Title
沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と
方向性(1)−幼稚園教諭へのアンケート調査に基づいて−
Author(s)
大山, 伸子
Citation
沖縄キリスト教短期大学紀要 = JOURNAL of Okinawa
Christian Junior College(38): 3-27
Issue Date
2010-03-01
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/9732
【正誤】
大山伸子:沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方向性(1) −幼稚園教諭へのアンケート調査に基づいて− s頁一図2 【誤】 一人当たり接点数(年代別)525150
21Q
△ 合 計 △234 △1.92 △1.63 1.16 △1.38 083 1.08三
語
壷
一個一・メディア 1.18 ← P 〆 〆 。 ■ ■ ■ ■ 一 人 的溌 郵 識 識
【正】 一人当たり接点数(年代別)525150
21Q
ロロムロ・合計 一・国ローメデイア −−●一一人的溌 識 識 織
沖縄キリスト教短期大学紀要第38号2010
沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方向性(1)*
I.一幼稚園教諭へのアンケート調査に基づいて一
大 山 伸 子
Abstract 本研究では、「宮良長包音楽」が沖縄県の幼稚園・小学校・中学校・高校の学校教育でどのよう に実践されているか、その現状を把握するためアンケート調査を行なった。 特に、本論文においては、沖縄県の幼稚園現場で、「宮良長包音楽」がどのように保育の中で取 り入れられているか、その実践状況を公私立278園の幼稚園教諭に行なったアンケート調査に基づ き考察、その現状を探った。 その結果、「宮良長包音楽」の幼稚園における実践率は28.8%で、現状、保育に取り入れること の困難さを示していることがわかった。しかし、幼稚園教諭の「宮良長包音楽」への捉え方はマイ ナスイメージではなく、「郷土愛」、「沖縄の伝統文化を継承していくべき」といったアイデンテイ テイーの関係や、「美しいメロディーは子どもの感‘性を育む」、「生きる力を育てる情操教育に役立 つ」といった、「宮良長包音楽」を評価した回答が多数あり、その実践の必要性について高率を示し、 明確な教育的視点が見られた。 一方で、実践を行なっていない理由として、「教材・資料が少ない」、「活用事例がない」、「指導 力不足」等が挙げられ、困難要素が浮かび上がってきた。保育実践では、「安里屋ユンタ」や「え んどうの花」、「汗水節」の活用度が最も高く、指導法にヴァリエーションの工夫も見られた。これら の曲は、アンケートによる曲名の認知度ともほぼ同じ結果が出ており、いかにポピュラーな曲であ るかを示している。 また、50代教諭の中核層が「宮良長包音楽」との接点が最も多く、造詣が深いこともわかり、次 世代の保育現場へどのように受け継いでいくか、課題も見えてきた。 本研究のアンケート調査による結果を生かし、「宮良長包音楽」を幼稚園現場で活用しうる実践 的なサンプル提供や試作提示を行ない、実践可能な方向性を探る。 は じ め に * * 宮良長包(1883∼1939は、沖縄県八重山石垣市間切(現・石垣市新川)に生まれ、明治・大正・ 昭和(戦前)時代を、沖縄県の尋常高等小学校や師範学校の音楽教諭として活躍し、一方で精 力的な作曲活動を行なった。作品数は、現在までに170曲が確認されているが(筆者は戦火で 埋もれた作品を発掘研究している)">、全国的に知られている「安里屋ユンタ」や、沖縄県 で広く愛唱されている「えんどうの花」は代表的な作品である。これまで、筆者が研究発表した「宮良長包の作品研究I∼Ⅳ」(2)から見えてきたことは、
長包の作品は、子どもの感性を大切にした曲、沖縄民謡をモチーフにした作品、ボランテイア 活動を目的にした創作等、音楽教育と社会活動が連動しており、長包にとっての作曲活動は教 育そのものであり、音楽実践との両輪であった。 宮良長包が作曲した「宮良長包音楽」は、沖縄県において、1960年代頃をピークに、長包 *TheDirectionandCircumstancesinwhichChohoMiyara'sMusicisPracticedinKindergartensin OkinawaPrefecture(1)−BasedonaSurveyofKindergartenTeachers-**NobukoOyama − 3 −沖縄キリスト教短期大学紀要第38号(2010) の教え子達によって、学校教育で盛んに取り入れられていたが、その後、長包とゆかりの人達 も少なくなり、それと並行して学校現場でも、次第に実践されなくなっている。 このような現状を鑑み、「宮良長包音楽」が教育的視点に立った作品であることを踏まえ、 沖縄県の幼稚園では、保育にどのように取り入れられているか、アンケート調査に基づいて実 践状況を把握し、今後の方向性を提示したい。 Ⅱ−1.全体の調査概要 沖縄県の学校教育における「宮良長包音楽」の実践状況のアンケート調査 調 査 期 間 2 0 0 9 年 8 月 2 0 日 ∼ 9 月 2 0 日 対 象 件 数 沖 縄 県 の 公 私 立 全 幼 稚 園 2 7 8 園 、 国 公 私 立 全 小 学 校 2 7 9 校 、 中 学 校 161校、高校73校の合計791校 回 答 者 幼 稚 園 教 諭 及 び 、 小 学 校 、 中 学 校 、 高 等 学 校 の 音 楽 担 当 教 諭 調 査 方 法 質 問 紙 法 。 質 問 Q l ∼ Q 1 7 を 郵 送 、 回 答 者 が 記 述 し 返 送 調査表作成大山作成。実施前に幼稚園、小学校、中学校、高等学校の教諭に予備調査を 行ない質問事項を本作成 質 問 項 目 質 問 Q l ∼ Q l 7 を A 4 用 紙 3 頁 に 作 成 有効回答数364名(回答率46.0%) Ⅱ−2.本論文の調査概要(幼稚園) 沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況についてアンケート調査 調 査 期 間 2 0 0 9 年 8 月 2 0 日 ∼ 9 月 2 0 日 対 象 件 数 沖 縄 県 の 公 私 立 幼 稚 園 2 7 8 園 回 答 者 幼 稚 園 教 諭 調 査 方 法 質 問 紙 法 。 質 問 Q l ∼ Q 1 7 を 郵 送 、 回 答 者 が 返 送 調査表作成大山作成。実施前に幼稚園教諭に予備調査を行ない質問事項を本作成 質問項目質問Ql∼Q17のA4用紙3頁に作成。【表1】 有 効 回 答 数 1 5 3 名 ( 回 答 率 5 5 . 0 % ) Ⅱ−3.結果と考察 データの結果・分析による【図l∼5】は本文中に、【表l∼16】は巻末に表記した。 ポイント1.有効回答率 278園中153名の回答があり、沖縄県市部、郡部に分類すると市部は100名、郡部は45名、 記載なし8名の合計153名で、回答率は55.0%であった。回答の多い順は、石垣市が19園中 14名で73.7%、浦添市は14園中9名で64.3%、沖縄市は20園中11名で55.0%、うるま市が 20園中11名で55.0%、那覇市が43園中23名で53.5%となり、特に石垣市を含む八重山地区 は竹富町、与那国町を合わせると、25園中23名で920%の高い回答率であった。【表2】 八重山地区の高回答率は、宮良長包の郷里であることも認識度を高くしている要因であろう と推測できる。 但し、あくまでも、市町村が明記きれた市部、郡部による分類であり、また、一ヶ園で複数 − 4 −
