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翻訳 : 中国民事訴訟における専門家輔助人制度の問題点と改善策

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名経法学 第38 号(2017 年 ) 翻   訳

榊 張 郵

嘉 瑞 継

明 輝 好

︵ 著 ︶ ︵ 訳 ︶ ︵ 監 訳 ︶ 要 旨 中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 大 制 度 は 、 訴 訟 モ デ ル を 職 権 主 義 か ら 当 事 者 主 義 へ と 転 換 す る に あ た っ て 新 た に 創 設 さ れ た 制 度 の 一 つ で あ り 、 当 事 者 の 訴 訟 能 力 を 強 化 し 、 裁 判 所 が 事 件 を よ り 正 確 に 審 理 す る こ と を 促 進 す る 機 能 を 発 揮 す る も の で あ る 。 他 方 、 当 該 制 度 に は 、 専 門 家 輔 助 人 の 位 置 づ け の 不 明 確 さ 、 専 門 家 輔 助 大 に よ る 意 見 の 位 置   邦

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づ け と 効 力 の 不 明 確 さ 、 専 門 家 輔 助 人 に 関 す る 資 格 審 査 手 続 の 欠 如 、 等 の 問 題 が 存 在 し 、 新 た な 法 改 正 に よ っ て 補 完   邦 さ れ る 必 要 が あ る 。 一  専 門 家 輔 助 人 制 度 の 沿 革 中 国 民 事 訴 訟 に お け る ﹁ 専 門 家 輔 助 人 ﹂ と は 、 民 事 訴 訟 法 七 九 条 に 規 定 さ れ る ﹁ 専 門 知 識 を 有 す る 者 ﹂ に 対 す る 理 論 上 の 定 義 で あ り 、 法 文 上 の 用 語 で は な い 。 専 門 家 輔 助 人 が 訴 訟 に 介 入 す る と い う モ デ ル は 、 英 米 法 に お け る 専 門 家 証 人 ︵ e x p e r t  w it n e s s ︶ を 原 型 と し て 新 た に 創 設 さ れ た も の で あ り 、 専 門 家 を 介 し て 事 件 を 審 理 す る た め の 方 法 の 一 つ に 位 置 づ け ら れ る 。 1  専 門 家 輔 助 人 制 度 の 創 出 二 〇 〇 一 年 以 前 に お い て 、 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 的 問 題 を 確 認 す る た め に 主 に 用 い ら れ て い た の は 、 鑑 定 制 度 で あ る 。 鑑 定 人 は 通 常 、 裁 判 所 に よ っ て 指 定 ま た は 委 託 さ れ 、 ﹁ 裁 判 官 の 助 手 ﹂ な い し ﹁ 裁 判 官 役 の 専 門 家 ﹂ と み な さ れ る 。 ま た 、 鑑 定 意 見 は 鑑 定 人 が 法 的 手 続 に 則 っ て 専 門 知 識 を 根 拠 に 得 ら れ た 結 論 で あ り 、 裁 判 官 お よ び 当 事 者 は 専 門 知 識 を 有 し な い た め 、 鑑 定 意 見 に 対 し て 実 質 的 な 審 査 、 鑑 定 人 に 対 し て 尋 問 を 行 う こ と が 困 難 で あ る 。 実 務 上 、 裁 判 官 が 鑑 定 意 見 の 通 り に 事 実 を 認 定 す る こ と は 一 般 的 で あ り 、 鑑 定 人 が 出 廷 し て 陳 述 ま た は 尋 問 を 受 け る こ と は ほ と ん ど 必 要 と さ れ て い な か っ た 。 当 時 の 鑑 定 制 度 は 、 職 権 主 義 と い う 訴 訟 モ デ ル の 要 請 と 合 致 す る も の で あ っ た 。 し か し 、

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 郵[張 ・ 榊 原D 二 〇 世 紀 後 半 以 降 に お け る 、 中 国 民 事 裁 判 に 関 す る 司 法 改 革 の 推 進 に 伴 い 、 従 来 の 職 権 主 義 は 変 化 し つ つ 、 当 事 者 主 義 の 要 素 も 浸 透 し 始 め た 。 そ こ で 特 徴 的 な の は 、 裁 判 所 に よ る 積 極 的 な 証 拠 調 べ か ら 当 事 者 の 証 拠 提 出 へ の 転 換 、 手 続 的 正 義 を 追 求 す る 訴 訟 観 の 重 視 、 と い っ た 変 化 で あ る 。 こ の よ う な 変 化 を 背 景 に 、 従 来 的 な 鑑 定 制 度 も 新 た な 問 題 に 直 面 し 、 鑑 定 意 見 に 焦 点 が 当 て ら れ た 場 合 の 当 事 者 お よ び そ の 訴 訟 代 理 人 に お け る 専 門 知 識 の 欠 如 と い う 問 題 や 、 誤 判 責 任 を 回 避 す る た め に 裁 判 官 が 鑑 定 意 見 を 盲 目 的 に 採 用 す る 傾 向 が あ る な ど の 問 題 は 鮮 明 に 浮 上 す る こ と と な っ た 。 そ こ で 、 当 事 者 の 尋 問 権 な ど の 訴 訟 能 力 を 強 化 し 、 専 門 知 識 の 欠 如 の 問 題 を 解 決 す る た め 、 最 高 裁 判 所 が ﹁ 民 事 訴 訟 の 証 拠 に 関 す る 若 干 の 規 定 ﹂ ︵ 以 下 、 証 拠 規 定 と 略 称 す る ︶ を 公 布 し 、 司 法 解 釈 の 形 で 設 け た の が 専 門 家 輔 助 大 制 度 で あ る 。 証 拠 規 定 六 一 条 で は 、 ﹁ 当 事 者 は 、 裁 判 所 に 対 し 、 一 乃 至 二 名 の 専 門 知 識 を 有 す る 者 が 出 廷 し 、 事 件 の 専 門 的 問 題 に つ い て 説 明 す る よ う に 申 請 す る こ と が で き る 。 裁 判 所 が 当 事 者 の 申 請 を 許 可 す る と き 、 関 連 費 用 は 申 請 を 提 出 し た 当 事 者 が 負 担 す る 。 二 項 、 裁 判 所 と 当 事 者 は 、 出 廷 す る 専 門 知 識 を 有 す る 者 に 対 し て 尋 問 を 行 う こ と が で き る 。 三 項 、 裁 判 所 の 許 可 を も っ て 、 両 当 事 者 が そ れ ぞ れ 申 請 し た 専 門 知 識 を 有 す る 者 は 、 事 件 に 関 す る 問 題 に つ い て 互 い に 対 質 す る こ と が で き る 。 四 項 、 専 門 知 識 を 有 す る 者 は 、 鑑 定 人 に 対 し て 尋 問 を 行 う こ と が で き る ﹂ こ と が 規 定 さ れ て い る 。 上 記 規 定 に よ れ ば 、 専 門 家 輔 助 大 は 、 当 事 者 の 申 請 に 基 づ き 裁 判 所 が こ れ を 許 可 し た 場 合 に 訴 訟 に 参 加 す る こ と が で き 、 ま た 、 訴 訟 に お い て は 、 裁 判 所 と 当 事 者 の 尋 問 を 受 け 、 相 手 方 当 事 者 の 申 請 し た 専 門 家 輔 助 大 と 対 質 し 、 鑑 定 人 に 尋 問 を 行 う と い う 機 能 を 果 た す こ と が で き る こ と と な る 。 し か し 、 専 門 家 輔 助 大 は ど の よ う な 資 格 を 有 す べ き か 、 裁 判 所 は 資 格 審 査 を 行 う べ き か 、 専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 上 の 位 置 づ け は ど う な る の か 、 専 門 家 輔 助 大 は ど の 段 階 に 訴 訟   四

