ヨ-ロッパ共同体法
著者
高木 武
著者別名
T. Takagi
雑誌名
東洋法学
巻
31
号
1・2
ページ
307-340
発行年
1988-01
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00003569/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.jaヨーロッパ共同体法
高 木
武
序 ヨ!・ッ。ハ共同体︵剛輝﹄映鯛︶は、一九五二年に設けられた石炭鉄鋼共同体︵CECE︶にはじまり、一九五七年の 経済共同体︵CEE︶を加え︵彫甑庇砒欝助翻羅鰍醤補押酬極誤侃輸齢喉調麟凝鰍硝共︶、さらに原子力共同体︵CECA・EUR ︵1︶ ATOM︶が共同体加盟国に設けられ、ヨi質ヅパ共同体に参入する︵を纏ハ﹀。こうして共同する事項を質量的に 増強し成長しつつあるのが共同体であるが、この沿革の軌跡からは、共同体は、究極的には、大規模かつ充実した超国 家的かつ政治的国際団体になろう。しかも共同体の現在の存在と活動︵麟綱躰脚噺韻熱囎職艇欄噂吻蜷擁窃瀬、襯瓠糎麟麟欄灘 融囎醐鼎鉛航︶は、人の生活に直接又は間接に関係する学問や科学の食指を動かさずにはおかないであろう。わが国でも ︵2︶ その例外ではない。それは、とくに共同体法︵鋒o騨窪8鳳窪︶が存在し、共同体のわが国に対する経済・政治等の直 ︵3V 接の接触もあるからである。共同体法は、その主体である共同体が超国家的国際団体であることに注目すれば、国際東洋法学 三〇七
葺−質ヅ。ハ共同体法 三〇八 ︵4︶ 法であるというほかはない。しかし共同体加盟国をみれば、そこには大陸法系とくに独法系・仏法系のほかに英米法 系の国も加盟している。大陸法系と英米法系は、対暁的であり、差異があり又独法系と仏法系の間には、ニュアソス ︵5﹀ がある。又共同体には、議会︵︾ω。 りΦヨび一曾︶や司法裁判所︵OOξ号甘a8︶があり、自ら外交単位として行動す ヤ るから、共同体を国家的存在であるということもできよう。したがって共同体の法である共同体法は、共同体内の法 ︵6︶︵7︶ であり、国家的法であるともいえよう。だが、共同体法が国際法であろうが、国家的法であろうがとにかく共同体や ヤ 共同体法は、従来の法的観念や概念で理解することは、困難のようである。この事実自体が共同体法を食指の対象と することを容易にしているともいえようが、加盟国の法系がいかなる法系に属そうとも又わが国内法と継受関係があ ろうがなかろうがこれを問わず、又共同体法が国際法であるか国家的法であるかを決定しなくても、とくに共同体法 と加盟国内法の関係がどのようなものであるかが法的関心事になるであろう。それは、わが国の場合、例えば条約と いう国際合意を内容とするものと国内法とくに憲法とが両立しないとされるとき、これを処理する方法は、つねに権 力的な不合理な政治的手段、有権的な解釈方法等にょるが、両法規が共存し、いずれかが、吸収、堆積する等の合理 的現象自体がわれわれの参考にもなろうと考えられるからである。 ヤ しかしこうした食指を動かし、法的関心事を明白にするにしても、共同体とくに共同体法を何らかの程度・種類に ︵8︶︵9︶ おいて理解していることが肝要であるといえよう。 (1) ヨー・ッパ統合とか統一という思想やその運動は、はやくからあったが、最近では困o富鼠9鼠窪ど<?溶巴R臨 は
(3)(2) (4) (6)(5) (7) 有名である︵大木雅夫﹁ヨーpッパ共同体における法の統一﹂立教法学四、金丸輝雄﹃EC欧州統合の現在﹄三二五各以 下、トーρの餌暮きpU8騨簡瑛○聴撃㌘簿の︶。 仏語であるが母o陣8導臼§欝欝凶冨等ともいう。 直接的には、この他に共同体駐目代表部の設置、﹁月刊ECジャーナル﹂や﹁EC公式資料月報﹂の発行等、間接的には、 ○曲o一巴冒仁鰐巴9夢Φ趨霞o窟磐Oo導9Ω鼠審霧︵EC公報︶。ω巳醇ぼ9簿o閏弩88旨OO導9鴬巳8のO器霧ω鯨o誘 藻oOo霞叶9質P等︵以上共同体発行︶、共同体関係誌︵例40麩壼一99導臼8鼠鋤導9ω9良3国霞o冨きい印窯” Oo筥旨g鷺鴛閥簿いm名菊80答等︶、判例集︵例・幻①︿5鼠欝霧鼠亀o号費○詳窪8審Φ貸O冨一段留α周o騨①鶏幕窪 等︶、著書等があり、わが国の対応としては、法学に限っても、大木・前掲論文の他、大木﹁ヨiβッパ共同体司法裁判所 ーその構造と機能ー﹂ジュリストニ四五;二四七、岡村尭﹁ヨーロッパ共同体裁判所論﹂西南学大法学論集五3・4、石渡 利康﹁EC法概論﹂、平良﹁欧州共同体法入門﹂、大谷良雄﹁概説EC法﹂、大谷他訳﹁EC法ーヨーpッパ統合の法構造﹂ 等があり、西南大学、同大、中大早大、京大、東大、慶大、北大、神大、香川大、関西大、東北大、上智大、琉球大、福 山大、金沢大とβ大の等﹁EC資料セソタi﹂の設置等があげられる。 五十嵐清﹁比較法学と日本の法学﹂︵伊藤正已﹃外国法と日本法﹄︶三二八は、特殊の法であるというが、拙稿﹁比較行政 法﹂は、国際法であるとする︵二五︶。 伊藤・前掲書一以下。法系にっいては、塑じ麩算い霧αq還呂のω器替ひ導霧留繕o騨8暮①臼8篤絢霧﹂鶏o 。・参照。 大木教授は、比較法と法統一の視点から接近されているようである︵大木・前掲論文・立教法学四︶。法統一は、従来、国内 私法の統一︵国際私法も含む︶に、議論が集中していたが、法統一の方法論には、構造的統一と作用的統一の二つの方法が あり、公法の統一も考えられる︵拙稿﹁比較行政法﹂二五以下︶。 例えば、労働法分野では、共同体﹁EC職員規定﹂等もあり、この規定は、特殊ではあるが加盟国内法的には、公法に属す るであろう ︵金丸・前掲書四四、勾ゆαqぎ鷺Φ纂ω急αQぼ臼Φ馨暮δ昌8覧一8乞霧器図協o鷺鼠霧資蝕3ω警碧鐸窃餌αQ窪けω留ω 8鷺韓墨暮盆窪8幕窪窃一零O 。︵ω弓︾↓d↓︶、人事院法制課訳﹁葺1∬ッパ共同体の官吏規則﹂調査研究資料一〇等︶。
東洋法学 三〇九
(8) (9) 導ー揮ッパ共同体法 三一〇 実は、筆者は、一九八三年の春ストラスブール大学︵第一、第二大学と第三大学︶に諸教授を訪ねたが、第三大学の比較法 ヤ 研究所を訪問したとき、そこに共同体法のセクションがあるのに気がついた。それ以来、共同体法に関心をもち、共同体議 会の法務局次長男と鼠露器法学博士も訪ね、医事法関係の資料等も多数、博士の好意で戴いた。しかし共同体法に手を 染めるには、残念ながら今日まで待たなければならなかった。共同体法は、国際法であっても、その研究は、外国法の研究 と同価値であるといえよう。それは、共同体には、大陸法系のみでなく英法系の国も加盟国であり、かつ共同体は、国家的 存在でもあり、右のようにわが国にも外交単位として接触するからである。 以上、共同体に関する部分は、金丸・前掲書による。 ︵ユ︶ 共同体制度︵組織・機関︶ qD 共同体には、命令組織として委員会︵Oo欝謹一。 。ωδ”︶と理事会︵9漢亀︶があり、規制組織として議会︵︾ω。。? 臼ぴ一$︶と司法裁判所︵9暮留甘豊8︶が置かれているが、補助組織として常設代表委員会︵9良芯留ω悶? 震傍①簿駕房勺巽臼き。馨ω︶、社会・経済諮間組織︵○茜弩Φωω8ごふ8ぎ巨2霧8漢鴬憲無︶、ヨー・ッパ投資銀行 ︵ω弩2霧国霞o幕窪まα、ぎ<8静器箏Φ簿︶と技術委員会︵9導一みω富9鼠2霧︶がある︵駐纏鞭騰御麟︶。まず命令組 織をあげ、つぎに規制組織を示すことにする。 ⑧ 命令組織、これは、つぎのようである。 ︵2︶ ①委員会︵9露導凶ωωδ口︶この委員会と、つぎの理事会には、権限については、各共同体︵駈喉︶によって異なる 法規︵勘αQ一窃︶が適用されているが、加盟国政府にょる共通合意で任命された一四名の委員を包含する。但し国ごとに
