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特集にあたって (特集 オープンガバメント・データ整備の動向を追う -- 開発途上国を中心に)

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Academic year: 2021

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特集にあたって (特集 オープンガバメント・デー

タ整備の動向を追う -- 開発途上国を中心に)

著者

村井 友子

権利

Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア

経済研究所 / Institute of Developing

Economies, Japan External Trade Organization

(IDE-JETRO) http://www.ide.go.jp

雑誌名

アジ研ワールド・トレンド

268

ページ

2-2

発行年

2018-01

出版者

日本貿易振興機構アジア経済研究所

URL

http://hdl.handle.net/2344/00050102

(2)

特 集

オープンガバメント・データ整備の動向を追う

―開発途上国を中心に― 「開かれた政府=オープンガバメント」とは、情報 通信技術(以下、ICT)を通じて、政府を国民に開か れたものにし、政府の透明性を向上させ、市民参加、 官民協働、経済の活性化を促進する政策であり、オー プンガバメント・データ(以下、OGD)とは、このオー プンガバメントの考えに基づき、政府が保有する情報 のうち、誰でも自由に使えるデータを増やし、それら を探しやすく、加工・再利用・再配布しやすいオープ ンデータの形式に整備・公開していく政策である。 OGDの積極的な整備と活用は、EUと米国で先行的 に始まったが、その後世界に拡がり、我が国において も2012年の「電子行政オープンデータ戦略」の策定以 降、取り組みが本格化している。 本特集は、この世界的潮流のなかで、開発途上国に おけるOGD政策の実施状況を中心に、その動向を追 うことを目的としている。 特集記事は、世界の動向と日本政府の取り組み、台 湾、韓国、インドネシア、タイ、メキシコ、コスタリ カを中心としたラテンアメリカ地域、ケニア、中東・ 北アフリカ地域、およびオーストラリアに関する10本 の論考で構成されている。 各記事の論点は異なるが、以下の3点を分析の視点 に入れている。 ①  OGD整備推進にあたり、その拠り所となった 政策の実施や法律の整備状況。 ②  OGDの整備とその利活用が進んでいる分野、 今後改善が必要な点など、OGDの特徴。 ③  OGDの世界的な取り組みとの関係や当該国の 位置づけ。 多くの開発途上国において、OGD政策の実施は、 先進国と同様に2013年前後から本格化した。 本特集で取り上げた国々のなかで、OGDの整備が 進捗しているのは、日本とオーストラリアの他、台湾、 韓国、メキシコの3カ国で、これにインドネシアが続く。 このうち、台湾と韓国は、直近のOpen Useful Reusable Data Index (OECD)とGlobal Open Data Index(Open Knowledge International)で、それぞれ欧米諸国を凌 駕して首位の座につくほどOGDの公開と利用を活性 化させている。 一方、 メキシコとインドネシアの両国は、Open Government Partnershipの運営に2011年の創設当初 から携わるなど、OGD整備を推進する国際的なコ ミュニティで活躍し、国際協調路線を維持しながら、 自国のOGD整備を推進してきた。これら4カ国には、 中央政府自らが旗振り役となり、OGD政策の実施と 法整備に注力してきたという共通点がある。 これに対し、開発途上地域には、本格的なOGD政 策の実施が待たれる国、OGDのポータルサイトは開 設されたものの、その後、データ整備が進捗せず、国 際指標のランキングも低位にある国や、ポータルサイ ト自体が未開設の国などが存在する。 OGD整備を推進するうえで開発途上国が持つ課題 には、以下のものがある。政府情報の公開に関する法 律が、近年ようやく整備されたり、未制定の国が散見 される。OGD政策を継続的に実施する体制が構築さ れていない。OGD政策の基盤となるICTの発達・普及 が遅れている。OGD政策を推進するための予算や人 材が不足している。さらに、巻頭言で小尾先生が指摘 されているとおり、概して、開発途上国のOGD政策は、 自由なデータ活用により、新たな経済価値が創出され、 経済活性化が進展していく段階には到達していない。 今後、各国がこれらの課題をいかに乗り越え、自国 の発展にOGDを結びつけていくのか注視していきた い。 (むらい ともこ/アジア経済研究所 図書館)

村 井 友 子

特集にあたって

2

アジ研ワールド・トレンド No.268(2018. 2)

参照

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