ 3 総医療費とは保険適用される診察費用の総額(入院時食事療養・入院時生活療養の費用を除く) ※4 健保(被用者保険)では被保険者が市町村民税非課税の場合,国保では世帯主と世帯の被保険者全員が市町村民税非課税の場合な どが該当 ※低所得は市町村民税世帯非課税で,所得に応じてⅡ(年金収入80~160万円)とⅠ(年金収入80万円以下)に区分

(4)

 今回の高額療養費の見直しは,社会保障制度改 革の一環として,各方面からの意見を集約して, 医療費の負担を負担能力に応じたものとする観点 から行われました。  平成24年2月17日には,社会保障・税一体改革 大綱が閣議決定され,その中で高額な医療費の負 担に関して「年収300万円以下程度の所得が低い 方に特に配慮する」とされています。  平成25年8月6日にとりまとめられた社会保障 制度改革国民会議(社会保障制度改革推進法にも とづき内閣に設置)報告書では,今般の見直しに つながる所得区分の細分化や限度額の負担能力に 応じた見直しが提案されています。  さらに,この報告書をうけて,平成25年8月21 日に社会保障制度改革推進法第4条の規定にもと づく「法制上の措置」の骨子について閣議決定が 行われ,報告書で提案された内容に沿った見直し が行われることとされました。  これらをうけて,見直し案が社会保障制度医療 保険部会で検討され,平成25年度中には成案が決 定されています。  なお,実施時期については,システム改修等に 要する期間を考慮し,平成27年1月とされたとこ ろです。

社会保障制度改革と高額療養費の見直し

社会保障制度改革国民会議報告書

(抄)-平成25年8月6日-第2部 社会保障4分野の改革 Ⅱ 医療・介護分野の改革 3 医療保険制度改革 ⑵ 医療給付の重点化・効率化(療養の範囲の適正化等)  高額療養費制度については,所得区分ごとに自己負担の上限が定められているが,現行のしくみでは,一般 所得者の所得区分の年収の幅が大きいため,中低所得者層の負担が重くなっている。低所得者に配慮し,負担 能力に応じて応分の負担を求めるという保険料負担における考え方と同様の制度改正が求められる。具体的に は,高額療養費の所得区分について,よりきめ細やかな対応が可能となるよう細分化し,負担能力に応じた負 担となるよう限度額を見直すことが必要である。上記のとおり,70 ~ 74歳の医療費の自己負担に係る特例措 置が見直されるのであれば,自己負担の上限についても,それに合わせた見直しが必要になるが,そのタイミ ングについては検討が必要になる。

高額療養費の見直しの方向性について

 -平成25年9月9日・医療保険部会提出資料(一部修正)-○高額療養費見直しについては,「社会保障制度改革国民会議報告書」に基づき,負担能力に応じた負担とす る観点から,所得区分を細分化して,自己負担限度額をきめ細かく設定してはどうか。 <70歳未満> ○現在の所得区分及び自己負担限度額は,「上位所得者(年収約770万円以上)」,「一般所得者(年収約210万 円(※)~約770万円)」及び「低所得者(住民税非課税)」の3つに区分されているが,報告書を踏まえ,「一 般所得者」及び「上位所得者」の所得区分を細分化することとしてはどうか。また,それぞれの所得区分の 自己負担限度額は,財源の確保にも配慮しつつ,現行と同様,総報酬月額の一定程度とする考え方を基本と して設定してはどうか。 (※)3人世帯(給与所得者,夫婦子1人の場合) <70歳以上> ○70~74歳の患者負担の見直しを行う場合には,その「一般所得者」及び「現役並み所得者」の所得区分を 細分化することとしてはどうか。また,それぞれの所得区分の自己負担限度額は,現行と同様,70歳未満の 自己負担限度額との均衡を考慮して設定してはどうか。 ※なお,高額療養費の自己負担限度額を見直す場合,高額介護合算療養費の自己負担限度額についてもそれに 伴う見直しが必要となる。

高額療養費制度の主な改正経緯(健康保険法関係)

平均的な月収に対する自己負担限度額の水準

制度改正(施行) 高額療養費制度の改正内容 その他の主な制度改正 昭和48年10月 ・医療の高度化により高額の自己負担が少なくないこと を踏まえ,被扶養者について高額療養費制度を創設 ・被扶養者の自己負担の引下げ(5割→3割) 昭和56年3月 ・被保険者本人の低所得者について高額療養費を創設 ・被扶養者について低所得者の所得区分を創設 ・被扶養者の入院3割→2割・本人一部負担金(定額)の引上げ 昭和59年10月 ・被保険者本人の低所得者以外にも高額療養費を創設 ・世帯合算方式の創設(合算対象基準額=一般30,000 円,低所得者21,000円) ・多数回該当世帯の負担軽減を創設 ・高額長期疾病の特例(血友病,慢性腎不全)を創設 ・被保険者本人の定率負担(1割) の導入 ・退職者医療制度の創設 平成8年6月 ・高額長期疾病の対象に後天性免疫不全症候群を追加 平成13年1月 ・高所得者の実質的な負担率が低下していたことを踏ま え,上位所得者の区分を創設 ・一定額を超えた医療費の1%を自己負担限度額に加算 ・一般保険料と介護保険料を合算し た率に適用していた保険料率の上 限を,一般保険料率のみに適用 平成14年10月 ・70歳以上について入院時の高額療養費の現物給付化 ・平均標準報酬月額に対する自己負担限度額の水準の引 上げ(22%→25%) ・一般・上位所得者の合算対象基準額の引下げ(30,000 円→21,000円) ・保険料の総報酬制(ボーナスに標 準報酬月額と同一の保険料率を賦 課)を導入(平成15年4月施行) ・被保険者本人の3割負担の導入 (平成15年4月施行) 平成19年4月 ・70歳未満について入院時の高額療養費の現物給付化 ・現役並み所得のある高齢者の自己 負担の引上げ(2割→3割) 平成21年5月 ・特定疾患治療研究事業と小児慢性特定疾患治療研究事 業の療養に所得区分に応じた自己負担限度額を適用 平成24年4月 ・70歳未満について外来時の高額療養費の現物給付化 平成26年4月 ・70歳以上の一般所得者の自己負担限度額を引下げ(1 割負担で適用されていた限度額を2割負担にも適用) ・高齢受給者(一般・低所得者) 1割負担→原則2割負担 平成27年1月 ・70歳未満の所得区分を細分化(3段階→5段階) 改定年度 自己負担限度額 B 改定検討時の標準報酬月額の平均値 A/B割合 備考 昭和48年 30,000円 59,241円 51% 平均標準報酬月額の約50% 昭和51年 39,000円 105,832円 37% 急激な負担増となるため37%相当に設定 昭和59年 51,000円 189,548円 27% 給与伸び率,可処分所得の伸び率に照らして限度 額をスライド 昭和61年 54,000円 207,362円 26% 平成元年 57,000円 224,360円 25% 平成3年 60,000円 244,616円 24% 平成5年 63,000円 270,214円 23% 平成8年 63,600円 289,694円 22% 平成12年 63,600円+1% 290,701円 22% 負担の公平を図るため医療費1%の自己負担導入 平成14年 72,300円+1% 289,700円 25% 標準報酬月額の25%に引上げ 平成18年 80,100円+1% 総報酬 約32万円 25% 総報酬月額の25%に設定

