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MFFテストの取り組みにおけるメタ認知的経験と行動特徴 : 4つの認知型の比較

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Academic year: 2021

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(1)Title. MFFテストの取り組みにおけるメタ認知的経験と行動特徴 : 4つの認知型 の比較. Author(s). 臼井, 博. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. C, 教育科学編, 37(2): 77-89. Issue Date. 1987-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/5039. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . MFFテス トの取り組 みにおけるメタ 認知的経験と行動特徴: 4つの認知型 の比 較. 臼. 問. 井. 博. 題. ive s t l 認 知 型(cogni ty )の概念が, 認知発達の研究の流れの中か ら現われ出てきた大きな原因の e. f ひとつ は, 専らpe r ormanceの量を認知能力の指標とし, . そのような個人差の原因 を固定的な知 i 能の要因に帰して説明しがち であった伝統的な parad gm に対する批判からであっ たことは論 を待. たない, 加えて, 結果的に同じ遂行水準であるにしても, そこに至る個人に特有な課題解決のしか たや方略選択の好み が多様であり, また不安や動機づ けの要因 がそ れらに複合して, 認知的遂行 に. 影響を及ぼしているという事実が認知型研究の誕生の背景にあったのである.. i こ こ で扱 う認知的熟慮性-衝動性 (ReH lmpu l i i t t e c on‐ ) の認知型は, 課題解決の過程 におい s v y て頭の中で思いついた仮の解決法や解答をどの程度まで頭の中で検討するのか, という個人差 にか i か わ る も の で あ る. し か し, 操 作 的 な定 義 と して は, M F F (Match l iar Figures ) テス ng Fami. トとよばれる絵の見本合わせテス トにおける反応時間(RT) と誤数の2つの pe f r ormanceの測度 に即して行なわれる, i ところで, 冒頭で触れたような認知型の研究のim i t ca onにもかかわ らず, 認知的熟慮性-衝 i 動性 につ いて の 操 作 的 な 定 義 と い う pa が 定 着す る につ れて, 認 知型 と して の 熟 慮型 rad m g H i lmpu l i tve (Re ec ) や衝動型 ( ) の内的心理的過程に対する研究がなおざりにされることが多 s s s ve くなっ た. たとえば, 認知的熟慮性-衝動性と認知的能力, パーソナリティ, 社会的行動などの相. 関 的研 究 の 蓄 積 は多 い の に比 して, 心理 過程 に即 した説 明 はきわめ て 乏 しい の が 現 状 であ る. (Messer ,1976; 臼 井 o 佐 藤, 1976; 臼 井, 1979;1982; Kogan ,1983; 宮 川, 1986) , このよう な. i ls i 中で, MFFテストの視覚的走査 (v ) の過程や方略に注目した研究は, 熟慮型や衝 sua cann ng l i i t 動型 の 特 徴 的なs t な行動 あ につ いて る 程 度ま で明 らか にして きた 点 で は評 価 さ れ よ う ys c A 1 9 0 l 7 (Drake 臼 t 97 3 な ど) 井 1 湯 αん 1 9 7 5; u ; , , しか し, こ れ らの 研 究とい え ども, 宮川 , 19 ( 86 ) が鋭く指摘するように, 「認知過程の表層的な一端」 を解明した にすぎず, 「視覚的情報処理 の背後にある, さらに複雑なメカニ ズムの解明」 が重 要であるという点では異論はない. なぜ なら ば, 熟慮型や衝動型のとりやすい走査方略 ( i s cann ng strategy) を 特 徴 づ ける こ と が で き た と して も, なぜそうするのか, という 問いに答えることはできないからである, この問いは, ある認知型 の子 どもは他にも方略を知 っているが, ある方略の方が使いやすいからだ ろうか, とか, 課題の要 請に対する解釈がちがうのだろうか, などさま ざまなものを含みうるだろう, 具体的にいえ ば, M FFテストをしながら, このテストと似たような知能検査の下位検査を想起したり, テスターのス トッ プ・ウオッ チを見て, 「速く答えな けれ ばいけない」 と解釈したり, また実際に取り組む中で. 77.

(3) . 臼 井. 博. i i t t ) acogn on 自分の目標を変えたり, それに沿うように行動を自己制御するといったメタ 認知 (me l l ing が 大 き く 関 与 し て い る の で は な か ろ う か (F1ave tor や moni , 稲 垣, 1982; 臼 井, , 1979;1981. 1985 b, 宮 川, 1986) .. こついてのメタ認知的側面ないしは, 遂行中の自己の認知過程 そこで, 本研究ではMFFテストむ. ing に 関連 す る 基 礎 的 な デ ータ を 得 る こ と を 第 一 の 目 的 と す る も の で あ る, た tor につ い て の moni. とえば, 速答対正確さという相互に桔抗する日標のいずれを望ましいと考え, かつ現実の自己の認 知的営みからどのような主観的な経験を得ているの だ ろう か, また, どのような発達的変化がうか がえるのだろうか, これらについての記述的なデータをまず最初に手に入れたい, 第2に, M F Fテ ス トの 子 ども の 取 り 組 み 行 動 の 特 徴 に つ い て, 熟慮 型, 衝 動 型, 速 確 型. t ) の 4 つ の 認 知 型 で どの よ う な ち が い が あ る /Accurates ) (Fas , お よ び 遅 誤 型 (S1ow/lnaccurates. のかを調べてみたい. したがって, 以下においては, MFFテストを実際に行っ た直後のさま ざまな感想と表出的行動 の特徴について, 小学校の中学年から高学年という発達 的差異と4つの認知型のグルー プの差異と い う 2つの視点から検討を行なうものである.. 方. 法. 1. 被 験 者 0名, 女子50名)および6年生81名(男子35名, 札幌市内の同一の小学校の3年生110名(男子6 6( 3.69 ) 女 子46名) で あ る, な お, M F F テ ス ト 実 施 時 の 平 均 月 齢 は そ れ ぞ れ108 .9 ,. 144.72 (3.63) で あ っ た (カ ッ コ 内 は S D) .. 2. 手 続 き { 1 ) M F Fテ ス ト l iar Figures i )テ ス ト を 個 別 的 に 実 施 した. こ t 上記の被験者全員 に対してMFF(Ma ch ng Fami こで用 いたMFFテス トは, Kagan .の 小学生用の標準 的なテス トに若干の改良を加 えたもの ,1 で, 13 項 目 よ り な る,. ( 2 ) MFFテス トの取り組み方についての質問. MFFテス トの終了直後に, 実験者はこのテス トの取り組み方 について 次の4つの質問を行っ た, これらは, 「正確志向」 と 「速答志向」 のいずれであ ったかにかかわるものである. ( 力 実際の取り組み方. -速答」 のいずれの志向性を優先させたのかを以下の 子 どもがMFFテストを行なう時に 「正確- よ う な 質 問 に よ っ て 調 べ た, 「こ の ゲ ー ム を して い る 間,. ① ②. 少しぐらい時間がかか ってもいいから, できるだけまち がえないように気をつけて やりました. か. そ れ と も,. 少 し ぐらいま ちが えて もいい か ら, できる た けはやく 答 えるように気をつ けてやりま した. か. 」. このいずれであ っ たのかを答えてもらうのだ が, 「①と②の両方とも」 と答えた場合には, 「その うちで, どっちの方をより気をつ けてやりました か, 」 と再質問した. また, こうした質問を行う 78.

