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3-1-2-3 概略設計図 (農業用水施設整備計画)

表 3-1-24 図面一覧(農業用水施設整備計画)

図面番号 図 面 の 名 称

25 灌漑サイト用水システム改修図面

A-1 ケース A An Nazia Gharbiya 計画平面図 A-2 ケース B Atil 計画平面図

A-3 ケース C Kafr Zibad 計画平面図 A-4 ケース D Qaffin 計画平面図 A-5 ケース E Marj Naja 計画平面図 A-6 ケース F Bardala 計画平面図

A-7 ケース G Frush Beit Dajan 1 計画平面図 A-8 貯水タンク構造図

9 井戸施設改修図面

W-1 9 井戸施設改修平面図(No.2 18-18/019)

W-2 9 井戸施設改修計画図(No.2 18-18/019)

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3-2 上水・産業用水施設整備計画 3-2-1 プロジェクトの概要 (1) 上位目標とプロジェクト目標 「パレスチナ 国家開発計画 2011-2013」においての主要戦略目標として、「パレスチナにおける農業 生産物、サービスの競争力を高める」、「経済活動を集約し、海外市場へアクセスする」、「労働市場を活 性化し、失業対策に寄与する」などが挙げられている。その国家開発計画に基づき、ジェリコ市では現 在、我が国が推進する「平和と繁栄の回廊」構想の中核事業として JAIP の建設が進められている。JAIP は、大きな経済機会を提供する場所として期待されており、産業用水の需要増が見込まれている。現在 UNDP 等により送水管の改修工事、新設工事および配水塔工事などが実施されているが、ジェリコ市の 水需要量は緊迫しており、本プロジェクトの「上水・産業用水施設整備計画」により必要な給水量を確 保する計画である。 本事業における給水量の内訳は表 3-2-1 に示すとおり、事業により増加する給水量 170 m3 /hr(120+50) の内、市水道が 40 m3 /hr、JAIP が 130 m3/hr 増加する計画である。従って、本事業の計画目標年は、JAIP の計画と同一とし、2016 年とする。 表 3-2-1 計画給水量内訳(単位:m3 /hr)

市水道 灌漑用水 AJC JAIP ASC 合計

現況値 300 330 60 0 20 710 計画値 340 330 60 130 20 880 増加分 40 0 0 130 0 170 AJC;アクバット・ジャパル難民キャンプ JAIP;ジェリコ農産加工団地 ASC;アルスルタン難民キャンプ 本事業は、JAIP での産業用水の確保と共に、ジェリコ市の水供給量の改善を目的としており、その定 量的な効果としては、表 3-2-2 に示す効果が期待される。 表 3-2-2 プロジェクトの定量的効果 項目 定量的効果 数値根拠 給水人口 16%増加する 19,589 人(2010 年)→22,762 人(2016 年) 給水量原単位 14 ㍑/人日増加する 205 ㍑/人日(2010 年)→219 ㍑/人日(2016 年) JAIP への給水量確保 130m 3/hr の給水 計画日最大給水量程度の給水量確保 図 3-2-1 に上水・産業用水整備計画における上位目標とプロジェクト目標等を示す。

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上位目標:ジェリコ市およびヨルダン渓谷・西岸北部地域において水資源の効率的な活用が達成される 期待される成果:ジェリコ市において上水・産業用水施設が改修・整備される プロジェクト目標:ジェリコ市において上水・産業用水 の供給状況が改善される 整備計画-1 新規井戸給水施設  1)新規井戸掘削、ポンプ施設の新設 (Q=50 m3/hr;暫定値)  2)送水管敷設(1.8km) 整備計画-2 ジェリコNo.1井戸給水施設  1)既存ポンプ施設の改築 (Q=60⇒180 m3/hr)  2)送水管敷設(3.9km) スーパー上位目標:ジェリコ市およびヨルダン渓谷・西岸北部地域における農業セクターが活性化される 農業用水施設整備計画が実施される 図 3-2-1 上水・産業用水整備計画における上位目標とプロジェクト目標等 (2) プロジェクトの概要 上水・産業用水施設整備計画の概要を示せば、表 3-2-3 のとおりである。また、施設概要図および施 設平面図を図 3-2-2 および図 3-2-3 に示す。 表 3-2-3 上水・産業用水施設整備計画の概要 項 目 概 要 ポンプ施設 新規井戸掘削およびポンプ施設の新設(Q=50 m3 /hr;暫定値) 新規井戸 送水施設 径 150 mm SP、L=1,755 m (新規井戸~アイン・スルタン湧水農業用水路始点) ポンプ施設 既存ポンプ施設(Q=60 m3 /hr)の改築(Q=180 m3/hr) ジェリコ No.1 送水施設 径 200 mm SP および径 250 mm SP、L=3,540 m (ジェリコ No.1~灌漑ポンプ場前農業用水路) 径 200 mm SP、L=356 m(上記管路~市配水池)

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New well

Ein sultan

Agricultural pumping station Reservoir Jericho №1 10" L=1838.7m 8" L= 17 01 .4 m 8" L=355.9m 6" L =175 5m 図 3-2-2 施設概要図 図 3-2-3 施設平面図 また、プロジェクトの概要を表 3-2-4「プロジェクト・デザイン・マトリックス(PDM)」に示す。 EIN AL SULTAN SPRING 500 CM Ground  (Northern Tank ) 1000CM Ground  Tank (new tank) 2000CM Ground     Tank (Main tank) 6’’ Φ16’’,400m Φ 8’ ’‐ 6’ ’,32 50  m 2 pumps pump 500CM Elevated Tank  (Southern tank) 300 cm/hr to Domestic  Water Network To the City Domestic Water Network Φ6’’ To the Southern Area Φ 6’ ’,1 300m Φ14’’,850m 3 pumps 8’’ 16’’ 10’’ 500 m3/day to Akbat  CM/Hr 20 Jaber Camp 20 cum/hr to Ein‐ Al Sultan Camp 330 cm/hr to Agr‐ cultural Network Copti‐Church New 500CM Elevated  Tank  for the JAIP Φ12‐3’’,87 km  To the Upper Part  of Jericho City  Ex is t. Φ 12  ’’,  550m BY  UN D P Φ 12  ’’,  2150  m UNDP Φ4’’, 1500 m Φ8’’, 1250 m New  Φ 12  ’’ , 550m Ex ist ing  Φ 8‐ 6’ ’ ,2150  m Jericho Water Network

Akbat Jaber Camp Jericho №1 WB WD  Φ 6’ ’  Φ8’’,7400m 3,540m(Φ10’’, 1839m Φ8”, 1701m) 120m3/hr New Well 50 m 3/ h r Φ 6’ ’,175 5  m 60 m 3/ h →  60 m 3/ h r 180m3/hr 100m3/hr 330m3/hr→ 160m3/hr 300m3/hr→ 470m3/hr 30m3/hr EL.-203 EL.-215 EL.-212 EL.-171 EL.-301 For JAIP2 (PLAN ONLY) 20m3/hr→ 0m3/hr 120m3/hr Φ8’’, 356m 【BYPASS】 【TOTAL 60m3/hr】

