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A Novel Neuroprotectant against Retinal Ganglion Cell Damage in a Glaucoma Model and an Optic Nerve Crush Model in the Rat

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Academic year: 2021

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Title

A Novel Neuroprotectant against Retinal Ganglion Cell Damage

in a Glaucoma Model and an Optic Nerve Crush Model in the

Rat( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

前田, 和美

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)乙 第1421号

Issue Date

2007-09-12

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/23140

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与要件 学位論文題目 審 査 委 員

【52】

前 田 和 美(富山県) 博 士(医学) 乙第1421号 平成19 年 9 月 12 学位規則第4条第2項該当

A novelneuroprotectant against retinalganglion cel[damagein a

glaucoma modeland an optic nerve crush modelin the rat

(主査)教授 山 本 哲 也 (副査)教授 大 塚 貴 教授 岩 間 亨 論文内容の要旨 緑内障は視神経乳頭病変と視野障害を特徴とした慢性的視神経症である。眼圧上昇は緑内障の進行 に関与する最もよく知られた危険因子の1つである。そこで,これまでの緑内障の薬物治療はほとん ど眼圧低下薬に頼ってきた。ところが,眼圧が正常範囲内におさまりながら視神経障害が認められる 正常眼圧緑内障は発症頻度が高いものの,いまだ有力な治療薬はほとんどない。そこで,眼圧を正常 に保つのはもとより,神経細胞死の抑制を目的とした神経保護薬や神経細胞及び軸索を修復・再生す る神経再生に関心が集まっている。 T-588はアルツハイマー病性痴呆の治療薬として開発された化合物である。この化合物は,ラット小 脳顆粒細胞や海馬神経細胞のグルタミン酸障害,ベータアミロイド障害,血清除去に対する保護効果 や,PC12細胞におけるNerve GrowthFactor(NGF)の神経栄養因子増強効果などを主作用とした神経保 護薬である。 本実験においては,T-588の緑内障における神経保護効果を検討するために2つのラット緑内障モデ ルを用いた。眼圧上昇モデルについてはT-588の8 日間経口投与による網膜神経節細胞(Retinal GanglionCell:RGC)の生存率,視神経挫滅モデルについてはT-588の28日間経口投与によるRGCの生 存率と視神経組織について検討を行った。 〔対象と方法〕 眼圧上昇モデルは7∼8週齢の雄性Wistar/ST系ラットを用い,右眼の前房内への墨汁注入後,レー ザー照射により隅角光凝固を施工した。T-588はレーザー照射の30分前から1日2回をレーザー照射 後8日目まで経口投与した。レーザー照射後5日目と8日目に眼圧及び角膜径を測定した。また,上 丘にフルオロゴールドを注入することにより逆行性に標識されたRGC数を画像解析装置を用いて計測 した。RGC生存率は処置眼(右眼)に対する対照眼(左眼)の標識RGC数平均値の比で算出した。対照群と T-588投与群との比較は,Dunnett testを行った。 視神経挫滅モデルは7∼8週齢の雄性Wistar/ST系ラットを用い,右眼視神経を動物実験用ディスポ ーザブルクリップを用いて眼球後部約2mmの部位を挫滅した。ト588および蒸留水(対照群)を挫滅30 分前に1回,それ以降は1日2回,視神経挫滅27日後まで経口投与した。RGCの計測は眼圧上昇モデ ルで用いた方法と同様に行った。また,網膜採取後,視神経は組織評価用に眼球後部より切断しパラ フィン包埋して縦断面で薄切切片を作製した。視神経の組織切片は,Bodian染色とGlialFibrillary Acidic Protein(GFAP)の免疫染色を行い観察した。 〔結果〕 1.眼圧上昇モデルに対する効果 レーザー照射後8日目のRGCの生存率は,72.9±3.8%であった。T-588を1日2回8日間経口投与す

(3)