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を 参 加 で き る の か 、 ま た 、 専 門 家 輔 助 人 に よ る 意 見 の 位 置 づ け と 効 力 は ど う な る の か 、 と い っ た 問 題 に 関 し て 詳 細 な   卯 規 定 が な い た め 、 実 務 に お い て は 、 そ の 適 用 状 況 が 非 常 に 混 乱 し て い る 。 す な わ ち 、 専 門 家 輔 助 人 を 証 人 と し て 扱 い 、 専 門 家 輔 助 人 が 専 門 知 識 を 有 す る 証 人 、 つ ま り ﹁ 専 門 家 証 人 ﹂ で あ る た め 、 証 人 に 準 ず る 手 続 き を 適 用 す る 裁 判 所 も あ れ ば 、 専 門 家 輔 助 人 を ﹁ 当 事 者 の 助 手 ﹂ と し て 扱 い 、 当 事 者 を 助 け る た め に 専 門 的 問 題 に つ い て 陳 述 と 弁 論 を 行 う 者 と し て 、 当 事 者 に 関 係 す る 規 定 を 適 用 す る 裁 判 所 も あ る 。 さ ら に は 、 形 式 上 、 専 門 家 輔 助 人 が 当 事 者 の 申 請 に よ っ て 訴 訟 に 参 加 し て い る も の の 、 実 質 上 、 裁 判 所 の 判 断 能 力 を 輔 助 す る た め に 鑑 定 意 見 に 対 す る 証 拠 調 べ 、 専 門 的 問 題 に 対 す る 審 査 判 断 を 行 う 点 に 注 目 し 、 専 門 家 輔 助 人 を 英 米 法 の ﹁ 法 廷 の 友 ﹁ A  fr ie 乱 O コ he 8 耳 巳 ﹂ と し て 扱 う 裁 判 所 も あ れ ば 、 専 門 家 輔 助 人 が 各 外 国 法 に お け る 諸 々 の 訴 訟 参 加 専 門 家 ら と 異 な る 中 国 法 に お け る 新 た な 訴 訟 参 加 人 で あ り 、 独 立 の 訴 訟 上 の 地 位 を 有 す べ き で あ る と 考 え ら れ る た め 、 今 後 の 新 た な 立 法 に よ っ て 補 完 さ れ る 必 要 が あ る と す る 裁 判 所 も あ る 。 2  専 門 家 輔 助 人 に 関 す る 基 本 法 の 規 定 上 記 の 証 拠 規 定 は あ く ま で 司 法 解 釈 で あ り 、 法 の 優 先 順 位 と し て 基 本 法 ︵ 法 律 ︶ に 劣 後 す る 。 確 か に 、 証 拠 規 定 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 規 定 は 民 事 訴 訟 法 と は 抵 触 す る も の で は な い が 、 制 度 と し て 新 た な に 創 造 さ れ た も の で あ る た め 、 基 本 法 に よ っ て 正 式 に 確 認 さ れ る 必 要 が あ っ た 。 そ こ で 、 二 〇 匸 一 年 に 実 施 さ れ た 第 二 回 目 の 民 事 訴 訟 法 改 正 に 際 し て 、 条 文 が 増 設 さ れ 、 専 門 家 輔 助 人 制 度 に 対 す る 基 本 法 上 の 確 認 が 行 わ れ た 。 そ の 結 果 、 今 日 で は 、 民 事 訴 訟 法 七 九 条 に お い て 、 ﹁ 当 事 者 は 、 裁 判 所 に 対 し 、 専 門 知 識 を 有 す る 者 に 出 廷 を 通 知 し 、 鑑 定 人 が 提 出 し た 鑑 定 意 見

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 郵[張 ・ 榊 原D ま た は 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ る よ う に 申 請 す る こ と が で き る ﹂ こ と が 規 定 さ れ て い る 。 民 事 訴 訟 法 七 九 条 は 、 そ の 規 定 内 容 か ら 見 れ ば 、 証 拠 規 定 六 一 条 と 比 べ て よ り 簡 素 な つ く り に な っ て い る 。 そ の た め 、 民 事 訴 訟 法 の 同 規 定 は 、 実 質 上 、 専 門 家 輔 助 人 制 度 に 新 た な 内 容 を 加 え る も の で は な く 、 単 に 形 式 上 、 専 門 家 輔 助 人 制 度 に 基 本 法 的 な 根 拠 を 提 供 す る の に す ぎ な い 。 前 文 で す で に 触 れ た 専 門 家 輔 助 人 制 度 に 関 す る 諸 問 題 は 解 決 さ れ て い な い 。 も っ と も 、 専 門 家 輔 助 人 が 訴 訟 に 参 加 す る の に 関 わ る 事 項 的 な 範 囲 に つ い て は 、 変 化 が も た ら さ れ て い る 。 す な わ ち 、 証 拠 規 定 に お い て は ﹁ 事 件 の 専 門 的 問 題 に つ い て 説 明 す る ﹂ と さ れ て い た が 、 民 事 訴 訟 法 に お い て は ﹁ 鑑 定 人 が 提 出 し た 鑑 定 意 見 ま た は 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ る ﹂ と さ れ 、 事 項 的 な 範 囲 は よ り 詳 細 化 ・ 明 確 化 さ せ ら れ て い る 。 3  専 門 家 輔 助 大 制 度 の 具 体 化 こ の よ う な 立 法 上 の 不 明 確 さ は 、 実 務 上 に お け る 専 門 家 輔 助 大 に 対 す る 理 解 の 相 違 お よ び 法 適 用 の 不 統 一 を 生 じ さ せ 、 司 法 の 権 威 性 を 損 な い 、 個 別 事 件 の 公 平 審 理 に も 影 響 を 与 え て い る 。 し か し 、 問 題 の 根 源 は 、 専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 上 の 位 置 づ け に 由 来 し て い る と 思 わ れ る 。 以 上 の 問 題 を 背 景 に 、 二 〇 匸 一 年 の 民 事 訴 訟 法 第 二 回 改 正 を 引 き 続 き 、 二 〇 一 五 年 に 施 行 さ れ た ﹁ 民 事 訴 訟 法 の 適 用 に 関 す る 解 釈 ﹂ ︵ 以 下 、 二 〇 一 五 年 民 訴 法 解 釈 ︶ に お い て 、 最 高 裁 判 所 は 、 こ の 根 源 的 な 問 題 を 解 決 し よ う と し て い る 。 す な わ ち 、 二 〇 一 五 年 民 訴 法 解 釈 匸 一 二 条 で は 、 ﹁ 当 事 者 は 、 民 事 訴 訟 法 七 九 条 に 基 づ き 、 挙 証 期 限 満 了 前 に 一 乃 至 二 名 の 専 門 知 識 を 有 す る 者 が 出 廷 し 、 当 事 者 を 代 表 し て 鑑 定 意 見 に   57

