Title
沖縄県のカウンセリングに関する研究
Author(s)
大城,りえ
Citation
沖縄キリスト教短期大学紀要(46): 1-8
Issue Date
2017-10-16
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/22138
Rights
沖縄キリスト教短期大学
沖縄県のカウンセリングに関する研究
A Study on Counseling in Okinawa prefecture
大 城 り え
Rie Oshiro
要 約 本研究は、沖縄県の保育者を対象とし、カウンセリングのニーズを知ることを目的とした。役職あり(管 理職)と役職なし(保育者)の比較や先行研究との比較も行った。 その結果、管理職・保育者ともに①カウンセリングへの関心が高く、②特に「子どもの発達心理」「発達 障害の理解と対応」への関心が高いこと、③しかし、保育者(役職なし)の約6割が研修の参加回数がない ことも明らかとなった。 Ⅰ.背景と目的 1999年、保育所保育指針に、保育士が保護者との積極的な関係づくりや地域子育て支援を行 うことが盛り込まれた。また、2003年には保育士が国家資格となり、2001年の児童福祉法改正 により子どもの保育と同時に保護者の保育に関する指導を行うことになった。この規定に伴い、 保育士養成課程においても保護者対応を習得する「家庭支援」の教科目が新設され、養成段階か らカウンセリングに関する学びが強化された。2008年には保育所保育指針が厚生労働大臣により 告示され、2009年度より新保育所保育指針が施行となった。新保育所保育指針の第6章に 「保護者支援に対する支援」が新設され、保育士には家族支援の専門性、実践性が一層求めら れることとなった。保育士養成課程でも「保育相談支援」が教科目として新設された。 一方、文部科学省においても「幼児教育振興プログラム」が2001年度に策定され、幼稚園に おける子育て支援の充実を図る方向性が示され、1998年改訂の幼稚園教育要領にも幼稚園にお ける子育て支援のための相談を行うことが明記された。2008年に改訂された幼稚園教育要領に も子育て支援について、幼児期の教育に関する相談に加え、情報提供、幼児と保護者との登園、保 護者同士の交流の機会の提供を例示し、園内体制の整備や関係機関との連携及び協力に配慮するこ とが示された。幼稚園教諭免許資格取得のための教職科目にも、カウンセリングの知識を含んだ教 育相談の科目が必修科目として位置づけられている。 石川洋子・井上清子・会沢信彦(2005)は、保育所保育指針改正や幼稚園教育要領改訂に伴 い、子育て支援の中でも特にカウンセリングの知識や技術習得の重要性が掲げられている一方、現 場の保育者達には十分に行き渡っていない現状があるとし、保育者のカウンセリングに対するニー ズを調査した。その結果、保育者が特に保護者対応に問題を感じ、対応に苦慮していることを明ら かにしている。また、年齢や勤務年数、役職に関わりなくカウンセリングのニーズが高いこともわ かった。 石川ら(2005)の研究をうけ、井上清子・石川洋子・会沢信彦(2006)は埼玉県内の保育士- -2 沖縄キリスト教短期大学紀要第46号 (2017) おける問題意識が高いこと、カウンセリングの必要性が高いことを明らかにしている。しかし、同 時に研修会への参加回数の少なさも明らかとなった。 前回の保育所保育指針改正、幼稚園教育要領改訂から約10年が経ち、2017年3月31日に保育 所保育指針と幼稚園教育要領がそれぞれ告示された。新しい指針・要領の施行前に、沖縄県の 保育現場のカウンセリングに関する調査の必要性を感じた。 以上のことから、今回沖縄県の保育者を対象とし、カウンセリングに関する調査・研究を行 うこととした。井上ら(2006、2007)と比較することで、沖縄県の特徴を明らかにすることを 目的とする。 Ⅱ.方法 1.被 験 者:沖縄県内の保育者75名(内64名を分析対象とした)。 2.調査時期:2016年9月22日、10月18日 3.調査項目:井上ら(2006)の調査項目を用いた。 ①回答者の属性(性別、年齢、保育経験年数、勤務先、役職) ②子どもとの関わりの中で感じる問題について、「全くない」から「とてもある」の5段階評 定で回答を求めた。 ③保護者との関わりの中で感じる問題について、「全くない」から「とてもある」の5段階評 定で回答を求めた。 ④問題を感じたときに相談する相手について、複数回答可で回答を求めた。 ⑤職員間で感じる問題について、「全くない」から「とてもある」の5段階評定で回答を求めた。 ⑥カウンセリングに対する関心の度合いについて、「全くない」から「とてもある」の5段階 評定で回答を求めた。 ⑦カウンセリングで学びたい内容について、「全くない」から「とてもある」の5段階評定で 回答を求めた。 ⑧カウンセリングの知識や技術の必要性を感じる場面について、「全くない」から「とても ある」の5段階評定で回答を求めた。 ⑨カウンセリングの研修回数について、当てはまる回数を選んでもらった。 ⑩カウンセリングの研修会に参加しづらい理由について、複数回答可で回答を求めた。 ⑪研修会への参加希望について、「全く思わない」から「とても思う」の5段階評定で回答を 求めた。 Ⅲ.結果と考察 1.対象者の属性について 対象者の属性を表1に示した。私立保育園43名、公立保育所8名、その他16名であった。 役職は、管理職(園長・所長、副園長・主任)が12名、なし(保育者)52名であった。 平均年齢は39.7歳(標準偏差11.22)、平均保育経験年数は13.4年(標準偏差9.42)であった。
表1 対象者の属性 勤 務 先 私立保育園43名、公立保育所8名、その他16名 役 職 管理職12名、なし(保育者)52名 年 齢 平均39.7歳(標準偏差11.22) 保育経験年数 平均13.4年(標準偏差9.42) 2.保育者が子どもとの関わりの中で感じる問題について 子どもとの関わりの中で問題を感じるか(「1.全くない」「2.あまりない」「3.どちらと もいえない」「4.少しある」「5.とてもある」)について、管理職・保育者で差があるか検討 するために平均値を算出し、t検定を行った(表2)。 その結果、すべての項目で平均値が3.5以下となり、管理職・保育者ともにあまり問題を感 じていないことがわかった。 保育士を対象とした井上・石川・会沢(2006)の研究、幼稚園教諭を対象にした井上・石川・ 会沢(2007)の研究と比較すると、本研究では管理職より保育者の平均値が高いのに対して、井 上ら(2006、2007)では保育士・幼稚園教諭より管理職の平均値が高かった。 t検定の結果、「精神的に不安定である」(t(60)=-2.16,p<.05)で有意差が得られ、管理 職より保育者の方が、子どもが精神的に不安定だと感じていた。井上ら(2007)の結果では、管理 職の方が高く、本研究と反対で一致しなかった。保育者が子どもを不安定であると感じている 要因として、接する時間の多さから子どもの様子を敏感に感じ取ること、経験年数の少なさや 保育者自身の対応の未熟さの両方向が考えられる。 表2 子どもとの関わりの中で感じる問題の平均値および標準偏差 管理職 保育者 t値 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 基本的生活習慣ができていない 3.30 0.82 3.30 1.02 基本的なしつけがされていない 2.70 1.06 3.26 0.90 精神的に不安定である 2.45 0.93 3.22 1.08 -2.16* 問題行動がある 2.64 1.12 3.18 1.14 何らかの障害がある または疑われる 3.09 1.14 3.14 1.18 親子関係に問題を感じる 3.18 0.98 3.12 1.09 *p<.05 3.保育者が保護者との関わりの中で感じる問題について 保護者との関わりの中で問題を感じるか(「1.全くない」「2.あまりない」「3.どちらと もいえない」「4.少しある」「5.とてもある」)について、管理職・保育者で差があるか検討 するために平均値を算出し、t検定を行った(表3)。 その結果、すべての項目で平均値が3.5以下となり、管理職・保育者ともにあまり問題を感 じていないことがわかった。t検定では、有意な差は認められなかった。
