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(1)

2010/11/15 多段論理合成 1

第11章

多段論理合成

2010年11月改訂

2010/11/15 多段論理合成 2

多段論理合成(前半概要)

• 論理合成システム

• 積項を用いたファクタリング

• TVFG

• 論理式の割り算

• 関数分解

• 回路の変換

2010/11/15 多段論理合成 3

論理合成システム

Logic Synthesis System

2010/11/15 多段論理合成 4

LSIの設計システム

動作記術 機能記術 ネットリスト ネットリスト レイアウト マスク 半導体技術 に独立 半導体技術 に依存 動作記述言語, 機能記述言語 論理式, 真理値表, 状態遷移図 論理生成 二段論理最適化(ゲート数) 多段論理最適化(接続線数) 最適化(面積, 時間) 半導体技術 マッピング レイアウト システム マスクパターン 変換システム 論理合成 2010/11/15 多段論理合成 5

多段論理回路の設計法

仕様の記述 (高級言語) 二段論理回路へ変形 (ブロック分割) 二段回路へ変換 簡単化 (MINI, ESPRESSO) 多段回路へ変換 (ファクタリング, 論理式の割り算) 2010/11/15 多段論理合成 6

多段論理回路の設計法

簡単化 (ドント・ケア) タイミング最適化 (遅延時間の減少) ゲートアレイで実現 (テクノロジマッピング) 局所的変換法 (回路の更なる改良)

(2)

2010/11/15 多段論理合成 7

多段回路のメリット

• 二段論理回路

(2

• 多段論理回路

O(

/n)

– 多段回路にすると,回路がコンパクトになる

2010/11/15 多段論理合成 8

多段化の原理

a

)

(

)

(

)

(

交換律 

    

    分配律

 

  結合律

a

b

b

ac

ab

c

b

a

c

b

a

c

b

a

2010/11/15 多段論理合成 9

積項を用いたファクタリング

2010/11/15 多段論理合成 10

ファクタリング(Factoring)

f

a b c d a b e f a b f g h i j x y z

xyz

hij

abfg

abef

abcd

f

を二段論理回路で実現

ファクタリングを行うと・・・

ファクタリング

x y z h i j a b

f

c d f

e

g

cd e g f

hij xyz ab xyz hij fg ef cd ab xyz hij abfg abef abcd f               

ファクタリング

リテラル数が減る

ファンイン数が減る

アルゴリズム

1. 共通積項を列挙する

2. リテラル数を最も減らす積項を選択する

3. 論理式を再構築し, 1,2を繰り返す

(3)

2010/11/15 多段論理合成 13

TVFG(二変数関数発生器)

Two-Variable Function Generator

2010/11/15 多段論理合成 14

TVFG

OVFG

一変数のすべての関数を生成するマクロ素子

TVFG

二変数以下のすべての関数を生成するマクロ素子

定理 任意の論理関数 は, 4値入力の論理和形 で表現できる.

  r r S r S S S S S n

X

X

X

x

x

x

f

V

 2 1 2 1 2 1 , , , 2 1

,

,

,

x1,x2, ,x

(n 2r) fn  2010/11/15 多段論理合成 15 A B B AB AA B AB B AB AB AB AB B AB AB AA select select 2010/11/15 多段論理合成 16

TVFG

例題:

00 01 11 10 00 1 01 1 1 11 1 1 1 10 1 1

1 2

1 x, x X

3 4

2 , x x X  論理式は・・・                               11 2 10 1 10 2 10 1 01 2 10 1 11 2 01 1 10 2 01 1 01 2 01 1 11 2 00 1 00 2 00 1 X X X X X X X X X X X X X X X X f         簡単化       01,10,11 2 10 , 01 1 11 , 00 2 00 1

X

X

X

X

f

2010/11/15 多段論理合成 17

となるので, 通常の論理式を用いて表現すると

TVFG

  2 1 00 1

x

x

X

  4 3 11 , 00 2

x

x

X

  3 4 11 , 10 , 01 2

x

x

X

  2 1 10 , 01 1

x

x

X

x

1

x

2



x

3

x

4

x

1

x

2



x

3

x

4

f

が得られる.

