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認知症高齢者の事前意思を記すライフノートの構成枠組みの検討

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(1)

平成

22年

度ユニベールけ団研究助成金報告書

認知症高齢者の事前意思を記す ライフノー トの構成枠組みの検討

曽根千賀子 森野貴輝 北村育子 渡辺み どり 小林理恵子 垣内いづみ (長野県看護大学 広域看護学講座 老年看護学分野 (長野県看護大学 広域看護学分野 精神看護学分野 (長野県看謹大学 広域看護学講座 精神看護学分野 (長野県看護大学 広城看護学講座 老年看護学分野 (長谷村美和診療所 看護師長) (松本短期大学 看護学科 成人看護学 助教)

助教

)

助手

)

講師

)

教授

)

(2)

目次

1.研

究背景・・・ ・・ 。・・・・・ ・・・ ・・・・・ ・・ ・・ ・

2.研

究 目的・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・ ・・・・ ・・・ ・・・

3.第

1段階 研 究方法 。・・・ ・・ ・・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 1)デー タ収集

2)調

査対象

3)調

査方法

4)調

査 の手順

5)調

査 内容

6)分

析方法

7)倫

理的配慮

8)用

語 の操作的定義

4.研

究結果・・ ・・ ・・ 。・・・ ・・・ ・・・・・ ・・・・ ・・

1)対

象 の概要

2)分

析結果 5。

2段

事前意思 を記す ライ フノー トの構成枠組 みの検討・

1)分

析方法

2)結

6.考

察・・・・ ・・ ・・・・・・ ・・・ ・・ :・ ・

...

7.研

究 の限界 と今後 の課題・・ ・・・・ ・・・ ・・・ ・・ ・・・ 参考文献 資料 ・ 2 2 3 5 ・

15

16

18

(3)

1.研

究背景 わが国では

,高

齢者 人 口の急速 な増加 とともに認知症 高齢者数 も増加 してい る。

2007年

に 厚生労働 省 に よ り,「終末期 医療 の決定プ ロセ スに関す るガイ ドライ ンが提案 され

,基

本的 な 考 え方や本 人

,家

族 と医療

,ケ

アチー ムの話 し合 し合い と合意 が強調 されてい る

.し

か し現 実には

,認

知症高齢者 の場合 な どの意思決 定の合意形成 プ ロセ スのあ り方

,本

人 と家族 に対 す る意思決定支援方法 は確 立 していない。そのため

,こ

れ らは認知症高齢者 が 自分 らしく生 きるための障害 となつてい る. 近年 の認知症高齢者 の終末期 医療 については

,欧

米ではす でに医学的

,看

護 学的

,倫

理的 な らびに医療経済学的観 点か らさま ざまな議論 が行 われ

,終

末期忠者 には積極的 な延命治療 を避 ける傾 向 もある。 日本 の高齢者 の終末期医療 に関す る調査 に よれ ば

,事

前意思 は

,主

治 医の

35%が

され ていない と回答 し

,最

終的 に高齢者 の意思 が終末期 ケアや終末期 医療 は高齢 者 の意思 を充分 に反映 してい る とは言 い難 い. 渡辺

(2010)は

,代

理決定 と高齢者 の尊厳 について,“代理決定の内容が

,高

齢者 に とつ て 「善い」 とい う観 点は決定の倫理原則 となる

"と

述べてい る。す なわ ち認知症高齢者 に と って

,終

末期 の生活 が よ りよい もので あるよ うに最大限の配慮 がな され るべ きであ る

.高

齢 者 ケアの場 において

,そ

の人 らしく人生 を送れ るよ う援助す ることが重要であ り

,そ

のため に本人 自身 の事前意思 を確認 す ることは必要 な ことであ る。 しか し

,疾

病や障害が重度 の場 合や認知症 に よ りその意思確認 が困難 とな ることが多い

.本

研 究において

,様

々な ライ フノ ー トの構成要素を抽 出す ることは

,認

知症高齢者 の意思 を把握 した上でのケア として活用す るこ とがで きる。 認知症高齢者 の事前意思 を記す ライ フノー トの構成枠組み に必要 な内容 を抽 出す ることは, 認知症高齢者 の事前意思 を確認す るための有用 な視 点 とな る

.さ

らに

,そ

れ によつて把握 が 可能 とな リケアに反映す るこ とがで き

,施

設 ケアや在 宅ケアにその意 向を取 り入れ ることが で きる

.し

たがつて

,ラ

イ フノー トを活用 したケアによ り

,施

設 ケアや在宅ケアに認知症高 齢者 の意 向を取 り入れ るこ とが可能 とな り

,認

知症高齢者 のケアの質向上 につなが る と考 え られ る. 以上 の ことよ り

,本

研 究の 目的 は

,地

域 で生活す る高齢者 を対象 に 日々の生活 の中で大切 な こと

,人

生の積み重ねのなかで大切 に してきた ことな らび に終末期 に対す る意 向について の調査 を行い

,事

前意思 を記す ライ フノー トの作成 を 目指 し

,そ

の枠組み を検討す ることと す る。 2. 研 究 目白勺 地域 で生活す る高齢者 を対象 に 日々の生活 の中で大切 な こ と

,人

生 の積み重ねのなかで大 切 に して きた ことな らび に終末期 に対す る意 向を明 らかにす る とともに

,事

前意思 を記す ラ イ フノー トの枠組み を検討す ることで ある.

(4)

以上の研 究 目的 を達成す るために

,第

1段階 として地域 で生活す る高齢者 を対象 に 日々の 生活 の中で大切 な こ と

,人

生 の積み重ねのなかで大切 に して きた ことな らび に終末期 に対す る意 向を尋ね る調査,第

2段

階は事前意思 を記す ライ フノー トの構成枠組みの検討 を行 った。 以下に第

1段

階で行 つた研 究方法 を示す。

3.第

1段階 研 究 方法

1)デ

ー タ収集 平成

23年

8月 17日∼8月 24日

2)調

査対象

A ttI地

区に居住 し

,A大

学水 中運動講座 に参加 してい る参力日者 で

65歳

以上の53名 とす る.

