1.は じ め に 近年の我が国における食習慣の西欧化とファストフー ドへの依存により,肥満とそれに伴うメタボリックシン ドロームへの対策が健康維持への最も重要な課題となっ ている.肥満の予防に非常に効果的な行為の一つは体を 動かして脂肪を燃焼することであり,様々な方面から「ス ポーツ」の重要性が叫ばれている.スポーツには短距離 走やゴルフなどの瞬発力を用いるものと,マラソンやサ イクリングの様な持続力を用いるものに大別される.そ のうち後者は持続的なエクササイズであり,エネルギー 源として脂肪酸の酸化を利用する有酸素運動であるため 肥満やメタボリックシンドロームの予防・改善への強い 効果が認められている.本稿では持続的なエクササイズ と筋肉・脂肪組織内の脂肪酸代謝調節の関係,及びこれ ら組織間のクロストークに関する最近の知見を基に,エ クササイズにより体がどのようなメカニズムで脂肪酸代 謝の効率化を獲得するのかについて論じる.エクササイ ズによる脂肪酸代謝の調節メカニズムについては,ここ 数年様々な角度からの解析が行われており,本稿で紹介 する内容はその一部に過ぎないことをあらかじめご了承 頂きたい. 2.筋肉と脂肪組織 筋肉は全体重の約40%を占める体の中で最も大きな 組織である.その中でも移動や作業に用いられるものは 骨格筋であり,大きく分けて2 種類の筋線維により形成 されている.第一はタイプI 或いは赤筋と呼ばれる筋線 維で,ミオシンATPase 活性が低いため瞬発力は劣るが 持続性が強い.第二はタイプII 或い白筋と呼ばれる, ミオシンATPase 活性が高いため瞬発力に優れるが,解 糖系を主たるエネルギー源にしているため,糖の無酸素 的異化により生じる乳酸の蓄積により疲労が溜まりやす く持続性が低い(タイプII はさらに IIa,IIb 及び IIx に 分類されるが,ヒトにはIIb 少ない).ヒラメ筋に代表 される骨格筋にはタイプI が多く含まれ,腓腹筋に代表 「医学とスポーツ」
エクササイズと脂肪酸代謝
片渕 剛 槇島 誠
日本大学医学部生体機能医学系生化学分野Fatty Acid Metabolism during Exercise
Takeshi K
atafuchiand Makoto M
aKishiMaDivision of Biochemistry, Department of Biomedical Sciences, Nihon University School of Medicine
Obesity-induced metabolic syndrome is becoming a severe health problem in Japan due to the increasing popularity of the Western-style diet and fast food. Endurance exercise is one of the most effective ways to reduce fat content and thus prevent metabolic syndrome, as endurance exercise leads to larger amounts of fatty acids being used to create energy with higher efficiency in skeletal muscle. There are two major types of skeletal muscle fibers: type I muscle fibers, which contain a large number of mitochondria and burn fatty acids for energy, and type II fibers, which contain fewer mitochondria and depend on glycolysis to acquire energy. Endurance exercise results in the development of type I muscle fibers and enhanced mitochondrial function, with increased expression and activity of mitochondrial enzymes such as carnitine palmitoyltransferase 1, β-hydroxy-acyl-CoA dehydro-genase and citrate synthase. On the other hand, in adipose tissues, higher amounts of fatty acids are released to support their increased usage in muscle fibers by increasing the activity levels of adipocyte triglyceride lipase and hormone-sensitive lipase following endurance exercise. The increased usage of fatty acids is considered an out-come of activated peroxidase proliferator-activated receptors (PPARs), nuclear receptors for fatty acids, and the induced transcription of proteins that play essential roles in fatty acid metabolism upon stimulation of those fatty acids. In three PPAR isoforms, muscle fibers predominantly express PPARγ, a regulator of mitochondrial enzyme transcription and type I muscle fiber development. In adipocytes, PPARγ is abundantly expressed to regulate fatty acid catabolism. Furthermore, skeletal muscles, adipose tissues and other tissues communicate through hormones such as myokines and adipokines, which optimize fatty acid metabolism in the entire body during endurance exer-cise. Collectively, endurance exercise shifts our energy metabolism to be more lipolytic for a healthier lifestyle.