(4) . MFFテストの取り組みにおけるメタ認知的経験と行動特徴:4つの認知型の比較. 時には, 上記 の①と②を15cm×37cm の厚紙に左右に並べて書いた ものを提示した (下線部は質 問 で は強 調 して 行 っ た が, カ ー ドで は赤 く ア ン ダ ー ラ イ ン が 引 か れ て あ る,),. ” ) 望ましい取り組み方. 2つの相捨抗する取り組み方のいずれをより望ましいと考えるのについて次のように質問した , 「今度は, 00君(さん)は, さっ きの2つのやり方のうちで どっちの方がよいやり方だと思い , ますか, 」 ( ) 担任教師の考え ゥ 自分の担任教師 が, いずれを望ましいと思っているのかについて次のようにたずねた . 「担任の○○先生 は, 普段どのやり方 がよいと言、 っていますか,」 また, これに対して自発的な反 応がない場合には, 「それでは, 00先生はどっちのやり方の方がよいと思っているだろう 」 と再 , 質問した, 回. 両親の考え. 担任教師と同様 に自分の両親の考えについてもたずねた, 質問の内容は( )と同一 のものである, ゥ. ( 3 ) M F Fテ ス ト に つ いて の 感 想 と 評 価. 子ども がこのテス トに対して どのような感想をもち, かつ自己の遂行 について どのような評価を しているかといったメタ 認知的経験 に関連することがらについてもたずね た, 質問の形式として は, まず2件法で聞き, その後に5件法で再質問した, げ ) 興味の程度 「この ゲーム, おもしろかった. それともつま らなかった, 」 とまず2件法 で聞 き 「おも しろ , かった.」 という反応 に対しては, さらに 「すごく (とても) おもしろかった, それとも 少しおも , しろ か っ た,」 と 再 質 問 し た. ま た, 「つ ま ら な か っ た. 」 に 対 して は 「す ご く つ ま ら な か っ た そ , .. れとも, 少しつま らなかった.」 と再質問した, 「ふつう」 「どちらでもなし・ 」と最初に答えた場合に は再質問は行わなかった (この形式は以下の質問でも同様) , ”) 難易度. 「こ の ゲ ー ム は, 難 し か っ た. そ れ と も や さ し か っ た 」 , ,. け ) 成績の評価 「自分で考 えてみて, この ゲーム の成績はよかった よくできたと思いますか それとも 失敗 , , ,. した, で き な か っ た と 思 い ま す か,」 そ して そ の よ う に考 えた 理 由 につ い て 述 べ て も ら っ た , .. なお, この3つの項目に対する反応は1~5の5段階に得点化された, たとえば 「興味の程度」 , 「 では, 「とてもお・ もしろかった」 「 課題の難しさ とて 「 」では も難しか た 成績 」 」では, 「とて っ , , , もよくできた」 を5として得点化した, ( 4 ) 行動評定 子どものMFFテス トの取り組み行動について, 次の4つの行動特徴に即してテスターが行動評 定を行った. 評定は5段階であり, 各項目ごとの段階1と5の両端の特徴について は表1に示す.. ( 5 ) 実験実施時期と場所. これらの実験は, 197 6年11月~12月 にかけて行なわれた. 本研究の対象児童 の教室において , 放課後に行なわれた,. 79.

