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スポーツ教育学研究(2016. Vol.36, No2 pp.49-59)

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卓球サービス動作に関する指導の観点:

日本ジュニア世代トップレベル選手を対象とした競技サポートから

Perspectives on Teaching and Evaluating Service Movement in Table Tennis: Insights Gained from Practical Competition Support for Top Japanese Junior Players

吉 田 和 人:Kazuto YOSHIDA 1

山 田 耕 司:Koshi YAMADA 2

玉 城   将:Sho TAMAKI 3

加 賀   勝:Masaru KAGA 4 1 静岡大学教育学部: Faculty of Education, Shizuoka University,

836 Ohya, Suruga-ku, Shizuoka 422-8529 2 NPO 法人卓球交流会: Table Tennis Friendship Club,

190-2 Ikeda, Suruga-ku, Shizuoka 422-8005

3 名桜大学人間健康学部: Faculty of Human Health Sciences, Meio University, 1220-1 Biimata, Nago, Okinawa 905-8585

4 岡山大学大学院教育学研究科: Graduate School of Education, Okayama University, 3-1-1 Tsushima-Naka, Kita-ku, Okayama 700-8530

Abstract

The purpose of this study was to clarify perspectives of teaching and evaluating table tennis services: how to display a player’s movement to his/her opponent. This study was done as a part of a 5-year period of competition support using sport sciences.

The main results and findings were as follows:

1) In table tennis service, when serving a ball far from or near to the net on the receiver’s court, there was often a difference in the first bound placement on the server’s court and the height of the ball-hitting position. Furthermore, when serving a ball to the right or left of the receiver’s court, the direction of the server’s trunk often differed between the courses. These were considered important perspectives for teaching and evaluating table tennis service of top Japanese junior players.

2) The check sheet made in this study to improve the similarity of service movement between different kinds of services was effective for top Japanese junior table tennis players, even for first-time participants. Future subjects of this check sheet would expand to include other coaches and players of varying competitive levels. 3) A comparison between the check sheet of table tennis service movement and table tennis textbooks

indicated that the check sheet gave new practicable insights into coaching for improving service: how to display a player’s movement to his/her opponent.

