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JAIST Repository: 我が国の製造業における特許出願パターンとコア技術分野の関係の分析

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Academic year: 2021

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JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/ Title 我が国の製造業における特許出願パターンとコア技術 分野の関係の分析 Author(s) 鈴木, 潤 Citation 年次学術大会講演要旨集, 15: 82-85 Issue Date 2000-10-21

Type Conference Paper Text version publisher

URL http://hdl.handle.net/10119/5827

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.

(2)

B04

我が国の製造業における

特許出願パターンと

コア技術分野の 関係の分析

0 鈴木 潤 ( 未来工学研究所 ) 要約 研究開発の多角化や 異業種間競争は、 企業の特許行動にも 大きな影響を 与える ものと考えられる。 本研究では、 東証一部上場の 製造業約

800

社を対象として、

各企業がどのような 分野に特許出願を 行っているのかを

時系列で明らかにした。 得られたデータを 産業単位に集計し、 各産業が自らのコア 技術分野と他の 技術分 野 に対して、

どのようなパターンで 特許出願を行っているのかを

分析した ( 図 1 几 また、

研究開発投資

( 支出 ) 額 と特許出願数の 関係を分析 した。 これらの結果、 各産業 の コア出願 と

非コア出願の

関 連性や、

非コア出願の

ェント a ピ ー 、 Co-occurrence など から、

それぞれのコア

技術を うまく利用して 他 分野への 特 許

出願を行っている

産業と、

そうではない

産業があ ること を 示した。 図 1 特許出願の でッ ピンバ 「.はじめに 従来、 ミクロ経済学や 産業組織論において、 技術革新あ るいは研究開発を モデ かは 取り込む際には、 研究開発への 投入面 ( インプット ) の指標として 「研究開 発支出」 や 「研究従事者数」 などが、 また研究開発の 産出面 ( アウトブット ) の

指標として「論文件数」や「特許件数」、 「全要素生産性の 向上」などが 利用され

てきた。 しかし、 一般的にこれら 研究開発活動の 投入と産出の 指標間の関連性は 不確実性が高く、

モデルやシミュレーションから

最適な R & D

投資の水準を

決定

することは困難であ

る。 この ょう な不確実性を 克服するためには、

研究開発活動をブラックボックスと

して見るのではなく、 その中でどのような 要素が、 相互にどのような 影響を及ぼ し

合っているのかを 解明していくことが

必要であ ると考えられる。 例えば、 文場らは、

総務庁統計局の

"

科学技術研究調査報告

" から得られる デ 一夕を基に研究開発支出面から、

多角化の分析を 行っているⅡ

] 。

富田らは太陽

電池特許を例として、

技術のスピルオーバープロセスの

分析を行っている。 宮崎 は 、 米国特許の出願分野のから、

エレクトロニクス 産業の技術黍道を

分析してい

(3)

る 。 Schmookler

は鉄道関連産業を

例として、 特許 数

と生産高の関連性を

分析し ている。 Pavitt

らは米国特許の

出願分野から、

大企業のコアコンピタンスを

分 析 している。 Griliches らは、 内生的成長理論に 知的ストックを 指標として取り

入れたモデルを

発表している。 本研究は、 研究開発活動の 指標としての 特許件数の意味を 考察するために、 開 特許公報に記載される 国際特許分類 (IPC) と出願人の情報を 手がかりとして、 どのような業種の 企業が、 どのような分野に 特許出願を行っているのかを 明らか にしょうとするものであ る。 これにより、 我が国民間企業の 研究開発支出額と 特 許 出願数の関係や、 異業種 問 競争の実態の 定量的分析を 行 う ことを目的とする。 2, 分析手法およびデータソース

業種ごとの特許出願

数のデ一 タを 取得するために、

まず証券コード

協議会の業 積 分類を基本として、 東証 1

部上場の製造業に 属する企業

( 約 800 社 ) の 、 産

業分類への対応付け

( マッピンバ ) を行った。 次に、 個別企業が出願する 特許の時系列での 件数とそれらの 特許分類を、 商用 デ一 タベー ス (PATOLIS)

の検索によって

取得した ( 図 2 几 そして、 特許分類 と

産業分類との

でッ ピンバを行 う ことによって、

各業種問の特許の

侵出 - 優人 関 係を明らかにした。

売り上げや研究

開発支出の企業単

位のデータは、 「日経会社年鑑」

記載の各社の

実デ ータを利用した。 また、 業種単位の

研究開発支出のデ

ータは、 総務庁統 計局 発行の 「科学

技術研究調査報

告」

のデータを基

とし、 業種分類の 出願件数 井コ 71B 百 荻 倉田仮 ,ア田 俺 レベルを上記に 合 図 2 産業単位の特許出願数の 時系列変化 ( 繊維産業の例 ) わせて調整した。 3 . 結果

特許出願の非コアノコア

比は 20

業種を平均すると

約 2.8 であ り、 特許はコア

技術分野よりもむしろ 非コア技術分野に

対して、

積極的に出願されていることが

明らかとなった

( 図 2 の繊維産業の 例を参照 几 これに対し総務庁の 「科学技術 研究調査報告」 によると、 製造業の研究開発支出の 非コアⅠコア とヒ は 20 業種を

平均するとほぼ

1.0 であ る。

(4)

また、 各産

業のコア出願

数 の 対 売り上 ず it ヒ ( 円 core Ⅱ ) と研究開発集 約 度 ( RI ) との間には、 図 3 左のよう に、 指数曲線

的な相関関係

が存在するこ P(core)l X Rl P(e ㎏ )l X Rl

間 . 49

向 , 455

( 医薬 株く

:r=0.81)

、七

% 品 ( 医棄 除く

:rfo.

