• 検索結果がありません。

集 発信を行ったほか 各種パンフレットやメニュー ホームページ等の翻訳費用を支援する 翻訳支援事業 など様々な事業を展開した さらには 積極的に外国人観光客の受入に取り組む県民をウェルカムんちゅとして定め 県民のインバウンド受入に対する意識啓発を図ったほか 外国人観光客の傷病時の受入体制整備に関係者

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "集 発信を行ったほか 各種パンフレットやメニュー ホームページ等の翻訳費用を支援する 翻訳支援事業 など様々な事業を展開した さらには 積極的に外国人観光客の受入に取り組む県民をウェルカムんちゅとして定め 県民のインバウンド受入に対する意識啓発を図ったほか 外国人観光客の傷病時の受入体制整備に関係者"

Copied!
88
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

平成 29 年度 事業の実績報告 総括 平成 29 年度の沖縄観光は、国内航空路線の拡充による国内客の増加や海外 航空路線の拡充・クルーズ船の寄港回数増による外国人観光客の大幅増、官民 あげてのプロモーション活動により、沖縄の認知度向上や旅行意欲の喚起を図 ったこと等により、入域観光客数は 9,579,900 人と 5 年連続で過去最高を記録 した。 国内観光客の誘致対策については、ターゲット・テーマ別の季節プロモーシ ョンやリゾートウエディング、教育旅行、MICE 等の各種事業を展開した。特に 「旬香周島おきなわキャンペーン」と題し、シーズンごとにメインターゲット を設定しつつも通年で各旅行者層へ各旬の魅力を届けるプロモーションを強化 した。 また、平成 29 年のリゾートウェディングも 17,288 組と過去最高を記録し、 このうち、海外からも 2,066 組と対前年比 110.7%と好調に推移した。 外国人観光客の誘致対策については、県と連携し、海外航空会社への訪問や 主要旅行博覧会への出展等、海外定期航空路線の拡充に向けた取組を強化し た。結果、計 3 本の国際線定期便の誘致に成功し、定期便総数は 17 路線、週 210 便、年間の提供座席数は 220 万席超(平成 30 年 4 月現在)と飛躍的に増加 した。その他、東南アジア等からのチャーター便が増加し、外国人観光客数は 2,692,000 人と過去最高を記録した。また、クルーズ船社への訪問や商談会へ の参加の結果、クルーズ船の寄港回数が夏場を中心に大きく増加したことによ り、海路客も 1,047,000 人と過去最高を記録した。 その他、スポーツツーリズムによる戦略的な誘致活動やフィルムコミッショ ンによる新たな魅力発信、観光情報 Web サイトおきなわ物語(日本語)及び VISIT OKINAWA JAPAN(10 言語)による広報展開や世界で最も認知度・信頼度 が高いトリップアドバイザーを活用したおきなわ観光特集を展開し、世界に向 けて沖縄観光の情報を発信した。 外国人観光客の受入体制の整備については、多言語コンタクトセンターを運 営し、外国人観光客からの問い合わせに迅速に対応し、満足度を高めつつ、観 光客の声を拾い市場分析に活用した。また、外国人観光客、及びインバウンド を受け入れる県内事業者のための受入ツール作成やセミナー開催など情報収

(2)

集・発信を行ったほか、各種パンフレットやメニュー、ホームページ等の翻訳 費用を支援する「翻訳支援事業」など様々な事業を展開した。さらには、積極 的に外国人観光客の受入に取り組む県民をウェルカムんちゅとして定め、県民 のインバウンド受入に対する意識啓発を図ったほか、外国人観光客の傷病時の 受入体制整備に関係者と取り組むなど、幅広いインバウンド受入環境整備を行 った。 OCVB 事業の広報については、賛助会員のマーケティングの一助とすべく、月 刊「OCVB News」の内容充実を図るとともに、新たに「OCVB おきなわ観光天気 予報」月2回発表することにより、国内外市場の動向分析や事業展開を紹介す るなど、積極的な情報発信を行った。また、OCVB 公式サイトにおいて組織情 報、年間スケジュール、公募情報、活動報告を公開し、OCVB 実施事業の透明化 を図った。 収益事業部門では、ブセナ海中公園、旧海軍司令部壕を運営し、指定管理施 設として沖縄コンベンションセンター、海軍壕公園に加えて、沖縄空手会館の 管理運営も開始し 1 周年の開館記念事業も行った。収益向上の為の営業施策と して、旅行社やホテル、レンタカー会社等への訪問もさることながら、OCVB の 事業とも連携し、県内外でのブース出展等営業活動の展開により、全体として 増収・増益となった。 その他、OCVB プラットフォーム機能を最大限発揮し、①観光業界(地域観光 協会、各種関連団体等)との連携や②コーディネート業務(行政と民間、民間 と民間との調整役)、③シンクタンク機能(課題の集約と解決に向けた政策提 案)、及び④プロデュース機能(多様化する旅行商品、高付加価値観光メニュ ー、新規観光資源の研究・開発)の強化、⑤観光危機管理体制の整備等に努め た。加えて、平成 30 年 3 月 30 日(金)には正式に日本版 DMO 法人広域連携 DMO として認定を受けた。

(3)

1.国内需要安定化事業 2.沖縄観光誘致対策事業 3.カップルアニバーサリーツーリズム拡大事業 4.教育旅行推進強化事業 5.離島観光活性化促進事業 6.沖縄観光国際化ビッグバン事業 7.クルーズ船プロモーション事業 8.戦略的 MICE 誘致促進事業 9.観光誘致対策事業(観光整備課) 10.東京事務所運営事業 11.韓国事務所運営事業 12.台北事務所運営事業 13.外国人観光客受入体制強化事業 14.観光人材育成プラットフォーム構築事業 15.地域限定通訳案内士試験事務等事業 16.沖縄観光受入対策事業 17.観光情報センター運営事業 18.沖縄県観光産業実態調査事業

(4)

19.フィルムツーリズム推進事業 20.フィルムツーリズム推進事業(観光整備課) 21.スポーツ観光誘客促進事業 22.観光振興事業費(日本観光振興協会 出捐金) 23.沖縄観光危機管理推進事業 24.ミス沖縄選出事業 25.観光行催事業(賛助会員合同会議・沖縄観光新春の集い) 26.ブセナ海中公園事業所運営事業 27.旧海軍司令部壕事業所運営事業 28.海軍壕公園(指定管理) 29.沖縄コンベンションセンター施設管理運営事業 30.沖縄空手会館/沖縄空手会館管理運営事業 31.戦略的課題解決型観光商品等支援事業 32.広域連携 DMO 推進業務

(5)

平成 29 年度個別事業内容は次のとおり 1.国内需要安定化事業 国内観光客の安定した需要を喚起し、磐石な誘致基盤を形成するため、市 場の動向に応じたプロモーションを行い、各季節の「旬」のイメージを明確 にし、沖縄ならではの魅力や楽しみ方を提案する「旬香周島おきなわ」を軸 にプロモーションを行った。継続して各旅行者層に対する沖縄県内の受入施 設の取組等も並行して情報発信することで連動を図り、旅行者のニーズに即 した展開を通年で行い、各シーズンのみならず通年で効果的なプロモーショ ンを実施することで更なる誘客強化を図った。 また、国内航空業界における LCC(格安航空会社)の浸透などを背景に、海 外・国内の他の観光地との観光客誘致競争が激化する中、本県への安定的な 送客につながる新規航空路線の就航や、既存路線の機材大型化・増便等路線 拡大を促進するための航空会社連携プロモーションを実施した。 沖縄県の実施する「沖縄観光ブランド戦略推進事業」との連携についても 前年度から引続き実施し、新たな層への訴求及び誘致に対しても積極的に取 り組んだ。 年間を通した観光客数の平準化に加え、離島観光を含む需要の拡大や、宿泊 数の増加に伴う一人当たりの観光消費額の拡大等の課題解消に取り組むとと もに、平成 29 年度の誘客戦略である「ビジットおきなわ計画」で設定した国 内観光客数 685 万人(総観光客数 950 万人)の達成を目標に、また「沖縄観光 推進ロードマップ(以下「ロードマップ」)」による平成 33 年度の観光収入 1.1 兆円、国内観光客数 800 万人(総観光客数 1,200 万人)を実現するための基礎 的需要の創出を目指し、沖縄観光国内需要安定化事業を実施した。 全国の国内旅行(うち宿泊旅行。以下同じ)者数の動向(観光庁調べ)によ ると、平成 28 年(2016 年)と比較して平成 29 年(2017 年)の旅行者数は 0.65%減少している(図1)。平成 26 年(2014 年)から平成 28 年(2016 年) にかけては、地方創生(観光関連事業)の取組の影響により 9.49%の伸びを見 せたが、平成 29 年に減少に転じたのは、平成 19 年から減少に転じた国内人口 が平成 29 年は前年比 40 万 3,000 人の減(過去最大)が見込まれている(図 2)ためだと考えられる。 一方、平成 29 年の沖縄への入域観光客数は 4.9%と逆に増加している(図 3)。今年度は連休の日並びの悪さや、前年度 8,000 万円の補正予算で実施し た「冬旅おきなわ旅行券」の反動により伸び率の低下が懸念されたが、市場の

