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仮想サーバ導入に適したストレージ仮想化機能の提案

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 74 回全国大会. 2A-4. 仮想サーバ導入に適したストレージ仮想化機能の提案 美保†. 今崎. 荒木. 亮彦†. (株)日立製作所 1.. はじめに 計算機の CPU 利用効率向上と IT コスト削減を目 的に,仮想マシンを導入する企業が増えている[1]. 仮想マシンの導入に,ストレージのコピー機能を用い仮想 マシンの OS イメージを複製する方法がある.しかし, ディスク全体を複製する場合,仮想マシン台数の増加 に比例してストレージコストが大きくなる. これに対し,使用ディスク容量を削減するストレージ 機能を用いた,OS イメージの作成を提案する.よ り小容量のストレージで 1000 台の仮想マシンを集約し, 仮想マシン 1 台毎の性能要件を満たす必要がある. 本報告では,2 種類のストレージ機能で性能と容量を 比較検討した. 2.. 背景と目的 図 1 に仮想マシン構成の例を示す.企業が導入す る仮想マシンの用途は,業務アプリケーション運用向けの 仮想サーバや,個人デスクトップ運用向けの仮想デスクト ップがある.既存研究として,仮想マシン約 1000 台 を想定したデータセンタにおけるロード・バランシング評価 がある[2].よって,本研究では,ストレージ機能を 用いて 1000 個の OS イメージを容量効率よく複製 する手法の提案を目的とする. 3.. 課題と目標 使用ディスク容量を削減するストレージ機能として, スナップショット機能と容量仮想化機能が挙げられる. 仮想マシンの OS イメージを Golden Image(以下,GI) と定義する.さらに,GI の複製を Clone と定義 する. スナップショット機能を用いて仮想マシンを作成する場 合は,GI に対し,仮想的な Clone を作成する. Clone は GI のデータを参照するため,複数 Clone Virtual Machine. Virtual Machine. Processor OS APP. 裕介†. 江口. 賢哲†. 横浜研究所† を作成した場合,複数 Clone で1つの GI のデータ を共有する.つまり,容量削減効果は高いが, データ共有するため複数 Clone に同時にアクセスが集 中した場合は性能面で問題が生じる場合がある. 一方,容量仮想化機能を用いて仮想マシンを作成 する場合は,GI と 1 対 1 ずつミラーリングすること で Clone を作成する.よって,スナップショット機能と は異なり,複数 Clone 間でデータを共有しない. つまり,高性能を維持できるが,容量削減効果 が低い. 以上より,仮想サーバ・デスクトップを運用するに 当たって,いずれのストレージ機能がより適してい るか評価し,仮想サーバ・デスクトップ導入に適したス トレージ仮想化機能を提案することが課題である. 4.. 評価方法 ストレージ機能を用いて仮想マシンを運用した場合に ついて,仮想マシン性能要件とストレージの関係を数式 で示す.各ストレージ仮想化機能を用いた場合の運 用モデルを図 2 と図 3 に示す.仮想マシンには OS イメ ージをインストールし,IO 負荷が最も高い起動処理時を 想定した上で,ストレージ仮想化機能を評価する. 表 1 に使用する変数をまとめる.仮想マシン起動 時には,ストレージに格納されているデータのリー ド・ライト処理が発生するが,その際,対象となる データの格納場所はストレージのメモリもしくはディスクで ある.ストレージ機能を使用した場合,新規に書き 込みが実施された領域のみにディスク容量が割り当 てられるため,そのディスク容量を C とする. ストレージの性能としてプロセッサの IO 処理性能を N, ディスクの IO 処理性能を M とする.さらに,ストレー ジに搭載されているディスク台数を X とする. よって,ストレージ性能 Y とすると,式 1 で示せる. 表 1 変数定義 # 項目 1 ストレージのメモリへのアクセス負荷/台 2 ストレージのディスクへのアクセス負荷/台 仮想 新規ライト発生で割り当てられた 3 マシン ディスク容量/台 4 全 GI 容量 5 プロセッサの IO 処理性能 ストレー 6 ディスクの IO 処理性能 ジ 7 搭載ディスク台数 8 運用可能な仮想マシン台数 9 ストレージの全ディスク消費容量. Hypervisor Server. OS APP. 野中. Data Disk Unit Storage. 