大山:沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方向性(1) の回答があることも合わせた回答率である。 ポ イ ン ト 2 . 回 答 者 年 代 Qlの回答者年代の質問に対して、有効回答者数153名のうち、20代が24名、30代が32 名、40代が26名、50代が71名だった。最も回答の多い50代は全体の46.4%を占め、続いて 30代の21.0%、40代の17.0%、20代の15.7%の結果であった。【表3】 50代が「宮良長包音楽」に最も関心を示し、それは、長包の音楽との接点が高い結果(ポ イント9/Q10/表11とも一致している。 ポイント3.回答者出身地 Q4の出身地の質問に対して、沖縄県内が146名、県外が7名あった。保育内容(ポイント
5/06/表6や長包音楽との接点(ポイント9/Q10/表11)、取り入れる必要性(ポイン
h11/Q12/表13、次世代継承(ポイント12/Q15/表14)、及び曲名の認知度(ポイント14/Q16/表16)の回答において、県内、県外の差異はほとんど見られなかった。【表4】
ポイント4.実践率と実践形態
Q5の「宮良長包音楽を保育に取り入れているか」の質問に対して、「取り入れている」の回答が44名で288%、「取り入れていない」が109名で71.2%であった。「取り入れている」
の回答中、定時(設定保育)に実践しているのは12名、不定時(随時)は30名、内容の記載
なしが2名あった。また、「取り入れていない理由」の記載は105名、記載なしは4名であった。
【表5】 ポイント5.保育内容 Q6の保育内容については、使用教材、使用曲名、使用楽器、保育内容の事項を質問した。 ①使用教材 CDが18件、カセットテープが13件、楽譜が11件で上位を占め、工工四(三線の楽譜)、パー ランクーや地域人材活用の記述もあった。 CDやカセットテープは活用度が高く、踊りの指導に使われているようすがうかがえる。楽譜については、後述の「使用楽器」でも述べるが、ピアノの活用頻度が高いこととも関連性
があることがわかる。また、「地域人材活用」を挙げている回答は、後述する「発表の機会」で、「地域行事」の関連性にも見られることから、地域連携を有効活用していることがわかる。【表
6−①】 ②使用曲名「安里屋ユンタ」27件、「えんどうの花」16件、「汗水節」4件、「唐船」2件、「鷲ぬ烏」、「お
おだかこだか(大麿小麿)」、「牛」がそれぞれ1件あった。 使用曲の特徴は、「安里屋ユンタ」は踊りやエイサーが圧倒的に多く、歌唱指導にも使われ ている。「えんどうの花」は歌唱指導が多数で、踊りには使われていない。「牛」は、メロディーのシンプルさや繰り返しの面白さが、幼児向けの教材活用に適しているものと考えられる。【表
6−②】 ③使用楽器 − 5 −沖縄キリスト教短期大学紀要第38号(2010 a 保 育 者 使 用 「ピアノ」14件、「CDJ3件、「三線」3件、「パーランクー」3件、「太鼓」や「扇子」各1 件がある。ピアノ使用は、「えんどうの花」などの歌唱指導に多く使われている。ピアノの活 用度が高いということは保育現場において、ピアノ使用が重要であることを裏付けていると いってよい。【表6−③】 ( b 園 児 使 用 「パーランクー」12件、「メロデイオン」2件、「鈴」、「タンバリン」、「ピアノ」、「シンセサイザー」、 「マリンバ」、「三線」が各1件ある。パーランクーはエイサーやリズム教育等に使われており、
鈴やタンバリンなど保育で活用度の高い簡易楽器を使用している。【表6−③】
④保育内容 類型化すると、「安里屋ユンタ」は踊りで16件、エイサーで活用している9件が代表される。 「えんどうの花」は歌唱指導12件、お昼寝時やおやつ時にBGMとして使われているものが3 件あった。「汗水節」は5件で、敬老会での群読や卒園時に歌わせたり踊ったり、また、月曜 日のボランティア保育設定(清掃活動)でBGMとして使われ、多様な指導法が見られた。 また、「安里屋ユンタ」は「南風原ユンタ」に歌詞を替え、祖母から親子ゆうぎとして習い、運動会で踊るといった、世代や地域との連携の広がりを見せている例もあった。【表6−④】
ポイント6.発表する機会(保育に取り入れている44名中)
Q7の発表する機会の有無について、「はい」の回答は28名、「いいえ」6名、「無回答」は
10名であった。発表の場は、学校行事、地域行事、その他、発表する理由に分類した。 ①学校行事で発表 幼稚園行事での主な発表の場は、「発表会」13件、「運動会」8件、「お招き会」や「老人ホー ムの訪問」8件、「祖父母保育参観日」は6件となっている。【表7−①】 ②地域行事で発表 地域行事での発表の場は、「まつり」2件、「敬老会」2件「音楽祭」が1件あった。また、 地域まつりで舞台発表を地域行事で取り入れており、地域の人材を活用した取り組みが見られ る。【表7−②】 ③その他 保育のおやつ・弁当時のBGM、体育館活動や夏まつり、また、他府県で音楽祭への参加な どがある。【表7−③】 ④発表する機会がない理由について 「発表するために取り組んでいないので」、「発表の場がないのではなく、音楽を通して表現 活動を楽しむ過程が大切」、「担任や学級で取り組むので必ずしも長包の曲でということができにくい」、「幼稚園児には高度だと思った」などの回答があった。【表7−④】
ポイント7.保育に取り入れていない理由
Q8の保育に取り入れていない理由として、「教材・資料が少ない」48件、「宮良長包音楽 そのものをよく知らない」35件、「活用事例が少ない」27件、「指導力不足」23件、「他に優 先して取り組む保育がある」20件、「教材として使いづらい」11件、「ゆとりがない」11件が ある。また、「その他」25件の内訳は、「保育時間配分の困難さ」7件、「子どもから共感が得 − 6 −大││|:沖純県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と力Iiij性1)
られない」4件、「宮良長包音楽の教育的意義がわからない」3件、「同僚から賛│司が得られない」
2件、「時代に合わない」1件、「その他」8件となっている。なお、【表8−①】をグラフ化し
たものが【図1】である。 【図1】保育に取り入れていない理由 11 唖 保育に取り入れていない理由'
百
薮
材
資
料
(
4
8
)
ロ長包知らなしX35) 口活用事例少(27) 園指導力不足(23) 口他優先あり(20)│
□
使
い
つ
ら
い
(
'
'
)
│画ゆとりなし('1) │□その他(25)自由記述では、「教材として思い浮かばなかった」、「意識的に保育教材として取り入れよう
と考えたことがなかった」など、長包音楽を教材化する意識度や、「音楽祭として以前は歌っ
たり踊ったりしていましたが現在は…」という実践経験、または、「もう少し音楽を知り取り
入れていきたい」など、現在取り入れていないものの、肯定的な意見が多かった。これは、「宮
良長包音楽」への評価を裏付けている結果と判断できるだろう。【表8−②】
ポイント8.「宮良長包音楽」を保育指導で活用できるもの
Q9の保育指導で活用できるものについて、「GDI58件、「DVDJ30件、「楽譜」22件、「研
究会・研修会」9件、「資料」9件などがあった。【表9】
CDやDVDが活用し易いものとして上位を占め、研修会や研究会、楽譜、資料などを望んでいる回答があった。この結果は前述のポイント7(Q8)で「宮良長包音楽」を取り入れな
い理由の、「教材・資料が少ない」、「宮良長包音楽そのものをよく知らない」、「活用事例が少
ない」、「指導力不足」のN答を反映したものといえるだろう。ポイント9.「宮良長包音楽」との接点
Q10の長包音楽との接点についての項目は、人的接点、メディア的接点、その他に分類し
考察を行なった。人的接点とは、人との関わりや人を介して「宮良長包音楽」を知った場合で、「学校で教わっ
た」が84件と多く、次いで「家族から教わった」39件、「先輩・知人から教わった」26件、「地
域の人に教わった」20件の合計169件となっている。メディア的接点とは、物理的なものを介して「宮良長包音楽」を知った場合で、「ラジオ・
テレビ」52件、「演奏会で聴いた」38件と多く、続いて「CD-DVDJ19件、「評伝や作Illl集」
11件、「映画鑑賞で」9件の回答があり、合計132件あった。その他として、「接点がない」7件、「よ
く覚えていない」1件、「記載なし・その他」の7件で合計L5件の回答があった。【表10−①】
その他の記述には、「父がはじめてソノシートの歌集を買ってきて、実家にありました。父