(6)

動向に柔軟に対応したプロモーションと新たな事業への取組など、観光関連事 業者と連携した官民一体となったプロモーションを実施した結果、国内入域観 光客数は 2 月末時点の年度累計で 626 万 1,000 人となり、今年度末時点では 平成 28 年度実績 664 万 1,000 人を上回り、ビジットおきなわ計画の目標値で ある 685 万人も達成する見込みである。 事業の内容としては、実施するプロモーションを「旬香周島おきなわプロモ ーション」(以下「旬プロモーション」)と題し、シーズンごとにメインターゲ ットを設定しつつ通年で各旅行者層に各旬の魅力を届けると共に、コアターゲ ットを設定して沖縄旅行未経験者及び離脱層(一定期間沖縄へ再訪していない 層)を対象とした新たなプロモーション展開を行った。これらのプロモーショ ンを主軸に、首都圏を中心として全国規模で航空会社、旅行会社とも密に連携 したプロモーションを展開し、月別の入域観光客数においても 10 月を除きオ ールシーズンで対前年比増加するなど、年間を通し安定した観光客数の確保を 推し進めることができた(10 月の減は台風による。発生前では前年度を上回 っていた)。 また、沖縄から就航路線のある地域を中心に、航空会社や旅行会社、メディ アと連携した情報発信やイベントを実施することで、路線の強化に繋がるプロ モーションを展開することができた。 当年度は旬プロモーションを展開して 6 年目を迎え、需要の動向と事業の 効果検証を把握するため昨年度実施した検証事業の結果を踏まえ、今後の事業 の方向性を決定し、変化が著しい市場の流れやニーズを把握しつつ事業展開を 図った。 ※図1 観光庁「2010~2017 年旅行・観光消費動向調査」より 31,753 31,356 31,555 32,042 29,734 31,299 32,566 32,346 28,000 30,000 32,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 平成29年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 <2010~2017年延べ旅行者数(国内旅行・うち宿泊旅行)>

(7)

※図2 厚生労働省「平成 29 年(2017)人口動態統計の年間推計」より ※図3 沖縄県「2010 年~2017 年(歴年)入域観光客統計調査」より (1)季節キャンペーン(夏・秋・冬・春) 国内からの観光客誘致の安定的な基盤を形成し、沖縄観光の平準化及び国内 観光客数 685 万人を達成することを目的に、季節ごとのメインターゲットを設 定(夏(7-9 月):家族旅行(3 世代含む)・学生旅行、秋(9-12 月):女子旅、 冬(12-2 月):アクティブシニア、春(2-6 月):家族旅行(3 世代含む)・卒業 旅行)しつつも、各旅行者層は通年で沖縄を訪れているため、各旅行者層向け の旬プロモーションを航空会社・旅行会社・県外イベント・各種メディアと連 4,500,000 5,000,000 5,500,000 6,000,000 6,500,000 7,000,000 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 平成29年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 <2010~2017年(暦年)沖縄入域観光客数(国内)>

(8)

携し、通年に渡り実施した。 旬プロモーションでは、検証事業で得られたターゲットの根底にあるニーズ を満たす沖縄旅行の魅力を PR する戦略を用いることで、効果的かつ効率的に 入域観光客数の増加と消費単価向上、離島への誘導を図り滞在日数の増加に繋 げるなど、観光経済波及効果の向上を図る積極的なプロモーションを展開した。 「旬香周島おきなわ」Web サイトを軸に、各旅行者層向けの記事を月1本、全 体として記事の掲載更新を週1回ペースで行い、メディア、イベント、航空会 社等と連携したプロモーションの中でサイトへの誘導を行うことで、需要の喚 起を図った。また、スマートフォンユーザーのアクセサビリティに注目し、Web サイトのレイアウト変更や回遊性の向上を目指し、サイトを改修した。 当年度は包括プロモーションとして主に羽田空港の利用率(以下「LF」)の 低い午後発便(以下「逆便」)対策として「Day-0(デイゼロ)」プロモーション を実施した。沖縄路線の全線 LF 平均は 80%に迫っており、那覇空港滑走路の キャパシティの関係上、ロードマップが掲げる目標達成には利用率の低い逆便 対策が不可欠である。そこで、本プロモーションにおいては、LF の高い便と比 較し逆便は航空券が割安である点や夕方到着だからこそ楽しめる沖縄コンテ ンツの魅力を発信し、逆便の利用を訴求することで、入域観光客数の拡大及び 宿泊日数の延伸を図った。本プロモーションは航空会社・旅行会社からの評価 が高く、年度途中から訴求地域を拡大し、次年度も継続展開する予定である。 また、旬プロモーションにおいては継続してこれまでの沖縄の定番イメージ である海、夏以外の沖縄を訴求し、家族旅、女子旅、三世代旅行等のターゲッ トを設定した事業展開を実施してきた。当年度実施した検証事業によると、沖 縄のイメージに関しては、より最近沖縄に訪れた人ほど、「夏以外の季節も楽 しめる」、「子連れ家族で楽しめる」、「女子旅におすすめ」、「三世代で楽しめる」 と回答しており(図4)、旬プロモーションが訴求してきたイメージが認知さ れてきており、旅行者の幅を広げてきていると考えられる。 旬プロモーションの方向性及び実施内容は、事業実施計画のとおり市場のニ ーズに応じて柔軟に対応してきた。本事業の目的である需要の喚起は年度を超 えて行動の実施に結びつく場合も多いため、国内人口の減少にも関わらず、概 ね全ての地域から入域観光客数の増(図5)につながったのは、本事業の継続 実施の結果によるものと考えられる。

(9)

※図4 旬おきによる沖縄イメージの拡大

※図5 国内就航路線別入域数等

(2)路線別連携プロモーション

(10)

の観光客確保及び更なる誘致拡大を図るため、地域ごとに、航空会社、自治体(空 港利用促進協議会など)、旅行会社、鉄道会社、現地メディアなど、関係各所と 連携し、観光 PR イベント、メディアプロモーション、沖縄特別番組の放送・沖 縄特集の掲載、自治体トップへの表敬訪問などを複合的に組み合わせ、沖縄旅行 への機運を醸成し、更なる誘客を促す事業展開を意識したプロモーションを行 った。 今年度は、京浜急行電鉄、阪急・阪神電鉄、名古屋鉄道等鉄道系グループに加 え、新たに西日本鉄道とのタイアップを実施した。これにより国内航空主要路線 全ての地域で、各鉄道路線沿線における生活と密着したプロモーションを実施 し需要喚起を行うと共に、系列旅行社をはじめとする各旅行社へ波及する取組 を実施した。 石川県及び鹿児島県においては、航空会社、旅行会社、自治体、現地メディア を絡めた複合的な PR 展開であるクロスプロモーションを実施し、それ以外の路 線就航地域及びその周辺地域においては、地域性の調査とメディアミックスプ ロモーションを同時に行う路線別広域誘客プロモーションを組み立て、季節プ ロモーションの補完的展開を図った。路線別広域誘客プロモーションにおいて は、地域性や県民性のデータから興味、関心がある内容を考慮し、より訴求効果 が上がるよう現地の航空会社や旅行会社からのヒアリング内容を加味した事業 展開を行った。 (3)その他プロモーション 平成 25 年 12 月に奄美大島・徳之島・沖縄島北部・西表島がユネスコの世界自 然遺産候補地として選定されたことを受け、鹿児島県と沖縄県が連携し「奄美× 琉球」として世界自然遺産登録を見据えた観光プロモーションを実施した。両地 域の観光振興を促進する『「奄美×琉球」観光・交流連携体制構築事業』におい ては、自然資源の保全と持続的利用を考慮しつつ、両県の連携促進により域外か らの観光客の誘致を目指し、「奄美×琉球」のポスター・パンフレットを活用し た県外イベント(ツーリズム EXPO・アイランダー等)への出展、イベント等に おける PR 効果を高めるための簡易パンフレットの作製、そして各登録候補地域 を紹介するプロモーション動画の制作及びそれを利用した Web メディア PR など を展開し、世界自然遺産登に向けた鹿児島県と沖縄県の取組を広く紹介するこ とができたと考えられる。 (4)九州・中部地区開拓事業 九州地区開拓事業においては、関係機関(旅行会社・航空会社)との連携強化 を図ることで、市場分析に基づいた効果的なプロモーションを実施し、また市場

