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動物園ガイド支援のためのLinked Dataによるテーマ展開型Q&Aシステムの開発

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 75 回全国大会. 2C-2. 動物園ガイド支援のための Linked Data による テーマ展開型 Q&A システムの開発 渡邊育実† 杉山岳弘† 静岡大学情報学部† 1. は じ め に 現在、浜松市の動物園には 30 名の方がボラン ティアスタッフとして来園者に動物の生態や魅 力を伝えるガイド活動をしている。ボランティ アスタッフは 18 歳から 70 歳までの年齢層の違 いがあったり、活動頻度の差から、提供するガ イドの情報の質の違いや、知識の共有や伝達が 難しい問題がある[1]。 具体的には、実際に行われている初心者のガ イドは単発的でストーリーや広がりがなく、十 分に知識を伝えるガイドができているとは言い 難い。動物の生態を説明することはできても、 そこから話をつなげて関連する他の説明へとつ なげることが難しい現状がある。 そこで本研究では、動物園のガイドスタッフ がテーマを展開しやすくなるガイド支援および ガイドスタッフ同士の知識共有の支援を行う動 物 Q&A システムを提案する。 2. 動 物 Q&A シ ス テ ム の 設 計 ガイドスタッフの現状やデータベース設計に おける問題点等からシステムに必要となる機能 を考察し、動物 Q&A システムの設計を行う。 2.1 シ ス テ ム に 必 要 と な る 機 能 ガイドスタッフに対してシステムが適切に情 報提供するためには、単に動物別で Q&A 情報を 提供するだけではなく、ひとつの動物 Q&A 情報 から関連する動物やテーマへと話題を展開でき るようにする必要がある。そのため、本研究で は「テーマ展開型」[1]の動物 Q&A システムを提 案する。さらに、内部的な Q&A だけでなく外部 の動物に関する情報も集めてガイドスタッフに 提供することで、より話題を展開することがで きるようにする。しかし、従来のデータベース の設計方法だと外部のデータベースにある情報 へのアクセス方法やデータ構造は隠蔽されてお り、外部から簡単に必要な情報を取得すること は困難である。 そこで本研究では、情報間を柔軟に関連づけ なおかつ外部の情報を取得することに対して優 れている Linked Open Data(以下 LOD)と呼ばれ. るデータ公開方法を利用する[2]。 LOD の技術をベースに、ガイド支援および知識 共有の要件を満たす動物 Q&A システムの構成・ 設計を行う。具体的には、お気に入り登録機能、 勉強記録機能、オリジナルガイド作成機能、類 似 Q&A 情報推薦機能、担当動物の優先表示機能、 勉強不足の Q&A 情報の優先表示機能である。 2.2 シ ス テ ム の 構 成 図 1 にガイドスタッフの知識共有支援とガイ ド支援の2つの支援を実現する本システムの全 体の構成を示す。各々のガイドスタッフが、シ ステムを用いて動物 Q&A 情報の登録・修正を行 うとデータベースに蓄積され、スタッフ間で共 有される。ガイドスタッフはガイド時に登録さ れた Q&A 情報を利用しながらガイドを行うこと ができる。 RDF RDF RDF. 図 1: シ ス テ ム 全 体 の 構 成 図 【動物 Q&A データベースの構築】 先行研究[1]の河合氏が集めた動物 Q&A 情報を、 LOD としてデータを利用するために、Resource Description Framework(以下 RDF)形式として図 2 のように定義する。「テーマ」および「質問の 系統」により関連する Q&A 情報が紐付けされ、 テーマ展開に沿って Q&A をたどることができる ようになる。RDF ファイルの作成には、MR3[3]ツ ールを利用する。 . Development of themes expansion type Q&A system using linked data for supporting Zoo guide activities †Ikumi WATANABE †Takahiro SUGIYAMA Faculty of Informations, Shizuoka University†. 