− ワ ー I沖縄キリスト教短期大学紀要節38り(2010) の告別式の時にはCDでえんどうの花その他の曲を流しました」(50代)、「94歳の母がよく歌っ ていた」(50代)、「小5の時、下校時の何分前に歌を指導してもらった。それが、ずっと記憶 に残り『宮良長包音楽」という素晴らしい指導を受け感謝している」(50代)、「新聞で知った」
(30代)、「宮良長包音楽祭に参加したことがある」(20代)などの記述があった。【表10−②】
一人当たりの接点数を年代別に見ると、20代が1.38点、30代が1.63点、10代が1.92点、 50代が234点で年代が高くなるに従って、ポイントが上がっている。経験年数を考慮すれば 当然といえようが、人的接点を個々に詳しく調べると、50代は「学校で教わった」以外での 接点数が71名中50件と多様な接点を有していたのに対して、20代の「学校で教わった」以 外での接点が全体で24名中8件しかなく、若年になるにつれ学校外の人的接点の機会が減少 している可能性を示しているといえよう。【表11】をグラフ化したものが【図2】である。 【図2】一人当たり接点数(年代別) −人当たり接点数(年代別)525
21
△ 合 計 △2.34 △ 1_92 △1.63 △1.38 1.19 1.08 1.16 一 春 一 メ デ ィ ア 1.18 0.83 1 − ・ − 戸 一言085 4--画面4− 0.5 一 人 的 0ポイント10.「宮良長包音楽」の感想
Q11の長包音楽の感想について、肯定的感想と否定的感想、その他に分類し考察を行なった。
肯定的感想として、「温かい」91件、「旋律が美しい」70件、「なつかしい」74件、「親しみやすい」
55件、「独創的」8件の計304件の│Ⅱ│答があった。否定的感想として、「難しい」II件、「古い」
3件、「親しみにくい」0件で合計H件、その他は、「わからない」4件、「記載なし」9件の合
計13件であった。【表12−①】肯定的感想が304件と圧倒的に多く、「宮良長包音楽」に親しみを持ち、「長包音楽」に一定
の評価をしており、卑近な音楽として捉えていることがわかる。その他では、「すごいとは思
うが、親しみのある曲もない曲もある」、「琉球音階の広がりを感じる」などの記述があった。【表
12−②】ポイント11.「宮良長包音楽」は幼稚園で取り入れる必要があるか
Q12の「宮良長包音楽」を幼稚園で取り入れる必要性について、「はい」の回答が71名おり、
「いいえ」の6名と、「わからない」69名を合わせた75名とほぼ桔抗する。【表13−①】
「はい」の項目について、文化的要素と教育的要素、その他に分類し考察を行なったところ、
「宮良長包音楽」を教育的要素より、文化的要素で共感していることがわかった。
− 8 −ノ<山:沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方│句性(1) 文化的要素として、「郷土愛」65件、「長包音楽の継承」38件、「教育理念の継承」8件の計 Ill件であった。 教育的要素として、「音楽の多様性」27件、「教育の活性化」8件、「個性伸長」5件、及び「資 質向上」2件の合計42件であった。また「わからない」69件、「いいえ」(幼稚園では不要)6件、 「記載なし」7件、「その他」3件があった。【図31は【表13−①】をグラフ化したものである。
【図3】の「幼稚園に取り入れる必要」に、「はい」と答えた71名の内訳は、「郷土愛」の
302%(65件)、「長包音楽の継承」の17.6%(38件)、「音楽の多様性」の12.5%(27件)で、「そ の他」10.7%の内訳として、「教育の活性化」8件、「長包の教育理念の継承」8件、「個性伸張」 5件、「資質向上」2件の合計23件となっている。 【図3】幼稚園に取り入れる必要と内訳 い い え わからない は いヨ
幼稚園に取り入れる必要と内訳 顕函17.6.12.5
l l l | ’
10.7」
0 1 0 2 0 3 0 4 0 5 0 6 0 7 0 8 0 「はい(71名)」の内訳は%表示 口「はい」の内訳 口郷土愛 口音楽継承 口多様性 □その他 「はい」の自由記述では、「4∼5才の園児にことばの意味を伝えるのに工夫が必要である。 しかし、耳から入るメロディーや音声によって感じる温かさや人として大切な事が、なんとな くでも伝わることが大切なのかなと……」、「昔の音楽を通して楽しみながら知ることができ る」、「八重山を代表する音楽家なので地域の子どもへ伝承していく大切さを教える」、「現在に ない風景が歌詞になり、家庭のぬくもりを感じる場面がある」などの意見があった。 一方で「小学校以上(幼稚園では不要の意か?)」、「教育理念は研究不足でわかりません」などがあり、ポイント7で示された「指導力不足」と関連性がある回答もあった。【表13−②】
また、「いいえ」の理由として、「園児の年齢では、歌うには旋律が難しく、音域も広いと思 う」、「幼稚園の段階ではレベルが高いのでは」、「絶対に聴かせないというわけではないが、積 極的に取り入れるべき!とは思わない。チャンスがあり、タイミングが合えば演奏しているも のを聞かせることはすると思う」、「幼稚園児には難しいと思います。聴かせる事は良いと思う のでこれから取り組んでみたいです」、「運動会や学芸会その他の祖父母との行事でリズム音楽 で使うが、毎日の保育では十分取り入れていない」、「よい音楽と思うが、今の子ども達に教え にくいので取り入れにくい現状がある」、「宮良長包音楽を聴いたことはあるが勉強不足でよく 知らない」等、幼稚園児の発達段階では導入が難しいという意見がある反面、チャンスがあれ ば子ども達に「宮良長包音楽」に触れさせたい、という積極的な意見も見られた。【表13−③】 − 9 −沖縄キリスト教短期大学紀要第38号2010 ポイント12.「宮良長包音楽」は、これからの世代に受け入れられるか Q15の「宮良長包音楽はこれからの世代に受け入れられるか」の質問に対して、「はい」の 回答は72名、「わからない」66名、「記載なし」15名、「いいえ」が0名であった。【表11−①】 また、012の「幼稚園に取り入れる必要」と、Q15の「次世代受け入れ」の各々に、「はい」 と答え、さらに、いずれにも「はい」と回答したのは52名と多数に上った。【表II−①】 この結果は、幼稚園で取り入れることが、すなわち次世代へ受け入れられることになる可能 性を示唆するものではないだろうか。 ①「はい」の次世代に受け入れられる理由として36件あった。【表11−②】 (1)宮良長包音楽とアイデンティティー 「沖縄の伝統文化をしっかI)継承していくべきだと思うので。私たちが教育の一環で取り入 れられたら、これからの世代にも受け入れられると思う」、「郷土愛を指導する際、適している と思われる。音を楽しむこと、また、石垣市の新川川身なので是非引き継がなければいけない と思う」、「郷土の偉大な音楽家の継承の為に」、「故里は誰もなつかしくいつも心のどこかに原 風景が残っていると思う。せちがらいこの世の0'、よけい故里へのおもいが深まっていると思 う。その時に『えんどうの花」などなつかしく思えるのでは」など、アイデンティティーに関 する記述が数多くあった。 (2)宮良長包音楽を評価 また、「生活のテンポ(時間の流れが)が速くなっている世の中なので、心が癒される曲を 大事にしたい」、「曲想が(旋律)が美しいので、なじみやすいので受け入れることができる」、 「歌を歌ったり踊ったりすることで身近になると考えます。また、この素晴らしい財産を伝え ていくことで受け入れられるのではないでしょうか」、「温かみのあるIlllが多いので年を重ねて も長く聞ける(世代をとわず)」、「いつ聞いても温かい口ずさみたくなる曲が多いので世代が 変わっても受け入れられると思います」、「すごく素敵な旋律なのできっと受け継がれていくで しょう。よい物は残ります」、「旋律が美しく心あたたまる音楽だからきっとこれからの世代の 人たちにも感動を与えられると思う」など、「長包メロディー」を評価する記述も数多くあった。 (3)宮良長包音楽の教育的意義 さらに、「沖縄、郷土愛があれば大丈夫だと思う。指導者側が文化の継承の意義を持ってい ればさらにいいと思う」、「曲のあたたかさ、旋律の美しさはずっと変動の中でも変わらないと 思うから。それを感じられるような、感じ取れるような、感性の豊かな子に育てたいです」、「生 きる力を育てる為の情操教育に役立つ(心を豊かにする音楽)」など、子どもと「宮良長包音楽」 の教育的意義について強調している記述があった。 ②わからない理由の記述として15件あった。【表11−②】 「家庭や教育現場が積極的に取り入れるようにすれば、結果として受け入れられ残ると思う」、 「受け入れられるかどうかはわかりませんが必ず宮良長包の曲に触れ、成長していくと思いま す」、「色々なジャンルの曲があるので心のどこかに『聞いたことがある、教えてもらった』と 思えるように保育で生かしていく」、「保育園、幼稚園、小学校で保育等に取り入れれば受け入 れられ続けるでしょう」、「むずかしいと思うが、協力する必要があると思う」など、「積極的」、「成 長」、「保育で生かす」、「受け入れられ続ける」、「協力」などのキーワードが確認でき、わから ない理由の記述ではあるが、前向きで「受け入れ」に積極的な意見として捉えることができる。 1 0