ス ポ ー ツ 教 育 学 研 究 <事例研究>

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Ⅰ.はじめに 卓球の競技力向上において、試合での使用頻 度が最も高い技術であるサービスの威力を増す ことの重要性を指摘する指導書は多い(例えば、 Geske et al., 2010;河野ほか, 2012;宮﨑, 2012; Molodzoff, 2008; 日 本 卓 球 協 会, 2012; 荻 村, 1967;Tepper, 2004)。 卓球におけるサービスの技術水準の高低は通 常、レシーバー注 1)の対応の難易で評価される。 卓球サービスは、打球を自領コートでワンバウン ドさせてから相手コートにバウンドさせるため、 直接相手コートにバウンドさせる第 2 打球以降と は異なり、レシーバーに到達する際のスピードを 高めることが難しいという特徴がある。そのため、 卓球のラリーでは「スピードボールが最も得点打 となりやすい」(荻村, 1967)と言われているも のの、サービスでは、「球威」を決定する 3 つの 要素であるボールの回転、コースおよびスピード (荻村, 1967)の中で、回転とコースの重要性が 第 2 打球以降と比べて高いと言える。 これまで、卓球サービスに関するいくつかの研 究が見られる。吉田ほか(1995)は、一流選手 を対象とした実験により、回転の異なる 2 種類 のサービスにおけるラケット、肘関節および手関 節の動きを分析した。それらの結果から、実際に は異なるラケットの動きを、レシーバー視点から は同様な動きに見せかけることの重要性を示唆し た。また、サービスボールの回転数(以下、「サー ビスの回転数」とする)を測定した研究も報告さ れている(Lee and Xie, 2004;Wang et al., 2008; 吉田ほか, 2014b)。それらは、卓球サービスの回 転数がどの程度であるかを明らかにした。さらに、 吉田ほか (2014a) は、日本オリンピック委員会エ リートアカデミー(以下、「エリートアカデミー」 とする)に所属する選手を対象に、サービスの技 術水準向上を目的とした競技サポートに関する実 践的研究を行なっている。この研究では、回転の みが異なる 2 種類のサービスを対象に、サービス の回転数とサーバーの動き注 2)を測定した。その 結果、日本ジュニア世代トップレベルの選手の練 習場面について、(1)様々な種類のサービスの回 転数、(2)異なる回転のサービスを打ち出す時に 見られる動きの違い、などを明らかにした。この ように、これまでの卓球サービスの研究は回転に 関するものが多く、コースに関するものは見当た らない。 そこで本研究ではまず、日本ジュニア世代トッ プレベルであるエリートアカデミーの選手を対象 に実施された競技サポートにおいて、レシーバー にとってコース判別が困難なサービス習得のため に、指導者、選手自身、および分析スタッフ(研 究者)が修正の必要性を指摘した動きを明らかに した。そして、サーバーの動きによって、サービ スのコースを判別されないようにするための指 導の観点を検討した。なお、これは、吉田ほか (2014a)と同じ競技サポートで得られた異なる データを、異なる目的で検討したものである。次 に、この検討で明らかにされた指導の観点と、回 転判別が困難なサービス習得のための実用的知見 (吉田ほか, 2014a)とを合わせて、サービスのコー スや回転に関するレシーバーの判別の難度を上げ るために、サーバーの動きのチェックシート(Ⅲ 章の図 1)を作成・利用した。さらに、このチェッ クシートについて、主な指導書で指摘されている サービスの指導内容との相違点を明らかにした。 本研究の目的は、平成 21 ∼ 25 年度の 5 年間の 競技サポート実践事例から、卓球サービスの技術 水準を高めるために、レシーバーへの動きの見せ 方に関する指導の観点について明らかにすること である。 