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つ い て 質 問 し 、 ま た は 事 件 の 事 実 に 関 す る 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ る よ う に 申 請 す る こ と が で き る 。 二 項 、 専  52 門 知 識 を 有 す る 者 が 法 廷 で 専 門 的 問 題 に つ い て 述 べ た 意 見 は 、 当 事 者 の 陳 述 と み な す 。 三 項 、 裁 判 所 が 当 事 者 の 申 請 を 許 可 す る と き 、 関 係 費 用 は 申 請 を 提 出 し た 当 事 者 が 負 担 す る ﹂ と い う 内 容 の 規 定 が 付 け 加 え ら れ て い る 。 ま た 、 一 言 二 条 で は 、 ﹁ 裁 判 所 は 、 出 廷 す る 専 門 知 識 を 有 す る 者 に 対 し て 尋 問 を 行 う こ と が で き る 。 裁 判 所 の 許 可 を も っ て 、 当 事 者 は 、 出 廷 す る 専 門 知 識 を 有 す る 者 に 対 し て 尋 問 を 行 う こ と が で き 、 両 当 事 者 が そ れ ぞ れ 申 請 し た 専 門 知 識 を 有 す る 者 は 、 事 件 に 関 す る 問 題 に つ い て 互 い に 対 質 す る こ と が で き る 。 二 項 、 専 門 知 識 を 有 す る 者 は 専 門 的 問 題 以 外 の 法 廷 審 理 活 動 に 参 与 し て は な ら な い ﹂ と い う 内 容 の 規 定 が 付 け 加 え ら れ て い る 。 以 上 を 踏 ま え て 、 中 国 式 の 専 門 家 輔 助 人 制 度 は 、 二 〇 〇 一 年 の 証 拠 規 定 六 一 条 に よ る 創 出 、 二 〇 匸 一 年 の 第 二 回 改 正 後 の 民 事 訴 訟 法 七 九 条 に よ る 基 本 法 的 確 認 、 二 〇 一 五 年 の 民 訴 法 解 釈 匸 一 二 、 匸 ご 二 条 に よ る 具 体 化 、 と い っ た プ ロ セ ス を 辿 り な が ら 、 構 築 さ れ る こ と と な っ た 。 二  専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 1  専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 上 の 位 置 づ け に 関 す る 問 題 二 〇 一 五 年 の 民 訴 法 解 釈 匸 一 二 条 に 基 づ き 、 専 門 家 輔 助 大 に よ る 意 見 は ﹁ 当 事 者 の 陳 述 ﹂ と し て 確 認 さ れ た が 、 条 文 上 か ら 専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 上 の 位 置 づ け を 断 定 す る こ と が な お も 困 難 で あ る 。 学 説 上 、 専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 上 の 位 置 づ け に つ い て は 、 主 に 附 属 説 と 独 立 説 と い う 二 つ の 見 解 が あ る 。

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 郵[張 ・ 榊 原D 附 属 説 に よ れ ば 、 専 門 家 輔 助 大 は 当 事 者 に よ っ て 雇 わ れ 、 そ の 役 割 は 当 事 者 を 助 け 、 事 件 の 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ 、 相 手 当 事 者 、 鑑 定 人 お よ び 相 手 当 事 者 が 雇 っ た 専 門 家 輔 助 大 に 対 し て 尋 問 と 弁 論 を 行 い 、 そ の 陳 述 と 述 べ た 意 見 は 当 事 者 の 陳 述 と 意 見 と し て み な さ れ る 。 そ の た め 、 専 門 家 輔 助 大 は 、 本 質 的 に は 、 い わ ば 当 事 者 の 奏 で る ﹁ サ キ ソ フ ォ ン ﹂ に す ぎ ず 、 独 立 的 な 訴 訟 地 位 を 有 し な い こ と な る 。 独 立 説 に よ れ ば 、 専 門 家 輔 助 大 は 当 事 者 に よ っ て 雇 わ れ て い る が 、 訴 訟 に お い て 当 事 者 が 言 え な い こ と を 言 う の み な ら ず 、 終 局 的 に 、 専 門 的 問 題 の 審 査 お よ び 判 断 に お い て 裁 判 官 の 判 断 能 力 を 輔 助 す る 機 能 を 果 た し て い る 。 そ の た め 、 専 門 家 輔 助 大 が 単 な る 当 事 者 の ﹁ サ キ ソ フ ォ ン ﹂ に す ぎ な い と い う の は 、 訴 訟 上 の 実 質 的 な 機 能 と 矛 盾 し て い る 。 ま た 、 専 門 家 輔 助 大 は 、 外 国 法 に お け る 専 門 家 証 人 ︵ e x p e r t  w it n e s s ︶ 、 技 術 顧 問 お よ び 法 廷 の 友 ︵ A  fr ie 乱 O f  t h e c 呂 耳 ︶ と 峻 別 さ れ る 新 た な 訴 訟 参 加 大 と し て 位 置 づ け ら れ る べ き で あ り 、 新 た な 立 法 に よ っ て そ の 独 立 的 な 訴 訟 地 位 、 ま た 相 応 す る 訴 訟 上 の 権 利 義 務 を 明 確 さ せ る こ と が 必 要 で あ る 、 と さ れ る 。 学 説 に お け る 見 解 の 対 立 状 況 と 同 様 に 、 裁 判 所 に お い て も 見 解 が 分 か れ て お り 、 実 務 上 の 混 乱 が 生 じ て い る 。 よ り 具 体 的 に は 、 専 門 家 輔 助 大 は 訴 訟 資 料 を 獲 得 す る 権 利 を 有 す べ き か 、 す べ て の 法 定 審 理 活 動 に 参 加 す る こ と は 可 能 で あ る の か 、 出 廷 す る と き は ど の 席 に 座 る の か な ど の 点 て 見 解 が 分 か れ て お り 、 そ の 結 果 、 あ る 法 廷 審 理 に お い て 、 専 門 家 輔 助 大 は 訴 訟 代 理 人 の 横 に 座 っ た 際 に 、 相 手 方 当 事 者 か ら 厳 重 な 抗 議 が 呈 さ れ 、 法 廷 秩 序 が 大 い に 乱 れ る な ど の 問 題 が 生 じ て い る 。 こ れ ら の 問 題 は 、 事 件 の 審 理 が 正 常 に 行 わ れ る か 否 か に 関 わ り 、 専 門 家 輔 助 大 制 度 の 有 効 的 な 実 施 の 可 否 に も 関 わ っ て い る 。 前 文 で す で に 触 れ た よ う に 、 専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 上 の 位 置 づ け は 制 度 全 体 の 構 築 に 関 係 す る 根 源 的 な 問 題 で   53

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あ り な が ら も 、 そ の 解 決 策 を 、 現 行 法 は い ま だ 見 つ け ら れ て い な い 。 2  専 門 家 輔 助 人 の 資 格 認 定 に 関 す る 問 題 法 律 上 の ﹁ 専 門 知 識 を 有 す る 者 ﹂ を ﹁ 専 門 家 ﹂ と 称 す る 理 由 は 、 訴 訟 参 加 の 目 的 が 当 事 者 と 裁 判 官 を 助 け 、 事 件 の 専 門 的 問 題 を 理 解 さ せ る と い う 点 に あ る 。 し か し 、 現 行 法 の 規 定 に よ れ ば 、 ﹁ 専 門 知 識 を 有 す る 者 ﹂ は 当 事 者 に 雇 わ れ る 者 で あ り 、 関 係 費 用 も 当 事 者 が こ れ を 負 担 し て い る 。 ゆ え に 、 当 事 者 の 申 請 し た 専 門 家 輔 助 大 に 対 し 、 裁 判 所 は そ の 専 門 家 と し て の 資 格 審 査 を 行 う 必 要 が な い 、 と 主 張 す る 見 解 が 見 受 け ら れ る 。 な ぜ な ら 。 専 門 知 識 の 有 無 、 専 門 知 識 の 如 何 、 専 門 家 と し て の 資 格 は す べ て 、 当 事 者 に よ っ て 把 握 さ れ ば 十 分 で あ り 、 訴 訟 参 加 の 立 場 か ら 、 ﹁ 専 門 知 識 を 有 す る 者 ﹂ が 当 事 者 を 輔 助 し て 訴 訟 に 参 加 し て い る た め 、 も し 専 門 知 識 の 不 十 分 、 専 門 家 と し て の 資 格 の 不 確 実 さ な ど の 問 題 に よ っ て 不 利 益 が 生 じ た 場 合 、 そ れ は 雇 い 主 の 当 事 者 の 自 己 責 任 と な る 。 そ の た め 、 専 門 家 輔 助 大 が ど の よ う な 資 格 を 有 す べ き か に つ い て 、 法 律 に お い て は 具 体 的 な 規 定 を 設 け る 必 要 が な い 。 実 際 上 も 、 自 身 に と っ て 不 利 益 に な ら な い よ う に 、 当 事 者 は 、 専 門 知 識 が 豊 富 で 専 門 家 と し て の 資 質 の 高 い ﹁ 専 門 知 識 を 有 す る 者 ﹂ を 探 し 、 雇 っ て い る は ず で あ る 。 し か し 、 私 見 で は 、 前 記 の よ う な 見 解 に と う て い 賛 成 で き な い 。 も し 専 門 家 輔 助 大 に 対 し て 資 格 の 規 制 を 設 け ず 、 裁 判 所 が 資 格 審 査 を 行 わ な い と す る な ら ば 、 当 事 者 が 専 門 家 輔 助 大 を 申 請 す る 権 利 を 濫 用 す る 可 能 性 は 生 じ 、 レ ベ ル の 低 い ひ い て は ニ セ の 専 門 家 を 訴 訟 ま で 持 ち 込 み 、 専 門 的 問 題 に 対 す る 裁 判 官 の 判 断 が 惑 わ さ れ る 危 険 は 生 じ 得 る 。 実 務 上 、 想 定 を 超 え る 混 乱 が 生 じ て い る 。 あ る 裁 判 所 で は 、 高 等 教 育 を 受 け た こ と が あ り 、 一 定 の 学 歴 ま た は 資 格 証 j'4