(5) . 臼. 表I. 井. 博. MFFテス トにお ける行動評定項 目 評定値5の説明. 評定値1の説明. 項目の名 1. 課題の取り組みの積極性. この ゲー ム が つ ま らなそ う であ り, い やい や な が らや っ て い る.. 2. 誤答フィ ー ドバック後の反 応の慎重さ. 誤りが指摘されると, 即座に別のバ リアントを指さす,. このゲームがとても楽しい様子であ り, 自ら積極的にいきいきと取り組 む, 見本やバリアントを何度も比べて見 たり, かなり考えた後に答える.. ントを指で指したり, 解答にちゅう ちょしたり, また, 答えた後でもテ スターの反応をうかがう, とても気が散りやすい. まわりので. このゲームに集中し, 図版から目を. 3, 自信の程度. 4, 注意の維持・集中. 反応するたびに, 自分の解答に対し て成功を確信している態度を示す,. い か にも 自 信の ない そ ぶり でバ リア. そ らせ る こ と がま る で ない,. き ごと に 気 を と られ た り, ポカ ー ン. としたりすることが多い,. 結. 果. 1. M F F テ ス ト. 3年生と6年 生の全員と男女 ごとの平均RTと誤数についての平均値と標準偏差値(SD)につい て図1と表2に示す. 性差に関しては, 3年生で女子の誤数 が男子に比べて少ないが有意差には達 ) し な か っ た (t=1,63 , , 6 年 生 で は R T と 誤 数 と も 男 女 の 間 で ほ と ん ど等 し か っ た. ま た, こ , ns. t= の2つの測度の学 年差についてみると, 3年生に比べると6年 生では明 らかに誤数 が少なく (. 2,32 , p<0 01). そ れ か らこ こ で用 い た M F Fテ , か つ R T も 短 く な っ て い る(t=2.53 , p<0,01). ス トの妥当性にもかかわる指 標として は, RT と誤数の相関係数の値 があ げられるが, 3年生, 6 9)であり, 十 )と-0,58(男子-0,57 2(男子-Q 年生でそれぞれ-0.6 , 女子-0.5 .60 , 女子-0.67 分に高いものであ った, 次に, 子 どもたちの認知型を決定するためにRTと誤数の二重の中央値折半法にもと づいて行っ 66 7 0,25と17. た (それぞれの中央値 は, 3年 生で1 , 6年生で8.975と15,750であ った, そ れぞ れ, R T, 誤 数 の 順) . こ の よ う な 手 続 き によ り4つ の 認 知 型 に 分 類 さ れ た が, そ れ ぞ れ の タ イ プ ごと の 人 数 の 内 訳 な どにつ い て は表 3 に 掲 げ て お く. 各 タ イ プ ご と に男 女 の. 1 5. 人数比で若干の ミラ ッ キ は あ る も の の 大 き な ち が い は な. 基. い, ま た, R T と 誤 数 の 平 均 値 を 4 つ の 認 知 型 の 間 で 比 較. ⑭. 1 0. すると, 大きい順にRTに関しては, 熟慮型 (R: Reaeじ i t )>遅 誤 型( 1: S1ow/lnaccurates)> 速 確 型(FA: s ve ive , 誤 数 に つ い 1:lmpul Fast/Accurates )> 衝 動 型( s. て はち ょう ど正反対の順序にな っている, そして, この順 序 につ い て は 3 年 と 6 年 で 全 く 同 一 で あ っ た. 2, M F Fテ ス ト の 取 り 組 み 方 { 1 ) 学年差 M F Fテ ス トの 取 り 組 み に つ い て の 4 つ の 質 問 に 対す る. 80. 2 0 誤 数 , 9 ・ 8 . 7 1 6. 5. ・ 5 1. 3 6 3 6 年 年 年 年 図I MFFテ ス トの RT と誤数:. 3年生と6年生.

(6) . MFFテストの取り組みにおけるメタ認知的経験と行動特徴:4つの認知型の比較 表2. MFFテス トの RTと誤数の 学年比較 RTの平均(SD) 誤数の平均(SD) RTの中央値 誤数の中央値 RTと誤数の 相 関. 表3. 全員 (N=1 10 ). 13,47(9,66 ). 17,94(8.14 ). 男子 (N= 60 ). 13.05(10.69). 19.08( 9,31 ). ー0.60. 女子 (N= 5 ) 0. 13,98(8.32 ). 16.56(6.30 ). 楠0・67. 全員 (N= 8 1 ). 10.70(7.59 ). 15.62(5.67 ). 男子 (N= 35 ). 10,81(7,34 ). 15.83(6.29). -0,57. 女子 (N= 4 6 ). 10.62(7.85). 15.46(5,22). -0.59. 10.25. 17.667. 8.975. -0.62. 15,750. ー0.58. 4つの認知型のグ ルー プの内訳 合 計 男 子 女 子. RTの平均(SD). 誤数の平均(SD). 月齢の平均(SD). 3 年 生. 42. 19. 23. 21,66( 10.06). 10.67(4.30). 108.60(3,92). 6 年 生. 28. 12. 16. 17.49(8.75 ). 10.36(3.36). 144.86(4,04). 3 年 生. 43. 26. 17. 6.39(2.00). 24.86(5.63 ). 108.93(3,59). 6 年 生. 28. 13. 15. 5.11(1,29). 20,46(4.08). 144.93(3.57). 3 年 生. 12. 9. 3. 7.36(1,43). 13.83(3.71). 108.58(4,12). 6 年 生. 12. 5. 7. 6,53(2.04 ). 12,67(2.15). 143,75(3.47). 3 年 生. 13. 6. 7. 16.06(5,13). 22.31(4.66). 110.23(3,27). 6 年 生. 13. 5. 8. 11.97(2.07 ). 19,23(2.31 ). 144,46(3.20). 反応について, 3年生と6年生につし・て比べて みた (表4 ) , 実際の取り組 み方において, 「速答志 向」 の子 どもの比率で6年生の方が多い (が=3, ) ことを除けば, 残る3つの反応に関 88 05 , , p<0 しては全く学年差がなかった, このことは, MF 表4 取り組み方の学年比較 Fテストでは 「正確な反応が, 速答を多少犠牲 に. しても優先されるべきだ.」とするメタ認知 的知識 が既 に3年生くらいになるとできて いることを示 唆するものであろう. あわせて, 子どもたちの重 ial i ing agent 要 な社 会 化 の 担 い 手 (soc ) であ る z. 教師や両親も, 「正確志向」を重視しているという 考 えは, 3年生 において す でに確立 した信 念 と な っ て い る よ う で あ る.. ( 2 ) 4つの認知型の間の比較 取り組み方についての4つの質問のいずれにお. し・ても4つの認知型のグループの間で有意差はみ 2 られなかった (表5 ) , 尤 の値に注目すると, 「望 ま しさ」の質問において極端に小さくなっている.. 速 答 志 向 正確さ志向 人 数. 3年生. 29( 2 7. 1 ). 8( 7 7 2 ) .9. 107. 6年生. 3 3( 4 0,7 ). 4 8( 5 9 3 ) .. 81. 3年生. 21(20.4). 8 2( 7 9. 6 ). 103. 6年生. 12( 15 ) ,0. 68( 85 ) .0. 80. 3年生. 21( 2 3. 9 ). 67( 6 ) 7 .1. 88. 6年生. 1 3( 1 6 ) .3. 6 7( 83 ) .7. 80. 3年生. 13( 1 4 0 ) .. 80( 8 6 ) .0. 93. 6年生. 10( 1 3. 3 ). 6 5( 86 ) .7. 75. ( ) は% 81.