2010/11/15 多段論理合成 18

TVFG

1 X 2 X 1 x 2 x 3 x 4 x 2 1x x 2 1 x x  4 3 x x  4 3 x x  1 x 1 x 2 x 2 x 3 x 3 x 4 x 4 x 2 1x x 2 1 x x 4 3 x x  4 3 x x  マクロ展開を用いる

(4)

2010/11/15 多段論理合成 19

論理式の割り算

2010/11/15 多段論理合成 20

論理式の割り算

定理 p次の多項式を , s次の多項式を とする. ならば, 次の条件を満たすq次多項式 と r次多項式 が一意的に定まる.

 

x 0 P S

 

x s p  1 Q

 

x

 

x R

 

x

P

   

x

Q

x

R

 

x

q

s

p

r

p

S

,

,

0

商 剰余 2010/11/15 多段論理合成 21

論理式の割り算

例題:

 

3 1 x x x S

 

x  x2 P R

 

x 5

 

22 3 x x x Q w z xy F   z x P  z y Q  w Rw z y Q   w z R  一意的に定まる 一意的には定まらない 1. 2. 2010/11/15 多段論理合成 22

論理式の割り算

代数的論理和形

ブール代数における特有の関係が生じない論理式. この場合, 商や余剰などは一意的に定まる. 定義 おいて FとGが共通の変数を持たないとき, FとGの代数的論理積が定義できる. i p i f F

  1 j q j g G

  1  ij

i j

g f G F , ,

  x x x x x 0,  

論理式の割り算

定義 2つの代数的論理和形をFとPとする. として においてRの積項数が最小のときこの割り算を 弱い割り算(Weak Division)という. 弱い割り算ではQとRは一意的に定まる. アルゴリズム(弱い割り算) R P Q F  

f f ft

F1, 2,,

p p ps

P1, 2,,

u u ut

U1, 2,,

v v vt

V1, 2,, としたとき j j j u v f   でUはFのリテラルのうちで積項Pにあるリテラルの積 でVはFのリテラルのうちで積項Pにないリテラルの積 P F Q /

論理式の割り算

 

i j p u j i

v

p

V

 

is

V

p

i

Q

1 

Q

P

F

R

uj,vjですべてのリテラルを除去した場合は1

(5)

2010/11/15 多段論理合成 25

論理式の割り算

例題:

Facadaebcbdbeab b a P 

c d e

F P Q , ,  / b a RF

ab



cde

ab

a a a b b b b

U  , , , , , , V

  

ac,d,e

 

b

c d ea

V  , , ,

c d ec d e a

V , , , , , ,

とすると

2010/11/15 多段論理合成 26

既約

論理式の割り算を行う際, リテラル数がなるべく減るような 除数Pを求める. 論理和形で, すべての項に同じリテラルが現れない場合、それは 既約である. 一つの積項からなるものは既約ではない. ad cd ad abc abd abc    d c b a cd ab d c     

既約でない

既約

2010/11/15 多段論理合成 27

カーネル(Kernel)

定義

Fを論理和形, cを積項とするとき, 既約な

商F/cをFの

カーネル

という. Fのカーネルの集合を

K(F)で表す.

例題: cde be ae F   bf be bd ae ad G     abc H

  

F a b cd

K   

  

G a b d ed e f ad ae bd be bf

K   ,  ,   ,    

 

H  K のとき 2010/11/15 多段論理合成 28

カーネル

ファクタリングとカーネルの比較

例題:

bc aeg H aef dg cg bg G f cde bde ade F           ファクタリングの場合 共通積項はaeである. X=aeとおくと ae X bc Xg H Xf dg cg bg G f cde bde Xd F            リテラル数は

23

2010/11/15 多段論理合成 29

カーネル

カーネルの場合 Fのカーネルはav bv c, Gのカーネルはbv cv d

bc aeg H aef g d c b G f de c b a F           FとGの共通カーネルはbv c X=bv c とおくと

c b X bc aeg H aef g d X G f de X a F           リテラル数は

18

2010/11/15 多段論理合成 30

関数分解

Functional Decomposition

(6)

2010/11/15 多段論理合成 31

R. L. Ashenhurst (1957)

• 論理関数の分解理論

• f(X1,X2)=g(h(X1),X2)

