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大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブのコミュニティ・エンパワーメントとしての可能性についての基礎的研究 : 北海道教育大学函館校“SPORTS北海道函館キャンパス”を事例に

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(1)Title. 大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブのコミュニティ・エンパワ ーメントとしての可能性についての基礎的研究 : 北海道教育大学函館校 “SPORTS北海道函館キャンパス”を事例に. Author(s). 橋本, 忠和; 田中, 和久; 吉村, 功. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 67(2): 203-215. Issue Date. 2017-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/8185. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第67巻 第₂号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 67, No.2. 平 成 29 年 ₂ 月 February, 2017. 大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブの コミュニティ・エンパワーメントとしての可能性についての基礎的研究 ― 北海道教育大学函館校“SPORTS北海道函館キャンパス”を事例に ―. 橋本 忠和・田中 和久*・吉村 功* 北海道教育大学函館校学校教育学研究室 *. 北海道教育大学函館校スポーツ文化研究室. Basic-Research on the Possibilities of Community Empowerment of a general-type community sports club in University ― An analysis of Sports-Hokkaido Hakodate Campus of Education, Hakodate Campus, Hokkaido University ―. HASHIMOTO Tadakazu, TANAKA Kazuhisa* and YOSHIMURA Kou* Department of School Education, Hakodate Campus, Hokkaido University of Education *. Department of sports-culture, Hakodate Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 産学官連携の総合型地域スポーツクラブである「SPORTS北海道函館キャンパス(以後, 「SPORTS北海道」と表記) 」は2016年度11年目を迎え,北海道教育大学函館校が拠点となり 所属の学生が研究の実践として運営や活動支援に参画しているのが同スポーツクラブの特徴で ある。そこでは地域住民のスポーツに関わる潜在的な可能性を引き出し活性化するため,適切 な仕事や役割を与えられた学生が自らの持つ能力や才能を主体的に発揮させて活動を展開して いる。その様相から「SPORTS北海道」の学生が主体的に力量を高めていく組織・運営方法・ 活動状況はコミュニティ・エンパワーメントを構築しているのではないかと考えるようになっ た。 そ こ で 本 研 究 で は 活 動10周 年 を 機 に 編 集 さ れ た 冊 子「SPORTS北 海 道 と い う 活 動 - SPORTS北海道方式による総合型地域スポーツクラブの運営方法と教材提供」や学生へのアン ケートを主たる資料にして,同スポーツクラブのコミュニティ・エンパワーメントとしての可 能性を考察した基礎的研究である。考察の結果,大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブ である「SPORTS北海道」の組織や運営方法・活動状況は個人や組織,地域などコミュニティ の持っている力を引き出し,発揮できる条件や環境をつくっており1),それはコミュニティ・ エンパワーメントの機能を有している可能性が明らかになった。. 203.

(3) 橋本 忠和・田中 和久・吉村 功. 1 はじめに. 性を考察する基礎的研究である。そして,その分 析・考察により大学を拠点としたコミュニティ・. 総合型地域スポーツクラブである「SPORTS北. エンパワーメントの活動システム構築方法を見い. 海道函館キャンパス(以下,SPORTS北海道と示. だすことを目的としている。. す) 」 は2005年に北海道教育大学函館校がサッカー Jリーグ・コンサドーレ札幌の運営会社「北海道 フットボールクラブ(HFC) 」と函館市とそれぞ. 2 コミュニティ・エンパワーメントとは. れ協定を結び,翌年の10月から本格始動した。本. 保健分野のエンパワーメントを研究している清. クラブは,大学が拠点となり,同クラブに所属す. 水準一と山崎喜比古はRissel2)やZimmerman3)4). る学生が研究の実践として運営や活動支援に参画. さらにWallerstein5)及びLsrasl6)・Schulz7)の研究. しているのが特徴である。そして現在,学生を函. を元に図2のようにエンパワーメントを「個人. 館市のみならず,道南地域の子ども・地域住民の. 的・心理的・エンパワーメント」・「組織的・エン. スポーツに関わる潜在的な可能性(力を引き出す,. パワーメント」・「コミュニティ・エンパワーメン. 活性化)する活動が展開されている。筆者らは同. ト」の3つに分類している。「SPORTS北海道」. クラブに関わる中で,その活動組織や運営方法が. と「コミュニティ・エンパワーメント」の関係性. 学生・地域住民(子ども・高齢者等)の「エンパ. を明らかにする手がかりとするために,エンパ. ワーメント」 を高める「コミュニティ・エンパワー. ワーメントの定義と共に,「コミュニティ・エン. メント」の機能を有しているのではないかと考え. パワーメント」を中心に3種のエンパワーメント. るようになった。. の概要を整理する(図2)。. 本スポーツクラブは2015年度に開設10年目を迎 え,その活動記録をまとめるため,筆者らを中心 に冊子「SPORTS北海道という活動-SPORTS北 海道方式による総合型地域スポーツクラブの運営 方法と教材提供」(図1)を編集し,発行した。. 図2 エンパワーメントの3つのレベルとその関係8). 2-1 エンパワーメントとは 2-1-1 エンパワーメントの歴史的変遷 図1 SPORTS北海道10周年記念誌. 「エンパワーメント(em-power-ment)」は17 世紀に法律用語として「公的な権威や法律に権限. 本研究は,その冊子に記された「設立目的,理. を与えること」という意味で使われた。そして第. 念・組織・10年間の活動状況・2015年度の活動報. 2次世界大戦後,米国での多くの社会変革活動を. 告」と2016年度前期の参加学生(32名)へのアン. 契機として広く使われるようになり,1950年代か. ケート等を分析対象にして, 「SPORTS北海道」. ら1960年代にかけての公民権運動や1970年代の. のコミュニティ・エンパワーメントとしての可能. フェミニズム運動の中では,社会的に差別や搾取. 204.

