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茨城県における水田の冬季間 利用について

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(1)

143

茨城県における水田の冬季間

利用について

一水田二毛作に関する試論一

職業科作物研究室石  原  秀  志

L 序一問題の提起

2.長期的変動 3.短期的変動 4.地域的偏差

5.変動要因の分析

1 自然的立地 亜 経済的立地 皿 技術的要因

】V 経営的要因 6.小地域における変動要因

7.展望・結語       ●

1. 序一問題の提起

戦後の日本農業の発展をもたらした技術的,経営的諸条件の変化の中で,中心的役割を 果したものとして,耕種農業の分野に即して言えば,土地改良・品種改良・施肥改善とい う所謂く三脚〉と共に,農薬の進歩・農業機械の発達=機械化及び畜力化の進歩と農業労 働の合理化等を指摘する事が出来るが,之等は農業者の一般的技術水準の上昇と共に,農 地改革によって実現した安定した耕作条件を基盤として展開されて来たものであり,それ だけく主体〉としての農業者の生産への意慾が重要な契機を為している事は,戦前に比し て注目すべき変化であった。

農業生産の発展は,技術的には,土地節約部門と労働節約部門,更に可能ならば土地拡 大部門との進歩に支えられるが,戦前の日本農業が主として土地節約技術の改善発達に焦 点が置かれていたのに対して,生産基盤としての耕地条件の整備と新らしい農業機械の圃 場作業部門への著しい進出ならびに化学的除草手段の普及とを中心とする労働節約技術の

㌦展開は,大規模開拓・干拓等の国家的拡充による土地拡大技術の急速な進展と共に,戦後 農業の技術的発製の顕著な特質を形成している。

此のような一般的傾向の中で,日本の耕地面積の過半を占める水田の非夏作期間利用方

(2)

式_所謂二毛作はどのよう憶灘持つカ・・統計によれば・轍の水田二毛作の発展は かなりの速度で進められた。しかし,最近に於ける麦作の退行となたね作の停滞は・表作 たる水稲の早期・早植栽培の驚異的な普及と相まって・上昇を続けて来た水田二毛作を・

停滞から減少_と追い込みつつある.そして此の鮪は詩に戦前の概禅葡な状態 から,土地改良の進展による二毛作可能礁の拡大と共に・轍麦及びなたねの水田作の 急速な伸長を見せつつあった茨城県の場合に於いて顕著である。

本稿では,此のような情勢に置かれている茨城県の水田二毛作の現在迄の動きを二・三 の視点より分析し,その現段階に於ける意義と今後の闘の方向について検討を試みよう

と思う。

資料は,轍統計融事務所の冬制F価翻査を主とし・此の外茨城県の言翫計を利 肌たが,別に,誰太帥,贈町,大宮町,内原村の特定地域について調査裁用い

た調査を行った。

2.長期的変動

茨城県における細二毛作の発距全国の動きと対比する為に第2−−1・2表を掲げる・

・一俵 本邦における水畷作鮒の変遷  欄糊   ・なたねは競

紬積喋豊盤昇B囚れんげ{喜い引な副麦な画

1

      一 一@      一セ23年(189・)1千町剛贈Ill細 56・r 21鷺1+田∫1+町i†町1

2,752      −_

33(爾IZ764い36−6・い6・1661團 l ll

43(191・)12,9・2国15613651688[2凱L218娼}13側1381欄 夫ゆ(192・)惨・341198い441392圏242i 26・闘14・1〃}1161梱

1

      一

@    一一一

一昭5(193・)回2・4122211・513・1い2811%/278111Q1〃}751柵

1・(1935)臣219図981273国2・・81287}12・1〃いg呼1

15(194・)惨2・7142311・71252レ82124・41{獄 131レ}9°陣1

       ,一一一

Q5(19う・)12,876弼rl2・1388回可⑱(2㊥塑7619°9 3・(195う)12.8711282【136図7・8剛髄 211些12[87°

一水田面積は30年迄と31年以后では方式を異にする為,直接には接読しない

〈農沐省累年統汁表及び農林省統計表〉

本邦に於ける水田二毛作統計は麦作についての糊治2・年迄捌うるカミ・水田麦作率を 見ると,明治23年の21%から大正期の24%迄の上昇期・昭和初期のF醐・以後の上昇期

(3)

石 原:茨城県における水田の冬季間利用について      145 2_2表水田裏作麦   と言う動きが昭和24年を中心とする時期に及んでいる。更に

作付率の推移 戦後異常に伸びたナタネ作を含めて考えると,戦前に比べて 昭9〜11i昭25〜26        *

フ二毛作率の伸びを認める事が出来よう。裏作麦の畑麦に対

東 北

0.4 1.2%1

する比重の増大は第1図に見られる。

関 東

13.8 19.3

北 陸

1.0 3.9

此の間,茨城   第1図麦類田畑別作付面積の変遷・全国 東 山

24.2 32.2

県はどのよう 万町

東 海

25.6 39.2

120

近 畿

?@国

32.4 R1.9

48.9 R8.9

な変化を示し スか。全体で

へ艦眠^        o        ●

四 国

55.3 58・8       100 oo●

九州い9・1

56.4 !

