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全国高齢者に対する縦断調査における項目欠測の出現初回調査と追跡調査との比較

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Academic year: 2021

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1048 第46巻 日本公衛誌 第12号 平成11年12月15日

全国高齢者に対する縦断調査における項目欠測の出現

初回調査と追跡調査との比較 スギサワ ヒ デ ヒ ロ 杉澤 秀博 キシノ ヒロヒサ 岸野 洋久 スギハラ ヨウコ 杉原 陽子 シバタ ヒ ロ シ 柴田 博 目的 高齢者に対する縦断調査に基づいて,項目欠測の割合および関連要因が,初回調査と追跡 調査でどのように異なるかを検討することを目的としている。検討対象とした変数は,健康 指標(日常生活動作,認知能力,健康度自己評価,抑うつ尺度,PGCモラール尺度),生活 習慣(喫煙,運動,飲酒,肥満度),社会・経済指標(学歴,収入,社会的ネットワーク) である。 方法 分析データは,全国60歳以上の高齢者3,288人に対する計4回の縦断調査に基づいている。 調査は1987年から3年ごとに行われている。初回調査では2,200人,第1回追跡調査では 1,671人,第2回追跡調査では1,369人,第3回追跡調査では1,068人から回答をえた。調査 方法は訪問面接であった。欠測の要因として,基本属性(年齢,性),社会指標(教育年数, 配偶者の有無,就労の有無),健康指標(日常生活動作,認知能力),調査への協力度および 前回調査の欠測状況を位置づけた。分析に際しては,尺度(日常生活動作,PGCモラール 尺度,抑うつ尺度)を構成したり,一括して分析する場合が多い項目群(生活習慣,社会的 ネットワーク)では,項目群ごとに分析し,1項目でも欠測がある場合には欠測とした。 結果 1. 抑うつ尺度,PGCモラール尺度,収入,生活習慣では欠測の割合が5%以上であり, これらの割合は追跡期間中大きな変化はみられなかった。  2. 項目欠測が高かった抑うつ尺度,PGCモラール尺度,収入あるいは生活習慣につい ては,抑うつとPGCモラール尺度については項目欠測をもつ人の特性はある程度共通して いたものの,それ以外はそれぞれ異なっていた。その特性は追跡調査のいずれも大きな変化 がみられなかった。  3. 項目欠測が高かった抑うつ尺度,PGCモラール尺度,収入あるいは生活習慣につい ては,前の調査で欠測であったり,また,調査への協力度が低い場合には,欠測となる割合 が高かった。 結論 項目欠測は無作為に生じているのではなく,ある特徴をもっている人に集中してみられる こと,そして,その特徴は項目によって異なるものの,追跡期間中ではあまり変化しないこ とが示唆された。 Key words : 項目欠測,追跡調査,高齢者,全国標本

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