Ⅱ.方法 競技サポートは、エリートアカデミーにおける 卓球事業を統括している日本卓球協会からの要請 を受けたものであり、そこでの実験はいずれも、 練習に組み込まれて実施された。 1.実験 実験については、試技内容を除いて、吉田ほか (2014a)と同様であった。以下にその主要な部分 をまとめる。 1.1 手順 平成 21 ∼ 23 年度において、サービスにおける サーバーの動きを撮影するための実験を、各年度 2 回ずつ計 6 回実施した(以下、各年度の第 1 回

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実験を「実験 1」、第 2 回実験を「実験 2」とする)。 場所は、味の素ナショナルトレーニングセンター の専用卓球場であった。6 回の実験に参加した選 手数は 16 名(男子 9 名、女子 7 名)、参加選手の 延べ人数は 46 名(男子 29 名、女子 17 名)であった。 被験者ごとの実験への参加状況を表 1 に示した。 試技については、コースが異なる 2 種類のサー ビスを、試合時と同様に、レシーバーにコースを 判別されないように行なうこととした。その際、 試合ではサービスのコースを変える場合に回転や スピードも同時に変更することが多いため、回転 およびスピードは自由とした。選手には、2 種類 のサービスを交互に行ない、平成 21 年度の実験 1 では、2 種類のサービスでいずれも 5 回成功す るまで、平成 21 年度の実験 2 以降では、3 回成 功するまで継続するように指示した。 撮影では、2 種類のサービス間での動きの違い を明らかにするため、右利き選手のレシーバーが 構えた時の視点位置と、試技を行なっている選手 のラケットハンド側エンドラインの延長線上に、 ビデオカメラ(SONY, DCR-TRV70)をそれぞれ 1 台敷設した。レシーバーの視点位置のビデオカ メラではレシーバーの目に映るサーバーの動き、 選手のラケットハンド側ビデオカメラではレシー バーにとっての前後の動きを、いずれも毎秒 30 コマで記録した。 1.2 データ分析 1.2.1 打球方法や主要な動きによるサービスタ イプの分類 卓球サービスのタイプについて、吉田ほか (2014a)の方法を参考に、(1)打球方法、(2)上 肢の主要な動き、(3)下肢の主要な動き、の 3 点 によって分類した。 1.2.2 サーバーの動き 競技現場において、卓球サービスについては、 サーバー自身の動きに加え、サービス動作の開 始から打球直後までのボールの動きなどを基に、 サーバーの動きの修正課題が考察される。そこで 本研究におけるサーバーの動きについては、吉田 ほか(2014a)と同様に、サーバー自身の動きに、 ボールトスの高さ、自領コートでのバウンド(以 下、「第 1 バウンド」とする)の位置も含めて検 討することとした。 サーバーの動きを観察するために、5 回ないし 表 1 被験者ごとの平成 21 ~ 23 年度の実験への参加状況 平成 21 年度 平成 22 年度 平成 23 年度 被験者 性 実験 1 平成 21 年 9 月 実験 2 平成 22 年 1 月 実験 1 平成 22 年 10 月 実験 2 平成 23 年 1 月 実験 1 平成 23 年 10 月 実験 2 平成 24 年 1 月 M1 男 ● ● ● ● ● M2 男 ● ● ● ● ● M3 男 ● ● ● ● M4 男 ● ● ● M5 男 ● ● ● M6 男 ● ● M7 男 ● ● ● ● M8 男 ● M9 男 ● ● F1 女 ● ● F2 女 ● ● F3 女 ● ● F4 女 ● ● ● ● ● ● F5 女 ● ● F6 女 ● ● F7 女 ● 表中の「●」は、実験への参加を示す。実験への参加は、指示通りの試技を行なった上で、翌日のミーティングにも 出席した場合とした。