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表 3-2-4 プロジェクト・デザイン・マトリックス(PDM)上水・産業用水施設整備計画 1.プロジェクト名:ジェリコ市における上水・産業用水施設整備計画 (作成日:2012 年 4 月) 2.プロジェクト期間:2012 年 12 月~2014 年 11 月 3.プロジェクト対象地区:ヨルダン川西岸地域 ジェリコ市 4.ターゲットグループ:ジェリコ市人口(難民キャンプ等を含む):33,700 人(2010 年) ジェリコ市 2016 年までの予想増加人口 3,173 人(22,762-19,589:難民キャンプ等含まず)、 ジェリコ市計画原単位:250 ㍑/人日、必要給水量:40m3 /hr>(3,173 人×250 ㍑/人日/24 時間) プロジェクトの要約 指 標 指標入手手段 外部条件 スーパー上位目標 パレスチナ西岸ヨルダン渓谷 および西岸北部地域における 農業セクターが活性化される 2020 年までに; ジェリコ市周辺に加え、ヨル ダン渓谷・西岸北部地域で生 産される農産物が JAIP へ移送 される ・ 農業統計資料 ・ JAIP 加工記録 ・ パレスチナ自治政府の 政策が変更されない ・ 「平和と繁栄の回廊」 構想が継続される 上位目標 ジェリコ市およびヨルダン渓 谷・西岸北部地域において水資 源の効率的な活用が達成され る 2018 年までに; 下水処理水が産業・農業用水 に広く再利用される ・ 水道統計資料 ・ 井戸管理記録 ・ イスラエルが合意済の パレスチナ水資源使用 可能量を制約しない プロジェクト目標 ジェリコ市において上水・産業 用水の供給状況が改善される 2016 年までに; ・ ジェリコ市の給水人口が 16% (3,173/19,589 人)増加す る ・ 原単位が 14 ㍑/人日 (219-205)増加する ・ ジェリコ市が JAIP へ 130m3/hr 供給する(by 我国 無償/日パ基金/他ドナー、 等) ・ JAIP 給水記録 ・ 井戸管理記録 ・ ジェリコ市の人口(難 民、観光客含む)が急 増しない ・ JAIP の入居企業数、必 要給水量に大きな変化 がない(JAIP-2 が予定 通り建設される) 成 果 ジェリコ市の上水・産業施設が 改修・整備される 2014 年までに; ・ ジェリコ市で 2 給水井戸施 設が整備される ・ 2 路線計 5.65km の給配水管 が敷設される ・ ジェリコ市水道への給水量 が 40 (50+180-60-130) m3 /hr 増加される ・ 工事月例報告書 ・ ジェリコ市水道部管 理記録 ・ 井戸管理記録 ・ アイン・スルタン湧水 用水路の水利権者が井 戸水混合に反対しない ・ 施設建設に障害が生じ ない(CA が建設を認可 する) 投入計画 ・ ジェリコ No.1 井戸の建 設が再開する 前提条件 活 動 ・ 新規井戸を掘削する ・ ジェリコ No.1 井戸を改築す る ・ 井戸ポンプを設置する ・ 給配水管を敷設する (日本側) *.*億円 ・ 概略設計調査 ・ 詳細設計調査 ・ 入札図書作成 ・ 入札業務の支援 ・ 建設工事の実施 ・ モニタリング・評価 (「パ」自治政府側) *.*百万円 ・ 建設用地の確保 ・ 建設許認可(CA)の 取得 ・ 環境関連手続き ・ JWC が新規井戸掘削を 承認する ・ ジェリコ市および MoA が井戸水混合に関する 農民合意を取る ・ CA が建設認可を出す

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3-2-2 協力対象事業の概略設計 3-2-2-1 設計方針 3-2-2-1-1 基本方針 本事業の基本方針を以下のとおりとした。 ① 新規井戸に関わる JWC の許可が得られていないことから、新規井戸の掘削を詳細設計時または施工 時に行うこととし、井戸揚水量を周辺実績より、50 m3 /hr とする。同様に井戸掘削深を 150 m と仮 定し、設計を進める。ポンプ施設および送水施設の設計は、同仮定数値により設計を行う。 ② 目標年度を JAIP ステージⅡの完了年の 2016 年とし、JAIP への送水量を JAIP も現計画値の日最大

給水量とする。但し、入居企業数および業種により、必要給水量の増減も予測されることから、完 成前に給水量に対する協議が必要である。 ③ 井戸水とアイン・スルタン湧水の混合に対する農民合意が得られていないことから、水量配分およ び混合に対し計画数値が未定である。また、市水道の水質を考慮すると井戸水を全量農業利用とし て、農業用水へ送水することが望ましい。その場合は、アイン・スルタン湧水からの農業利用量を 減じ、市水道へ湧水からの良質な水が、より多く送水可能となる。また、アクバット・ジャバル難 民キャンプへの送水も市配水池を通して給水量の調整を行うことが必要である。以上のとおり、現 時点において、許認可を含め、給水量計画が未定であることから、将来計画に対応可能な様にジェ リコ No.1 の計画揚水量 180 m3 /hr を全量、農業用水路および市配水池へ配水可能な施設計画とする。 ④ ジェリコ No.1 の WBWD による工事が遅延していることにより、最終出来形が明確になっていない ことから、詳細設計時に配管設備、電気設備などを確認し、必要に応じて変更する。 3-2-2-1-2 自然環境条件に対する方針 本事業の対象となるジェリコ県の気象条件としては、標高-200~-300m、雨期は、10~3 月、月雨 量は約 6~60 mm、酷暑期間は、5~10 月、乾期最高気温は、約 30~40℃である。乾期には酷暑となる 事から、作業シフトを早朝あるいは夜間に変更し、作業効率の低下を極力避ける方針とする。 3-2-2-1-3 社会条件に対する方針 本事業の対象となるジェリコ市の給水単価は、国内の他都市に比較して安価な料金に設定されている。 したがって、維持管理費を極力抑制した施設計画とする。ポンプの揚程は、電気代の高騰を抑制するた めに低く抑え、管径に余裕を持たせて、管路損失を小さくする。 3-2-2-1-4 運営維持管理に対する方針 運営維持管理主体は、ジェリコ市水道部局が担当となる。運営維持管理が容易な様にジェリコ市また は近郊都市において採用されている機材を選定する。また、スペアーパーツの調達、補修が容易となる

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3-2-2-1-5 環境社会配慮に係る方針 本事業においては、用地取得および住民移転も発生しないことから、大きな影響は想定されない。た だし、管路布設時が公道下となることから、迂回路の確保または片側交互通行などによる交通の確保が 必要となる箇所が発生する。また、施工時の騒音・振動に対し、特に家屋付近においての施工も必要と なることから、使用機械の選定には、騒音・振動の少ない機種を選定すると共に、軽減対策を検討する。 3-2-2-1-6 建設事情/調達事情に対する方針 パレスチナ国における労働基準法に規定された要綱を遵守して施工計画を策定する。また、後述の「ガ イドライン」、「標準図」、「技術仕様書」に示された事項を遵守する。 技術者などの施工監理要員、鉄筋工や左官工などの技能工は、必要に応じてラマラ市より傭上し、単 純作業に従事する普通作業員は、工事サイト周辺から傭上する。セメント、砂、骨材、木材、鉄筋、鋼 管、軽油、ガソリン等は、パレスチナ国内で調達する。 なお、ポンプについては現地代理店、輸入業者を通して、建設後の維持管理、スペアーパーツの市場 性、経済性等を総合的に勘案して、イスラエルあるいはヨーロッパからの輸入品を国内の市場から調達 する。 3-2-2-1-7 現地業者(建設業者、コンサルタント)の活用に係る方針 パレスチナの現地建設会社を日本の施工業者の下請け業者として活用する方針とする。また、現地コ ンサルタントも同様に、日本のコンサルタントの現地スタッフとして、施工監理や維持管理指導に活用 する方針とする。なお、現地施工業者及びコンサルタントの技術力、施工実績、他ドナーからの受注実 績、保有機械、資金力などを調査・評価した上で選定する。 3-2-2-1-8 施設、機材のグレードの設定に対する方針 施設、機材のグレードの設定については、パレスチナ国内の実績と同等として設定する方針とする。 維持管理およびスペアーパーツ入手の容易性を考慮して、使用実績の多いグレードで、耐久性の高いグ レードにて設定する。 3-2-2-1-9 工法/調達方法、工期に係る方針 ジェリコ市においては、近年、UNDP、WBWD およびフランスの援助による送水管工事およびポンプ 施設工事が実施された。工法および調達方法においても、国内の技術仕様書に準じて行うとともに類似

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trenches “ PWA sep. 2000」(以下「ガイドライン」と記述する) 2) 同上付属標準図(以下「標準図」と記述する)

3) 「GENERAL TECHNICAL SPECIFICATIONS FOR WATER SUPPLY NETWORKS – PWA 1998」(以下 「技術仕様書」と記述する) (1) ジェリコ No.1 井戸改修計画 ① 工事概要 現在 WBWD により施工中である 60 m3 /hr のポンプを 180 m3/hr に改修する工事であり、主要な工種は、 表 3-2-5 のとおりである。使用ポンプ機種は、既存ポンプと同型式でパレスチナにおいて採用実績の多 い立軸ポンプとする(詳細は、[3-1-2-2]を参照)。 表 3-2-5 ジェリコ No.1 主要工種 工 種 数 量 既設ポンプ撤去(60 m3 /hr) 1 台 ポンプ新設(立軸ポンプ、180 m3 /hr) 1 台 制御盤改造 1 面 受電盤改造 1 面 配線工事 1 式 付帯土工工事 1 式 付帯配管工事(配管、空気弁、排泥弁、流量計) 1 式 ② 水理計算 ジェリコ No.1 の井戸構造および調圧水槽の水位は、図 3-2-4 のとおりである。 動水位 EL.(-)361.03(GL(-)190.0) 静水位 EL.(-)325.07(GL(-)154.04) 地盤高 EL.(-)171.03(GL(-)0.00) HWL EL.(-)167.23(GL(+)3.80) LWL EL.(-)170.98(GL(+)0.05) 調圧水槽 井戸深 H = 243 .5 m