(4) 大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブのコミュニティ・エンパワーメントとしての可能性についての基礎的研究. を受けたりする人々が,自らコントロールしてい. 義は,Wallersteinの研究を参照に「リスクをか. 9) く力を取り戻すプロセスを意味するようになった。. ける勇気」・「自己反省」・「自律感」の教師のエン. その後の「各分野での歴史的流れ」を中村和彦. 16) パワーメントの構造と内容を示している。. による「エンパワーメントの用語の経緯」や久木. ④心理学の分野. 田純の「使われる分野とその文脈」に関する記述. 1980年代以降エンパワーメントはコミュニティ. を参照に整理すると以下のようになる。. 17) 心理学における1つの重要な概念とされている。. ①ソーシャルワークの分野. 久木田純は1998年の段階で課題を与えたり褒美. 1976年アメリカのブラックパワー運動等を背景. を約束したりしなくても自ら課題を探し,学習意. に黒人問題に対するソーシャルワーク実践に関す. 欲を持続していく内発的動機付け理論はエンパ. る著書の中でエンパワーメントの用語がソーシャ. ワーメントの理論化,特にエンパワーメントの心. ルワーク分野で初めて用いられ,1980年代以降,. 理的側面の理論化に応用可能であることを指摘し. この分野では不利な立場に置かれたり抑圧された. 18) ている。. りする人に対して,彼らをエンパワーする実践が. ⑤ビジネスの分野. 重要だとされる「エンパワー・アプローチ」が発. 1990年代になってビジネスの世界が多く使われ. 10). 達した。. るようになった。ビジネスにおけるエンパワーメ. ②ジェンダーの分野. ントは停滞した時代の変化についていけない企業. 1970年代フェミニズム運動でこの用語が用いら. 組織を上から下への権限委譲によって再びエンパ. れるようになり,1985年の第3回世界女性会議以. 19) ワーすることをねらっていた。. 降,日本では1995年の第4回世界女性会議以降,. 2-1-2 エンパワーメントの概念. 女性のエンパワーメントが注目されるようになっ. 久木田は1998年の段階でエンパワーメントの概. 11) 1995年の会議での行動網領では,経済的・ た。. 念について「エンパワーメントの概念化は発達段. 社会的・文化的・政治的な意思決定と参加,パ. 階である」としている。20)このエンパワーメント. ワーと責任の平等な分担,女性と男性の関係性が. の概念定義を明確にするために巴山玉蓮と星旦一. 互いに変容しパートナーシップを築くことなどが. 料は,代表的な定義を表1のようにまとめている。. 12). 必要とされていた。 ③教育の分野. 表1 エンパワーメントの代表的な概念定義21). エンパワーメントいう用語は使用していないも のの,その発想はエンパワーメントの考え方とほ ぼ一致しているものとして,1970年にブラジルの 教育者Freireが示した教育の分類がある。彼は教 育を抑圧の道具である「銀行型教育」 (学習者の エンパワーを脆弱化する教育)と解放の道具であ る「課題提起型教育」 (学習者をエンパワーする 13) この考え方を元に 教 育 ) に 分 け て 捉 え た。. Wallerstein & Bernsteinが「エンパワーメント教 育」14)を提唱した。これを契機に1980年代以降保 健医療分野や健康教育の分野でエンパワーメント 15) という用語が意識的に使用されるようになった。. 表1の心理学・社会福祉学・公衆衛生学・地域. また教育の分野では「教師のエンパワーメント」. 保健学等々に関わる研究領域・対象によって多様. の研究が1990年代中ごろから展開された。渕上克. な定義が使われており,その領域毎の定義も明確. 205.