- -4 沖縄キリスト教短期大学紀要第46号 (2017) 保護者の変化も反映されているだろう。 表3 保護者との関わりの中で感じる問題の平均値および標準偏差 管理職 保育者 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 基本的な育児やしつけができない 3.09 1.22 3.04 0.95 子どもに対して放任または過干渉 3.45 1.21 3.40 0.96 保護者同士の関係がうまくできない 2.73 1.35 2.75 0.93 保育者(園)に対して要求や不満が多い 3.09 1.04 2.90 1.01 保育者(園)からの意見や話を聞かない 2.91 0.83 2.75 1.07 保護者自身が生活上の問題を抱えている 3.27 1.10 3.19 1.07 保護者自身が心身の病気を抱えている 3.27 0.79 2.85 1.00 保護者自身の性格的な問題を感じる 3.00 1.10 3.04 0.92 4.相談相手について 問題を感じたときに相談する相手について、管理職・保育者別に集計した(表4)。 管理職では、1位は上司(66.7%)、2位同僚(58.3%)、3位が先輩・家族・専門家(33.3%) であった。 保育者は、1位は同僚(67.3%)、2位先輩(61.5%)、3位が上司(53.8%)であった。 井上ら(2006、2007)でも、上司、同僚が上位となっており、本研究の結果と一致していた。ま た、相談相手として専門家を選択する割合が管理職の方が高いのは、井上ら(2006、2007) も同様 であった。井上ら(2006、2007)では、管理職は、園内でも相談される立場にあるため、外部の専 門家に相談したり、勉強・検討しながら、解決への道筋を探ることが多い現状が推測されたと、考 察している。園内研修会や保育研究大会などでも、保育者のメンタルヘルスの問題が話題になるこ とも多く、管理職のみならず、保育者も外部の専門家の支援が必要なケースも見られる。今後、保 育者対象のカウンセリングの充実が求められよう。 表4 相談相手の割合 上司 先輩 同僚 家族 友人 専門家 その他 管理職 66.7% 33.3% 58.3% 33.3% 25.0% 33.3% 8.3% 保育者 53.8% 61.5% 67.3% 19.2% 15.4% 5.8% 3.8% 5.保育者が職員間で感じる問題について 職員間での問題を感じるか(「1.全くない」「2.あまりない」「3.どちらともいえない」「4. 少しある」「5.とてもある」)について、管理職・保育者で差があるか検討するために平均値を 算出し、t検定を行った(表5)。 その結果、すべての項目で平均値が3.5以下となり、管理職・保育者ともにあまり問題を感 じていないことがわかった。t検定では、有意な差は認められなかった。 井上ら(2006、2007)では、保育士・幼稚園教諭より管理職の得点が有意に高い項目が多く、本 研究の結果とは一致しなかった。管理職が若い保育者との保育観の共有に課題を感じるとの
声をよく耳にするが、結果をみると、保育者自身も保育観の違いに課題を感じている姿が推測 される。 表5 職員間で感じる問題の平均値および標準偏差 管理職 保育者 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 保育観の違いを感じる 3.08 1.08 3.48 1.08 連携や協力が難しい 2.67 1.23 2.69 1.04 職員への指導・助言が難しい 3.17 1.19 3.06 1.15 6.カウンセリングに対する関心について カウンセリングに対する関心について、管理職・保育者別に集計を行った(表6)。 管理職は、「4.少しある」が33.3%、「5.とてもある」が66.7%で、全ての管理職が「カ ウンセリングに関心がある」と回答していた。 保育者は、「3.どちらともいえない」が9.6%、「4.少しある」が42.3%、「5.とてもある」 が48.1%あった。 管理職と保育者のカウンセリングの関心について、差があるか検討するために、平均値を算 出しt検定を行ったが、有意な差は認められなかった。 井上ら(2006、2007)と比較すると、どちらも管理職の割合が保育士・幼稚園教諭の割合よ り高く、本研究と同様だった。このことから、管理職の方がカウンセリングへの関心が高いこ とが示唆された。 また、割合(%)のみを比較すると、井上ら(2006、2007)より、本研究の割合が高く、沖 縄の保育者のカウンセリングに対する関心が高かった。 表6 カウンセリングに対する関心の割合 どちらともいえない 少しある とてもある 管理職 0% 33.3% 66.7% 保育者 9.6% 42.3% 48.1% 7.