(5)

 難病対策をさらに充実させていくため,難病法が平成27年1月から

施行されています。難病に対する医療費助成は,これまで特定疾患治

療研究事業として行われてきましたが,平成27年1月からは,難病法

にもとづく新しい医療費助成制度となっています(給付の法定化)。

 難病法が対象とする指定難病は,特定疾患治療研究事業56疾病から

拡充され,平成27年1月からは110疾病となり, 27年夏ごろからは約

300疾病となる見込みです。これにともない,対象患者数も,平成23

年度の約78万人から27年度は約150万人に増加します。

●世帯の所得に応じた負担上限月額を受給者証に記載

 難病法の医療費助成(指定特定医療

※1

についての特定医療費の支

給)には,負担上限月額があります。患者負担は,同一月の指定特定

医療について負担上限月額までです。ただし,入院時食事の標準負担

額等は,原則として患者負担となります。

 負担上限月額は,世帯の所得階層に応じて設定され(医療保険の「世

帯」を単位として,市町村民税の所得割により把握),支給認定時に

医療受給者証に記載されます。所得階層や負担上限月額は,高額療養

費の自己負担限度額等を踏まえて設定されています。

●負担上限月額が医療費の2割を超える場合は2割負担

 患者ごとの負担上限月額とは別に,指定特定医療の患者負担には2

割(後期高齢者医療の一般所得者は1割

※2

)の上限が設定されてい

ます。このため,医療費の2割(1割)が患者ごとの負担上限月額よ

りも低い場合は,患者負担は低い方の2割(1割)となります。

 医療保険の給付は難病法の医療費助成に優先します(保険優先)。

したがって,特定医療費の額は,医療保険の自己負担相当額(原則3

割または高額療養費の自己負担限度額)から,その患者の負担上限月

額を差し引いた額となります。

●既認定者には3年間(平成29年12月まで)の経過措置

 これまでの特定疾患治療研究事業の対象者(既認定者)については,

支給認定と合わせて,次の負担上限月額の経過措置があります。

⑴一般所得・上位所得には,原則より低い上限額が適用されます(原

則の「高額かつ長期」と同水準の額)。

⑵これまでの重症患者に該当する人の限度額が軽減されます。

⑶入院時食事・生活療養の標準負担額は,1/2が助成対象です。

 なお,経過措置期間をすぎると,原則の負担上限月額が適用される

とともに,軽症者は助成対象とはなりません。

3 難病法(指定難病)の新しい医療費助成制度

※1指定医療機関である病 院・診療所での治療等,薬 局での調剤,訪問看護ス テーションの訪問看護をい います。介護保険の医療系 サービス(訪問看護,訪問 リハビリ,居宅療養管理指 導,療養介護施設サービス) も対象となります。 ※2後期高齢者医療では,一 般所得者の自己負担1割が 負担上限月額よりも低い場 合,患者負担は1割となり ます。後期高齢者医療の現 役並み所得者は3割負担で すので,特定医療費の負担 上限は2割となります。 階層区分 階層区分の基準 (( )内の数字は,夫婦2 人世帯の場合における年収 の目安) 自己負担上限額(患者負担割合:2割,外来+入院) 原則 既認定者(経過措置3年間) 一般 高額かつ長期※ 人工呼吸器 一般 重症患者現行の 等装着者 人工呼吸器等装着者 生活保護 ― 0円 0円 0円 0円 0円 0円 低所得Ⅰ 市町村民税 非課税 (世帯) 本人年収 ~80万円 2,500円 2,500円 1,000円 2,500円 2,500円 1,000円 低所得Ⅱ 80万円超~本人年収 5,000円 5,000円 5,000円 一般所得Ⅰ 課税以上7.1万円未満市町村民税 (約160万円~約370万円) 10,000円 5,000円 5,000円 5,000円 一般所得Ⅱ 7.1万円以上25.1万円未満市町村民税 (約370万円~約810万円) 20,000円 10,000円 10,000円 上位所得 市町村民税25.1万円以上(約810万円~) 30,000円 20,000円 20,000円 入院時の食費 全額自己負担 1/2自己負担

新たな医療費助成における負担上限月額

※「高額かつ長期」(高額難病治療継続者)とは,月ごとの医療費総額が5万円を超える月が年間6回以上ある人(例 えば医療保険の2割負担の場合,医療費の自己負担が1万円を超える月が年間6回以上)。

既認定患者(難病療養継続者)の新たな自己負担

現  行 自己負担割合:3割 ( )内は平成23年度の 受給者数と構成割合 外来 入院 重症患者 (81,418人,10.4%) 0 0 A階層 (186,421人,23.8%) 市町村民税非課税 0 0 B階層(~年収165万) (115,504人,14.7%) 2,250 4,500 C階層(~年収180万) (19,236人,2.5%) 3,450 6,900 D階層(~年収220万) (36,399人,4.6%) 4,250 8,500 E階層(~年収300万) (88,076人,11.2%) 5,500 11,000 F階層(~年収400万) (75,059人,9.6%) 9,350 18,700 G階層(年収400万~) (181,762人,23.2%) 11,550 23,100 食費:負担限度額内で自己負担 (単位:円) 経過措置(3年間) 自己負担割合:2割 外来+入院 一般 重症患者現行の 人工呼吸器 等装着者 低所得Ⅰ 2,500 2,500 1,000 低所得Ⅱ 5,000 一般所得Ⅰ 5,000 5,000 一般所得Ⅱ 10,000 上位所得 20,000 食費:1/2を自己負担 軽症者も 助成対象 (単位:円) 原  則 自己負担割合:2割 外来+入院 一般 高額かつ 長期 人工呼吸器 等装着者 低所得Ⅰ 2,500 2,500 1,000 低所得Ⅱ 5,000 5,000 一般所得Ⅰ 10,000 5,000 一般所得Ⅱ 20,000 10,000 上位所得 30,000 20,000 食費:全額自己負担 軽症者は 助成対象外 (単位:円)