は明治期の

〜亀

1計122・6128・71 4000町歩から

㍉  醸 、

<戦后農業生産構造の変貌

@        P131>

漸増して(中  80 セるみは存し

○.』♂ 幽

@■

たが)昭和中期に7000町歩を越え,戦後の  60

21年頃を除いて引続き.上昇して12,000〜

域00り町歩に達した事, 従って作付率も

舗88禦勲舗勲oo        σ㌻

♂一L      r一

4.4%から14%前後に迄増大した事を第2         〈日本崇業発達史vo霊・3>

一3表は示す。同様な傾向は東北各県ならびに隣接の県についても見出されるが,従前よ        **

阯?p率の大きかった諸県では増加は極めて鈍い(第2−4表)。全画約にも,西日本殊 に中国以南に比べて東の地域が伸びている状況を第2−2表1こ見る。此の表では麦作だけ が対比されているが,レンゲ・青刈大豆等の緑肥作から普通作としての麦作への転質をも

2−3表  茨城県における水田裏作作付の変遷

1  …論積1小麦大麦徽1麦贔計IB/A凄たねれんげ1その他1合C計C/A

匪41(19。参,・り・2・・1

島831P3雪61L・88116μ99614蟹

昭9(1934) 95,671

       「P・9241・603 186β・71413・9、1・131

2,612 7,457 7.8 昭14(1939) 96,370 2,989   2,342     196 5,529

l  l

@5・8旨616

1,367 「 164   1 7,656  ; 8.0

昭18(1943)

』一一一一一一

E96,77・1

3,336   3,135     238 6,709

6.gl? 1

 ?

P

昭21(1946) 93,052 1,441   1,643     165 3,249

3・516・11・33引

43引

5,・1415.4

昭25(1950) 90,847

1##15,439

/ 6.0

昭28(1953) 91,573 1,800   2,490     380  4,670 5・116・77・μ・869

1222112,733

13.9 一

昭30(1955) 91,573

2・6SO 4・860 560*嵐1。31

。8厄2・・」 7301

194i12,237 1

△ 茨城県産業調査書によつた。その他は緑肥(うまごやし)のみ

* 昭17年水稲面債〔茨城県の米 昭18〕    ** えん麦を含む

# 9,14年は田作50%として計上        ## 二毛作以上田面積

(4)

      !

Q−4表  東北,関東における戦前,戦后の裏作率の対比

      1

ス手宮城秋田山形福島茨城1栃木群馬埼玉千剰

 一一 

1956/193酬2.62.且3飢42・・i2・・[1・2 L12・11・41 但し傑霧譲肥作醸ナタネは不明な紬え軸  く農林省統計表〉

厘映している。

* レンゲ,青刈大豆等の緑肥作物に関しては,戦後の作付はかなり後退しているから,之等をも 含めた総作伺では戦前の最高期(緑肥飼料のみで凡44万町=昭和9年)には及ばない。

** 1939年の作付率には,ナタネが省かれているが,此の表に関する限り殆んど影響しない。此の 時の水田作のナタネ面積は極めて小さいからである。

3.短期的変動

比較的最近に於ける利用面積の変動については第3−1表に依って見る。ムギは24年に ナタネは28年にピー一クに達するが,25年と31年とは合計の双頂期となっている。32年以後 急減の傾向が強い。

茨城県については,第3−2表に示される様に,合計では31年が戦前と戦後とを通じて の最高を示しているが,漸減して34年には漸くIO%を維持している程変化は大きい。ムギ に比ぺてナタネの減少の速度の著しい事が全体に大きい影響を与えている事が目につく。

価格変動の余波を新興産地として強く受けた結果であり,殊にその傾向は水田ナタネに強 く現れている事を第3−3表は示している。

3−1表  最近10ケ年間の水田作付むぎ・なたねの推移(全国)

123・司242・26 27128129 3・

3132i331        −−1

ムギ18211P84・

@   1 22! 291ナタネ

833

V6

770  1          一一一  @    一冒一一 @  7・41717176・75891 i   l33 1   147 1    95     112

V497・5i魏[13511361114[    _一一一一一}一

一一

計1843い71い・gl 861i 8671864i 855187・「88・i 84118・8{

〈農林省統計表〉

3−2表  茨城県における水田裏作作付の現状

1ムギ剰ナタネ

レンゲ1その他  計  懐作率1    1      5

昭 31i 7,9SO

p 3217,14・

   [ T,260 T,676 R,897 Q,338 1

490     295 S02     33S

S361 302 R831 246

14,0βi  14.2!

P翻 il:剖1・,22・l l・.31

一一ゴ@       (*水田面積を99,00G町として)

(5)

石 原:茨城県における水田の冬季旬河用について       147 3−3表  ナタネ作における水田作付の比重の推移

1昭2812gl3・{31132 33134年

 茨  城 1 5gl 431 32i 44! 4・「 46E 3・%54153「52153 砂

4.地域的偏差

茨城県の全般内な動きに次いで,県下の各地域こ見られる二毛作作1寸の変動について見 る為に第2図を示した。統汁凋査i事務所の出長ヲ〒毎に,最近4年阻こ於けるムギ・ナタネ 第2図短期的変動型         の裏作率の変動を追ったものであるが,之

(30年ムギ・ナタネ水田作面積=100)