ー103-ると,用量依存的に細胞生存率が増加した。T-588の30mg/kg投与群(86.0±2.2%)においては有意 (p=0.0242;Dunnetttest)に高い細胞生存率が認められた。レーザー照射5日後の眼圧は,左眼10.1 ±0.3mnng,右眼(処置眼)16.4±0.7mmHgであった。また,角膜直径は左眼6.0±0.1mm,右眼7.0± 0.2mmであった。T-588は眼圧および角膜直径について影響は及ぼさなかった。 2.視神経挫滅モデルに及ぼす効果 視神経挫滅28日後のRGCの生存率は,37.2±8.4%であった。T-588の1日2回28日間経口投与する と10mg/kg(77.8±2.1%,p=0.0038;Dunnetttest)をピークとするベル型の反応であった。また,視神 経挫滅後の視神経組織は,アストログリアやオリゴデンドロサイトなどが散在し,神経線維走行の著 しい乱れが認められた。一方,T-58810mg/kg投与群では1/3はほぼ正常の組織像であり,2/3は神 経線維の流れにそってグリア細胞がならんでおり,散在までには到らなかった。T-5883,30mg/kg投 与群は対照群と同様グリア細胞が散在し,神経線維走行が乱れていた。 〔考按〕 眼圧上昇モデルにおける効果 本試験に用いた眼圧上昇モデルは,レーザー照射により線維柱帯に熱変性をおこし,房水の流れを 止めるモデルである。このモデルにT-588を1日2回の経口投与を行ったが眼圧及び角膜直径に影響 を与えることなくT-58830mg/kgの1日2回の8日間経口投与によりRGCの生存率を有意に高めた。 緑内障の眼圧上昇は危険因子の1つにすぎず,緑内障の進行には他にもさまざまな因子が関与してい ることは周知のとおりである。従って,これまで緑内障の薬物治療が眼圧低下薬主体であったが,T-588 のような神経保護薬との併用がさらなる効果が期待できると考えられる。 視神経挫滅モデルにおける効果 神経挫滅モデルは正常眼圧であるが,軸策への直接的な障害により軸索輸送障害が生じるモデルで ある。このモデルはアポトーシスやグルタミン酸障害などが関与しているとして神経栄養因子や N-methyl-D aspartate(NMDA)括抗剤やイムノフィリンリガンドであるFK506などの効果が報告されて いる。T-588においても10mg/kgの1日2回の28日間連続投与で,RGCの生存を有意に高めた。これ はT-588のグルタミン酸障害に対する保護効果や神経栄養因子増強効果が関与したのかもしれない。 また,視神経組織の観察ではT-58810mg/kg投与群はグリア細胞の散在は少なく,神経線維走行も良 好であった。これはT-588の作用部位の一つが軸索あるいはグリアであることを示しており,T-588 が挫滅後の軸索の環境を整え,軸索流障害を抑えたのかもしれない。 ト588は眼圧上昇モデルにおいて,眼圧や角膜直径に影響を与えることなくRGCの生存を上げること を示した。視神経挫滅モデルにおいてもRGCの生存を上げることを示した。この作用はRGC,軸索およ びグリアなどさまざまな部位に作用した結果であると考えられた。以上のことから,T-588はRGCに対 する保護効果を持っており,緑内障治療への可能性が示唆された。 論文審査の結果の要 旨 申請者 前田 和美は,新規神経保護薬T-588の緑内障への有用性を検討する目的で2種類のラッ ト緑内障モデルを用いて検討を行い、本薬物の網膜神経節細胞に対する保護効果を初めて証明した。 本研究は、眼科学、特に緑内障性視神経症の解明ならびに治療法の開発に寄与するところが大である と認められる。 [主論文公表誌] Anovelneuroprotectantagainstretinalganglionce11damageinaglaucomamodelandanoptic nervecrushmodelintherat InvestOphthalmolVisSci.45(3),851-856(2004).

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