(6)

●「高額かつ長期」患者や人工呼吸器等装着者の負担軽減

 一般所得・上位所得の患者については,高額な医療が長期的に継続

する場合,負担上限月額が軽減されます。対象は,医療費総額が5万

円を超える月が,申請月以前12月で6回以上ある患者です。

 また,人工呼吸器その他の生命の維持に必要な装置を装着している

ことにより特別の配慮を必要とする患者

※3

については,負担上限月

額は所得階層にかかわらず月額1,000円です。

 なお,世帯(医療保険単位)の患者が複数となっても世帯の負担が

増えないように,世帯の対象患者数

※4

により負担上限月額を按分し

て設定するしくみが導入されています。

●上限額管理票による自己負担管理

 負担上限月額は,受診した複数の指定医療機関の定率負担合算額に

適用されます。このため,病院と薬局など,複数の指定医療機関利用

を考慮し,負担上限額の管理を行う必要があります。そこで,医療受

給者証とともに「自己負担上限額管理票」が交付されます。

 患者は指定医療機関で治療等をうけるたびに,その徴収額を管理票

に記入してもらい,自己負担累積額が負担上限月額に達した場合(指

定医療機関が確認),その月にそれ以上の費用徴収は行われません。

※3対象は,①継続して常時 生命維持管理装置を装着す る必要があり,かつ②日常 生活動作が著しく制限され ている患者です。 ※4これにより,個々の患者 の上限額が軽減され,世帯 の合計負担は患者が1人で ある場合と同水準以下にま でおさえられます。なお, 同一世帯内に難病と小児慢 性特定疾病の患者がいる場 合にも,同様に世帯の負担 上限月額が増えないよう按 分されます。 区分 特定疾患治療研究事業 特定医療費(新制度) 自己負担割合 3割負担 2割負担 負担上限月額の 認定方法 生計中心者の所得税による 患者が加入している医療保険上の世帯員の市町村民税(所得割)による 市町村民税非課税世帯 自己負担なし 本人の年収により自己負担あり 自己負担額の軽減 生計中心者が患者本人の場合,自己負担額は1/2,生計中心者が同じ2人 目以降の患者の自己負担額は1/10 世帯内に患者(難病,小児慢性特定疾病)が複 数人いる場合は負担額を按分 入院・外来の区別 入院・外来ごとに上限月額を設定 合算負担額に負担上限月額を適用 薬局での保険調剤 自己負担なし 自己負担あり(負担上限月額に含む) 訪問看護ステーション 自己負担なし 自己負担あり(負担上限月額に含む) 入院時の食事療養費 負担上限月額に含む 全額自己負担(既認定者は経過措置として,3年間,自己負担を1/2に軽減) 重症患者 自己負担なし 世帯の所得割に応じて自己負担あり(既認定の重症患者は経過措置として,3年間負担上限月 額の軽減あり) 高額な医療費を長期的に 支払いしている患者 - 医療費総額が5万円を超える月が年間6回以上ある方は負担上限月額の軽減あり 人工呼吸器等装着者 - 負担上限月額 1,000円 生活保護受給者 対象外 対象 負担上限月額 0円

特定疾患治療研究事業と新たな医療費助成制度

※負担上限月額は,①医療機関の自己負担(入院・外来および複数医療機関の合計額),②薬局での保険調剤の自己負担,③訪問看護ステー ションの自己負担(基本利用料)を合算した額について適用される。 ※複数疾病が認定されている場合も,疾病ごとではなく,患者単位ですべての自己負担を合算した額に適用される。 ※患者ごとの自己負担額は自己負担上限額管理表により管理され,負担上限月額を超えた段階で徴収されなくなる。

●所得区分に応じた高額療養費の自己負担限度額を適用

 これまで,特定疾患治療研究事業・小児慢性特定疾患治療研究事業

に係る療養(特定疾患給付対象療養)には,他の公費負担医療

※5

は異なり,所得区分に応じた高額療養費の自己負担限度額が適用され

ていました。新しい助成制度でも,この取扱いは変わりません(特定

疾病給付対象療養)。

 なお,特定疾患治療研究事業の対象疾病のうち,①スモン,②難治

性肝炎のうち劇症肝炎,③重症急性膵炎は,難病法の指定難病の要件

を満たさないため,難病法の医療費助成の対象とならず,平成27年1

月以降も継続して特定疾患治療研究事業の対象となります

※6

※5他の公費負担医療につい ては,所得区分にかかわら ず,年齢に応じて一律の自 己負担限度額が適用されて います。 ※6②難治性の肝炎のうち劇 症肝炎と③重症急性膵炎に ついては,平成26年中の認 定患者がその有効期間(原 則6ヵ月)にうけた療養が 対象です(新規受付は行わ れません)。

難病の特定医療費・患者負担と高額療養費の基本的なしくみ

⑴高額療養費の自己負担限度額 > 2割負担 > 負担上限月額の場合

負担上限月額 療養の給付等 高額療養費 特定医療費 患者負担 2割 医療保険 医療保険 医療保険 3割 7割 難病の医療費(指定特定医療の費用) 高額療養費の自己負担限度額

⑵2割負担 > 高額療養費の自己負担限度額 > 負担上限月額の場合

負担上限月額 療養の給付等 高額療養費 特定医療費 患者負担 2割 3割 7割 難病の医療費(指定特定医療の費用) 高額療養費の自己負担限度額

⑶高額療養費の自己負担限度額 > 負担上限月額 > 2割負担の場合

負担上限月額 療養の給付等 高額療養費 特定医療費 患者負担 2割 3割 7割 難病の医療費(指定特定医療の費用) 高額療養費の自己負担限度額

(7)

 小児慢性特定疾病対策の充実をめざし,児童福祉法が改正され,平

成27年1月から新しい医療費助成制度(小児慢性特定疾病医療支援)