• 分解表

X1

X2

2010/11/15 多段論理合成 32

関数分解

一般にn変数関数fを実現するにはゲート数が 個必要. nが大きいとき図のように分解できればゲート数を削減できる. n n / 2 H G X1 n1 h n2 X2 H G

X1

n1 m1 h n2 X2 g g 2010/11/15 多段論理合成 33

関数分解の用語

例: をXの分割, とする5変数関数の分解表の例

X1,X2

X

4 5

2 3 2 1 1 , , , x x X x x x X   0 0 0 0 1 1 1 1 0 0 1 1 0 0 1 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 0 010 0 01 10 0 1 111 1 11 11 1 0 101 1 10 01 1 1 0 10 0 01 10 X1 x1 x2 x3 x4 x5 X2 列複雑度 分解の利得

2

4 / 2 , 2 min 1 22  

n n 2 , 3 2 1nn 2010/11/15 多段論理合成 34

分解表

11

10

01

00

0

1

1

0

0

0

1

0

1

0

0

1

1

1

0

1

1

1

1

1

1

1

1

1

0

1

1

0

0

0

1

0

1

1

1

1

1

0

1

0

1

1

0

0

0

1

1

0

1

0

0

0

1

0

0

0

X1=(x1,x2,x3)

X2=(x4,x5)

列複雑度(column multiplicity)

• 分解表 f(X1,X2)の異なる列パターン数.

• μで表わす.

列複雑度(μ=2)

11

10

01

00

0

1

1

0

0

0

1

0

1

0

0

1

1

1

0

1

1

1

1

1

1

1

1

1

0

1

1

0

0

0

1

0

1

1

1

1

1

0

1

0

1

1

0

0

0

1

1

0

1

0

0

0

1

0

0

0

1

=(x

1

,x2,x3)

X2=(x4

x5)

(7)

2010/11/15 多段論理合成 37

関数分解の原理(μ=2)

1 1

1 0

0 1

0 0

x4,x5

1

0

0

1

1

1

1

0

1

0

1x2x3

0

1 1 1

1

1 1 0

1

1 0 1

0

1 0 0

0

0 1 1

0

0 1 0

1

0 0 1

0

0 0 0

2010/11/15 多段論理合成 38

1

x2

x3

x4

x5

f

g(h(x1,x2,x3),x4,x5)の実現

2010/11/15 多段論理合成 39

分解表

0

0

1

0

1

110

1

0

1

0

110

1

1

1

1

101

1

0

1

100

1

0

0

0

011

0

1

1

1

010

1

1

1

1

001

1

0

0

0

000

11

10

01

00

X2=(x3

x4

x5)

X1=(x1

x2)

μ=3 2010/11/15 多段論理合成 40

1

2

x4

x5

f

g(h(x1,x2) ,x3,x4,x5)の実現

3

2010/11/15 多段論理合成 41

列複雑度と回路構造μ=2

1

X2

2010/11/15 多段論理合成 42

列複雑度と回路構造μ ≦

X1

X2

(8)

2010/11/15 多段論理合成 43

関数分解

例題:

0 0 1 1 x1 0 1 0 1 x2 x3x4x5 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 1 1 1 1 0 1 0 1 1 1 0 0 1 1 0 0 0 1 1 0 0 1 0 1 0 1 0 1 1 1 1 1 1 1 0 0 1 0 1 1 1 1 1 0 1 0 2 0 1 0   Hの関数 x1 x2 f h1 h2 0 0 0 0 0 0 1 1 0 1 1 0 0 0 0 1 1 2 1 0 列複雑度 3 Hの出力数 2 Gに対するマップ 00 01 11 10 x3x4x5 0 0 0 0 0 x 1 0 0 1 1 1 x 1 0 1 1 0 0 x 1 0 1 0 1 1 x 0 1 1 0 0 1 x 1 1 1 1 1 0 x 0 1 0 1 1 1 x 1 1 0 0 1 0 x 0 ドント・ケア 入力変数は 減らない 2010/11/15 多段論理合成 44

関数分解

H G x1 x2 h1 h2 x3 x4 x5 2010/11/15 多段論理合成 45

対称関数と関数分解

• 関数fが{X1}において部分対称.