(5) 橋本 忠和・田中 和久・吉村 功. になっていないものもある。この様な状況の中,. そして清水らは3種の分類の関係性について図. 全ての領域を統合するような概念的な整理はまだ. 2に示すように,個人・心理とコミュニティのエ. 行われていない。ただ,久木田は多様なエンパワー. ンパワーメントの関係についてコミュニティへの. メントの概念定義にも共通する以下のような価値. 参画が心理的エンパワーメントを高め,反面,エ. が根ざしていると指摘する。. ンパワーが高まった個人はコミュニティへ参加す. 「全ての人の潜在能力を信じ,その潜在能力の発揮. るようになるといったように,2つの分類のエン. を可能にするような人間尊重の平等で公正な社会を. パワーメントに相互作用があることを示唆してい. 22). る。また組織的・エンパワーメントは個人・心理. 実現しようとする価値」. この共通する価値を踏まえた上でアンソニー・. とコミュニティのエンパワーメントとの相互作用. ギデンスはエンパワーメントを集団やコミュニ. 26) が生じるレベルを取り出したものとしている。. ティを含むより広範囲な領域へ視野を広げ,特徴. 巴山玉蓮・星旦一料は以上のエンパワーメント. を「行為の質の維持・改善を専門家に委ねるので. への考え方に基づく,清水の個人レベルの定義を. はなく,知識や技術を獲得することで本人が自力. その論点整理の中で紹介している。. 23) で問題解決する能力を身に着けることにある」. 「一個人が個々の生活に対し意思決定をし,統御で. としている。彼の視点を参考にすると,その目的. きるようになる,またはできていると感じられるよ. は自己やコミュニティの潜在能力を強化するシス. うになることとされている。 」27). テムを形成することにより,社会の成員が主体. これに関連する個人レベルの定義として教師の. 的・能動的に生きていくことを可能にすることと. エンパワーメントを研究している浜田博文は,そ. 捉えられる。. のエンパワーメントは制度上の権限を教師に委ね. 2-1-3 先行研究を参照にした定義の整理. るという外面的・形式的な「力の付与」を意味せ. 清水と山崎はRissel24)等の先行研究を参考に,. ず,教師に「教授・学習活動の質的改善に対する. 以下のように3種の分類のエンパワーメントの考. 自らの関与可能性を確信させ自信と自己効力感を. え方を示している。. 28) と捉えている。 もたせるという意味をもつ」. ①「個人的・心理的・エンパワーメント」. この先行研究の定義から個人のエンパワーメント. 自分の個人的な生活に対して意思決定をし,統. を本研究においては以下のように捉えることとした。. 御する能力に関することであり,自己効力感や自. 「個人が活動に対して意思決定をし,制御できるよ. 尊心といった概念と肯定的な自己概念や個人的能. うになる,またはできると自信と自己効力感も感じ. 力の発展を強調する点で共通点がある。. る状態になる」. ②「組織的・エンパワーメント」. この定義中の自己効力感という用語とギデンス. 個人が意思決定の役割を担うことなどにより組. がエンパワーメントを先行研究に「自己効力感,. 織内で自分達の統御感を増大できるようにするこ. すなわち自己が課題を達成できるという自信が高. とと,組織をより大きなコミュニティ・レベルで. まる心理状態である」という規定に着目し,自身. の政策や決定,社会的・経済的資源の再分配に影. の存在確認や人生の自己コントロール感の獲得に. 響を及ぼすことができるようにすることの双方を. つながるものであるとしているように29)個人の. 具体化することの2つの要素からなる。. エンパワーメントは自己効力感(セルフエフィカ. ③「コミュニティ・エンパワーメント」. シー)や自尊感情(セルフエスティーム)と深い. 個人や組織にとって必要な協調的な努力に対し. 関係が見いだされる。そこで本研究においては. てコミュニティの社会的・政治的・経済的資源を. 「SPORTS北海道」に参画する個人的エンパワー. より大きな社会から獲得するなどして整備し,ま. メントの一側面を読み取るためにローゼンバーグ. 25). たそれらを利用しやすくすること。. 206. の自尊感情尺度30)で構成したアンケートを実施.

