グランドチャレンジの追求
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(2) ■ 北野 宏明 ソニーコンピュータサイエンス研 究所 代表取締役社長 特定非営利活動法人システム・バ イオロジー研究機構 会長.沖縄科 学技術大学院大学 教授.ロボカッ プ国際委員会ファウンディング・ プレジデント.ソニー株式会社 執 行役員コーポレートエグゼクティ ブ. 工 学 博 士.World Economic Forum(世界経済フォーラム)AI & Robotics Council 委員.. いる.その中から出てきた新たなグランドチャレンジが,「2050 年までに,ノーベル賞級ま たはそれ以上の科学的発見を行う人工知能システムを開発する」というチャレンジである. 米国人工知能学会の会誌 AI Magazine や人工知能学会誌などでも構想を発表した.特に,生 命科学の分野を対象に考えている. このチャレンジの本質は,科学的発見という知的プロセスの深い理解と再定義であり,人 間の最もクリエイティブな活動の 1 つでありサイエンスをいかに人工知能上に再定義できる かにある.また,作業仮説として, 「大規模仮説空間の生成と検証」が再定義された科学的 発見の本質であると考える.また,言語を利用した世界認識の限界を,いかに打ち破るかと いうきわめて重要な問題が内包されている. また,知識が自律的に拡大再生産を行う状態になれば,その人工知能システムが生み出し た知識をどう理解するのかが,我々の日課となるであろう.それは,人工知能システムの自 律進化と新たな文明の誕生を意味するであろう.人類文明の進化は,道具の進化であり,経 済成長は,フロンティアの発見に依存する.知識を生み出す道具は,我々の文明のありかた を根本的に変え,大量の知識という新たなフロンティアを生み出していく.新たなグランド チャレンジは,究極のチャレンジの 1 つとなるであろう.. 情報処理 Vol.58 No.4 Apr. 2017. 271.
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