– f(X)=g(h(X1),X2)の列複雑度は高々n1+1.

1はX1の変数の個数.

• 重要な演算回路.

– 部分対称なものが多い.

2010/11/15 多段論理合成 46

SYM6の設計

• 6入力1出力の対称関数.

• 入力の1の個数が2,3,または4のとき出

力が1で,その他の場合は,出力が0.

f

SYM6

x1

x2

x3

x4

x5

x6

SYM6 の分解による実現

• 入力変数を

X1=(x1,x2,x3),

X2=(x4,x5,x6)と分割.

• 完全対称関数:入力の1

の個数のみに依存.

• FA(full adder).

– 1の個数を計数する3入 力2出力回路. G f FA FA h1 h2 h3 h4 x1 x2 x3 x4 x5 x6

SYM6の実現(その2)

4

5

3

2

5

6

4

3

3

4

2

1

2

3

1

0

0

1

0

1

1

1

1

1

1

1

1

1

1

h2 h1 h4 h3

1

(9)

2010/11/15 多段論理合成 49

SYM6の実現(その3)

1

1

1

1

1

1

1

1

1

h2 h1 h4 h3 2010/11/15 多段論理合成 50

回路の変換

2010/11/15 多段論理合成 51

回路の変換

局所的変換法(Local Transformation)

与えられた多段論理回路の一部に対して, ブール代数の規則を 繰り返し適用することにより簡単化を行う方法 •定数削除 •未使用ゲート削除 1 1 1

など・・・

2010/11/15 多段論理合成 52

回路の変換

•1入力ANDおよび1入力ORの削減 •インバータ削減 •重複ゲート削減 2010/11/15 多段論理合成 53

回路の変換

•ゲート併合 •因子共有化 x y z u x y z v x y z u v 2010/11/15 多段論理合成 54

回路の変換

•否定ゲート付加による簡単化 •冗長な接続線の除去 x y x y y x xy y x xy xy xi xi xi

(10)

2010/11/15 多段論理合成 55

講義概要

• 多段論理回路簡単化とドント・ケア

– Satisfiability don’t care (SDC)

– Observability don’t care (ODC)

– トランスダクション法

• ブール関係

• タイミング最適化

2010/11/15 多段論理合成 56

多段論理回路の設計

回路を小さな部分に分割し, 別々に設計

ドント・ケアが生じる

ドント・ケアを用いて回路を簡単化

2010/11/15 多段論理合成 57

Satisfiability Don’t Care (SDC)

A

B

X1 X1 X2 X3 X2 X3 h y Z

• 回路Aが既存, 回路B

を設計中とする

• 回路Aの出力関数

h = h(x1,x2,x3)

• 回路Bの出力関数

z = z(x1,x2,x3,y)

y = h は中間変数

Bの入力(x1,x2,x3,y)には決して

あり得ない組み合わせが存在

この組み合わせが

Satisfiability don’t care

図 多段論理回路の構成

2010/11/15 多段論理合成 58

Satisfiability Don’t Care (SDC)

)

(

0

h

y

SDC

k i

回路Aが多出力(h

1

,h

2

,…h

k

)

の時

,

y

h

SDC

中間変数が多いとSDCは非常に複雑になり, 簡単化は困難

上式は

の値が一致しない組み合わせを示す

A

B

X1 X1 X2 X2 h1 y1 Z

2

1

2

x

x

h

z

x

1

x

2

実現する時, SDCを求め, 回路Bを簡単化せよ

2

1

1

x

x

h

下の回路において, 回路Aが関数

を生成し, 回路Bが

h2 y2 図 実現する回路

2

)

2

1

(

2

)

2

1

(

1

)

2

1

(

1

)

2

1

(

)

2

2

(

)

1

1

(

y

x

x

y

x

x

y

x

x

y

x

x

y

h

y

h

SDC

*

*

*

*

*

*

*

*

*

*

*

*

x1

x2

y1

y2

SDCのカルノー図

(11)