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実揚程=調圧水槽 HWL-井戸動水位=(-)167.23-(-)361.03=193.80 m 管路損失を 5m として、全揚程=193.80+5.00=198.80 m → 200 m とする。 ③ 農業用水の混合後水質について 本事業にて使用する水源水質と混合水の農業用水水質のうち、課題となる塩分濃度について検討する。 塩分濃度と密接な相関関係があり、水質基準として示される TDS(溶解物質量)、EC(電気伝導度)に ついて表 3-2-6 にとりまとめた。ジェリコ No.1 の水質は、2011 年 2 月に実施された揚水試験の水質試 験結果より引用し、アイン・スルタン湧水水質は、ジェリコ市水道局資料より引用した。混合水予測は、 新規井戸の水質が不明である事から、ジェリコ No.1(140 m3 /hr)とアイン・スルタン湧水(190 m3/hr) を混合した場合の水質である。 また、FAO の農業用水基準をジェリコ市周辺の代表的な作物について表 3-2-7 に示す。表内数値は、 灌漑水に対する作物被害 0%となる場合を示す。これらから、灌漑水の水質基準として、概ね問題ない と判断できる。 表 3-2-6 水源水質および農業用水混合水水質予測 ジェリコ No.1 アイン・スル タン湧水 混合水予測 水道 水質基準 海水(参考) 水質項目

min max min max min max PWA 日本海 死海 TDS mg/l 1,033 1,180 322 385 624 722 1,000 35,000 350,000 EC μs/cm 1,626 1,718 658 679 1,069 1,120 - 45,000 450,000 表 3-2-7 農業用水基準(FAO) 主要作物 EC(μs/cm) スイートコーン 1,100 きゅうり 1,700 かぼちゃ - トマト 1,700 一方、水道水質基準となる TDS:1,000 mg/㍑を確保するためには、ジェリコ No.1 井戸の水質を最大 値 1,180 mg/㍑、アイン・スルタン湧水の水質を最大値 385 mg/㍑とした場合においても、ジェリコ No.1 井戸水量:アイン・スルタン水量=23:77 とすれば、水道水質基準を満たす事が可能である。すなわち、 現計画の配分量 340 m3 /hr のうち、78 m3/hr をジェリコ No.1 の混合により賄っても水道水質基準を満た す事が可能である(ジェリコ No.1:78 m3 /hr+アイン・スルタン湧水 262 m3/hr の混合割合で水道水質

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表 3-2-8 新規井戸の主要工種 工 種 数量 井戸掘削(L=150 m) 1 箇所 電気室・管理室 1 棟 ポンプ設置(立軸 50m3 /hr) 1 台 付帯配管工事(配管、空気弁、排泥弁、流量計) 1 式 受電盤他受電設備 1 式 制御盤 1 式 土工事 1 式 (3) 送水管計画・付帯施設計画 ① 管種・管径 管種は、ガイドラインに示される鋼管、PVC 管、ダクタイル管の内、UNDP および WBWD により 2011 年に施工された管種と同じである鋼管を採用する。鋼管は、ダクタイルに比較し経済的であり、PVC 管 に比較し強度および耐久性に優れることから、採用は妥当であると判断する。鋼管は、外面ポリエチレ ンライニング、内面モルタルライニングのパレスチナ製であり、調達および改修も容易である。 管径は、ヘーゼンウィリアム式により水理計算を行い、必要管径を算出した。 ② 水理計算 a) ジェリコ No.1~灌漑用水路 水理縦断図を示せば、図 3-2-5 のとおりである。始点より排泥弁位置までを径 250 mm、排泥弁より下 流を径 200 mm とする。管径は、ジェリコ市配水池に送水可能な水位を確保することにより決定した。 計画流量は、全線 180 m3 /hr とする。 距離 (m ) 0. 00 3540 .1 3181 .1 1838 .7 管路中心高(-)172.1 (-)236.84 (-)230.992 (-)231.05 調圧 水槽 LWL.(-)170.98 分岐 位置 放流 地点 農業 用水 路 WL.(-)181.97 SPφ250 SPφ200 WL.(-)205.76 排泥 弁

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b) 分岐位置~ジェリコ市配水池 分岐位置より、ジェリコ市配水池は、径 200 mm とする(図 3-2-6 参照)。 図 3-2-6 分岐位置~ジェリコ市配水池の水理縦断の概要 c) 新規井戸~灌漑用水路 維持管理費軽減のためにポンプ揚程が最小となる様に流速 0.6 m/s 以上となる管径とし、径 150 mm と する。計画流量は、50 m3 /hr とする(図 3-2-7 参照)。 管路中心高(-)228.21 (-)212.58 (-)222.672 新規 井戸 WL.(-)203.62 農業 用水 路 WL.(-)207.58 SPφ150 WL.(-)215.6 標高 最高 点 距離 (m ) 0. 00 355. 9 管路中心高(-)230.99 (-)224.95 分岐 位置 WL.(-)205.76 WL.(-)212.07 SPφ200 配水 池 配水池管流入高 EL.(-)216.78

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d) 水理計算書 水理計算は、ヘーゼンウィリアム式により行った。結果は、表 3-2-9 のとおりである。 表 3-2-9 ジェリコ No.1 および新規井戸の水理計算結果 始点 終点 延長(m) 上流水位 下流水 位 流量 (m3/hr) 流量 (m3/s) 管径 (m) 管路損失 (m) 流速 (m/s) №1井戸 減径位置 1,838.7 -170.98 -181.97 180 0.050 0.25 10.992 1.019 減径位置 分岐位置 1,342.4 -181.97 -205.76 180 0.050 0.20 23.790 1.592 分岐位置 農業用水路 359.0 -205.76 -212.12 180 0.050 0.20 6.362 1.592 分岐位置 配水池 355.9 -205.76 -212.07 180 0.050 0.20 6.307 1.592 新規井戸 最高点 580.0 -203.62 -207.58 50 0.014 0.15 3.959 0.793 最高点 農業用水路 1,175.0 -207.58 -215.60 50 0.014 0.15 8.021 0.793 ③ 占用位置および土被り 道路沿いは民地となっており、土地買収が必要となることから、道路内占用とする。占用位置は、他 埋設管を考慮して、ジェリコ市との協議により決定した。土被りは、パレスチナ基準となるガイドライ ンに示される最小値 1.0 m とする。 ④ 付帯施設 付帯施設として、空気弁、排泥弁を設置する。流量計は、各水源に設置する。空気弁および排泥弁は、 各路線が 3.5 km および 1.75 km であることから、それぞれ各路線に 1 箇所ずつ設置する。また、分岐部 およびポンプ施設に仕切弁を設置する。各構造物は、標準図に従い計画する。 ⑤ 掘削幅および土工定規断面 掘削幅および埋め戻し機械の選定は、ガイドラインに従い決定する。

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3-2-2-3 概略設計図 (上水・産業用水施設整備計画) 表 3-2-10 図面一覧(上水・産業用水施設整備計画) 図面番号 図 面 の 名 称 D-1 ジェリコ No.1 配置図 D-2 新規井戸配置図 D-3 新規井戸構造図 D-4 標準掘削断面図

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1. OD 調査段階 JICA パレスチナ: *計画省 *MOA *PWA/ジェリコ市 JICA 調査: *調査・計画 *第 1 次調査確認議事録 *第 2 次調査確認議事録 *ドラフト報告書説明 *最終報告書送達 PWA 2. JWC の事業計画承認およびイスラエル民政局工事許可取得段階 MOA 水 管 理 委 員 会 行政エリア: A, イスラエル民政局(CA) 上水供給設備 申請 OD 報告書計画に従って事業計画の許可申請 農業用水設備 事業実施体制(OD 調査から実施まで各段階の体制を示す) PWA(PWA) 行 政 エ リ ア : 承認 建設許可 3-3 施工計画/調達計画 3-3-1 施工方針/調達方針 本事業は MOA と PWA が実施機関となり、それぞれの事業コンポーネントの実施責任を負うが、各々 が協議し、実施時監理コンサルタントおよび施工業者契約においては MOA が代表実施機関として契約 当事者となる。事業実施体制を図 3-3-1 に示す。 図 3-3-1 事業実施体制(1/2)OD 調査段階および事業計画承認段階

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3. 実施段階 日本国パレスチナ 代表部 交換文書 パレスチナ財務省 JICA: 無償援助実施機関 MOA: 実施機関の代表 (農業用設備改修 計画担当) 本邦請負業者 工事契約 MOA: Coordination by Management Unit PWA は、事業管理 事務所を設けてコ ーディネーション ジェリコ市は、事業 管理事務所を設け てコーディネーシ ョンを行う パレスチナ計画省 Grant Agreement(G/A): MOA および PWA の 援助内容を明記 Coordination: MOA 調整 本邦コンサルタント 施工監理 設計監理契約 パレスチナの資機材業者/専門下請業者 MOA / PWA 合意事項: 1) PWA はジェリコ市水 道設備改修の監理を MOA に依頼する 2) PWA はジェリコ市水 道設備改修の設計・実 施に際し必要に応じ、 支援・助言・説明・確 認合意を行う アドバイス PWA: 実施機関の副代表 (上水設備改修 計画担当) アドバイス