3)調

査方法 グループイ ンタ ビュー を行 う。

1グ

ループの対象人数 は 4∼5名 とし

,輪

になって も ら い 自由に発言 して もらう。なお

,発

言 が 自由にできるよ うに進行役1名をお く

.イ

ンタ ビュー を実施 す るまでに

,対

象者 の概 要 として事前質問調査票 (資料

1)を

記載 して も らい

,イ

ンタ ビューの際 に記載 内容 を確認 し

,回

収す る。

4)調

査 の手順 対象者 が研 究の 目的 を理解 した上 で調査への協力 をす るため,次 の手順 で行 う。まず, 調 査対象者 となる

A大

学水 中運動講座参加者 に対 して研 究 目的 。調査内容・ 研 究方法・ 倫理 的配慮等 を記載 した書面 を用 いて説 明 し

,イ

ンタ ビュー調査へ の協力 を依頼す る. これ に加 えて

,イ

ンタ ビュー時間をなるべ く短縮 して行 うために事前質問調査票 を同時 に送 付す る。イ ンタ ビュー に先立 ち

,あ

らためて研 究 目的 。調査 内容・ 調査方法・倫理 的配慮等 を記載 した書面 を用 いて説 明 し

,調

査への協力 を依頼す る. 調査協力 の同意 は

,同

意書 にサイ ンを もら うこ とで確認す るこ ととす る

.イ

ンタ ビュ ー に際 しては

,研

究実施責任者 な らび に共 同研究者 が調査 を行 う.

5)調

査 内容 対象の概要 と背景 (事前質問調査票

),グ

ループイ ンタ ビュー 当 日は,イ ンタ ビューガ イ ドを用 いてイ ンタ ビュー を行 い

,そ

の内容はテープ レコーダーに録音す る。 イ ンタ ビュー内容 は,「も し

,あ

なた 自身 に判断能力 がな くなった とき

,あ

るいは コ ミ ュニケー シ ョン能力がな くなつた ときに

,他

の人 (家族や看護職

,介

護職

)に

伝 えたい こととして

,あ

なたが重要 と考 えることは何 があ りますか?」 を軸 に以下の項 目につい て具体的 にイ ンタ ビューす る.

(5)

①今現在

,暮

らし (日常生活

)の

中で大切に していることは何ですか? ② もし

,あ

なたが誰かの介助 を要するようになつたとした ら

,以

下の 日常生活行為 に 対 して どのよ うなことを大切 に して介助 してもらいたい と思いますか

?(食

,排

,更

衣・清潔行為

,そ

の他 として何かあれば挙げてもらう) ③終末期 といわれた時の治療や処置についての希望や考えは どのよ うなことがあ りま すか? ④人生の最期 をどのよ うに過 ごしたいですか

?(場

,誰

,ど

のように)

6)分

析方法 分析 に用い るデー タは

,基

本情報 とイ ンタ ビューで得 られたデー タを使用 した. 基本情報 については

,項

目ごとに記述統計 を用いて分析す る

,テ

ープ レコー ダーで録音 した内容 は

,逐

語録 に整理 し内容 を分析す る

.分

析 は

,逐

語録 か ら現在 の暮 らし (日常 生活

)の

中で大切 に してい ることについて語 られた内容

,要

介護 お よび終末期 に対す る 気持 ちや考 えにつ いて語 られた内容 を

1単

位 として取 り出 しコー ド化 した

.分

析 の視 点 は

,コ

ー ド内容の類似性 と異質性 に着 日して統合分類 し

,カ

テ ゴ リー

,サ

ブカテ ゴ リー 化 した。老年看護学研 究者2名を含む3名でデ ィスカ ッシ ョン し,5名で分析検討 した。

7)倫

理的配慮 本研 究の倫理的配慮 として

,姑

象者 に本研 究の 目的・調査 内容・研究方法 をあ らか じ め説 明 した後,イ ンタ ビュー の了解 の得 られた対象者 に対 して調査依頼文書 を郵送す る. イ ンタ ビュー に先立 ち

,再

度対象者 に本研 究の 目的・調査 内容等 を記載 した説 明文書 を 用 いて調査 の結果 は研 究のみ に使用す ること

,研

究参加 は個人 の 自由な意思 で決定で き ること

,研

究協力 を拒否 して も何 ら不利益 を被 るこ とはない こと

,調

査 で得 られた内容 は個人や 団体 が特 定 され ない よ うにデー タの管理 を行 い,個人情報 の保護 に努 め ること, 老年看護 に関す る学会 。学会誌等 に公表す る予定があるこ と等 について説 明す る. 研究へ の協 力の意思 を確認 した後

,同

意書 にサイ ンを して も ら う

.ま

,調

査 に答 え る時間がかか らない よ うに事前質問調査表 を事前 に送付 し, さらにイ ンタビュー ガイ ド を作成 して約

40分

か ら

1時

間程度 で答 え られ る内容 とし

,身

体的負担がかか らない よ うに配慮す る。加 えて

,本

研 究が今後取 り組む老年看護 に関す る地域貢献 の方 向性 を検 討す るもので あることを明記 し

,イ

ンタ ビュー によつて得 られた現在 の課題や今後 のあ り方 を検討 してい くこ とで対象者 の心理的負担 を軽減す るよ うにす る. なお

,本

研究 を実施す るにあた り長野県看護 大学倫理審査委員会 の承認 を得 た (承認 番 号 2011‐ 12).

8)用

語 の操 作的定義 事前意思 :自分が判断できな くなつた ときに備 え

,あ

らか じめ表 明す る治療や ケアに

(6)

対す る意 向の こと. ライ フノー ト:日 々の生活 とその人生の積 み重ねの中で

,そ

の人が考えた り感 じた り した こ とを記す記録物 の こ と.

4.研

究結果

1)対

象者 の概要 対象者 は

,65歳

以上の53名に調査 を依頼 し

,同

意 が得 られた32名であつた

.性

別 は 男性 12名・女性20名で

,平

均年齢 は

74.3(SD=5.0)歳

であつた。同居家族 について は,「独居」が5名,「夫婦」のみが14名,「

2人

暮 らし」が1名,「

3人

以上で暮 らして い る」が10名,「ケアハ ウス」が2名であつた。仕事 の有無 は,「あ り」 と答 えた者 は5 名 で,「な し」 と答 えた者27名で あつた

.介

護 経験 のある者 は14名・未経験者 は18名 であつた (表

1参

).