-大Ill:沖純県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方h'll性1 半面、「若い世代にはなじみがないのではないかと思う」、「昔はよく歌われていた歌だとは 思うが今は聞かれなくなった」、「子ども達にもill染みが薄く、取り入れるのは難しいかなぁ∼」、 「宮良長包の音楽に興味を持っている若いIll冒代が少なすぎる」、「私たち世代は周囲がよく口に し、歌ってきた。現在、若い母親がTVなどの歌しか歌わない為、その後が不安である」、「め まぐるしい情報化社会の時代難しいと思います」など、「宮良長包音楽」が時代に馴染まない という意見や、世代交代を危倶する意見も目立った。 ポイント13.「幼稚園で取り入れる必要」と「次世代への受け入れ」の関係 幼稚園で取り入れる必要について「はい」と答え、かつ次世代に受け入れられるかについても、 「はい」と答え積極的な姿勢を示した年代別の人数を示した【表15−①】。さらに、その中で、 実際に幼稚園にも取り入れている実践比率を年代別にグラフ化にしたのが【図4】である。 20代(41.7%)と50代(39.4%)が比較的に積極性があることがうかがえる。 【図4】幼稚園に取り入れる必要と次世代受け入れの関係 幼 稚 園 に 取 り 入 れ る 必 要 と 次 世 代 受 け 入 れ の 関 係 * 年 代 別 の 左 側 の 棒グラフは「必要か つ次世代受入」と積 極 的 な 姿 勢 を 有 す る 比 率 *右側棒グラフは左 側 の ■ 表 示 の 内 、 「実際に取入れてい る」積極的な実践比 率 を 示 す □どちらかが「は い」でない/取入れ ていない(積極的で ない) ■いずれも「はい」/ 取入れ(積極的)
北酷
西一一面車Ⅱ■
=
一
二
一
面
-
鼠
20代 30代 40代 50代 さらに、切り口を変えて、Q15の「次世代に受け入れられるか」の質問で、積極的にその 理由を記述した52名中、「はい」と回答したのは38名(73.1%)あった。また、幼稚園で取 り入れる必要にも「はい」と回答したのが27名(71.1%)あり、その中で、実際に幼稚園に 取り入れている件数が16名で59.3%の高率であった。この16名は「宮良長包音楽」に対する 積極的な姿勢を示す「中核層」ともいえる。ただし、その内の10名が50代であり、世代交代 と共に「中核層」が減少する可能性は否定できない。【表15−②】 ポイント14.知っている「宮良長包音楽」の曲名 Q16の「宮良長包音楽」の認知状況について5位までを記述すると、「えんどうの花」147件、 「安里屋ユンタ」144件、「鳩間節」99件、「汗水節」82件、「なんた浜」65件となり、「えんど うの花」と「安里屋ユンタ」の認知度は群を抜いて高い。また、「那覇市市民歌」が20件の8 位で健闘している。「那覇市市民歌」(1929年作Illl)は、歌詞が時代にそぐわないとして那覇 市が数年前、歌詞の手直しを試みたが、反対の意見もあり、その後は変更せず健在である。 1 1 -必 要 か つ 次 世 代 受 入 58q︺ 実 際 に 取 入 25 8.1 同 3.1 同 60.6 同 20 』 20川'縄キリスト教短期大学紀要館38号(2010) また、23位の「朝│暁の光」は、楽譜が戦火で焼失し埋もれていた発掘作品であり、回答者 は 長 包 音 楽 に 造 詣 が 深 い と 思 わ れ る 。 2 1 位 の 「 校 歌 」 は 、 古 堅 小 学 校 、 名 護 小 学 校 、 兼 次 小 学校、西表小中学校が挙がっている。長包が作││││した校歌は27曲(現在判明/行進曲、寮歌、 祝歌除く)あるものの、幼稚園園歌の作'''1は行なっていない。小学校の校歌を知っているとい うことは、│面I答者は日頃から長包音楽に関心を持っているという裏付けではないだろうか。【表 10】 【図5】曲目の認知度分布 曲 目 の 認 知 度 分 布 ◆えんどうの花 口安里屋ユンタ ▲ 鳩 間 節 × 汗 水 節 ● な ん た 浜 35
05053221
多→どれだけの人が知っ ○ 鷲 の 烏 桑 の 実 一那覇市市民歌 一 南 国 の 花 ◆ 首 里 古 城 ■ 唐 船 ▲ 赤 ゆ ら の 花 オランダ屋敷05
1 ているか←少 泊り舟 0 I 2 4 6 8 少ない←どれだけの曲目数を知っているか→多い 10 稲 刈 歌 0 知っている曲目数は1曲のみ知っているが6件、最も多く知っている21曲が1件とばらつ きがあるが、平均的な認知曲数は5曲である(累計曲数786/153名)。A群の「えんどうの花」 や「安里屋ユンタ」は、「長包音楽」にあまりなじみのない人でも知っていることがわかり、ポピュ ラーな曲であることを示している。 【図5】は、【表10】の一部分をグラフ化したもので、認知している曲数と曲名の分布を示 したものである。「えんどうの花」、「安里屋ユンタ」と、B群の「汗水節」はポイント5(Q 6/表6−②、④)でも示されたように、保育で積極的に取り入れられている事例が多い。 し か し 、 同 じ く B 群 に 入 る 「 鳩 間 節 」 は 、 認 知 度 は 高 い が 、 保 育 と し て 取 り 入 れ ら れ て い ない現状が見られた(表6−②、④)。また、「宮良長包音楽」を保育に取り入れ実践している 44名中、38名が「鳩間節」(3)を知っていると│ⅡI答している。つまり、「鳩間節」は知っているが、 教材としては使いづらいことを示しているといえよう。 1 2 -一 ■ ■ ■ ー ∼ 〆 、7
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大山:沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方向性(1 Ⅲ . ま と め 今一度、データによる結果をまとめておきたい。 1.有効回答率は、278園中153名で55.0%、石垣市を含む八重山地区は、920%の高回答率であっ た。 2.回答者年代は、50代が最も多く、全体の46.4%を占めている。 3.回答者の出身地は、沖縄県内が146名、県外が7名であったが、保育内容や長包音楽との 接点、長包音楽を取り入れる必要性や次世代継承の認識、曲名の認知度には、ほとんど差 異は見られない。 4.実践率は、153名中44名で28.8%(44/153)、そのうち実践形態は、定時(保育設定)が12名、 不定時(随時)が30名、記載なしが2名あり、不定時の導入が多い。 5.保育内容の使用教材では、CDやカセットテープ、楽譜などの頻度が高く、地域人材活用を 挙げている回答もあり、地域連携を有効活用していることがうかがえる。 6使用曲と指導方法は、「安里屋ユンタ」、「えんどうの花」、「汗水節」が上位を占め、「安里 屋ユンタ」はエイサーや踊りに活用し、「えんどうの花」は、歌唱指導が主体だった。 また、「汗水節」は踊りやエイサーに使われていたり、群読やBGMに活用したり等、ヴァ リエーションに富んだ指導の工夫が見られた。 