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 郵[張 ・ 榊 原D 書 を 取 得 し て い る 者 に 限 っ て 、 専 門 家 と し て の 訴 訟 参 加 を 認 め て い る 。 し か し 、 別 の あ る 裁 判 所 で は 、 高 等 教 育 を 受 け た こ と の 有 無 に 拘 ら ず 、 あ る 職 業 に 従 事 し 一 定 の 期 間 を 満 た し て い る 場 合 に 、 相 応 す る 技 能 を 有 す る 専 門 家 と し て の 訴 訟 参 加 を 認 め て い る 。 さ ら に 、 あ る 裁 判 所 で は 、 一 切 の 制 限 を 設 け ず 、 当 事 者 が 申 請 し た 者 で あ る な ら 、 す べ て そ の 専 門 家 と し て の 訴 訟 参 加 を 認 め て い る 。 こ の よ う な 法 適 用 の 混 乱 現 象 は 、 当 事 者 の 訴 訟 上 の 権 利 に 直 接 に 悪 影 響 を 与 え て お り 、 裁 判 官 の 職 権 濫 用 と 司 法 的 腐 敗 を 誘 発 し て い る 。 3  専 門 家 輔 助 人 の 活 動 範 囲 に 関 す る 問 題 専 門 家 輔 助 人 の 活 動 範 囲 は 、 次 の 二 つ の 範 囲 に 及 ぶ べ き で あ る 。 一 つ は 、 時 間 的 ・ 空 間 的 な 範 囲 で あ る 。 も う 一 つ は 、 事 項 的 な 範 囲 で あ る 。 時 間 的 ・ 空 間 的 な 範 囲 に つ い て 、 証 拠 規 定 六 一 条 は ﹁ 専 門 知 識 を 有 す る 者 が 出 廷 ﹂ と 、 民 事 訴 訟 法 七 九 条 は ﹁ 専 門 知 識 を 有 す る 者 に 出 廷 ﹂ と 、 そ し て 民 訴 法 解 釈 匸 ご 二 条 は ﹁ 専 門 知 識 を 有 す る 者 は 専 門 的 問 題 以 外 の 法 廷 審 理 活 動 に 参 与 し て は な ら な い ﹂ と そ れ ぞ れ 規 定 し て い る が 、 こ れ ら の 規 定 内 容 か ら 見 れ ば 、 専 門 家 輔 助 大 が 訴 訟 参 加 で き る 時 間 的 ・ 空 間 的 な 範 囲 は 、 法 廷 審 理 時 ︵ 口 頭 弁 論 期 日 時 ︶ の 法 廷 に 限 定 さ れ て い る 。 す な わ ち 、 専 門 家 輔 助 大 は 、 ﹁ 法 廷 審 理 時 ﹂ 以 外 の 訴 訟 活 動 に 参 加 で き な い の み な ら ず 、 ﹁ 法 廷 審 理 時 ﹂ 以 内 の ﹁ 鑑 定 意 見 ま た は 専 門 的 問 題 ﹂ に 関 係 の な い 他 の 訴 訟 活 動 に も 参 加 で き な い の で あ る 。 こ の よ う な 解 釈 に よ れ ば 、 専 門 家 輔 助 大 に は 証 拠 調 べ の 権 利 が な く 、 法 廷 に お け る 訴 訟 資 料 を 収 集 す る 権 利 が な く 、 全 過 程 の 法 廷 審 理 に 参 加 す る 権 利 も な い こ と と な る 。 こ れ は 、 専 門 家 輔 助 人 の 機 能 発 揮 に と っ て 大 き な 制 限 と な る 。 j 5

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事 項 的 な 範 囲 に つ い て 、 現 行 法 の 規 定 の 問 で は そ の 内 容 が 一 致 し て い な い 。 証 拠 規 定 六 一 条 に 基 づ き 、 専 門 家 輔 助  56 人 が 訴 訟 に 参 加 す る 目 的 は 、 ﹁ 事 件 の 専 門 的 問 題 ﹂ に つ い て の ﹁ 説 明 ﹂ で あ る 。 説 明 は 、 解 釈 、 釈 明 と い う 意 味 で あ り 、 主 に 専 門 的 問 題 に 関 連 す る 専 門 知 識 の 解 説 に 限 定 さ れ る 。 専 門 家 輔 助 大 が 自 分 の ﹁ 専 門 家 意 見 ﹂ を 独 立 的 に 提 出 す る こ と は で き な い 。 し か し 、 民 事 訴 訟 法 七 九 条 に 基 づ き 、 専 門 家 輔 助 大 が 訴 訟 に 参 加 す る 目 的 は 、 ﹁ 鑑 定 人 が 提 出 し た 鑑 定 意 見 ま た は 専 門 的 問 題 ﹂ に つ い て の で 意 見 を 述 べ る ﹂ こ と で あ る 。 専 門 家 輔 助 人 の 権 利 と 機 能 は 拡 大 さ れ て い る 。 専 門 家 輔 助 大 は 、 法 廷 に お け る 専 門 知 識 の 解 説 に 限 定 さ れ な く な り 、 ﹁ 専 門 家 意 見 ﹂ を 独 自 的 に 提 出 す る こ と が で き 、 裁 判 官 の 事 実 認 定 に よ り 正 式 的 な 法 的 影 響 を り え る こ と が で き る よ う に な っ た 。 ま た 、 意 見 を 述 べ る 対 象 と さ れ て い る の は 、 ﹁ 専 門 的 問 題 ﹂ に 止 ま ら ず 、 ﹁ 鑑 定 人 が 提 出 し た 鑑 定 意 見 ﹂ に も 及 ん で い る 。 こ れ に よ り 専 門 家 輔 助 人 の 活 動 範 囲 が 拡 大 さ れ 、 真 実 の 発 見 の 面 に お い て 裁 判 所 の 協 力 に も 資 し て い る 。 法 の 優 先 順 位 か ら 見 れ ば 、 民 事 訴 訟 法 は 、 証 拠 規 定 に 比 べ て 優 先 順 位 が 高 い た め 、 民 事 訴 訟 法 の 規 定 に よ っ て 専 門 家 輔 助 人 の 活 動 範 囲 を 確 定 す べ き で あ る 。 そ の 以 外 、 鑑 定 実 施 の 有 無 に 関 係 が な く 、 専 門 的 問 題 で あ れ ば 、 専 門 家 輔 助 大 は 意 見 を 述 べ る 権 利 を 有 し 、 し か も 解 説 的 な 説 明 に 止 ま ら な い と さ れ る べ き と 考 え る 。 4  専 門 家 輔 助 人 の 権 利 義 務 に 関 す る 問 題 現 行 法 の 規 定 に よ れ ば 、 専 門 家 輔 助 大 は 次 の ご づ の 権 利 を 有 す る 。 す な わ ち 、 ︵ 1 ︶ 鑑 定 意 見 に つ い て 意 見 を 述 べ る 権 利 、 ︵ 2 ︶ 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ る 権 利 、 ︵ 3 ︶ そ の 他 の 専 門 家 輔 助 大 と 対 質 す る 権 利 の ご づ で あ る 。 と 同 時 に 、 専 門 家 輔 助 大 は 次 の ご づ の 義 務 を 負 う 。 す な わ ち 、 ︵ 1 ︶ 裁 判 官 か ら の 尋 問 を 受 け る 義 務 、 ︵ 2 ︶ 当 聨 者 か ら