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3-3-2 施工上・調達上の留意点 (1)資機材の現地調達に要する時間 現地調査時に調達期間に関して得た情報から、井戸ポンプ関連機器では仕様承認後の発注から現場着 までに6ヶ月、その他汎用資機材も発注後1ヶ月必要であり、これらを工程計画に反映させる。 (2)安全管理計画の策定と緊急時連絡体制の確立 本事業は、事業実施に際して以下の対策を講ずる。 ① 安全管理計画を策定し、非常時の対応策を事前に計画して関係者に周知徹底させる ② 緊急時の連絡体制を確立し、非常時のスムーズな対応を可能にする 3-3-3 施工区分/調達・据付区分 本事業は、工事内容と施工箇所を考慮して、以下の工事区分に分けて施工・調達計画を作成する。 ① 25 灌漑サイト施設整備・改修工事 ② 9 井戸施設改修工事 ③ ヌエイマ湧水用水路改修工事 ④ 上水・産業用水施設整備(ジェリコ市上水建設設備工事) 3-3-4 施工監理計画/調達監理計画 実施監理の範囲は、詳細設計、入札図書作成、入札、施工監理までの範囲とする。施工は上述のとお り、① 25 灌漑サイト施設整備・改修工事、② 9 井戸施設改修工事、③ ヌエイマ湧水用水路改修工事、 ④ 上水・産業用水施設整備の 4 区分に分けて、業者の施工体制とコンサルタントの監理体制がセット で対応する要員計画とした。 3-3-5 品質管理計画 土工事・コンクリート工事について、表 3-3-1 の品質管理を行う計画とする。 表 3-3-1 品質管理計画(施工) 工 種 管理項目 方 法 頻 度 床付け 土質状況 目視 主要部毎 幅・高さ 寸法・高さ測定 主要部毎 支持力 平板載荷試験 主要構造物毎 コンクリート 骨材 粒度試験 各生コンプラント毎 セメント 品質証明書の確認 毎月 1 回 コンクリート 生コン塩化物試験 生コン出荷時 練混ぜ水塩分試験 生コン工場にて月 1 回 スランプ 打設部位毎 圧縮強度試験(7 日、28 日) 打設部位毎 シュミットハンマー試験 小構造物 鉄筋 強度 引張強度 サプライヤー毎

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3-3-6 資機材等調達計画 本事業の主要資機材および建設調達区分は各々表 3-3-2、表 3-3-3 のとおりである。すべての資機材お よび建設機械はパレスチナの市場で流通しており調達が可能である。 表 3-3-2 資機材調達区分表 調達区分 品 目 現地 日本 第三国 備 考 構造物関係 1) 異形鉄筋 ○ 2) 砂 ○ 3) 骨材 ○ 4) セメント ○ 井戸機器(9 井戸改修、上水・産業井戸) 1) 井戸用立軸ポンプ ○ 2) 電源用発電機 ○ パイプ・バルブ・付属品(25 灌漑サイト、9 井戸改修、ヌエイマ湧水用水路、上水・産業) 1) HDPEパイプ ○ 2) 鋼管 ○ 3) バルブ類 ○ 貯水タンク(25 灌漑サイト、9 井戸改修) 1) コルゲートシートメタル材 ○ 表 3-3-3 建設機械調達区分表 調達区分 建設機械名 現地 日本 第三国 備 考 クレーン付トラック ○ 4t 吊り ダンプトラック ○ 10 t バックホウ ○ 0.35m3 井戸掘削機 ○ 3-3-7 初期操作指導・運用指導等計画 農業用水施設計画における初期操作指導・運用指導計画を表 3-3-4 に示す。9 井戸施設にて設置する ポンプおよび周辺機器の操作・保守点検方法について、専門技術者が WUA 施設維持管理担当者に対し て指導を行う計画とする。なお、ここで挙げる初期操作指導・運用指導は、機器単体の運転操作および 保守点検の方法を指導するものであり、井戸灌漑システム全体の運転方法および管理手法については、

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上水・産業用水施設計画における初期操作指導・運用指導計画を表 3-3-5 に示す。新規井戸およびジ ェリコ No.1 にて設置するポンプおよび周辺機器の操作・保守点検方法について、専門技術者がジェリ コ市運転員および整備員に対して指導を行う計画とする。 表 3-3-5 初期操作指導・運用指導計画(上水・産業用水施設計画) 区 分 対象者 指 導 内 容 新 規 井 戸 / ジ ェ リ コ No.1 井戸 ジ ェ リ コ 市 上 水 維持管理技術者 ・ ポンプの操作・点検方法 ・ 水位計・流量計など計器類の使用方法 ・ 塩素注入機器の操作方法 【指導方法】現場実習 【指導期間】合計 2 日間(1 日/井戸×2 井戸) 3-3-8 ソフトコンポーネント計画 農業用水施設整備計画は、灌漑施設の改修・整備を通して、農業用水の非効率的な供給状況を改善し、 同地域の限られた水資源の効率的な活用に寄与することを目的としており、ソフトコンポーネント計画 では、WUA ならびに事業実施後の施設の運営維持管理をモニタリングする立場にある MOA に対して、 1) 水管理にかかる支援、および 2) 組織運営強化にかかる支援を実施するものである。 上述「1) 水管理にかかる支援」では、建設・改修する施設の相違により水管理方法が異なるため、 表 3-3-6 に示すとおり、「貯水施設建設および送配水施設改修」を行う地区と「既存井戸施設改修」を行 う地区に分類して、支援の成果および活動を計画する。一方、「2) 組織運営強化にかかる支援」では、 現在の水利用者コミュニティーの特性により組織運営のあり方が異なるため、「西岸北部地域」と「ヨ ルダン渓谷地域」に分類して、支援の成果および活動を計画する。 表 3-3-6 地域別、運営・維持管理形態の特性別の支援区分 西岸北 部地域 ヨルダン渓谷地域 カルキリヤ県  9地区 トゥルカレム県 1 0地区 ナブルス県 4地区 ジェリコ県  1 地区 トゥバス県 2地区(※ ) 19 地区 7地区 該当なし ナブルス県 2地区 ジェリコ県  6 地区 0地区 8地区 19 地区 1 5地区 34地区 (※): 内1地区は、既存井戸 改修を行うが、同時に貯水施設建設及び送配水施設改修 26地区 8地区 組織運営強化に係る 支援の対象地区の分類 水 管 理 に 係 る 支 援 の 対 象 地 区 の 分 類 貯水施設建 設および送 配水施設改 修地区 既存井戸施 設改修地区 (1) 水管理に係る支援の成果(対象:WUA) ① 【両地区共通】 井戸灌漑地区の灌漑情報が整理され、農家間で共有される

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節水灌漑に対する意識が向上する(技術協力プロジェクト「ヨルダン渓谷地域高付加価値型農 業普及改善プロジェクト」との連携) ③ 【両地区共通】 水量メーターを用いた水管理の効率性が理解される ④ 【貯水施設建設および送配水施設改修地区】 貯水施設の有効性が理解される ⑤ 【貯水施設建設および送配水施設改修地区】 貯水施設を活用した水管理手法が習得される ⑥ 【既存井戸施設改修地区】 井戸施設の運転・維持管理手法が習得される ⑦ 【両地区共通】 灌漑水の供給と需要がバランスする (2) 組織化運営強化に係る支援の成果(対象:WUA) ① 【両地域共通】 WUA が設立される ② 【両地域共通】 井戸オーナー農家と受益農家の役割分担が明確化される ③ 【両地域共通】 WUA の運営システムが整備・運用される ④ 【西岸北部地域】 水量メーターに応じた水利費徴収システムが構築・運用される ⑤ 【ヨルダン渓谷地域】 収穫時分配金の比率が WUA 内で合意される ⑥ 【両地域共通】 施設の運営・維持管理に必要な経費が確保される ⑦ 【両地域共通】 MoA による WUA のモニタリング支援体制が構築される ソフトコンポーネントの活動内容は、表 3-3-7 のとおりである。

