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サイバーフィジカルシステム:0.編集にあたって

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Academic year: 2021

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(1)特 集. サイバーフィジカル システム 0. 編集にあたって 中島 達夫(早稲田大学) 加藤 真平(名古屋大学).   サ イ バ ー フ ィ ジ カ ル シ ス テ ム(Cyber-Physical. を利用して拡張したものとしてサイバーフィジカル. Systems)は実世界内のさまざまなところに埋め込. システムを定義する.自動車のエンジン制御のよう. まれた情報技術を利用してより高度な社会を実現し. な制御への情報技術の応用から,ロボットや自動車. ようとしている.サイバーフィジカルシステムとい. の自動運転等の知能化,情報家電やスマートシティ. う用語が提案された初期は,センサから取得された. 等の非常に広い範囲を対象とする.. 情報を利用して,実世界をフィードバック制御する.  サイバーフィジカルシステムは,本質的には,ユ. ためのアクチュエータを実時間制御する側面が強か. ビキタスコンピューティング,スマートシティ,. ったが,スマートシティ等の実社会のさまざまな問. Internet of Things(IoT)等と大きな差はない.これ. 題を扱うようになり,エネルギーや物流の制御やビ. 908. らの技術は,すべて,我々の日常生活やビジネス環. ッグデータからの実世界情報の抽出等のさまざまな. 境をより効率化し,安全にし,快適にすることを目. 技術を融合する学問分野として成長している.現在. 指している.たとえば,エネルギー効率の向上や交. では, ユビキタスコンピューティングや IoT (Internet. 通渋滞の解消,災害時の適切な情報の提供,快適な. of Things)等とも大きく関係を持った分野としてさ. ライフスタイルの実現等,我々が抱えている多くの. まざまな研究開発が進められている.本稿では,実. 社会的問題を解決する可能性を提供する.. 世界に存在するさまざまなものに対して,情報技術.  サイバーフィジカルシステムを学問として確立し. 情報処理 Vol.55 No.9 Sep. 2014.

(2) ていくためには,個々のケーススタディの経験を総. するものの抽象化に拡張する.. 合して本質的な部分を抽出する必要がある.また,.  本特集では,現在,サイバーフィジカルシステム. サイバーフィジカルシステム分野の人材を育てるた. の先端で研究や開発を行っている大学や企業に活躍. めの方法論も必要となる.我々は,サイバーフィジ. する研究者の方々から,基本技術の外観,学問とし. カルシステムを学問としていくために,従来の類似. て昇華していくために必要な議論,現在の先端的な. の研究分野と異なり,サイバーフィジカルシステム. ケーススタディを紹介してもらう.. を従来のオペレーティングシステムの延長線上にあ.  現在,すでに多くの事例が存在しているが,全体. るものと考える.. を総括するようなフレームワークが提供できている.  従来のオペレーティングシステムでは,CPU,メ. わけではない.本特集では,現在の状況を総括する. モリ,I/O デバイスをリソースとしてそれらを制御. ことにより,サイバーフィジカルシステムを学問と. するための理論や技術を統合するための学問として. して昇華していくための今後の多くの議論のきっか. 位置づけられる.サイバーフィジカルシステムでは,. けとなることを期待している.. リソースを計算機内のリソースだけではなく,実世 界内に存在するエネルギー,交通トラフィック,人. (2014 年 6 月 16 日). 間のメンタルモデル等のさまざまな実世界内に存在. 情報処理 Vol.55 No.9 Sep. 2014. 909.

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