′ 表1:対象者の概要 年 齢 60歳台 70歳台 80歳台 7 (21.9) (62.5) (15.6) 20 平均年齢 74.3(SD=5.0) 性 別 男性 女性 12 20 (37.5) (62.5) 人数

(0ノ

6) 同居人数 独居 夫婦のみ 2人暮らし 3人以上 ケアハウス 5 14 1 10 2 (15.6) (43,3) (3,1) (31.3) (6.3) グル ー プイ ンタ ビュー の様 子

(7)

2)分

析結果 次の

4つ

のインタビュー内容

,①

今現在

,暮

らし (日常生活

)の

中で大切に している ことは何ですか

?,②

もし

,あ

なたが誰かの介助を要するようになった とした ら

,以

下 の 日常生活行為に対 して どのようなことを大切 にして介助 してもらいたい と思います か

?(食

,排

,更

衣・清潔行為

,そ

の他 として何かあれば挙げてもらう

),③

終末期 といわれた時の治療や処置についての希望や考えはどのようなことがあ りますか

?,④

人生の最期を どのよ うに過 ごしたいですか (場所

,誰

,

どのよ うに

)?に

基づいてイ ンタビュー した結果

,

日常生活で大切 に していること

,要

介護および終末期に対す る意 向に関す る内容の

2つ

にま とめられた. 以下に

,(1)日

常生活で大切に していること

,(2)要

介護及び終末期に対す る意向 の分析結果を示す。

(1)日

常生活で大切に していること デー タを分析 した結果

,コ

ー ド数

217,6カ

テ ゴリー 【日常生活で していること】, 【日常生活の中で しよ うとしていること】,【生活の中で過去に していたこと】,【 日常 生活の過 ごし方】,【 日常生活で感 じていること】,【日常生活 において大切 に している こと】が抽出された. 【日常生活で していること】とは,日 常生活 の中で行 っている趣味や地区での役員 活動

,健

康のために定期的に取 り入れている運動な どの内容が含まれていた。 【日常生活の中で しよ うとしていること】とは

,定

期健診 で運動不足を指摘 された ことをきつかけにウォーキングを始めることや

,介

護 され る前に足腰を鍛 えよ うとい う思い

,過

去 に行つていた こと (料理や社交ダンスなど

)ま

た何かチャレンジしたい な どの内容が含まれていた。 【日常生活の中で過去に していた こと】とは

,健

康 を維持す るために行 つていた ウ ォーキングや水中運動,閉 じこもり防止のために通っていた料理教室等の内容が含ま れていた。 I日常生活の過 ごし方】では

,個

々によつて過 ごし方のバ ラエティや内容が多岐に わたる内容が抽出された。バ ランスのとれた食事をとる

,運

動 クラブに行 って友達 と お しゃべ りをしなが ら運動をする,と にか く健康に気を付けてそれを維持す るために 適度な運動をす るとい う内容が含まれていた。 ‐

【日常生活で感 じていること】とは

,友

人 との死別

,生

活 に活気が持てない

,女

房 がいないと不便だ

,嫌

われ るよ うな年寄 りになつてはいけない

,積

極的に世間に出て 気持 ちを明るく持つ

,家

族同士が言いたい ことが言 えるな どの内容が含 まれていた. 【日常生活において大切 に していること】とは

,愚

痴 を話せ る友達 との時間を持つ こと

,話

を しなが ら食事をとること

,普

段か ら自分の希望 を意思表 してお くこと

,素

(8)

直 にな ること

,家

族 といい関係 を保つ こ とな どの内容が含 まれ ていた. 以上 よ り

,今

までの生活 のペースや方法,自分 らしさ

,経

験 して きた ことが礎 とな つてい る内容が抽 出 された。

(2)要

介護 お よび終末期 に対す る意 向 分析 の結果,コー ド数

187,16カ

テ ゴ リーが抽 出 され,この うち要介護 時期の意向 と終末期 の時期 の意向に大 き く区分 された。 要介護 時期 の意向は

,7カ

テ ゴ リー 【具合 が悪 い時 は

,自

分 を気 にか けてほ しい】, 【専門職 の手 を借 りつつ

,家

族 に面倒 を看 て も らう】,【家族 には地獄 の よ うな介護 は させた くない】,【介護は,家 族がす るものだ】,【

1人

になった ら施設 に入 るしかない】, 【認知症 になるのは不安で嫌 だ】

,I介

護は大変だろ うと察 して しま う】であった. 終末期の意向は

,9カ

テ ゴリー 【人生を自分 らしく生きたい】,【最期 は家族 に迷惑 をかけずに,自 然に逝きたい】,【治療や生活は

,信

頼できる周囲の人に任せ る】

,I終

末期における自分の意思表明は

,代

理決定す る家族のためにもなる】,【終末期 を過 ご す場所の決定 。未決定】,【終末期は人 とふれあいたい】,【要介護状態か ら看取 りまで の間は,家族に世話 をかけた くない】,【今は,終末期や要介護 のことを考え られない】, 【経管栄養を してまで生きた くはない】が抽出 された. 以下に要介護時期の意向および終末期の意向に区分 されたカテ ゴリーの内容 を示す ① 要介護時期の意向のカテ ゴリー 【具合が悪い時は

,自

分を気にかけてほ しい】 とは

,要

介護状態になった時や体調不 良時に自分に関心を示 してほ しい とい う気持 ちや考えである。 これは

,≪

できる限 り面 会に来てほ しい≫

,≪

体調 を気にかけて優 しく世話 を してほ しい》

,≪

誰か と話を しな が ら食事 をしたい≫

,≪

食事は

,形

のあるものを自分の力で食べたい≫の

4サ

ブカテゴ リーで構成 されていた。 【専門職の手を借 りつつ

,家

族 に面倒 を看てもらう】 とは

,介

護が必要な時は

,家

族 に世話をしてもらいたいが

,家

族の手を煩わ した くないため専門職 にも手を借 りたい と い う気持ちや考えである。これは

,≪

お風 呂の介助 は

,女

性に して もらいたい≫

,≪

つF 泄介助は

,嫁

に してもらいたい≫

,《

介護 は

,家

族 に してもらいたい≫

,≪

介護は

,専

門職の手 も借 りる≫の

4サ

ブカテ ゴリーで構成 されていた. 【家族には地獄のような介護 は させた くない

1と

,

介護 は大変なためそのよ うな 世話 を家族にはさせた くない とい う気持 ちや考えである。これは

,≪

排泄の世話は臭 く 地獄だ≫

,《

排泄の世話 を頼むのはつ らいことだ≫

,≪

排泄の世話は

,仕

事だ と割 り切 る ≫の3カテ ゴ リー で構 成 され て い た. 【介護は

,家

族がす るものだ】 とは

,家

族が要介護状態 になった らその世話は家族が み るとい う気持 ちや考えである

.こ

れは≪家族の介護は

,家

族がす るものだ≫の 1サ ブ カテ ゴリーで構成 されていた.