Key words: exercise, skeletal muscle, adipose tissue, peroxisome proliferator-activated receptor, fatty acid エクササイズ,筋肉,脂肪組織,ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体,脂肪酸
(J. Nihon Univ. Med. Ass., 2021; 80 (1): 15–19)
される骨格筋にはタイプII の筋線維が多く含まれるこ とが知られている.これらの筋線維の中でタイプI は脂 肪を有酸素的に分解して最終的にミトコンドリア内で二 酸化炭素にまで代謝するため,これを積極的に活用する ジョギングなどの有酸素運動は体内の脂肪を燃焼させて メタボリックシンドロームに対するリスクを低下させる ことが明らかになっている1). 次に脂肪組織であるが,健常人男性で全体重の10∼ 20%,健常人女性で 20∼30%を占める,筋肉に次ぐ大 きな組織である.脂肪組織中にはエネルギーをトリグリ セリドとして貯蔵する白色脂肪細胞,トリグリセリドを 燃焼して体温調節に関与する褐色脂肪細胞,そして長時 間低温に晒された時などに白色脂肪細胞から誘導され, 褐色脂肪細胞様の生理機能を果たすことが知られるベー ジュ細胞の存在が認められている2).この中で白色脂肪 細胞は筋肉に対する脂肪酸の供給源であり,エクササイ ズ時に油滴中のトリグリセリドから脂肪酸を遊離させる メカニズムが存在する. エクササイズによる脂肪酸代謝の上昇には,エクササ イズそのものによるものと,日々の継続的なエクササイ ズにより効率が上昇する体質変化(主として脂肪酸代謝 関連酵素の活性変化及び遺伝子発現変化に起因する)に よるものがあり,以下ではその体質変化に筋肉と脂肪組 織がどの様に関わっているのかについて論ずる. 3.エクササイズによる骨格筋の 脂肪酸燃焼の効率の上昇 骨格筋のエネルギーはグルコースと脂肪酸から供給さ れるが,グルコースは脂肪酸から生合成できないため貴 重であり,持続的エクササイズにおいては体内のグルコー ス量を維持するために脂肪酸代謝によるエネルギー産生 が優位になる.脂肪酸代謝は,カイロミクロンやVLDL を介して取り込まれたトリグリセリドから筋リポプロテ インリパーゼにより脂肪酸を切り出すこと,及び血液を 介して循環する遊離脂肪酸を取り込むことから始まる. この脂肪酸は細胞質内でアシルCoA を形成後,carnitine palmitoyltransferase 1 (CPT1) によりミトコンドリア膜透 過型であるカルニチン抱合体を形成し,ミトコンドリ ア膜を通過したのちにミトコンドリア内でCPT2 により 再び脱カルニチン化及びCoA 化がなされる.ミトコン ドリア内のアシルCoA はβ酸化により,順次アセチル CoA に異化され,アセチル CoA は次にクエン酸回路中 に入りNADH や FADH2の産生に利用される.これらが ミトコンドリアのマトリックス上の呼吸鎖複合体に電子 を受け渡すことにより,自らはNAD や FAD とプロト ンに分解される.受け渡された電子は呼吸鎖複合体を通 過する際に,サブユニットI,III 及び IV において H+を 膜管腔に輸送し,最終的に酸素に受け渡されて水を生 成する.また膜管腔に輸送されたH+はミトコンドリア 膜でH+勾配を形成し,それがH+-ATPase を通じてミト コンドリア内に戻る際にATP が産生される.以上のプ ロセスのうち,血中の遊離脂肪酸を細胞内に取り込むタ ンパク質であるfatty acid transport protein 4 のタンパク質 量が持続的エクササイズの後に上昇することが示されて いる3).ミトコンドリアへの脂肪酸の輸送については, CPT1 の活性が持続的エクササイズを一定期間行なった 男性において約25%上昇することが示されており4),ま た特に有酸素運動を一定期間行なった男性では250%上 昇することから5),運動が脂肪酸のミトコンドリアへの 輸送効率を上昇させることが明らかとなっている.ミト コンドリア内のβ酸化については,その律速酵素であ るβ-hydroxyacyl-CoA dehydrogenase の活性が数週間に渡 る中程度の全身有酸素運動で上昇することが示されて いる6).さらにアセチルCoA とオキサロ酢酸からクエン 酸を合成する,クエン酸回路の入口の酵素であるcitrate synthase や7),前述の呼吸鎖複合体の活性が上昇するこ とが認められている8, 9).これらのデータは持続的エク ササイズにより骨格筋がミトコンドリア機能を上昇させ, より多くの脂肪酸を異化してエネルギーを産生する能力 を獲得していることを示している. 4.エクササイズによる脂肪細胞の 脂肪酸分解能の上昇 脂肪細胞は食物から得られたグルコースをトリグリセ リドに変換して貯蔵する細胞であり,グルコースの取り 込みはインスリンにより調節されている.具体的には食 後のインスリン濃度上昇による刺激により細胞内小胞に 存在するグルコース輸送体4 が細胞表面に移行して細胞 外のグルコースが脂肪細胞に取り込まれる.