(11)

調査で得た情報を共有することで、航空会社や旅行会社、ウエディング会社など との戦略的プロモーションの実現に繋がった。九州地域の旅行社へのセールス 活動強化により、各事業の認知度向上と、Web サイトやパンフレット・ツール等 の活用を促し、連携事業の強化に繋げることができた。また、就航路線地域での プロモーションを九州全体に波及させる形で展開したこと、そしてこれらのプ ロモーションの多くを航空会社と連携して実施したことで、概ね全ての路線の 搭乗率を上昇させ、九州各県から沖縄への入域客数拡大を図ることができた。 中部地区開拓事業においては、前年度に引き続き東海地区、静岡、北陸地区で のセールス展開を行った。関係機関との連携及び強化を図り、市場分析と共に効 果的な媒体機関の調査・検討を行い、情報共有を強化することにより単独イベン トではなく航空会社や旅行会社、メディア媒体、ウエディング会社などとのタイ アップイベントにより、相乗効果を見込めるプロモーションを展開した。 (5)Web更新・強化事業 近年急速に増え続けるスマートフォン利用者へ向け、効率的かつ効果的に情 報発信を行うべく、スマートフォンおよび PC へ向けたサイトの最適化を実施し た。これにより、スマートフォンで閲覧できる情報量が増加し、利用者の利便性 向上および利用者増加につなげる事ができた。 コンテンツに関して、おきなわ物語登録テナントの精査・情報更新を促すこと により、情報の正確性を高め、サイトの信頼性を高めた。また、おきなわ物語内 のコンテンツ(イベント・特集)の更新頻度をあげ、常に新しい情報に触れられ るようにし、サイトへのアクセス向上を図った。 2.沖縄観光誘致対策事業 「沖縄県観光振興基本計画」の目標フレームの達成に向け、「ビジットおきな わ計画」で示された各戦略を展開するため、観光関係業界・団体と一体となって、 観光キャンペーンやメディアを活用した広報宣伝をはじめとする各種観光宣伝 事業を展開した。 また、新たな市場の開拓として、観光客全体に占める外国人観光客の比率を高 めるため、国の実施するビジット・ジャパン事業と連携を図りながら、外国人観 光客の誘客・受入の取組促進を図った。 さらに、観光客の継続的・安定的誘致を図るため、県外・海外に向け、旅行者の ニーズに沿った情報発信等に取り組んだ。 (1)誘客プロモーション対策事業 1)テーマ別誘客プロモーション事業

(12)

①国内誘客プロモーションの展開 県内観光関係業界・主要団体等の多様な団体との連携体制の構築を図り、教育 旅行等のテーマに特化した誘客プロモーションを展開した。教育旅行において は国内からの教育旅行に対して空港歓迎式の支援および開催を実施して歓迎の 意を表明し、継続的な誘致を図った。 ②海外誘客プロモーションの展開 インバウンド旅行社や関係業界・団体と連携し、本県への入域客数の増加が著 しい、外国人観光客受入体制の整備、誘客キャンペーン展開を機動的に実施した。 中でもビジット・ジャパン地方連携事業は、内閣府沖縄総合事務局と連携先の東 京都、沖縄県及びOCVBが事業費を分担し推進するもので、東京と沖縄の周遊 旅行をイメージさせる広告展開や航空会社連携キャンペーンを実施し、豪州か ら東京・沖縄への予約件数は前年同期比の4倍以上となる 150 件となった。 2)路線別誘客プロモーション事業 航空会社、旅行会社及び県内自治体、観光関連団体との連携のもと、OCVB 県 外事務所の機能や、観光情報ウェブサイトを活用した誘客イベントや沖縄物産 展を効率的に展開し、訪沖旅行の需要喚起を積極的に行った。 [国内]首都圏他、単独直行路線の就航する地方都市も見据えた誘客イベントへ の参加 全国各地の物産展、県外イベントにおいて観光誘客促進プロモーションを実 施した。また、沖縄県域へ就航している航空会社と連携を強化しながら誘致促進 を図った。 [海外]新たな海外路線の誘致、訪沖旅行の需要喚起を図る誘客事業の実施 世界有数の航空路線開設商談会「Routes Asia 2018」にブース出展し、昨年の 開催地であった沖縄の認知度向上および来場者との商談を目的に、さんぴん茶 や泡盛カクテルを提供するためのバーを設置した。(ブース出展は沖縄観光国際 化ビッグバン事業から支出。)世界各国から参加した航空会社、空港会社、政府 観光局等(合計約 800 名)を対象に、ドリンクを提供するとともに情報発信・商 談を行い、沖縄県への路線誘致及び誘客を図った。 3)沖縄ナイト事業 沖縄ナイトを東京、大阪、福岡及び台湾、韓国、香港において開催した。沖縄 振興へ多大な貢献をしてきた関係者および団体に対し、感謝の意を表するとと

(13)

もに、沖縄観光の方針ならびに新たな取り組み等の発信、情報の共有を図る場を 設けることにより、関係者の沖縄振興に対する理解を深め、更なる協力への意識 醸成に資することができた。 また、物産、農水物や芸能など多様な観光コンテンツをフックに沖縄観光の幅 広い魅力を紹介することにより、航空会社や旅行会社を始めとした主に国内の 送客側企業・団体に対して旅行商品造成等に向けた情報提供を行った。 観光地としての沖縄の知名度だけを頼りにすること無く、常に新しい魅力を 発信する機会を自ら創出し、県内観光関係事業者と一体となった PR を行うこと によりその熱意を外に伝え、今後の送客意欲を高めることができた。 国内においては、これまで沖縄振興に尽力いただいた関東エリア・関西エリア 関係者・九州エリアへ感謝の意を表するとともに、2018 年の沖縄観光の方針な らびに取り組みを発信、共有することで、沖縄観光のさらなる飛躍へ繋げる機会 とした。今年度は福岡での開催を再開し、これまでの沖縄への送客に感謝の意を 伝えるとともに、観光入域客数 1000 万人達成に向けた機運を高めるべく実施し た。 海外においては、台湾・韓国・香港で開催し、重点市場における沖縄観光への 需要の安定化、沖縄商品の高付加価値化を図った。新たな沖縄の魅力 PR を行い、 海外の観光関係者の新たな沖縄商品開発への意欲を高めることができた。 <開催概要> (1)沖縄ナイト in 福岡 日時:平成 30 年 1 月 18 日(木)18:00~20:00 場所:西鉄グランドホテル 2 階「プレジール」 参加者:300 人(県内参加事業者含む) (2)沖縄ナイト in 大阪 日時:平成 30 年 1 月 24 日(水)18:00~20:00 場所:リーガロイヤルホテル 3 階「光琳」 参加者:500 人(県内参加事業者含む) (3)沖縄ナイト in 東京 日時:平成 30 年 1 月 25 日(木)18:00~20:00 場所:セルリアンタワー東急ホテル 地下 2 階「ボールルーム」 参加者:900 人(県内参加事業者含む) (4)沖縄ナイト in 韓国 日時:平成 29 年 9 月 6 日(水) 場所:コリアナホテルソウル 参加者:韓国側招待者 168 名、沖縄側 25 名

(14)