が施行されています(助成の義務的経費化)。

 対象となる小児慢性特定疾病は,これまでの小児慢性特定疾患治療

研究事業の11疾患群・514疾病から14疾患群・704疾病に拡大されてい

ます

※1

。これにともない,対象患者数も,平成23年度の約11万人か

ら27年度は約14.8万人に拡充されます。

●世帯の所得に応じた負担上限月額を受給者証に記載

 医療費助成(指定小児慢性特定疾病医療支援

※2

についての小児慢

性特定疾病医療費の支給)には,世帯の所得等に応じた負担上限月額

があり,患者(保護者)負担は同一月で負担上限月額までです。ただ

し,入院時食事の標準負担額等は原則1/2が患者負担です。

 負担上限月額は,世帯の所得階層に応じて設定され,医療費支給認

定時に医療受給者証に記載されます。所得階層は難病の医療費助成と

同じで,負担上限月額

※3

はその1/2で設定されています。

●負担上限月額が医療費の2割を超える場合は2割負担

 患者ごとの負担上限月額とは別に,患者負担には2割の上限が設定

されています。このため,医療費の2割が患者ごとの負担上限月額よ

りも低い場合は,患者負担は低い方の2割となります。

 医療保険の給付は小児慢性特定疾病医療費に優先します(保険優

先)。したがって,小児慢性特定疾病医療費の額は,医療保険の自己

負担相当額(原則3割または高額療養費の自己負担限度額)から,そ

の患者の負担上限月額を差し引いた額となります。

 なお,医療保険の定率負担は,義務教育就学前は2割です。したがっ

て,2割から負担上限月額を差し引いた額

※4

が公費です。負担上限

月額が2割よりも高い場合

※5

には,公費は発生しません。

4 小児慢性特定疾病の新しい医療費助成制度

※2指定医療機関である病 院・診療所での治療等,薬 局での調剤,訪問看護ス テーションの訪問看護をい います。 ※1これまでの514疾病が細 分化されて597疾病に再整 理されるとともに(対象者 は同じ),新規で107疾病が 追加され,合計740疾病と なっています。 ※4高額療養費の自己負担限 度額が2割よりも低い場合 には,自己負担限度額から 負担上限月額を差し引いた 額が公費となります。 ※5高額療養費の自己負担限 度額が2割よりも低い場合 には,患者負担は自己負担 限度額までとなります。 ※3基本的なしくみは,世帯 の単位や軽減を含めて,難 病の医療費助成と同様と なっています。 標準負担額 医療保険 負担上限月額 医療保険小児慢性特定疾病の医療費 2割 療養の給付等 小児慢性 入院時食事療養費等 小児慢性 患者負担1/2 患者負担 標準負担額 医療保険 2割 医療保険 負担上限月額 療養の給付等 入院時食事療養費等 小児慢性 患者負担1/2 患者負担 小児慢性特定疾病の医療費 階層区分 階層区分の基準 (( )内の数字は, 夫婦2人子1人世帯の場合 における年収の目安) 自己負担上限額(患者負担割合:2割,外来+入院) 原則 既認定者(経過措置3年間) 一般 重症※ 人工呼吸器 一般 重症患者現行の 等装着者 人工呼吸器等装着者 Ⅰ 生活保護 ― 0円 0円 0円 0円 0円 0円 Ⅱ 低所得Ⅰ 市町村民税 非課税 (世帯) (~80万円) 1,250円 1,250円 500円 1,250円 1,250円 500円 Ⅲ 低所得Ⅱ (80万円超~) 2,500円 2,500円 2,500円 Ⅳ 一般所得Ⅰ 課税以上7.1万円未満市町村民税 (約200万円~約430万円) 5,000円 2,500円 2,500円 2,500円 Ⅴ 一般所得Ⅱ 7.1万円以上25.1万円未満市町村民税 (約430万円~約850万円) 10,000円 5,000円 5,000円 Ⅵ 上位所得 市町村民税25.1万円以上(約850万円~) 15,000円 10,000円 10,000円 入院時の食費 1/2自己負担 自己負担なし

新たな医療費助成における負担上限月額

※重症:①高額な医療が長期的に継続する「高額治療継続者」(医療費総額が5万円/月(例えば医療保険の2割 負担の場合,医療費の自己負担が1万円/月)を超える月が年間6回以上ある場合),②重症者の基準に 該当する「療養負担過重患者」のいずれか。 区分 小児慢性特定疾患治療研究事業 小児慢性特定疾病医療支援(新制度) 自己負担割合 3割負担 2割負担 負担上限月額の 認定方法 生計中心者の所得税による 患者が加入している医療保険上の世帯員の市町村民税(所得割)による 市町村民税非課税世帯 自己負担なし 世帯の年収により自己負担あり 自己負担額の軽減 自己負担額は特定疾患治療研究事業の1/2,生計中心者が同じ2人目以降 の患者の自己負担額は1/10 自己負担額は大人の難病の1/2,世帯内に患 者(難病,小児慢性特定疾病)が複数人いる場 合は負担額を按分 入院・外来の区別 入院・外来ごとに上限月額を設定 合算負担額に負担上限月額を適用 薬局での保険調剤 自己負担なし 自己負担あり(負担上限月額に含む) 訪問看護ステーション 自己負担なし 自己負担あり(負担上限月額に含む) 入院時の食事療養費 負担上限月額に含む 1/2自己負担(既認定者は経過措置として,3年間,自己負担なし) 重症患者 自己負担なし 世帯の所得割に応じて自己負担あり(負担上限月額の軽減あり) 高額な医療費を長期的に 支払いしている患者 - 医療費総額が5万円を超える月が年間6回以上ある場合は負担上限月額の軽減あり 人工呼吸器等装着者 - 負担上限月額 500円

小児慢性特定疾患治療研究事業と新たな医療費助成制度

※負担上限月額は,①医療機関の自己負担(入院・外来および複数医療機関の合計額),②薬局での保険調剤の自己負担,③訪問看護ステー ションの自己負担(基本利用料)を合算した額について適用される。 ※複数疾病が認定されている場合も,疾病ごとではなく,患者単位ですべての自己負担を合算した額に適用される。 ※患者ごとの自己負担額は自己負担上限額管理表により管理され,負担上限月額を超えた段階で徴収されなくなる。

(8)