7.使用楽器は、保育者使用はピアノが上位を占め、CD、三線などもあるが、保育現場ではピ アノの活用度が高く、いかに重要な楽器であるかを証明している。 園児使用は、パーランクーが最も高く、エイサーに使用している状況が見られる。鈴やタ ンバリンなど保育現場で活用度の高い簡易楽器や、鍵盤ハーモニカ、シンセサイザー、マ リンバ、三線も挙げられていた。 8.発表する機会については、主に発表会やお招き会、老人ホームへの訪問、祖父母保育参観 日となっている。他に、他府県への音楽祭参加があった。 9.発表する機会がない理由は、「発表するために取り組んでいないので」、「発表の場がないの ではなく、音楽を通して表現活動を楽しむ過程が大切」などの回答があった。 10.「保育に取り入れていない」の非実践率は109名で71.2%(109/153)、保育に取り入れて いない理由として、「教材・資料が少ない」、「宮良長包音楽そのものをよく知らない」、「活 用事例が少ない」、「指導力不足」、「他に優先して取り組む保育がある」、「ゆとりがない」、「時 間配分の困難さ」などが挙げられていた。 Ⅱ「宮良長包音楽」を保育指導に活用できるものについては、CD58件、DVD30件、楽譜22 件の他、研究会・研修会9名、資料9名等があり、CDは、「大人ではなく、子どもが歌って いるもの」、「幼稚園児が聞いて楽しめる工夫が必要である」という回答があり、日々子どもに 関わっている保育者ならではの視点で説得力がある。 12.「宮良長包音楽」との接点は、人を介して知ったという人的接点と、物理的に知ったとい うメディア接点、その他の観点から分析した。 人的接点は、「学校で教わった」、「家族から教わった」、「後輩,知人から教わった」など 169件あった。メディア接点は、「ラジオ、テレビで知った」、「演奏会で聴いた」、「評伝や 作曲集で知った」、「映画を観た」など132件があった。その他は、「接点がない」、「覚えて いない」など15件と少数だった。一人当たりの接点数は、50代が最も高く、さらに、「学 校で教わった」以外の接点は、若年になるにつれ減少している。 1 3
-沖縄キリスト教短期大学紀要第38号2010 13.「宮良長包音楽」の感想について、肯定的意見と否定的意見、その他の観点から分析した。 肯定的感想として、「温かい」、「旋律が美しい」、「なつかしい」、「親しみやすい」、「独創的」 など304件と多数を占めた。否定的意見として、「難しい」、「古い」の14件と少数であった。 14.「宮良長包音楽」は、「幼稚園に取り入れる必要があるか」の質問に、「はい」の回答が71 名であるが、「いいえ」の6名と「わからない」の69名を合わせた75名がほぼ桔抗する。 「わからない」が多数あることについて、今後、幼稚園で実践できる可能性のカギを握ってい るのではないかと考えられ、丁寧に分析・考察する必要があるだろう。 15.「取り入れる必要はある」の理由について、文化的要素と教育的要素、その他の観点から 分析した。 「郷土愛」、「長包音楽の継承」、「教育理念の継承」の文化的要素が合計I1l件であった。 「音楽の多様性」、「教育の活性化」、「個性伸張」といった教育的要素が合計42件挙げられ、 教育的要素より、アイデンティティー色の濃い文化的要素が多かった。 16.「宮良長包音楽はこれからの世代に受け入れられるか」について、「はい」の回答が72名、 「わからない」が66名、「記載なし」が15名、「いいえ」が0名であった。 「はい」と「わからない」はほぼ桔抗しているが、「いいえ」は0名だった。 この0名は、「受け入れられる」可能性を肯定していると捉えることができるだろう。ま た、この「はい」の結果は、「幼稚園に取り入れる必要がある」71名と「次世代に受け入れ られる」72名がほぼ同じ回答数で、「わからない」もほぼ同数である(幼稚園69名/次世 代66名)。さらに、どちらにも「はい」と答えた回答は52名あり、それは取りも直さず、 実践可能な方向性を示唆していると考えられる。 17.「幼稚園で取り入れる必要」と「次世代への受け入れ」の関係については、「幼稚園で取り 入れる必要」の質問でその理由を記述した52名中、「取り入れる必要」に「はい」と回答 したのは38名(73.1%)であった。 さらに、「幼稚園で取り入れる必要」にも「はい」と回答したのが27名(71.1%)あり、 その中で、幼稚園に取り入れ実践しているが16名で59.3%の高率であった。この16名は長 包音楽に対する積極的な姿勢を示す「中核層」ともいえる。但し、その内の10名が50代 であり、世代交代と共に「中核層」が減少し、「宮良長包音楽」の継承が危ぶまれることは 否定できない結果と捉えられる。 18.「宮良長包音楽」を知っている曲については、回答者数153名のうち(累計曲数786/153名)、 「えんどうの花」は147件、「安里屋ユンタ」は144件で上位2位を占め、回答者の9割以 上が知っていると答えており、この2曲はいかにポピュラーであるかということが判断で きる。 「那覇市市民歌」や「校歌」、戦火で焼失し埋もれていた発掘作品「朝暁の光」を挙げた回 答もあった。 アンケートの結果で示されたように、CDやDVDなど幼児に適した教材開発、楽譜の教材 化、研修会での学習の機会を持つなど、「宮良長包音楽」が現場に取り入れ易く活用される工 夫が求められている。 また、長包の音楽や教育が、八重山のナシヨナリズムのみで支持されているのではなく、沖 縄県全体で共有、支持されている普遍性を持っていることもわかった。 1 4
-大山:沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方向′性(1) 本研究を通して、「宮良長包音楽」を保育に取り入れていくための具体的なヒントを得るこ とができたが、それは、幼稚園現場への実践の可能性と今後の方向性を指し示すものとなった。 引き続き、本研究の小学校、中学校、高校における、「宮良長包音楽」の実践状況のアンケー トデータをまとめ、幼児教育から高校教育まで、「宮良長包音楽」が取り入れられる可能性を 探り、実践的試作やサンプル提供など、メルクマールとなるような方向性を提示していきたい。 Ⅳ . お わ り に
膨大で貴重なデータを読み込みながら、先生方が時間を割いてアンケートにご回答下さった
内容は「宝の山」であり、一語一句漏らさず生かさなくては、と意気込んだ。子ども達に関わ
る先生方の日常が映し出され、特に音楽と子どもの関わりについては、アンケートの文面を通
してリアルに伝わってきた。「宮良長包音楽」が世代へ受け継がれていない現状に、時代と共に消えていく危機感を覚え、
宮良長包を研究している一人として、「宮良長包音楽」の素晴らしさを何とか継承していかな
ければならないと強く思う。それには、教育現場のニーズや課題、問題点を洗い出し、未来へ
と繋げることが肝要だと考え、今回のアンケートを実行した次第である。宮良長包は、生涯、学校の音楽教諭として、自身が作曲した作品を教材化し、「(子どもに)
音楽を通してことばの栄養を与える」(4)、「社会大衆にもっと良い音楽を与える」(5)との教
育理念のもと、自作を“教室から発信”し続けた音楽教育者である。
本研究を通して、「宮良長包音楽」を再び“教室に戻す”ことを目指し、この貴重なアンケー
トによるデータ結果を、十全に有効活用したいと思う。【謝辞】沖縄県の公私立幼稚園278園の園長先生、幼稚園教諭をはじめ、特に、ご回答くださ
った153園の諸先生方、ご丁寧なご回答と愛情溢れる内容を記述していただき、誠に有難うご
ざいました。どのアンケートも「宮良長包音楽」にエールを送っていただく内容ばかりでした。
この貴重なデータの数々を、今後の沖縄県の幼児教育、音楽教育に生かすべく努力をしていき
たいと存じます。心から感謝申し上げます。【報告】本研究は、宇流麻財団研究助成及び沖縄キリスト教学院特別研究助成によるものです。
【註】(1)①大山伸子編・校訂『宮良長包作曲全集』琉球新報社、2003
②大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(2)−発掘作品のパフオーマンス化一」