(5)沖縄ナイト in 台湾 日時:平成 29 年 10 月 13 日(金) 場所:華山 1914 文創園区 参加者:台湾側招待者 132 名、沖縄側 75 名 (6)沖縄ナイト in 香港 日時:平成 29 年 10 月 25 日(水) 場所:Kowloon Shangri-La 参加者:香港側招待者 269 名、沖縄側 124 名 4)メディアミックス事業 統一したイメージ戦略に基づき、最も効果的且つ浸透性のあるマスメディア を活用した広報宣伝を展開し、本県観光リゾートのイメージアップと旅行需要 の喚起促進を図った。 メディアミックス事業では株式会社 NHK プラネット九州支社・福岡放送局へ 沖縄の観光情報を提供し、地域に密着した特産品、イベント、お祭り等をテーマ に、約 10 分のコーナーにスタジオ生出演のため各地域を紹介する方を派遣し、 地元の旬の魅力を毎月発信した。 <NHK 福岡放送局テレビ番組 はっけんテレビ 実施概要> 番組名 地域情報番組「はっけん TV(テレビ)」(NHK 総合テレビ) (「教えて!ふるさと自慢」コーナー内、生放送) 放送時間 (九州・沖縄)午前 11:30 頃~11:45 出演コーナーは午前 11:35~、約 10 分ほど 放送エリア 九州・沖縄エリア <放送内容> ① 瀬底島ピージャーオーラサイについて ② 泊いゆまち~父の日お魚フェア~について ③ 第 40 回浦添てだこまつりについて ④ 南の島の星について ⑤ 那覇大綱挽について ⑥ 久米島車エビフェスタについて ⑦ 新春の宴について ⑧ 今帰仁グスク桜まつりについて ⑨ 本部町のみかんについて 5)観光宣伝物作成事業

(15)

観光関連団体・企業の協力を得て、本県観光(離島地域含む)の魅力を紹介・ 宣伝する各種印刷物を作成し、旅行会社をはじめ、旅行者への提供、県外におけ る各種誘客イベント事業等において活用し、旅行需要の拡大を図った。また、国 内適用が始まっている Be.Okinawa をさらに普及させるため、Be.Okinawa バ ッジの制作を行った。 (1)各種印刷物、制作物 ア.総合ガイドブック日本語版 イ.ファンシーバッグ ウ. 観光宣伝ポスター エ.ノベルティ制作等(星砂キーホルダー、コースター等) オ.Be.Okinawa ピンバッジ (2)観光客誘致基盤形成事業 1)クルーズ船誘客促進事業 平成 29 年度「ビジットおきなわ計画」で定められた外国人観光客の数値目標 達成及び観光収入増大に向け、国内外におけるクルーズ船プロモーション事業 を下記のとおり展開した。 寄港地としての本県の認知度向上及び寄港誘致を図るためのクルーズ船誘致 活動、クルーズ商品の販売促進に係る広告支援となる船社連携プロモーション 及び本県への寄港促進インセンティブとして入港経費助成をおこなうクルーズ 船寄港促進支援事業、そして寄港時の乗客満足度を向上させ継続した寄港につ なげるための受入体制の強化推進をおこなった。 また、寄港回数が伸び悩んでいる本部港及び中城湾港への寄港誘致の取り組 みとして、各港でネックとなっている割高なタグボート代金の負担軽減を図る べく入港経費助成をおこない、コスト面での競争力を高め、寄港地の分散化を促 進した。 2)観光情報サイト管理・運営 観光情報 WEB サイトとして公開している「おきなわ物語」及び「Be.Okinawa」 などの各種観光 Web サイトのサーバー機器運用やセキュリティ確保、設置機器 および累計情報の保全、ソフトウェア更新などによる機能保全を図り、あわせて 当該ウェブサイトの保守管理や分析を行い、安全かつ円滑な運用を図った。また、 「おきなわ物語」や「Be.Okinawa」サイトの各コンテンツについても記事作成や 翻訳を行いコンテンツを拡充させることが出来た。 おきなわ物語 年間 PV 数/UU 数:7,296,608 PV / 1,884,345UU

(16)

Be.Okinawa 年 間 PV 数 /UU 数 ※ 10 言 語 合 計 : 3,409,563PV / 803,936UU ※PV=ページビュー UU=ユニークユーザー数 3.カップルアニバーサリーツーリズム拡大事業 誘客テーマ(プロポーズ、ウエディング、ハネムーン、バウ・リニューアル) に沿って、ターゲットをリゾートへの憧れをもつ世代(新社会人~20 代)から アクティブシニア(60 代)と多層化した。中でもナシ婚層と呼ばれる挙式非実 施カップル(30 代~40 代)をメインターゲットに定め、子連れカップルで訪れ る旅行先として、沖縄が選ばれるようプロモーションを展開し、カップルアニ バーサリー前後の観光により滞在日数の増加を促し、経済効果を観光産業へ波 及させられるよう、プロモーションと受入気運の醸成を図った。 事業の実施においては、沖縄リゾートウエディング協会(以下、ORWA という。) との連携を大切にし、ORWA 定例会への積極的参加だけでなく、県が掲げるリゾ ートウエディング実施組数 16,000 組達成に向けた沖縄リゾートウェディング フェア in 東京への参画や海外リゾートウェディングキービジュアルの選定等 を協働で行った。 (1)国内プロモーション カップルアニバーサリーツーリズムを推進し始めて 2 年目を迎える今年度は、 初年度で知りえた各市場情報を活かし、直行便が就航している都市の中から重 点プロモーション先を 6 市場(北海道、北陸、関東、近畿、中部、九州)に絞り、 イベント出展やメディアを活用したプロモーションを遂行した。重点市場にお いては、各種イベントへの出展だけでなく、地域に根差した旅行会社やアニバー サリー関連事業者に対し沖縄アニバーサリー店舗フェアの展開を呼びかけ、イ ベントの前後においても、沖縄カップルアニバーサリーの露出が続くよう働き かけた。また、OCVB が県外で出展する当該事業以外の活動においても、カップ ルアニバーサリーツーリズムを発信することで、リゾートウェディングを主な 目的とする顧客層だけでなく、一般的な旅行の延長で沖縄アニバーサリーツー リズムを検討頂けるよう、新たな顧客層へも訴求した。 市場別イベントについては、首都圏で開催された「ゼクシィフェスタ」にて 沖縄アニバーサリーの情報とノベルティを提供した。その他、「OZ 女子旅 EXPO」、 チャンプルーカーニバル」、「ツーリズム EXPO」、「ORWA 主催沖縄リゾートウェデ ィングフェア in 東京」へ 4 回の出展を実現した。加えて、北海道「さっぽろオ ータムフェスト」、静岡「テレビ静岡主催ガールズパーティ」、福岡「TNC 主催き らめきパーティ」の 3 つのイベントでのプロモーションも行った。全イベント

(17)

における来場者総数は、427,707 人に上った。 紙媒体を活用したプロモーションとしては、バウ・リニューアルの訴求を中 心とし「オシャレも子育ても楽しんでいこう」をテーマとした実用全国誌 「mamagirl」にてバウ・リニューアルを発信した。ナシ婚層や娘から両親へプレ ゼントするバウ・リニューアルの需要喚起を狙った記事展開となった。地方誌の 活用としては、北海道、北陸、近畿、中部、九州において、ハッピーアニバーサ リーキャンペーン 2017 の純広告と合わせて、各エリアの旅行社やアニバーサリ ー関連事業者 59 店舗において順次沖縄アニバーサリーフェアを実施頂き、イメ ージ訴求から、リアル店舗への誘導を図った。 (2)海外プロモーション 海外においては、リゾートウェディングの認知拡大に重きを置き、ORWA 及び 県内アニバーサリー関連事業社の協力のもと、沖縄リゾートウェディングフェ アを台湾及び香港において実施した。海外フェア実施の前後には、SNS や紙媒体 を活用したプロモーションも展開し、沖縄リゾートウェディングの発信が恒常 的に行われるような展開を図った。具体的には、台湾フェア終了後においては、 台湾女性向け雑誌「BELLA」への純広告を、香港フェア終了後においては、香港 ウェディング専門雑誌「Wedding Magazin」へ掲載した。新たな取組みとしては、 フェアの事後プロモーションの一環として、現地に根差したウェディング現地 店舗において、沖縄リゾートウェディング店舗フェアや説明会を実施頂くよう 働きかけとオリジナルノベルティ等の物品支援を行った。 ウェディングフェア以外では、台湾の女性向け雑誌記者の招聘ツアーを実施 した。「VOGUE」や「美麗佳人」といった台湾の 20~30 代の女性を読者層に持つ 雑誌において、沖縄カップルアニバーリーツーリズムをテーマにした記事を掲 載した。 また、重点市場である両市場の文化背景より、旧正月を終えブライダル受注が 高まるとされる春先に、台湾ブライダル専門サイト「Wedding days」や香港のゼ クシィと呼ばれる「ESDlife Wedding」への Web 広告も行った。