 診療報酬請求書と診療報酬明細書(レセプト)の記載方法について

は,通知「診療報酬請求書等の記載要領等について」で定められてい

ます。高額療養費との関連については,医科

※1

では次のとおり診療

報酬明細書の記載方法が示されています。

⑴患者が提示する限度額適用認定証(患者の自己負担限度額の所得区

分を示すために保険者が発行した証書)にもとづき,所得区分につ

いて「特記事項」欄に記載要領で定められた略号(電子請求の場合

はコード)を記入します。

⑵患者が公費負担医療の対象者に該当する場合も同様の略号・コード

を使用します。ただし,高額療養費の所得区分に応じた自己負担限

度額が適用される難病患者等の多数回該当については,別の略号・

コードを記載します。また,70歳以上の難病患者等については,別

の略号・コードが設定されています。

⑶保険医療機関で高額療養費を現物給付した場合には,入院における

「負担金額」欄,入院外における「一部負担金額」欄に,高額療養

費現物給付後の患者の一部負担額を記入します

※2

⑷患者が公費負担医療対象者に該当する場合は,さらに公費負担に係

る額を記入します。

●所得区分に応じた略号・コード(「特記事項」欄)の変更

 平成27年1月からの高額療養費の見直しと,難病患者・小児慢性特

定疾病患者に対する医療費助成制度の見直しをうけて,レセプトの記

載要領も併せて改正されています。

 具体的には,「特記事項」欄に記載する高額療養費および難病患者

等に関する医療費助成制度に係る「特記事項」欄に記載する略号・

コードが,下記の部分について変更されています。

5 レセプト記載要領の変更

※1歯科・調剤についても同 様に定められています。 ※2高額療養費の支払がない 場合は記載しません。

高額療養費の所得区分に応じた略号・コード(「特記事項」欄)

所得区分※ 略号(コード) 多数回該当 ①区分(Ⅳ) 健保:標準報酬月額28万円以上/国保:課税所得145万円以上 上位(17) 多上(22) ②区分(Ⅲ) 健保:標準報酬月額26万円以下/国保:課税所得145万円未満 一般(18) - ③区分(ⅠまたはⅡ) 低所得者(市町村民税非課税) 低所(19) - ⑵70歳以上(難病患者等の該当患者のみ) 所得区分※ (コード)略号 難病患者等の多数回該当 ①区分A ㋐健保:標準報酬月額83万円以上/国保:旧ただし書所得901万円超 区ア(26) 多ア(31) ②区分B ㋑健保:標準報酬月額53~79万円/国保:旧ただし書所得600~901万円 区イ(27) 多イ(32) ③区分C ㋒健保:標準報酬月額28~50万円/国保:旧ただし書所得210~600万円 区ウ(28) 多ウ(33) ④区分D ㋓健保:標準報酬月額26万円以下/国保:旧ただし書所得210万円以下 区エ(29) 多エ(34) ⑤区分E ㋔低所得者(市町村民税非課税) 区オ(30) 多オ(35) ※限度額適用認定証または指定難病患者・特定疾患治療研究事業対象者・小児慢性特定疾病患者の医療受給者証の適用区分 ⑴70歳未満  難病法の特定医療費の受給者には,都道府県に より医療受給者証が発行されます。  受給者証の公費負担者番号の法別番号は「54」 です。実施機関番号は「501」と「601」の2種類 に分かれており,「501」は3年間(平成27年1月 1日~平成29年12月31日)の経過的特例が適用さ れる既認定者です。  受給者証には,所得や治療の状況に応じて設定 された負担上限月額が記載されています。さらに, 受給者証に加えて自己負担上限額管理票が発行さ れ,患者は受診の際に,受給者証と管理票を指定 医療機関の窓口に提出します。 ●負担上限月額まで医療費の2割を徴収  特定医療費の制度は,医療保険の医療費3割負 担を2割負担に軽減する制度です。患者ごとの負 担上限月額に達するまでは,医療費の2割を徴収 します。ただし,70歳以上で1割負担が適用され る患者については,1割を徴収します。  なお,同一世帯内に複数の難病患者または小児 慢性特定疾病医療費の対象患者がいる場合は,世 帯内の患者数に応じて負担上限月額が調整される ことから,原則とは異なる負担上限月額が受給者 証に記載されています。 ●管理票により負担上限月額を管理  負担上限月額は,複数の指定医療機関を受診し た場合,入院・外来を問わず,すべての自己負担 額を合算した上で適用されます。このため,指定 医療機関は,患者ごとに自己負担上限額管理票に より徴収額の管理を行います。  指定医療機関は,患者から自己負担を徴収した 際,管理票に医療費総額(10割分),自己負担額, 自己負担の累積額(月額)を記載し,自己負担額 徴収欄に押印します。  医療費総額については,特定医療に係る診療と それ以外の診療とに分かれる場合,管理票には特 定医療に係る医療費の総額のみを記載します。徴 収額に10円未満の端数がある場合は,四捨五入し た額を自己負担額の欄に記載します。  なお,患者からの自己負担の徴収は,原則とし て受診日に行われるため,管理票への記載も受診 日に行います。訪問看護サービス等で,利用日の 翌月に利用料を請求する場合には,利用月の自己 負担の累積額を確認したうえで,患者から徴収し, その額を管理票に記載します。 ●負担上限月額に達して以降は徴収せず  自己負担の累積額(月額)が負担上限月額に達 した際には,所定欄に日付,医療機関名,確認印 を押印します。その欄に医療機関名の記載のある 管理票を所持している受給者について,その月は 自己負担を徴収しません。  ただし,医療費総額については「高額かつ長 期」等の確認に使用するため,患者からの申し出 があった場合など,必要に応じて自己負担上限額 に達した後も5万円まで管理票に記載します。 ●食事の標準負担額は上限額管理の対象外  入院時食事(生活)療養の標準負担額は,負担 上限月額の対象とはならないため,標準負担額を 徴収した場合でも管理票には記載しません。  なお,既認定者(実施機関番号「501」の受給者証) については,標準負担額の2分の1の額を徴収し ます。レセプトには標準負担額の全額(2分の1 にする前の金額)を記載します。 ●所得区分に応じた高額療養費の適用  難病の特定医療費と小児慢性特定疾病医療費 (および特定疾患治療研究事業)については,通 常の高額療養費に準じて,所得区分別の自己負担 限度額が適用されます。このため,受給者証に記 載されている高額療養費の所得区分をレセプトの 特記事項の欄に記載します。  ただし,平成27年12月31日までは,所得区分の 記載欄(自己負担限度額の適用)について特例が 設けられています(→20頁)。