カウンセリングで学びたい内容について カウンセリングに必要な知識や技術についての関心について、管理職・保育者で差があるか 検討するために平均値を算出し、t検定を行った(表7)。 その結果、「カウンセリングの基本的態度」、「カウンセリングの基本的技法」、「カウンセリングの積 極的技法」、「カウンセリングの専門的な理解と技法」、「子どもの発達心理」、「保護者世代の発達心理」、 「精神疾患の理解と対応」、「発達障害の理解と対応」、「心理検査(知能検査・発達審査)」の9項目は、 管理職・保育士ともに平均値が4以上となり、関心があることがわかった。管理職では、1位 「子どもの発達心理」(4.83)、2位「カウンセリングの基本的態度」、「カウンセリングの基本的
- -6 沖縄キリスト教短期大学紀要第46号 (2017) 管理職・保育士ともに「子どもの発達心理」への関心が最も高く、「発達障害の理解と対応」、「カウ ンセリングの基本的技法」が共通して関心が高いことがわかった。 t検定の結果、「カウンセリングの基本的態度」(t(62)=2.44,p<.05)、「カウンセリングの 基本的技法」(t(27)=2.52,p<.05)、「保護者世代の発達心理」(t(27)=2.89,p<.01)で有 意差が得られ、管理職の関心が保育者より高かった。 管理職・保育者ともに、「子どもの発達心理」「発達障害の理解と対応」の関心が高いことは、発達障 害のある子や気になる子の増加、それと関連した子どもの変化が関連していると推測される。保育者の基 本である子ども理解を深め、対応したいとの保育者の思いが反映されているだろう。合わせて、カウンセ リングの基本的技法を学びたいと考えているのだろう。管理職は保育者より保護者との対応が多いことか ら、保護者心理に関しての関心も高いと考えられる。 本研究、井上ら(2006、2007)で、「カウンセリングの基本的態度」は管理職の方が高く、保育士・幼 稚園教諭より関心が高いことが示唆された。「保護者世代の発達心理」に関しては、井上ら (2007)の研究と同様の結果であった。「カウンセリングの基本的技法」で差が見られたのは、本 研究のみであった。 表7 カウンセリングで学びたい内容の平均値および標準偏差 管理職 保育者 t値 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 カウンセリングの基本的態度 4.75 0.45 4.17 0.79 2.44* カウンセリングの基本的技法 4.75 0.45 4.33 0.76 2.52* カウンセリングの積極的技法 4.67 0.49 4.19 0.82 カウンセリングの専門的な理解と技法 4.58 0.67 4.21 0.72 子どもの発達心理 4.83 0.39 4.62 0.53 保護者世代の発達心理 4.75 0.45 4.27 0.74 2.89** 精神疾患の理解と対応 4.25 0.87 4.27 0.66 発達障害の理解と対応 4.73 0.47 4.59 0.54 グループカウンセリング 3.5 1.35 3.79 0.85 心理検査(知能検査・発達検査) 4.17 1.03 4.17 0.73 *p<.05 **p<.01 8.カウンセリングの必要を感じる場面について カウンセリングの必要な場面において、カウンセリングの知識や技術の必要性を感じるか (「1.全くない」「2.あまりない」「3.どちらともいえない」「4.少しある」「5.とてもある」) について、管理職・保育者で差があるか検討するために平均値を算出し、t検定を行った(表8)。 その結果、「問題を感じる子どもとの関わり」「日常での保護者との関わり」「問題を感じる保護者 との関わり」「自己啓発・自己研鑽」の4項目は、管理職・保育者ともに平均値が4以上となり、関 心があることがわかった。t検定では、有意な差は認められなかった。 管理職では、1位「問題を感じる子どもとの関わり」、「問題を感じる保護者との関わり」 (4.42)、2位「日常での保護者との関わり」、「保育者間の関わり」(4.33)の順で高かった。保 育者では、1位「問題を感じる子どもとの関わり」(4.61)、2位「問題を感じる保護者との