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3 回の試技の全てを対象として、(1)レシーバー の視点位置からの映像、(2)2 種類のサービスの 映像を横に並べた映像(レシーバーの視点からの 映像を並べたものと、選手のラケットハンド側か らの映像を並べたものの 2 種類)、(3)同じサー ビスについて異なるアングルから撮影した映像を 横に並べた映像、を作成した。(2)と(3)の映像 については、横に並べた映像間で、打球時あるい は打球直後のコマを同期した。 これらの映像を用いて、実験翌日に、選手自身、 指導者、および分析スタッフが、2 種類のサービ ス間におけるサーバーの動きの違いを質的に分析 するためのミーティングを実施した。この質的分 析では、「パフォーマンスを改善するために行な われる最も適切な処置を施すことを目的とする身 体運動の質的側面に関する体系的観察および内観 的判断」と定義されている「キネシオロジーにお ける質的分析」(クヌッソンほか, 2007)の中の 観察・評価を適用した。まず、スローモーション やコマ送り再生などを活用して、「全体から部分 へ着目する観察」(クヌッソンほか, 2007)を次 のように行なった。(1)サービスの種類ごとに、 サーバーの動き全体を観察した。(2)2 種類のサー ビス間において、選手、指導者あるいは分析ス タッフのいずれかが指摘した動きの違いに着目し て観察した。これら(1)と(2)を繰り返した後、 評価では、レシーバーにとってコース判別が困難 なサービス習得のために修正が必要な、2 種類の サービス間におけるサーバーの動きの違いを明ら かにした。ミーティングでは、指導者や選手から 自由に意見が出されることを重視した上で、分析 スタッフがあらかじめ上記と同じ手順で行なった 分析結果について紹介し、意見交換を行なった。 なお、この分析スタッフは、卓球の指導者および 研究者として、いずれも豊富な経験を有する者で あった。実験では、2 種類のサービスに異なるタ イプの組み合わせも見られたが、本研究における 動きの違いに関する質的分析は、同タイプの組み 合わせのものを対象とした。これは、サーバーの 動きによってサービスコースを判別されないよう にするための指導の観点を検討するといった研究 の目的上、基本的な動きに大きな違いの見られる 異なるタイプのサービス間では、動きの比較を行 なうことの重要性が低いと考えられるためであっ た。 2.サーバーの動きに関するチェックシートの作 成と利用 2.1 チェックシートの作成 コースの異なる 2 種類のサービスを対象とした 平成 21 ∼ 23 年度の実験結果と、回転の異なる 2 種類のサービスを対象とした吉田ほか(2014a) の実験結果をもとに、サーバーの動きをチェック するためのシートを作成した。 2.2 チェックシートを利用した実験 平成 24 ∼ 25 年度の競技サポートでは、平成 21 ∼ 23 年度と同様な方法で、平成 24 年度は 2 回、 平成 25 年度は 1 回の実験を実施した。試技につ いては、レシーバーにとって回転判別が困難な 2 種類のサービス(条件 1)と、コース判別が困難 な 2 種類のサービス(条件 2)とした。選手には、 最初に条件 1 で、2 種類のサービスを交互に行な い、2 種類のサービスでいずれも 3 回成功するま で継続した後、条件 2 でも同様にサービスを行な うように指示した。平成 24 年度の参加選手は、 実験 1 が 8 名(男子のみ)、実験 2 が 6 名(男子 のみ)であり、いずれも前年度までに実験への参 加経験があった。平成 25 年度の参加選手は 7 名(男 子 5 名、女子 2 名)であり、これらの中で 4 名(男 子 2 名、女子 2 名)は、前年度までに実験への参 加経験が無かった。 データの分析については、ミーティング前に行 なった分析スタッフによるサーバーの動きの質的 分析において、本研究で作成したチェックシート を利用した以外は、平成 21 ∼ 23 年度と同様であっ た。2 年間の実際の競技サポートにおいて、条件 ごとに 2 種類のサービス間でサーバーの動きの違 いを分析する際の利用を通して、チェックシート の有用性や課題を検討した。 3.サーバーの動きに関する卓球指導書での記述 調査 卓球におけるサーバーの動きのチェックシート に挙げられた、サービスのコースや回転によって 違いが生じやすい動きについて、市販の卓球指導