2010/11/15 多段論理合成 61

*

*

*

*

*

*

*

*

*

*

*

*

x1

x2

y1

y2

SDCのカルノー図

*

*

*

*

1

*

*

*

*

*

*

*

*

x1

x2

y1

y2

1 zのカルノー図

1

2

y

y

z

となる

2010/11/15 多段論理合成 62

Observability Don’t Care (ODC)

• 回路Bが既存, 回路Aを

設計中とする

• 回路Bのため回路Aの出

力値が外部出力値zに影

響を与えない場合がある

A

B

X1 X1 X2 X3 X2 X3 h y Z

z の値に影響を与えないような回路Bの入力の集合を

Obsevability don’t care

という

1

)

(|

)

(|

z

y

z

y

ODC

2010/11/15 多段論理合成 63

2

3

2

1

x

y

x

y

x

x

z

3

1

2

1

x

x

x

x

h

を生成する時, ODCを求め,

下図のような回路において, 回路Bが関数

を生成し, 回路Aが

A

B

X1 X1 X2 X2 y1 Z X3 X3

回路Aを簡単化せよ

2010/11/15 多段論理合成 64

*

*

*

*

x1

x2

x3

ODCのカルノー図 3 2 1 3 2 1 ) 2 2 1 ( ) 3 2 1 3 2 1 ( 1 ) 2 2 1 ( ) 3 2 1 ( 1 ) (| ) (| x x x x x x x x x x x x x x x x x x x x y z y z ODC                         

*

1

1

x1

x2

x3

h のカルノー図

1

1

2010/11/15 多段論理合成 65

*

*

*

*

x1

x2

x3

回路Aのカルノー図

*

1

3

x

h

となる

2010/11/15 多段論理合成 66

トランスダクション法

Transduction法

• 許容関数の概念を用いて, 回路を簡単化

する手法

• 1970年イリノイ大学の室賀教授らが考案

• 1990年代に, BDDによる論理関数表現法

が開発され, 実際の回路設計に使用され

(12)

2010/11/15 多段論理合成 67

トランスダクション法による回路

の簡単化

fd

fb

fa

fc

=(0,0,1,1)

=(0,1,0,1)

=(0,0,0,1)

=(0,0,1,1)

fc

=(0,0,*,*)

a

b

c

d

2010/11/15 多段論理合成 68

例:EXOR回路の簡単化

c

d

e

g

b

a

f

(0,0,1,1)

(0,1,0,1)

(1,0,1,0)

(1,1,0,0)

(0,0,1,0)

(0,1,0,0)

(0,1,1,0)

2010/11/15 多段論理合成 69

トランスダクション法

c

d

e

g

b

a

f

(0,0,1,1)

(0,1,0,1)

(*,*,1,0)

(*,1,*,0)

(0,0,1,0)

(0,1,0,0)

(0,1,1,0)

f

c

=(1,0,1,0)である必要はなく, f

c

*=(*,*,1,0)であればよい

この時, f

c

*を f

c

許容関数

という

2010/11/15 多段論理合成 70

トランスダクション法

e

g

b

a

(0,0,1,1)

(0,1,0,1)

(1,1,1,0)

(0,0,1,0)

(0,1,0,0)

(0,1,1,0)

h

共通な関数 f

h

=(1,1,1,0)を用いると, 二個のイン

バータを1個のNANDゲートに置換できる

ブール関係

Boolean Relation

関係と関数

• 関係(Relation)

– 直積

AXB

の部分集合

• 関数(Function)

– 関係の特別のもの

A→B

(13)

2010/11/15 多段論理合成 73

例:加算器+比較回路

• 二つの2ビットの数を加算 • 加算結果 > 3 ⇒ (w1,w0) = (0,1) • 加算結果 = 3 ⇒ (w1,w0) = (0,0) • 加算結果 < 3 ⇒ (w1,w0) = (1,0) を生成する

加算器

比較回路

x

1

z

0

z

1

z

2

x

0

y

1

y

0

w

0

w

1 図 実現する回路 2010/11/15 74

2ビット加算器

の真理値表

0 1 1 1 1 1 1 1 0 1 0 1 1 1 0 0 1 0 1 0 1 1 0 1 1 1 0 1 1 1 0 0 0 1 1 1 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 z2 0 1 1 0 1 1 0 1 1 0 0 z1 0 1 0 1 1 1 1 0 0 1 0 0 0 0 1 1 1 0 0 1 1 0 0 y1 1 0 1 0 1 0 1 0 y0 1 0 0 0 1 0 1 1 0 0 1 0 1 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 z0 x0 x1 2010/11/15 多段論理合成 75

