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特集にあたって

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Academic year: 2021

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特集にあたって

平沢冷

1 I1111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111nJIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII1I111111 研究開発マネジメントへの関心が最近再び高まってき た.今回の高まりの背景には新し L 、 L 、くつかの要因があ る.製造業の研究産業化や研究開発組織の国際化の進展 等がそれであり,研究開発における創造性と生産性の向 上が一段と求められるとともに,研究開発マネジメント の普遍化も新たな課題となってきた.また,わが国の経 済発展の原動力でもある技術開発の仕組みに対する外国 からの熱い眼差しも,改めてわが国の研究開発マネジメ ントを見直す契機となっている. 研究開発マネジメントの担当領域は,大きく 3 つに区 分される.第 1 は研究開発戦略の形成,中長期計画の策 定,研究開発組織の整備等に関わる administration, 第 2 に,整備された組織を前提として行なわれる研究開 発テーマの選定,研究開発資源の活用,研究開発成果の 活用等にかかわる狭義の management ,そして第 3 は 日常的な研究開発の進捗管理,研究開発の人事管理,情 報システムを含む研究開発インフラの管理等のいわゆる

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本特集では, これら 3 領域を含む広義の研究 開発マネジメントを対象とし,わが国の代表的企業で展 開されている先進的な事例を中心にして,その実態を紹 介したい. 事例の第 1 は,鉄鋼産業に関するものである.鉄鋼産 業は園内市場の成熟化に伴い,事業の国際的展開や多角 化の必要にせまられているが,神戸製鋼所は早くからそ のような課題に取り組み,成果をあげてきた.このよう な企業における,新しい技術開発戦略の策定過程を中心 にして,その対応の仕方を本社技術開発本部の森脇亜人 民に紹介していただいた. 自動車産業における研究開発マネジメントの課題は, 要素技術の開発と,設計,生産部門との密接な連携シス テムの構築にあり,個性的でパランスのとれた車を短期 ひらさわ りょう 東京大学教養学部 干 153 目黒区駒場 3-8-1

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聞で開発する組織的能力の形成が関われている. トヨタ 自動車技術管理部の服部秀雄氏に,このような視点から 研究開発組織聞の連携システムとそのマネジメントの在 り方について紹介していただいた. 狭義の研究開発マネジメントを最も必要としているの は電機産業においてであろう.現代の電機産業は材料, 部品,装置,システム,ソフトにわたる広範な技術領域 に関わり,その効果的な融合により,多数のまた多様な 製品を生み出している.そのためには多分野の専門的研 究者を糾合し,てその英知を統合できる柔軟な組織運営 が図られねばならない.日立製作所研究開発推進本部の 桑原裕氏に中央研究所を中心としたこのような研究開発 マネジメントの事例について紹介していただいた. 事例の最後は,花王の研究開発支援情報システムにつ いてで,特許・技術情報部の岡本陣公彦氏に紹介してい ただいた.花王は早くから社内の情報システムの強化に 勉めてきたことでも有名であるが,強力な研究開発支援 情報システムのもとで研究開発組織をフラット型にし, 自律性の高い研究開発システムとしてそれを見事に機能 させている様子が述べられている. 以上のような事例を通して,研究開発マネジメントの 実態と多様な局面を理解していただければ幸いである. そして最後に,科学技術と経済の会の丸毛一彰氏に,国 際比較の観点からわが国の研究開発マネジメントの特殊 性を論じていただき,今後取り組むべき課題を明確にし 7こ L\ 研究開発マネジメントは,研究開発行為の主体である 研究者を対象としたマネジメント・システムとして取り 扱うべきものであって,主体を離れて,個別のマネジメ ント・ツール,手法等を独立に論じても,実用的にはほ とんど意味をなさない.なぜなら,研究者の深い専門的 英知や意図を単純には外在化させることが困難であるか らである.このような悪構造の事象に対するアプローチ として,主体内在型の発展的方法論が有効であろう.そ の具体的な様子を事例jから読み取っていただければ幸い である. オペレーションズ・リサーチ © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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