沖縄キリスト教短期大学紀要第35号、2007,27∼42頁③大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(3)一最新の発掘作品を中心に一」沖
縄キリスト教短期大学紀要第35号、2007,43∼57頁(2)①大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(4)−作品研究I(明治・大正篇)−」
沖縄県立芸術大学紀要第16号、2008,187∼206頁②大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(5)一作品研究Ⅱ(昭和篇一①)一」
沖縄キリスト教短期大学紀要第36号、2008,39∼58頁
③大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(6)−作品研究Ⅲ(昭和篇一②)−」
1 5-沖縄キリスト教短期大学紀要第38号(2010) 沖縄キリスト教短期大学紀要第37号、2009,31∼60頁 ④大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(7)−作品研究Ⅳ(昭和篇一③)一」 沖縄県立芸術大学紀要第18号、2010) (3)「鳩間節」は、宮良長包作曲のほかにも、八重山民謡で広く流布している「鳩間節」があり、 回答者は混同している可能性も考えられる。 (4)三木健著『宮良長包一「沖縄音楽の先駆」−』ニライ社、2002,29∼30頁 (5)沖縄教育音楽協会編『宮良長包作曲集一南国の花一」響友社、1956、序文 【参考文献】 1.三木健・大山伸子編著「宮良長包著作集一沖縄教育音楽論一」ニライ社、2004 2大山伸子「沖縄県の中学校における郷土音楽導入の現状と方向性」沖縄県立芸術大学紀要 第2号、1994,45∼74頁 3.大山伸子「学校教育における郷土音楽学習のあり方一八重山の小・中・高校と地域社会の 関わりを通して一」沖縄県立芸術大学紀要第3号、1995,85∼n0頁 4大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(1)−校歌作品を中心に−」沖縄県立芸 術大学紀要第7号、1999,89∼112頁 5.大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(2)−発掘作品のパフォーマンス化一」 沖縄キリスト教短期大学紀要第35号、2007,27∼42頁 6.大山伸子「宮良長包の音楽教育活動に関する研究(3)−最新の発掘作品を中心に−」沖縄 キリスト教短期大学紀要第35号、2007,43∼57頁 7、津田正之「沖縄県の小・中学校における郷土音楽学習の現状と課題一音楽担当教諭へのア ンケート調査を手がかりに一」琉球大学教育学部紀要第64集、2004 1 6
-大山:沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方向性(1)
【表1】
沖縄県の学校教育における「宮良長包音楽」の実践についてアンケート調査
<本論文では記述欄とスペースは省略> 記 入 方 法 : 該 当 す る 欄 □ に し を つ け る 。 【 】 及 び 欄 は 自 由 記 述 2009年8月19日 作 成 : 大 山 伸 子 Q l 先 生 の 年 代 を お 教 え く だ さ い 。 □ 2 0 代 □ 3 0 代 □ 4 0 代 □ 5 0 代 以 上 Q 2 先 生 の 勤 務 校 を お 教 え く だ さ い 。可該当に○をつける
口 幼 稚 園 口 小 学 校 口 中 学 校 口 併 置 校 ( 小 ・ 中 ) 口 高 等 学 校 Q 3 先 生 の 勤 務 校 を 市 町 村 名 で お 答 え く だ さ い 。 【 】 Q4お差し支えなければご出身地をお教えください。 口 沖 縄 県 口 沖 縄 県 外 □ そ の 他 【 】 Q5「宮良長包音楽」を保育に取り入れていますか。 □ は い □ い い えUQ6とQ7^
U Q 8 ^
Q6Q5で「はい」とご回答の方のみお答えください。 口 定 時 ( 設 定 保 育 ) 口 不 定 時 ( 随 時 ) ①どのような保育内容ですか。 a)使用教材(例:テキスト、楽譜、工工四、CDの名称等) b 使 用 曲 名 Q 1 6 参 照 ) c使用楽器(例:ピアノ、三線、パーランクー、リコーダー等) イ.保育者使用 ロ.園児使用 d)保育内容を具体的にお教えください。(例:「えんどうの花」を歌唱指導、「安里屋 ユンタ」をエイサー指導、等) Q7Q5で「はい」とご回答の方のみお答え下さい。 「宮良長包音楽」を指導して発表する機会はありますか。 □ は い □ い い えL①へ
L②へ
①発表はどのような場でどのように行われていますか。 口学校行事(例;運動会で「汗水節」をエイサーでパーランクーと踊り等) 口地域行事(例:○○祭りのパレードに○○の演目で参加) ②発表の場がない理由は何ですか。 Q8Q5で「いいえ」とご回答の方のみお答えください。 ①「宮良長包音楽」を実践していない理由は何ですか。※複数回答可 口保育時間配分の困難さ口教材、資料が少ない口教材として使いづらい □ゆとりがない□「宮良長包音楽」の教育的意義がわからない 1 7-沖縄キリスト教短期大学紀要第38号(2010) □ 「 宮 良 長 包 音 楽 」 そ の も の を よ く 知 ら な い 口 活 用 事 例 が 少 な い 口 指 導 力 不 足 口 同 僚 か ら 賛 同 が 得 ら れ な い 口 子 供 ( 生 徒 ) か ら 共 感 が 得 ら れ な い 口 保 護 者 や 地 域 の ニ ー ズ か ら 外 れ て い る 口 今 の 時 代 の 音 楽 に 合 わ な い 口 他 に 優 先 し て 取 り 組 む 保 育 が あ る 【 】 □ そ の 他 【 】 Q9「宮良長包音楽」を保育指導で活用できると思うものは何ですか。 (例:楽譜・資料、CDやDVDの活用、研究会等での継続的な研修実施、等) Q10先生自身がご記憶の「宮良長包音楽」との接点をお教えください。※複数回答可 口 家 族 か ら 教 わ っ た 口 学 校 で 教 わ っ た 口 地 域 の 人 に 教 わ っ た 口 先 輩 ・ 知 人 か ら 教 わ っ た ロ ラ ジ オ ・ テ レ ビ で 知 っ た 口 映 画 を 鑑 賞 し た 口 演 奏 会 で 聴 い た □ C D ・ D V D で 知 っ た 口 評 伝 や 作 曲 集 で 知 っ た □ よ く 覚 え て い な い 口 接 点 が な い □ そ の 他 【 】 Q11「宮良長包音楽」について、どのような感想をお持ちですか。※複数回答可 □ な つ か し い 口 温 か い 口 親 し み や す い 口 旋 律 が 美 し い 口 独 創 的 口 古 い 口 親 し み に く い 口 難 し い □ そ の 他 【 】 Q12「宮良長包音楽」は、学校教育(幼稚園)で取り入れる必要があると思いますか。 □ は い □ い い え □ わ か ら な い
L Q 1 3 ^ L Q 1 4 ^
Q 1 3 「 は い 」 の 理 由 に つ い て ※ 複 数 回 答 可 口 長 包 音 楽 の 継 承 口 長 包 の 教 育 理 念 の 継 承 口 郷 土 愛 口 音 楽 の 多 様 性 口 教 育 の 活 性 化 口 個 性 伸 張 口 資 質 向 上 □ そ の 他 【 】 Q14「いいえ」の理由について できれば理由を記述してください: Q15「宮良長包音楽」は、これからの世代に受け入れられると思いますか。 □ は い □ い い え □ わ か ら な い できれば理由を記述してください: Q16先生がご存知の「宮良長包音楽」(曲名)をご回答ください。※複数回答可 口 発 音 唱 歌 口 鳩 間 節 口 赤 ゆ ら の 花 口 嘆 き の 海 口 泊 り 舟 口 南 国 の 花 □ え ん ど う の 花 口 綾 雲 口 母 恋 し 口 鷲 の 烏 口 駅 路 口 春 小 雨 ロ オ ラ ン ダ 屋 敷 口 首 里 古 城 口 汗 水 節 ロ コ イ ナ ユ ン タ ロ 猫 ユ ン タ ロ 稲 刈 歌 口 琉 球 木 遣 歌 □ な ん た 浜 口 山 の 子 守 唄 口 唐 船 口 桑 の 実 口 八 重 山 音 頭 口 嵐 の 歌 / 嵐 の 曲 口 安 里 屋 ユ ン タ ロ 荒 磯 の 歌 口 朝 暁 の 歌 口 春 深 し 口 那 覇 市 市 民 歌 口校歌【校歌名: 】 □ そ の 他 【 】Q 1 7 お 差 し 支 え な け れ ば 先 生 の 勤 務 校 を お 書 き く だ さ い 。 【 】