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表 3-3-7 活動内容 分 野 活 動 内 容 実施時期 (1)水管理に 係る支援 [成果①に対して]【両地区共通】 農家参加型(PRA 方式)による共同作業により、灌漑地区詳細マップを作成 する。灌漑地区詳細マップには、施設位置、配水ルート、受益地位置/面積、 農家情報、作付等の対象灌漑地の情報を含めることとし、農家間による灌漑 システムの共通理解の醸成を図ると共に、配水計画作成の基礎資料とする。 DD 時 [成果②に対して]【両地区共通】 技術協力プロジェクト「ヨルダン渓谷地域高付加価値型農業普及改善プロジ ェクト」で活動を行っているモデルサイトへのスタディーツアーを実施する。 スタディーツアーでは、節水灌漑の実践状況、営農・作付状況等の視察を行 う。スタディーツアー実施後に、視察結果の活用を目的としたワークショッ プを実施する。 工事開始 時 [成果③に対して]【両地区共通】 ワークショップを通して、現況のポンプ運転時間のみを頼りとする圃場水量 の管理は必要以上の用水ロスと農家収入に影響すること、水量メーターを用 いて必要な水量を定量的に管理することの合理性を啓発する。作物別の必要 水量に適する水量管理について実践指導する。 工事時、 施設完成 時 [成果④に対して]【貯水施設建設および送配水施設改修地区】 ワークショップを通して、貯水施設建設の目的、貯水施設の有効的な活用方 法を説明し、貯水施設を用いた灌漑システムの優位性を啓発する。 工事時 [成果⑤に対して]【貯水施設建設および送配水施設改修地区】 貯水施設を利用した水管理・施設維持管理マニュアルの作成指導を行う。マ ニュアルの内容は、貯水施設を活用した灌漑計画と水配分方法、井戸施設~ 送水施設~貯水施設~配水施設までの連動した運転計画と運転方法、貯水施 設および送配水施設の補修・維持管理方法等を含める。マニュアルの作成は WUA 担当者と共同で行い、WUA 幹部自身がマニュアルを更新することがで きるよう指導する。施設完成時には作成したマニュアルを用いて実践指導を 行うと共に、実運転に即してマニュアルを修正し、最終化する。 工事時、 施設完成 時 [成果⑥に対して]【既存井戸施設改修地区】 改修する井戸施設に適合する水管理・施設維持管理マニュアルの作成指導を 行う。マニュアルの内容は、新たなポンプ容量に適合する灌漑計画と水配分 方法、井戸施設の運転計画と運転方法、ポンプおよびジェネレーターなど関 連設備の補修・維持管理方法等を含める。マニュアルの作成は WUA 担当者 と共同で行い、WUA 幹部自身がマニュアルを更新することができるよう指導 する。施設完成時には作成したマニュアルを用いて実践指導を行うと共に、 実運転に即してマニュアルを修正し、最終化する。 工事時、 施設完成 時 [成果⑦に対して]【両地区共通】 施設容量による使用可能水量と雨季・乾季別の灌漑必要水量、年間ライセン ス水量をそれぞれ比較検討し、最大限使用することが可能となる年間配水計 画の作成指導を行う。施設の実運転において、取水・貯水(貯水施設建設地 区のみ)・配水水量の記録方法と配水計画とのモニタリング方法を実践指導す る。 工事時、 施設完成 時 (2)組織運営強 化 に 係 る 支 援 [成果①、②に対して]【両地域共通】 WUA の設立は、オリエンテーション段階(DD 時)と WUA 設立段階(工事 開始時)の 2 段階に分けて活動を行う。オリエンテーション段階では、プロ ジェクトの概要・目的、施設改修内容、WUA の役割等を説明し、WUA 設立 に対するコミュニティーからの基本的合意を得る。特に井戸オーナー農家の 理解が重要であるため、WUA の設立および受益農家との役割分担について、 井戸オーナー農家への説明・啓蒙を十分に行うこととする。WUA 設立段階で DD 時、工 事開始時

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分 野 活 動 内 容 実施時期 [成果③に対して]【両地域共通】 設立した WUA に対する一連のワークショップを通して、組織構成、WUA 規 約の詳細、年間および日常的な活動プログラム、会議運営の方法等を WUA との共同作業により策定し、WUA 運営マニュアルとしてとりまとめる。話し 合いにより決定した組織構成に基づき、WUA の役員および担当者を選出し、 各種活動に対する指導を実施する。施設建設時には WUA 運営マニュアルを 用いて実践指導を行うと共に、実運営に即して WUA 運営マニュアルを修正 し、最終化する。 工事時、 施設完成 時 [成果④、⑥に対して]【西岸北部地域】 西岸北部地域については、水量メーターに基づく水利費を設定する。改修後 の運転・維持管理費を算出・提示し、新たな水利費単価および徴収頻度等に ついて WUA 内で合意する。水量メーターの検針方法、水利費徴収・領収書 発行方法、出納簿の記録方法などについて実践指導を行う。また、実際の出 納記録をモニタリングし、運転・維持管理費の拠出と水利費の徴収が計画通 りに行われていることを確認する。 工事時、 施設完成 時 [成果⑤、⑥に対して]【ヨルダン渓谷地域】 ヨルダン渓谷地域については、収穫時に各農家より支払われる分配金を水利 費徴収の基本とする。改修後の施設運転・維持管理費を算出・提示し、新た な分配金の比率および支払い頻度等について WUA 内で合意する。徴収され る分配金と維持管理費の拠出状況が出納簿に記録・公開されるよう啓蒙を行 うと共に出納簿の記録方法について実践指導を行う。また、実際の出納記録 をモニタリングし、運転・維持管理費の拠出と分配金の支払いが計画通りに 行われていることを確認する。 工事時、 施設完成 時 [成果⑦に対して]【両地域共通】 ソフトコンポーネント開始時に MOA 本部および県支局と協議の上、ソフト コンポーネント担当部局および担当者の選定を行い、一連のソフトコンポー ネント活動に対して OJT による技術移転を行う。施設完成時、MOA 本部お よび県支局との共同作業により、今後の年間モニタリング計画を作成・合意 する。年間モニタリング計画にはモニタリング頻度、内容、予算、担当部局 等などの具体的な計画を含めることとする。 DD 時、施 設完成時 3-3-9 実施工程 実施設計は 25 灌漑サイトの配水路測量調査、9 井戸施設のディープニング、揚水試験、上水・産業用 水施設整備における新規井戸掘削の再委託監理、現場条件確認のための現地調査および再委託結果を受 けて詳細設計を行うため 6.0 ヶ月間必要となる。 施工・調達については施工業者の着工後準備期間は 3 ヶ月とし、管路工事およびコンクリート工事を 順次行う。ポンプ設備は仕様承認後から搬入まで 6 ヶ月を考慮する。25 灌漑サイトの管路工事は地区が

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表 3-3-8 業務実施工程表 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 実施設計 農業 用 水 施 設 整 備 計 画 施工 ・調 達 上水 ・産 業 用 水 施 設整 備計 画 ポンプ資材 貯水タンク資材 (ジェリコ No.1 井戸改修工事) (9 井戸施設改修工事) (ヌエイマ湧水用水路改修工事) (貯水タンク建設工事) (送水管建設工事) (配水管改修工事) (検査・引渡し) (現地調査) (国内作業) (準備工) (資材調達) (25 灌漑サイト) (資材調達) (検査・引渡し) (準備工) (新規井戸建設工事) (送水管建設工事) 計 6 ヶ月 計 13 ヶ月 計 13 ヶ月 ポンプ資材

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3-4 相手国側分担事業の概要 本事業が我が国の無償資金協力事業として実施される場合、詳細設計、準備段階、工事中ならびに建 設・調達される施設・機材が維持管理するためのパレスチナ側の分担事業の概要は表 3-4-1 に示すとお りである。 表 3-4-1 相手国負担事業の概要 農業用水施設整備計画、上水・産業用水施設整備計画【共通】 1. 本計画の詳細設計、実施に必要なデータおよび情報の提供 2. コンサルタント、建設業者現場事務所、ストックヤード等の仮設に必要な土地の確保 3. 建設工事実施前の現場へのアクセス道路の確保 4. 銀行間取極め(B/A)および支払受権書(A/P)発行手続きの迅速な実施と手数料の負担 5. 環境審査にかかる手続き、費用負担 6. パレスチナにおける生産物、サービス購入に課せられる関税、内国税、その他税に対する免税措置 7. 業務に従事する日本人に対する業務遂行のためのパレスチナへの入国、滞在の保証および安全の確保 8. 建設・調達される施設・機材の適切かつ効果的な使用と維持管理 9. 施設建設後の定期的な維持管理にかかるモニタリング、フォローアップに必要な費用 10. パレスチナ内における資機材の運搬・輸送にかかる通行権の確保 【農業用水施設整備計画】 【上水・産業用水施設整備計画】 1) 井戸施設、貯水タンク周りのフェンス設置 2) 貯水タンク(25 箇所)の用地確保と住民合意 3) 送・配水管施設敷設のための用地確保と住民合意 4) ソフトコンポーネント実施に必要な MOA 職員の 確保とその費用負担(給与、日当および現場手当 て、車輌燃料代) 1) 井戸およびポンプ場周りのフェンス設置 2) PWA およびジェリコ市職員管理技術者の提供 3) プロジェクト監理要員の確保とその費用負担(給 与、日当および現場手当て、車輌燃料代) 4) 井戸水、湧水混合にかかる受益者合意 3-5 プロジェクトの運営維持管理計画 3-5-1 農業用水施設整備計画の運営・維持管理計画 (1) 井戸灌漑施設(9 井戸施設、25 灌漑サイト)の運営維持管理計画 事業実施後の井戸灌漑施設は、ソフトコンポーネントにより設立する WUA が直接的な運営・維持管 理を実施する。MOA 県支局は WUA からの直接的な窓口として、技術支援およびモニタリングを実施 する。MOA 本部はこれら県支局のモニタリング活動を総括・監督する立場となる。WUA はそれぞれの 井戸灌漑地区において設立され、選挙あるいは合議制により選出された WUA 幹部・担当者が日々の運 営にあたる。想定される維持管理体制は、図 3-5-1 に示すとおりである。