(7) . 臼. 井. 博. つまり, 認知型のち がし・を越えて, 一貫して 「正確さ志向」 をより望ま しいと考えている, また, 「実際の取り組み方」 では3年 生の衝動型 (1) は, 予想に反して自らは 「速答を犠牲にしても正確 に答えよう とした,」 と認知している者 が約7割を占めている, これに対して, 6年生の衝動型では 6割近く が 「速答を優先させた,」 と報告している. このような大きな発達差は, 一 部には自分の認. ing が よ り 正 確 に な っ て い っ た た め か も し れ な い, し か し, 熟 慮 型 (R) i tor 知 過 程 につ いて の mon. の6年生で 「速答志向」 が3年生の熟慮型よりもかなり多くなっているのはなぜだろうか. ひとつ の解釈可能性として は, 小学校の高学年くらいになると, 単に正確にできるだけでなく, 遂行の速 度を含めた効率のよさ が日常の教 室における学習で重視されるのではなかろうか. そこで, 「正確. さ」 は自明のこ ととして, あえて 「速答」 を目 ざした者が熟慮型にも3割以上いたというこ とが考 ) では, 実際にどのような えられないだろうか (表4参照) . また, 速確型 (F/A) と遅誤型 ( 1 取り組み方をしたのかに 興味をも った が, 両タイ プの反応 は3年, 6年ともきわめて 類似 してい. る, また, 「望ましさ」 の質問でも遅誤型の 「速答志向」 が速確型をわずかに上まわるものの, 大勢 と して は正 確 さ を 志 向 して い る 点 で は 変 り が な い, とす る と. こ の 2 つ のタ イ プ は, M F Fテ ス ト. についての類似したメタ認 知的知識をもち, かつ同じような認知的目標をもちながらもその遂行に i t& i tたちが提起するように(Wr おいて は対照的な結果となった訳である, このことは, Wr gh gh 表5. 4つの認知型 の取り組み 方 6 年 生. 3 年 生. 速答志向. 正確さ志向. 4(30.8). 9(69.2). 16( ) 57 .1. 12(42.9). ) 3( 25.0. 9(75.0). 33(80.5). 10(35.7). 18(64.3). ) 3( 23 .1. ) 10(76.9. ) 2(1 5. 4. 1 1(84.6). ) 9( 2 2. 5. ) 31(77.5. 9 ) 1 5( 7.. 23(82.1). F/ ,A. 2( 18 ) .2. ) 9(81.8. 1(9.1). 10(90,9). R. ) 7(17,9. ) 32(82.1. 4(14.3). 24(85,7). S/1. ) 20 2( ,0. ) 8( 80 0 .. 23 ) 3( .1. 10(76.9). 7(20.6). ) 27(79.4. 5(17.9). (82.1) 23. F/A. ) 2( 25. 0. 6( ) 75 .0. ) 1(8. 3. 1 1(91.7). R. ) 10( 27. 8. ) 26(72.2. ) 4( 1 4.8. 2 3(85.2). 2( 18.2). ) 1 9( 8 .8. ) 1(9.1. 10(90.9). ) 6( 1 6.7. 3 0( 8 3 ) .3. 4(16.0). 21(84.0). F/A. ) 3( 33. 3. ) 6( 66 7 .. 0(0.0). ) 12(100.0. R. 2(5.4). 35( 94.6). ) 18.5 5(. 22(81.5). 速答志 向. 正確さ志向. 4(33.3). 8( 66.7). 13(31.0). ) 2 9( 69 .0. F/A. ) 4( 33 ,3. ) 8( 6 6.7. R. ) 19.5 8(. S/1. S/I T 1. T 1. ー T ー. S/1 T ←. が-値. 1.98“s. 0,347 7 s. 0.59”s. 5,44“s. が-値. 数 値 は人数. ( ) は% 82.

(8) . MFFテストの取り組みにおけるメタ認知的経験と行動特徴;4つの認知型の比較 i V1 i ts t r t e ra nd & 帆 ) r gh ,1977; Salki ,1977 , 認知のスタイルとし・うよりは, 認知的な効率性-非. 効率性の次元に沿った基本的な認知能力の差と考える方が適切のように思われる, 3. M F Fテ ス ト につ い て の 感 想 と 評 価. ( 1 ) 学年比較. まず最初に全体的な傾向について概観してみよう, 「興味の程度」については, 両学年の子どもと もかなり好意的である, とくに3年生では, ほとんどの者が5段階尺度の5(とてもおもし ろかっ た) を 選 択 し て い る た め に, 年 齢 グ ル ー プ の 間 で 有 意 差 が 認 め ら れ た (t=6.60 , df=189 , p<. 0.001 ) . 「難易度」 の評価では, 「ふつう」 程度となっており, 全く学年差はない. また, 「成績」 の 評価についても同様に学年差はなか った, これらのことより, ここで用いたMFFテス トは両学年 の子どもにとって十分に興味を ひきつ けるものであり, 課題の主観的な難しさの水準についてもほ ぼ同じように受 けとめられているといえよう, ( 2 ) 4つの認知型の比較. 「興味の程度」 については学年差 がなかったと同様に, 3年, 6年のいずれの年齢グルー プにおい. て も 4 つ の 認知 型 の 間 で 有 意 差 が み られ な か っ た (3 年 ;F=1,79 , ,6 年 :F=0,52 , df=109 , ns , df=80 ) n s , , ,. 「課題の難しさ」では3年生において認知型のグルー プ間で有意差 がなかったものの, 6年生では f=80 有意差が認められた (F=2 01 ) , 下位グルー プごとの平均値について比較する .58 ,d , p<0, 表6. MFFテス トに対する感想の学年 比較 (平 均値とSD) 3年 (N=11 0 ). ) 6年 (N=8 1. 度. 4,56( 0.54). 3.91(0.82). 課 題 の 難 し さ. 2.58( 0.88 ). 2.48(0.74). 成. 2.23(0.67 ). 2.14(0.77). 興. 表7. 味. の. 程. 績. t -検定 6.60 , p<0,01 ‐. MFFテス トに対する感想:4 つの認知型の比較 (平均値とSD). 認知型. \\ 感想 学年 \\. 興 味 の 程 度. 3年(N=42 ). 4,71(0,46). 2.48(0.86). 2.40(0.73). 6年(N=28 ). 4,00(0.82). 2.61( ) 0,69. 2.29(0,98). 3年(N=4 ) 3. 4,49(0.59). 2.58( 0.91). 2,16( 0.65 ). 6年(N=28 ). 3,96(0,96). 2.18( 0.77 ). 2.07( 0.66). ) 3年(N=12. 4,42(0,51). 2,92( 0,90). 2.33(0.65 ). 6年(N=12 ). 3.67(0.78). 3.08( 1.00). 2,42( ) 0.67. 3年(N=13 ). 4,46(0,66). 2.62( 0.87). 1 0.44) .77(. 6年(N=13 ). 3,85(0.55). 2.31( 0.48). 1.69( 0.48). ) 3年(N=1 1 0. 1,79 ns. 0,78 ns. 3.28 p<.02. 6年(N=81 ). 0.52 ns. 2.58 P<.01. 2,41 p<,07. 課題の 難 しさ. 成. 績. 83.