(9)

【1人 になったら施設に入るしかない】は

,誰

も見てくれる人がいなくなリー人きり になったら施設に入るとい う気持ちや考えである。これは

,≪

介護 してくれる人が居な かつた ら

,施

設 に入 る≫

,≪

できれ ば施設 に入 りた くない ≫の

3サ

ブカテ ゴ リーで構成 され ていた. 【認知症になるのは不安で嫌だ】は

,認

知症になるのが嫌で避けたいとい う気持ちや 考えである

.こ

れは

,≪

認知症にはな りた くない≫

,≪

今は元気なので 自分が認知症に なることや要介護状態にならない とおもう≫

,≪

認知症は

,気

を付けていても誰でもな る≫

,≪

認知症になった らわか らな くなる≫

,≪

認知症になることは不安で心配だ≫, ≪認知症になった らどうしようもない≫

,≪

認知症の人は排泄の粗相を して しま うよ う だ≫の

7サ

ブカテゴリーで構成 されていた. 【介護 は大変だろ うと察 して しま う】は

,介

護 をす る側・ され る側の立場での大変 さ についての気持 ちや考えである

.こ

れは

,≪

介護は

,お

互いに大変だ≫

,≪

お互いに年 を取 るため

,介

護す るのも大変だ≫

,≪

介護 は

,年

寄 り臭 さがあるため大変だ と思 う≫ の

3サ

ブカテ ゴリーで構成 されていた (表 1参 照). 表

1:要

介護 時期 の意 向 専門職 の手を借 りつつ,家 族 に面 倒を看てもらう 具合が悪い時 は,自分を気にかけ てほ しい カテ ゴ リー 体調 を気 にかけて優 しく世話 を してほ しい できる限 り面会に来てほ しい サ ブカテ ゴ リー 排泄介助は,嫁に して もらいた い お風 呂の介助 は,女性 に して も らいたい 食事 は,形のあるものを自分の 力で食べたい 誰か と話 をしなが ら食事 を した し 形 のある ものを最後 まで食べ ることができると よヤヽ 食事は,柔らかい ものよ り形のあるもので,自分 のペースで食べたい 食事は,自分でl歯んで食べて過 ごしたい 食事 を一緒 に食べな くて も,食事 中はそばにいて 話 をしてほ しい 病院の看護師 はよくや って くれ るので感謝 して いる 優 しく世話 を してほ しい 心細 いか ら,少しの時間 で も近 くにい て ほ しい 体調を気 にかけてほ しい ついででいいか ら,よつて顔 を見せ て ほ しい 施設入所の際は,見舞いに来て もらいたい お荷物にな りた くないが,見舞いに来てほ しい できる限 り面会に来てほ しい コー ド 身近で頼れ る嫁に排泄介助 を して もらいたい お風呂の介助 は女性 に して もらいたい

(10)

認知症 になるのは不安で嫌だ 1人にな つた ら施設 に入 る しかな 介護は,家族がするものだ 家族 に地獄 の よ うな介護 は させ た くない 介護 は,家族 に してヽ)らいたい 家族 の介護 は,家族がす るもの だ 排泄 の世話は,仕事だ と割 り切 る 排泄 の世話 を頼むのはつ らい こ とだ 排泄の世話は臭 く地獄だ 介護 は,専門職の手 も借 りる 認知症は,気を付 けていて も誰 で もなる 今は元気なので 自分が認知症 に なることや要介護状態 にな らな い とお もう 認 知症 にはな りた くない できれば施設 に入 りたくない 介護 して くれ る人が居なかった ら,施設 に入 る 親 の介護で排泄が一番辛かった 」F泄の世話は,仕事だ と割 り切れ るが親 に辛 く当 たった ことがある 臭いが辛 くて親に当たつたことがある さりげなく必要な介護用品を進 めてほ しい 自分でできないことは専門職 に手伝ってもらう 専門職 の手を借 りない といけない 家族に介護 をしてもらいたい 子 どもが見て くれ るとあ りがたい 妻 に面倒を見て もらいたい 介護 は娘に してもらいたい 施設 に入 ることになるが,できれば施設 に入 りた くない 具合が悪 くなれば入院す ることが確実だ 1人になれ ば仕方がないか ら施設に入 る 誰 も見てくれ る人がいなかつた ら,施設で見て 詫) らいたい 嫁 に行 った娘はあてにな らない 息子は嫁に対 して親 を見てほ しい と考えてる 夫婦で元気な方が家 で面倒をみてもよい 親がいなければ姉妹の世話 は,姉妹で見るのが当 然だ 排泄の世話 は,仕事だ と割 り切れ る 介護 の地獄 を子 どもにさせた くはない 排泄の世話 を頼むのがつ らい 認知症の規 を介護 した時は,排泄の世話は地獄だ つた 自分に介護 が必要になった ら,排泄が一番辛い と 思 う 認知症は気を付けていて も誰で もなる 目標がある人は,認知症 にはな らない と思 う 元気なので要介護状態 に自分はな らないと思 う 認知症で死ぬのではな く癌で死にたい と思 う 認知症 にな らずに終末期 を迎えたい 何が何 で も認 知症 にだ けは な りた くない 夜中につ卜徊す るよ うな認知症にはな りた くない 施設 で一 人 き りは切 ない

(11)

介護 は大変 だろ うと察 して して しま う 介護 は,年寄 り臭 さがあるため 大変だ と思 う お互いに年を取 るため,介護す るの も大変だ 介護 は,お互いに大変だ 認知症の人は排泄 の粗相 をして しま うよ うだ 認知症 になった らどうしよ うも ない 認知症 になることは不安で心配 だ 認 知症 になった らわか らな くな る 介護 では年寄 り臭 さが大変なため,清潔 にす るこ とが必要だ と思 う 介護 は,年寄 り臭いか ら大変だつた と思 う 在宅介護期間が長 くなると介護す る側 も疲れ る 介護す る側 も高齢になるため大変だ 介護 はす る側 も受 ける側 も大変だろ う 認知症の人は,声をかけて も協力 して くれない 認知症 になる とどんな人で も排泄時 に衣類 を汚 して しま う 認 知症 にな った らど うしよ うもない 認知症は誰 で もなる可能性 があるか ら,認知症に なことが一番心配だ 認知症になつた ら,周囲にどのよ うな態度をとる よ うになるのか不安だ 認知症になつた ら,みじめな姿を見せ るだけで伝 えることは何 もない 認知症になつた らわか らな くなって,伝えること もない と思 う ② 終末期の意向のカテゴ リー 【人生を自分 らしく生きたい】は

,残

された時間を精いっぱい 自分 らしく生 きたい と い う気持ちや考えである。これは

,≪

残 された時間を精いつぱい長生き しきたい≫

,≪

自分のことは最後まで 自分で したい≫

,≪

自分な りに理解 し

,治

療 を選びたい ≫

,≪

生 き様 を継承 してい く≫,≪何 もわか らない状態で抜け殻のよ うに生きてい くのは嫌だ≫, ≪終末期になつた ら早 く死にたい≫の

6サ

ブカテゴリーで構成 されていた。 【最期は家族 に迷惑をかけず に, 自然に逝 きたい】は

,家

族の迷惑をかけないで楽 に 死にたい とい う気持 ちや考えである

.こ

れは

,≪

最期はコロッと逝 きたい≫

,《

迷惑に な らないよ うに逝 きたい≫

,≪

延命治療はせずに自然に逝 きたい≫

,≪

自然 に逝 きたい が痛みは とつてもらいたい≫

,≪

や りたいことをやつて死にたい≫

,≪

女房 に先立たれ るのは嫌だ≫

,≪

人に世話や迷惑 をかけない≫の

7サ

ブカテ ゴリーで構成 されていた。 【治療や生活は,信 頼できる周囲の人に任せ る】は,自身の治療や療養生活 について, 信頼 している家族や医師に任せ られ るとい う気持 ちや考えである。このカテ ゴリーは, “お任せ