(3)ツール制作 国内・海外の各種イベントやウェディングフェアにおいて目を引くノベルテ ィとして、紅白のバラのタオルを制作し配布した。また、今年度初めて撮影さ れたバウ・リニューアルの宣材写真を用いて、バウ・リニューアルを分かりや すく表現したイメージポスターを制作し、国内外のアニバーサリー関連事業者 等へ配布した。

(18)

(4)WEB サイト等情報発信 沖縄アニバーサリー(プロポーズ、リゾートウエディング、ハネムーン、バウ・ リニューアル)の検討層や男女カップルに向けて、沖縄アニバーサリーの魅力や イメージを行動喚起させる沖縄の最新情報を主に SNS を通して発信した。また、 リゾートウェディングに続く新たなテーマであるバウ・リニューアルの撮影業 務も行った。20~30 代を中心としたナシ婚層向けの子連れ沖縄リゾートウェデ ィングから、三世代旅行において気軽に取り入れられるリゾートパーティ等、今 後のターゲット年齢の多層化を踏まえた宣材を制作した。 (5)受入体制強化 カップルアニバーサリーツーリズムの多様なニーズに対応するため、また、事 業の実施の共有や意見交換のため、沖縄県内の関連事業者、各自治体や観光協会 等を対象に、カップルアニバーサリー連絡会及び市場別セミナーを年間で 4 か 所を各 2 回ずつ開催した。また、カップルアニバーサリーツーリズムを推進す るにあたり、地域での観光消費増加のための体制作りや、県外での継続的なプロ モーションが課題となることから、アニバーサリーで来沖する観光客増加を促 進することを目的としたキャンペーンを実施した。9 月 7 日から約 6 か月間実施 したハッピーアニバーサリーキャンペーン 2017 では、旅行会社 4 社、アニバー サリー関連事業社等関係企業 22 社から商品やサービスを協賛頂き、特設キャン ペーンサイトを通じて各社の情報発信告知を行い、沖縄アニバーサリー情報の 拡散を図った。また、キャンペーンで収集したアンケートを協賛各社にフィード バックすることで、市場ニーズの情報共有及び県内商品の研鑽につなげた。 4.教育旅行推進強化事業 沖縄県への修学旅行は、沖縄観光産業を支える重要な分野であるが、県外の競 合地における鉄軌道環境整備による本州内の移動利便性向上、航空機材の縮小 化、貸切バスの料金体系改正、教育委員会が定める費用上限の固定化などによる 外的要因から、取り巻く環境は厳しい状況が続いている。上記の背景をふまえ、 修学旅行市場の変化等に対応し、安定的な沖縄修学旅行実施を確保するため、下 記の通り各種事業を実施した。 (1) 沖縄修学旅行推進協議会並びに分科会の開催 修学旅行に係る受入関係者間の課題や提案などを共有する場として、沖縄修学 旅行推進協議会と 5 つの分野の分科会(平和学習、輸送機能、商品造成・PR、 宿泊機能、教育旅行民泊)を設置し、定期的な開催を行った。平和学習分科会(継 承型)においては、平成 28 年度に実施した「新たな教育旅行商品開発調査研究」

(19)

において把握した県内の施設・壕・ガマの安全安心面に対する運営体制について、 各団体の現状と安心安全体制の重要性について分科会の委員間で情報共有を図 った。また、平和学習分科会(未来型)においては、新たな需要に応えるため「点 と点を結ぶ平和学習プログラム」の造成について議論を深めた。輸送機能分科会 においては、繁忙期におけるバス手配難の緩和を目的にバス乗務員の人材確保、 県内学校行事及び来沖修学旅行の時期移動、バス待機場所確保、バス乗務員人材 育成、優良乗務員の認定制度、バス国際通り路駐問題について議論を深め、観光 部局だけでは解決できない課題として部局を横断して解決に導くよう協議会に 提言した。商品造成・PR分科会においては、おきなわ修学旅行ナビ WEB サイト 版のリニューアルにともないプロモーションツールの効果的な運用手法につい て議論を重ね、委員の意見を反映させた。また、県外学校の修学旅行に対する需 要を把握するため、学校から旅行社に対して発出される仕様書を分析し、今後の プロモーションの方向性について協議した。あわせて、次年度の勉強会について 内容や講師選定について議論した。宿泊機能分科会においては、県内各施設のア レルギーをもつ生徒の対応状況について情報共有したうえで、先進地の取り組 み事例を参考に「沖縄県アレルギーフォーマット」案を作成した。あわせて、食 事を提供するバイキング会場等におけるアレルギー成分表記の掲出ポップにつ いても、有効な手法について意見を交わした。また、ホテル予約システム導入に ついて、現在利用している施設からの運用状況について共有し、マーケテングデ ータや危機管理としての活用など導入メリットについて協議した。教育旅行民 泊分科会においては、コーディネーター研修の実施内容について委員を対象に ヒアリングを実施し、「衛生管理」「検食」「受入民家を対象に講習する際に感じ る難しさ」等を抽出し、今後の研修内容に反映させる情報を収集した。また、旅 行業法の改正にともない「旅行サービス手配業新規登録申請」に該当する委員団 体へ登録申請するよう促した。あわせて、「沖縄県住宅宿泊事業の実施の制限に 関する条例(案)」について、分科会委員の意見を踏まえ、観光振興課及び OCVB から条例案に対し、教育民泊を条例の制限の対象外とすることを求める意見書 を県保健医療部へ提出した。 1)沖縄県修学旅行推進協議会は 3 回実施 2)分科会各 2~4 回実施 (2)沖縄修学旅行フェア等の開催 「沖縄修学旅行フェア 2017」においては、首都圏および関西圏の学校関係者・ 旅行会社・航空会社を対象に、東京と大阪にて開催し、沖縄修学旅行の最新情報 を発信した。フェア開催の事前に、参画する事業者を対象に勉強会を開催した。 フェア in 東京に参加する事業者を対象とする勉強会では、国立教育政策研究所

(20)

生徒指導・進路指導研究センター統括研究官 長田徹氏を講師として、新学習指 導要領などの資料を参考に「旅行・宿泊的行事に求められるキャリア教育」につ いて見識を深めた。また、フェア in 大阪に参加する事業者を対象する勉強会で は、NPO 法人ほんまもん体験クラブ事務局長観光ビジネス総研代表 刀根 浩志 氏を講師に、「まだまだ広がる沖縄の体験学習価値」をテーマとして各事業者が 提供するサービスの価値について多角的に考える視野を持つこと、効果的なブ ース出展 PR 手法などについて学んだ。あわせて、フェア当日には東京/大阪そ れぞれ各地域を代表して沖縄修学旅行を実施している学校からの事例紹介のほ か、東京 155 名、大阪 119 名の来場者と県内事業者(東京 46 社、大阪 52 社)が 相談を行った。そのほかフェアの前後には、フェアに参加する県内事業者と共に 西日本・中部・関東エリアの旅行会社(64 社)へキャラバン訪問し、セールス 活動を実施した。また説明会では、航空会社や他府県の空港利用促進担当部署と 連携し、6 会場(北海道、兵庫県、新潟県、神奈川県、愛知県、福岡県)にて沖 縄修学旅行の最新情報や支援事業の情報を発信した。今年度は新たな取り組み として、県内各観光協会を同行し、各地域の魅力について具体的なコンテンツの 交えて紹介した。 (3)学校に対する事前・事後学習支援 学校に対する事前・事後学習支援では、沖縄修学旅行を実施する予定の学校に 対して、事前・事後学習用教材「おきなわ修学旅行ナビ」の作成および提供や学 校のニーズに即したアドバイザーを派遣し修学旅行の学習効果を高め、沖縄修 学旅行の継続実施につながるよう取り組んだ。紙媒体とあわせて沖縄修学旅行 専用サイト「おきなわ修学旅行ナビ」をリニューアル改修し、新たに各種プログ ラム・施設検索機能の装備や CMS 機能を具備し WEB サイトとしての利用価値を 高めた。また、海外向けに多言語版の教育旅行プロモーション用パンフレットを 作成し、プロモーションツールとして海外の学校関係者および旅行会社へ配布 した。アドバイザー派遣については、今年度 50 名の登録アドバイザーにより、 のべ 203 校(全額支援校 174、一部支援 29 校)へ派遣を実施した。本支援を利 用した学校からは高評価が得られているが、西日本地域からの申請が比較的少 ないことや、利用地域の偏りが見られることから、今後の施策展開に工夫が必要 と考える。 (4)沖縄修学旅行模擬体験提供 沖縄修学旅行模擬体験提供では、新規校・離島実施・時期変更を検討する学校・ 航空会社・旅行会社関係者を対象に沖縄修学旅行の体験を提供し、30 件、147 名 の利用があった。利用申請の目的は新規校 15 件、離島実施 12 件、時期変更 10