一名∼二名を選任する。委員は、個人の利害と国家に対して独立する。彼等は、政府のいかなる方針︵指示︶にも従 うはずもなく、理事会によっても政府の団体によっても罷免されない。任期は、四年であり更迭以外はその任期をま っとうする。但し辞職又は司法裁判所の罷免によって任期は終了することもある、。 条約は、議会が委員会に対して問責動議︵簿&窪留8嵩葭①︶の票決ができ、それが採択されると委員は辞職しな ければならない、と規定する︵o 僧け跨翰p o︶が、これは、議院内閣制︵誌αqぎΦ℃舘竃簿窪鼠審︶から着想を得たもので あり、委員会に、政治的な執行責任を取らすことを狙らったものである。 委員会は、各委員が部局に対し責任をもち、かつ委員会の役務を指揮するコレジュ︵同僚︶を構成し、委員長と副 委員長︵砧︶を選任する。 委員会に直接関係する役務︵関税組合、法律・統計と公共の役務︶以外は、委員会の役務は、普通事務局︵匁○︶を包 括する。普通事務局は、吏員︵♂鷺鉱o匿鍵一8︶とその他の職員︵夷①旨ω、総数約一万名︶が割当られ、彼等は、規律 法規︵ω鑓9ω融αq竃ヨo暮鉱お︶に従い︵贈鯵ω艀詩く軋㎜︶、一定の持権と免除を受けている。 委員会は、各委員と共同体の高級吏員とが権限の授権については矛盾せず、厳格な規制に従う。彼等は、権限を瞼 越することができず、つねに釈明しなければならない存在であり、自由裁量権 ︵8瑳o窪&零頴戯窪鑓騨Φ︶をもた ず、ただ執行職務のみを手にしている。 ︵3︶ 委員会は、CECAでは、他の二共同体におけるよりも、重要な権限を行使する。CEE条約第一五五条は、権限 に特有な定義を与える。それは、つぎのようである。
東洋法学
三二ヨー撰ヅ。ハ共同体法 一三二 ⑥ 自ら又は理事会の要求で行使する提案権を拡張する権限をもつ。理事会がこれを命じることが出来ないので、 委員会が提案を修正することができる。 ㈲ 委員会は、国家の独立組織︵oおきΦ︶に関する限り条約の保障者︵αq震象窪︶である。 さらにつぎのような多様な権限を行使する。イ委員会は、国家や企業と、ともに照会・調査し、担共同体法の規定 の違反の場合は、企業に対して制裁を科することができ、ハ国家︵単数︶の共同義務の違背の場合、自己の発議又は 国家の要求に基づく動機決定︵泳o芭9ヨ9貯8 0只5︶又は動機勧告︵O国国︶がでぎ、必要な場合、司法裁判所に 提訴すなわち共同体争訟︵8艮①筥搭莫 8謹欝§餌暮鉱審︶を提起し、二保護条項︵o一雲ω8留ω婁く①αq巽α︶の適用を 規制︵8簿δ箒︶する。これは、条約の︽保障者︾の役割を果す今一つの方法でもある。 ⑥ CEE又はCEEAにおけるよりCECAにおいては広範である規範権限︵宕薯o騨嵩震臼舞一<。みαQ一。臼窪− 欝騨o 規律的︶を行使する。これは、CEEに関し、つぎのようである。イ原則として関税組合に関するが、条約に よって制限的に列挙された事項の自律的︵習88ヨΦ︶規範的権限を保持し、据委員会は、一定の要件で起草された 規範︵議αQ一〇ω︶の執行が理事会によって授権された場合、類推される規範的権力を行使する。一定の要件は、こうし た授権が、共同体の制度的均衡によって修正されず、かつすでに規定された規範の執行の方法についてしか規定され ないということである。この授権の例は、農業市場管理委員会︵8湧ぼω︶である。 ⑥ 委員会は、条約が規定しない場合でも、推奨︵器8導き銭呂呂︶又は勧告の一般的権力を行使する。 ⑥ 外部との合意を商議する︵CEE条約にヒ︶が、実際には理事会が委任で行う。
㈹ 共同体役務とその基金︵ま&ω︶の管理権をもつ。 ② 理事会 理事会は、一九六五年以来、ユニ⋮クである。大臣︵巨鼠ω群霧︶で構成されるが、それぞれの合議制 ︵理事会︶の目的に従って、その資格が異る。例えば︵農業問題の討議が目的なら︶、各加盟国の農業大臣が構成員に なる。各国政府は、これについて一名に授権する。理事長は、六ケ月で交替する。理事会日程は、常設代表委員会 ︵OO閃出U国悶︶が準備し、 ︵討議なく投票する︶A部と︵討議のみあり又は票決のない︶B部をも包含する。草案 の起草をする委員会︵9導巨釜霧︶は、防御のために理事会の討議に参加する。 ヨーβッパ理事会︵9漢亀窪8冨霧︶は、元首と政府首長で構成されるが、この理事会を構成するかといえば、 そうではない。それは、ヨーpヅパ理事会が条約の内容に入る法律行為︵8富ω甘甑島2霧︶に手をそめても、まったく 反対されないが、ヨ⋮・ッパ理事会が大臣で構成する理事会に代わることは危険である、とされている。pーマ条約で は、決定は、若干の方法を停止し、実際には、条約のイニシャル方式を修正したルクサソブールの取極め︵鋤誕磐αQ? 簿Φ蓉留ぴq誘旨9qお︶から生れたものである。 理事会は、右のように外交・外政会議的であるので、票決が重要であるから、票求の種類を、まず示すと、左のよ うである。 ⑥ 単純多数投票︵CEE条約脂四︶これは、もっとも単純な手続である。 ㈲ 満場一致の票決 これは、重要な分野例えば、国家の新規の加盟、国内立法との調整等の永続的方法で実行さ れている︵奥、﹃︶事項について行われるのである。
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ヨー撰ッパ共同体法 一三四 ⑥ 重要多数の票決 ︵<09餅冨導a簿諒2巴一獄①︶ これは、票決の重要性に専らよるが、つぎの場合で ある。 イCECAの範囲では、理事会が、 二∼三の国が石炭や鉄鋼の生産の一/c 。を確保することを捜入する絶対多数 ︵導蝕o葺①ぎω良審︶の委員会︵9露導一ω忽9︶の提案に従って勧告を行い、pCEEの範囲では、決定が、つぎのよ うな重要な基礎に基づいて六三に対し四五票によって成立する。ドイッ連邦共和国、フランス、イタリヤと、大ブリ テン・北アイルランド連合王国は、国ごとに一票、ベルギー、ギリシャとオランダは、国ごとに五票、デンマークと アイランドは、国ごとに三票、ルクセンブールは、二票を自由にする。共同体拡張に関する文書の中の記載の規定 は、葺ー虞ッパ六国のオリジナルな制度を再生して、なお区別をする。ーもし理事会の決定が委員会︵9導鼠琶舅︶ の提案を再提出するならば、とにかく四五票が必要であるが、ーもし理事会の決定が共同体の提案をはなれるなら ば、最少六力国への好意的票決を含む四五票がなければならない。この規範は、大国の恣意的方針︵鉱冨90冨留ω αq審呂8薯奮磐8ω︶を回避する目的をもつ。委員会Oo露鼠器S︶は、したがって加盟国のすべての利益の保障 者のようであるが、一九六六年以来続いた実際では、重要多数の票決は、変化した。 理事会の権限は、勧告権︵単純又は合同ωぎ冨o窪8焦霞ヨ8の︶が授権されていたCECAにおけるよりCEE においては、一層拡大されているが、格別には決定しか行わない。それは、CEEでは、つぎのようである。 ⑥ 規範的権限を行使する。条約と共同政策の実行に関する法律行為を行う。しかしそれは、それ自体から発する 一般規範︵議αq一霧αq書簿巴霧︶にょって拘束されている。
