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解析 I ・演習問題ヒント

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Academic year: 2021

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(1)

解析 I ・演習問題ヒント

(2020

年度版

)

(2)

はじめに

 この資料はホームページ掲載の演習問題  

http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/%7Eshinkato/kaiseki1 2020.pdf

のヒント集です。

 この演習問題は長年にわたって出題して来たレポートまたは試

験問題のほとんど全てを集めたものなので、かなりたくさん類題

が並んでいます。この問題を利用して学習したい人は、全ての問

題に解答する必要は全くありません。どれとどれが同じタイプ

で、どれとどれが違うタイプか、見極めながら問題を選んで解答

してみて下さい。 ( ただし、式が似ているからと言って同じタイプ

とは限りません。そこは注意が必要です。 )

(3)

 この演習問題の中で、特に重要もしくは典型的と思われる問題 については、講義ノートでも取り上げ、その解き方や解答につい て解説しますが、残りの問題にについては、解答例は公開しない 方針をとっています。

 実際、皆さんがこれから大学で取り組む研究課題や、世の中に 出て直面する問題には解答例はありません。そう言った課題に直 面した時、自分の出した解答がその過程も含めて正しいと言える かどうか、問題を様々な角度から眺めて自ら検証して行く工夫を する必要があります。

 その練習台として、講義のオプションであるこれらの演習問題 を活用してほしいと言うのが、解答例を公開しない理由です。

  ( たとえば、一旦解けたら、次に他の解法を考えてみるとか…。

その方が、類題をたくさんこなすより、余程効果的です。 )

(4)

 と言っても、ほとんどの問題は、教科書 ( 今回指定のものとは限

りません ) またはインターネット上の解説頁に出ているような例 題の類題なので、それらを参考にすれば解答できると思います。

また、難しめの問題には既にヒントをつけてありますが、今回は

WebClass による遠隔講義と言うことで、通常の講義の際やその後

の休憩時間、或いはオフィスアワーなどでの皆さんからのご質問 に対応する代わりとして、もう少しだけ、解答のヒントをあらか じめご提供しておこうと思います。

 なお、講義ノートの方にも書きましたように、演習問題に関す

る質問も、掲示板で受け付けます。

(5)

教科書との対応  

演習問題の項目 教科書 関数の極限と連続性 § 2, § 3

1変数関数の微分 § 4- § 8

不定積分 § 9, § 11

定積分 § 10, § 11

(6)

関数の極限と連続性

1 関数 y = f (x) の逆関数を求めるとは、 x に関する方程式と

思って解く。つまり x y の式で表すと言うことです。

 最初の 3 問に登場する関数

tanh x, sinh x, cosh x

は三角関数とよく似た性質を持つ双曲線関数 ( 教科書 41 頁参照 )

と呼ばれる関数たちです。左から順に、ハイパボリックタンジェ ント、ハイパボリックサイン、ハイパボリックコサインと読み ます。

tan hx, sin hx, cos hx

とは別物ですから、手書きの際は特に注意しましょう。

(7)

 これらの逆関数を求めるのは、まず e x = X ( 従って

e x = 1/X ) とおいて、 X について解いた後に x = log X に代入

すればよいでしょう。

(8)

2 関数の極限値を求める問題ですが、一般に分数式において微 妙なのは分母・分子が 0 に収束するか、または ±∞ に発散する

場合です。そこで基本方針としては、分母分子を同じもので割る ことにより、少なくとも一方は 0 でない有限な値に収束するよう、

極限をとる前の関数を変形しておくことです。例えば

(1a) (x + 2)(3x 4)

5x 2 + 6x 7 = (1 + x 2 )(3 x 4 ) 5 + x 6 x 7

2

(2a) e x+2 + 3

4e x+5 + 6 = e 2 + 3e x 4e 5 + 6e x (3a) a log 2x + b

c log x + d = a(log x + log 2) + b

c log x + d = a + a log 2+b log x

c + log d x

(9)

 三角関数がらみの問題は

x lim 0

sin x

x = 1

が基本です。これから、

tan x

x = sin x

x × 1

cos x 1 × 1

1 = 1 (x 0)

も使えます。なお、 a, b ̸ = 0 に対して

sin ax

bx = sin ax

ax × a

b 1 × a

b = a

b (x 0)

が成り立つことに注意しましょう。極限を取る前に ax = X と置

き換えておけば、 x 0 のとき X 0 のため、上の結果が導け

ます。ちなみに、ここで sin が連続であることが効いています。

(10)

 自然対数の底 ( ネピアの数 ) e がらみの問題は、教科書 16 頁の

公式

x lim +

1 + 1 x

x

= e

が基本です。ここでも置き換えが重要です。例えば (6a) なら x/a = X と置き換えれば

(

1 + a x

)

bx

=

1 + 1 X

abX

=





1 + 1 X

X



ab

で、 x + のとき X + ですから、もう答は出たようなも

のです。

(11)

 他のもう少し難しそうな問題も、よい置き換えを見つければ解 けます。対数を取ってから極限を求め、指数関数に代入する、つ まり

x lim a f (x) = e lim

xa

(log f (x))