(6) 大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブのコミュニティ・エンパワーメントとしての可能性についての基礎的研究. した(図3) 。. 分かる。 2-2 コミュニティ・エンパワーメントとは コミュニティ・エンパワーメントの定義の輪郭 を明らかにするため,まず個人とコミュニティ・ レベルの・エンパワーメントの関係性について整 理する。 中村は個人・コミュニティの中間に位置する組 織・エンパワーメントを以下のように説明している。 「組織内での意思決定等に対する個々人のコント. 図3 自尊感情尺度で構成したアンケート用紙. ロール感の増大と,その上位のコミュニティ・レベ ルでの決定に対する組織のコントロール感の増大と. 2-1-4 エンパワーメントのプロセス. いうよりミクロ的な個人レベルとよりマクロ的なコ. 久木田はエンパワーメントのプロセスを国際事. ミュニティ・レベルの双方に対するコントロール感. 業における女性のジェンダー・プログラムを前提. や自律性・影響力などが組織レベルのエンパワーメ. として,以下の5段階のプロセスのモデルを示し. ントである」32). ている。. この説明からコミュニティと個人のエンパワーメ. ①第一段階「基本的ニーズ・レベル」. ント,双方の仲立ちをして,双方の立場における一. 基本的ニーズを満たす為に行動し,その結果労. 方に対するコントロール感を獲得する役割を果たし. 働量や労働時間の軽減とそれに伴う自由な時間の. ているのが組織的エンパワーメントといえる (図2) 。. 確保ができる。. またコミュニティや組織レベル及び個人レベル. ②第二段階は「アクセスレベル」. のエンパワーメントの相乗効果について,久木田. パワーを生み出す様々なリソースへのアクセス. は「ある側面の強化によって他の側面が強化され,. が可能となることによって,社会的,経済的エン. さらにその側面が元の側面やそれ以外の側面を強. パワーメントが進む。. 化 す る よ う な 連 鎖 的 な 作 用 を 意 味 す る 」33)と. ③第三段階は「意識化レベル」. 述べており,したがってエンパワーメントは,他. 自己のおかれている状況についての意識化が進. 者との相互作用を通して発生し,強化されると捉. み,自分の果たしている役割や変革に向かって自. えることができる。. 分の果たせる役割について意識化される。. その他者との相互作用を重視する,コミュニ. ④第四段階は「参加レベル」. ティ・エンパワーメントの定義としては,安梅勅. 意識化された価値や目標に向けて積極的に参加. 江の以下の捉え方がある。. し,意思決定にも参加する。. 「共通の目的に向かって,コミュニティやシステム. ⑤第五段階は「コントロール・レベル」. など,『場』全体の力を引き出す,活性化すること. 全ての側面でのエンパワーメントが進むことに. を意味します。すなわち,個人や組織,地域などコ. より,新しい関係性が生まれ,他の人々にも働き. ミュニティの持っている力を引き出し,発揮できる. 31) かける活動が見られる。. 条件や環境を作っていくことに他なりません」34). このプロセスからはエンパワーメントが外部か. さらに安梅はコミュニティ・エンパワーメント. らの刺激や要求のみでなく,個人内の内面的変化. を他者と共生しながらともに目的,関心などを具. や組織のネットワークに主体的に参画し,組織を. 現化するプロセスを創り上げていく「共創力」と. 活性化することで個人のエンパワーメントが活性. 言い換えている。35)したがって地域のスポーツを. 化するという内発的動機付けが重要になることが. 活性化するため,大学生個人・組織のグループの. 207.

(7) 橋本 忠和・田中 和久・吉村 功. 力を引き出す活動を展開してきた「SPORTS北海. 中心になって活動している産学連携の総合型地域. 道」とコミュニティ・エンパワーメントの関係性. スポーツクラブである(図5)。その活動は函館. を整理する上で有効な定義と考える。. 校教員会議(発足当時:教授会)が承認している. 次の節においては安梅の示す,コミュニティ・. 公的な大学事業の1つである。. エンパワーメントの「構造」「原則」「技術」の視 点を活用して「SPORTS北海道」の分析を試みる。. 3 コミュニティ・エンパワーメントとして のSPORTS北海道の分析 図4は前期の「スポーツあそびすと」・「Do遊 パークの活動」に参画していた学生33名に2016年 7月下旬の前期最後の活動後に行ったローゼン バーグの自尊感情尺度項目を用いて積極的自尊感 36) 情を読み取るアンケート結果(4満点)である。. 図5 産学連携の構造図37). したがって「他人と同じレベルだけの価値があ る人」という項目が3点(少しそう思う)であり,. ①目 的. 前期の活動を通して自らの存在に価値観を認め,. 本学(北海道教育大学函館校)関係者を含めた. 「人がやれることはできる」という自信に関わる. 一般市民を対象に,スポーツの喜びを伝えスポー. 項目が2.9点というように自尊感情をある程度抱. ツ活動を通じて地域住民の健康増進と豊かな生活. いている状況であることが見出せた。このグラフ. を送ることに寄与するとともに,北海道並びに函 館圏におけるスポーツの振興をはかることを目的 としている。 ②コンセプト. 図4 学生の積極的自尊感情尺度項目の結果. (図4)から「SPORTS北海道」の組織や運営方 法等は学生のエンパワーメントを育む要因を持っ ていると思われる。そこで,この節では安梅のコ. 図6 クラブづくりのコンセプト38). ミュニティ・エンパワーメントに関する理論を参 照に「SPORTS北海道」がコミュニティ・エンパ. 図6はSPORTS北海道のコンセプトをまとめた. ワーメントの機能を有しているかどうか,分析・. 図である。この図からは大人が夢中になってス. 考察を進める。. ポーツを存分に楽しむこと,そして子ども達がス. 3-1 SPORTS北海道の概要. ポーツの楽しみを味わうとともにスポーツを通し. 「SPORTS北海道」は北海道教育大学函館校が. て心身の基盤づくりを行うことを主眼においてい. 208.