された討議権と規制権を行使する。 になるがf一般的普通選挙を基礎にして拡大された権限が規定された。 充分にリエゾンが確認されていないからである。 議会は、一九六二年︽ヨー導ッパ議会︾として選ばれたが、まず︵全加盟国の︶各国内手続︵例えばフランスでは 一蔑脹に碑法律︶に基づいて各国の国会︵評﹃一Φ9窪鍍鍔け一〇欝琵︶によって指名された。CEE条約第三八条とCEC A第二一条と第一〇八条は、以下のような規定を予めうたっていた。加盟国のすべてにおいて統一手続による普通選 制を見通せる草案を入念に練上げ、各国憲法規範に従って加盟国が採択することを勧奨する規定を決定することを理 事会は、iここでは満場一致が規定されていたがi決定すると。
東洋法学 三一五
それは、制度の展開は、正統性と権限の間に CECAの総会︵︾ωωΦ導ぴ一曾︶はー一九五七年から共通組織︵o茜箆8簿憲巷︶ 議会︵︾ωωΦ簿露留︶ 議会は、共同体に加盟する国の人民︵国民︶の代表からなり、現在の条約によって賦与 プツプル 規制組織 これは、つぎのようである。 予算に関する決定権限を保持する。 メンバー国による批准留保の下で、憲法性質の決定を行う︵固有の手段の一菊普通選挙のト鉦︶。 条約の改正に関する権限の以外には各条約の脱漏を補完するために第二三五条を用いる。 する。 ㈲ 加盟国の経済政策の調整を確保する。 の 政治的タイプの行為を行う。共同体会計のため国際合意を締結し、吏員その他の職員の法規を含む規律を規定 ( ラ 但 匂 (f
( ⑫ ①ヨー質ヅパ共同体法 三一六 一九六〇年議会が提示した選挙の第一草案は、フラソスの反対にあうが、この選挙制度の支持者と反対者︵力導必 や蕨ガ”蹄潔愚解︶に分かれ、フランスの反対も、その疑念をはらし、一九七六年、ヨー・ッパ理事会の原則決定後、理 事会は、ある決定を行いーこれは実際には国際合意︵Φ轟品①奪窪ユ旨の導蝕舅巴︶であるがー一九七六年二月、その 付属文書︵霧9欝篇舘︶は、構成各国の批准に従うがi、この本文は二点について第二二八条を修正した。直接普通選 挙は、一九七九年六月に出現した。大ブリテン・北アイルラソド王国を除いて、ユニークな国境区域︵ガ杉ゾ凱移妙︶又 は地方区域︵ザ胃ρ磁郷繊陶咽ボ瓠轡i︶における代表名簿制投票を採択した。 ギリシャの同意以来、議会は、三年の任期の代表議員︵朋鉦︶を必要とする。その内訳は、フランス、イタリヤ、ド イッ連邦共和国と大ブリテン・北アイルランド連合王国は、各八一名、オランダは、二五名、ベルギーとギリシャ は、二四名、デンマ⋮クは、一六名、アイルランドは一五名、ルクサンブ⋮ルは、六名である。政治グループは、未 登録を除いてつぎのようである。社会主義者グル⋮プ ︵αq8唇①ω8芭一馨①︶、ヨー翼ッパ人民党 ︵窟益も8巳巴諾 窪8忌窪︵留ヨoR呂?。ぼ亀窪器︶︶、共産主義者グル⋮プ︵αq3唇Φ8目ヨ馨一ω審︶、自由民主グル⋮プ︵αq8唇① まR巴9留e8奉賦2Φ︶とヨーロッパ進歩民主々義︵獄ヨOR8霧窪8審窪ωαの肩畠勘ω︶。 一九八一年以来、議会はストラスブールに毎月、集会する。しかし事務総長︵ω①R簿巽一縁ゆq曾曾毘︶は、ルクサン ブールにあり、委員会とグル⋮プは、ブルユッセルに集会する。議会は、執行部︵ω漢。磐、部長と一二副部長・任 期二年半︶を選挙する。執行部は、グループの長とともに日程を準備するが、議会は、又常任委員会︵9筥謹帥ωの剛呂 もRヨき①簿Φω影鉱委︶と女性に関する調査委員会︵野麟︶をもっ。・
議会の権限は、つぎの三カテゴリーに分けられる。 ⑥ 諮問権限 これは、さらに、つぎのように分ける。イ共同体の文書︵8富ω︶や革案の勧告を行う諮問組織︵・マ αQ 弩Φ︶のすべてに先立って議会がこれを行うが、この意見は、条約が予め規定する場合は、義務である︵鰍涜縦矧膿縢敏 虹澁灘麟駒囎内︶。議会は、商議合意の領域におけるより広範囲にわたって諮問を求められる。しかし諮問は、管理組織 ︵○薦きo留島器象睾︶と関係がない。β一九七五年三月四日の共通宣言は、財政関係の新しい範囲の共通行為の 協議手続を設ける。こうして議会の諮問権力とその課税権力を結合することは、一方法である︵先決的被諮問権︶。 ㈲ 課税権限 議会は、これにも一九七五年以来、共同決定︵8ムひ息ω呂︶権力を獲得している。 ⑥ 規制権限 これは、さらにつぎのように分けられる。イ議会は、文書又は◎頭の質間を委員会︵OO露謹坤ωω一舅︶ に提出し、内部規律の基本部分については、理事会に、質問する。その回答は、口頭又は文書である。とくに文書回 答は、ヨーロッパ共同体公報︵ぢ広導箪o臼o鎮留ω83箏毒鋤暮ひωo貰8留蒙8︶に公表されるが、理事会は、一 定の宣言を議会に対して行う。なお政治的共働の領域において、議会は、外国外務大臣の会議にも質問をする。羅議 会は、委員会︵9跨邑鐙舅︶の管理に関して問責動議をo 。/鱒又は、構成員の過半数で票決することがでぎる。ハ委 員会︵9謹鼠量舅︶は、議会に対して宣言をするが、この伝統を信任投票︵露く霧馨霞①︶の︵問責動議と均衡のと れた︶正真正銘の討議に変えようとされている。二委員会︵OO9呂塗窪︶は、毎年、 一般報告︵憲嬉o答αq魯簿巴︶ を発するが、議会は、その審査が終わったときに判断票決を行う。ホ議会内部規律については、議会に、全事項にわ たって決議票決が許されている。その目的は、管理組織の行為を矯正するところにある。
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ヨー憐ッパ共同体法 ︸三八 ② 司法裁判所︵Oo霞号甘鋒8︶ 司法裁判所は、判事︵社︶と次席検事︵訪<08房ひQゆ簿鐙琵鉦・任期六年︶ で構成されている。条約は、判事の国内的要件に関しては何らの要件も規定するところがないので、政府︵酌嚇︶間の 合意による。判事乏次席検長は、両立せず、いずれも一定の持権を受ける。裁判所は、司法作用の促進のために一 定の部︵三部 ︵︶冨謹ぼ霧︶をようしているが、この司法裁判所は、行政裁判所であり、共同体の争訟を裁断するた めに設置されている。次席検事は、当該裁判所に係属した事件について意見︵8糞ぎ巴窪導o鐵詠8︶を述べ、当事 者の代表は、国に対して代理人︵謎Φ葺︶によって、個人・法人に対しては弁護士︵薯08欝︶によって︵弁論が︶、 保障されている。 裁判所は、手続規律を創造するが、文書の位相︵璽は、とくに趣意書の交換によって開かれ、口頭の位相は、判事 の聴間によるが、裁判所は、報告者、当事者の代表と専門家を包括することになる。公開法廷で行われた判決︵鋤霞曾︶ は構成国内で執行力︵騰a8輿9露9審︶をもつ。特別の手続もある。それは、執行の緊急又は猶予の手続である。 裁判所の方法は、一種の司法機能主義︵ま欝賦象郎巴δ糞の一窪薫9巴器︶を呼越こす。条約の正文から、法を示す が、共同体の効果的発展をも明らかにする。 ⑥ 裁判所は、諮間機能を行う。条約改正の提案又はCEE条約︵κ一︸﹀と外部合意の草案との矛盾に関して勧告を 行う。裁判所は、共同体の外的権能の拡大に寄与している。 ㈲ 裁判所は、争訟︵の判断︶機能を行使する。裁判所は、帰属する権限しか行使できない。それは、判事は、共 同体争訟の判事であるからである。しかしその権限は、CECA条約によってに⋮マ条約において増大した。