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 邨[張 ・ 榊 原D の 尋 問 を 受 け る 義 務 、 ︵ 3 ︶ そ の 他 の 専 門 家 輔 助 大 か ら の 尋 問 を 受 け る 義 務 の 三 つ で あ る 。 全 体 的 に 見 れ ば 、 現 行 法 に お け る 専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 中 の 権 利 義 務 に 関 す る 規 定 は ご く 簡 素 な も の で あ り 、 主 に 機 能 的 な 内 容 の 表 明 に 止 ま っ て い る 。 専 門 家 輔 助 人 の 手 続 上 の 権 利 義 務 に 関 す る 規 定 は ま だ な い 。 そ の ほ か 、 専 門 家 輔 助 人 が 報 酬 を 請 求 す る 権 利 の 有 無 、 計 算 基 準 等 に つ い て も 詳 細 な 規 定 が な い 。 三  専 門 家 輔 助 人 制 度 の 改 善 意 見 中 国 の 専 門 家 輔 助 人 制 度 は 外 国 の 諸 制 度 と は 異 な り 、 訴 訟 法 上 の 一 つ の 制 度 的 な 創 造 で あ り 。 こ の 制 度 は 、 マ ク ロ 的 な 視 野 か ら 言 え ば 、 手 続 的 正 義 の 実 現 を 促 進 し 、 市 民 の 国 家 司 法 に 対 す る 信 頼 を 高 め る こ と が で き る も の で あ り 、 ミ ク ロ 的 な 視 野 か ら 言 え ば 、 裁 判 官 が 事 件 を 正 確 的 に 審 理 す る こ と を 促 進 し 、 個 別 事 件 裁 判 の 正 確 さ と 受 容 性 を 高 め る こ と が で き る も の で あ る 。 し か し 、 前 述 の よ う な 諸 問 題 が 存 在 す る た め 、 専 門 家 輔 助 人 制 度 に 期 待 さ れ る 機 能 は 十 分 に 発 揮 す る こ と が で き て い な い 。 以 下 で は 、 現 段 階 に お い て 改 善 す べ き 点 に つ い て 若 干 の 私 見 を 提 示 し て み た い 。 1  専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 上 の 位 置 づ け 証 拠 規 定 、 民 事 訴 訟 法 お よ び 民 訴 法 解 釈 は い ず れ も 、 専 門 家 輔 助 大 に 関 す る 規 定 を 設 け て い る が 、 専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 上 の 位 置 づ け に 関 し て は 、 未 だ に 不 明 確 の ま ま で あ る 。 し か も 、 民 訴 法 解 釈 で の 専 門 家 輔 助 大 に よ る 意 見 を 当 事 者 の 陳 述 と み な す と い う 規 定 は 、 あ た か も 専 門 家 輔 助 大 は 独 立 的 な 訴 訟 地 位 を 有 し な い と す る 一 部 の 見 解 を 補 強 し て   57

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い る よ う に 見 え る 。 こ れ に 対 し て 、 私 見 で は 、 専 門 家 輔 助 大 は 一 種 の 新 た な 訴 訟 参 加 人 で あ り 、 独 立 的 な 訴 訟 地 位 を 有 す る 、 と 考 え る 。 訴 訟 参 加 大 と は 、 訴 訟 活 動 中 に お い て 一 定 の 訴 訟 上 の 権 利 義 務 を 有 す る 当 事 者 と 国 家 司 法 関 係 者 以 外 の 大 を 指 す 。 訴 訟 地 位 は 、 訴 訟 活 動 に お け る 一 種 の 法 的 地 位 で あ り 、 法 的 地 位 が 独 立 で あ る か 否 か は 、 実 質 的 に 言 え ば 、 主 体 の 意 思 表 示 が 他 人 の 支 配 ・ 影 響 を 受 け る か 否 か に 関 わ り 、 自 主 的 に 法 的 効 力 を 生 じ さ せ る 行 為 を 独 立 的 に 行 え る か 否 か の 問 題 で あ り 、 形 式 的 に 言 え ば 、 法 律 が そ の た め の 特 定 な 権 利 義 務 を 設 け て い る か 否 か 、 法 的 主 体 資 格 を 賦 与 し て い る か 否 か の 問 題 で あ る 。 専 門 家 輔 助 大 は 、 事 件 の 専 門 的 問 題 に つ い て 自 分 の 知 識 と 技 能 に 基 づ い て 独 立 的 に 意 見 を 述 べ る こ と が で き 、 当 事 者 を 含 む そ の 他 の 訴 訟 主 体 の 支 配 ・ 影 響 を 受 け ず 、 述 べ た 意 見 の 法 的 効 力 の 有 無 は 他 の 訴 訟 主 体 の 意 思 表 示 に よ っ て 影 響 さ れ な い 。 現 行 法 で は 、 専 門 家 輔 助 大 は 、 そ の 訴 訟 上 の 権 利 義 務 に 関 す る 規 定 が 未 だ 貧 弱 で あ る も の の 、 一 定 の 特 定 性 を 有 し て い る た め 、 現 在 の 訴 訟 代 理 人 、 証 人 、 鑑 定 人 、 法 廷 通 訳 大 な ど そ の 他 の 独 立 的 な 訴 訟 地 位 を 有 す る 訴 訟 参 加 大 と 同 列 に 位 置 づ け ら れ る べ き で あ る 。 専 門 家 輔 助 大 が 訴 訟 に 参 加 で き る 活 動 範 囲 と 機 能 か ら 見 れ ば 、 そ の 一 定 の 特 定 性 を 有 し て い る 。 専 門 家 輔 助 大 は 事 件 の 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ る こ と に よ っ て 、 当 事 者 の 訴 訟 能 力 を 強 化 し 、 裁 判 官 の 事 実 認 定 の 能 力 を 輔 助 し て い る 。 専 門 家 輔 助 大 と 訴 訟 代 理 人 の 違 い は 活 動 範 囲 の 違 い に よ る も の で あ る 。 訴 訟 代 理 人 は 、 法 律 の 規 定 ま た は 当 事 者 の 依 頼 に 基 づ い て 、 事 件 に 関 わ る 事 実 、 証 拠 、 法 の 適 用 等 に つ い て 陳 述 し 、 意 見 を 述 べ る 。 こ れ に 対 し て 、 専 門 家 輔 助 人 の 活 動 範 囲 は 、 事 実 の 内 容 に 限 定 さ れ 、 か つ そ の 中 の 専 門 的 問 題 に 限 ら れ て い る 。 ま た 、 専 門 家 輔 助 大 と 証 人 と は 、 そ れ ぞ れ の 陳 述 の 内 容 が 異 な っ て い る 。 証 人 は 、 事 件 の 発 生 過 程 に お い て 感 知 し た 事 実 に つ い て 客 観 的 な 陳 兒