"の

よ うに意思決定を放棄 しているのではなく

,家

族や医師を信頼 して

,生

活 や治療 を任せている意思決定 を示 している。すなわち

,他

者 との人間関係 との調和の中 で意思決定をしているといえよう。これは

,≪

治療は

,医

師を信頼 しているか ら任せ ら れ る≫

,≪

自分の人生の最後は

,一

緒に暮 らした家族 に任せ られ る≫の

2サ

ブカテ ゴリ ーで構成 されていた。 【終末期における自分の意思表明は

,代

理決定する家族のためにもなる】は

,延

命治 療や終末期の意思を家族や医師あるいは社会的に表明しておくことが後々代理決定する

(12)

家族 のためにな る とい う気持 ちや考 えであ る

.こ

れ は

,≪

延命治療 の意思や終末期 の生 活 に対す る意 向をす でに家族 に意 向を伝 えてある≫

,≪

医者 に延命治療 の意思 を書 いて 渡 してある≫

,≪

社会的 に延命治療 の意思表示 を してい る≫

,≪

書 き残す ことは

,代

わ りに意思決定す る家族 のためだ ≫の

4サ

ブカテ ゴ リーで構成 されていた。 【終末期 を過 ごす場所の決定・未決定】は

,終

末期の際に過 ごす場所 についての気持 ちや考えである

.こ

れは

,≪

自分の家で死にたい≫

,≪

看取 られ る場所は病院だ と思 う ≫,≪家族に迷惑をかけた くないので,施 設の方が気楽だ≫,≪ どこで死んでもいい≫, ≪終末期の場所は決めていない≫

,≪

家で看取 られたいが

,

うま くいくかはわか らない ≫の

5サ

ブカテ ゴリーで構成 されていた。 【終末期は人 とふれあいたい】は

,看

取 られる時には家族 にそばにいてほ しい とい う 気持 ちや考えである。これは

,≪

長男が看取ることはよいことだ≫

,≪

最期は

,家

族に 見守 られて死にたい≫の

2サ

ブカテ ゴリーで構成 されていた. 【要介護状態か ら看取 りまでの間は

,家

族に世話をかけた くない】は

,要

介護状態や 看取 りの際に家族や周囲に迷惑や面倒 をかけた くない とい う気持ちや考えである。 これ は

,《

家族 に迷惑をかけた くない≫

,≪

家族や周囲に迷惑 をかけた くない≫の

2サ

ブカ テ ゴリーで構成 されていた. 【今は

,終

末期や要介護 のことを考えられない】は

,終

末期や要介護 に対す意思をは っき りと持っていないがそのことについて戸惑いを感 じている気持や考えである

.こ

れ は

,≪

要介護状態にな らない と言い切れない≫

,≪

介護 され るときになつてみない とわ か らない≫

,≪

終末期のことは現時点では考えらない≫

,≪

死について考えることは難 しい≫

,≪

ライフノー トに残 したいことは考えつかない≫

,≪

ライフノー トに残 したい ことはない≫

,≪

介護 の大変 さや介護 を受 けることはあま り考 えていない≫の

7サ

ブカ テ ゴリーで構成 されていた。 【経管栄養 を してまで生きた くはない】は

,経

管栄養 を してまで長生き した くない と い う気持ちや考えである

.こ

れは

,《

経管栄養 を してまで生きた くない≫の 1サ ブカテ ゴリーで構成 されていた (表

2参

照). 表

2:終

末期 の意 向 人生 を 自分 ら しく生 きたい カテ ゴ リー 自分な りに理解 し,治療 を選び たい 自分の ことは最後 まで 自分で し たい 残 された時間 を精いっばい長生 きしきたい サ ブカテ ゴ リー 治療 についてはわか るよ うに して もらいたい 治る病気な ら治療す る方が よい と思 う 自分の ことは最後まで自分で したい 平均年齢まで生きたい と思 う 虐子 の定年 まで生 きたい 親の年齢まで生きたい 元気で長生き したい 自分の残 された時間を精いっばい生きたい コー ド

(13)

治療や生活 は,信 頼できる周囲の 人に任せ る 最期 は家族 に迷惑をかけずに,自 然に逝 きたい や りたいことをやつて死 にたい 自然に逝 きたいが痛みは とつて もらいたい 延命治療 はせず に自然 に逝 きた い 迷惑にな らないよ うに逝 きたい 最期はコロッと逝 きたい 終末期になった ら早 く死にたい 何 もわか らない状態で抜 け殻の よ うに生きてい くのは嫌だ 生き様 を継承 していく 治療 は,医師 を信頼 しているか ら任せ られ る 人に世話や迷惑をかけない 女房に先立たれ るのは嫌だ ただ息をしている状態で生きるのは嫌だ わか らない状態で生きてい くのは嫌だ 親の背 を見て子供は育つだろ う 父親のような生き方ができればよい 親の生 き様 を伝えるな ら今だ と思 う 親の通つてきた道 を子 どもに継承 してい く 女房 に先立たれ るのは勘弁 してほしい や りたいことをや つて死ぬつ も り 終末期は胃痩 は しないで,痛みは とつてほ しい と 思 う 痛み どめを して もらい自然 に逝 きたい 延命治療 を して長生きす ることは,周囲に迷惑を かけることである 延命治療は惨 めだ と思 う 延命治療で長生きす ることは考 えていない 無理 してまで生きるような ことは した くない 延命治療はあま り意味がない 延命治療が一番いい と思わない 痛み止 めは欲 しいが,延命治療は した くない 延命治療は した くない 具合が悪 くなって も救急車を呼ばないでほ しい 延命治療はや めて我1曼す る 無理 して延命治療 を してほ しくない 延命治療は しないでほ しい 自然に死にたい と思 う 延命治療はせずに自然に逝か してもらいたい 自然に逝か してもらいたい 延命 しないで 自然に死なせてほ しい 点滴 をされ なが ら生か され るのは嫌 だ 治療も何もしないで自然に死にたい 介護 されず に静かに死にたい 迷惑にな らないよ うに逝 きたい 家でコロッと逝 きたい 家族 に迷惑をかけないでコロッと逝 きたい 終末期はビンビンコロリで逝きたい いい時期 に 自殺す る とい う考 え方があって もよ い 丈〕うだめだ とい う時期 になった らできるだけ早 くら乏1こたい 医師 を信頼 している 治療 は,信頼 を置 いて医師に任せ る しかない 死期を伝えられた ら医師にお任せす る 人に迷惑かけないで逝 きたい 世話や面倒をかけないよ うに したい