関わり」(4.47)、3位「日常での保護者との関わり」、「自己啓発・自己研鑽」(4.12)の順で高かっ た。管理職・保育者ともに、問題を感じる子どもと保護者と関わる場面でカウンセリングの必 要性を感じていた。 井上ら(2007)でも同様に、「問題を感じる子どもとの関わり」、「問題を感じる保護者との関わ り」、「日常での保護者との関わり」で必要性を感じていた。 表8 カウンセリングの必要を感じる場面の平均値および標準偏差 管理職 保育者 平均値 標準偏差 平均値 標準偏差 日常での子どもとの関わり 3.75 0.97 3.96 1.00 問題を感じる子どもとの関わり 4.42 0.67 4.61 0.57 日常での保護者との関わり 4.33 0.65 4.12 0.84 問題を感じる保護者との関わり 4.42 0.79 4.47 0.67 保育者間の関わり 4.33 0.89 3.78 1.08 自己啓発・自己研鑽 4.25 0.87 4.12 0.99 9.カウンセリングの研修について ①参加回数について、管理職・保育者別に集計した(表 9-1)。 管理職の約3割は3回以上の研修を受けているが、研修経験がない者も25%だった。 保育者の約6割は研修経験がなかった。 井上ら(2006、2007)より、管理職・保育者ともに研修経験を「0回」と回答した割合は低 かった。保育所保育指針・幼稚園教育要領で保護者支援が謳われて10年になるが、その間にカ ウンセリングに関する研修にあまり参加していないことは大きな課題である。 表 9-1 研修会参加の回数 0回 1回 2回 3回以上 管理職 25.0% 33.3% 0% 33.3% 保育者 61.5% 26.9% 7.7% 19.0% ②研修に参加しづらい理由について、管理職・保育者別に集計した(表 9-2)。 管理職・保育者ともに、最も多い理由が「情報がない」であった(87.5%、76.0%)。 次に、「時間がない」と回答した割合が、管理職25.0%、保育者38.0%であった。 井上ら(2006、2007)では、「時間がない」がもっとも多く、次いで「情報がない」となっていた。本 研究とは順位に違いが見られた。研修会参加の回数と合わせて考えると、情報の周知と時間の確保が課題と して挙げられる。 表 9-2 研修に参加しづらい理由の割合 興味がない 情報がない 時間がない お金がない その他
- -8 沖縄キリスト教短期大学紀要第46号 (2017) ③今後、保育者を対象とした研修の機会があったら参加したいかどうかを5段階評定で回答を 求めた結果を、表に示した(表 9-3)。 管理職は、「少し思う」が33.3%、「とても思う」が66.7%であり、全ての管理職が参加した いと回答していた。 保育士は、「少し思う」が42.3%、「とても思う」が48.1%であったが、「どちらともいえない」 と回答した者も9.6%いた。 井上ら(2006、2007)では、参加したい(「少し思う」「とても思う」)が管理職ではそれぞ れ88.0%、78.3%、保育士・幼稚園教諭では91.1%、81.1%であり、管理職より保育士・幼稚園 教諭の方が研修に参加したいと回答していたが、本研究では保育者より管理職の方の割合が高 かった。今後も子育て支援の充実が求められており、カウンセリングに関する研修会を行う重 要性・必要性を検討し、実施していくことが求められる。 表 9-3 研修会参加希望の割合 どちらともいえない 少し思う とても思う 管理職 0% 33.3% 66.7% 保育者 9.6% 42.3% 48.1% Ⅳ.引用文献・参考文献 小林育子 2010 演習保育相談支援 萌文書林 井上清子・石川洋子・会沢信彦 2006 子育て支援とカウンセリング(2)―埼玉県内の 保育所の保育者を対象とした調査から― 文教大学教育学部『教育学部紀要』,40,21-29. 井上清子・石川洋子・会沢信彦 2007 子育て支援とカウンセリング(3)―埼玉県内の幼稚園 教諭を対象とした調査から― 文教大学教育学部『教育学部紀要』,41,63-71. 石川洋子・井上清子・会沢信彦 2007 子育て支援とカウンセリング(1)―保育者のカ ウンセリングに対するニーズを中心に― 文教大学教育学部『教育学部紀要』,39,51-62. 文部科学省 2008 幼稚園教育要領解説 フレーベル館 高畑芳美 2014 子育ての「主体」である母親を支援する幼稚園の役割―園内の「子育て支援」 に対する保護者インタビューの考察から― 保育学研究,52,355-364. 全国社会福祉協議会編 2008 新保育所保育指針を読む[解説・資料・実践] 全国社会福祉協 議会