(9) . . 臼. 井. 博. と, F/A> 1 . , F/A>1 , R>1の3対において5%水準以下で有意差があ った (Duncanによる) つまり, 結果的に誤数が少ない速確型と熟慮型の子 どもが, 遅誤型や衝動型の子 ども に比べて, よ り難しかっ たと感じる傾向にあ ったのである. このことより, 衝動型の子 どもでは課題の難しさを. 低く見積っているために, ひとつひとつの項目に対して十分に時間をかけるような認知的努力を多 く要する方略をとらないのかもしれない. 「成績」については, 3年では認知型の間で有意差 があ り, かつ6年 生でもそれに近い差が見られ. た, また, 4つのタイ プごと の平均値 に注目すると, 2つの学年を通じて, 誤数の相対的に多い2 つのタイ プ, 殊に遅誤型の自己評価 がきわだ って低いのが特徴的である. 下位グルー プごとに比較 F A 1というように, 遅誤型の自己評価は他の3つ して い く と, 3 年 生 で は R>S/1 , / > 1 , 1>S/ のタイ プの全てよりも有意に低かった. このことは6年生においても全く同じだ った (全てt-検 定による) , しかし, 衝動型と速確型や熟慮型との間には, 両学年とも有意差 はなかっ たものの平. 均値を比べると, 衝動型 が低い傾向にあっ た ( 3年生のl vs , , R で はt=1.60 ,6 年 生 , ns , df=83 l F A d f の v 3 ) ことから推測すると, 客観的な誤数の多さが自己の成績 s s , . / ではt=1 ,5 , =38 ,n. の低い評価として反映してし・るようである. 遅誤型の自己評価が衝動型よりも低いということは, 誤数 に加えてRTも長いと実際に感じたためかもしれない. あるいは, 実際の取り組み方において. 6年生では, 衝動型に比べて「正確さ志向」が多いことより, 誤数に対する自己評価の基準 がより厳 し い の か も し れ な い,. ( 3 ) MFFテストの測度との相関 ところで, 上述の子 どものMFFテス トを実際にや ってみた直後の感想や評価 は, どのような心 理的体験にもと づくものであろうか. たとえ ば, 誤数の多さやRTの長 さは子 どもにどのように認. 識され, かつ自己のこの課題についての主観的な評価に どのように組 み 込まれているのだろうか, そ こ で, こ こ で は こ の よ う な こ と に つ い て 明 ら か にす る た め の ひ と つ の 予 備 的 な ス テ ッ プ と し て,. MFFテストの4つの測度との相関関係について調べてみた, 表8を見てまず気 づくことは, RTは3年, 6年とも感想の3項目のいずれとも全く相関 がない. と い う こ と で あ る, こ れ は, R T は テス タ ー か ら全 く feedback されないため に自分のRTの長さ. について客観的に知ることができないことに加え, 「どれくらいのRTで答えること が望ましいか」 という基準も全く示されていないため, 課題の難しさや成績の評価に反映されなかっ たのではなか 3年) ろうか. これに対して誤数は, それが多いほ ど, おもしろさが少ないと感じられ( , また成績 も悪かったと思わ れる傾 向にあ った ( 3 年) . しか し, 6年 生 で は誤 数の 多 い者. . 表8 MFFTの測度と感想との相関. 成. \\\ 感想 t\ ー ▼…▼ \ 興 味 の 程 度 課題の難しさ MFFTn\ t の 測 度 \ -08 -鵬 1 3 篇 T R 03 -06 ‐“ * び -2 09 - 20 数 誤 -26** 0 2 鯛 亭 - -1 0 一 9* 7 得点 衝 動 性 得点 衝動性 -23” 0 7 -0 0 5 一 07 効率性得点 効率性得 -28** -0 - 07. 測度 上 言 毒 i 見 ぶ れ二 ご 翻略 隆 亀 ま k n. ivi 提 案 す る 衝 動 性 得 点 (lmpul ty s ) と効率性得点 (E伍ciency score) s co r e と の 相 関 も 求 め て み た (衝 動 性 得 点 は 得 点 が 高 い ほ ど認 知 型 と して の 衝 動 性 が大 知 的 遂 行 に お け る 効 率 性 が 高 く な る) .. 衝動性得点との相関のパターンは誤数と 84. 12 -17 亭 -2 一 2 2. -01. ) 10 (右上:3年, N=1 , 左下:6年, N=81. 相関係数の数値は小数点を省略. キ:p< o5 “ :p< 01 . .. 績 0 9 鱒 ネ -2 - 22キ* .* . 一23* -2 -0 一 06.