※アンケート調査にご協力いただき、誠に有難うございました。 1 8-大山:沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方向性(1) 【表2](Q2)回答件数
│宜野湾市’
4寸 ’ 0 1 中 城 村 ’
2
1
1
1
寸 ’ 0 1
溶 瀞 J 1 0 0 沓 蓋 F 三 割 1 5 3
【 表 3 ( Q l ) 年 代 【 表 4 ] ( Q 4 ) 出 身 地 【表5](Q5)取り入 いるか有無 詔.砂も 71.劃も 【表6−①】a使用教材(Q6-1) * C D * 楽 譜 、 工 工 四 、 C D * カ セ ッ ト テ ー プ * テ ー プ 、 C D * 楽 譜 * テ ー プ 、 パ ー ラ ン ク ー * C D 、 カ セ ッ ト * C D 、 カ セ ッ ト * C D 、 楽 譜 * C D * カ セ ッ トテープ(ダビングされたもの)*テキスト、楽譜*楽譜*カセットテープ(安里屋 ユ ン タ ) * C D * 郷 土 音 楽 教 材 * C D * C D 、 テ ー プ * カ セ ッ ト テ ー プ や C D 等 *おきなわの歌、CD*カセットテープ*楽譜、CD、テープ*歌唱(CD)*カセッ ト テ ー プ * 楽 譜 、 C D * C D 、 楽 譜 * C D 等 * C D ( 沖 縄 の う た ) * 楽 譜 * テ ー プ、地域人材●活用 CD18,カセットテープ13、楽譜11、工工四l、パーランクー l 、 地 域 人 材 活 用 1 【表6−②】b使用曲名(Q6-1) *安里屋ユンタ*えんどうの花など多数*安里屋ユンタ*安里屋ユンタ、汗水節、 え ん ど う の 花 * 汗 水 節 * 安 里 屋 ユ ン タ * 安 里 屋 ユ ン タ 、 え ん ど う の 花 * 唐 船 * 安 里 屋 ユ ン タ * 安 里 屋 ユ ン タ 、 え ん ど う の 花 * え ん ど う の 花 * 安 里 屋 ユ ン タ 、 え ん ど う の 花 * 安 里 屋 ユ ン タ 、 汗 水 節 * 安 里 屋 ユ ン タ * 安 里 屋 ユ ン タ * え ん ど う の 花 *安里屋ユンタ*鷲ぬ烏、安里屋ユンタ、牛*えんどうの花*安里屋ユンタ、えん どうの花*安里屋ユンタを踊りで*安里屋ユンタ*安里屋ユンタ*安里屋ユンタ、 えんどうの花、唐船*安里屋ユンタ、えんどうの花*安里屋ユンタ*安里屋ユンタ *えんどうの花、安里屋ユンタ*えんどうの花*安里屋ユンタ*汗水節、安里屋ユ 1 9 -÷ メミ・象件数 278園I 翼砿 鋤 白.・吋画批判aPl﹄ 藻 1 -砧■ Eママーーヨ 鵜 、古一一令,'午.晩一.P1 i童皇人数I
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..・ず︲﹄ず.. 〆1.︲︲90︲1雪呼則 .・計叩Lご 姉.●哩哩印融興●・塾 呼 “ 、準 、. . “︾ ・域 。︲屯・認・口塞 4部・・.#・;・争 ﹄■Jロロロ■冒冒、。即毒 ・・・ロロI卓 ︾・・酔叩酔垂・・︾.印可亘 拳・I卜塞︲・軒や恥 45 豊見城市 3読谷村 5座間$三 マ寸 2 ー J一 可城「一 丁 8嘉手糸細丁 0粟国村 0記 表なし 8 ■■ L 側﹃羽刷り I 二』ノL歩 迎 左聯 人数 −雨 空ロ 合% 20代 別 15.7 30代 FdL 2 21.0 40代 26 17.0 50代 71 46.4 篭 ﹄T’︲rl lL︽除4 1531帥.0 出身 人数 ##郭具 146 県外 7 託載なし 0I
鶴 ,.ヌー−..ー‐ 舞 阜 I鷺...、I
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44 泡 寺 縦呆司 12 ー / ■ 、正1寺雌 1輔 30 広容刀言勘上良し 2 01町j4厘い,▼ 一噸 灘》 11X 字。。 韮 ∼ ー 主ヨ言飾り 105 丑一 ■I 4]一一 ョの言勘t食し 4 │総会計 -.‐型・÷..,'・寺、、坐.窪零::‐.、…−.n.'守…..,‐ . 、 . ’ . i ・ ・ . . . ’ , 群 や 、 錨 、 … - i, 、 . 。 . 砧 段 ・ 里 砧 .J礼L、J■‐ . ’ .−‘毎草=宅一_画一凸一一___蛤,.一一‘匙._,._,_△-r韻...' 153沖縄キリスト教短期大学紀要第38号2010 ン 夕 * え ん ど う の 花 、 安 里 屋 ユ ン タ * 安 里 屋 ユ ン タ * え ん ど う の 花 、 安 里 屋 ユ ン タ * お お だ か こ だ か 、 え ん ど う の 花 安里屋ユンタ27、えんどうの花16、汗水節4、唐船2、鷲ぬ烏l、おおだかこだか’、牛1 【表6−③】c使用楽器(Q6-1) < 保 育 者 使 用 > * ピ ア ノ 、 C D * ピ ア ノ 、 三 線 * ピ ア ノ * ピ ア ノ * パ ー ラ ン ク ー * ピ ア ノ * ピ ア ノ * ピ ア ノ * ピ ア ノ 、 太 鼓 、 扇 子 * ピ ア ノ * ピ ア ノ * 三 線 ( カ セ ッ ト テ ー プ ) * C D * パ ー ラ ン ク ー * ピ ア ノ * ピ ア ノ * ピ ア ノ * C D * ピ ア ノ , 三 線 、 パ ー ラ ン ク ー ピアノ14、CD3,三線3、パーランクー3,太鼓、扇子各l <園児使用> * 鈴 や タ ン バ リ ン * 鍵 盤 ハ ー モ ニ カ * パ ー ラ ン ク ー * パ ー ラ ン ク ー * パ ー ラ ン ク ー * パ ー ラ ン ク ー 、 お ど り 、 リ ズ ム 等 * パ ー ラ ン ク ー * パ ー ラ ン ク ー * パ ー ラ ン ク ー * パ ー ラ ン ク ー * パ ー ラ ン ク ー * ピ ア ノ 、 シ ン セ サ イ ザ ー 、 メ ロ デ イ オ ン 、 マ リ ン バ * パ ー ラ ン ク ー * 太 鼓 ( パ ー ラ ン ク ー ) * 三 線 、 パ ー ラ ン ク ー パーランクー12、メロデイオン2,鈴、タンバリン、ピアノ、シンセサイザー、マリンバ、三線、各1 【表6−④】d保育内容(Q6-1) *「安里屋ユンタ」をエイサーや踊りとして指導、「えんどうの花」は静かな時に、意図的 に 口 ず さ ん で い る こ と も あ る * 帰 り の 会 や リ ト ミ ッ ク の 中 で 時 々 取 り 入 れ て い る * 納 涼祭り(7月)踊り*夏(地域まつり)で「安里屋ユンタ」を踊る(3年前)、敬老会で「汗 水節」の群読(1,3,6番まで)、「えんどうの花」は預かり保育のお昼寝の時間に聞かせる *「汗水節」を卒園式で、園児に歌わせる*「えんどうの花」の歌唱指導、「安里屋ユンタ」 は手踊り指導*昭和の頃、「安里屋ユンタ」を発表会に入れた。「唐船ドーイ」、エイサー の入場曲*「安里屋ユンタ」の手踊り*「安里屋ユンタ」をエイサー指導と踊り指導、「え んどうの花」を食事時間やおやつ時のBGMとして*「えんどうの花」を歌唱指導*「安 里屋ユンタ」をエイサーの入退場曲等に取り入れている*エイサー指導、「安里屋ユンタ」 *「安里屋ユンタ」をエイサー指導、発表会の劇の中で「汗水節」で雰囲気を出す(ミュージッ ク ) * 「 え ん ど う の 花 」 を 歌 唱 指 導 * 「 安 里 屋 ユ ン タ 」 の 踊 り * 手 踊 り を 園 児 と 一 緒 に踊っている、「安里屋ユンタ」は曲に合わせて踊る、「えんどうの花」は教師が唄ったり して曲の紹介などをする*「えんどうの花」を歌唱指導して生活発表会でも歌いました。 お ば あ ち ゃ ん た ち も 一 緒 に 口 ず さ ん で い ま し た * 「 安 里 屋 ユ ン タ 」 を 手 踊 り や エ イ サ ー で指導*「汗水節」(踊り)、「安里屋ユンタ」(エイサー)、「えんどうの花」(歌唱指導) *前任園で「安里屋ユンタ」を舞踊指導し学芸会で発表したことがあります*「鷲ぬ烏」(お 楽しみ会での披露)、「安里屋ユンタ」(子ども達の踊り)、牛、「えんどうの花」*「安里屋 ユ ン タ 」 の 曲 に 合 わ せ て 踊 る * 「 安 里 屋 ユ ン タ 」 の 曲 で 踊 り を し て い る * 「 え ん ど う の花」、全員で歌う、集会など。おくんとうの時BGMとして使う。主にテープ、CDなど 曲に合わせて聞きながら一緒に歌うことが多い*歌唱指導(わらべうた等を取り入れて) *「安里屋ユンタ」を「南風原ユンタ」に歌詞を替え祖母(琉舞教室)から親子ゆうぎと −20−