(8) 大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブのコミュニティ・エンパワーメントとしての可能性についての基礎的研究. ることが読み取れる。ただ各項目を細かく見てい. ○問題点と解決策を当事者が考える。. き,クラブの活動状況を読み解くと,安梅が示し. 「仲間と過ごす・語り合う楽しみ」. 39). た下記のエンパワーメント8つの原則. と通じ. 「事前に打ち合わせやプレ活動する」*. るものが見受けられる。 (*印は活動の様子から). 「一つひとつの過程が大切」. ○目標を当事者が選択する。. ○新たな学びと,より力をつける機会として当. 「担当学生がねらい・活動内容を決め提案」 *. 事者が失敗や成功を分析する。. ○主導権と決定権を当事者が持つ。. 「自己実現ができる楽しみ」. 「担当学生が外部組織・個人と交渉」*. 「活動後の指導者の助言・全員での反省会」 *. 「担当を中心に全員で企画を考える」*. 「勝負は大人になってから」. 表2 SPORTS北海道の定期活動教室40). ○行動変容のために内的な強化因子を当事者と 専門職の両者で発見し,それを増強する。. ○当 事者のウエルビーイング(wellbeing,良 好な)状態に対する意欲を高める。. 「リーダーと担当教員との事前打ち合わせ」 *. 「子どもは夢をもっている」. ○問題解決の過程に当事者の参加を促し,個人. 「スポーツすること自体が楽しい」. の責任を高める。. コンセプトにあるように「SPORTS北海道」で. 「自立した人間を育む」. は大学の学生集団および地域のメンバーが共通の. 「自律・自立した人間を育む」. 問題を解決するよう力を結集している。そのス. ○問題解決の過程を支えるネットワークと資源. ポーツに焦点を当て活動を推進する姿勢は,コ. を充実させる。. ミュニティ・エンパワーメント原則の一つ「価値. 「子どもの発展を支援する楽しみ」. に焦点をあてる」という明確な方針設定に通じる. 「観たり支えたりする楽しみ」. と考えられる。またスポーツに焦点化した企画・. 「長期的視野にたった活動と指導」. 活動をコントロールできる個人・組織・コミュニ. 209.

(9) 橋本 忠和・田中 和久・吉村 功. ティ・エンパワーメントを身につけることによ り,メンバーが個々人の大学・地域・個人生活上 の課題をメンバー共通の問題として認識できる活 動を生むコンセプトが設定されて,それが実現さ れていると思われる(図7)。 ③事業内容(表2) ・各種スポーツ教室に企画・運営 ・指導スタッフの研修・派遣 ・スポーツボランティアの派遣 ・生涯スポーツ並びにスポーツ文化の振興と発展 に関わる研究. 図7 2016年7月Do遊パークの様子(筆者撮影). 定期の活動は以下のようなものがある(表2)。 表3 SPORTS北海道の1日企画とその活動状況41). ・小学校1,2年対象の「スポーツあそびすと」. して毎年おこなわれるようになっている(表3)。. ・3,4年対象の「Do遊パーク」. ・トレッキング(函館山を3クラブ合同で登る). ・附属校保護者・市民対象「スポーツ遊ING」. ・大沼でのカヌー(大沼でカヌーと昼食). ・中高齢者対象の「すぽると広場」. ・夏企画(四季の社で森を生かした遊び). ・函館剣道連盟所属会員対象の「剣道稽古会」. ・冬企画(四季の社での雪遊び). ・1年から4年対象の「ジュニアサッカーバンビ」. ・クリスマス会(4年生担当で活動の集大成の場). 加えて,1日企画として普段実現が難しいス. その他,3クラブ(BAY Walk Community,. ポーツ種目に会員が慣れ親しんでもらうため,表. はこだて・函館東部地区ふれあいスポーツクラ. 3が示すように原則1日限りの単発的に行う活動. ブ)合同企画や,その企画として函館民族芸術祭・. が2007年より始まり,2009年度からは1日企画と. わくわくフェスティバル等にも参加している。. 210.