(21)

件であった。(重複含む)本事業を通じて、沖縄修学旅行実施校の維持拡大、離 島への誘導、繁閑散期の平準化を図る取り組みができたと考える。今後、本事業 を利用して検討していただいた各申請者の経過進捗を確認する。 (5)海外教育旅行受入れのための調査研究 海外教育旅行受入のための調査研究では、海外からの教育旅行誘致とあわせ 県内での受け入れ態勢整備および海外学校と県内学校との交流マッチングを実 施した。誘致活動では、招聘事業として 5 か国(中国、タイ、台湾、香港、韓国) から 61 名の学校関係者および旅行会社を招聘し沖縄の教育旅行環境を視察して いただいた。また、JNTOが主催する台湾で行われた訪日教育旅行セミナーへ 参加したほか、台湾と香港においては、沖縄教育旅行セミナーを実施した。セミ ナーin 台湾では台湾現地の 40 団体 45 名うち学校関係者 32 校 35 名が参加した。 あわせて開催した商談会では台湾側(28 団体 34 名)と沖縄側(16 団体 27 名) 参加者が活発に商談した。セミナーin 香港では、香港現地の学校関係者 8 校 10 名が参加した。その後の商談会では、香港側(36 社 61 名)と沖縄側(4 社 8 名) が商談した。海外と県内学校との交流マッチングでは、44 団体 1,565 校(引率 教員含む)との交流を実施した。そのほか、海外校からのニーズの高い学校交流 について、県内の公立中学・高校を対象に受け入れ意向調査を実施し、中学校で は 23 校、高校では 29 校が、海外校との交流に前向きな意向があることが確認 できた。今後も引き続き、沖縄を教育旅行の目的地としての認知向上を図るため に、セミナー・商談会・説明会への出展や海外校訪問、広告宣伝、招聘事業など の誘致活動を展開すると同時に受入態勢の整備として学校交流の受入校拡充を 図る必要があると考える。 5.離島観光活性化促進事業 チャーター便・商品支援においては、計 58 件の支援を行い、21 の直行便未 就航空港から計 2,945 名を与那国島、久米島、宮古島、石垣島の各島へ送客す ることが出来た。 航空会社連携プロモーションでは離島路線を持つ各航空会社と連携・協力し、 Web や新聞、テレビ等各種媒体を活用したプロモーションを実施する事で、直行 便就航エリアを中心に、直行便就航エリアを中心に、離島路線の認知度向上及び 旅行先としての魅力を訴求することで、離島への来訪促進を図った。 メディアミックス広告では、離島情報サイト「リトハク」を一部リニューアルし、より具 体的な送客に繋げるため各島の「アクセスページ」まで誘導できるようサイト構造を改善す ることが出来た。あわせてボトム期対策として冬期から春期の記事本数を昨年度より多く 掲載し、新規ユーザーだけではなくサイトリピーターに対しても新たな離島の魅力を発信

(22)

することが出来た。各離島の記事についても、記事ごとに個別の広告配信を行うことでより 親和性の高いユーザーに向けて周知を行うことが出来、ユーザー数や、PV 数を大きく伸ば すことが出来た。Web だけでなく公共交通広告やマガジンの配布、リアルイベントなども併 せて実施することで、相乗効果の高いメディアミックスプロモーションを実施することが 出来た。 離島コンテンツフェアは、新たなビジネスチャンス創出の場を構築する事に より、新規商談成約の獲得を図ることを目指し、昨年度に続き「東京エリア」 「大阪エリア」「名古屋エリア」を加えた3エリアで展開した。沖縄離島を 4 エリア(八重山諸島、宮古諸島、15 離島=沖縄本島周辺離島、久米島)に分 け、各出展社は、地域交流型プログラムや沖縄離島ならではの素材を活用した コンテンツを紹介し、来場者に向けて旅行商品の造成や送客拡大を呼びかけ た。フェア開催前後に出展社を対象としたワークショップや報告会を行い、目 的意識の共有化及び既存コンテンツのブラッシュアップを行った。 また、離島コンテンツフェアと連動して実施した離島観光商品プロモーショ ン事業では西表島・竹富島・小浜島・黒島・波照間島・多良間島・慶良間諸島 等の小規模離島の観光商品にも支援を実施し、県・OCVB の課題である小規模離 島観光への誘客強化にも寄与することができた。 昨年度より新設された 15 離島等重点プロモーション事業においては、沖縄本 島周辺 15 離島の認知度の向上を目的としたプロモーションとして、各イベント 出展や取材記事の作成、招聘事業の受入などを行うことが出来た。また不足して いた各離島の基本情報や施設情報を整理し Web サイト上やパンフレットにまと めて掲載することで、興味を持ったユーザーがそれぞれの島での旅行を具体的 にイメージできる息の長いコンテンツを整えることが出来た (1)離島国内チャーター便の運航への助成及び広告費支援 離島交通アクセスの拡充を図る一環として、チャーター便の運航を促すと ともに、離島航空路線の将来的な定着化を図るため下記の支援メニューを用 意し、その公募・審査・精算等の業務を実施した。 <支援内容> 1)国内チャーター便支援事業(送客数に応じた助成) 2)特定離島チャーター商品支援事業(広告経費に対する助成) 事業予算の都合上、助成額が減額となり、また各就航先離島の 2 次交通 (主にバス関係)手配の調整がこれまでに比べ難化した影響もあり、支援 件数の合計は 58 件に留まった。次年度は、更に予算縮小が見込まれること

(23)

もあり、定期便化・プログラムチャーター化につなげるため、助成金の支 援だけではなく、受け入れ側の体制整備や、定期便化に向けた航空会社や 旅行会社へのセールス活動も継続して展開する必要がある。航空会社各社 においては、機材の効率運用の観点から、チャーター便の運用についてあ まり積極的ではない部分もあるが、市場状況やタイミング等によっては今 後も運航の可能性はあることから、各離島地域や県、東京事務所など各所 と連携し、本事業の周知及び定期便誘致を働きかけ、チャーター運航実績 のある航空会社を中心にアプローチしていきたい。 (2)離島観光プロモーション 離島誘客のための広告や、旅行会社・航空会社と連携したキャンペーン、 プロモーションツールの制作、来訪喚起、商品造成を促進するため、航空会 社や旅行会社と連携したプロモーション、マスメディア等を活用した情報 発信を下記のとおり実施した。 1)航空会社連携プロモーション 直行便就航路線地域や、秋期から春期のボトム期へ向けた対策を中心と して、離島への路線を持つ各航空会社と連携・協力したプロモーションに より、路線の認知向上及び旅行先としての魅力を訴求し、計 93,505 名の 送客および予約に繋げることが出来た。 2)情報発信ツール制作 離島の魅力を訴求する PR ツールとしてリトハクパンフレットの改定・ 増刷を実施し、旅行社・メディア等における離島観光情報の訴求および商 品造成促進へ繋がる情報発信を行うことができた。 3)離島観光商品プロモーション 離島コンテンツフェアの商談を経て、各離島事業者と県外旅行社が連 携して造成された商品に対し広告宣伝費の助成を行い、新たな離島観光 商品の訴求を広く展開し計 6,139 名の離島への送客に繋げた。(助成商品 による累計送客実績数) 4)旅行社・メディア等招聘 沖縄本島周辺 15 離島への誘客を促進するため、各離島の多様で魅力あ る観光体験を提供することで新たな市場を開拓することを目的とし、6 島 に旅行社 12 社およびメディア事業者 8 社のべ 20 社 34 名を招聘した。