など、連続関数と極限の関係を用いる方法もあります。

 それらを個別にヒントに書いてしまうと、後はただの機械的な

計算になり、皆さんの考える処が無くなってしまうので、少なく

ともここではこれ以上ヒントは出さないことにします。

(12)

3〜5 d  これらの問題は全て、連続関数に関する重要な定理で ある中間値の定理に関係する問題です。

 基本的な例は講義ノート第3回でもお話した「実係数の3次方 程式 a 3 x 3 + a 2 x 2 + a 1 x + a 0 = 0 は必ず、少なくとも 1 個の実数解

を持つ」と言う事実の証明でしょう。

 要は、定義域のつながっている部分 ( 連結成分と言います ) で、

正の値をとる所と、負の値をとる所の両方があれば、途中のどこ かで必ず符号が入れ替わると言うことです。

 以下の問題は皆、多少の準備は必要にせよ、基本的には同様の 議論に持ち込めば、解答できます。

 ちなみに、対数を取ってから極限を求める方法は、ここでもい

くつかの問題で有効です。

(13)

1変数関数の微分

6〜7 公式のことは忘れて、平均変化率の極限値と言う微分係 数の定義に戻って、導関数を求めて下さいと言う問題です。

8〜 10  定義域を場合分けしたり、定義されていなかった所でも 連続になるよう拡張するなどして、定義した関数の微分の問題で す。場合分けの境目以外では、高校で学んだ公式を用いれば、微 分の計算は ( 面倒でも ) 難しくはありませんから、問題は境目の部 分です。

 これらの問題の内、8と9 (a)(d) については講義ノート第4回 で、 10(c)(d)(e)(g)(h)(i) については第6回でより一般的な形で、そ れぞれ解説していますから、それらを参考に解いてみて下さい。

(14)

11  見た目の通り、合成関数の微分の公式の練習問題です。

12  高階微分の練習問題です。基本的な公式を繰り返し使えばで きる問題ばかりです。

 ちょっとした合成関数でも、 n 回導関数を一般に求めるのは結 構難しかったりしますが、中には規則性を持つものもあります。

この問題は一応3回までの出題ですが、規則性のありそうなもの については、一般の n 回も考えてみて下さい。

13  見た目の通り、逆関数の微分の公式の練習問題です。逆関数

を扱うとき、 x y は入れ替えないで計算した方が、公式を適用

するとき間違えにくいでしょう。

(15)

14  2次導関数まで用いた、極値と凹凸の問題です。

15  対数微分法の練習問題と、増減を調べて数列へもちょっと応 用です。

16 S n を求めたら、 n x に置き換えて、関数と思って増減を 調べてみて下さい。

17  極限、微分、中間値の定理の複合問題です。

(16)

18  講義ノート第3回で3次方程式が少なくとも1個の実数解を 持つことについて、その解答篇で4次方程式で実数解を持たない 例について、それぞれ触れていますが、ここに並んでいるのは、

3〜4次方程式の実数解の個数の判別を、3〜4次関数の極値と 中間値の定理を用いて考えようと言う問題です。

 特に3次方程式については、対応する3次関数のグラフの横方 向の平行移動によって、 18 a の形に持ち込むことができるので、結 構一般的な問題になっています。

19 20  テーラー級数展開の基本問題です。

(17)

不定積分

21  有理関数は部分分数分解、その他は概ね適当な置換積分に よって計算できます。難しめの問題にはヒントが付けてありま す。代表的なものについては、講義ノート第 11 回でも解説してい

ます。

22 23  部分積分を用います。 22 の各問は大学入試でもしばしば 出題されるタイプの問題ではないでしょうか?  23 は具体的な関

数ではないので、一見難しそうですが、三角関数や双曲線関数に

関する問題 22(5) (8) をちょっと一般化しただけなので、同様に

してできます。

(18)

定積分

24  不定積分同様、適当な置換積分または部分積分の仕方を考え ます。

25  回転体の体積ですから、断面の円または円環領域 ( 大きい

円−小さい円 ) の面積を正しく求めて積分して下さい。

26 (1) (5) は三角関数の性質、例えば

sin(x + π

2 ) = cos x, sin(π x) = sin x

などに着目して、置換積分すると示せます。

  (6) (9) は、他の偶関数、奇関数、またはそれらに似た対称性

を持つ関数に関する類題です ( 教科書 § 10 3 参照 )

(19)

27 28  開区間、無限区間などで定義された広義積分の問題で す。 27 は定義に従って計算するだけ。 28 は定義に戻って計算でき なければ、計算できる他の関数との大小比較で判定します ( 教科書

§ 12 1 と講義ノート第 10 回参照 )

29 30  曲線の長さの公式 ( 教科書 122 頁参照 ) を適用すれば、後

は定積分の計算問題です。

31 32  回転体でない場合も、区間を分けて正しく断面積を求 め、積分するだけです。

 なお、 31 の表面積は、直円柱面の一部について求めればよいの で、展開図を考えれば、曲面の面積の公式 ( 教科書 233 234 頁参

照 ) を用いなくても計算できます。

参照

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