実際、裁判所は、ヨーpッパ統合︵一簿9機簿一窪︶の主要な組織であるので、︽判事統治︾︵αq2奉露①簿①昌甑窃旨鴨ω︶ といわれた。その上、裁判所は、共同体の権能の拡大︵強化︶に腐心するが、裁判所は、共同体の法律秩序の構成を不 ︵4︶ 動のものとすることにもつくし、共同体の規範︵勘αq一8︶の解釈に手を染めている。 ㈲ 共同体組織・機関の性質 右の組織・機関を主として議院内閣制の視点から、瞥見するならば、とくにつぎの ようにいえるであろう︵雛軒臨鷹射難翻獅姻臆磁等︶。 ①委員会︵9欝詮鴇9︶委員会は、内閣的存在である。それは、とくに、以下のようにいえるからである。イ 間責動議が可決された場合、委員が辞職しなければならない︵醜齢蝿礎甑暫繍聾、 胃条約の保障者である︵騨蹴擁樹働膿鰍樽麟 醗漁頽槻渕購︶。ハ自律的規範権を保持し規範的権力を行使する。二勧告についての一般権力を行使する。ホ外部合意を 推奨・行使する︵牌鮫駄鰍蹴欝滅眺臓醗膿輔魏のの撫範睦縣仇きゆ魏︶、へ普通事務局の吏員等を掌理する︵総強癒鮪︶、ト委員の身分が保 障されている︵櫨批駐︶、チ委員会の宣言に対し議会は、これを問責動議と均衡のとれた信任投票︵3<8簿瑛①︶の討議に しょうとしている。なお委員会は、法規・規律の提案権をもつが、提案権のみ、みれば、一層内閣的であろう︵魏織.︶。 ② 理事会 理事会の性格については、とくに理事会は、委員会︵9導鼠霧窪︶と異り外交機関であり、その構 成員が自国政府の訓令から解放され議会に対し責任を負わなければ、ともかく現段階では、超国家的性格はないとい ︵5︶ う説に対して、反対論がある。ここで、この議論に立入ることも、又にわかに決することも、できない。しかしこの 問題は、﹁性質﹂に関係がある点では、関係せざるを得ないであろう。理事会は、﹁理事会﹂といういわば、︿うつわ﹀ があるだけで、目的︵事項︶に従って加盟国の関係大臣が、具体的に理事会を構成し、理事長は、六ヵ月で交替す
東洋法学 三一九
躍1寡ヅパ共同体法 三二〇 る。いわば共同体内の外交・外政会議である。そのために票決が重要であるが、票決方式が三形式もある。これ自体 も政治的決定であり、加盟国の利害と共同体の利害の調整の方法でもあろう。それは、とくに加盟国によって票数も異 ︵6︶ るからである。したがって反対説のいう構成員がそうした権限を越えたか否かは、議決の効力に作用しないこともあ り、国家利益と共同体利益は特殊な仕方で調整するであろう。しかし何らかの理由も示さず共同体の利益は優先すべ きである等というのは、共同体の支持派の強弁といえるであろう。それは、又、存在し活動する共同体の存在自体 が、加盟国間ないし加盟国と共同体の利害の調整の場として理事会を位置づけていると考えられるからである。しか し議会的権限は、わずかに草案の討議と予算決定の権限︵瑠獄㈹等︶のみのようであり、他は、むしろ内閣的権限のよう である。それは、おそらく内閣的権限︵聴化斑鷺︶それ自体が政治的取引、とくに票決等に耐えて、具体化されるからで あろう。この意味では、討議それ自体が重要であろう。又規律の制定権に重点が置かれているが、これは、右の議会 的権限に加えられるであろう。こうしてみてくると、命令組織つまり委員会︵9欝導一ωω呂︶と理事会は、両者を合 して、その権限は、内閣的であり、命令組織は、概して内閣的存在であるともいえよう。 ③議会 議会は、なお議会的であるといえよう。その理由は、とくにつぎのようであるからである。なるほど議 会は、唯一の立法機関でもなければ︵囎翻匙︶、むしろ立法権はない︵醗勲磁簿鎌揃硫は漏姻瞭︶が、とくにつぎのような議会︵殴︶ 的制度がある。イ議員は、加盟国内で普通選挙で選任される︵漁鎚轍︶、豚会議は、加盟国別でなく、グループ︵磯︶別に 分かれ着席し行動する。ハ日程は、執行部とグループの長とで準備され︵線槻葬罵︶、二問責動議権がある︵槽鋤鰍︶、ホ共同 体文書草案の先議権︵儲遡をもつ、へ議会は、委員会︵9讐昌霧8︶に対し文書等の質問する権限がある︵麟騨盤鉾
鰺︶、ト一定事項について外国外務大臣に質問する権限がある︵鋼麺鰍一一︶、チ議会は、一般報告︵鋼慮獺舩︶を審査し判断 票決をする︵舗灘勘︶、り課税権をもつ︵櫃だ○ ○鉱墜、ヌ信任投票が考えられている︵麟灘︶、ル議会内部規律の議決・票決権 ︵途襲鞭以︶がある。ー重復するがーとくに論者は、明確な立法権が議会にないことを﹁議会﹂といえない理由のようで ︵7︶ あるが、右︵層唄︶を理由として、これを否定することもできるが、しかし法治主義の議会に要請するものは、立法よリ ヤ ヤ むしろ議会が公選の議員から構成されることが肝要であるというから、議員が、わけても普通選挙で選任されること ︵8︶ を理由として、なお議会は、議会であるといえるであろう。 ︵9︶ ④司法裁判所司法裁判所は、文字通り司法裁判所ではなく、その実質は、どちらかといえば行政裁判所である。 それは、とくに次席検事が意見を述べ、争訟機能をもつ等とするからである。とくに重要であるのは、判決が構成 国内で執行力をもつことであろうが、原始法源や派出法源も、直接効力をもつようであり︵巖︶、又先決問題の制度が あるだけでなく、先決間題の制度︵巖︶は、無理なく、共同体法の執行力を保障するようであり、すくなくとも加盟国 内では、解決されているようである。 問題は、むしろ基本的に司法裁判所が裁判所であるかどうかということであろう。それは、国内裁判所と異なり、こ の裁判所は、被諮問機能をもち、国内裁判所の回避する統治行為等に属するような条約の改正提案とCEE条約︵に紅︶ の外部合意の草案の矛盾に関する勧告を行うとされているからである。この被諮問機能は、国内的に嫡外交!行政 的である︵癒蛙砺麺遡︶。しかしその構造と争訟機能を見る限り行政裁判所であるといえよう、それは、特に、つぎのよ うにいえるからである。a相対立した当事者が存在し、その争いとは関係のない第三者が裁断する構造は、この裁判
東洋法学
⋮二ヨー憐ッパ共同体法 三二二 ︵1 0︶ 所にもみられる。これはとくに裁判官と次席検事も両立せず、それぞれ特権をもち独立しているからである。bこの 裁判所は、共同体法の適用とくに解釈に手を染めている。共同体法の法源は、つぎにみるが、処分︵激灘︶であるとさ れるものも共同体の原始法源︵㏄cE朋ひ罵靴︶その他の国際合意を基本的前提とし、とくに処分的なものでも、加盟国内で 立法措置︵鰍螂淘儲︶が行われる機会があり、又共同体法は、国内公法であることもあるが、これを裁判所が適用ー解釈 するからであり、cおそらく公法・私法の区別の意味は、この裁判所の管轄との関係で、共同体内でも重要になるの ︵簸︶ であろう。 (王) (2) (4)(3) (5) 組織は、o茜程oの訳であるが、観念的には、一定の事務の下に機関と一体的に観念される事務処理の単位としての組織であ り、例は、普通事務局︵&話o鉱o霧磯簿簿鉱Φω︶、司法裁判所︵Oo弩号甘豊8︶等が例であり、機関とは、主体の意思を 外に対して表示する地位︵単・複数︶を指す。例は、委員会︵9導簿霧8︶、裁判官︵甘鐙窃・合議制︶等である。しかし共 同体制度でも必ずしも組織・機関の区別は、明確でないので、﹁oお§興εはすべて組織と訳する︵拙稿﹁要訣 行政法ヒ 一四三・参照︶。 9営導凶ωω8や9壼一譜ωは、委員会と訳するが、前者と後者を区別するために、前者を﹁委員会︵9糞含鴇8ととし、 後者等は、そのまま単に﹁委員会﹂とする。 CECA、O団閣等は、それぞれ原力共同体条約、経済共同体条約等の略称である。以下同じ。 以上、︸、ρの窯窪oPOP魯P臼のけ9、補助組織の外にヨーpッパ人権委員会やヨi障ッパ人権裁判所もある︵︸、ρO働暮8P oP9こや舘曾巴。なお後者の規則については拙訳もある︵東洋法学七∬︶。なお、八頁等の絶対多数は法定構成員数 の過半数に一票を加えるものである︵くa9窯鋤壼巴蝕伽営Φ纂鉱誘留費o詳8霧馨焦呂β9一総P℃﹂8︶。 議院内閣制は、大統領下のそれと君主下のそれとの二種あり︵宮沢俊義﹁議院内閣制のイギリス型とフランス型﹂比較法雑 誌創刊号︶、とくに議会の信任が内閣の存続の要件である。拙稿﹁フランスにおける信任案﹂法学新報六二X・摘稿・前掲書要