等を類型化して4乃至7のタイプが得られ

3(} 31 32 33 34         3{} 31 3Σr 33 34

∴公塞1 織灘鷲二:型嵩濃

B  度に比し下降が著しくない群(A),上昇

小      江

撃戟Io

@      戸o        も急であるが下降は更に急なもの(B),

B  崎

蕎4舗   β陣かに上昇もするが職目立たぬもの(      C),殆んど下降のみ続いているもの(D       B

奢∠\=ノc高    )の4型槻られ・夫等1ま糊・早鰍培

       B  によって最も大さな影響を受けていると考勝      谷

田   B盟無cえる事ができる・

大        「A  下子      館

徴を時点を限って示したものであるが,各

太       石田      c 下      c  群内の地域は作付率が接近している事,石

高       岡を例外として5%以上の地域は全部C群

萩        C  境        B      に含まれる事などを指摘出来る。第5図で

鉾        竜         は31年に於ける作付率を段階書勺に示した。

D      表が得られる。資料の統一を欠くが,趨勢 を見る事は可能である。明治期には県北の 比重が殆んど県南と同じであった状況から,昭和ヤ期以降著しく県南に比重が偏った事を 知るが,之は県南地方の土地改良の進展と経営方式の発展の結果であると見られる。但し 最近迄の十数年間の動向について言えば,極めて徐々にではあるが,県北が比重を増大し

(6)

第3図 短 期 的 変 動 の 類 型

区分

基 本 型30  32  34

地区数

区分 基本型膣30 32 34}数

辮名i地域の特徴

A[

i∠ご・封l   l水 1

1

 1

蜒ai2

上 昇

Q降型

1新(限界)二毛作地帯

尅♀冝@10%以上

@ 水戸

尓=@通 98%

,    1 !I       l I      i   l

15t!ト珂

   13

P鉾 田   18

}早期進出地帯ゆ普通植20%以下  勝,小,石,土   期

B 1勝 田B

P土 浦

堰i石岡)i

C尉

満i

上 昇1}降型1:鵬撚i l鍼

}    6,」

o   i炎畠}

Xへ麟 {      販手 !        1 Cノ

       12

i笠下 館

間i8

@l@l

1 厩二毛作地帯1   }○普通植 60%以上

竝ラ 無詮    !    P全取謬%以上

 i      i

堰@  l2

cド=く翻

l    l戟@ lI        }        I        l

2

下降型

早期地帯

尅=@期 50%以上

@ 鹿島

尅S   30%以上

1 竜ケ崎

4−1表   類型地区別に見た水田利用率

地 区 水 田 水田率 禁癖

1群/地区      i       l 水田繭率磨窄       1ナタネ

 全?t率

}AAノ 水  戸

蛛@ 子

 町

T,609 P,632

  137.α   74

S3.2   76

%1.34.7

大 宮  町

Q,183 R,919

  137・71 245 T3.8   493

 % P1.3 P2.6

平均l   l4・・11 i3・・

cl奢異 陰田部

4,267 54.2  1    58.1

 636 P,306

14.9 P8.6

小  川

氈@田

2,981 34.2

R7251 29.5,   1

40

R8

1.3 P.0

i石 P取

下手

7.0231

U82・14・252i

    S0.21 1,952

U2・21 505  28,6

@11.9 B 土 浦

鼈鼈

@ 岡

4・9・3143・81182         538 3.7 P0.6

平剣

 }一一

P48・91 い6・3

石 境

::郡1:1関

3.8  1硫 間c 5,058 48.3

587

11.6

136d I4・1 1下 館

10,237 50.8 3,953 38.6

平刻  1

1

1,989 23.6 23

1.2

Bノ・麻  生

@1江戸崎

5,445 P1,010

唱  56.2

@ 66.8 218

P41 4.0

P.3

D陣島

@1竜ケ崎

43.5   23

T5.3、   75  [

0.6 P.9 1

l l4&gl i2・2 朔  i  釧聰  L31

く水田及水田率は昭32, ムギ・ナタネ作付は昭3G, 平均は単純平均)

(7)

石 原:茨城県における水田の冬季問利用について      149 4−2表   長期的に見た水田作付の地域比重の変動

l  l(撮お1(藷劃(齢1(1911)(1跨1)1(1馴(1蟹)

県   北

48.7% 16.8 18.7 18.9   19.2

19.9121.5%

県  南

51.3 83.2 81.3

81・1[ 80・8

   ト W0.1   78.5

計(−1・・)紙8・6睡7・9111・3・・i1期112,84911¢9911乳591町

鷹:勢植瀟響糊久慈多賀梛

計はむぎ・なたね作付の合計,佃し*二毛作以上の面積,**むぎ類の面積 1911は茨城県産業調査書,1943はく茨城県の麦〉による。

続けている。最近の変動は稲作様式の変化の差と見られよう。

水田作としてのナタネが麦類以上に変動性が大きい事は既にふれたが,地域的偏差も著 しい事を第4−3表は示している。特に県西部に属する真壁,結城両郡ではナタネ作の凡 4−3表 ナタネ作における水田作付の地域性 (32年)     そ90%以上が水田作とな

数i 田 畑  比 っている。第4図は水田

1細作1畑作 ナタネ率が高まるにつれ

北部ゑ4馴32.6  %

Uτ.4

 北 部……東茨城,西茨城,1      て,水田むぎ率が上昇す     那珂,久慈,多賀 東南部  2,675   1

10.3 89.7

東南部……鹿島行方,稲敷 るが,前者が50〜60%を

西 部  5,443       「

78.5、  「

21.5

西 部……其の他の郡

全県111,5751491i 5・・9 越すと後者が目立って増 大する傾向にある事を示

〈茨城農林水産統計年報 昭32年度〉

している。

第4図 水田作付の比重より見た麦となたね

(昭和33年度)

30 ●   ■      水田麦水田麦率=(田+畑)麦

水 20

c 水田なたね率一(田+畑)なたね水田なたね

o      .