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書の記述を調査した。卓球指導書については、著 者あるいは監修者が、(1)日本代表選手として国 際大会に参加した経験があること、(2)指導者と して日本代表選手を育成した経験があること、の いずれかであり、2009 ∼ 2014 年の間に発行さ れた主な指導書 20 冊(秋場, 2012, 2014;平岡, 2011;偉関, 2011;伊藤, 2012;前原, 2010;松下, 2009, 2012a, 2012b;宮﨑, 2009, 2010a,2010b, 2011, 2014;日本卓球協会, 2012;西村,2009; 佐藤, 2011;品田, 2012;高島, 2012;平,2014) を対象とした。また、国際卓球連盟発行の 2 冊 (Molozoff, 2008;Tepper, 2004)も対象とした。 Ⅲ.結果と考察 1.サーバーの動き 1.1 打球方法や主要な動きによるサービスタイ プの分類 平成 21 ∼ 23 年度の 6 回の実験で見られたサー ビスタイプは、表 2 に示す通り、A ∼ G の 7 つ に分類された。2 種類のサービス試技が同タイプ であった組み合わせ数は 39 組(全体の 84.8%) であり、A、B、D、F の 4 タイプに見られた。 1.2 コースの打ち分けにおいて「修正が必要」 と指摘されたサーバーの動き 平成 21 ∼ 23 年度の 6 回の実験で、2 種類のサー ビスが A タイプ同士であった組み合わせ数は 25 組(男子 16 組、女子 9 組)と最も多かった。こ の組み合わせの試技を 6 回の実験のうち 1 回以上 行なった選手数は 13 名(男子 7 名、女子 6 名) であった。 競技場面でも高頻度で行なわれている A タイ プのサービスの組み合わせについては、選手、指 導者および分析スタッフのミーティングにより、 表 3 に示す通り 11 種類の動きの違いが指摘され た。コースの異なるサービスでは、インパクト時 点のラケットとボールの状態を完全に同一にする ことは不可能であると考えられるため、サーバー の動きに見られた主な違いに、「インパクト時点 のラケットの動き」は含めないこととした。 A タイプ同士の 2 種類のサービス間での違いに ついて、長短のコース注 3)のみが異なる場合、左 右のコースのみが異なる場合、長短も左右もコー スが異なる場合、の計 25 組を見ると、第 1 バウ ンドの位置(12 組、 48.0%)、インパクト前のラ ケット(9 組、 36.0%)、インパクト位置の高さ注 4) (9 組、 36.0%)、体幹の向き(8 組、 32.0%)が多 かった。これらの中で、第 1 バウンドの位置、イ ンパクト位置の高さ、体幹の向き、の 3 つには、 サービスコースの長短や左右による違いが顕著に 表れていた。具体的には、第 1 バウンドの位置で は、長短のコースに違いがある組み合わせ(長短 のみが異なる場合と長短も左右も異なる場合の合 計)18 組のうち 12 組において、長いサービスの 際は自領コートのエンドラインに近く、短いサー ビスの際はネットに近かった。インパクト位置の 高さでは、長短のコースに違いがある組み合わせ 18 組のうち 9 組において、長いサービスの際は 低く、短いサービスの際は高かった。体幹の向き では、左右のコースに違いがある組み合わせ(左 右のみが異なる場合と長短も左右も異なる場合の 合計)19 組のうち 8 組において、卓球台の対角 表 2 平成 21 ~ 23 年度の 6 回の実験で見られたサービスのタイプの分類 サービス タイプ 打球方法 打球時の上肢の主要な動き 打球時の下肢の主要な動き 指導書などでの名称 身体に対する 打球サイド  ラケットの 打球面  ボール上のラケット 接触位置 肩関節 肘関節 手関節 膝関節 A フォアハンドサイド フォア面 内側,中間部 内旋,内転 屈曲 屈曲,尺屈 – フォアハンドサービス B フォアハンドサイド フォア面 外側 外旋 – 伸展,橈屈 – YGサービス C フォアハンドサイド フォア面 外側 屈曲 – – – フォアハンド逆横サービス D フォアハンドサイド バック面 内側 伸展 伸展 尺屈 屈曲 しゃがみ込みバック面サービス E フォアハンドサイド フォア面 外側 伸展 伸展 尺屈 屈曲 しゃがみ込みフォア面サービス F バックハンドサイド バック面 内側,中間部 外転,水平伸展 – 尺屈 – バックハンドサービス G バックハンドサイド フォア面 外側 外転,水平伸展 – 尺屈 – 特に名称なし 表中の「–」は、大きな動きがないことを示す。 サービスタイプについては、吉田ほか(2014a)ではA∼Fが見られ、Gは見られなかった。