(8)(7)(6) (9) (1◎(1① 訣一七六・参照。 大木・前掲論文。 右と同じ。 大木・前掲論文では、議会は、 ﹁総会﹂とされ、金丸・前掲書では﹁議会︵総会ととされている︵三〇︶。しかしとくに公選 議員から議会が構成されることに注目すれば議会に明確な立法権がないにしても、 ﹁議会﹂といえるであろう。法治主義に ついては、鵜飼信成﹁行政法の歴史的展開﹂二九以下・参照。 ﹁司法裁判所﹂の訳は、アソグ・・サクソン法系的であり、日本国憲法︵七六E︶的であろう。しかし、わが国では、行政 事件訴訟が司法・裁判であるとされているのに、何らの理由も示さず行政法学では行政事件訴訟︵法︶が講じられているの は、何か矛盾していないであろうか。 拙稿・前掲書要訣壬二九以下・参照。 田中二郎﹁行政法﹂上巻七二。なお金丸・前掲書六〇では、﹁憲法裁判所﹂でもあり、大木・前掲論文では、﹁最高裁判所﹂ であるというが、疑わしい。又金丸・前掲書同上では、 ﹁司法裁判所﹂である理由に、契約を裁断することをあげておられ るようであるが、フランス行政法学では、公法上の契約も重要な事項のようであるから、この理由には疑問がある。 二 共同体法の法源 ︵1︶ qD 共同体法の法源は、つぎのようである。 ①原始法︵紆○騨黛喧憲騨①︶源は、基本︵錺器Y議定︵箕088同霧︶の条約︵寝鉱麟Y附属協約︵8髪窪ぎ⇒ き器器ω︶、改正の条約・文書と加入関係の条約・文書の総体を包括するが、学説は、これらを共同体︽憲法︾︵8器蜂膵 禅象︶すなわち共同体秩序における最高規範だという。これらを、加盟国相互によって締結された合意︵窪ひq謎①露Φ簿︶
東洋法学 三二三
おーβッ。ハ共同体法 三二四 と、加盟国と第三国によって締結された合意に分けると、前者では、その合意が加盟国に認容されない場合、以前に 締結された合意は、条約の適用を停止する。CEE条約第二三三条は、地域ユニオンを許可するが、ベネルックス と、ベルギーとルクサンブ⋮ルのユニオソは、一九五八年と一九六八年に修正された。協約は、CEE条約第五条の 一般規定︵勘αq8αq害曾巴の︶に従う。 ﹁加盟国は、条約の目的実現を危険に陥らすことを容易にするすべての手段を 差控える。﹂とする。後者は、以前の協定︵88鼠ω︶と以後の協定︵繕8巳ω℃○ω酔R蒜霞︶に関するものに分けられる が、その前者には、加盟国は、援用が考えられる権利について必ずしも共同体に異議を申立てることはできず、条約 から由来する義務については、共同体条約と矛盾しないような必要手段をとらなければならない。GATTに関して 司法裁判所︵OO瑛留甘呂8︶は、第三四条に基づいて一九七二年一二月一二日、共同体は、GATTによって拘束さ れ、とくに国営権限の共同体つまり国際果実会社︵ざ譜露呂宕巴菊讐騨9彗窟塁︶への移行の事案を判決した。後 者については、相容れないことは、つぎの二つの方法によって制限される。その一つは、権限についての共同体の制 度︵ぼω馨露δ毒8への移行であり、例えば定期の関税や商議の合意であり、今一つは、︽CEE条款︾の挿入であ る。過渡期聞の商議合意であり、これは、共同体の義務についての適用が可能である。ヨーβッパ社会主義︵国︶は、 この条款の挿入を拒否するといわれている。 ② 派生法︵魯o騨αR坤蒜︶源 派生法源は、法律行為︵8富ω甘村§2霧︶すなわち片務行為又は協約行為︵餌9 冨ω暮惹酔Rき図窪8奪Φ簿陣霞竃一霧︶の総体を包括するが、条約の執行権力の求めによって共同体組織︵機関︶が行 う。CECA条約第一四条、CEE条約第一八九条とCE条約第一六一条は、これらの任務遂行における片務行為の
執行権を命令組織に授与している。片務行為の用語は、CECA条約とpーマ条約では同じではない。ここでは、C ︵2︶ EE条約第一八九条の類型用語によって示すと、つぎのようである。 ⑥ 規律︵融αq竃露①馨︶ 規律は、人の一般又は抽象的カテゴリを目指す方向の一般的範囲をもつ定めである。定 義による規範文書︵紬富ぎ﹃欝餌縁︶である。その全要素が義務的であり、一部分的又は選択的に適用されるはずがな い。規律は、直接、加盟国のすべてに適用され、その国に対して効力︵権利又は義務の︶が生じ、国内規範︵鋤霞欝霧 塁ぎ鑓一霧︶の参加なくても、個人にも、効力︵拘束力︶をもつ。 規律は、共同体公報︵JO︶に発表され、裁判所は、諸国の文書によって規律のすべてが転載されることを言渡す ︵一翫鰭旺3。加盟国は、理由があれば、適用の方法しか決定できない。規律制定権力は、 ︵各権限内又は理事会9㌣ ω亀、代表によって︶理事会又は委員会︵9濤鼠裟窪︶にあり、規律は、階層的である。例えば、執行規律は、基礎 規律に従わなければならない。 ㈲ 指令︵象審&語︶ 指令は、その受理・名宛国を拘束し、通告される。指令は、到達すべき員的しか定めず、 形式や方法については、その加盟国機関の権限に委ねる。指令は、その実施で明白なところは、国内規範文書︵効9 譜ωき糞憲象ω窮鉱○鍔蒙・例・法令等︶を必要とし、一定の実施期限がある。実際の慣行では、指令には、規律タ イプヘの変化がある。情報のために、共同体公報︵OJ︶に公表されることが決められ、多数のすべての加盟国に発 され、かつその内容は、さらに明確にされ、その加盟国の選択の余地がかなり削減されている。指令の受理・名宛国 は、単一加盟国か全加盟国か不明確のようであるが、共同体は、いずれにも発することがでぎるであろう。それは、
東洋法学 三二五
ヨ⋮βヅ。ハ丘ハ同体法 一二二山ハ とくにコΦ建ぴ霧蝉簿ω2一窪8簿α①牲猛鼠諾εとし、指令は、加盟国のそれぞれの各種の特殊事情を配慮す るものであろうと思われるからである。 @ 決定︵恐息臨窪︶ 決定の内容は、決定が指定する名宛人、すなわちその国家又は個人に対してはすべて義務 的である。したがって通知される︵処分︶。 ⑥ 勧告・見解︵諾8簿導働呂慧畠・巽芭 勧告・見解は、義務的文書ではない。勧告は、直接の行為の手段で ある。見解は、意見︵8ぎ凶9︶である。例えば、委員会︵Oo簿簿一ωω睾︶が右の法源の内容等の符合の歪曲を除去する ために勧告を表明する。 ︵3︶ ㈲ 法の一般原則︵賓ぼoな霧αQ鍛曾き図身費○ご 法の一般原則は、共同体法の不文法源である。決定︵処分 ・泳o醒窪︶が原則として、裁断した事件についてしか権威がない故に、もし裁判所の判例が法源でないならば、法 の一般原則を引出すことになる。法の一般原則は、準規範︵2霧一占簿導餌鉱<①︶の一局面をもつ。もし裁判所が共同 体の法律的構造と両立しないような一定の国内法の法の一般原則を退けるならば、これについて権限をもち諸種の法 体系に共通する共通原則︵例・法律による保障・みoξ冨甘ユ島∈①、適法原則・鷺巨息需回甜呂諒等︶に従うが、 裁判所は、それが条約に規定されると、共同体の体制に固有な原則︵例・国籍の無差別、交通の自由等︶を引出し、 授権されかつその範囲内で、制度的衡平の原則に委ねられ、そして又加盟国の法に共通する共通原則を擾出する。 とくに個人的基本権は、一般原則のなかでは、特殊である。条約が国内憲法によって認められている個人的基本権 を侵害しそうな規定をしている場合、ドイツやイタリヤの反ナチ者︵みω鯨窪8ω︶には、共同体法の規範︵勘ひQ誇︶