比較回路の真理値表

1 1 1 1 0 0 0 0 w1 1 1 0 0 0 1 1 1 0 0 1 1 0 1 0 1 0 0 0 1 0 1 1 0 1 0 1 0 1 0 0 0 w2 z0 z1 z2 2010/11/15 多段論理合成 76

比較回路の真理値表

1 1 1 1 0 0 0 0 w1 1 1 0 0 0 1 1 1 0 0 1 1 0 1 0 1 0 0 0 1 0 1 1 0 1 0 1 0 1 0 0 0 w2 z0 z1 z2 比較回路の仕様

{000,001,010} は

同値類を形成

{011}も

同値類

{100,101,110,111}も

同値類を形成

77

2ビット加算器のブール関係による記述

{100,101,110,111} 1 1 1 1 {100,101,110,111} 0 1 1 1 {100,101,110,111} 0 1 0 1 {100,101,110,111} 1 1 0 1 {011} 0 0 1 1 {100,101,110,111} {011} {000,001,010} {100,101,110,111} {011} {000,001,010} {000,001,010} {011} {000,001,010} {000,001,010} {000,001,010} z2 z1 z0 1 0 1 1 1 0 0 1 0 0 0 1 1 1 0 0 1 1 0 0 y1 1 0 1 0 1 0 1 0 y0 0 0 1 0 1 0 1 0 1 0 0 0 0 0 0 0 x0 x1

入力0000の時,

出力は000,001,010のいずれ

でも可

入力に対して, 出力が一意

的に定まらない

ブール関係

2010/11/15 多段論理合成 78

ブール関係

• 最小表現を求める手法が開発されている

• 通常のドント・ケア手法よりも表現が簡単になる

ブール関係を満たす表現の簡単化の結果 0 0 0 0 1 1 1 z2 0 0 1 1 0 0 0 z1 -1 -1 -1 y1 -1 -1 1 y0 0 1 1 1 -1 1 -0 1 -0 -0 -1 0 1 -z0 x0 x1

(14)

2010/11/15 多段論理合成 79

タイミング最適化

2010/11/15 多段論理合成 80

論理設計の目標

• ハードウェアのコストの削減

– ゲート数

– 接続線数

• 遅延時間の削減

特に遅延時間を削減したい

2010/11/15 多段論理合成 81

遅延の要因

• 回路の段数

• ゲートの種類

• ファンアウト

• 配線長

回路の段数

について着目する

2010/11/15 多段論理合成 82

遅延最小化のモデル

•各ゲートの遅延時間は等しい

•配線遅延は無視できる

回路の遅延時間は,

信号が入力から出力まで

伝播する際に通過するゲートの最大数に比例.

回路の入出力間の経路上でゲート数が最大となる経路

クリティカル・パス

Critical Path

x

1 2 5 3 4 6 Y Z W クリティカル・パス上のゲート数を回路の段数という 上例では 回路の段数 = 5

回路の段数≠回路の遅延時間

となる場合がある しかし 図 5段論理回路

x

1 2 5 3 4 6 1 Z 1

xの変化が出力に伝播するためには

Z = Y = 1

5段論理回路

(15)

2010/11/15 多段論理合成 85

NANDゲートでは, 出力関数を変化させず定数1を

除去できるので, 下図のように変形できる

x

1 2 5 3 4 6 Z

1

ゲート3の出力値は, xの値にかかわらず1

簡単化した5段論理回路 2010/11/15 多段論理合成 86

経路1, 2, 3, 5,6は決して

活性化されない

x

1 2 5 3 4 6 Z

決して活性されない信号経路のことを

フォールス・パス(false path)

という

フォールス・パス 2010/11/15 多段論理合成 87

フォールス・パスの存在のために,

回路の遅延時間

遅延時間 ≦ 回路の段数×ゲートの遅延時間

となる

図 多段論理回路の構成

参照

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