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組合長(1) 副組合長(1) 会計責任者(1) WUA組合員(受益者) 水管理組合(WUA) 組織体制 ( )内 は人数を示す 行政支援体制 県農業支局 支援 MoA本部 土壌/灌漑局 WUA担当 ジェリコ県/ナブルス県/ トゥバス県/カルキリヤ県/ トゥルカレム県 WUA担当 連携 水管理責任者(1) 貯水施設運転・ 維持管理者(2) (貯水施設建設 地区のみ) 井戸施設運転・ 維持管理者(2) メーター検針/水利費 (又は収穫時分配金) 回収者 (30世帯あたり1名) 図 3-5-1 井戸灌漑施設(9 井戸施設、25 灌漑サイト)の運営・維持管理体制 想定される井戸灌漑施設の運営・維持管理内容は、表 3-5-1 に示す通りである。WUA の運営、WUA に よる維持管理活動(水量・配水管理、井戸施設、貯水施設の維持管理)、および MOA によるモニタリ ング活動により構成される。 表 3-5-1 井戸灌漑施設(9 井戸施設、25 灌漑サイト)の運営・維持管理内容 担当区分 項 目 内 容 WUA の運営 ・ WUA 定例会議の開催 ・ メーター検針・水利費の徴収(又は収穫時分配金 の徴収)、会計の記録/公開 ・ WUA 規約、メンバーの管理 など 水量・配水管理 ・ 年間/日毎の配水計画作成および記録 ・ 地下水位の記録 ・ 節水灌漑の実践 井戸施設の維持管理 ・ 配水計画に基づくポンプの運転および記録 ・ ポンプの日常保守/点検 ・ ポンプの定期保守/点検、予備品交換(ポンプ潤滑 油、軸シール材等) WUA 貯水施設の維持管理 (貯水施建設置地区のみ) ・ 配水計画に基づく貯水施設から主配水系統への分 水操作および記録 ・ 貯水タンクの定期的な清掃 ・ 貯水タンクの定期保守/点検、予備品交換(内部プ ラスチックシート交換等) MOA モニタリング支援 (四半期に 1 回程度) ・ WUA 活動記録の確認 ・ 維持管理費積立状況の確認 ・ 施設の維持管理状況の確認 ・ 配水記録の確認(ライセンス水量との整合性) ・ 節水灌漑の実践状況の確認 ・ WUA に対する相談窓口

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(2) ヌエイマ湧水用水路の運営・維持管理計画 ヌエイマ湧水用水路の施設改修後の運営・維持管理は、現状の運営・維持管理体制を踏襲し、水管理 委員会(水利権保有農家より構成)とヌエイマ村落委員会(村役場)との共同体制により実施する。村 役場は、水管理委員会より湧水の一部水量を無償で譲り受け、公共水道として村内へ配水し、水道業務 としての収入を得ていることから、村役場が湧水用水路全体の維持管理に対して責務を負うべきとの立 場をとっている。以上より、改修後の湧水用水路の維持管理については村役場が引続き担当を行い、水 管理委員会は湧水用水路の配水管理を担当する計画とする。想定される運営・維持管理の内容と担当区 分は表 3-5-2 に示すとおりである。 表 3-5-2 ヌエイマ湧水用水路の運営・維持管理体制および内容 担当区分 目的 項 目 内 容 全体 全体管理 ・全体維持管理計画の作成と実施 ・料金徴収、会計記録 ・水利権の管理 全体 水量管理 ・流量モニタリング(湧水量、水道水量、農業用水量) 水道 取水・配水施設 の維持管理 ・沈砂池および貯水タンクの清掃 ・ポンプ施設の運転、日常/定期点検、および補修 ・塩素剤等の購入 ・予備品の交換 村役場 農業 幹線水路の維持 管理 ・定期的な配管の巡回確認(漏水確認) ・定期的な弁類の動作確認・補修 水管理委員会 (水利権保有農家) 農業 幹線水路の配水 管理 ・配水計画の作成 ・配水計画に基づく分水バルブの操作 備考) 太枠に示す部分が、今回改修範囲に対する直接的な運営・維持管理内容 3-5-2 上水・産業用水施設整備計画の運営・維持管理計画 本事業において新設/改修される施設の維持管理・保守作業については、ジェリコ市サービス部の技術 メンテナンス課が担当部署となる。ジェリコ市 No.1 井戸および新規井戸の毎日の運転管理・清掃・点 検作業は、それぞれの井戸施設に常駐の運転警備員を 1 名配置し、管理を行う。定期的な点検・保守作 業については、同課の上水施設維持管理係に所属する維持管理技術者が作業を実施する。これら維持管 理・保守作業について、技術メンテナンス課長および上水施設維持管理係長が全体管理を行う体制とす る。想定される維持管理体制を表 3-5-3 に示す。 表 3-5-3 ジェリコ No.1 井戸、新規井戸および導水管路の維持管理体制 管理対象 日常運転/清掃/点検 定期点検/保守

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表 3-5-4 ジェリコ No.1 井戸、新規井戸および導水管路の維持管理内容 管理対象 日常運転/清掃/点検 定期点検/保守 1. ジェリコ市 No.1 井戸 2. ジェリコ市新規井戸 ・ポンプの運転および記録 ・塩素注入機の運転および記録 ・流量計および水位計の監視・記録 ・日常点検項目に沿った点検・整備 ・建屋の清掃 ・定期点検項目に沿った点検・整備 ・ポンプ予備品の交換(ポンプ潤滑 油、軸シール材等) ・水位計・流量計の動作確認と校正 3. 全体管理 配水計画の作成と実績管理、作業日報の管理、日常点検および定期点検作 業記録の管理 3-6 プロジェクトの概略事業費 3-6-1 協力対象事業の概略事業費 本協力対象事業を実施する場合に必要となる事業費総額は、約 14.97 億円(日本側 14.86 億円、「パレ スチナ」側 0.11 億円)となり、先に述べた日本と「パレスチナ」との負担区分に基づく双方の経費内訳 は、下記「(3) 積算条件」によれば、次のとおり見積もられる。ただし、この額は交換公文上の供与限 度額を示すものではない。 (1) 日本国負担経費 パレスチナ ヨルダン渓谷および西岸北部地域上水・産業・農業用水施設整備計画 概略総事業費 約 1,486百万円 費 目 概略事業費(百万円) 25 灌漑サイト(貯水タンク 24 基、送水管 約 17.5km、配水管約 35.6km) 755 9 井戸施設(井戸改修 9 箇所、貯水タンク 1 基、送配水管約 1.1km) 166 農業用水施設整備 ヌエイマ湧水用水路(送水管約 4.1km) 83 1,004 ジェリコ No.1 井戸改修(1 箇所、送水管約 3.9km) 136 施設 上水・産業用水施設整備 新規井戸(1 箇所、送水管約 1.8km) 63 199 実施設計・施工監理・技術指導 283 予備的経費 要調整

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(2) 「パレスチナ」負担経費:50.50 万 NIS(約 11百万円) (3) 積算条件 ① 積算時点 :平成 23 年 12 月 ② 為替交換レート:1US ドル=79.09 円、現地通貨 1 NIS=22.15 円 ③ 施工調達期間 :詳細設計、工事の期間は「3-3-9 施工工程」に示したとおり ④ その他 :積算は日本政府の無償資金協力の制度を踏まえて行う。 3-6-2 運営・維持管理費 3-6-2-1 農業用水施設整備計画の運営・維持管理費 (1) 井戸灌漑施設(9 井戸施設、25 灌漑サイト)の運営・維持管理費 9 井戸施設の年間維持管理費は、表 3-6-1 に示す通りである。9 井戸施設の主な O/M 費用は、井戸ポ ンプにかかる O/M 費用である。灌漑用水 1m3 あたりの年間維持管理費は 0.88 NIS/m3 (19.5 円/m3 )と算 定される。現況の対象地域の水利費の平均は 1.30 NIS/m3 (28.9 円/m3 )程度(現地再委託調査結果より) であることから、現況と同水準の水利費により、維持管理費の確保は可能である。尚、年間ポンプ運転 時間については、年間契約ライセンス水量/ポンプ吐出容量により算出した。 25 灌漑サイトの年間維持管理費は、表 3-6-2 に示すとおりである。25 灌漑サイトの主な O/M 費用は 貯水施設にかかる O/M 費用(ブースターポンプを設置するサイトについては、同ポンプの O/M 費用も 含める)である。灌漑用水 1m3あたりの年間維持管理費用は 0.06 NIS/m3(1.3 円/m3)と算定される。25 灌漑サイトは既存の井戸ポンプにより灌漑が行われており、既存井戸ポンプの O/M 費用に加えて、新 設する貯水施設の O/M 費用が上乗せとなる。上乗せされる費用は 0.06 NIS/m3程度と小額であることか ら、現在の水利費と同水準の徴収により、維持管理費の確保は可能である。 ①ストックヤード等の仮設に必要な土地の確保(借地料) NIS 2.700 万 (約 0.6 百万円) ②銀行間取極め(B/A)および支払受権書(A/P)発行手続き手数料 NIS 3.300 万 (約 0.7 百万円) ③井戸施設及び貯水タンク周りのフェンス設置 NIS 13.000 万 (約 2.9 百万円) ④貯水タンク(24 箇所)の整備費用 NIS 15.200 万 (約 3.4 百万円) ⑤ソフトコンポーネント実施に必要な MOA 職員の費用負担 (給与、日当および現場手当て、車輌燃料代) NIS 16.300 万 (約 3.6 百万円)