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のコースにボールを打ち出す際は両肩を結んだ線 も同じく卓球台に対角に、卓球台のストレート(サ イドラインに平行)のコースに打ち出す際は両肩 を結んだ線も卓球台サイドラインに平行になって いた。また、それぞれの違いの発生について、同 一選手の試技が重複しないように選手数で見る と、第 1 バウンドの位置が 12 名のうち 10 名、イ ンパクト位置の高さが 12 名のうち 7 名、体幹の 向きが 11 名のうち 8 名であり、いずれも半数以 上の選手に共通していた。以上のことから、これ らは、A タイプのサービスで長短や左右のコース を打ち分ける場合において違いの生じやすい動き であり、動作指導の重要な観点と考えられる。一 方、インパクト前のラケットについては、選手ご とに様々な特徴があり、コースの異なる 2 種類の サービス間でのラケット面の向きやラケットの位 置、あるいはそれらの時系列変化などで違いが見 られた。しかし、複数の選手で共通したサービス のコースによる顕著な違いを明らかにするには至 らなかった。 B、D および F の 3 タイプにおいて、同タイプ 同士の組合せ数は、B タイプで 3 組、D タイプで 3 組、F タイプで 8 組であった。選手数はそれぞ れ、3 名、3 名、4 名であった。これら 3 つのタ イプでは計 12 種類の動きの違いが観察されてお り、それらの中で A タイプに見られなかったも のは、踏み込み(B タイプ)としゃがみ込みの程 度(D タイプ)であった。これら 2 種類の動きの 違いは、B タイプや D タイプのサービスの指導を 行なう場合の観点と考えられるが、各サービスで 多くの選手に違いが生じやすいものであるかどう かについては、データ数が少なかったことから明 らかにはできなかった。なお、F タイプでの動き の違いは全て、A タイプで観察されたものであっ た。 2.サーバーの動きに関するチェックシートの作 成と利用 レシーバーにコースや回転を判別されないため の、サーバーの動きのチェックシートを図 1 に示 した。このチェックシートには、A タイプの 11 種類、B タイプの 1 種類、D タイプの 1 種類、計 13 種類の動きの観点に、吉田ほか(2014a)で指 摘された(8)スタンスと(11)首の屈曲を加えた 15 種類の動きの観点を列挙している。 平成 24 年度の 2 回の実験は、前年度までの実 表 3 コースの異なる 2 種類のサービスにおいて違いが見られた動きとそれぞれの度数(A タイプ) 違いが見られた動き タイミング 2 種類のサービスのコース 合計 (総数=25) (A)長短のみが 異なる (総数=6) (B)左右のみが 異なる (総数=7) (C)長短も左右 も異なる (総数=12) ラケット インパクト前 1 (16.7) 4 (57.1) 4 (33.3) 9 (36.0) インパクト後 2 (33.3) 1 (14.3) 0 3 (12.0) ラケットハンドの肘 インパクト前 1 (16.7) 1 (14.3) 1 ( 8.3) 3 (12.0) フリーハンド 構え 1 (16.7) 0 0 1 ( 4.0) インパクト前 1 (16.7) 1 (14.3) 1 ( 8.3) 3 (12.0) 体幹の傾き インパクト時 1 (16.7) 1 (14.3) 1 ( 8.3) 3 (12.0) 体幹の向き インパクト前 0 3 (42.9) 5 (41.7) 8 (32.0) 立ち位置 構え 0 1 (14.3) 1 ( 8.3) 2 ( 8.0) インパクト時 0 1 (14.3) 0 1 ( 4.0) 顔の向き インパクト前 0 0 1 ( 8.3) 1 ( 4.0) トスされたボールの高さ インパクト前 1 (16.7) 0 1 ( 8.3) 1 ( 4.0) インパクト位置の高さ インパクト時 4 (66.7) 0 5 (41.7) 9 (36.0) 左右のインパクト位置 インパクト時 0 1 (14.3) 1 ( 8.3) 2 ( 8.0) 第 1 バウンドの位置 インパクト後 3 (50.0) 0 9 (75.0) 12 (48.0) 表中の数値は、動きの違いが見られた組み合わせの度数、()内は、それぞれの組み合わせの総数に対する割合(%) を示す。

