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保育所・幼稚園と家庭をつなぐ食育の推進

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Academic year: 2021

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(1)保育所・幼稚園と家庭をつなぐ食育の推進 教科・領域教育学専攻 生活・健康系コース. M062931 伊藤裕美 あった。調査内容は、平日と休日の子どもの朝食・. I.研究の背景と目的  平成17年に食育基本法が制定され、国民運動と. 夕食の食事内容、子どもの食生活や生活・健康状. しての食育が推進されている。食育の推進にあたっ. 態、保護者の食意識等である。. ては、家庭、学校、保育所、地域等の様々な場にお.  食事内容については、日本型食生活と関連する. ける積極的な取り組み、そして国や地方公共団体を. 料理レベルで集約し、「主菜、副菜、汁物」、「主食、. はじめ、教育・保育関係者等を含めた広範な関係者. 主菜、副菜」、「主食、主菜、汁物」であるものを「良. が、問題意識を共有しつつ連携を図りながら、適切. 好」、それ以外の組み合わせをr不足」とし、食事内. な働きかけや支援を行うことが必要である。特に、子. 容と食生活調査項目との関連を調べた。. どもたちに対する食育は重要であり、幼児期からの. 2.結果と考察. 望ましい食習慣の定着を図るため、多様な体験や.  平目では、朝食と夕食の良好群の奮11合は23.1%. 指導を通じた食育の実践、さらに家庭や地域と連携. と70.2%、休日では朝食が16.3%、夕食が50.7%で. した取組が期待される。. あり、良好群の割合は朝食よりも夕食に多く、平.  そこで、保育所・幼稚園と家庭をつなぐ食育の推. 日・休日別では平目に多いことがわかった。. 進のあり方を検討することを目的に調査研究を行っ.  平日朝食の食事内容と食習慣、生活・健康状態、. た。本研究では、兵庫県明石市を調査対象地域とし、. 保護者の食意識のいくつかの項目とは関連が見ら. ①明石市内の全保育所・幼稚園の保護者に対する. れ、良好群の子どもは、不足群の子どもと比較して、. 食生活調査、②保育所給食の内容の調査、③保育. 食習慣、生活・健康状態とも望ましいことが明らかと. 士と幼稚園教諭に対する食育実施状況調査という3. なった。しかし、食事マナーや食事の手伝いにつ. つの調査を実施し、家庭と保育所の食事内容、幼. いては、良好群と不足群との間に差はなかった。. 児の食生活及び生活習慣、さらに保育所・幼稚園. 平日の朝、良好な食事を提供している保護者は、. 関係者の食育に対する意識等を分析し、実態と課. 自ら「食」について正しい知識を持っており、健全. 題を包括的に捉えようとした。そして今後、家庭と連. な食生活を実践していることもわかった。これらの. 携しつつ、保育所・幼稚園においてどのような取組. 結果から、家庭における食育を推進していくために. が必要であるのかについても検討した。. は、保護者自らが「食」についての意識を高め、健 全な食生活を実践していくことが重要であることが. n.子どもの生活及び食生活の習慣と家庭の食事. 示唆された。.  内容との関連 皿.保育所給食の内容についての調査. 1.調査方法・内容と分析方法.  平成17年5月末現在、市内の保育所・幼稚園. 1.調査方法・内容. に在籍中の5歳児保護者2654人を対象に質問紙.  平成16年月4月1日現在、市内の認可保育所. 調査を実施した。調査回収数は1902(回収率. 34施設(公立12、民間22)のうち23施設(公立1、. 71.7%)、有効回答数は1522(有効回答率80.0%)で. 民間22)に対し、実施された献立表を提出してもら. 山506一.

(2) い、これを資料として給食の内容を調査した。回収. の約5書1」であった。保育士が教論よりも実践してい. 率は100%であり、分析対象となった昼食は2128食. ないのは、食事前に配膳等の業務に追われ、ピアノ. であった。. を弾くなどの時間的余裕がないためと思われる。実. 2.結果と考察. 践の具体的な方法としては、保育士・教諭とも「食を.  保育所の昼食は、1食あたり平均4.3品目で構成. テーマとする絵本や紙芝居を読む」、「食物の栽培」. されているのに対し、幼稚園児の家庭での昼食は. が多くあげられていた。. 3.6品目であった。保育所給食の方が、幼稚園児の.  保護者に家庭で行ってもらいたい食育は、保育. 家庭の献立よりも品数が多いことから、保育所給食. 士、教諭の82%が「朝食を食べる」『規則正しい生. は、家庭の食事の栄養摂取の調整に寄与している. 活習慣を身に付ける」という基本的なことを望んでい. と思われる。しかし、献立の組み合わせでは、『良. ることがわかった。保育士よりも教諭の方が多く回答. 好」が44.9%と半数以下であり、保育所でも“日本型. していたのは「栄養バランスが良い食事を与える」で. 食生活”が崩れつつあることがわかった。また、味付. あり、このことは、幼稚園では弁当持参が多いことに. けご飯の出現率は白ご飯よりも多かった。現行の保. よる結果であると推察する。. 育所給食は、経済面が優先されること、調理に時間.  今後、昼食時間外に、絵本や紙芝居をより有効. と手間のかからないものが多いこと、子どもが喜んで. に活用した食育を行うための支援や保護者への具. 手早く食べてくれるものが主となっており、給食を生. 体的な指導に関する情報等を保健所などが提供し、. きた教材とするためには、献立の見直しや調理師の. 支援することが必要であろう。そして施設の特性に. 技術向上につながる研修会への参加を促すことが. 応じた食育計画の作成が求められる。. 必要であると考えられる。. V.まとめと課題. lV.保育所・幼稚園における食育実施状況調査.  幼児の家庭での食事内容は、料理構成から見る. L調査方法・内容. と必ずしも良好ではなく、特に平日の朝食の内容は、.  市内の保育所・幼稚園に勤務している66圓の保. 子どもの食習慣や保護者の食意識等と関連してい. 育士及び教諭のうち、4歳児及び5歳児の担任201. ることから、保護者への働きかけが必要である。まず、. 人(保育所35園の76人、幼稚園31圓の125人)を. 子どもから家庭へ食情報を発信し、家庭での食育を. 対象に質問紙調査を実施した。回収数は189(回収. 推進することが求められる。しかし、保育所給食は、. 率94.O%)、その内訳は、保育士71人(回収率. 栄養基準は満たしているものの料理構成には問題. 93.4%)、教諭118人(回収率94.4%)であった。調査. もあり、給食を生きた教材とするためには改善を要. 内容は、食育の実践内容や方法、食育に対する意. する。そこで、保育所・幼稚園での給食を含めた食. 識等である。. 育実践を充実させることが、子どもが自分の体や食. 2.結果と考察. に関心を持ち、子どもの健全な育成につながり、ま.  食育実践の有無を尋ねると、保育士・教諭ともに. た、保育所・幼稚園の食育実践を通して、家族の食. 90%以上が実施していると回答した。具体的な内容. 習慣が見直され、改善されることが期待される。その. は、「食事前の手洗い」、「食事前後の挨拶」、「箸・. ためには、保育所・幼稚園の指導者への支援のあり. スプーンの使い方」等であり、食に関する基本所作. 方が課題である。. が多くあげられていた。食事の前にピアノを弾いたり、. 歌を歌ったりする事は、食事を楽しくし、気持ちを落. 主任指導教員岸日ヨ恵津. ち着かせる効果があると考えている保育士・教諭が.   指導教員岸田恵津. 多かったが、実施している保育士は37%であり、教諭. 一507一.

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