(10) 大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブのコミュニティ・エンパワーメントとしての可能性についての基礎的研究. 3-2 SPORTS北海道の組織の分析. 図8 2015年の函館山トレッキング(筆者撮影). 安梅は「コミュニティの課題を自ら把握し改善 42) をコミュニティ能力と定 を推進していく力量」. 義しているが, 「SPORTS北海道」の学生は,学 外の人々とスポーツを媒体に関わることで多様な. 図10 SPORTS北海道函館キャンパス役員構成図43). 課題を解決するスキルを身に着け,正にコミュニ ティ能力を高めていると思われる。また多様な個. 図10は「SPORTS北海道函館キャンパス役員構. 人と諸団体,学生同士が関わることで,コミュニ. 成図」であるが, 「SPORTS北海道」は会の運営・. ティ・エンパワーメント原則の一つ「関係性を楽. 指導が学生たちの自主的・自律的活動に委ねられ. しむ」力を学生・市民に提供していると考えられ. ている。学生が役員会及び運営委員会での審議・. る(図8) 。. 承認を受けながら,企画立案・準備・実施をすべ. ④会員構成. て学生が担当して進行する。定期活動・1日企画 等それぞれの担当グループが責任者,中心に必要 な学生スタッフが支援して実施する。 その「SPORTS北海道」学生スタッフの柔軟な 参加様式は図11のようにコミュニティ・エンパ ワーメント原則の1つである「柔軟な参加様式」 に通じると考えられる。. 図9 中高齢者対象「すぽると広場」の活動(筆者撮影). ・スポーツ活動をこよなく愛する一般市民,学生 及び教職員(図9) ・本会の目的に賛同し,事業遂行上の協力と援助 ができるもの. 図11 コミュニティ・メンバーの種類44). ・その他 そのメンバー構成を整理すると以下の様になる。 ①コーディネーター:企画・調整のリーダー的な 役割をする人→各行事・活動責任者,運委員委 員長等. 211.

(11) 橋本 忠和・田中 和久・吉村 功. ②コア・メンバー:企画や調整に積極的にかかわ. はコミュニティ・エンパイアメント原則の一つで. る人→責任者を支えるグループ(各委員会委員. ある「親近感と刺激感」の醸成に通じると考えら. 長等). れる。. ③参照メンバー:必要に応じて専門的な情報や技. 3-3 SPORTS北海道の運営方法の分析. 術を提供する人→教員・外部講師等 ④活動メンバー:日常的にかかわる人→学生支援 スタッフ ⑤周辺メンバー:めったに参加しないが,関心の あるときには参加する人→当日,参加の学生 「SPORTS北海道」の活動に参加しているス タッフは,当日担当した子ども・住民への支援を. 図13 SPORTS北海道,定期活動教室実践の流れ45). 担当しているので,どのレベルのメンバーも,あ たかも中心的な役割をいつでもこなすことのでき. 図13は定期活動教室実践の流れである。この教. る姿勢をもっていると思われる。. 室実施に際しては,特定の講師がリーダーになる のではなく,教室全体または1つ1つのメニュー ごとに,学生リーダーと支援スタッフが一体とな る集団指導体制で教室が運営されている。図14は. 図12 学年ごとの自尊感情関連要素の推移. 図12は大学生の学年ごとの自尊感情関連要素の 図14 Do遊びパーク 活動計画書. 推移である。例えば「④私はたいていの人がやれ る程度には物事ができる・⑩私は自身に対して前 向きの態度をとっている」に関する自己評価は. そのスタッフ,また担当指導者間で教室での活動. 2・3年生が他学年に比べて低い。おそらく,こ. の展開・注意点を共有するための活動計画書であ. れは会の各部署を責任者として担当する中で難し. る。. い課題に直面することがあり,支援を受けるから. この活動の流れは毎週の教室に向けて学生の生. と推測される。この中心メンバーを経験豊富な上. 活・思考に一定のリズムを与えて,メンバー間の. 年生が支えるシステムができているから4年生は. 情報共有や連携に寄与している。また活動ごとの. 「前向きさや自らに見どころがある」と自己評価. 反省は自らの評価の視点になると共に,責任者か. し,課題に挑む先輩を見たり,担当の子どもを任. ら支援側になった時,適切な助言・支援を中心メ. せてもらったりすることで低年生のモチベーショ. ンバーとすることで信頼感を得ることとなる。. ンも上がっていると思われる。この学年間の関係. 安梅はエンパワーメント段階の段階を下記の様. 212.