難病法の特定医療費:指定医療機関窓口での自己負担徴収

5 4 0 1 5 0 1 1 法別番号 都道府県番号 実施機関番号 検証番号 1 6 ××薬局 6,000円 1,200円 7,200円

1 6 ◯◯◯病院 30,000円 6,000円 6,000円

1 20 ◯◯◯病院 25,000円 2,800円 10,000円

1 20 ◯◯◯病院

1 20 ××薬局 4,000円 10,000円 0012345 ◯◯ △△ 27 1

(9)

【外来1】 一般の健康保険の加入者(3割)外来の場合 ○入院外医療費 5,000点  ○特定医療費(低所得者Ⅰ;負担上限月額2,500円) 5,000 2,500  ・医療保険 50,000円×7割=35,000円 ・特定医療費 50,000円×3割-2,500円(公費①)=12,500円 ・患者自己負担額 2,500円 50,000円 35,000円(医療保険) 15,000円 12,500円(特定医療費) 2,500円(患者自己負担) 7割 3割 【外来2】 70歳以上(誕生日が昭和19年4月2日以降の者)の者(2割)外来の場合 ○入院外医療費 5,000点  ○特定医療費(低所得者Ⅰ;負担上限月額2,500円) 5,000 2,500 8,000  ・医療保険 50,000円×8割=40,000円・高額療養費 50,000円×2割-8,000円=2,000円 ・特定医療費 8,000円-2,500円(公費①)=5,500円 ・患者自己負担額 2,500円 50,000円 40,000円(医療保険) 10,000円 2,000円(高額療養費) 8,000円 5,500円(特定医療費) 2,500円(患者自己負担) 8割 2割 【外来3】 70歳以上75歳未満(軽減特例措置対象者)の外来の場合 ○入院外医療費 5,000点  ○特定医療費(一般所得者Ⅱ;負担上限月額10,000円) 5,000 10,000  ・医療保険 50,000円×8割=40,000円 ・指定公費医療 50,000円×1割=5,000円 ・患者自己負担額 50,000円×1割=5,000円 50,000円 40,000円(医療保険) 10,000円 5,000円(指定公費医療) 5,000円(患者自己負担) 8割 2割     1割 1割 【外来4】 後期高齢者医療の加入者(1割)外来の場合 ○入院外医療費 5,000点  ○特定医療費(低所得者Ⅰ;負担上限月額2,500円) 5,000 2,500  ・医療保険 50,000円×9割=45,000円 ・特定医療費 50,000円×1割-2,500円(公費①)=2,500円 ・患者自己負担額 2,500円 50,000円 45,000円(医療保険) 5,000円 2,500円(特定医療費) 2,500円(患者自己負担) 9割 1割 【入院1】 経過的特例の適用者【既認定者】の場合(実施機関番号501番)(入院日数15日/3割負担) ○入院医療費 20,000点  ○特定医療費(一般所得者Ⅱ;負担上限月額10,000円) 20,000 10,000 45 45 28,800 28,800 11,700 11,700 実施機関番号501の者は経 過的特例の適用のため,標 準負担額の1/2を公費で 負担することになるが,レ セプト上は標準負担額の全 額を記載する。 ①療養の給付 200,000円 140,000円(医療保険) 60,000円 50,000円(特定医療費) 10,000円(患者自己負担) 7割 3割 ②入院時食事療養費 28,800円 28,800円−11,700円=17,100円(医療保険) 11,700円 5,850円(特定医療費) 5,850円(患者自己負担) ①療養の給付  ・医療保険 200,000円×7割=140,000円  ・特定医療費    200,000円×3割−10,000円(公費①)=50,000円  ・患者自己負担額 10,000円 ②入院時食事療養費  ・医療保険 28,800円−11,700円=17,100円  ・特定医療費    11,700円×1/2=5,850円  ・患者自己負担額 5,850円 【入院2】 経過的特例の適用外の者(実施機関番号601番)(入院日数15日/3割負担) ○入院医療費 20,000点  ○特定医療費(一般所得者Ⅱ;負担上限月額20,000円)  入院時食事療養費の食事療養標準負担額については,特定医療の給付対象外であるため,公費欄の食事 療養に関する請求と標準負担額の欄に「0」を記載します。 20,000 20,000 45 0 28,800 0 11,700 0 ①療養の給付 200,000円 140,000円(医療保険) 60,000円 40,000円(特定医療費) 20,000円(患者自己負担) 7割 3割 ②入院時食事療養費 28,800円 28,800円−11,700円=17,100円(医療保険) 11,700円(患者自己負担) ①療養の給付  ・医療保険 200,000円×7割=140,000円  ・特定医療費    200,000円×3割−20,000円(公費①)=40,000円  ・患者自己負担額 20,000円 ②入院時食事療養費  ・医療保険 28,800円−11,700円=17,100円  ・患者自己負担額 11,700円 既認定者は経過的特例の適 用のため,標準負担額の1 /2を公費で負担すること になるが,レセプト上は標 準負担額の全額を記載する。

(10)

 指定難病と小児慢性特定疾病の患者の高額療養 費の所得区分は,これまでと同様に,都道府県等 が医療保険の保険者に照会して,医療受給者証に 記載します。新制度の施行と高額療養費の見直し が同日のため,医療受給者証の所得区分と自己負 担限度額は,次のように取り扱われています。 ⑴原則として,医療受給者証の所得区分欄には見 直し後(平成27年1月1日時点)の高額療養費 の所得区分が記載されます【→レセプト「特記 事項」欄は受給者証の所得区分に応じ記載】。 ⑵①医療保険の保険者への照会に時間がかかった 場合などは,所得区分欄が「空欄」となった 医療受給者証が交付されます【→レセプト「特 記事項」欄へは記載しない】。 ②このとき,自己負担限度額は80,100円+(医療 費-267,000円)× 1%(70歳以上の人は入院 44,400円,外来12,000円)が適用されます。 ③この取扱いは平成27年1月~12月に適用され ますが,この取扱いにともなう高額療養費の 給付額の事後調整は行われません。 ⑶上記⑵に該当しても,次の場合には所得区分に 応じた自己負担限度額が適用されます。 ①70歳以上の現役並み所得者【→レセプト「特 記事項」欄は「現役並み」として記載】 ②限度額適用認定証等をもつ患者【→レセプト 「特記事項」欄は認定証に応じて記載】