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図 1 レシーバーにコースや回転を判別されないための、サーバーの動きのチェックシート

図1 レシーバーにコースや回転を判別されないための、サーバーの動きのチェックシート

(1) ラケット ラケット面の向き、ラケットの位置、それらの時間系列変化など。 (2) ラケットハンドの肘 インパクトからインパクト後にかけて肘を引き上げる動き、 レシーバー視点から見た体幹での肘の隠れ方など。 (3) フリーハンド  様々なタイミングにおける肘の屈曲、肩関節の外転など。 (10) 顔の向き インパクト前後の、顔の向き。 右図のように、顔の向きがサービ スを打ち出す方向になることが多 い。 ①表中の「‒」マークは、「✔」マークを記入しない箇所を示す。②異なるサービスであれば、インパクト時のラケットとボールの衝突の仕方は必ず異なるため、インパク ト時のラケットには「✔」マークを記入しないこととする。③「*」マークは、レシーバー視点のみではなく、選手のラケットハンド側から観察することにより、違いが さらにわかりやすくなることが多い箇所を示す。 コースや回転の異なるサービス時に、違いが生じやすい動き 1)選手に「レシーバーに球質を判別されないように、コースや回転の異なる 2 種類のサービスを打ち出す」と指示する。 2)表の下の「コースや回転の異なるサービス時に、違いが生じやすい動き」を参考に、レシーバー視点から、2 種類のサービス間において サーバーの動きに違いが見られる箇所について、以下の表に「✔」マークを記入する。 選手名  観察者名  日付 年   月   日 サービス 1:サービスタイプ コース  回転 サービス 2:サービスタイプ コース  回転 (11) 首の屈曲 インパクト前後の、首の屈曲の程度。 (9) 足の踏み込み フォワードスイング時の足の上げ方や着地の仕方。 (5) 体幹の向き  左右のコースへサービスを打ち分 ける組み合わせにおける、体幹の向 き。  右図のように、卓球台に向かった 対戦者の左側へのサービス(左側の 図)と、対戦者の右側へのサービス (右側の図)で違いが見られること が多い。 (6) しゃがみ込みの程度  しゃがみ込みサービスなど(表 1 の タイプ D および E)の際のしゃがみ込 む大きさ(右図参照)。 (7) 立ち位置  構え、あるいはインパ クト前後での立ち位置。  右図のように、卓球台 に向かった対戦者の左側 へのサービス(左側の図) と、対戦者の右側へのサー ビス(右側の図)では、左右の立ち位置に違いが見られることが多い。 (13) インパクト位置の高さ  長短のコースへサービスを打 ち分ける組み合わせにおける上 下のインパクト位置。  右図のように、長いサービス の際は、低いインパクト位置(左 側の図)、短いサービスの際は高 いインパクト位置(右側の図) になることが多い。また、下回転の際は低いインパクト位置(左側の図)、無回転 の際は高いインパクト位置(右側の図)になる選手も見られる。 (14) 左右のインパクト位置  左右のコースへサービスを打 ち分ける組み合わせにおける左 右のインパクト位置。  右図のように、卓球台に向 かった対戦者の左側へのサービ ス(左側の図)と、対戦者の右 側へのサービス(右側の図)で 違いが見られることが多い。 (15) 第 1 バウンドの 位置  長短のコースへ サービスを打ち分け る組み合わせにおけ る第 1 バウンドの位 置。  右図のように、長 いサービスの際はエンドライン寄り(左側の図)、短いサービスの際は、エンド ラインから離れネット寄り(右側の図)になることが多い。また、無回転や横回 転の際はエンドライン寄り(左側の図)、下回転の際はエンドラインから離れネッ ト寄り(右側の図)になる選手も見られる。 (4) 体幹の傾き インパクト前後の、体幹 の前傾の程度(右図参照)。 (8) スタンス  構え、あるいはインパクト前後などにおけるスタンスの広さや、左右の足 の位置関係。 (12) トスされたボールの高さ トスされたボールの頂点の高さ。 ● ● ● ● 上方から見た 模式図