(12) 大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブのコミュニティ・エンパワーメントとしての可能性についての基礎的研究. に占めている。それはSPORTS北海道,定期活動. 「互恵性」「信頼感」. 教室実践の流れにリンクしていると思われる(図. ②価値に焦点をあてる. 15) 。. 「メンバーがつねに価値をはっきり認識」・「共 感に基づく価値」 ③つねに発展に向かう 「魅力的で具体的な目的や世界観や価値観の共 有を通してコミュニティの一体感を強め,メン バーやコミュニティの関わりを高める(現状を打 破し,挑戦を引き出すことが可能に)」 図15 エンパワーメント段階. 46). ④柔軟な参加様式 「どのメンバーも中心的な役割を果たすことが. 「 ( )内はSPORTS北海道の活動の流れ」. できる気持ちにさせる」. 「創造」 ・・新 たに何かが発生する段階,新しい. ⑤親近感と刺激感. 関係性の開始に向けた技術が必要. 「親近感と刺激感を連動することの双方的な効. (内容の構想). 果が期待」. 「適応」 ・・関 係性を軌道に乗せるための環境調. ⑥評価の視点. 整,チーム調整などを含む技術. 「コミュニティの『顕在力:どの程度力を持っ. (打ち合わせ・リハーサル). ているのか:潜在力:どの程度もてるように変わ. 「維持」 ・・安 定した形で関係性を維持するため. れるのか』を明らかにする」. の技術(教室実践) 「発展」 ・・混 沌とした複雑な対象に対して統合. ⑦リズムをつくる 「変化のリズム」「秩序化のリズム」. 的に発展するための技術(実践・指. したがって大学を拠点とする総合型地域スポー. 導・反省). ツクラブである「SPORTS北海道」の活動システ. この流れは「発展」とあるように前向きに「つ. ムは学生のエンパワーメントを向上させるコミュ. ねに発展に向かう参加様式」であり,それはコミュ. ニティ・エンパワーメントの機能を有していると. ニティ・エンパワーメント原則に通じると考えら. 考えられる。. れる。. 4-2 今後の研究に向けて 北海道教育大学は,いくつかの大学組織の改編 を越えて,学生が受講する授業と「SPORTS北海. 4 結 語. 道」との関わりも変化しており,また学生が連携. 4-1 SPORTS北 海 道 の コ ミ ュ ニ テ ィ・ エ ン パ ワーメントとしての可能性. する地域の様相も新幹線開業,新しい施設の開設 等,地域の高齢化等を迎え,変化してきている。. 今回は「SPORTS北海道」の組織と運営方法を. したがって学生主体の組織のありようを維持する. 中心にコミュニティ・エンパワーメントとの接点. ため,変化のリズムは緩まないと思われる。その. を見出し,整理・分析・考察を試みた。そうした. 流れをコミュニティ・エンパワーメントの視点で. ところ, 「SPORTS北海道」は以下の安梅が示す. 効果を生むように関わると共に,個々の学生のエ. コミュニティ・エンパワーメントの7つの原則を. ンパワーメントが子ども等と関わることでどう変. 47). 有していた。. 容するのか読み取る研究を続ける覚悟である。. ①関係性を楽しむ 「共感に基づく自己実現」・「開放的な雰囲気」. 213.