(14)

終末期 を過 ごす場所の決定・未決 定 終末期 にお ける 自分の意思表 明 は,代理決定す る家族のためにも なる 社会的に延命治療 の意思表示 を している 医者 に延命治療の意思 を書いて 渡 してある 延命治療の意思や終末期の生活 に対す る意向をすでに家族 に意 向を伝 えてある 自分の人生の最後は,一緒に暮 らした家族に任せ られ る 看取 られ る場所は病院だ と思 う 自分の家で死にたい 書き残す ことは,代わ りに意思 決定す る家族のためだ 自分の最後は息子に任せ られ る 最期は家で死にたいが,家族の判断だ と思 う 人生の最後は家族 に任せ られ る 患者 になった以上文句を言 う人はいない 事前指示書は毎年書 き直せばよい 要介護 になつた ら施設 に入 りたい と書 き残 して いる人 もいると思 う 生前指示書 を書いてい る人がいるので,自分 も書 こうか と思 う 財産は書き残 してあるが,家族に書き伝 えてお く ことは考えていない 家族 に伝 えたい ことは,書いてお くのが一番いい 生前指示書は書いてお く必要がある と思 う 日本尊厳死協会 に入つて延命 治療 の意思表示 を している 延命治療の意思を主治医に書いて渡 してある 延命治療や処置は,しなくてよい と自分で言いた し 延命 治療 についての意思 を書いた く)のがあるこ とを家族に言つておかない といけない 書いた ものはないが,延命治療 を しないことは伝 えてある 子供には終末期の生活 に対する意向を言える 延命治療 について家族 と話合い 延命治療の意向はいつ く)考えている 家族 に延命治療の意思を伝 えてある 生きている価値がな くて死んだ ら,子供が納得 し ない と思 う 要介護 になつた ら施設 に入 る 具合が悪 くなった ら,施設 に入 ることは主流だ と 思 う 最期の場所 は病院だ と思 う 助か る見込みがなかった ら家に帰 して もらえれ ば よい 自分の家で死 にたい 自宅で死にたい 事前指示書 を書いておけば,その人の意見がわか ってよい ことだ 延命治療の意向が書かれてあるものがあれば,残 された人が助かると思 う 意思表示を しておけば,あとの人がや りやすい 家族 は,延命治療 を断れない と思 う 延命治療 を しない ことは,家族孝行な ことだ と思 ,

(15)

今 は,終末期や要介護状態の こと を考え られない 要介護状態か ら看取 りまでの間 は,家族に世話 をかけた くない 終末期は人 とふれあいたい 要介護状態 にな らない と言い切 れない 家族や周囲に迷惑をかけた くな い 家族 に迷惑 をかけた くない 最期は,家族 に見守 られて死に たい 長男が看取 ることはよい ことだ 家で看取 られたいが, うま くい くかはわか らない 終末期の場所は決 めていない どこで死んでもいい 家族 に迷惑をかけた くないので 施設の方が気楽だ 終末期 のことは現時点では考 え らない 介護 され るときになってみない とわか らない 長男に看てもらいたいが,どうなるかわか らない 家で看取 られたいが,うま くい くかはわか らない 家族 に看取 られたいが,そうい うわけにはいかな いこともある 最期は家で死にたいが,仕方がない とも思 う どこで死にたいか考えた こともない 具合が悪 くなった時に,家と病院の選択は難 しい 終末期 になった ら場所は どこでもよい どこで死んでもいい 家族 に迷惑をかけた くないので施設 の方が気が 楽だ 最期は,病院や施設でなくなることができればい し 昔は家で看 るのが当た り前だつたが,今は病院に 入 ることになる 要介護 になつた ら,施設 に入 ることは仕方がない と思 う 認知症 の親 の介護 をこどもには させてた くない が, どうなるかわか らない 要介護状態にな らない とは言い切れない 見舞 い を期待 す る方 が家族 が かわ いそ うだ と思 9 プ ロであつて も自分の周 りに迷惑 をかけた くな い 尊厳死協会へ入 った ことで迷惑 をかけず にすみ 安心感がある 自分が要介護になったら,家で看てもらうことは 家族 も自分モ)困ると思 う 要介護 になつた ら,施設に入 る方が介護者が楽だ と思 う い よい よ具合が悪 くなつた ら,娘に看て もらうの はお断 りだ 家族 に心百己をかけさせてまで生きた くない 子 どものお荷物にな りた くない 子 どもに迷惑をかけるのが嫌だ 最期は女房 と一緒にいたい 最期は家族 と一緒 にいたい 家族 に見守 られて死にたい 長男に看て もらう 長男が看取 ることはよい ことだ 終末期 になつた ら考えるか もしれない 終末期 になつてか ら考える 自分が介護 され る立場 になってみない とわか ら ない

(16)

経管 栄養 を してまで生 きた くは ない 死について考えることは難 しい 経管栄養 を してまで生 きた くな い 介護 の大変 さや介護 を受 けるこ とはあま り考えていない ライフノー トに残 したい ことは ない ライ フノー トに残 したい ことは 考 えつかない 経管栄養 を してまで生きた くない 家でみてもらうつ もりだが,深く考 えてはいない 誰かに介護 してもらいたい と考えていない その時になった ら大変だろ うと思 うが,考えた こ とはない 介護 の大変 さは考えない よ うにす る 今 は健康 なので介護 を受 けることは考えていな い 特 にライフノー トに伝 え残 したいことはない ライ フノー トに残 したい ことは考えつかない 死に方について考えることは難 しい いい時期 に 自殺 して死ぬ とい う考 えがあつて も よい 延命治療や事前意思については,これか ら考 える

5.第

2段

階 :事前意思 を記す ライ フノー トの構成枠組みの検討 第 1段階で明 らか となつたカテ ゴ リー とサブカテ ゴ リー と中心 に事前意思 を記す ライフノ ー トの構成枠組みの検討 を行 つた。以下に分析方法 と結果 を示す.

