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松野武雄先生を送る

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Academic year: 2021

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(1)3. 橙野武雄.先生 を送 る 環境科学研究センター長 宮 脇. 松野武雄先生は本年(1986年)3月31日をもって横浜国立大学を停年退官され,名誉教授の称号を受けられ た。先生は,昭和48年4月本学に環境科学研究センターが創設されると共に,本学工学部安全工学科から新し く発足した本環境科学研究センターに移られ,初代センター長に就任された。その後,5期10年間にわたって, 本環境科学研究センターの創設以来の発展のために献身的に努力をして来られた。 松野教授は電気化学及び環境科学に専念されたが,とくに「電解用隔膜に関する研究」では昭和32年東京大 学より工学博士の学位を授与された。また,水銀による環境汚染防止の研究成果は広く国の内外で評価され, 我国ソーダ工業会の製法転換,さらに水銀法電解工場のクローズドシステム化に数々の技術的貢献をされた。 松野先生は,そのすぐれた識見と高潔温和な御人柄をもって,後輩研究者および学生を多数育成され,多く の有能な人材を輩出されている。また,本学環境科学研究センター長として,研究センターの発展に寄与され ると同時に,大学管理運営面においては,横浜国立大学評議員として長く大学行政にも参画された。昭和44年 ヰ、度の全学教務協議会委員長として,大学紛争時の授業再会に並々ならぬ努力をされたのも先生の御業績の一つ である。とくに,48年4月本環境科学研究センター創立にともない,当初から設立準備委貝として,参加され, 初代の研究センター長をはじめ,長年にわたって,その要職にあり,本研究センターの発展充実に多大の貢献 をされてきた。また,本学から排出される廃棄物等に関する各種委員会の初代委員長として,本学にはじめて 廃水処理施設を導入し,排水浄化センターの設立に多くの寄与をされた。 去る本年2月18日には松野先生の最終講義が学内で行なわれた。その際は本学教官ならびに卒業生,知友な ど約130名の人達が集まF),長年にわたる御研究の内容をはじめ,御自身の生いたちから我々が学ばなければ ならない人生訓,歩み方,さらに人間の生き方,どのようにチャンスをつかみ,それをどのように発展させて ゆくかという人生の機微にも触れた,深い内容と御人柄からあふれ出る興味あるお話を,一同多大な感銘をも って,うかがった次第である。 松野武雄名誉教授は,その略歴ならびに数多くの研究業績リストからもうかがえるように,第二次大戦後の 日本の工学界とくに電気化学,安全工学,環境科学の発展と共に生きてこられた。さらに本環境科学研究セン ターにおける紀要の創刊,定期的な出版・発行についても絶えず指導的な立場に立たれて,現在,本紀要も通 巻15巻を数えるに至っている。松野武雄名誉教授の13年間にわたる環境科学研究センターでの活動ならびに本 紀要の発行について絶えず御指導,御協力を戴いたことに,我々研究員一同心から感謝し,そのささやかなは なむけとして,特に本号を松野教授退官記念号としておとどけしたい。 我々環境科学研究センターのメンバーは,本センターの学問的,教育的な内容の充実に今後とも一層の努力 を期すると同時に,その成果が広く世に問われる本環境科学研究センター紀要を益々立派なものに育てあげて ゆくことを先生にお誓いし,我々の謝意を表したい。 同時に,今後とも松野武雄名誉教授が横浜国立大学環境科学研究センターの発展と,より充実した本紀要が 引続き着実に出版されることに対しての御指導を戴くことを願っている。ますます先生が御健康に留意され, 一層の御活躍をされんことを祈って記念の言葉としたい。. 昭.

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