(24)

旅行社については、商品化に向けた意見交換や課題の抽出、今後の自 社商品化への取り組みに繋げることができた。メディア事業者について は、事業実施後、各社媒体にて各離島を掲出し、関東、関西のみならず、 北陸地方や中部地方でもラジオや Web、雑誌媒体を通じて本島周辺離島が 紹介され、多くの人々が目にする機会を作ることができた。 5)メディアミックス広告 リトハクサイトでは魅力的な記事の掲載・発信やサイトの改修などを行 うことで、改修後の8月20日から2月末までの期間において、ユーザー 数 141,210(対前年+92%)、PV 数 292,603(対前年+31%)という高い効果 を得る事が出来た。また、ボトム期対策として冬期から春期の記事本数を 昨年度より多く掲載することによって、新規ユーザーだけではなくリピ ーターに対しても新たな離島の魅力を発信することが出来た。その他、リ アルイベントや公共交通広告などを通し、相乗効果の高いメディアミッ クスプロモーションを展開した。 6)OKINAWA 離島コンテンツフェア 2017 各離島の新しい観光コンテンツを県外へ効果的に発信する商談会及び セミナーを東京、大阪、名古屋にて実施し、304 名の来場者を集め、商談 数 876 件、成約件数 315 件の成果を挙げた。また、フェア開催前に出展社 を対象としたワークショップを各離島エリアにおいて実施し、各離島の コンテンツを盛り込んだモデルコースの造成を行うなど、目的意識の共 有化及び既存コンテンツのブラッシュアップを図る事により、過去最多 の商談実績数となった。フェア実施後も、報告会を兼ねたワークショップ を行い、自主的に地域素材を磨き、商品化に繋げられるよう意識付けも行 った。 7)15 離島等重点プロモーション 本年度においては沖縄本島周辺 15 離島の認知度の向上を目的としたプ ロモーションを実施した。イベントプロモーションとしては、12 の県外 イベント・商談会へ、延べ 54 団体 94 名が出展し、BtoC、BtoB それぞれ の面で、各離島の情報発信を行い、沖縄本島周辺 15 離島の認知度の向上 や商品造成を行い、誘客促進につなげることができた。 また、本島周辺 15 離島は豊かな自然と独自の魅力を有するエリアとし て、近年注目されている市場である一方で観光情報が不足しているとい

(25)

う現状があったため、本島周辺離島の認知度の向上、誘客促進を図ること を目的として Web サイト「おきなわ物語」に観光情報、モデルコースを新 規掲載。同情報の小冊子を制作しインターネットを利用しない客層への 来沖意欲を高めるなど、使用用途に応じて広く離島を PR できるものとし た。また離島キャンペーンサイト「リトハク」上においても、昨年度作成 した PR 動画にあわせた特集ページを作成し、動画広告配信とあわせて PR を行った。 8)その他(観光協会の事業サポート等) 離島の観光協会が主体となって取り組むプロモーションと、OCVB が実 施する離島プロモーション展開や国内需要安定化事業で実施するプロモ ーション、受入関連事業等との連動性を高めるため、宮古、八重山、久米 島、本島周辺 15 離島の 4 エリアにおいて、観光協会や観光関係団体、行 政が参加する離島観光活性化促進広域連絡会や実務担当者会議を延べ 13 回実施した。連絡会の中では主に年間のプロモーション展開や、全県的な プロモーションの連携方法等について意見交換等を行い、離島コンテン ツフェア、ツーリズム EXPO ジャパン、OkinawaOceanFestival2018in 大阪 等、各離島圏域と連動したプロモーションの実施につなげた。また、離島 主導の PR イベントや全県的なプロモーション等の機会を活用して、旅行 未経験者市場の開拓及びリピーターの再訪促進の行動喚起を図った。 以上、これらの取り組みにより離島の魅力を広く発信し、未経験者市場の 開拓、及びリピーターの再訪促進等沖縄離島への更なる誘客強化を図り、ま た、各離島が一体となって独自の特色を PR する機運をより一層醸成すること ができた。 6.沖縄観光国際化ビッグバン事業 沖縄県における平成 29 年度の誘客戦略である「ビジットおきなわ計画」で設 定した外国人入域観光客数を実現するための基礎的需要を創出するために取り 組んだ下記の事業の結果、平成 29 年度の外国人観光客数は目標値の 265 万人を 達成し、今後の外国人観光客数の拡大に向けた流れを形成することができた。 (1)海外路線誘致強化事業 海外と沖縄を結ぶ国際航空路線の拡充を図るため、各市場の航空会社への各 種セールス活動の展開、航空会社・旅行社の招聘事業等を実施し、平成 29 年度 は計 3 本の国際線定期便の誘致に成功した。これらの沖縄路線就航を記念し、

(26)

空港における就航記念式典・歓迎式等を開催した。 路線 航空会社名 便数/週 使用機材 座席数 就航年月日 大邱-那覇 ティーウェイ航空 (TW) 3 B737-800 189 2017 年 4 月 2 日 西安-那覇 中国東方航空(MU) 2 A319 120 2017 年 4 月 3 日 シンガポール-那覇 ジェットスター アジア航空(3K) 3 A320 180 2017 年 11 月 17 日 韓国や中国など重点市場からの航空路線が充実しつつある反面、その他の海 外市場からの国際定期便が未就航であることを踏まえ、ASEAN 地域からの航空路 線誘致を目的に昨年度のタイに続きシンガポールに路線誘致活動を継続し、平 成 29 年 11 月にシンガポールから初の国際線定期便が就航した。新規就航した 航空会社には広告支援メニューを整備して、着陸料軽減措置への申請を促した。 また、航空会社や航空関連企業が一堂に会する見本市・商談会「Routes」に出 展し、昨年度 Routes Asia 開催地であった知名度を生かして World Routes では 5 社、Routes Asia では 22 社の航空会社キーパーソンと新規路線就航に向けた 交渉を行った。 (2)国際チャーター便包括支援事業 国際チャーター便の運航増加を図り、定期便就航につなげることを目的に、 下記のとおり支援制度を設け、重点市場(離島便に限る)、戦略開拓市場、新規 開拓市場から国際チャーター便を運航した航空会社及び旅行会社に対して支援 を行った。 事業名 支援対象 ① 国際チャーター便支援事業 2,696 人 ② 国際連続チャーター便運航支援事業 1.国際連続チャーター便旅行商品造成支援事業 2.国際連続チャーター便運航支援事業 923 人 8 便/1,011 人 ③ 国際チャーター便地上ハンドリング費用等支援事業 27 便 上記の支援事業を実施したことにより、重点市場―離島路線、戦略開拓市場― 那覇路線の動きが活発化した。特にシンガポールにおいては、航空会社及び旅行

(27)

会社の販売意欲を高めた結果、連続チャーター便の継続運航を実現、定期便化に 向けた足がかりを構築した。 (3)定期便就航促進・活性化支援事業 海外航空路線拡充を目的に、下記のとおり支援制度を設け、重点市場(離島 便に限る)、戦略開拓市場、新規開拓市場からの定期便就航の実現、定期就航便 の販売促進に向けた支援を行った。 事業名 支援対象 ① 国際定期便新規就航地上ハンドリング費用等支援事業 440 便 ② 国際定期便新規就航活性化支援事業 48,702 人 戦略開拓市場においては、ジェットスターアジア航空の就航意欲を喚起したこ とにより、シンガポール―那覇の定期直行便の就航が実現した。また、昨年度2 月に就航したタイ―那覇路線については搭乗率が好調に推移、安定的な就航維 持に繋がった。重点市場においては、香港-石垣路線に対してハンドリング費用 等を継続補助したことにより路線維持が図られた。 (4)海外新規市場開拓事業(新規開拓市場・戦略開拓事業) 沖縄県が注力的にプロモーション展開を進める戦略開拓市場の東南アジア地 域及び新規開拓市場の欧米豪露等からの誘客を推進するため、主要旅行博等へ の出展事業、オンライン媒体による情報発信や航空会社・旅行会社等と連携した プロモーションを実施したほか、セミナー及び商談会への参加・開催、旅行会社・ メディアの招請等を実施し認知度の向上並びに新規旅行商品造成の促進を図っ た。 現地主要旅行博等については、計 29 回(新規開拓市場 11 回、戦略開拓市場 18 回)の出展をおこない、各国旅行市場の旅行会社・メディア・一般消費者に 対し直接的な沖縄観光PRを実施し、沖縄観光のブランディングと認知度向上 を図った。 セミナー・商談会については、計 6 回(新規開拓市場 1 回、戦略開拓市場 5 回) 自主開催し、既存セミナーへは計 16 回(新規開拓市場 2 回、戦略開拓市場 14 回)参加した。発地側旅行会社及びメディアへ対し、沖縄観光情報の発信強化、 認知度向上、現地旅行社と県内観光関連事業者とのマッチング機会創出を図っ た。 招聘事業については、現地主要旅行会社 84 社 92 名(新規開拓市場 67 社 74 名、戦略開拓市場 17 社 18 名)、メディア 38 社 71 名(新規開拓市場 31 社 40 名、 戦略開拓市場 7 社 31 名)を招請し沖縄観光に対する理解を深め情報発信の強化