1)分

析方法 実際 の ライ フノー トに使用す る項 目の検討 も含 めてい るため

,ラ

イ フノー トを使用す る対象者 が把握 しやすい よ うに専 門用語 を平易 な言葉 で表現す るな どの留意 に努 めた. 第1段階でお こなつた

[I,日

常生活 で大切 に してい ること],[Ⅱ

.要

介護 お よび終末 期 に対す る意 向]のサブカテ ゴ リー・カテ ゴ リー化 したデー タを もとに

,ラ

イ フノー トの 質問項 目を検討 した

.な

,老

年看護研究者 1名を含む4名でデ ィスカ ッシ ョン し項 目 の精選 を行 つた。

2)結

果 大 きな分類 としては

,[I.日

常生活 で大切 に してい ること],[Ⅱ

_要

介護 お よび終末 期 に対す る意 向]に分 け られた. [I。 日常生活 で大切 に してい るこ と]の下位 項 目は,く私 の こと

>,<普

段 の私 の暮 らし

>,<健

康 万歳>と命名 し設 定 した. <私

のこと

>は,『

“自分らしい

"と

思 う生き方』

,『

こんなふ うに歳をとりたい』

,『

これ

からチャレンジしたいこと』

,『

これまでにやつていた仕事』の

4項

目を記述形式とした

. <普

段の私の暮らし

>│ま,『

今やっている主な仕事』

,『

趣味やクラブ活動等

,取

り組ん

でいること』

,『

日頃の生活の中で楽しいと思うこと』

,『

普段の生活の中で大切に思つてい

(17)

ること』,『子 ども (子孫

)達

に自分の生き方で伝えたいこと』の

5項

目を記述形式 とし た. <健康万歳>は,『健康のために取 り組んでいること』,『それ を始めたきつかけ・・・』, 『 取 り組み続 けている気持 ち』,『日中の過 ごし方』の

4項

目を記述形式 とした。この枠 組みは

,高

齢者が 日々を元気 に過 ごすために

,特

に健康に留意 していることが伺 えた。こ の健康への取 り組みをライフノー トの枠組み として取 り入れることで,高齢者 の生活の在 りよ うが顕在化す ることを期待す る。 次に,[Ⅱ

.要

介護お よび終末期 に対す る意向]の下位項 目は,く要介護状態になった時 の希望

>,<認

知症 になつて しまった ら・・・

>,<終

末期の医療についての希望>と命名 し設定 した. く要介護状態になつた時の希望>は,『過 ごしたい場所』,『具合が悪 くなった時にそば にいてほしい人』,『介護 してほしい人』,『専門職 (介護職・看護職・ リハ ビリなど

)の

協 力は,ど のような時にどの程度必要か』,『最後まで人の手を借 りずに自分でしたいこと』, 『治療に関する考え』『 1人 で排泄ができなくなつた時の希望 (おしもの世話

,お

むつの 使用など』,『1人 で食事をとれなくなつた時の希望 (好きなもの

,食

べる方法など)』,『そ の他 (着替え

,お

風呂

,移

動など)』 の

9項

目を一部選択○×形式 と記述形式 とした. <認 知症になってしまったら・・・>は,『もしも認知症になったら

,こ

んなふ うに接 してほしい』の

1項

目を記述形式 とした。 (終 末期の医療についての希望>は,『終末期を過ごしたい場所』,『私の人生の最期を 託 したい人』,『そばにいてほしい人』,『終末期に関する意思 (自分の気持ちや考え

)表

明 について』,『延命治療に関する考え』,『人生最期の時に家族 とどんなふ うに過ごしたいか』 の

6項

目を一部選択○×形式と記述形式 とした (別冊 ライフノー ト参照).

6.考

察 本研究 は

,認

知症高齢者 の事前意思 を記す ライ フノー トの構成枠組 みの検討 と して取 り組 んだ

.イ

ンタ ビューか ら得 られたデー タをもとに分析 し

,ラ

イ フノー トの構成枠組み として 抽 出 され た

[I.日

常生活 で大切 に してい ること],[Ⅱ

.要

介護 お よび終末期 に対す る意 向]の 内容 につ いて以下 に考察す る.

1)[I.日

常生活 で大切 に してい ること] 認知症 の症状 の現れ方 は

,個

々によつて異 なる。一般的にその症状 は

,中

核症状 と周 辺症状 に大別 され てい る。中核症状 は

,脳

細胞 が壊れ ることによつて直接起 こる症状で ある

.主

に記憶障害

,見

当識 障害

,理

解・判断の低 下

,実

行機能 の低下があ る

.そ

して, 周辺症状 は

,本

人が も とも と持 ってい る性格

,環

,人

間関係等 さま ざまな要因が絡み 合 い, うつ状態妄想の よ うな精神症状や, 日常生活へ の適応 を困難 にす る行動上の問題 が起 こる

.そ

のため

,認

知症高齢者 ケアは

,病

態 を理解す るこ とは もちろん生活背景 を 十分 に把握 してお くことが必要 にな る

.本

研 究では

,[I.日

常生活 で大切 に してい るこ

(18)

と]の下位項 目としてく私の こと>,<普段 の私 の暮 らし

>,<健

康 万歳>の

3つ

を設 定 した。 <私の こと

>,<普

段 の私の暮 らし>は ,自分 を どの よ うに捉 えてい るか,自分 の将来の展 望,実 際の生活状況 を,日常生活 を送 る上で大切 に思 つてい るこ とや楽 しい と思 うこと, 子 ども (子孫

)達

に 自分の生 き方で伝 えたい ことな どを記述形式で書 き込 め るよ うに し た

.こ

れ によつて, 日常生活 を基準 とした 自分 の思 いを書 き残 す ことができる と思われ る

.一

般 で市販 されてい るライ フノー トは

,本

人の誕生か ら小学校時代

,中

学校時代, 高等学校時代 の得意 な科 目や

,好

きだった本

,打

ち込んでいた ことや思い出な どについ ての項 目が設定 されて いる

.認

知症高齢者 の生活背景 を把握す る上で, これ らの情報が ケア に役立つ ことは十分考 え られ る。 しか しなが ら

,認

知症 を持 ってい る人の長期記憶 は比較的保 たれ てい ることもある

.こ

れ ら過去 の事実は

,高

齢者 との コ ミュニケー シ ョ ンを通 して情報収集す ることが可能である

.一

,認

知症 高齢者 に とつて本 人の気持 ち や思 いを言語で表 出す ることは

,中

核症状 によつて非 常に困難 である とされ てい る

.そ

のた め

,ラ

イ フノー トで 自分 自身 の思いや希望 を書 き残す ことは

,本

人 の物事 の捉 え方 や感 じ方 を客観 的 に把握す ることにつ なが り

,過

去 の事実のみ な らず生活史全般 を把握 す る手 がか りになるものであ る と考 え られ る。 <健康万歳>は

,対

象者 の多 くか ら語 られた内容であつた。対象者 は

,長

生 きす るため に適度 な運動や規則正 しい食事 を とること

,生

活習1貫の整 えることを重視 していた。 こ れ は

,一

般で市販 されてい るライ フノー トには掲載 され ていない項 目であつた

,高

齢者 に とって健康 を維持す ることは

,生

命 を長 らえるこ とや豊 かな生活 を送 ることに直結す る。 この ことは

,健

康 で長生 きがで きるか らこそ, 自分 のや りたい ことに取 り組 める, す なわ ち自分 な りに安全 で豊 かな生活 を実現す るこ とになる と考 え られ る