(10) . MFFテストの取り組みにおけるメタ認知的経験と行動特徴;4つの認知型の比較. 3年) 非常によく似ていて, RTが短くて誤数の多い者 ほど、 興味を感じることが少なく( , 成績も 0 ている( =- r 題の難易度を低くみ 低く見積り がちだが(3年, 6年) ,23 , P< , 6年生ではむしろ課 ) 8 r=-0,2 ) 0,01 , , P<0.01 . 効率性得点は6年の課題の難易度とのみ有意な相関が認め られた ( 相関があ がちであ た 誤数と負の 価し っ っ , つまり, RTが長くて誤数の多い者ほど難しさを低く評 たことを含めて考 えると, MFFテストの初発反応時間の長短にかかわり なく, たくさん誤反応を した者は, それが少ない者よりも難しさを低く評価している, 実際に, 6年生の4つの認 知型の課 ) では誤数 1>1となっている, さらに, 衝動型の子 ども (N=28 >S/ 題の困難度の順位は F/A>R ‐. 0 ) 33(P<0,1 22であっ た, また成績の自己評 価とは0. と難しさの相関は有意ではなかったが-0. ) であ ったのとは対照的であ った, この 24(ns ) と-0. 0 27(p<0 であり, 熟慮型ではそれぞれ0. ,1 ことより, 6年生の衝動型の子 どもの場合には, 少なくとも誤数の多少を彼らの成績の評価や 課題 の難易度を決め るための手 がかりとして用いていた としても, かなり特異な仕方である ことが考え られる. たと えば, 私たちはある課題を容易に解決できる と判断したために, 不注意のミス が重 なってしまうこと がよくある. この場合には不注意のミスの多さは, 課題の易しさの評価 と正相関 するだろうし, す ぐに誤りに気づいて正答に達すること ができるのだから, むしろ肯定的な自己評 価をするかもしれない, ちょうど6年の衝動型の子 どもについてのメタ 認知的知識や経験の世界 は こ の よ う な も の で あ る かも し れ な い,. 4, MFFテス トを遂行中の行動特徴についての評定 ( 1 ) 学年の比較 3年, 6年の学年間で有意差のあった評定項目はなく, 全体的に平均 値や標準偏差の大きさ はと て も 似 か よ っ て い た.. ( 2 ) 4つの認知型の比較. 項目1の課題の取り 組みの積極性の評定値の平均値で大きい順 に並 べると, 3年生では R>S/ 1であ った. そして3年生では R vs 1>1>F/A, 6年 生では R>1>F/A>S/ . S/1 .1 , R VS, , R vs 1 があ R S 差 った F/A でt-検定の結果, 有意差 があ った. これに対して6年では vs , / でのみ有意 (Duncanに よる) . 3年, 6年の両学年とも熟慮型の子 どもが最も積極的に取り 組んでいるとテス ターより評定されていたのは, 興味の程度の自己評価では認知型の グルー プ間で有意差 がなかった ことを考えると興味 ぶかいことである. 速確型の子 どもがより積極的な取り 組みをするように予 想. してみたが, あまり好意的には評価されてい なかった. 次の誤答フィ ー ドバ ック後の反応の慎重さについては, 3年生ではやはり R が最も高く, R>F/. A> vs .. 1>1 の 順 に, 6 年 で も R が 1 位 で R>S/1>F/A>1 の 順 位 で あ っ た, そ し て, 3 年 で は R 1 1 ,1 .1 , S/l vs, の , F/A, R vs , F/A vs ,1 . F/A, F/A vs .1 ,6 年 で は R vs , R vs , R vs. 表9 行動評定の学年比較 (平均値とSD) 1 0 ) 3年 (N=1. 6年 (N=8 1 ). 課題の取り組みの積極性. 3.71(0.88). 3.66(0.91). 反 応 の 慎 重 さ. 3.17(1.10). 2.78(1.26). 自. 度. 3.13(0.99). ) 0.96 3.13(. 注意 の 集中・維持. 3.68(1,04). 3.68(0.91). 信. の. 程. t -検定. 85.

(11) . 臼. 井. 博. 表1O M FFテス トを遂行中 の行動特徴:4つの認知型 の比較 (平均値と SD). 認知型. 行動評定項目 行動評定項. 課題の取り組み の 積 極 性. 後 の 反応の 慎 重 さ. 3年 (N= 4 ) 2. 4.17(0.70). 6年 (N= 2 8 ). 誤 答 フ ィ ー ドバ ッ ク. 自 信 の 程 度. 注意の集中・維持. 4.24( 0.93). 3.67( 1,07). 4.31(0.90 ). 4,00(0.78). 3.67( 1.14 ). 3.41( 1.12). 4.26(0.66). 3年 (N= 43 ). 3.43(1.02). 2.14( ) 1.05. 2.86(0.90 ). 3.14(1.18). 6年 (N= 28 ). 3,61(0.92). 1.82( 0.82 ). 2.96(0.84 ). 3.29(0.98). 3年 (N= 12 ). 3.33( 0.78). 3.33( 1.37). 3.08(1.08). 4.00(0.60). 6年 (N= 12 ). 3.58(1.00 ). 2.75( 1,29). 3.33(1,07 ). 3.67( 0.49). 3年 (N= 13 ). 3.46(1.05). 2.92(1.44 ). 2.31(0.85). 3.08(1.26). 6年 (N= 13 ). 3.15(0,90 ). 3.00(0.82). 2.69(0,48 ). 3.31(0.95). 3年 (N=1 10 ). 6.23 , p<.001. 25.86 , p<,001. 8.01 , P<.001. 11.57 , p<.001. 6年 (N= 8 ) 1. 2.82 , P<.05. 15.38 , p<.001. 2.21 , P<.I. 学年. 7,66 , p<.001. 組みあわせ で有意差があ った (Duncanによる. 以下も同様) . 自信の程度では, 3年生の順位は R>F/A>1>S/ 1 ,6年生の順位も全く 同じであった. また, 3 年生では R vs 1の組みあわせで有意差 が見 られた, ここでも s . S/1 .1 , R vs ,6 年 生 で は R v .S/ 熟慮型 が一貫して最も好意的に評 価されている他 に 速確型も 次い で高く評価されている 加 え , , て, 遅誤型が最も低く評価されてし・るので B1 ‘ 1974 ) の就学前児の日常行動 について ,( , ock gZ α の結果と共通して いる, 最後の注意 の集中・維持について見ると, 3年生の順位は R>F/A>1>S/ 1 , 6年生では R>F/ A>S/1>1 と な っ て い た そ し て 3 年 生 で は R vs . 1 . ,1 , R vs , F/A vs, 1 ,1 ,F/A vs ,6 年 S 1 R 生 では R vs 1 R / F A v s / v s の組みあわせで有意差 があ . ., , . っ た. 3年生では, 熟慮型とと もに速確型 の課題遂行時における注意の集中力がより大きく 6年では熟慮型だ けが他の3群を圧 , して 大 き か っ た,. ( 3 ) MFFテス トの測度との相関. 相関の全体的なパ ターンを見ると(表1 1 ) , 感想の3項目の相関とは異なり, 3年と6年でほと ん ど同じである, たとえば, RTの長さは誤反応後の慎重な行動 や集中 ( 3 , 6年) に加え, 3年では 積極性と自信の全項目と有意な正相 関を示している. これに対して 誤数は両学年とも4つの項目 , の全てにおいて有意な負の相関を示している, また 衝動性得点の相関パタ ーンは誤数と完全 に同 , じ で あ っ て, 衝 動 性 が 高 い ほ ど l f ive でl ect esscompetentな 行 動 を 示 し や す い と い え る. , ess ef. 最後に効率性の大きさは, 両学年とも自信 の大きさや集中と関連していた このように RTや衝 , , l i i 動性といったs t t cな測度は, ここでの年少群 (3年生) の行動的なcompe s y t enceとより関連性 が強 いことは興味深い.. 86.