を適用し損うが、この立場は、︽構造上の相合︾︵09頒讐98鶴霊9ξ亀曾ドイツ理論︶の適用になる。共同体法 は、国内憲法に反することもあるが、その抵抗を阻止するために、司法裁判所は、加盟国の共通伝統︵寒&筐o霧 8霧簿暮δ謹お箒ω8鷺箏綴器9働霞簿留鷲ぎ息篤︵ご嵩泳ρ一〇ぎ﹂暮①導簿δ霞巴Φ類鋤δα①一品のω亀ω3幾叶︶や加盟国 の人権に関する国際文書︵営馨毎密①馨ω嘗富き&o葛舞器一簿瀞霞図傷﹃o禅留一、ぎ奪簿ρ○○導霧鉱9窪8℃曾馨Φ αΦのU8騨号H.頃oヨ旨ρに営鉱一鶏腿”20算鱒o 。蓉<。一〇胡︸菊暮葺爲忌o。一零P国きRO魯<①蓉焦○漢留 国、98嵩甘ぎごお︶U臥器舅o等︶に着想を得て、共同体構造の限界で、適用してそれ自体が基本的権利の尊重を 確保することを指摘する。裁判所は、法源の領域で、こうした変更を先行させながら、諸国を拘束する協約規定 ︵&88憲窪8冨馨δ寒毘Φ︶が、共同体法の一般原則になるとし、自由な交通に関し、判例を展開し、共同体が、 ヨ!ロッパ人権協約︵Oo髪窪鳳窪窪8富窪昌Φ留の留回.=o簿導o︶を固執することを目指すというのである。 ③第二次法源︵ωo漢8ω零8疑鉱審ω︶第二次法源は、司法裁判所の判例︵一霞齢資&窪8︶であるが、判例は、 つぎのようなことに作用されるであろう。イ制度法源︵8霞8巴霧鉱9賦鶏⇒亀窃︶内部秩序の規制は、組織的カ テゴリであり、制度機能を確保する。一定の事項は、条約の規定するところである。制度内合意︵88鼠ωぎ審マ 3呂ε餓○馨亀ω︶は、その問の作業関係に基づぎ、かつ条約の規定を明確にして、さらに補充する。議会︵︾ωω①露ぴ囲曾︶ は、これについては好意的である。理事会︵Oo霧亀︶内部の満場一致の票決又は議会に対する委員会︵9き菖坤駐霧︶ のプ冒グラムの提示のような憲法慣習︵029露88誘戯9賦o毒亀窃︶の存在を認めることも可能のようである。ル クサソブールの取極め︵鋤霧簿αQのき①講︶は、これに与って力がある。冒特殊文書︵働9窃ω鼠αq窪R芭これは、理事会 東洋法学 三二七
白ー樗ッパ共同体法 三二八 とヨーpッパ会議︵Oo器亀窪8富窪︶の発する宣書︵島良巽蝕o霧︶、決議︵み8一暮δ⇒︶やプ・グラム︵鷺轟建謹簿8︶ であり、強制力︵拘束力︶がなく、宣言的又は計画的価値しかない。しかし時には、規範の級位で、登記し、かつ 照合される価値を手にすることもある。例えば、居住の自由に関する理事会の一般プpグラムは、CEE条約や適用 指令の規定の中に挿入されている。ハ補充法源︵ω○棊8ωω8覧卿貯①︶国際法︵補充法制︶は、つぎのように共同体 に適用される。a国際法の一般原則のためと、b司法裁判所は、海洋漁業のことで共同体の権限を決定するために、 国際法規︵暦擢一8留魯O答ぎ竃導蝕畠巴︶への返還を行う︵置甘鰹9︸鶏ρ濁鍔簿段︶。共同体の国際的法人格等 は、共同体が国際法規に従うことを緩和する。c司法裁判所は、国内の法律行為の内容の適法性を重視しなければ、 確認もしない。構成国の国内法に共通する共通一般原則︵鷲ぎo管窃αqひ箒籟琵8簿露毒ω︶以外に国内法︵驚○答 猛ぎ慧一︶ への反致の事案がある。例えば、契約責任が国家の領土に、国内の法律人格を拡張する国内法律によって 規制されていた場合、その共同体の契約責任が例になる。 ⑧ 共同体法の法源の加盟国内での実質 共同体法の法源は、加盟国内では、国際法規であり、国際法の法源であろうが、とくに加盟国に処分として行われ たものも、法規化されることにもなり、加盟国内の個人・企業には、法規又は処分になることもあろう。しかし加盟 国内の個人・企業に直接あてられたものは、法規化される可能性のないこともなく、又依然として処分であろうことも ある。その実質は、国際合意・国際法規又は国際処分であろうが、国内法にアンティグラシ温ン︵混合︶される場合 ︵4︶ は、その法規又は処分は、 一体、何んであろうか等の問題があろう。
①原始法源原始法源は、基本的法源であり、その名称を問わず共同体にとっては、いわぱ共同体憲法であろ う。しかし加盟国の被行政主体にとっては、国内憲法としての認識や理解はなく、むしろ、いわゆる条約として認識 ・理解されているであろう。又加盟国にとっては、原始法源は、とくに、右に見たように、加盟国相互によって締結 される他の条約については、条約の適用、内容等が規制され、加盟国と第三国との間の条約︵国際間合意︶は、以前の 協定について、権利の主張、異議申立等ができず、以後の協定の義務は、共同体条約と矛盾しない内容でなければな らない等の規制をうけるであろう。結局、原始法源は、被行政主体にとっては、直接的でなく、加盟国にとっては、 その性質のゆえに、最高法規的であろう︵磯鋤黙︶。しかし万一、個人・企業が名宛人であれば、ただの条約の意味もな いであろう。 ② 規律 規律は、その定立組織機関を間わなければ実質的には、主として一般・抽象的定めであり、効力的に は、国内法律的存在であるといえよう。したがって加盟国の組織・機関をも、拘束し又その行政主体も拘束する。 国内規範の参加の必要がない︵幟騰靴か嫡鰍駐触砒伽泌腰繍3が、加盟国は、国内適用の方法を自由にできるから、立法化 ︵鰍蝉灘伽行︶の余地も、考えられる︵撰勘輔旅獄が の︶。又公布は、共同体公報によるようであるが、この意味では、さらに、法 律的であるといえよう。なお基礎規律は、執行規律の基準であり、執行規律を拘束するようであるが、これは、注意 すべぎであろう。しかし両者は、国内ではその差異を維持でぎるかどうか疑わしいであろう。 ③指令指令は、処分的である。その受理国つまりその宛名国を拘束し、通告されるが、その内容は、目的しか 定められていないので、指令の形式や方法は加盟国機関に委ねられ、実際には、国内規範文書が必要であるというか
東洋法学 三二九
ヨー浮ッパ共同体法 三三〇 ら、立法化の可能性があるであろう。この意味では、形式を問わず成文的であるといえるが、さらに共同体公報に公 表されることを加えれば、規律に準じる法源であるといえよう。これ︵趾刻に︶によって、内容が明確にされるから、 加盟国は、内容の選択の余地が少くなっているという。加盟国の特殊事情を配慮するものであるとされているから、 成文化の傾向に、さして作用しないであろうが、目的は達成されやすいであろう。むしろ成文化の可能性によって国 内での国内規範をアソティグラーションする意味で、規律以上の意味をもつかもしれないのではなかろうか。 ④決定決定は、処分的である。通達されるから、文書による処分であろう。国内行政法学的には、これ自体 は、法源になりがたいであろうが、依然として国際法の法源として考られるかもしれない。 ⑤ 勧告・見解 勧告・見解は、国内行政法学的には、行政指導の方法でもある。そうであるとすれぽ、とくにわ ︵5︶ が国の方法の行政指導のおかしさが考えられよう。見解は、アング惚・サクソン法系では、とくに法源のように考え られているようであり、重視することは、許されよう。 ⑥ 法の一般原則 法の一般原則は、国際法学では、一般的に認められている法源であるといえよう。とくにその 内容が問題のようである。共同体法の法源は、ヨー泣ッパ共同体法が国際団体であるヨー導ッパ共同体という国際団 体の法であるとすれば、容易に、法の一般原則は、そうした国際法の法源であるといえよう。この意味では加盟国で も、法源であるといえよう。しかしその内容が、国内的か国際的かによってニュアソスがあろう。 ⑦第二次法源・判例ここでの判例は、共同体司法裁判所の判例であることには注意すべきであろう。法系によ っては、判例の国内法源としての比重は、国や法系によって異るが、共同体には司法裁判所︵膿顯糠配行︶があり、右の