.<健

康万歳

>

の項 目は

,本

研 究の対象が高齢者 であった ことか ら,「高齢者 の大切 に したい こ と」 とし て特徴的な項 目とい える。 このく健康万歳>に よつて

,健

康 のために取 り組 んでい ること やそ の取 り組み を続 けてい る気持 ちを通 して高齢者 が 日頃感 じていた ことや 考 えていた こ との把握 につながることが期待 できる.

2)[Ⅱ

.要

介護お よび終末期 に対す る意 向] ここでは,[Ⅱ

.要

介護 お よび終末期 に封す る意 向]の下位項 目としてく要介護 になった 時の希望

>,<認

知症 になつて しまった ら・・・

>,<終

末期 の医療 につ いての希望>の 3 つ を設定 し記述方式 と選択○ ×形式 とした。 イ ンタビュー の分析結果 よ り

,要

介護及び終末期 に対す る意 向の全般 として

,高

齢者 は要介護状態や延命治療 は望 まないが, 自身の終末期 の意 思決 定 には関与 したい とい う 意 向 を持 つていた。対象者 に とつて

,要

介護状態 になった時の ことや終末期 の こ とは考 えづ らく

,イ

メー ジ しづ らい内容 であつたが

,自

分 の意 向 を伝 え られ な くなつた時のこ とを想起 して, どの よ うな意 向が あるかについての語 りが あ り

,要

介護状態 ・終末期で のケアの され方や場所

,介

護 して ほ しい人

,一

緒 にいたい人 な ど

,必

要であ る思われ る 内容 を抽 出す ることがで きた

.特

に,「専門職 (介護職・看護職 。リハ ビ リな ど

)の

協力

(19)

は, どの よ うな時 に どの程度必要 か」,「家族

,専

門職 (介護職 ・看護職

)に

気遣 ってほ しい こと」は

,要

介護 状態 になつた時の 日常生活 に直接反映 で きる内容 を盛 り込む こと ができた。終末期 の事前意思 は

,

とか く医療が中心にな りが ちであるが

,高

齢者 が どの よ うな時間や空間そ して家族や第

3者

と過 ご したいか とい う希望 も非常 に重要 な視 点 と な る。終末期 において

,高

齢者 の望む生活 を支 え

,互

いに満足 した時間 を過 ごす ことで きるよ うに

,高

齢者 自身が元気 な時 に 自分の意思 を意 図的 に発信 してい く努力 が必要 に な る と思われ る. この項 目に関 しては

,本

研 究の ライ フノー トの特徴 であるため

,答

え方 を記述方式以 外 に選択 ○ ×形式 にす ることで

,答

えづ らい内容 を簡潔 に表現す ることが可能 になった と考 える。 延命治療 でな され る処置 の選択 では

,一

般 で市販 され てい るライ フノー トは延命治療 をす るか しないかの選択肢 が設 け られ てい るこ とが多い。 しか しなが ら

,延

命 治療 でな され る処置の場合

,こ

うなつた らこ うしてほ しい とい うよ うに条件付 きで処置 の選択 が され ることが考 え られ る。す なわち,延 命治療 を示す 内容 がい くつ かあるに も関わ らず, この言葉一つ で表現す るこ とが

,実

際 に延命治療 が必要 になつた時 にその人が望む処置 の施行や適切 な判断が困難 になることが考 えられ る。そのため

,延

命治療 である心肺蘇 生

,人

工呼吸器使用

,中

心静脈栄養

;胃

凄増設 の必要性 の有無 を項 目として具体的 に盛 り込む こ とを試みた

.こ

の ことで

,自

分が望む処置 の選択 が可能 になることを期待 した い と考 える.

7.研

究の限界 と今後 の課題 本研 究では

,対

象 を高齢者 であつた ことか ら高齢者 が残 したい 日常生活 の意 向

,要

介護 状 態 。終末期 の意 向については

,試

作版 ライ フノー トとして反映す ることがで きた と考 え られ る。 しか しなが ら

,実

際 にライ フの ノー トを活用す る者 は

,書

き残 した本人 と本人 をサポー トす る介護者 であ る

.そ

のた め今後 は

,認

知症 高齢者 の介護 を経験 した者 を対象 とし

,ケ

ア に必要 な情報

,要

介護状態・ 終末期 に必要 な情報 について調査 を行 うことで

,認

知症高齢者 が よ り自分 らしく生 きるた めに必要 な内容 を盛 り込んだ ライ フノー トとして充実 を図 る必要 性 があ る と思 われ る。

(20)

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,15(2),99‐

110. 19

(21)

資料1

事前のアンケー トについて

以下のアンケー トヘの記入 を事前にお願い したい と思います。

大変お手数 です が

,よ

ろ しくお願 いいた します 。

1.あ なた さま 自身 について教 えて くだ さい。

なお

,2)∼

6)の

項 目は

,該

当す るところに

O印

をつ けて くだ さい。

1)年

2)性

男性

3)現

在 同居 の家族

①独居

②夫婦のみ

③二人暮 らし

3人

以上

4)現

,お

住 まいの地区に何年住んでお られます か

?( )

以前 は

,ど

ち らにお住 まいで したか

?

5)現

,お

仕事は されていますか

?

はい

6)介

護 の経験はあ りますか

?

はい

<裏

へおすすみください。

>

20

(22)

夕飯 づ く り横 に な りな が ら

<例 >

テ レ ビ 見 る

0時

6時

12時

18時

24時

友 人 と外

5時

頃起床 車月食 作 り 掃 除 花 の水や り 畑仕事 食 (月

1回

) 孫 の世話 夕飯 とお風 呂

21時

頃就 寝 罹]い (例 :生 け花

,週

1回

) 定期 的 に行 つてい る活動 (趣味・習い 事 。地域活動 等

)が

あ りま し た ら

,そ

れ につ いて もお答 え くだ さい 。

<例

>習

い事

,大

工琴 …週

1回

友人 と食 事

一月

1回

な ど

7)日

々の生活時間について以下の時間軸 にご記入下 さい。

0時

6日寺

12日

18日

24日

: E E

日 21

参照

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