(28)

をおこなうことで、本県の認知度向上及び新規旅行商品の造成促進を図った。 新規開拓市場においては、沖縄の更なる認知度向上を図るため、世界最大手 GDS プロバイダー「Amadeus」を活用した BtoB、BtoC 広域プロモーションを行っ た。また、沖縄商品造成及び販売力強化を目的に、旅行社向け世界最大手のオン ライントラベルトレーニングサイト「OTT」上にて e-ラーニングコースを展開し た。 高い割合を占める FIT 層に焦点をあてた現地主要メディア活用プロモーショ ン と し て 、 米 富 裕 層 向 け 旅 行 メ デ ィ ア 「 Travel Zoo 」、 豪 州 旅 行 雑 誌 「International Traveller」、タイ訪日系情報発信サイト「Anngle」、マレーシ アフリーペーパー、「Travel Times」、フィリピンでの大手新聞社「THE PHILIPPINE STAR」等を通じた情報発信をおこなった。

特に、今年度はジェットスターアジア航空のシンガポール-那覇直行便就航に伴 い、シンガポール市場にて屋外広告やバスラッピング、「SPH」新聞広告等で観光 情報にあわせ直行便就航の周知も合わせて発信した。

更に、近年注目されている SIT 層に向けて豪州有力ダイビング雑誌「Dive Planit」 への広告出稿や、欧州ダイビング旅行社・メディア8名の招聘事業等を行った。 また、県内事業者のビジネス機会の創出を図り、沖縄観光の認知度向上及び外国 人観光客の誘致促進に繋げることを目的に支援制度を設け、県内事業者のべ 33 社/66 人に対し、海外セールスコールに係る経費の一部補助を行なった。宿泊業、 インバウンド旅行会社、ダイビング事業者など県内事業者のセールス活動(旅行 博・セミナー参加、独自セールス活動等)に対して支援を行ったことにより、県 内事業者と海外観光関連事業者とのネットワーク拡充、県内インバウンドビジ ネスの活性化に繋がった。 (5)海外市場誘致強化事業(重点市場) 沖縄県が重点市場として位置づけている台湾、韓国、香港、中国本土からの誘 客を拡大するため、県の海外事務所やOCVBの海外事務所と連携しながら、旅 行博等への計 28 回の出展をおこない、各国旅行市場の旅行会社・メディア・一 般消費者に対し直接的な沖縄観光PRを実施し、沖縄観光のブランディングと 認知度向上を図った。また、航空会社・旅行会社等と連携したプロモーションを 実施したほか、航空路線誘致及び旅行商品造成を促進するために、沖縄観光セミ ナー、旅行会社・メディアの招聘等を実施した。あわせて、沖縄への再訪意欲喚 起及び物産プロモーションとの相乗効果創出を目的に、県物産品の海外販路拡 大事業を展開する事業者とタイアップしたプロモーションやOCVB他のセク ション(MICE、スポーツ、リゾートウエディング、離島、教育旅行、広報チーム 等)と連携した事業展開により、重点市場から計2本の直行定期便の誘致に成功

(29)

した(「1.海外路線誘致強化事業」参照)。 (6)沖縄観光重点市場イノベーション事業 沖縄海外市場キックオフプロジェクトでは、沖縄ナイト及び沖縄まつり・月間 と称したイベントを台湾、香港にて開催した。沖縄観光の方針ならびに新たな取 り組み等の発信、情報の共有を図る場を設けることにより、沖縄振興に対する理 解および更なる協力についての意識醸成に資することができた。沖縄ナイトで は、情報発信のみならず、観光を含め沖縄振興へ多大な貢献をしてきた関係者お よび団体に対し、感謝の意を表することができた。 また、物産、農水物や芸能など多様な観光コンテンツをフックに沖縄観光の幅 広い魅力を紹介することにより、航空会社や旅行会社を始めとした送客側企業・ 団体に対して旅行商品造成等へのモチベーションとする取り組みを行った。合 わせて高付加価値商品造成促進事業による広告支援を行い、商品造成販売への リスクを軽減することで販売まで繋げることができた。観光地としての沖縄の 知名度だけを頼りにすること無く、県内観光関係事業者と一体となった PR を行 うことにより、今後の送客意欲を高めることができた。 沖縄国際旅客ハブ形成促進事業では航空会社とタイアップをして国内外の周 遊旅を PR し、国際旅客ハブの形成に繋げる取り組みを行った。 (7)海外コンテンツマーケティング事業 海外にむけて季節毎の沖縄の魅力を発信するため、今年度動画を制作し、春夏秋 冬の沖縄の自然、文化、スポーツ、食等数々のジャンルを入れ込んだ魅力溢れる 動画を発信し、沖縄観光の認知度向上に繋げることができた。 情報発信・受信の主流になりつつあるSNSに関しては、英・中(繁体字、簡体 字)・韓・仏・独・露・タイの各言語で情報発信、キャンペーンを行い、多くの 市場で目標数を超えるファン数獲得することが出来た。特に英語やタイ市場に おいては、20,000 以上のファン数を獲得し、沖縄の認知度向上に寄与したと考 えらえる。個別記事のいいね!数やシェア数からも市場ごとの嗜好を分析し、市 場のニーズにあわせた記事作成も行い、より共感度の高い情報発信を行うこと が出来た。Instagram についても、#visitokinawa、#beokinawa タグの活用やキ ャンペーンを実施し、6,000 以上のフォロワーを獲得した。多言語 Web サイトに ついてはリニューアルを行い、コンテンツやレイアウトを整理し、より閲覧者が 見やすいサイトにすることで SEO 対策含めサイト全体を強化することができた。 また、旅行口コミサイト「TripAdvisor」において、石垣島が「人気急上昇中の 観光都市ランキング」で 1 位を獲得したことにより、海外より注目をあびてき ているタイミングで海外 OTA(TripAdvisor,Expedia)と連携し、沖縄の露出を

参照

関連したドキュメント

本資料の貿易額は、宮城県に所在する税関官署の管轄区域に蔵置された輸出入貨物の通関額を集計したものです。したがって、宮城県で生産・消費

本資料の貿易額は、宮城県に所在する税関官署の管轄区域に蔵置された輸出入貨物の通関額を集計したものです。したがって、宮城県で生産・消費

本資料の貿易額は、宮城県に所在する税関官署の管轄区域に蔵置された輸出入貨物の通関額を集計したものです。したがって、宮城県で生産・消費

本資料の貿易額は、宮城県に所在する税関官署の管轄区域に蔵置された輸出入貨物の通関額を集計したものです。したがって、宮城県で生産・消費

本資料の貿易額は、宮城県に所在する税関官署の管轄区域に蔵置された輸出入貨物の通関額を集計したものです。したがって、宮城県で生産・消費

本資料の貿易額は、宮城県に所在する税関官署の管轄区域に蔵置された輸出入貨物の通関額を集計したものです。したがって、宮城県で生産・消費

本資料の貿易額は、宮城県に所在する税関官署の管轄区域に蔵置された輸出入貨物の通関額を集計したものです。したがって、宮城県で生産・消費

本資料の貿易額は、宮城県に所在する税関官署の管轄区域に蔵置された輸出入貨物の通関額を集計したものです。したがって、宮城県で生産・消費