@ .     ,

全県の平均

ぎ 10 o

o●

@●

膿醜4;:1

.卑』℃」昌・  ■       。

O      ⑳     40     60    80    σσo

水田なたね率

5. 変動要因の分析

長期及び短期的変動拉びにその地域的偏差を現出する要因についての検討を少し試みて 見よう。地域性については,自然的,経済的立地条件が,全般的な変動要因としては,技 術及び経営条件と社会的条件についての考察が心要とされるであろう。

(8)

1 自然的立地について

茨城県の水田二毛作の一般的規定は,湿田単作地域に於ける限界二毛作地詩という事で 第5図二毛作の分布(31年)  地区名 あるカ㍉関東地方全体につい

水田ムギ・ナタネ作率      て言えば,西部の二毛作卓越       1 水 戸

>4・O 圃晒      2 小 川  と東部の一毛作卓越とが明ら

>30園    .〜     3笠間〉勘吻    :∴・   4勝田 かに見られ・1司様の傾向は・

#    ㌦⑱・総  5大宮珂北一㈱、久慈.多鋤地

〉似㎜    ・ 8  6大子〉畑

9 鉾 田

①④

      関東全域についても,茨城県10鹿 島

。       H 麻 生  についても大小河川の下流が

12 江戸埼

      東方に展開して低湿地帯を形13 土

1

  ●桃w二,.  ・  9   ●

@ ⑰

   ⑦  14石岡 成してい御が主たる理由で゜::δ  15谷田部あ脳の限りに於て繊.   き.      16 下 館@ ・:   17石下 傑両県の二毛作の低さを説

0   18 境      明する事が出来る。19竜ケ崎

20取手   耕地の乾湿は必ずしも自然 的条件のみによらず,特に水 田では土地改良に大きく左右されるが,今乾湿田別剖合をもとにして乾田度を算出すると 第5−1表が得られる。之によれば勝田地区と境地又を最低として・鉾田・谷田部゜小川

・笠問等の地区が低位であり,取手・北条・鹿島・下館・石下・麻生等が乾旧度高い地区 として示されているが,後者のうちの鹿島は逆に二毛田率低く,前者に属する境・谷田部

・笠間が二壱田率の高いのと対称的である。かくて麦播時の田面の乾湿を基準とする乾田 度は二毛田の分布とそれ程強く関連せず,水利や地域慣行その他の要因に影響される傾向 が大きい事を第5−2表と第6図からも見出せる。更に二毛田率と二毛作率との関係は第

7図に見られる様に,バラつきは大きいが,略々明白な相関が存在する。

以上によって,乾田度の高低は二毛作田率にある程度影響するが,二毛田率と二毛作率 との結びつきの方がより明白であると言えよう。

此の外,自然的立地としては冬作期間の気候が考慮されねばならないが,茨城県内の地 域気候が水田の冬季利用に与える影響力は,それ程大きいとは思えないので小論では省略

   *オたい。

* 此の点については茨城県郷土研究(1953)P;154を参照されたい。秋雨型気候がマイナスの影

(9)

石 原:茨城県における水田の冬季問利用について      151 響を及ぼす事については,本紀要第6号(1957)P;118に於て少しくふれて置いた。

5−1表 乾田度と二毛田率         5−2表 天水田率及タメ池利用田率の

及び二毛田利用率 高い地区(31年度)

「地区脚度A二毛曄iB禰A/Bi 天  水  田 タ メ 池 田 水  戸

  1 %76.OI 4.2 %2.4

0.57

一取  手

75.3

勝  田

30.4

r 小  川

}  間

  ヨ

U05{60.1

 0

P2.9

L4

P5.3

>1・Oi 1響191  境

ャ  川

56.9 S8.7

北  条 }  間

29.6 Q1.0

勝  田

蛛@ 宮

39.1

  0.8

@ 1

V2.034.2    1

∴粥 ウケ崎大  子

45.2

R2.01  コ 大  宮蛛@ 子

17.7 P5.4

大  子 d太  田

67.2:3.。 旨.912.636撫 』1・11α441         16510511

鹿  島 y  浦

31.8i

R・・5

P

1

1高  萩

  、      」63・9[32・6  i

全県12訓全県 τ6

1 鉾 副52.o ・ }・.9

>1.0

鹿 島178・2       1

1・5 i・.3

0.2

第6図 天水田割合と二毛田率

1         匡

燦調ll器1 1::1

0.12 R.50

1   t      1 匡測1石  岡I

戟I曙臓Il境 1

74.913.・  h.8i  i64.6臣O.7      7.4  Ill::ill:;}(26・)…1飢9

│5 i4τ・

普F;}繊躯832・4116・5  レ・1、

0.14 O.69 O.77 P.07

O.45 O.43

天   o

?jρ割合   i

     ⑧ ②

@⑳@        ⑦  ⑮

ム%⑤

V⑤ ⑧脇

i竜ケ崎「73・41・・3  1・1i・・37      耐一一一齢一一

20    40

/,

i取手189911… i13・1L3・ 二  毛  田  率

  ;

f

        I      ll全 県 67・9117・2   11・80・681

器鹸}を示す・その他は第5図1・同じ・

乾田度は乾湿田別割合より算出(麦播時 31年) 第7図二毛田率と二毛作率(33年)