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 郵[張 ・ 榊 原D 述 を 行 い 、 そ の 陳 述 の 内 容 は 、 分 析 、 判 断 お よ び 評 価 等 の 内 容 を 含 め て は い け な い 。 こ れ に 対 し て 、 専 門 家 輔 助 大 は 、 専 門 知 識 と 技 能 を 利 用 し 事 件 の 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ 、 分 析 、 判 断 お よ び 評 価 等 の 内 容 は そ の 陳 述 の 基 本 的 な 特 徴 を 為 し て い る 。 さ ら に 、 専 門 家 輔 助 大 と 鑑 定 人 は 、 と も に 専 門 家 で あ り な が ら 、 訴 訟 に 参 加 す る 際 の 活 動 範 囲 が 異 な っ て い る 。 鑑 定 人 は 、 委 任 さ れ た 鑑 定 事 項 の み を 対 象 に 鑑 定 意 見 を 作 成 し 、 法 廷 審 理 に 参 加 す る と き も 鑑 定 意 見 に 関 わ る 事 項 に 限 っ て 尋 問 を 受 け 、 説 明 と 陳 述 を 行 う 。 こ れ に 対 し て 、 専 門 鑑 定 人 は 、 鑑 定 意 見 に つ い て も 意 見 を 述 べ 、 鑑 定 事 項 と な っ て い な い 専 門 的 問 題 に つ い て も 意 見 を 述 べ る こ と が で き る 。 附 属 説 で は 、 専 門 家 輔 助 大 は 、 当 事 者 の 申 請 に よ り 、 当 事 者 の 費 用 負 担 に よ っ て 、 当 事 者 を 代 表 し て 意 見 を 述 べ る た め 、 当 事 者 に 依 属 し 、 独 立 的 な 訴 訟 地 位 を 有 し な い 、 と 主 張 さ れ る 。 筆 者 は 、 こ の よ う な 主 張 を 賛 成 で き な い 。 当 事 者 の 申 請 お よ び 当 事 者 の 費 用 負 担 は 、 訴 訟 地 位 の 独 立 の 有 無 を 判 断 す る 基 準 に は な ら な い 。 例 え ば 、 訴 訟 代 理 人 と 証 人 の 訴 訟 参 加 も 当 事 者 の 依 頼 ま た は 申 請 に よ り 、 当 事 者 も 一 定 の 費 用 を 負 担 し て い る こ と を 理 由 に し て 、 訴 訟 代 理 人 と 証 人 が 独 立 的 な 訴 訟 地 位 を 有 し な い と は 言 え な い 。 ま た 、 専 門 家 輔 助 大 が 訴 訟 に お い て 当 事 者 を 代 表 し て 意 見 を 述 べ る こ と も 独 立 的 な 地 位 を 否 定 す る 理 由 に は な ら な い 。 な ぜ な ら 、 訴 訟 代 理 人 が 訴 訟 に お い て 当 事 者 を 代 表 し て 意 見 を 述 べ る こ と は そ の 独 立 的 な 訴 訟 地 位 を 否 定 す る 理 由 に は な っ て い な い か ら で あ る 。 さ ら に 、 専 門 家 輔 助 大 に よ る 意 見 と 当 事 者 の 意 見 が 異 な る 場 合 、 裁 判 所 は ど の よ う な 判 断 す べ き で あ ろ う か 。 専 門 家 輔 助 人 の 意 見 を 無 効 と 判 断 す る の か ? 当 然 、 で き な い と 考 え る 。 な ぜ な ら 、 当 事 者 の 意 見 と 比 べ て 、 専 門 家 輔 助 人 の 意 見 は よ り 専 門 的 、 権 威 的 で あ り 、 裁 判 官 の 心 証 に よ り 大 き な 影 響 を 与 え る べ き か ら で あ る 。 し た が っ て 、 法 律 に よ っ て 訴 訟 上 の 権 利 義 務 を 賦 与 さ れ た 専 門 家 輔 助 大 は 、 独 立 的 な 訴 訟 地 位 を 有 す る と 解 す べ き   59

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で あ り 、 そ の 他 の 訴 訟 参 加 人 と 同 列 に 位 置 づ け ら れ る べ き で あ る 。 2  専 門 家 輔 助 人 の 資 格 に 対 す る 裁 判 所 の 審 査 審 査 は 、 二 つ の 項 目 に 及 ぶ べ き で あ る 。 一 つ は 、 専 門 家 輔 助 人 の 出 廷 必 要 性 の 審 査 で あ る 。 も う 一 つ は 、 専 門 家 資 格 の 審 査 で あ る 。 現 行 法 の 規 定 に よ れ ば 、 専 門 家 輔 助 人 の 訴 訟 参 加 が 当 事 者 の 申 請 に よ る も の で あ り 、 裁 判 所 の 職 権 に よ る 指 定 で は な い た め 、 裁 判 所 の 職 権 的 審 査 を 強 化 す る 必 要 が あ る 。 専 門 家 輔 助 人 の 出 廷 を 申 請 す る と き 、 当 事 者 は 、 申 請 し た 専 門 家 輔 助 大 が 説 明 し よ う と す る 問 題 を 事 前 に 明 ら か に さ せ る 必 要 が あ る 。 そ の う え 、 裁 判 所 は 、 次 の 四 つ の 方 面 か ら 総 合 的 考 慮 し 、 当 事 者 の 申 請 の 認 否 を 決 定 す べ き で あ る 。 す な わ ち 、 ︵ I ︶ 当 該 問 題 は 専 門 的 問 題 に 属 す る か 否 か 、 ︵ 2 ︶ 当 該 問 題 は す で に 鑑 定 ま た は そ の 他 の 証 拠 に よ っ て 十 分 に 説 明 さ れ た か 否 か 、 ︵ 3 ︶ 専 門 家 証 言 が 専 門 的 問 題 の 解 決 に 資 す る あ る い は 強 い 説 得 力 を 有 す る か 否 か 、 ︵ 4 ︶ 専 門 証 言 を 利 用 す る た め の 費 用 お よ び 係 争 事 件 の 訴 額 、 の 四 つ で あ る 。 誰 が 専 門 家 と し て 訴 訟 に 参 加 し 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ る こ と が で き る こ と 、 す な わ ち 専 門 家 資 格 の こ と に 関 し て 、 大 陸 法 系 の 国 ま た は 英 米 法 の 国 の い ず れ も 強 制 的 な 規 定 を 設 け て い な い 。 と は い え 、 こ れ は 専 門 家 の 資 格 に 対 し て 審 査 を 行 う 必 要 が な い こ と を 意 味 す る も の で は な い 。 例 え ば 、 英 米 法 の 国 に お い て は 、 専 門 家 に 対 し て 広 義 的 な 解 釈 を 行 う 傾 向 が あ り 、 あ る 分 野 で 専 門 知 識 を 有 す る 者 が み な 専 門 家 に な る 可 能 性 が あ り 、 必 ず し も 高 等 教 育 の 学 歴 ま た は 相 当 す る 資 格 証 書 を 持 つ 者 に 限 定 し て い な い 。 そ し て 、 書 面 の 資 格 証 書 は 、 あ る 者 が 法 廷 に 必 要 と さ れ る 専 6 θ