1-505. ID. 図 2: 動 物 Q&A 情 報 の デ ー タ の 構 造 . Copyright 2013 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 75 回全国大会. 【アプリケーションの設計】 本システムでは 2 種類のアプリケーションに より構成される(図 3,4)。 ① 知識共有用動物 Q&A コンテンツ管理システム: ガイドスタッフ間の知識共有を目的とした動 物 Q&A コンテンツ管理システム(以下 CMS)は、 動物 Q&A 情報の登録・閲覧機能の他に、お気 に入り登録、オリジナルガイド作成、勉強記 録機能を実現している。 ② ガイド支援用タブレット端末アプリ: ガイドスタッフのガイド支援を目的としたタ ブレット端末アプリは、動物 Q&A 情報の他に 外部情報も引用できるようにする。 . また、他の動物 Q&A 情報を見て、動物の知識量 が増えたことが実感できたかという質問に対し ては 4 名全員が「はい」と回答した。したがっ て、本 CMS により他の Q&A 情報の知識を蓄積す るだけでなく、他の Q&A 情報を見て自分の Q&A 情報も工夫した解説をするなどの知識共有の効 果が得られた。 3.2 ガ イ ド 支 援 効 果 の 調 査 実 験 本タブレット端末アプリを浜松市動物園のゾ ウ広場前で、2013 年 1 月 6 日-7 日の 11:0014:00 の間に学生 5 名に実施した。被験者には、 1 時間程、タブレット端末アプリを使用しながら 実際の来園者にガイドを行ってもらった。 【アプリケーションの機能の有効性】 . 0". 図 3: Q&A 情 報 が 表 示 時 の 動 物 Q&A-CMS . 図 4: タ ブ レ ッ ト 端 末 ア プ リ 3. 実 験 結 果 と 考 察 本研究で作成したシステムを用いて次の2つ の実験を行った。 3.1 知 識 共 有 効 果 の 調 査 実 験 本 CMS を 2012 年 12 月 20 日-27 日の 8 日間、 初心者ガイドスタッフという位置づけで学生 4 名に対して実施した。被験者には期間内に 10 個 以上の Q&A 情報を登録してもらい、他の Q&A 情 報を閲覧してお気に入り登録や勉強記録の更新、 オリジナルガイドの作成を行ってもらった。 【動物 Q&A-CMS がもたらす知識共有の効果】 アンケート結果の一部より、他の良い Q&A 情 報の書き方を見習って、Q&A 情報を作成したかと いう質問に関しては、3 名が「はい」と回答した。. 1". 2". 3". 4". 5". 図 5: ア ン ケ ー ト 結 果 アンケートの結果の一部を図 5 に示す。具体 的に役立った機能は、「カテゴリ別表示」「お 気に入り情報表示」「オリジナルガイド」が特 に多く回答された。自由記述欄では「写真を使 って体の部位を示しながら説明できた」といっ た意見が多く、被験者は様々な機能と Q&A 情報 を活かしながらガイドを行うことができ、ガイ ドを支援することができたと言える。 4. ま と め 本研究では、動物園のガイドスタッフを対象 としたガイド支援と知識共有を支援する動物 Q&A システムを開発した。実験結果から、ガイドス タッフ同士の知識を補い合い、質の高いガイド を行うことが期待できる結果を得られた。 . 謝 辞 実験にご協力いただいた皆様と浜松市動物園 の皆様に感謝の意を表します。本研究の一部は 科研費基盤研究(C)23501224 の助成を受けたもの である。 . 参考文献 [1] 杉山他,動物園における Q&A を基にしたガイド・プ ログラムのデザイン,情処全国,5H-3(2012) [2] 村松他,Linked Open Data による博物館情報および 地域情報の連携活用, 情処全国,pp.403-408(2011) [3] MR^3 プロジェクト, http://mr3.sourceforge.net/ja/ (2013 年 1 月 10 日現在) . 1-506. Copyright 2013 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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