良=100, やや不良 67,

       ,o不良=33, 湛  水 0,

Aは31年,Bは33年の数字(麦・ナタネ・その

他を含む)      二40

作 20

●         ●

●      ●

率   0 ●     ●   ●

ンでご

o  島C  39  40 0 二  毛  田  率

(10)

亜 経済的 立地

市場条件,労働力拝情等が主として問題となりうるが,高萩・下館等を中心とする馬鈴 薯の外に水田そさい作付の見るぺきものは存しないから,裏作物としての市場性をあまり 問題とする段階には達していない。唯労働力需給については,水戸及び日立周辺地域に於 て非農業部門との競合が存在すると見られるが,此の点に関してはIVの経営的要因で併せ て論議する。

皿 技術 的 要 因

戦後に於ける新二毛作地域を通じて言える事は,先進地域に比して技術水準の遅れてい       *

骼魔ナあろう。戦前既に高い生産水準に達していた地域では,水田裏作という冬期間の非 灌概土地利用について十分に技術的経験と知識をもち,それぞれの地域での技術体系とし て確立された形で麦作やナタネ作を進める事が出来るのに対して,今迄長い間一毛田とし て利用されて来た地域では,凡てが新らしい試みであり,経験であるだけに,生産の為に 必要なあらゆる条件を最もよく組合せるという事は,畑作物として新らしく特定な作目を 取入れるのと異り,決して容易な事ではない。それは労働手段として新らしい機械を導入 する場合に比する慕が出来る。急速な耕紙部門の機械化の進行が,必ずしも正しい意味で の経営の強化にプラスとはなり得ていない例が少くないのであるが,それは機械の導入が 従来の全生産体系を如何に変革し,新らしい合理的な体系を構成して行くかについての十 分な配慮が不足している事に基く。

同様にして,単作地帯への二毛作の導入という事は,唯新らしい作目を取り入れる問題 ではなくて,これ迄の単作的作業体系(畑作と結合した)が,今や水田と畑とを通じて新 らしい作付体系に転換して行くという過程である。その点についての心構えが確立されな い限り,従来言われて来たように,裏作は単なる水田のく追加的作付〉としてしか考えら れず,もしもそのく追加作付〉が不利と見れば直ちに縮小或は中止される。新らしい,不 馴れな作付を不用意に実施した為に起る種々の障害或は惨めな結果が,農産物仙洛の不況

と結びついた場合には,その傾向は一層強められる。

やや具体的に言えば,稲収穫前後よりの排水乾燥化を中心とする水田の管埋と整地の方 法,施肥ならびに畦立て法と播種及び覆土の方式,生育期間の土壌管理の方式,裏作物の 成熟期前後の水の管理ならびに稲田化の為の諸f乍業等,畑作冬作物の栽培と異った内容を

もつ諸作業を如何に合理的に進めてゆくか。それらの問題について十分な関心をもって接 する事なしに,新導入地帯に於ける水田二毛作の技術は水準に迄達する事さえ難しい。此 の外土地改良の結果水田の示す物理的化学的変化  所謂乾田化に伴う諸変化を考慮に入 れる場合は尚更である。

(11)

石 原:茨城県における水田の冬季問利用について      153 水田とは水を湛える事の出来る田である。稲田として利用する期間は勿論原則として湛

●       水状態に置かれる。しかし冬作物は,いぐさ等を別にすれば,畑地状態で作付される。湿 地作物のイネから,乾燥地作物のムギその他の作物への転換が,一般的な裏作過程であ

**

る。かくて,水と耕地と一つの体系をなす水田が,水利の体系を必要としない畑作物の栽 培に向けられる為には,それだけの考慮が必要とされる。二毛作の技術的条件として水の

問題が特別な意味をもつ所以である。

既に見た様に,県内水田の23%が天水に依存し,溜池灌概面積の3倍に達して居り,殊 に取手地区の如く75%が天水田という地域では,乾田度が極めて高・にも拘らず,二毛作

としての展開は大きな制限を受ける結果となる。しかし,61%を占める河川灌慨地域,8

%に及ぶその他の水源に依存する地域についても,溜池灌慨の場合をも含めて,配水侍期 及び配水期間が用水地域を通じて規制されるのが一般的である為に,未だ二毛作作付が地 域の慣行として確立されるに至っていない場合には,土壌管理を自由に実現する事が出来

***

ず,極めて不安定な作付とならざるを得ない。

此の問題は,以下に述べる寧期,早植栽培の加    5−3表様式別水稲作付比率

速度;勺な増大と共に,一層深刻な関係をつくり出

(34年)

しつつある。早期・早植の最近の傾向は第5−3 普通植陣植陣期

水  戸i 43 1  45

12%

表に示されるが,所謂西南暖地地域としての県南 フみならず,殆んど全県的に普及拡大され,最も

毛作率の高い県西に於てすら50%前後に達し,

小  川 }  間 氈@ 田

19

W7

P8

1…4

@1二821

僅かに大子・笠間・高萩地区に於てのみ非早植面

奏劉:1圃    1 し・:

積が尚支配釣である状勢となっている。従って二 ム作の比較的伸びている地域に早植方式が入る場

太  田1 68

a@萩i77

1 32  20

  0.41  3

鉾  田 231 55

22

合に,田植の為の用水利用と成熟期に接近してい 鹿  島

6

1  43

51

る裏作物とがどのように対決するかが問題となる 麻  生

41

20 39 江戸崎

10

451

45

のである。

土 浦 201 6gl 11

青刈栽培としての麦類や飼料作物,馬鈴薯,亜 石剛19「7417

麻等の如く地下水位が著しく高くならない限り比 谷田部   1

S1

59 較的収量への影響の少い作目の場合は問題は少い

三和(境) 31.5

48

20.5

が,一般作の麦ナタネの場合にあっては成1熱期前 竜ケ崎「401 28

謗閨I5− 32

32 P9

に周囲の水位が上昇する事は著しく不利であり,

棲(去雫)46,5311

早植栽培との競合は避けられない。その解決の為

計13gi47h4

1

には,内原地X等で取り上げられようとしてい

帽一} 

(12)

る様に,早植と二毛作の為に夫々地域を設定する方法が考慮されてよい。

* 内原地区の調査では最初から明らかに自信を以て作付したのは30%であったし,裏作をやらな い理由としては,作り方が分らない,自信がないという回答が労力不足と同数あり,他人の結果

を見てからというのが,水不足についての心配と共に之に次いて多い。(茨城県・土地改良跡地 の普及活動 1956による)

** 少くとも日本では。佃し,夏期の畑地では,地域的に灌溜施設を必要とする事が少くないが,

冬期間,裏作物への灌澱は,異常乾燥の場合を除き行われない。尚,ライグラス等の飼料作では 自由に灌水出来る事は有利な条件である。

罧*天水田が水稲作付の点で不安定な方式だとすれば,稲作の為にのみ慣行を維持している用水地 域の二毛作も同様に不安定な作付方式と規定する事が出来る。

IV 経 営 的 要 因

農業生産の働きかけは〈加工された〉自然に対して為され,それらの結合によってく有 機的生産〉が実現される。そこでは,作物も,家畜も,耕地も,そして多くの場合に水さ        *

ヲも加工された存在である。所謂土地改良は,自然的与件である土地を,経営に最適の状 態に迄変形しようとする加工過程に外ならない。

湿田単作地域の卓越する茨城県で暗梁非水を必要とする水田は28年現在て4生OOO町歩と 見込まれた禁,うち11,000町歩を対象とする暗排工事は6年間に430町歩を終了しただけ で,残る19600町歩は34年度以後の工程に委ねられている状態であって,<湿田地域改良 事業〉の全工事量も5年間に予定量の10%にも達していない。此のような情勢の中にあっ て,戦前よりの耕地整理事業と戦後制定された土地改良法による灌漉排水,区画整理,暗 梁排水等の進展によって,地:域的には,生産の基礎的条件が大きな変革を遂げた所も少く

5−・4表  里川水系土地改良面積の拡大

西小沢陸矢1坂本凍小沢ト 計  1

年  度 区細排区整1区整1区整…区劃暗排1

25 i42} 町乙2 1

26 1 53   127      236

53

Q36

28

33}

50

42 1   27  1

152

29

(10)

1  28

27 37 1   三〇

@ … 104      28

30

15 37

40 1  23 1・QI 15i

31 R2

■■

13

Q4

22

62旨 30 Q41  .1

114 1    13 1

Q4… 241

33  1  ・   [

25

・i口 ・1 ・ 25…

計 137411・5−3612・・111・i 8251 1・・

残  ・ 11引 ・ ・} ・1 ・1 ・1

(久慈土地改良事務所)

(13)

石 原:茨城県における水田の冬季間利用について      τ55 ない。後述する里川水系はその著しい例の一つであり,土地改良の進行が土地利用に著し い影響を及ぼした事を第5〜4,5表は示している。

5−5表  里川水系地域の水田土地利用の動向

i むぎ ・なたね

麦 ・  1ばれい

れんげ     i

?@ 計

蓼たゐ1

1

村    名

年次

小麦瞳醐麦計なたね なたね@計

し よ

指魏

  」     I     I      I

魔P81412°i II 25         28i 31 gi 1、13

シ小沢12gi 4。i 81121133

?﨟i28年)i3・1231i 5・…1・「291        31 1  250i   87    171  354】

39 W51 P28i

W7

52   1

Q18i4191 14411  g

   ・       100

奄h 142・lI …  18071  62 5ユ2…848

1     2,970

P 32 289i 82、25396155

R31 P94…58 11263i 89

551

R52

52

22  57811,060 ヒ201  374,677

I       l        I  I

P   い↓,189:14・125i 354 40 39引33。1 4261758

i   l・18…1127…4142旨{    2817・8i 1】1666

ツ小沢i29138i48ildg635

 「 W2i

P31

i

100

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88 高V

206

P98 1 62 261

251i

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W2 171 P37

11 64W0 236Q18 @i

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1 国・到2512i 72162

134

26  1P61−641

ll     l

奄P 世    矢

P水稲(28年)

@   2,917

*18 Q3 Q9

Rり R1 R2

R3

R4

29.63118       1

P11 461 1212・旨7212Ql      151   52・6111・りi761131n6187117

嵂Q團

110 U9  121

P12: 78 P28  91

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Q20  6り      1

R89  53 R5gl 3り1

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@190i 2191

   l  i

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@ 21 287       1  151  466

@ 3。1 42111     1        1

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1   1・18…

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1i2− 3Iil9      7      1     17    561   7311 111 2 2↓…27i 51

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@  ll i

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33 1    17     10i     lI   231    501    78      1

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99

、  [3412・i1剣1,3剥337う 617 881・3

*茨城県の麦・1943による

次に一般的傾旬として,経営規莫と裏作作付率にはある程度の相菊のある事がしばしば

指朧れ諜兼靴の進んだ地域で、詫しろ逆の髄幌出されるから,地馳な検討

を必要としよう。そしてその場合にも,経営主体の意志が大きく影響するであろう。作付

(14)