法源は、とくにこの裁判所によって解釈し適用されるから、 ︵6︶︵7︶ としての活躍は、期待されるであろう。 共同体法の欠鉄又は不明の場合は、とくに判例法の法源 (2)(1) 以下︸、90鋤98Poやo鉾うo 。謡け9による。なお人によって法源の種類、法規の各称等が異るが以下本書に従う。 冷 誉 漣 闘 詮謡藤 O丙O︾ 忌o一のδ類αqゆ昌曾巴 嘆①OO露3拶嵩α拶鉱O昌 αΦ巳砥O雛一口く鑓綴①賭Oω 鋤蕊ω 鑓餌爆部︾鐸8鉱蒜曾OO⇒の蝕一 菊O導Φ 勘αq一〇導Φ暮ω 山騨ΦO鉱く①の α伽o一蝕○⇔ω 穫OOO暴き餌⇒幽餌鉱O嵩o qのけ鋤<一ω OO蹴ωの譲簿OO臼簿謎ω○β (4)(3) (5) ℃ご ”密巷添窪Fい窃筥嘗鼠℃窃αq伽募鋸餐身警o答α磐の寅甘瀞鷲琶窪8呂昆鼠ω窪蝕くP一翫令参照 ここでは、法源の加盟国内における効力が問題である。法源は、あくまで、国際法の法源であるが、国内法学とくに行政法 学的に接近しなければならない。大木・前掲論文では、規律制定権が重視されているが、これは超国家主義の後退ではない とされている。しかし、国内法とくに公法学的にいえば、法源は、国際法のそれであり、国内効力的には公法的であるとい えるであろう。なお行政法学では、国際条約が法源であるというのは、被行政主体にそれが直接効力がある場合に限ってい るようである︵田中・前掲書五八︶。 拙稿﹁返戻への一考察﹂東洋法学三ー∬・参照、行政指導のおかしさについては、例えば、医療法の医療計画︵三〇の三以 下︶に従わない病院・診療所には、保険医の指定等︵健保四三の二以下︶を都・道・府・県知事がしないことを例として
東洋法学
一⋮二(7)(6) 響ー鴇ッパ並ハ同体峰広 一二一二二 あげることがでぎる。それは、医療計画の違反の罰則がないからである︵朝日新聞昭六二・九・二一︶。 拙稿﹁比較行政法﹂七四以下・参照。 以上国際法に関しては、主として田畑茂二郎﹁国際法﹂八五以下、高野雄一﹁国際組罪法﹂四九九以下等にょる。 三 共同体法の加盟国における効力の維持の方法 ω 共同体法の加盟国における効力の維持の方法 これは、とくに立法的方法と解釈・適用の方法に、分けて考察 することが便利であろう。それは、立法とくに解釈・適用も、法的生活や法解釈学︵法学︶でも、重要な部分であ り、実際的であるからであるが、国内法外の直接効力にも触れよう。又解釈・適用の方法には、先決問題を加える。 ①立法的方法条約が締結され、かつ批准されると、各加盟国は、その主権の一部を関係事項について、完全に は保持しないであろう。しかし条約は、加盟国内の関係法規の存在を前提とし、一定の事項については、共同体︵法︶ の管轄を認めず、加えて、国家主権を尊重し、その国内立法権能を認めていることもある。したがって具体的又は個 別的には、両者の問に立法的抵触が考えられる。この場合、とくにつぎのような場合があろうが分説すればつぎのよ うである。 ⑥後に制定された共同体法が、さきに制定されている国内法と両立しない場合 この場合は﹁共同体法は、関係 国内法を破る﹂という原則が妥当する。それは、共同体法は、加盟国内の関係規法に優位する国際法規であり、とく に規律は、同時に国内法規になるが、共同体法が加盟国の憲法に違反する場合については、条約は、何等の規定もな
い。共同体法は、立法的にも、すくなくとも、憲法を除き、その国内法を破ることができるとされている。 ㈲後に制定された関係国内法がさきに制定されている共同体法と両立しない場合 この場合には、 ﹁後の関係国 内法は、先に制定されている共同体法を破る﹂原則は、当然には妥当しない。このときは、なお共同体法は共同体に とっては、法であるが、共同体法に違反する国内法の制定・立法は、条約等の国際合意を侵害することにもなる。委 員会︵OO導鼠鐘窪︶は、加盟国の意見を徴し、理由をつけた見解を示し、若しその加盟国が一定の期間内に、この 見解に従わなければ、司法裁判所に出訴し、その加盟国の責任を追求する︵社ハ︶。解釈的であるが又加盟国内でその加 盟国の被行政主体が共同体法違反の関係法規に従ってー本当は違反であるがー共同体法違反でないとするとぎは、加 盟国裁判所の判事は、共同体法に違反する国内法規の遵守を要しないとする規定の有無を国内法規に求め、そうした規 定のないときは、その手続を停止し、つぎに、条約の規定からこの原則を導くことができるかどうかの解釈を共同体 ︵王︶ の司法裁判所の先決問題︵晦︶の手続に委ねる︵慕協P︶こともできる。 ② 解釈・適用の方法 これは、原始法源の直接効力、派生法源の直接効力と国内法外の直接効力︵購舳轍嚇靴蹴ゼ寵朔︶ に分けてみることにする。その前に、右のような解釈方法があることは、いうまでもない。 ⑥ 原始法源の直接効力 共同体の司法裁判所は、く弩○①&簿い8ω︵翫駄肥年︶で、共同体法︵瞭勘滞激︶の加盟国 内での直接効力と条約とを関係づける判断を示す︵鱗繍勧襯齪撚ガ徳巌ガ醐鰍瞭魏鷲概敬礁棚舶物︶。この事件が原始法源の解釈・ 適用についてのはじめての判断であるが、それ以来、裁判所は、これ︵嚥繊驕力︶をしなかった︵卜捷燗獺駒鰻遍艶胆噛蝉醐噺誌鞭P 額びを︶が、ω巴鵬呂︵叡山黙晦︶から、これを行う。ここでは、共同体とその構成国の間の限界をこえ、かつ評価につい
東洋法学
辱 三三三
ヨ⋮βッ。ハ共同体法 三三四 ての何らの裁量の余地もなく又は取るに足りない裁量権をも委ねないものであるすべての場合︵醐︶にせよ、 一定 ︵鮎b魂肝㌍ゴか爵斜軟ん輩っルだ芳毒︷病し条文の規定が上記の基準の適用に直接効力を与えている。 ㈲ 派生法源の直接効力 直接効力は、はじめからCEE条約第一八九条の適用で規律に認められているが、その 性質や作用を理由に、国内裁判権は、保護する義務があることによって直接効力を生み、かつ個人に権利を与える傾 向がある︵か論襲窪︶. これは、第一八九条を引用した本文通りの適用であったが、ベルギー行政裁判所︵9漢亀α、蝉暮レ塾伽%雌酌潮︶が 糾問し、裁判所︵嗣鰍か粟︶が、加盟国に宛てた決定に直接効力を拡大し︵卜砕弛顕瞭勲賄宍︶、かつそれを指令にも拡張した ︵か4枇研○醇卜一一︶。なおこれ︵糊︶には、原始法源に適用した基準を、派生法源の行為に置換えてもいたのであるともいえ る。 こうした判例に、確実なことは、直接効力が見られることである。それは、その指令は、直接効力を引用したCE ヤ ヤ ヤ ヤ ヤ ヤ E条約の規定の適用しかしなかったからであるが、裁判所は、直接効力の拡大を、個別的に発された一定の指令で、確 認し︵降敗元諮聯匿萌︶、裁判所は、指令は、加盟国に提供された期目満了前には、個人が当該国に反対して援用する ことができない︵翫嫉暗月︶ことをも明白にした. 裁判所は、共同体が締結した国際合意にまで接直効力を拡張した︵距軌薩蘇翫萌︶が、個人に発された決定は、つね に直接効力があるものとみなされている。 ⑥ 国内法︵簿○津Φ欝9需︶外の直接効力 裁判所は、私的内規︵吋甜富露①簿駐9箕一み窃︶に、直接効力を拡大