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表 3-6-1 9 井戸施設の年間維持管理費 県 井戸番号 年間ライセンス 契約水量 (m3) 井戸ポンプ仕様 O/M 項目 年間 O/M 費用 (NIS) 備 考 ナブルス 18-18/019 131,000 80m3/hr×270m×100kW ポンプ電気代 86,814 商用電力使用、ポンプ電力 100kW x 運転時間 1,638hrs/年 x 0.53NIS/kWh ポンプ修理・予備品代 9,827 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 327,568NIS x 3%を計上) 小計 96,641 ナブルス 18-18/027A 30,000 80m3/hr×440m×160kW ポンプ電気代 29,812 商用電力使用、ポンプ電力 150kW x 運転時間 375hrs/年 x 0.53NIS/kWh ポンプ修理・予備品代 11,231 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 374,364NIS x 3%を計上) 小計 41,403 ジェリコ 19-14/058B 59,000 50m3/hr×170m×40kW ポンプ電気代 25,016 商用電力使用、ポンプ電力 40kW x 運転時間 1,180hrs/年 x 0.53NIS/kWh ポンプ修理・予備品代 5,475 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 182,502NIS x 3%を計上) 小計 30,491 ジェリコ 19-17/012 78,630 ※1 70m3 /hr×130m×40kW ポンプ電気代 23,808 商用電力使用、ポンプ電力 40kW x 運転時間 1,123hrs/年 x 0.53NIS/kWh ポンプ修理・予備品代 6,570 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 219,002NIS x 3%を計上) 小計 30,378 ジェリコ 19-17/033 56,000 70m3/hr×190m×60kW ポンプ燃料代 88,256 ディーゼルジェネレーター使用(120HP)、燃費 28L/hr x 運転時間 800hrs x 3.94NIS/L ポンプ修理・予備品代 5,615 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 187,182NIS x 3%を計上) ディーゼルジェネレーター修理・予備品代 2,970 ディーゼルジェネレーター予備品交換等 (ジェネレーター機器価格 99,000NIS x 3%を計上 小計 96,841 トゥバス 19-20/001A 16,000 40m3/hr×250m×50kW ポンプ燃料代 28,368 ディーゼルジェネレーター使用(90HP)、燃費 18L/hr x 運転時間 400hrs x 3.94NIS/L ポンプ修理・予備品代 5,615 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 187,182NIS x 3%を計上) ディーゼルジェネレーター修理・予備品代 2,700 ディーゼルジェネレーター予備品交換等 (ジェネレーター機器価格 90,000NIS x 3%を計上 小計 36,683 ジェリコ 20-17/022 73,000 60m3/hr×130m×40kW ポンプ燃料代 81,514 ディーゼルジェネレーター使用(75HP)、燃費 17L/hr x 運転時間 1,217hrs x 3.94NIS/L ポンプ修理・予備品代 6,739 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 224,618NIS x 3%を計上) ディーゼルジェネレーター修理・予備品代 2,160 ディーゼルジェネレーター予備品交換等 (ジェネレーター機器価格 72,000NIS x 3%を計上 小計 90,413 ジェリコ 19-17/056 330,000 70m3/hr×180m×60kW ポンプ電気代 174,889 商用電力使用、ポンプ電力 70kW x 運転時間 4,714hrs/年 x 0.53NIS/kWh ポンプ修理・予備品代 8,142 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 271,413NIS x 3%を計上) 小計 183,031 ジェリコ 19-17/007 39,000 100m3/hr×120m×60kW ポンプ燃料代 33,805 ディーゼルジェネレーター使用(105HP)、燃費 22L/hr x 運転時間 390hrs x 3.94NIS/L ポンプ修理・予備品代 5,615 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 187,182NIS x 3%を計上) ディーゼルジェネレーター修理・予備品代 2,970 ディーゼルジェネレーター予備品交換等 (ジェネレーター機器価格 99,000NIS x 3%を計上 小計 42,390 合 計 690,503 647,911

1m3あたり O/M 費用 (NIS) 0.88 (≒19.5 円/m3)ΣO/M 年間費用 / Σ年間ライセンス契約水量

3

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表 3-6-2 25 灌漑サイトの年間維持管理費 県 サイト名 年間ライセンス契約水量 (m3) 施設仕様 O/M 項目 年間 O/M 費用(NIS) 備 考 トゥバス Bardala 323,578 ※1 貯水タンク : V=700m3 貯水タンク修理・予備品代 5,370 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 107,400NIS x 5%を計上) ブースターポンプ : ポンプ電気代 38,107 商用電力使用、10kW x 運転時間 7,190hrs x 0.53 NIS/kWh 45m3/h x 20m x 10kW ポンプ修理・予備品代 486 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等(ポンプ機器価格 16,200NIS x 3%を計上) 小計 43,963

カルキリヤ Jayyus plain 1 124,000 貯水タンク: V=1,100m3 貯水タンク修理・予備品代 7,650 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 153,000NIS x 5%を計上)

カルキリヤ Jayyus plain 2 95,000 貯水タンク: V=700m3 貯水タンク修理・予備品代 5,370 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 107,400NIS x 5%を計上)

カルキリヤ Falamya 176,000 貯水タンク: V=600m3 貯水タンク修理・予備品代 4,800 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 96,000NIS x 5%を計上)

カルキリヤ An Nabi Elyas 224,000 貯水タンク: V=800m3 貯水タンク修理・予備品代 5,940 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 118,800NIS x 5%を計上)

カルキリヤ Haabla 1 154,000 貯水タンク: V=600m3 貯水タンク修理・予備品代 4,800 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 96,000NIS x 5%を計上)

カルキリヤ Haabla 2 108,000 貯水タンク: V=600m3 貯水タンク修理・予備品代 4,800 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 96,000NIS x 5%を計上)

カルキリヤ Al Syaykh Ahmad 89,000 貯水タンク: V=800m3 貯水タンク修理・予備品代 5,940 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 118,800NIS x 5%を計上)

カルキリヤ Izbat Salman 153,000 貯水タンク: V=1,000m3 貯水タンク修理・予備品代 7,080 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 141,600NIS x 5%を計上)

カルキリヤ Qalqiliya city 2 163,000 貯水タンク: V=600m3 貯水タンク修理・予備品代 4,800 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 96,000NIS x 5%を計上)

トゥルカレム Qaffin 151,000 貯水タンク: V=900m3 貯水タンク修理・予備品代 6,510 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 130,200NIS x 5%を計上)

トゥルカレム An Nazia al Gharbiya 345,000 貯水タンク: V=900m3 貯水タンク修理・予備品代 6,510 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 130,200NIS x 5%を計上)

トゥルカレム Attil 299,000 貯水タンク: V=900m3 貯水タンク修理・予備品代 6,510 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 130,200NIS x 5%を計上)

トゥルカレム Thennabeh 123,000 貯水タンク: V=800m3 貯水タンク修理・予備品代 5,940 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 118,800NIS x 5%を計上)

トゥルカレム Irtah 163,000 貯水タンク: V=900m3 貯水タンク修理・予備品代 6,510 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 130,200NIS x 5%を計上)

トゥルカレム Farun 110,000 貯水タンク: V=800m3 貯水タンク修理・予備品代 5,940 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 118,800NIS x 5%を計上)

トゥルカレム Kafr Zibad 146,000 貯水タンク : V=700m3 貯水タンク修理・予備品代 5,370 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 107,400NIS x 5%を計上)