規制によって縛られる事なしに自由な作付を実現しうる条件にあっては,二毛作方式その ものについての冷静な評価の如何が,作付変動の大きな要因を形成する。此の事は,二毛 作が商品生産か自給生産かによって異るであろうし,前述の早期・早植栽培と二毛作一般

との競合も,むしろ経済的理由による場合が多く(具体的には増収率の比較に於て決定さ れる),裏作物相互間,例えば麦類相互,麦とナタネ,麦と青刈飼料或は馬鈴薯等との比 較も亦労力配分を含めた経済性の考慮によって決断される。

以上幾つかの変動乃至分散に関係すると見られる要因について考察を行ったが,勿論変 動は単独にではなく数種の要因の複合現象として生起するものである以上,経営者の主体 的立場では容易に破ることの出来ない強力な抵抗が,社会的・経済的条作の変動として作 用する場合がしばしばある事を認識する要があろう。

芸 農業生産の展開構造(東畑・磯辺編,1957)P;24参照

罧 湿田単作地域農業改良促進法(昭28〜36年)によって,県下水田の80%,74,200町歩が指定さ れた。郡市当り湿田1,200町歩以上,水田利用率150以下が対象とされ,全国て46万町歩に達す る。       ・

果蘇 限界地域における二毛作(本紀要第6号)P;11参照

6.小地域に於ける変動要因

時間的,地域的な水田こ二毛作の変動を茨城県全体を対象として巨視的に取上げて来た が,そのような動きは小地域に於てどの様に捉えうるであろうか。此の課題を追求する為 に,34年夏に県下4箇村一内原村杉崎地区(旧下中妻村),常陸太田市内田地区(旧西小 沢村),瓜連町下大賀地区(旧静村),大宮町富岡及塩原地区(旧世喜村)一に於て主と

して農研グループとして活動をしている小集団の農業経営を対象とする記入表式調査を試 みた。回答の不備は度々の聞き取りによって出来る限り補正した。

四ケ村の内,下中妻村,西小沢村及び静村は長い問に亘って湿田単作地域であって,主 として戦後新らしく土地改良の展開されたく新二毛作地帯〉であるのに対し,世喜村は古 くから乾田二毛作の慣行をもつ〈旧二毛作地帯〉である。昭和18年麦類の裏作面積は夫灯 0.1,2.5,3.6,39.6町歩であった。

四ケ村の最近の二毛作の動きは第5−1表によって知られる。世喜,西小沢,下中妻,

静の順に二毛作率は低下しているが,下中妻を除いて下降の傾向は明らかである。

之等のうち,下中妻村は下中妻土地改良区,西小沢村は里川堰土地改良区によって全村 的な土地改良を実現している。第5〜1表及び6〜2表によってその足跡を知るのである が,両村とも28〜29年度迄に殆んど全水田の区画整理を実現し,更に一部の排水不良地の

(15)

6−1表  調査村に於ける水田土地利用の動向

む ぎ ・ な た ね

麦 ・

1 村  名

年次

二毛作率

小麦1大麦徽1麦酬なたね なたね@計

轡距んげ   」

合 計

@ 反

水稲

@反

(対水稲)

下中妻

31 R2

52 P7

154 P0η

06  124 65

P24 1

271

Q48

20 O

53

296

Q51

2,511 12%

P0

(内原村) 33

10

1191 12 141 103i 244

0

ll 245

10

i34

21

1721 101203 80  283 」

0

o」 283

11

西小沢

31 R2

250 Q89

8711782  25 35418714413961 1551551

9  62 T  22

512「578

304 17 P9

(太田市) 33 R4

194  58  11

P89114・125 1賜: …:1 S26

374 P4 12

静 31 R2

00

11 0111i71  01  7

1  49…60

@ 421  49

00 Ol

60

T0

1,035

65

(瓜連町) 33 O

211 0

211

311 52

Io」 o 52

1 5

34 0

2 ・1219「11

「0   0 11 1

31 494 41 135  旨

U701 202

872 104 22

998

i,857 54

世  喜

32 482 39 39

560「192

752 97 15

864 46

(大宮町) 33 382 45 0

427

139

566

50 15 631

34

34 462 59 35

556

117

673

50 15

738

40

6−2表 下中妻(内原)地区 6−3表  下中妻の年次別裏作作付

土地改良面積の拡大 年次1小麦大麦なたね1その倒計

『『 一

@      } 一

年劇区画綱暗排 i  l

1

1 24 ト 1 1

〜271 316  『   「25

28

Q9 :ll:

  126i l  I 19

   1P1・

30 21 12

27

2 2 9 13

31 75

1 28

2 3 3 8

32

R3 1

60 T6

『9

lI29

  1

E5 P1・5

0.2 1   2.2

P

28−331299121

! 30 c 10.0 12.2 2.8

2.Oi  27.0

      一

セ… 615121i

31 3.5 24.5 9.8      1.5       39.3

@ 1

内原地区には下中妻,中妻, (内原地区改良普及出張所)

上中妻の三地域を含む

(那珂土地改良事務所)

暗梁排水が引続いて実施された結果,二毛作可能地は著しく拡大された。

その結果として,第5−5表に既に見た如く,里川水系の四ケ村の水田裏作の発展は極 めて速かであり,28年を基準として(麦・ナタネ作)西小沢では11倍,東小沢及び世矢で は2.5倍,坂本では1・7倍に達し,その他も加えると戦前に比べて一層大きな飛躍を認め