(13) 橋本 忠和・田中 和久・吉村 功. 註 1)安梅勅江,2005『コミュニティ・エンパワーメント の技法―当事者主体の新しいシステムづくり―』,医歯 薬出版株式会社,p.6 2)Rissel C. Empowerment. (1994) the holy grail of health promotion? Health Promotion International, 9⑴, 39-47 3)Zimmerman M, Rappaport J. (1988) Citizen participation, perceived control and psychological conceptions, American Journal of Community Psychology, 16⑸, 725-750 4)Zimmerman M. (1990) Toward a theory of learned hopefulness: A structural model analysis of participation and empowerment, Journal of Research in Personality, 24, 71-86 5)Wallerstein N. (1992) Powerlessness, Empowerment, and Health: Implications for Health Promotion Programs. American Journal of Health Promotion, 6⑶, 197-205. 6)Israel B A, et al. (1994) Health Education and Community Empowerment: Conceptualizing and Measuring Perceptions of Individual, Organizational, and Community Control, Health Promotion Quarterly, 21⑵, 149-170 7)Schulz A J, et al. (1995) Empowerment as a multilevel construct: perceived control at the individual, organizational and community levels, Health Education Research, 10⑶, 309-327 8)清水準一・山崎喜比古,1997,「アメリカ地域保健分 野のエンパワーメント理論と実践に込められた意味と 期待」日本健康教育学会誌第4巻第1号,日本健康教 育学会,p.13 9)久木田純,1998,「エンパワーメントとは何か」 『エ ンパワーメント―人間社会尊重社会の新しいパラダイ ム―:現代のエスプリNo.376』至文堂,pp.10-11 10)中村和彦,2004,「エンパワメントの概念およびエン パワメント・ファシリテーションの検討」人間関係研 究⑶,南山大学,p.2 11)上書,p.3 12)前掲書,久木田,p.12 13)前掲書,中村,p.3 14)吉田亮,1998,「健康とエンパワーメント」『エンパ ワーメント―人間社会尊重社会の新しいパラダイム ―:現代のエスプリNo.376』至文堂,p.147 Wallersteinはこの教育を「コミュニティやより広い 社会に於いて自分たちの生活を掌握していく事への 人々の組織やコミュニティの参加を促していくソー シャル・アクションの過程」と定義している。. 214. 15)前掲書,中村,p.3 16)渕上克義,1995『学校が変わる心理学―学校改善の ために―』ナカニシヤ出版,pp.62-63 17)前掲書,中村,p.3. 18)前掲書,久木田,pp.17-18 19)上書,p.19 20)上書,p.21 21)巴山玉蓮・星旦一料,2003, 「エンパワーメントに関 する理論と論点」総合都市研究第81号,p.7 22)前掲書,久木田,pp.23-24 23)アソニー・ギデンス,2008『グローバル時代の人的 資源論―モチベーション・エンパワーメント・仕事の 未来―』東京大学出版,p.180 24)前掲書,Rissel C,pp.39-47 25)前掲書,清水準一・山崎喜比古,pp.12-13 26)上書,p.13 27)前掲書,巴山玉蓮・星旦一料,p.8 この定義が示された原書は,清水準一,1997「ヘル スプロモーションに関する研究の動向と課題」看護研 究30巻6号,医学書院,pp.9-14 28)浜田博文,2012『学校を変える 新しい力―教師の エンパワーメントとスクールリーダーシップ―』小学 館,p.125 29)前掲書,ギデンス,pp.180-181 30)井上祥治,1992「セルフエステームの測定法とその 応用」 『セルフエステームの心理学―自己価値の探求―』 ナカニシヤ出版,p.264.ローゼンバーグの自尊感情尺 度は以下の通り ①私は全ての点で自分に満足している ②私はときどき,自分がてんでだめだと思う ③私は自分にはいくつか見所があると思っている ④私はたいていの人がやれる程度には物事ができる ⑤私にはあまり得意に思うことがない ⑥私は時々たしかに自分が役立たずと感じる ⑦私は少なくとも自分が他人と同じレベルに立つだけ の価値がある人だと思う ⑧もう少し自分を尊敬できたならばと思う ⑨どんな時でも例外なく自分も失敗者だと思いがちだ ⑩私は自身に対して前向きの態度をとっている 31)前掲書,久木田,p.30 32)前掲書,中村,p.9 33)久木田純,1998, 「エンパワーメントのダイナミック スと社会変革」 『エンパワーメント―人間社会尊重の新 しいパラダイム―:現代のエスプリNo.376』至文堂, p.188 34)安梅勅江,2012「きずな育む力〈絆育力〉をつむぐ ―エンパワメント科学のすすめ―」 『日本子ども学会 誌:チャイルド・サイエンスVOL.8』日本子ども学会, p.23.

(14) 大学を拠点とする総合型地域スポーツクラブのコミュニティ・エンパワーメントとしての可能性についての基礎的研究. 35)同上 36)小学校低学年対象に「スポーツあそびすと」と小学 校中学年対象・ 「Do遊パークの活動」の参画している 学生(1年14名2年5名3年6名4年7名計32名)行っ たアンケート,各項目に「その通り4点・少しそう思 う3点・あまり思わない2点・違う1点」と自己価値 を点数化して表記させた。 37)田中和久・吉村功・橋本忠和,2016「SPORTS北海 道という活動―SPORTS北海道方式による総合型地域 スポーツクラブの運営方法と教材提供」SPORTS北海 道函館キャンパス,p.7の図を参照に筆者が作図 38)同上 39)前掲書,安梅,2012「きずな育む力〈絆育力〉をつ むぐ―エンパワメント科学のすすめ―」p.23 40)前掲書,田中和久ら,p.33 41)上書,p.42 42)前掲書,安梅,『コミュニティ・エンパワーメントの 技法―当事者主体の新しいシステムづくり―』p.8 43)前掲書,田中和久ら,p.24 44)前掲書,安梅,『コミュニティ・エンパワーメントの 技法―当事者主体の新しいシステムづくり―』p.26の 図を参照に筆者が作成 45)前掲書,田中和久ら,p.24 46)前掲書,安梅,『コミュニティ・エンパワーメントの 技法―当事者主体の新しいシステムづくり―』p.30 47)上書,pp.23-27. (橋本 忠和 函館校教授) (田中 和久 北海道教育大学名誉教授) (吉村 功 函館校教授) . 215.

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参照

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