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喫煙がん患者における入退院に関連した喫煙行動の変化と退院後の喫煙行動に関連する要因

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Academic year: 2021

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平成14年10月15日 第49巻 日本公衛誌 第10号 1053

喫煙がん患者における入退院に関連した喫煙行動の変化と

退院後の喫煙行動に関連する要因

ハスオ セイコ 蓮尾 聖子 タナカ ヒデオ 田中 英夫 キノシタ ヨウコ 木下 洋子 キノシタ ノリコ 木下 典子 オオシマ アキラ 大島 明 目的 喫煙者が,がんの診断,および入退院を契機にどのように喫煙行動を変化させたかを把握 する。また,社会復帰後の喫煙行動とこれに関連する要因を調べ,退院後の再喫煙防止に向 けた効果的な指導の時期や方法を考えるための情報を得る。 方法 調査対象は1995年∼96年に大阪府立成人病センターで新たに胃がん,または口腔・咽頭・ 喉頭がんと診断され,入院治療を受けた患者のうち,初診時点で喫煙していた者で,かつ対 象者を選択する1998年7月時点で生存しており,喉頭全摘術を受けていなかった者とした。 同年8月に記名自記式の調査票を郵送し,入院前日,入院当日,退院前日,退院2日目,お よび退院から18か月以上経過した時点(以下,社会復帰後とする)での喫煙行動を把握した (回収率72.6%:138/190)。院内がん登録より得た臨床進行度や入院期間等の情報を調整 し,退院するまでの喫煙行動パターンと社会復帰後の喫煙行動との関連を多重ロジスティッ ク回帰分析で検討した。 結果 女性3人,入院期間が2日であった1人を除く134人の入院前日,入院当日,退院前日, 退院2日目,および社会復帰後の各時点における断面禁煙率は,10.4%,32.6%,71.9%, 40.0%,51.0%であった。入院当日は入院前日に比べて,また退院前日は入院当日に比べて 断面禁煙率が有意に上昇していた(各々P<0.001)。入院前日にタバコを吸わなかった者に おける社会復帰後の断面禁煙率は92.9%,入院前日にタバコを吸っていたが入院当日にはタ バコを吸わなかった者におけるそれは80.0%であった。また,入院前日・当日,退院前日の 何れの時点でもタバコを吸っていた者におけるそれは13.0%であった。多重ロジスティック 回帰分析の結果,がんの部位(頭頸部/胃),入院前日にタバコを吸わなかったこと,入院前 日はタバコを吸っても入院当日にタバコを吸わなかったこと,は有意な社会復帰後の禁煙成 功要因であった。高齢者(61歳以上),入院期間の長い者(32日以上),および医療従事者に よる明確な禁煙の指示を受けた者では,社会復帰後の禁煙確率が高くなる傾向があったが, 統計学的有意性を認めなかった。 結論 がん患者の喫煙行動は,入退院を契機に大きく変化していた。退院するまでの喫煙行動の 変化と社会復帰後の喫煙行動との間には,強い関連が認められた。 Key words : 喫煙,禁煙指導,胃がん,頭頸部がん,入院患者

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