グルコース から脂肪酸への生合成経路の詳細な説明はここでは避け るが,基本的には解糖系により生成したアセチルCoA からマロニルCoA が合成され,そのマロニル CoA に対 してアセチルCoA が 2 炭素ずつ追加していく炭素鎖伸 長反応によりパルミチン酸が合成されて,さらにそこか ら様々な脂肪酸が合成される.最終的にグリセロールと 3 つの水酸基とエステル結合を形成し,トリグリセリド として脂肪細胞中の油滴に貯蔵される.一方脂肪細胞に は adipocyte triglyceride lipase (ATGL),hormone-sensitive lipase (HSL), monoacylglycerol lipase (MGL) などのリパー ゼが発現しており,貯蔵されたトリグリセリドから脂肪 酸を切り出すステップとして機能している10).具体的に は,脂肪滴中のトリグリセリドのうち約95%が ATGL 及びHSL により脂肪酸を切り出されてジアシルグリセ ロールを生成するが11),これからさらにHSL より脂肪 酸が切り出されモノアシルグリセロールを生成する. 最終的にMGL がモノアシルグリセロールから最後の脂 肪酸を切り出す.これらリパーゼの中で,ATGL と HSL はプロテインキナーゼA によるリン酸化で活性化され
るため,一般にエクササイズにより交感神経が興奮する と,神経末端から分泌されるカテコールアミンが脂肪細 胞表面上のβ3 adrenergic 受容体に結合し,cAMP を介し てATGL と HSL を活性化し,脂肪細胞の脂肪酸遊離が 上昇する.これらのリパーゼは,マウスにおいて運動負 荷を与えることにより発現が有意に上昇することが明ら かとなっているが,それについては後述する. 5.エクササイズによる血中脂肪酸レベル上昇に 伴う PPAR の活性化 以上,持続的エクササイズによりトリグリセリドから 脂肪酸の遊離が増加するメカニズムを示したが,実際エ クササイズ終了直後と終了数時間後の回復期に血中の脂 肪酸レベルが上昇することが示されている12, 13).脂肪酸 はエネルギー源であると同時にPeroxisome Proliferator-Activated Receptor (PPAR) と呼ばれる核内受容体のアゴニ
ストであり,血中脂肪酸レベルの上昇に伴うPPAR の活 性化により脂肪酸代謝関連遺伝子の発現が上昇する14). PPARα,PPARγ 及び PPARδ の 3 つのアイソフォームの うち,PPARδ が筋線維のタイプ決定に関わり,発現上 昇によりタイプI 筋線維の形成を誘導することから15), 脂肪酸によるPPARδ の活性化はタイプ I の筋線維を誘 導し,その結果骨格筋のエネルギー代謝をより脂肪酸依 存的に方向付けているものと考えられる.またPPARδ は脂肪酸の取り込みとβ酸化を促進させる遺伝子発現を 調節し,かつ脂肪酸がPPARδ を介してそれら遺伝子の 発現を上昇させることから,上述のミトコンドリア酵素 の活性上昇もPPARδ 活性化に由来していると考えられ る16, 17).さらにPPARδ は,前述の持続的エクササイズ 時におけるグルコースから脂肪酸へのエネルギー源のシ フトに関わっており,体内のグルコース量を維持する役 割を果たしていることが示されている18).一方脂肪細胞 にはPPARγ が発現しており,長期のエクササイズによ り活性が上昇することや19),前述のATGL や HSL の発 現量がPPARγ の活性上昇に伴って脂肪組織中で上昇す ることから20),エクササイズにより上昇する血中脂肪酸 は脂肪細胞に対してfeed forward 様式で作用して血中の 脂肪酸量をさらに上昇させ,筋肉への供給量を増加させ ているものと考えられる.PPARγ は筋肉での発現が限 定的にも関わらず,その遺伝子改変マウスでは骨格筋に グルコース取り込みの変化などの表現型が現れる21, 22). エクササイズによるPPARγ の活性変化が骨格筋へ何ら かの作用を及ぼすものと考えられるが,その作用やメ カニズムは不明である.またPPAR の活性を調節する因 子もエクササイズにより活性化されることが明らかと なっている.例えば飢餓時に核内に移行し,オートファ ジー関連遺伝子の発現を上昇させる因子として知られる Transcription Factor EB はエクササイズ時においても核内 への移行が上昇し,PPAR の活性化因子である PGC-1α の発現を誘導してミトコンドリア関連遺伝子発現を上昇 させることが示されている23, 24). 6.エクササイズによる Myokine や Adipokine の 分泌調節と脂肪酸の燃焼 筋細胞と脂肪細胞は様々なホルモンを分泌して他の組 織にシグナルを伝達することが知られており,それぞれ myokine 及び adipokine と呼ばれている.これらのうち の幾つかはエクササイズにより血中濃度が変化し,脂肪 酸代謝に様々な形で影響を与えていることが知られてい る.今までに様々なmyokine 及び adipokine とエクササ イズの関係が報告されてきたが,紙面の都合上,ここで はmyokine である Apelin 及び Irisin,そして adipokine と