(12) . MFFテストの取り組みにおけるメタ認知的経験と行動特徴:4つの認知型の比較 表1I MFFTの測度と行動評定との相関. \\できミ : 蟹亀蔭. 課題の取り組みの 積 極 性. R. T. 誤. 数. 一34奉* -26”. 衝. 動. 情. 得. 点. 効. 率. 性. 得. 点. 14. -18. 3.“ -33** 一 一39” 03. 誤答 フィ ー ドバ ッ ク. 後の反応の慎重 さ 54本* -50** -54“ -07. 65** -69“ - -72** -11. 自 信 の 程 度. 07 -39“ -25* - -33“. 24“ -42** -38** -18*. 注意の集中・維持 35ネネ -49“ 一44” -20*. 44” -61** - -55“ -26“. (右上;3年, N=1 10 ) , 左下:6年, N=81 相関係数の数値は小数点を省略 *:p< 05 **;p< 01 . , .. 考 察と課題 本論を終えるにあたり, 結果の中から主なもの につし・てここで再提示し それらに関って少し述 ,. べ る こ と に したし・ .. ( 1 ) MFFテストの取り組み方についての価値観, メタ 認知的知識 について MFFテス トは, 初発反応RTと誤数がかなりの程度 の負相関 があるという事実からして 「速 , 答」 と 「正確さ」 との目標が相互 に桔抗する課題事態である, したがって 熟慮的になるか衝動的 , になるかの反応の決定因のひとつは, こうした事態においていずれの日標をより望ましいと考えた り, あ る い は こ の 場 合 に はい ず れ の 目 標 が competence に 関 連 す る も の と して テ ス タ ー に 受 け と め. られているか, といっ た子どもの側のメタ認知的知識の内容である. 実際の自分の取り組みについて の内省報告では 6年生の衝動型 の子 どもを除 け ば 3分の2以 , , 上の子どもは 「正確さ志向」 で取り組んでいた. しかし この2つの対照的な取り組み方で どち , , らがより望ましいのか について選択させたところ, 3年と6年の4つの認知型のグループとも ほぼ 一致して約8割程度の 子ども が 「正確さ志向」 を望ましし・としていた そして 担任の教師や自分 , , の両親もこれをより望ましいと考える者が大半であっ た. また この結果は教室 の仮想的な場面 , で, 4年生についてこの2つの志向性について帰属理論的な枠組から検討した臼井( 1985a )の結果 を裏づ けるものである, つまり, こうした価値観は既に3年生の半 ばにはかなりしっ かりと確立し て い る こ と が 分 る の で あ る. あ わ せ て, soc i i t al zing ag en sたちの期 待形成を含めた予期的社会化 という側面からも今後は検討が必要ではなかろうか,. ここでメタ認知的知識と いうことにかかわって宮川( 1983 )の研究結果について考えてみたい, 彼 は小学校の1年生と4年生 に対して, MFFテストを折半し 前半ないし後半の一方 に正確さ強調 , 教示で, 他方をス ピー ド強調教示で行ない, そのいずれの条件が 「得意か」 また 「好きか」 につい てたずねた, その結果, 熟慮型では一 貫して (特に4年生で) 「正確さ強調」 の条件を 「得意」 で , 「好き」 と答えて いるのに対して 衝動型では両学年 の子 どもとも 反応はほぼ半々に分かれてい , , た, 衝動型の子どもたちのMFFテス トに対する取り組みは 客観的に見ると 「速答志向」 的であ , るように見える が, 本研究の3 年生の31%しかそうだと認めて いないのと同様 に 宮川( 1983 )で , も 「ス ピー ド強調」 条件を得意とし, 好むのが半 分程度しかいないというのはなぜだろうか ひと ,. 87.