図 1 仮想マシン構成例 Storage Virtualization Functions Suitable for Virtual Server Implementation Miho Imazaki†, Akihiko Araki†, Yusuke Nonaka†, Yoshiaki Eguchi† †Yokohama Research Laboratory, Hitachi, Ltd.. 1-21. 変数定義 A B C D N M X T S. Copyright 2012 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 74 回全国大会. 5.. 実運用を想定した効果検証 容量仮想化機能とスナップショット機能に対し,各スト ・・・1 レージ機能を用いて仮想マシン 1000 台運用時の性能 以上より,運用可能な仮想マシン台数 T は, 要件を満たす構成のディスク消費容量を算出し,効 ⁄ ⁄ ただし, 果検証を実施した.ディスク消費容量の相対値を, ⁄ ⁄ ただし, ・・・2 容量効率と定義する.仮想サーバまたは仮想デスクト ップ環境において,ストレージ機能を未使用の場合を さらに,ディスクの消費容量 S は,全 GI に割り当 てるべきディスク容量を D とした場合,式 3 で示す. 通常と定義し,加えて,容量仮想化機能,スナップ ショット機能を用いた場合の 3 パターンで比較する.使 ・・・3 用する OS イメージは,仮想サーバ環境では Windows 仮想マシン要件及びストレージの性能値により GI の Server 2008,仮想デスクトップ環境では Windows7 数を増減させ負荷を分散させることが必要にな とした.両者とも Hypervisor は VMware とし, るため,D の値は A,B,M 及び N の値により GI のサイズは 100GB とした. 変動する.本研究では,各ストレージ機能使用時に 結果を,図 4 に示す.仮想サーバ用途の場合, おいて,T=1000 とした場合の S の値を求め比較 容量仮想化機能とスナップショット機能の両ストレージ機能 することで,課題解決を図る. とも,通常の場合と比較し,1%以下の容量効率 となった.一方,仮想デスクトップ用途の場合,スナッ 仮想マシン Virtual Virtual ・・・ プショット機能の容量効率は,容量仮想化機能に比 台数T Machine Machine Server べ 1/5 となる.両ストレージ機能とも,通常状態の場 性能 性能 合と比較し,2%以下の容量効率となった. 要求B 要求A ただし, ただし,. ストレージ プロセッサの IO処理性能N. 6.. まとめ 本研究により,仮想サーバを運用する場合は容 量仮想化機能もしくはスナップショット機能を,仮想デ スクトップを運用する場合はスナップショット機能の使用が 適していることを示すことが出来た.. Processor Snapshot 機能 Clone GI ・・・ Pool. OS APP ストレージ ディスクの IO処理性能M. Memory ディスク台数 X Disk Unit Storage Storage Storage. 図 2 スナップショット機能を用いた構成モデル Virtual Machine. ストレージ プロセッサの IO処理性能N. 性能 要求B. Virtual ・・・ Machine Server. 容量効率. 仮想マシン 台数T. 性能 要求A Processor. Mirroring. Virtual Volume. GI. data. ストレージ ディスクの IO処理性能M. 100. 1 通常. 容量仮想化 機能. 0.7. 0.7. 2 容量 仮想化機能. 3 スナップ ショット機能. (a)仮想サーバ環境 容量効率. OS APP. 参考文献 [1]立花幸治,浅井保行,”MiF における仮想化技 術の利用”,UNISYS TECHNOLOGY REVIEW, 第 100 号,MAY 2009 [2]A. Singh, M. Korupolu, D. Mohapatra, “Server-Storage Virtualization: Integration and Load Balancing in Data Centers”, SC2008, November 2008. Pool. Memory ディスク台数 X Disk Unit Storage Storage Storage. 100 1.1 1 通常. 2 容量 仮想化機能. 0.2 3 スナップ ショット機能. (b)仮想デスクトップ環境. 図 3 容量仮想化機能を用いた構成モデル. 図 4 仮想マシン用途別 容量効率比較. 1-22. Copyright 2012 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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参照

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