大山:沖縄県の幼稚園における「宮良長包音楽」の実践状況と方向性(1) して習い、運動会で踊る予定(祖父母参観日等でも)*運動会のダンスで沖縄の曲を取り 入れたので、ぜひ入場曲も退場曲も沖縄の曲が使いたくて選ばせていただきました。子ど も達と少し振り付けも工夫してかわいらしい退場を演出させていただく事ができました *「安里屋ユンタ」をエイサー指導*エイサーや入場退場BGM等*敬老会の時など園 児の歌唱指導*「安里屋ユンタ」を祖父母参観日の時、園児が歌って聞かせる。時には 保育に取り入れて踊ったりする。「安里屋ユンタ」を歌唱指導*「安里屋ユンタ」を手踊 り→祖父母お招き会*毎年一回、音楽発表会を行っているのでその中の曲に必ず宮良長 包の曲を取り入れるよう心がけている。毎朝の歌唱指導の中で曲を取り入れている*歌 唱*音楽を流したり聞いたり「安里屋ユンタ」を歌ったりした*毎月曜日ボランティ ア活動的に「汗水節」を流しながら、清掃をやるので自然に歌に親しんでいる。祖父母参 観日の時は意識して選曲する*「えんどうの花」(歌唱指導)、「安里屋ユンタ」(エイサー 指導)*「安里屋ユンタ」をお招き会にて指導(歌唱指導)*「えんどうの花」を歌唱、「安 里屋ユンタ」をエイサー*「えんどうの花」を歌唱指導、「安里屋ユンタ」を踊り指導
*敬老会や地域の高齢者との交流の時など発表している*「えんどうの花」を歌唱指導
「安里屋ユンタ」踊り16、エイサー9,「えんどうの花」歌唱指導12、BGM3「汗水節」5群読、他 「安里屋ユンタ」を「南風原ユンタ」に替え歌 【表7−①】学校行事(幼稚園)の場で(Q7-1)発表の機会*運動会や発表会、祖父母の参加日等*納涼祭り踊りとして*おまねき敬老会で「汗
水節」の群読*発表会*発表会…安里屋ユンタをエイサーでパーランクー、運動会…「安
里屋ユンタ」を祖父母の演技の入退場曲として*音楽発表会*運動会で「安里屋ユンタ」
エイサー。「安里屋ユンタ」をエイサーでパーランクー等、おじいちゃんおばあちゃんのお招き会で「安里屋ユンタ」を一緒に歌う、地域のデイサービスや老人ホームの慰問の時に
「安里屋ユンタ」を歌ったり踊ったりする*園行事(交流会)などで踊りをする*生活
発表会でえんどうの花の歌を合唱して喜ばれた。小学校の運動会で汗水節をエイサーで時々やります*老人ホーム訪問の際パーランクーで「安里屋ユンタ」、踊りで「汗水節」等
*お楽しみ会、敬老会、生活発表会*「安里屋ユンタ」を踊る*祖父母参観日の踊っ
て楽しむ*「安里屋ユンタ」をお招き会等の園行事で踊ったことがある*生活発表会。
保育参観の親子で歌う*運動会で親子ゆうぎとして踊る*生活発表会で「安里屋ユン
タ」をエイサーでパーランクーと踊り*運動会や生活発表会、祖父母参観日等*生活
発表会*祖父母参観日、「安里屋ユンタ」を歌う。体育館活動や夏祭り、お祭ごっこで「安
里屋ユンタ」を踊る*「安里屋ユンタ」をミニデイとの交流会で手踊り*器楽合奏(音
楽発表会)。運動会(エイサー)、設定保育(歌唱指導)*年間を通してボランティア活動
曲として「汗水節」を活用し、汗水節を行動に!と保育実践に力を入れている。「安里屋ユ
ンタ」や「えんどうの花」など昔からうたい親しまれた曲を親子、祖父母参観時に歌や踊り
の演目にしている*運動会で「安里屋ユンタ」をエイサーで取り入れた。生活発表会で「え
んどうの花」を合唱、「汗水節」を方言劇の中での踊りに取り入れました*生活発表会で
「安里屋ユンタ」のパーランクー踊り*幼小連携、小学校合同行事、宮良長包音楽集会
*敬老会や交流会、施設等への慰問など*おゆうぎ会などでクラス全員で歌いました「え
んどうの花」 発表会13、運動会8、お招き会や老人ホーム訪問8,祖父母保育参観6、他 2 1-沖縄キリスト教短期大学紀要第38号2010 【表7−②】地域行事の場で(Q7-1)発表の機会 * 北 丘 ま つ り に も 参 加 予 定 * 敬 老 会 * 村 民 音 楽 祭 に 参 加 し た 時 に 歌 、 器 楽 合 奏 で 披 露 し た こ と が あ る * 敬 老 会 で 安 里 屋 ユ ン タ を エ イ サ ー * 地 域 の 祭 で の 舞 台 発 表 まつり2,敬老会2、音楽祭1 【表7−③】その他(Q7-1)発表の機会 *保育の中でおやつ・弁当時のBGMに使用*岡山県と姉妹園の取り組みをしている為、 招待を受けた岡山の音楽際の参加曲として披露した*体育館活動や夏まつり、おまつり ごっこ等で安里屋ユンタを踊る おやつや弁当時のBGM、体育館活動、夏まつり、他府県での音楽祭 発表する機会なしの理由(Q7-2) 【表7−④】 *発表するために取り組んでいないので*生活発表会等は、担任や学級で思い思いに取 り組むので、必ずこの曲をということができにくい*発表の場がないのではなく、音楽 を通して表現活動を楽しむ過程が大切だと思う。又、子ども達の様子を見ながら発表の場 を考える*宮良長包音楽そのものをよく知らない*幼稚園児には高度だと思った *今年度は発表会が中止(お招き会)になったため ない、幼稚園児には高度など 発 表 す る た め に 取 り 組 ん で い 【表8−②】保育に取り入れていない理由(Q8の記述) 【表8−①】Q8)※複数回答 *特に宮良長包ということではやっていないが、エイ サ ー で 安 里 屋 ユ ン タ を 使 用 す る 年 も あ る * 教 材 と し て 思 い う か ば な か っ た * ク ラ ス 担 任 を 外 れ て い る * 行 事 に 合 わ せ た 曲 を 選 考 * 音 楽 祭 と し て 以 前 は 歌ったり踊ったりしていましたが、現在は…*もう 少し音楽を知り取り入れていきたい*幼児にわかり 易い歌(でないことの意か)*意識的に保育教材と して取り入れようと考えたことがなかった*担任外 のため*音楽祭としての取り組みではないが、保育 の中で歌を取り入れている 【表9】指導方法に活用できるものQ9の記述) *楽譜、資料*CD*CD,DVD*CD、DVD*楽譜、CD*教諭自身が、 どのような音楽があるのかわからない為、まずは、幼児向けの教材を知ることから始めな ければならないのでは…と思います*CD*DVD、楽譜集、合奏用の楽譜、研修会 *CD,子供がわかりやすいようダンスを振りつけるなど*研修などで音楽の活用方法 などを行う*楽譜、CD、DVD*楽譜、CDやDVD*歌…誰もが知っている曲 を保護者も一緒になってうたう*CDや資料があれば他の先生方も活用すると思う*c D(舞踊、歌)*CD、DVD*CD、DVD*楽譜、CD、DVD*CDやDV −22− ’4 票壱;に慰瑚 典勉亭篭1‘穂溌い霞 .911吟・︲M町二凸 ■ E ・豆魚 3 ① 時 間 配 分 7 ②教材i雪料 48 ③ ﹂5 ミいづらい 11 ④ ゆ と り な し 11 ⑤ 教 育 的 意 義 3 ⑥ 長 包 を よ く 知 ら な い 35 ⑦ 活 用 事 例 27 ⑧キ 苛導力不足 23 ⑨ 賛 同 得 ら れ ず 2 ⑩ 共 感 得 ら れ ず 4 ⑪ I フ当護 二〆 雪・士凹域 0 ⑫ 時 七 に 合 わ な い 1 ⑬ 他 に 優 先 す る も あ り 20 ⑭ そ の 他 8