(13) . 臼 井. 博. つの解釈可能性は, 衝動型の方 が自 分の認知的好みについて正しく認識 していなし・のではないか, であ る. 換 言 す れ ば, 衝 動 型 はメ タ 認 知 的 知 識 の 発 達 が 相 対 的 に 遅 れ て い る 可 能 性 が あ る. tz (Berkowski et al , . た と え ば, 「課 題 の 難 し さ」 の 評 価 に お い て, 6 年 生 の ,1984) ,1983; Kur. 衝動型の子 どものMFFテス トの測度との相関のパ ターン が特異なもの であったこと が想起され る, つまり, 誤数の多さは難しさの評価と負相関があ ったばかりか, 自分の成績の評価とは正相関 が認められたのである, 課題遂行中の, 「よくできた」 とか 「むずかしい」 といったメタ認知的経験 は, どんな認知的目標や課題についての知識をもつのかに依存して異なるだろう, したがって, 今 後はこのようなメタ 認知的行動についてより細かな検討が重要であろう. 筆者としては, まず手始 めに, 「成績」の 自己評価をした時の子 どもの理由についての内容分析により, 更に吟味したいと考 えて い る,. ( 2 ) 4つの認知型の行動特徴. 4つの行動特徴 (課題に対する積極性, 反応の慎重さ, 自信, 注意の集中) のいずれにおいても, ま た, 3年 と6年の両学 年とも, 熟慮型の 子 ども は 一 貫 して 他の3つ の 認知型 の 子 ども よ りも t tであると評定された. また, 速確型 (F/A) は, 誤反応後の反応の慎重さや注意の集中 en compe で熟慮型に次いで高 く評定されていた. しかし, この結果を一般化するには十分に慎重でなけれ ばならない, というのは, 評定者である tだという先入感をも っていた t en テスター自身 がその当時では熟慮型の子 どもが一般的にcompe. l 可能性があり, これ がha o e任ectと して 働 い た か も し れ な い か ら で あ る, し た が っ て, テ ス タ ー 以外の観察者による評 定が行なわれるならば, これらの結果についての交差 妥当化が計られるだろ う.. 引. 用. 文. 献. ive and Strategy diほerences betWeen re負eCt Aul t , D. E, (1972) , D. E, & je音rey , R, Lリ Crawford ld Dev l i i l dren impu s ve ch . . . Chi ,43 ,1076-1080 f i lmpul t ty and s rans rat er: egy t id ) s t l i vi Borkows z { ,B. E. (1983 . G. , Re , M. K. & Kur ,J , Peck,V. A. 4 3 h 5 4 4 5 9 7 i C i l d D N[ - . tamemory as medator ev e . . , , l i Some ml ar ington sg l v. ngs aboutthe Matching Fami B1ock . 日, & Harr , D, M, (1974) ,J り B1ock,J l 6 3 2 h 1 0 6 1 1 P i D l i i l i - f l t f t s c o - e v e o m Figurest m u s v t u r e o r e e c o n y p , p y . es as a meas . . , , Drake , D. M. (1970) h l -214 co . . ,2 ,202. lopm. Psy ive behavior ive and re負ect lat Perceptual corre s es ofimpul . Deve. lop ive-deve ing t ‐ ive moni i ion and cogni tor t Me tacogn t . A new area of cogni 1 1 h l 3 4 9 0 6 9 A P li i ‐ o m e r s c nqu ry menta y . . . . , , ion lcommuni i l dreds ora i i ) cat i ive mon Cogn t l l t ckson (Ed F1ave ng or . . Di , Ch . ln w. P . H. (1981) ,J. F1ave l l . H, (1979) ,j. l l s ski c Pres s . , Academi. ) 1 9 82 稲垣佳世子 ( 会.. メタ認知とモニタリング. 波多野誼余夫(編) 学習と発達(認知心理学講座4) , 東大出版. ivi ty ldhood and adolescence: Creat i ic var iat ion in chi Styl t Kogan s , and , metaphor , N. (1983) H d b i i D l t( E d C t M k n a n o ok of F 1 l l & E M ) e H ( e v e o m i l l o n v e i s tves tye p cogn ., g . . ar man , . ave . nJ l Wi l i l V 3 Ch ld Psycho ) ey ogy . . o. , l dren: ive chi l ive and reaect i i ing Comprehens s Me on i n impu Kur tacogni t t ) on and read z , B. E. (1984 i l l i ハ 互 i 胤 t i t igat ion U t r o n a i li t s n e n a A 1ongi c r o n r l tud r s n v e nves na y . . 88.

(14) . MFFテストの取り組みにおけるメタ認知的経験と行動特徴:4つの認知型の比較 Mes ) se r ,S, B, (1976. 宮川充司 ( 1 9 83 ) 宮川充司 ( 1 98 6 ). Reaec i impu . iv i i ・ l l t ty: A rev on- S ew, Psycho , Bu , り 83 ,1026一052. 熟慮的・衝動的な児童の非対等性. 日本心理学会第47回大会発表課文集, 52 0 , 日本における熟慮性-衝動性研究の方向性と理論的枠組, 会津短期大学学報, 第43号,. 1-11 . Salkind, N.J The deve i lopment of reHect ion‐impul ivi ive ty and cogni t s ght , & Wr . C. (1977) ,J i l 2 3 3 8 0 7 7 7 - e缶c ency opm, . Human Deve . , ,. i lmpu l i i ) t 臼井 博 ( 1 9 認知スタイル(Reaec t 75 )に関する心理学的研究:1--視覚的探索ストラテ on- s v y ジーの分析, 教育心理学研究, 2 0 3 1 0 - 2 , , i i lmpu l i t t 臼井 博・佐藤公治 ( 1 97 6 ) 最近の Reaec on- s v 0年以降の研 y(熟慮性-衝動性)研究の動向--197 究を中心にして. 札幌大谷短期大学紀要, 第9号, 27 4 -7 , ) 臼井 博 ( 1 9 79 認知型. 日本児童研究所編, 児童心理学の進歩 1 97 9年版, 金子書房, 1 ) 臼井 博 ( 9 82 認知型, 詫摩武俊・飯島婦佐子 (編) , 発達心理学の展開, 新曜社, 臼井 博 ( 19 8 ) 5a 認知的熟慮性-衝動性に対する児童の価値志向性:予備的探索. 北海道教育大学紀要 (第 一 部 C) . , 36 , 37-52. 19 臼井 博 ( 85b ). 論文 集, 662‐663 ,. メタ認知的側面からの認知的熟慮性と衝動性の検討, 日本教育心理学会第2 7回総会発表. ight Wr i t ) r ra et s .C, & V1 ,J , A. G, (1977. Renect ion-lmpul ivi ion process ty andinformat ing from s i 1 i three to n i h h i i t t C h ) t l c ne year t t sofなge n r n e v e o n w e r a c v a r e s p y y , 1n M, Fine (Ed ,, , Thomas , ,. (本学助教授. 札幌分校). 89.

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参照

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