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愛知県新城市鳳来寺山周辺 : 西部支部巡検会報告

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Academic year: 2021

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愛知県新城市鳳来寺山周辺 : 西部支部巡検会報告

著者 森田 明宏

雑誌名 静岡地学

巻 119

ページ 17‑18

発行年 2019‑06‑10

出版者 静岡県地学会

URL http://doi.org/10.14945/00027681

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─ 17 ─ 静岡地学 第 119 号( 2019 )

静岡県立浜松湖東高等学校

西部支部巡検会報告

愛知県新城市鳳来寺山周辺

森 田 明 宏  平成 31 年1月 14 日に,静岡県地学会西部支部の巡 検会が,愛知県新城市鳳来寺山周辺の地質をテーマと して行われた.午前 10 時に鳳来寺山自然科学博物館 に集合.参加者は県内の会員 5 名,愛知県からの非会 員 3 名の計 8 名.案内は鳳来寺山自然科学博物館学芸 員の西村拓真氏にお願いした.観察ポイントは図1に 示した.

1 .鳳来寺山自然科学博物館(P1)

 最初に,学芸員の西村氏より鳳来寺山自然科学博物 館(図 2)の展示物について,地質関係を中心にガイ

ドツアーをしていただいた.中央構造線・松脂岩・化石類・鉱物・砂泥互層・地質と関連した動植物 や産業などの説明をしていただき充実した内容であった.

2 .馬背岩(P2)

 自家用車の相乗りにて,湯谷温泉街の駐車場に移動.車を駐め,歩いて数分のところにある国指定 の天然記念物である「馬背岩」(図 3)に行く.宇連川に露出している凝灰角礫岩中に貫入した安山 岩の岩脈であり,柱状節理が発達し,かつ差別侵食を受け,凸状に残り馬の背骨のように見える.ま た,このすぐ上流には「湯谷の大滝」がある.これは川底が浅く木材を流して運ぶのに不都合なため,

図₁ 国土地理院の地理院地図 電子Webを引用・加筆

図₂ 鳳来寺山自然科学博物館 図₃ 馬背岩

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─ 18 ─ 明治時代に人工的に掘られたものである.

3 .不っ田の七滝(P3)

 花崗岩起源の断層岩にかかる滝である.ポットホール(河底などのくぼみに礫が入り,流水によっ てその礫が回転し,その侵食によって円形の穴になったもの)も見られる.

4 .中央構造線の睦平露頭(P4)

 「不っ田の七滝」より,整備されていない山道 を徒歩で 10 分ほど登った不っ田の七滝をつくる 沢の上流にある 2005 年に発見された中央構造線 の露頭(図 4)である.図 4 の中ほどより上部が 領家帯,下部が三波川帯である.

5 .細川断層(P5)

 中央構造線の副断層であり,紹介の看板も設置 されているが,防災のための網もかかり,草木も 生え,残念ながら観察するのは困難な状況である.

しかし,ここから南を望めば中央構造線の断層地形を望むことができる.

6 .阿寺の七滝(P6)

 国の天然記念物に指定されており,ここの礫層中には礫が破断してくいちがっている「くいちがい 石」(図 5)が含まれていることでもよく知られている.「くいちがい石」の成因には諸説あるようだが,

その一つは,中央構造線を主とする断層運動により礫が破断し,そのときの摩擦熱により破断面が溶 けて再度固結したのではないかと考えられるものであるとのことであった.

 阿寺の七滝で,参加者集合写真(図 6,今村会員撮影)を撮り,今回の巡検会を終了とした.鳳来 寺山自然科学博物館学芸員の西村氏には,新城市地質図をはじめ種々の資料を用意していただき,案 内とともに,現地での丁寧でわかりやすい説明をしていただいた.お礼申し上げます.ありがとうご ざいました.

図₄ 中央構造線(睦平露頭)

図₅ くいちがい石 図₆ 参加者集合写真

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