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 郵[張 ・ 榊 原D 門 知 識 を 備 え て い る こ と を 保 証 す る こ と が で き な い 。 こ れ に 反 し て 、 場 合 に よ っ て 、 資 格 の な い も の の 、 あ る 分 野 で 長 年 の 経 験 を 持 つ 者 も 、 専 門 家 と し て の 出 廷 が 認 め ら れ 得 る 。 当 事 者 は 、 あ る 者 が 専 門 家 と し て 出 廷 す る よ う に 申 請 を 提 出 す る と き 、 裁 判 所 に 対 し て そ の 者 が 専 門 知 識 ま た は 技 能 を 有 す る の を 証 明 で き る 資 料 を 提 出 し な け れ ば な ら な い 。 例 え ば 、 教 育 歴 、 職 務 歴 、 発 表 論 文 、 出 版 著 作 な ど が 挙 げ ら れ る 。 裁 判 所 は 、 上 記 の 証 明 資 料 に 基 づ き 、 あ る 者 が 専 門 家 と し て の 訴 訟 参 加 の 可 否 を 審 査 し 、 決 定 す る 。 前 文 で す で に 触 れ た よ う に 、 中 国 で は 、 も し 専 門 知 識 ま た 技 能 に 対 す る 審 査 を 行 わ な け れ ば 、 鑑 定 意 見 に 対 す る 有 効 な 証 拠 調 べ ま た は 専 門 的 問 題 に 対 す る 正 確 な 意 見 陳 述 は 保 障 で き な く な る 。 そ の た め 、 私 見 で は 、 当 事 者 が あ る 者 を 専 門 家 輔 助 大 と し て 裁 判 所 に 申 請 す る と き 、 下 記 の 証 明 資 料 を 提 出 し な け れ ば な ら な い 、 と 主 張 し た い 。 す な わ ち 、 ︵ I ︶ 教 育 歴 に 関 す る 証 明 書 類 、 ︵ 2 ︶ 職 務 歴 お よ び 勤 務 先 に 関 す る 証 明 書 類 、 ︵ 3 ︶ 業 務 ま た は 研 究 分 野 に 関 す る 証 明 書 類 、 ︵ 4 ︶ 資 格 証 書 ま た は 研 究 業 績 に 関 す る 証 明 書 類 、 ︵ 五 ︶ 専 門 家 輔 助 大 と し て 訴 訟 参 加 の 能 力 を 証 明 で き る た め の そ の 他 の 証 明 書 類 で あ る 。 と 同 時 に 、 専 門 家 輔 助 大 に な れ な い 消 極 的 条 件 も 設 け る 必 要 が あ り 、 下 記 の よ う な 者 が 専 門 家 輔 助 大 と し て 訴 訟 に 参 加 す る こ と が で き な い 規 定 を 設 け る べ き で あ る 。 ︵ I ︶ 故 意 犯 罪 ま た は 職 務 過 失 犯 罪 に よ っ て 刑 罰 を 受 け た 者 。 ︵ 2 ︶ 業 務 規 範 の 違 反 に よ っ て 行 政 処 罰 を 受 け た 者 。 ︵ 3 ︶ 司 法 鑑 定 人 資 格 の 取 消 を 受 け た 者 。 ︵ 4 ︶ 完 全 民 事 行 為 能 力 を 有 し な い 者 。 さ ら に 、 専 門 家 輔 助 人 の 資 格 に つ い て 裁 判 所 が 審 査 を 行 う ほ か 、 当 事 者 が 異 議 を 申 し 立 て る 権 利 も 保 障 さ れ る べ き と 考 え る 。 67

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3  専 門 家 輔 助 人 の 権 利 義 務 専 門 家 輔 助 大 が 訴 訟 に お け る 役 割 を 十 分 に 発 揮 で き る よ う に 、 前 述 の 二 の 4 で 言 及 し た 、 す で に 法 文 上 明 文 化 さ れ て い る 権 利 に 加 え て 、 次 の 権 利 も 専 門 家 輔 助 大 に 賦 与 さ れ る べ き で あ る 。 ︵ I ︶ 鑑 定 対 象 と 送 検 資 料 、 ま た そ の 由 来 を 知 る 権 利 。 ︵ 2 ︶ 鑑 定 意 見 を 複 写 し 、 閲 覧 す る 権 利 。 ︵ 3 ︶ 事 件 の 専 門 的 問 題 に 関 係 す る そ の 他 の 証 拠 資 料 を 複 写 し 、 閲 覧 す る 権 利 。 ︵ 4 ︶ 訴 訟 通 知 を 受 け る 権 利 。 ︵ 5 ︶ 合 理 的 な 報 酬 を 受 け る 権 利 。 前 三 項 の 権 利 は 、 専 門 家 輔 助 大 が 鑑 定 意 見 ま た は 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ る た め の 前 提 条 件 と な る 。 第 四 項 は 、 時 機 に 遅 れ な い よ う な 訴 訟 参 加 を 保 障 す る た め の 規 定 で あ る 。 第 五 項 は 、 現 行 法 に 規 定 さ れ る 関 係 費 用 の 以 外 の 、 専 門 輔 助 大 に 支 払 う べ き 報 酬 で あ る 。 詳 細 は 後 述 の 専 門 家 輔 助 人 の 費 用 お よ び 報 酬 に 対 す る 合 理 的 規 制 を 参 照 す る 。 権 利 と 義 務 を 常 に 対 応 さ せ る た め に は 、 専 門 家 輔 助 大 に 対 し て さ ら に 次 の 義 務 を 負 わ せ る 必 要 が あ る 。 ︵ I ︶ 出 廷 義 務 。 当 事 者 が 裁 判 所 に 申 請 を 提 出 し 、 身 分 と 資 格 に 関 す る 証 明 資 料 を 提 供 し た 後 、 裁 判 所 が 審 査 を 行 い 、 出 廷 許 可 を 下 し た 場 合 、 専 門 家 輔 助 大 は 、 正 当 な 事 由 が な い 限 り 、 出 廷 を 拒 否 し て は な ら な い 。 ︵ 2 ︶ 客 観 的 か つ 真 実 的 に 意 見 を 述 べ る 義 務 。 専 門 家 輔 助 大 は 、 当 事 者 の 申 請 と 費 用 に よ っ て 訴 訟 に 参 加 し て い る が 、 事 件 の 専 門 的 問 題 に つ い て 意 見 を 述 べ る 際 、 専 門 家 の 良 知 に 基 づ き 、 客 観 的 か つ 真 実 的 の 科 学 精 神 に 違 反 し て は な ら な い 。 ︵ 3 ︶ 守 秘 義 務 。 専 門 家 輔 助 大 は 、 訴 訟 参 加 に よ っ て 知 っ た 国 家 秘 密 、 当 事 者 の ビ ジ ネ ス 秘 密 お よ び プ ラ イ バ シ ー を 守 り 、 他 人 に 開 示 し て は な ら な い 。 62

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 郵[張 ・ 榊 原D 4  専 門 家 輔 助 人 の 費 用 お よ び 報 酬 に 対 す る 合 理 的 規 制 二 〇 〇 一 年 の 証 拠 規 定 と 二 〇 一 五 年 の 民 訴 法 解 釈 は と も に 、 専 門 家 輔 助 人 の 関 係 費 用 は 申 請 を 提 出 し た 当 事 者 に よ っ て 負 担 す る 、 と 規 定 し て い る 。 す な わ ち 、 立 法 上 で は 、 専 門 家 輔 助 人 の 関 係 費 用 は 訴 訟 費 用 と し て 認 め ら れ て い な い 。 と こ ろ が 、 関 係 費 用 が 申 請 側 の 当 事 者 に よ っ て 負 担 さ れ る こ と は 、 専 門 家 輔 助 人 の 中 立 性 に 影 響 し 、 当 事 者 間 の 実 質 的 な 不 平 等 を 導 く 。 し か も 、 現 行 法 は 、 関 係 費 用 の 具 体 的 な 内 容 を 明 確 に し て お ら ず 、 報 酬 を 含 め る か 否 か 、 お よ び 具 体 的 な 計 算 基 準 に つ い て も 規 定 し て い な い 。 そ の た め 、 以 下 で は 、 若 干 の 私 見 を 提 示 し て み た い 。 ま ず 、 交 通 費 、 宿 泊 費 等 の 実 際 の 支 出 と 賃 金 の 減 少 な ど の 経 済 的 損 失 の ほ か 、 専 門 家 輔 助 大 は 報 酬 を 得 る 権 利 が あ る 。 な ぜ な ら 、 専 門 家 輔 助 大 が 専 門 的 問 題 に つ い て 分 析 、 判 断 を 行 う こ と は 、 複 雑 な 頭 脳 労 働 で あ り 、 報 酬 は そ の 労 働 価 値 に 対 す る 尊 重 、 知 財 リ ス ク に 対 す る 填 補 と な る 。 次 に 、 関 係 費 用 と 報 酬 に つ い て は 合 理 的 な 計 算 基 準 を 規 定 す べ き で あ る 。 実 際 の 支 出 と 経 済 的 損 失 は 実 際 の 発 生 額 に よ っ て 計 算 さ れ 、 あ る い は 現 地 の 証 人 出 廷 費 用 の 計 算 基 準 を 参 照 す る 。 報 酬 は 現 地 の 経 済 水 準 に 照 ら し 、 各 地 の 高 等 裁 判 所 に よ っ て 明 確 な 計 算 基 準 を 規 定 す べ き で あ る 。 最 後 に 、 専 門 家 輔 助 人 の 出 廷 費 用 の 交 付 は 裁 判 所 を 経 由 し て 行 わ れ る べ き で あ る 。 す な わ ち 、 当 事 者 は 、 上 記 の 諸 計 算 基 準 に 基 づ き 計 算 さ れ た 関 係 費 用 と 報 酬 を 裁 判 所 に あ ら か じ め 納 付 し 、 そ の 後 、 裁 判 所 か ら は 専 門 家 輔 助 大 に 交 付 す る 。 そ の 以 外 、 専 門 家 輔 助 大 は 当 事 者 か ら I 切 な 費 用 を 請 求 す る こ と が で き ず 、 当 事 者 は 専 門 家 輔 助 大 に I 切 な 報 酬 を 支 払 っ て は い け な い 。 ︹ 付 記 ︺ 本 訳 文 は 、 平 成 二 八 年 度 名 古 屋 経 済 大 学 教 育 研 究 活 性 化 経 費 の 助 成 を 受 け た ﹁ 日 ・ 中 ・ 台 に お け る 医 療 紛  63