平成27年中の医療受給者証と高額療養費(自己負担限度額)の取扱い

  原則的な取扱い ①従来の特定疾患治療研究事業【小児慢性特定疾患治療研究事業】の対象患者については,新制度の申請に当たって,平成26年12月31日時点で従来の事業基準に照らして引き続き医療費助成を行うべきと認めら れた患者を新制度の対象患者として支給認定し(既認定者),新制度への移行が円滑に進むように,平成 27年1月1日より前に医療受給者証の交付を行う。 ②既認定者以外の対象患者(新規認定者)についても,平成27年1月1日前に申請の受付を開始する。 ③このとき都道府県等は,保険者に対し高額療養費の見直しにより変更された後の医療保険の所得区分につ いて必要な照会等を行い,変更後の所得区分を医療受給者証に記載する。 ※医療受給者証が平成27年1月前(法施行前)に交付された場合でも,支給認定および所得区分に係る保険 者の認定は平成27年1月1日付で行われたこととして取り扱う。   例外的な取扱い ⑴暫定的な所得区分による取 扱い ①都道府県等がA③の照会等を保険者に対して行ったとき,保険者からの連絡や都道府県 等での所得区分の変更手続に一定の時間が必要となることなどにより,医療受給者証の 交付が平成27年1月1日よりも遅れる可能性がある場合には,医療受給者証における 医療保険の所得区分の記載欄を空欄として交付する。 ②医療保険の所得区分の記載欄が空欄となっている医療受給者証をもつ患者については, 高額療養費の自己負担限度額を次のとおり取り扱う。 ●70歳未満:80,100円+(医療費-267,000円)× 1%【小児慢性も同じ】 ●70歳以上(入院療養):44,400円 ●70歳以上(外来療養):12,000円 ③この取扱いは,患者の医療受給者証の変更等により手続が煩雑になるなどによる患者の 不利益を避けるため,平成27年12月31日まで行うことを差し支えない。 ④この取扱いにともなう高額療養費の給付額の事後調整は行わない。 ※平成27年12月31日以前に医療受給者証の更新が行われる場合には,医療受給者証に医 療保険の所得区分の記載欄に記載を行う(その更新の前に,都道府県等において速やか に新たな所得区分を患者に連絡することが可能な場合には,これを妨げない)。 ※都道府県等で照会等を行うのに時間を要し,医療受給者証の交付が遅れる可能性がある 場合(既裁定者は平成27年1月1日よりも遅れる可能性がある場合)には,上記と同 様に,医療受給者証の医療保険の所得区分の記載欄を空欄として交付することも差し支 えない(その後の保険者への照会等により所得区分を把握した後に患者に連絡すること も可能)。 ⑵限度額適用認 定証等をもつ 患者の取扱い ⑴にかかわらず,平成27年1月1日から12月31日までの間,70歳以上の現役並み所得者, および医療機関に「限度額適用認定証」または「限度額適用・標準負担額減額認定証」を 提出して特定疾病給付対象療養をうけた患者には,所得区分に応じた自己負担限度額を適 用して高額療養費の支給を行う(経過措置)。

 介護保険の利用者負担は,これまでは所得にかかわらず一律1割負

担でしたが,平成27年8月から,相対的に負担能力のある一定以上所

得者に2割負担が導入されます。

●本人の合計所得金額160万円(年金280万円)以上が基本

 2割負担が適用される一定以上所得者の基準は,本人の合計所得金

※1

が160万円以上(単身・年金収入のみの場合で年収280万円以上)

であることを基本とします。モデル年金や平均的な消費支出の水準を

上回る負担可能な水準として,第1号被保険者(65歳以上)のうち所

得上位20%

※2

に相当する基準となっています。

 ただし,合計所得金額が160万円以上でも,①年金収入以外の収入

が中心の場合は,実質的な所得が280万円に満たないケースが,②夫

婦世帯の場合は,配偶者の年金が定額で世帯としての負担能力が低い

ケースがあります。そこで,「年金収入+その他の合計所得金額」が

単身280万円未満,2人以上世帯346万円

※3

未満の場合は,合計所得

金額が160万円以上でも1割負担が適用されます。

●個人単位での判定と世帯での判定

 合計所得金額160万円の判定は,第1号被保険者個人の合計所得金

額によって行われます。160万円未満の場合は,世帯内の他の第1号

被保険者の所得状況にかかわらず,1割負担となります。

 160万円以上の場合は,本人と世帯内の他の第1号被保険者の「年

金収入+その他の合計所得金額」の合算額が346万円(単身280万円)

以上であれば本人は2割負担です(この場合も,世帯内の他の第1号

被保険者は合計所得金額160万円未満であれば1割負担です)。

※1収入から,公的年金等控 除や給与所得控除,必要経 費を控除した後で,基礎控 除や人的控除等を控除する 前の額をさします。 ※2要介護者の所得分布は, 被保険者全体の所得分布と 比較して低いため,被保険 者の上位20%に相当する 基準を設定しても,実際に 影響をうけるのは,在宅 サービスの利用者のうち 15%程度,特養入所者の 5%程度と推計されていま す。 ※3280万円に国民年金の平 均年額(5.5万円×12)を 加算した額として設定され ています。

3

介護保険の負担割合・高額介護サービス費の見直し(平成27年8月)

1 一定以上所得者への2割負担導入

一定以上所得者の判定基準

1割負担 第1号 被保険者 本人の 合計所得金額が 160万円以上 本人の 合計所得金額が 160万円未満 同一世帯の1号被保険者の 年金収入 + その他の合計所得金額 < 1割負担 (給与収入や事業収入等から 給与所得控除や必要経費を 控除した額) 単身:280万円 2人以上:346万円 2割負担 下記以外の場合

(11)