して知られるFGF21 について論じてみたい. Apelin は血管内皮細胞から分泌されるホルモンである が,同時に筋肉からも分泌されるmyokine である25, 26). Apelin はエクササイズ時に分泌が上昇するため “exerkine” とも呼ばれ,筋細胞中のAkt や AMPK を活性化してミ トコンドリア生合成を上昇させる.高脂肪食負荷マウス にApelin を投与すると白色脂肪細胞に作用して耐糖能 が改善し,筋肉のグルコース取り込みが上昇することか ら,Apelin はエクササイズ時に筋肉から分泌されて脂肪 細胞及び筋細胞自身に作用し,エネルギー代謝の改善に 関与していると考えられている27, 28).最近興味深いこと に,老化によるApelin 分泌量の低下と筋肉量低下の間 に因果関係が見出され,老化によるサルコペニアの改善 薬としての可能性が示された29).また妊娠中の母マウス にエクササイズをさせると母マウス血中Apelin が上昇し, その結果仔マウスの耐糖能が改善することも明らかとなっ ている30, 31). Irisin もエクササイズ時に分泌が上昇する myokine で あるが,Apelin とは作用機序が違い皮下白色脂肪細胞に 作用してベージュ細胞への分化を促進するホルモンであ る32).ベージュ細胞は主として皮下白色脂肪組織内の白 色脂肪細胞から分化誘導されるが,その際UCP1 と呼ば れるミトコンドリアのH+勾配を脱共役して熱を産生す るタンパク質の発現が上昇する.白色脂肪細胞からベー ジュ細胞への分化が進むということは,体が脂肪酸をよ り燃焼する能力を持つことを意味するため,Irisin はエ クササイズによる体内の脂肪代謝効率を上昇させて,体 脂肪の蓄積し難い体質に変化させる一翼を担っているも のと推測される. FGF21 は 2 型糖尿病の患者への投与により著しい体 重減少およびグルコース感受性の改善が見られることか ら研究者の注目を受けているホルモンである33).FGF21 は主に肝臓から分泌されるためhepatokine として認識さ れており,エネルギー代謝,飲水,食物の嗜好の調節な ど,その生理活性の多くは肝臓から分泌されたFGF21 が中枢神経系の受容体を介して発揮される.しかし一方
で脂肪細胞から分泌され,PPARγ 活性化により発現が 上昇するadipokine でもあり,またその受容体も脂肪細 胞に発現しているため,脂肪組織においてFGF21 はオー トクライン様式で作用してグルコース取り込みや脂肪細 胞分化の調節を行なっていると考えられている34).また 高脂肪食負荷マウスにおいて,エクササイズにより脂肪 細胞における受容体発現上昇し,その結果FGF21 への 感受性が亢進して脂肪酸代謝関連の遺伝子の発現を上昇 させ,肥満によるエネルギー代謝不全を改善することが 明らかとなっている35).この事はエクササイズにおいて FGF21 が生体内の脂肪代謝の調節を行うホルモンの一 つであることを示している. 7.ま と め 以上の要約をFig. 1 に示した.持続的なエクササイズ により体は脂肪酸による燃焼効率を上昇させるため,筋 肉を含む様々な組織が連絡を取り合いつつ脂肪酸代謝に 関連した遺伝子の発現や酵素活性を上昇させる.その事 は持続的エクササイズにより,体を動かすためのエネル ギー源として脂肪酸を燃焼し,脂肪細胞その他に蓄積し たトリグリセリドを減少させるという直接的な作用の一 方,体に脂肪酸代謝によるエネルギー獲得を優位にする 体質変化が誘導される事を意味する.かつて人間は狩猟・ 採集により食を得ていたが,自然環境の変化などにより, 食料に到達するまで長時間歩く,獲物を捕らえるまで長 時間走る,などの状況が生じていたのであろう.その際, 疲労蓄積やエネルギーの消耗により歩行,走行が出来な くなるのは致命的な事であった.それを回避するために 体は自らの遺伝子発現や酵素活性を適応させ,糖代謝か ら脂肪酸代謝にエネルギー代謝を変化させる能力を獲得 してきたものと考えられる.人間は健康的な体質を取り 戻すため,人間本来の行動様式に基づいたライフスタイ ルを現代社会においてどのように再構築するのかが問わ れているものと思われる. 該当する利益相反はありません. 文 献 1) 内臓脂肪減少のための運動.厚生労働省・e-ヘルスネット. 2) 米代武司,梶村真吾.褐色脂肪細胞およびベージュ脂 肪細胞の制御機構と臨床的意義.生化学 2017; 89: 917– 920.
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Fig. 1 Exercise-induced upregulation of fatty acid metabolism.
White adipose tissue
Fatty acid release Beige adipocytesSkeletal muscle
Fatty acid uptake b-oxidationExercise
Apelin, Irisin
Fatty acids
Apelin
FGF21
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