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争 の 理 論 と 実 践 ∼ 医 療 鑑 定 と 医 療 y し ま を 中 心 に ∼ ﹂ の 研 究 成 果 の 一 部 で あ る 。 注 ︵ * I ︶  ︹ 訳 者 注 ︺ 原 語 で は 、 ﹁ 専 家 輔 助 人 ﹂ ︵ 口 は 原 語 を あ ら わ す 。 以 下 同 様 ︶ で あ る 。 ︵ * 2 ︶  ︹ 訳 者 注 ︺ 中 国 の 立 法 経 緯 を 振 り 返 っ て 、 ﹁ 試 行 ﹂ 民 事 訴 訟 法 と 民 事 訴 訟 法 と い う 二 つ の 民 事 訴 訟 法 の 立 法 が あ り 、 前 者 は 一 九 八 二 年 三 月 八 日 に 採 択 、 一 九 八 二 年 一 〇 月 一 日 に 施 行 、 一 九 九 一 年 四 月 九 日 に 廃 止 さ れ た も の で あ り 、 後 者 は 一 九 九 一 年 四 月 九 日 に 採 択 、 同 日 に 施 行 さ れ る も の で あ る 。 な お 、 ﹁ 試 行 ﹂ 法 と は 、 正 式 な 法 律 を 制 定 す る 前 に 、 ト ラ イ ア ル と し て 制 定 、 施 行 さ れ る 法 律 を 意 味 す る 。 便 宜 上 、 本 文 の 以 下 で は 、 前 者 を 旧 民 事 訴 訟 法 と 称 し 、 後 者 を 新 民 事 訴 訟 法 と 称 す る 。 今 日 に 至 っ て 、 新 民 事 訴 訟 法 に 対 す る 法 改 正 は 二 回 に 行 わ れ 、 二 〇 〇 七 年 一 〇 月 二 八 日 の 第 一 回 改 正 と 二 〇 匸 一 年 八 月 三 一 日 の 第 二 回 改 正 で あ る 。 し た が っ て 、 現 行 民 事 訴 訟 法 ︵ 以 下 、 特 別 な 言 及 が な い 限 り 、 現 行 民 事 訴 訟 法 を 単 に 民 事 訴 訟 法 と 称 す る ︶ と は 、 二 〇 匸 一 年 八 月 三 一 日 の 第 二 回 改 正 後 の 民 事 訴 訟 法 を 意 味 す る 。 他 方 、 新 民 事 訴 訟 法 を 対 象 と す る 最 高 裁 判 所 の 司 法 解 釈 は 、 現 在 有 効 な も の と し て 主 に 、 二 〇 〇 一 年 匸 一 月 二 一 日 に 採 択 さ れ 二 〇 〇 二 年 四 月 一 日 に 施 行 さ れ る 民 事 訴 訟 の 証 拠 に 関 す る 若 干 の 規 定 、 ︵ 現 行 民 事 訴 訟 法 を 対 象 と す る ︶ 二 〇 一 四 年 匸 一 月 一 八 日 に 採 択 さ れ 二 〇 一 五 年 二 月 四 日 に 施 行 さ れ る 民 事 訴 訟 法 の 適 用 に 関 す る 解 釈 、 の 二 つ で あ る 。 ︵ I ︶  専 門 家 輔 助 人 制 度 の 創 設 以 前 か ら 存 在 す る 、 民 事 訴 訟 に お い て 専 門 家 を 介 し て 当 該 事 件 の 専 門 的 問 題 を 確 認 す る 方 法 と し て 、 鑑 定 、 専 門 家 陪 審 お よ び 専 門 家 諮 問 の 三 つ が 挙 げ ら れ る 。 ︵ 2 ︶  畢 玉 謙 ︵ 編 ︶ ﹃ ﹁ 最 高 人 民 法 院 関 与 民 事 訴 訟 法 証 拠 的 若 干 規 定 ﹂ 解 釈 與 適 用 ﹄ ︵ 中 国 民 主 法 制 出 版 社 、 二 〇 〇 二 年 ︶ 四 四 四 頁 。 64

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中 国 民 事 訴 訟 に お け る 専 門 家 輔 助 人 制 度 の 問 題 点 と 改 善 策 ( 邨[張 ・ 榊 原D へ へ へ へ へ へ へ 3 ︶  楊 哉 ﹁ 浅 談 民 事 訴 訟 中 的 専 家 輔 助 人 ﹂ 法 制 與 社 会 二 〇 二 ︵ 年 第 一  ︵ 中 ︶ 期 、 匸 二 二 頁 。 4 ︶  中 国 で は 、 司 法 解 釈 と は 、 最 高 裁 判 所 と 最 高 検 察 庁 が 法 律 に 賦 与 さ れ る 職 権 に 基 づ き 、 裁 判 と 検 察 の 業 務 遂 行 に あ た っ て 法 律 の 適 用 に 関 し て 行 わ れ る 法 的 効 力 を 有 す る 解 釈 を 指 す 。 5 ︶  呂 中 偉 ﹁ 我 国 専 家 輔 助 人 制 度 之 完 善 ﹂ 河 南 財 経 大 学 学 報 二 〇 一 五 年 第 二 期 、 一 七 四 頁 。 6 ︶  淇 冬 英 ﹁ 以 審 判 為 中 心 制 度 下 的 専 家 輔 助 人 制 度 研 究 ﹂ 中 国 司 法 鑑 定 二 〇 一 五 年 第 六 期 、 四 ∼ 五 頁 。 7 ︶  張 立 平 ・ 楊 丹 ﹁ 民 事 訴 訟 専 家 輔 助 人 的 法 律 定 位 及 制 度 完 善 ﹂ 湘 潭 大 学 学 報 二 〇 一 四 年 第 一 期 四 八 頁 。 8 ︶  楊 良 宜 ・ 楊 大 明 ﹃ 国 際 商 務 遊 戯 規 則 : 英 米 証 拠 法 ﹄ ︵ 法 律 出 版 社 、 二 〇 〇 二 年 ︶ 四 七 九 頁 。 9 ︶  何 家 弘 ﹁ 外 国 法 廷 科 学 鑑 定 制 度 初 探 ﹂ 法 学 家 一 九 九 九 年 第 五 期 、 八 三 頁 。 65

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