することを認容した︵一蔵弍粥箋、零晦薩耀者内規、鰯航配駄年賜講脇働∪。,︶。 ③先決問題︵名窃賦書箕ひ甘鼠息亀霧︶CECA条約第四一条とくに第一七七条は、裁判所は、共同体法の正文 の解釈と派生法の効力︵<毘&織︶の評価に関して、先決的︵鱗権︶に又は国内裁判官の要請に応じて、これを裁断す る権限がある、とするが、これはp!マ条約によって拡大される。CECA条約では、裁判所は、命令組織の議決 ︵獄浮①鵠鉱o巳の効力に関する裁判権限をももつ。CEE条約第一七七条は、さらにこの権限を拡大する。イ条約 の解釈とp効力の評価と派生法の行為の解釈、とハ理事会の組織法規︵ω瞥簿霧紆ω○お磐δ簿霧︶の解釈に拡張す る。そして裁判所は、派生法の行為のリストに、共同体の締結した合意︵鱒80鼠ω︶をも追加する。 先決判決は、つぎの二作用がある。&取消救済︵誘8霞ω窪餌蔭巳蝕舅、派生法の行為の効力に関する︶の補完 とb国内管轄又は執行組織︵oお欝霧①鳳象段︶の個々別々の解釈を回避しながら、共同体法︵費○綜88饗§窪鼠お︶ の統一性を確保することである︵フランスでは、国際合意を判事の請求に基づいて解釈する者は、外務大臣である︶。 訴の当事者は、先決移送を示唆することができる。しかし、まだその管轄が裁判所に繋属する効力しか生じない。 ㈲ 第一七七条は、二個の管轄を区別する。先決問題が提起されても、その管轄︵媚︶が終審で決着しないので移送 は、単純に任意的である。それは、訴がまだ国内局面で続けられているからである。先決間題がなお終審管轄︵の裁 判所の︶面前に提起されると、国内救済︵手段︶をつくした後は、移送は、義務的になる。 ⑥ 困難な解釈を誘わない︽明白な行為︾ ︵8滋2鉱冨︶に直面しても第二次的移送の間題も義務的である。必要 移送の支持者︵当事者︶は、第一七七条の文面や、管轄︵裁判所︶が規定︵裁判所の解釈を回避するためではない︶
東洋法学 三三五
ヨー鴇ッパ共同体法 三三六 を明々白々だとみなす危険を利用する︵蜘鋤糊粥謹鎗鰐①骸行︶。反対に、解釈の必要のない場合、裁判所に出訴しないン﹂ とや先決移送が国内秩序の中に、共同体法の適用を遅らせる遷延の手段になるはずがないことが示されている。しか し、裁判所は、その弁論をも許している︵翫坐鱗︶。 共同体裁判所は、第一七七条の意味に、管轄の定義を下す。これは、日常化された管轄でなければならず、裁判所 は、裁断者︵裁判官︶から発する移送を受理せず、別に移送の決定が控訴又は破殿で争う場合は、その決定を延期す る。 裁判所は、国内管轄︵塑の共働者であり、提示された問題を誤る場合、これを正すが、そのままその存続を求め ず、訴訟で結論する措置を国内判事に委ねながら、抽象的な決定︵判断︶を下す。裁判所は、共同体法に比べて執行 規範︵Z震導8︶を包含する国内規範︵砒︶の効力を決定することを差控える。 もし裁判所が行為の無効を言渡しても、その効力の評価は、必ずしも無効にならない。その判決は、判断された訴 訟物についての相対的権威︵器8馨ひ︶を有し、国内判事は、無効の規定を訴訟法規︵手続︶の中から遠ざける。 共同体法の規定の解釈が行われた判決の権威は、学説を二分し、裁判所自体を試めすのであろうが、この解釈され た訴訟物についての絶対的権威が、右の判断された訴訟物についての相対的権威より重要である。将来は、国内判事 は、行われた解釈を参照し、裁判所は、同じ点に関して他の事件の中で以前に与えた解釈を行って送ることになる。 しかし、裁判所は、共同体の法律主文の展開の働きにおいては、その解釈の変更の留保を理解している。 今後、判事は、もはや政府の解釈に従わず決定される終審管轄しか待ちかまえることができないから、先決移送
は、裁判所とすべての国内管轄︵裁判所︶との間の共働構造を創り、その上、ヨー・ッパ司法権︵8奪o狩冒島鼠巴お 窪δ冨窪︶を創設する。 解釈︵適用︶にかこつけて司法裁判所は、共同体の措置の法律的性質について表明し、国内判事がこれを適用でき ることのために、一定の条件の下に、方針を確定する。裁判所は、その上に、その適用ができることと、反対方向の 国内規範︵8歴旨窃︶のすべての上に優位を結びつけた。こうした判例は、共同体法の統一性と優位を結合させるか ︵2︶ ら、構造的局面がある。 働その続論その続論という言葉があるかどうかは、不明であるが、とくにつぎのようなことを示す必要がある と思われる。それは、とくに右の﹁加盟国における共同体法の効力の維持の方法﹂は、共同体側に立ったものであ り、加盟国ないし非加盟国の側のものではなく、われわれは、むしろ後者における効力等に、とくに関心があり、﹁結﹂ に就きたいからでもある。しかし﹁続論﹂という意味では、右の方法によって、多分に規定され、右の方法にょる意 味では、﹁補論﹂というべきかもしれない。さて、そのつぎのようなことは以下のことである。 ①立法的方法これについては、とくにつぎのようなことがいえよう。右のように、共同体法と加盟国内法を同 位法として、それぞれの制定・立法の時点で、その優劣を決することは、優れているかもしれないが、とくに共同体 法がその加盟国内憲法と両立しない場合︵徽︶は別にして、各時点を問わず共同体法は、国内法に優位するであろう。 それは、共同体法の基礎は、その原始法源にあり、その派生法源は、その原始法源と同様に、国際合意に基づく国際 法規又は国際処分であるからであろう︵億勧勲等︶。共同体法がその国内憲法に違反する場合は、この違反は、右のよう
東洋法学
三三七ヨー胃ヅパ共同体法 三三八 に、共同体法とその国内法の両立しない場合の共同体側の法的方法i以上の外政的問題として国際ー外政的である が、法ないし外政の分野に置かれるであろう。又とくに指令等の立法化されたものは、法律化されれば、その国内法 との間には、 ﹁後法は、前法を廃する﹂原則は、妥当し、行政立法化されても、国際合意に基づくことを理由に共同 体法の優位は、原則として維持できようと考えられる。 ② 解釈・適用の方法 ここでは、何をおいても、まず直接効力︵無9&冨9︶についてはつぎのような前提があ ることを示さなければならない。 ﹁直接効力﹂は、直接適用の可能性︵8冨8び葭ぷ鼠誘9Φ︶に対する用語であり、 直接効力は、国内管轄︵裁判所に対しても行使でぎる個人に配慮して創造された共同体法の規範︵の効力︶︶の間題で ある。これに対して直接適用の可能性は、共同体法の規範が国内秩序に混合し、かついかなる国内補充規範にもよら なくても適用できるということである。両者の区別は、直接効力を与えられた規範︵趾︶が判事を除いて、必ずしも直 接、適用されず、かつ、立法又は執行の権力からも国内補充行為・文書︵鋤9霧︶を求めない場合、直接・適用できる 規範︵胴︶が直接効力を与えられることを予想させることであり、又直接効力は、共同体法の排他的観念︵p&9 ︵3︶ 霞9器貯①︶ではない。これによれば、ー両者の差異は、分るがー直接効力は、個人に対して配慮した意味では、規律、 決定や勧告・見解︵灘灘︶からする規範にみられるが、それ以外の原始法源や指令︵漸灘︶、法の一般原則・判例︵淋轍︶か ら由来し、かつ適用できる規範︵の効力︶である。これに対し、直接適用の可能性は、共同体法の規範が加盟国内の 法秩序に混在し︵顯蝉蹴親然旅泌る の︶、それだけで、適用ができる状態である。とくに裁判官︵咽内﹀を除いて、右のように、 まず、直接・効力のある規範が、叢だ適用されず、しかも、立法又は執行の権力から孤立し、その国内的な補充行為