ブースターポンプ : ポンプ電気代 38,202 商用電力使用、40kW x 運転時間 1,802hrs x 0.53 NIS/kWh

81m3/h x 75m x 40kW ポンプ修理・予備品代 675 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等(ポンプ機器価格 22,500NIS x 3%を計上)

小計 44,247

トゥルカレム An Nazia al Sharqiya 68,000 貯水タンク: V=800m3 貯水タンク修理・予備品代 5,940 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 118,800NIS x 5%を計上)

トゥルカレム Dir al gsoon 352,000 貯水タンク: V=1,100m3 貯水タンク修理・予備品代 7,650 プラスティックシート交換等 (貯水タンク施工費 153,000NIS x 5%を計上)

3 -

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(2) ヌエイマ湧水用水路の運営・維持管理費 今回事業の改修部分は自然流下方式による管路施設であり、ポンプ設備等の機械設備を設置しないこ とから電気代等の直接的な運転費用は発生しない。しかしながら、ヌエイマ村落委員会は将来の管路施 設および弁類の修理・更新に向けて、ヌエイマ湧水用水路工事費の 1%程度の積立を行うことが望まし い(表 3-6-3 参照)。 表 3-6-3 ヌエイマ湧水用水路(農業用水路部分)の年間維持管理費 項 目 年間 O/M 費用(NIS) 備 考 管路施設および弁類の修理・更新費 25,617 ヌエイマ湧水用水路工事費の 1%とする 合計 25,617 (≒567 千円) 一方、ヌエイマ村落委員会の 2011 年度の財務収支は表 3-6-4 に示す通りである。水道料金徴収による 収入により十分な収益が計上されており、この収益より上記の年間維持管理費用の拠出が可能である。 表 3-6-4 ヌエイマ村落委員会の財務収支(2011 年) 項 目 金額 (NIS) 水道料金徴収 679,104 その他収入 173,707 収入 収入計 852,811 (≒18,890 千円) 職員給与 146,406 水道施設 O/M・更新代 236,373 その他 217,849 支出 支出計 600,628 (≒13,304 千円) 収 支 252,183 (≒5,586 千円) 出典: ヌエイマ村落委員会内部資料 3-6-2-2 上水・産業用水施設整備計画の運営・維持管理費 ジェリコ No.1 井戸および新規井戸の年間維持管理費は表 3-6-5 に示す通りである。尚、新規井戸は農 業用水利用を目的とすることから、塩素代(消毒)については計上しない。 表 3-6-5 ジェリコ No.1 井戸および新規井戸の年間維持管理費 施設 ポンプ仕様 項 目 費用(NIS) 年間 O/M 備 考 人件費 (新規雇用分) 26,256 運転・警備員 26,256 NIS/年 x 1 名 ポンプ電気代 812,490 ポンプ電力 210kW x 20 時間運転/日 x 365 日 x 0.53NIS/kWh 塩素代 197,110 次亜塩素酸ナトリウム (12%濃度、注入率有効塩素として 2mg/㍑) 45 kg/日 x 365 日 x 12 NIS/kg ポンプ修理・予備 品代 9,585 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 (ポンプ機器価格 319,500NIS x 3%として計上) ジ ェ リ コ No.1 井戸 180m3/hr x 200m x 210kW 小 計 1,035,856 (≒22,944 千円) 人 件 費 ( 新 規 雇 用 分) 26,256 運転・警備員 26,256 NIS/年 x 1 名 ポンプ電気代 154,760 ポンプ電力 40kW x 20 時間運転/日 x 365 日 x 0.53NIS/kWh ポンプ修理・予備 6,480 ポンプ潤滑油・軸シール材交換等 新規井戸 40m3/hr x 200m x 210kW

(46)

一方、施設建設後のジェリコ市水道部門の財務収支予測は表 3-6-6 の通りである。既存施設および新 規上水施設からの料金徴収により十分な収益が見込まれることから、必要な年間維持管理費用の確保が 可能である。 表 3-6-6 施設建設後のジェリコ市水道部門の財務収支(予測) 項 目 金額 (千 NIS) 備 考 既存上水施設からの料金徴収 3,221 2008-2011 実績値の平均 既存農業用水施設からの料金徴収 535 2008-2011 実績値の平均 その他 418 2008-2011 実績値の平均 新規上水施設からの料金徴収 1,024 配水量 1,205 千 m 3 /日(220m3/日 x 20hrs/日 x 365 日 x 漏水率 25%)、水道料金 1NIS/m3・徴収率 85%として 収入 収入計 5,198 (≒115,136 千円) 人件費 1,247 2008-2011 実績値の平均 運転・維持管理費(既存施設) 903 2008-2011 実績値の平均 その他 413 2008-2011 実績値の平均 新規建設施設の運転・維持管理費 1,224 表 3-6-5 より 支出 支出計 3,787 (≒83,882 千円) 収 支 1,411 (≒31,254 千円)

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第4章 プロジェクトの評価

4-1 事業実施のための前提条件 (1)農業用水施設整備計画 事業実施の前提となる事項およびその手続き等の状況(2012 年 5 月時点)を表 4-1-1 に示す。 表 4-1-1 農業用水施設整備計画における前提条件 前提条件 手続き等の状況 事業実施前 1) 各計画地区における改修内容をイスラエ ル民政局(CA)が確認し、建設認可する。 我国による本事業実施の承認後、E/N 締結前に MOA は 各地区の改修概要(井戸位置、送水管・配水管改修延長、 貯水タンクの建設有無・仕様、等)を CA に申請し、認 可を受ける必要がある。 2) 貯水タンク建設用地の土地所有者の合意 が得られる。 原則、合意を得た地区を計画対象としているが、E/N 締 結前に書類による合意確認が必要となる。 事業実施中 3) 井戸施設改修(9 地区)に対して、新たな る JWC 承認が必要とならない。 改修井戸を選定するに当たり、ディープニング、クリー ニングに対して JWC 承認を得たものを対象としてお り、新たなる承認は不要と判断している。 4) 建設に必要な資機材のイスラエルからの 搬入およびパレスチナ内の移送に際して イスラエル側の妨害を受けない。 上記 1)で建設認可を受けるものの、他事業の事例から資 機材のパレスチナ搬送時およびパレスチナ内の移送が 止められるケースが見受けられる。 5) イスラエルにより建設された分離壁下を 通過する送・配水管工事がイスラエル側に より制限されない。 上記 1)により建設認可を受けることになるが、分離壁が 井戸水源と受益地を分断、または受益地内を通過してい る地区が 5 箇所ある。 6) 井戸施設の共同使用が WUA 水管理規約 (マニュアル)に明記される。 9 井戸施設は井戸オーナー農家による個人所有であり、 我が国無償事業により改修されるにあたり、受益者との 共同利用が確認される必要がある。 (2)上水・産業用水施設整備計画 事業実施の前提となる事項およびその手続き等の状況(2012 年 5 月時点)を表 4-1-2 に示す。 表 4-1-2 上水・産業用水施設整備計画における前提条件 前提条件 手続き等の状況 事業実施前 1) JWC が新規井戸掘削を承認する。 2011 年 12 月を目処に JWC の承認が得られる予定であっ

表 3-1-24  図面一覧(農業用水施設整備計画)
表 3-2-8  新規井戸の主要工種  工  種 数量 井戸掘削(L=150 m)  1 箇所  電気室・管理室  1 棟  ポンプ設置(立軸  50m 3 /hr ) 1 台 付帯配管工事(配管、空気弁、排泥弁、流量計) 1 式 受電盤他受電設備 1 式 制御盤 1 式 土工事  1 式  (3) 送水管計画・付帯施設計画  ①  管種・管径  管種は、ガイドラインに示される鋼管、 PVC 管、ダクタイル管の内、 UNDP および WBWD により 2011 年に施工された管種と同じである鋼管を採用する。
表 3-3-7  活動内容  分 野  活  動  内  容  実施時期 (1)水管理に  係る支援  [成果①に対して]【両地区共通】 農家参加型(PRA 方式)による共同作業により、灌漑地区詳細マップを作成 する。灌漑地区詳細マップには、施設位置、配水ルート、受益地位置 / 面積、 農家情報、作付等の対象灌漑地の情報を含めることとし、農家間による灌漑 システムの共通理解の醸成を図ると共に、配水計画作成の基礎資料とする。 DD 時 [成果②に対して]【両地区共通】  技術協力プロジェクト「ヨルダン渓谷地域
表 3-3-8  業務実施工程表  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  実施設計  農業 用 水 施 設 整 備 計 画 施工 ・調 達 上水 ・産 業 用 水 施 設整 備計 画 ポンプ資材    貯水タンク資材(ジェリコ No.1 井戸改修工事)(9 井戸施設改修工事)   (ヌエイマ湧水用水路改修工事)   (貯水タンク建設工事) (送水管建設工事)   (配水管改修工事)    (検査・引渡し)   (現地調査) (国内作業) (準備工)(資材調達)
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