●判定方法と世帯構成の変更に伴う負担割合の変更

 負担割合の判定は,システムによる自動判定が行われ,本人の申請

は不要です(被保険者には負担割合証が交付されます)。

 なお,「年金収入+その他の合計所得金額」の判定は,世帯構成の

変更が生じたときに負担割合が変更になるケース

※4

が生じます。こ

の場合は,(所得更正とは異なり)新たな負担割合の適用は遡及せず,

①世帯構成の変更月は従前の負担割合が,②翌月(転入日等が月の初

日の場合はその月)からは新たな負担割合が適用されます。

●国民健康保険団体連合会の審査支払での確認・過誤調整

 負担割合証の差替えがあったにもかかわらず本人が旧証で利用した

など,サービス事業所から誤った負担割合にもとづく請求が行われた

場合は,負担割合不一致のため国保連合会での請求が通らないことと

なります。このときは,レセプトの返戻・再請求での対応となり,利

用者負担の差額は事業所と利用者の間で調整が必要です。

●事業所が負担割合を確認できない場合は2割を仮徴収

 負担割合証を忘れるなど,サービス事業所で正しい負担割合を確認

できない場合は,(全額徴収ではなく)2割負担分を仮徴収する取扱

いが可能です。この場合,後に1割負担該当が確認されれば,差額の

1割分をサービス事業所から本人に返還する扱いとなります。

※4次のようなケースが想定 されます。  ①他市町村からの第1号被 保険者の転入  ②同一市町村内で他世帯か らの第1号被保険者の転居  ③世帯内の第2号被保険者 の65歳到達  ④世帯内の第1号被保険者 の死亡

 平成27年8月からの一定以上所得者への2割負担導入にともない,

高額介護(介護予防)サービス費の自己負担限度額が見直されます。

見直しの対象は医療保険の「現役並み所得者」に相当する人で,自己

負担限度額が37,200円から44,400円に引上げられます。

●課税所得145万円以上がいる世帯に44,400円を適用

 高額介護サービス費の自己負担限度額44,400円が適用される所得基

準としては,高齢者医療制度の「現役並み所得者」判定と基本的に同

じ課税所得・収入の基準が採用されます

※1

⑴世帯内に課税所得145万円以上の第1号被保険者がいる場合,世帯

の自己負担限度額は44,400円です。「課税所得」とは,収入から公

的年金等控除,必要経費,基礎控除,給与所得控除等の控除金額(年

少扶養控除廃止に伴う調整控除を含む)を差し引いた後の額です。

⑵上記⑴に該当しても,世帯内の第1号被保険者の収入の合計が520

万円(本人1人のみの場合は383万円)未満の場合には,世帯の自

己負担限度額は37,200円です。

「収入」とは所得税法上の収入金額で,

公的年金等控除,必要経費等を差し引く前の金額です(退職所得に

係る収入金額は除く。非課税年金等の非課税収入も除く)。

●公費負担医療受給者は37,200円の自己負担限度額で現物給付

 これまで公費負担医療受給者については,高額介護サービス費と公

費負担を一体で現物給付しています。このとき,審査支払処理を一体

で行うために,高額介護サービス費の自己負担限度額は所得にかかわ

らず,個人で一律37,200円としています。

 平成27年8月以降の現役並み所得者も同様の取扱いとし,公費負担

医療受給者であれば37,200円の自己負担限度額で現物給付となります

(高額介護サービス費適用後の37,200円が公費負担の対象)。

※1高齢者医療の現役並み所 得者判定では,平成27年1 月からの高額療養費の見直 しにともない,⑵に「旧た だし書所得210万円以下」 の基準が設けられています。 これについては次の理由か ら導入されません。  ①高齢者医療でも経過措置 が講じられ,現時点の70 歳以上には旧ただし書所得 210万円の判定が導入され ないため,介護保険で導入 すると,現時点での70歳以 上に「介護で旧ただし書所 得判定が行われ,医療では 行われない」という逆転現 象が生じる。  ②高額療養費(一般所得) 44,400円・高額介護サー ビス費(現役並み所得者) 44,400円なので,旧ただし 書所得判定を導入しなくて も,介護が高くなる逆転現 象は起きない。

2 高額介護サービス費の自己負担限度額の見直し

高額介護(介護予防)サービス費の自己負担限度額の見直し

高額介護(介護予防)サービス費 医療保険の高額療養費 自己負担限度額(月額/世帯) 70歳以上の自己負担限度額 (月額/世帯) ~平成27年7月 平成27年8月~ 現役並み所得者(27年8月~) 37,200円 44,400円 80,100円+(医療費-267,000円)× 1%  【多数回該当44,400円】 一般 37,200円 44,400円 市町村民税世帯非課税等 24,600円 24,600円 年金収入80万円以下等 個人15,000円 個人15,000円

参考:本人の合計所得金額が160万円となる例

●単身の場合  B,Cの例では実質的な収入が280万円より少ないことから,1割負担に戻す どのケースも 合計所得金額 160万円 給与所得 160万円 年金収入 280万円 事業所得 160万円 年金収入 79万円 年金収入 79万円 〈雑所得〉 160万円 (公的年金等控除後) 〈事業所得〉 160万円 (必要経費控除後) 〈給与所得〉 160万円 (給与所得控除後) 【年金収入280万円】 【基礎年金79万円+ 事業所得160万円=239万円】 【基礎年金79万円+給与所得160万円=239万円】 ⇒2割 ⇒1割 ⇒1割 ●2人以上の場合  Eの例では世帯収入が346万円より少ないことから,1割負担に戻す どのケースも 合計所得金額 160万円 本人年金収入 280万円 世帯の 年金収入 346万円 本人年金収入 280万円 配偶者年金収入 66万円 〈雑所得〉 160万円 (公的年金等控除後) 〈雑所得〉 160万円 (公的年金等控除後) 【本人の年金収入280万円のみ】 ⇒本人1割,配偶者1割 【本人:年金収入280万円+ 配偶者:基礎年金66万円(平均受給額)】 ⇒本人2割,配偶者1割 D E

参照

関連したドキュメント

独立行政法人福祉医療機構助成事業の「学生による家庭育児支援・地域ネットワークモデ ル事業」として、

いしかわ医療的 ケア 児支援 センターで たいせつにしていること.

法制執務支援システム(データベース)のコンテンツの充実 平成 13

在宅の病児や 自宅など病院・療育施設以 通年 病児や障 在宅の病児や 障害児に遊び 外で療養している病児や障 (月2回程度) 害児の自

在宅医療の充実②(24年診療報酬改定)

市内15校を福祉協力校に指定し、児童・生徒を対象として、ボランティア活動や福祉活動を

平成 支援法 へのき 制度改 ービス 児支援 供する 対する 環境整 設等が ービス また 及び市 類ごと 義務付 計画的 の見込 く障害 障害児 な量の るよう

イ小学校1~3年生 の兄・姉を有する ウ情緒障害児短期 治療施設通所部に 入所又は児童発達 支援若しくは医療型 児童発達支援を利