㏄ )

@@

Pteo け丼

図 3 P(core)@ 及び P(els の l と Rl の相関 とが明らかと なった。 これに対し、 非コア出願と

研究開発集約

度 との間には、 図 3

右のように

直線的な関係が

見られる。 4 . 考察 上記のように、

特許出願の中で 大部分を占める

非コア出願とは、 どのような, 性 ぱ ㎝ 学 え Ⅱ 化 例 ㎝ ム口

す 0 と 一本 C 野

をの分

果と品

結 野倉 析分

分品は

の薬の 野屋 い 分る 多 願 あが

出で︶

ア野度

抜出 こア共 コの Ⅰ 上 、野

表て分

。 い術 かお 技 , ≦この 弓

ろ願中

あ 出願 での 出 の 葉許 っ産特 持品一 を 薬司

質直︵

野 であ り、

医薬品産業からの 非コア出願はこれらの 分野に集中する

傾向が強い。 表 1

各産業の非コア 出願の解析結果

非コア出角分野の 研究開発 寅 投入 Ⅲ : 研究開発 穏 / エントロピー 分野との一致 度 分野との一致 度 売り上げ (%) 驚灘驚 ・ @@@.:.:.@ 潮田一 @ 化学 ,58 .882 57 Ⅰ

j 白月 旨 医薬品 その他化学 石油 ゴム .34

窯業 , 61 .892 .696 鉄朗 3 .62 ・ 844 516 ョ桂鉄金圧 72 .802 529 金属製品 12 42 1 576

0 ・ 785 .855

(5)

非コア出願分野と

co-occurrence

分野との一致

度は 、

ハイテク産業

(

研究開発

集約 度 : RI の高い産業 ) で高くなっており、 またハイテク 産業では非コア 出願 先の エントロピー ( 乱雑さの度合い ) が低い。 これは、 立場らが研究開発費の 解 析結果を基に 示唆した結論ともマッチしており、 「技術革新への 依存度が高い ハ イテク産業においては、 コア技術分野 ( 及びコア技術と 関連の深い分野 ) への 集 中 投資という戦略が 有効であ る 口 ] 」 ことを裏 付けるものと 考えられる。 さて、 「科学技術研究調査報告」 によると、 民間企業の研究開発支出を 性格別 に 見ると、

業種によってあ る程度の差はあ

るものの、 支出額の 90% 以上が " 応 用研究 " と " 開発研究 " に関係している。 これに対し特許は、

基礎研究の段階で

出願されるものが 多いものと考えられる。 これは、 特許出願の要件としては 試作 品の製作などが 必ずしも要求されておらず、 また我が国の 特許制度が先願主義を 採用している 関係から、 早期の出願が 有利となるためであ る。 民間企業における 研究開発においては、 学術論文の発表に 先だって特許を 出願するのが 当然となっ ている。 企業経営の立場から 考えても、 技術革新の基となるアイデアを 特許等で 保護しないまま、 応用研究や開発研究に 巨費を投じるのは、 非常にリスクが 高い。 " リニアモデル "

には批判も多いが 敢えて書くとする

民間企業では

"

のような順序で 進められるプロジェクトが

多いのではないだろうか。 つまり、 「研究開発支出は 研究開発活動の 役人面の指標であ り、 特許出願数は 研究開発活動の 産出面の指標であ る」 のような一元的な 認識は誤りであ り、 冬彦 業の コア技術分野に 関する限り、 特許出願数は 研究開発活動 ( 応用研究・開発研 究 )

の投入面の指標であ

ると考えられる。 図 3

に示した指数曲線的な

関係は 、 投 八一産出関係における 収穫逓減効果の 存在を示唆するものと 考えられる。 一方、

非コア技術分野で

は 、

探索的な基礎研究から

特許が多く出願される。 そしてこの 場合には、 投入した基礎研究費に 比例して特許が 出願されるという、 直線的な関 係が存在するものと 考えられる。 今後さらに、 具体的な事例研究や 企業単位でのコア 出願Ⅰ非コア 出願の分析を 組み合わせると 共に、 出願された特許の 審査請求や登録との 関係、 また競争 ( 産 禁内、 国内、 国際 ) 環境の変化と 特許出願には、 どのような関係があ るのかなど を分析することにより、 企業の R&D 活動の詳細なモデル 構築が可能になるもの と 考えている。 謝辞 : 本研究に際し、 多くの示唆とご 指導を頂いた 東京大学先端経済工学研究 センタ一の児玉文雄教授ならびに 研究室の皆様に 深く感謝いたします。 参考文献 : 口 ] 文場合 規 ・児玉文雄 "

我が国製造業の 多角化と収益性の

定量分析 ", 研究・技術・ 計画, Vo1 よ 4, N0.3, 1999

参照

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