(16)

る。

下中妻村への影響は,第6−3表によれば,28〜9年を境として著しい冬作作付の増大 となって現われ,27年を基準にしても3倍(麦類だけでは7倍)に拡大されている。

勿論両村に於ける二毛作発展の背後に,地域の農業改良普及活動が極めて活発に行われ       *

ス事実を認めなければならないが,とにかく土地条件の整備によって発展の可能性が急速 に拡大された事は明白である。

充分な資料によって裏付ける事は出来なかったが,静村の一部下大賀地区も・戦前より 戦後にかけて整理・改良事業が行われ,最近完了している(67町歩中凡40町歩)。此の結果 30町歩内外が裏作可能地に改良されたと見られる。静村と世喜村とは町村合併に当って共       **

ノ分割された事を考慮に入れると,両付とも戦前に比べて二毛作は著増していると言え

る。

以上が調査集団を含む各村の概況である。

次で,調査表に基いて調査地区別の経営水準の大略を第6−4表によって示そう。富岡 と塩原とは同一村に属しているが,やや性格を異にするので分けて表示した。何れも殆ん

6−4表  経 営 水 準 の 比 較

平  均 経 営 耕 地 動原役i

難ll

従事者

 働

沫ハ』水由畑樹園計  :   ;   1

耕  動

@ 機 畜[作率

業 」

1

      * 煬エ12・8(0・2)

会[τ45.2。.7i13曳1。/1211/1212/121      1   1 髪i毫1 戸娠句門一1@12

   1

シ小沢 3.2(0.7)

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48 S2

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C.◎6.2。.、112.11/185/1815/18、       ト

471 3

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一   一  1、

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富 岡

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「13・⑩4)417・1i5・2、じ6112・・17/ラ1・31/51…4・/・165igi嵯11−51{

* 60才以上の老令者    ** 業主及び後とりのみ

ど専業であって経営規模の比鮫的大きい層に入るが,そのうち内京と塩原の一部には桑園 下大賀の一部には桑又は茶園,西小沢では全経営に果樹園(梨)が作られているが,タバ コ作経営が内原で2戸,下大賀で半数,塩原では全戸に及んでいる。一一経営当りの労働人 員は塩原,四小沢にやト多いが,老令の労力を除いて比較すれば,世喜村以外は略等し く,反当労働量では塩原,西小沢,下大賀の順を示す。経営装備より言えば,西小沢が近 代化進み,下大賀と塩原は遅れている。

以上のような経営条件に於て,昨年と本年とで早植面権と二毛作面債(34年分は予想)

がどのように動いているかを第6−5表で見よう。早植は何れも面債,戸数共に増え(内 原は平均では減),内原を除いて全戸が実施に踏み切って居り,二毛作面積は内原,塩原

(17)

石 原:茨城県における水田の冬季間利用について       159 6−5表  早植の進出と二毛作の減退

全水田・     

早植 面 積 二毛作面積 早植剰二毛作率 可能田?p率

地  区

面  積 33 年i34年 33 年 34 年    1 33134i33「34 33134     1 反 戸1 反 戸1 反 戸1 反

㈲ルi:器11細lll器翻:;下大賀 liOO.2(18)17τ.9(18)189.8(18)117.4(11)

1 反

@39.5(12)

P3・2(7)1 16.5(10)

 13… 1778i

%225090

 1%S7 44 P8 15

H7i 16

64

R7

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髭3224

富岡i36・3(・)…18・・(・)132・2(5)13・・(3)

2.0(1)

5d 89

18  6 15[

10

1塩 原 4・・4(6)18・2(6)123・・(6)…16・・(6)113・1(6)

45i 5τ 40t 32 43 35

では戸数動かず,面積は全体的に減って居る事, 第8図 早植と二毛作

従って二毛作率も可能田利用率も減っている事が

ゆo 4

3      033斗 主な変化である。尚早植率と可能田利用率とは逆  早 80       ム34耳

C秀・、  、

の対応を示す事が注目すぺき点であろう。第8図  植 60     、

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は早植率と二毛作率の変動を,第9図は33・34両    40       率

4咲才  ・ず 、      、  、       、

年に於ける個別経営の早植対可能田利用率の関係       20

示している。前者で一般化されている様に,二

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̀..一  ざ z  −一一一一・−b        1

毛作率の勝った巾広い5角形から,早植率の勝っ

O   IO  2⑤  30  40  50

       二 毛 作 率た扁平の5角形への移行は,早植と二毛作との競       1〜1ノ  内  原

合が漸く明らかになるに至った事の現われと見な     2〜2  西小沢 3〜31 下大賀 される。後者では,33年の方が対角線上への集合     4〜4! 富 岡

5〜ダ  塩  原 がやや強く見られるが,34年には左上方への移行

が広く起って     第9図  早植と二毛作可能田の利用

いる事を指摘

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33耳 34博

〆o 廿一一一欄… 贈触

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@    一 に関する今後 ◎  諏  夕0  75 μo  θ  姑 知  %  陶

諜蒲  可能醐㍉漁署) 可輝率

裏作の問題点及び裏作についての評価等に関する回答を整理したものであって,多分に主 観的なものであるが,之によれば,〈労力〉,〈前後作〉,〈低収〉,〈不償〉等が不作

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