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験に参加したことがある選手を対象としたもので あった。2 種類のサービス試技が同タイプであっ た組み合わせ数は 25 組であり、A、B、C の 3 タ イプに見られた。このチェックシートの利用によ る、ミーティングのために事前に行なう分析ス タッフによるサーバーの動きの質的分析では、レ シーバーにとって回転判別が困難な 2 種類のサー ビス(条件 1)と、コース判別が困難な 2 種類の サービス(条件 2)のいずれにおいても、「動き の違いに早く気づく」、「映像を繰り返して見る回 数が少なくてすむ」などの効果が見られた。ま た、選手自身、指導者および分析スタッフのミー ティングによって、最終的に各選手の修正課題と して指摘された 7 種類の動きの違いについては、 このチェックシートが全て網羅していた。さらに 過去の実験で指摘されていた選手ごとの動きの修 正課題について、(1)見られなくなった、(2)見 られるものの改善された、(3)まだ改善されてい ない、などの継時的変化の把握が、このチェック シートにより簡便に行なうことができた。これら から、実験に参加経験のある選手を対象にした動 作チェックにおいて、このシートは有用であると 考えられる。 平成 25 年度の 1 回の実験は、初参加の 4 名を 含むものであった。2 種類のサービス試技が同タ イプであった組み合わせ数は 14 組であり、A、B、 C、E の 4 タイプに見られた。今回のチェックシー トについて、分析スタッフによるサーバーの動き の質的分析では、平成 24 年度と同様に「動きの 違いに早く気づく」、「映像を繰り返して見る回数 が少なくてすむ」などの効果が見られた。また、 選手自身、指導者および分析スタッフのミーティ ングによって各選手の修正課題として指摘された 9 種類の動きの違いを全て網羅していた。これら のことから、実験に初めて参加した日本ジュニア 世代トップレベル選手のサーバーの動きのチェッ クにおいても、このシートは有用であると考えら れる。なお、サーバーの動きのチェックについて は、指導者や分析スタッフが異なる場合には、別 の課題が指摘される可能性もあることが推察され る。今後、さらに多くの人の利用を通してチェッ ク項目を検討することにより、このシートの汎用 性を高める必要があると言える。 3.サーバーの動きについての卓球指導書での記 チェックシートに示された 15 種類の動きに関 する指導の観点について、調査対象の卓球指導書 での指摘内容を表 4 に示した。チェックシートに 示された観点のうち、指導書においても、異なる サービスで動作を類似させることの重要性に言及 していたのは、(1)ラケット、(2)ラケットハン ドの肘、(4)体幹の傾き、(9)足の踏み込み、(15) 第 1 バウンドの位置、の 5 点についてであった。 (12)トスされたボールの高さについては、指導 内容の記述は見られたが、相手の判断を困難にす るために、異なるサービス間で同じにすることは 指摘されていなかった。今回の実験では、サービ スのコースや回転によりボールトスの高さが異 なる選手も見られたことから、これも重要な観 点の 1 つと考えられる。さらに、今回の実験で は、前述の通り、異なるコースにボールを打ち出 す際、複数の選手に共通した顕著な動きの違い が、(5)体幹の向き、(13)インパクト位置の高さ、 (15)第 1 バウンドの位置に見られた。しかしな がら、これらについて調査対象の 22 冊の指導書 では、(5)体幹の向き、(13)インパクト位置の高 さに関しては記述が見られず、(15)第 1 バウン ドの位置を同じにすることに関しては 3 冊(松下, 2009;佐藤, 2011;Tepper, 2004)で言及されて いただけであった。これらから、今回のチェック シートには、指導書では指摘されていない卓球 サービス指導の観点が示されていると考えられ る。一方、指導書の指摘にありながら、チェック シートに示されていないものは見られなかった。 以上のように、今回のチェックシートは、日本ジュ ニア世代トップレベル選手を対象として、レシー バーにとってコースや回転の判別が困難なサービ スを指導するための観点について、従来のものに 加え新たなものも示していると言える。 4.競技現場への示唆、今後の課題 本研究で作成されたチェックシートには、類似 したフォームによりコースや回転の異なるサービ スを打ち出す際、違いが生じやすいサーバーの 動きが具体的にまとめられた。本研究において、 チェックシートを利用したのは分析スタッフのみ

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であるが、この様なシートを活用して選手自身、 あるいは指導者が動きの観点を整理することによ り、選手あるいは指導者が、(1)動きのクセを把 握した上でそのクセを直す、(2)動きのクセを把 握した上で重要な場面で相手の判断を誤らせる技 術を習得する、(3)ライバル選手の動きのクセを 把握しやすくなる、といったことが可能となると 考えられる。 あらゆるスポーツにおいて、指導者は選手に、 新たな技術・戦術などの習得のために「どのよう に動くと良いか」を助言する場合は多い。一方、 卓球などの対応型のスポーツでは、これに加え て、「対戦者に対して、どのように動きを見せる か」ということも重要となる。しかし、卓球にお ける動きの見せ方の指導法に関する研究はほとん ど見当たらない。このことから、本研究は、卓球 競技における新たな指導の観点を示すものと言え よう。 本研究のチェックシートについては既述の通 り、日本ジュニア世代トップレベルの選手を対象 としたものであり、他の競技レベルの選手に対す る有用性を保証するものではない。しかし、初級 者や中級者を対象にした指導においても、今回明 らかにされた指導の観点は、サーバーの動きの課 表 4 チェックシートに示された 15 種類の動きに関する指導の観点についての指導書の内容 チェックシートに示された 動きに関する指導の観点  指導書の内容 (1)ラケット ・ ・ ・ ・ インパクト前のバックスウィングを同じにすることの有用性(秋葉,2012, 2014;伊藤,2012;松下,2012b;宮﨑,2010b;西村,2009;平,2014) インパクト後のフォロースルーを同じにすることの有用性(秋葉,2012,2014; 偉関,2011;伊藤,2012;松下,2009,2012a,2012b;宮﨑,2011,2014;平, 2014) 様々な動きのフォロースルーを加えることの有用性(偉関,2011;松下,2012b; 宮﨑,2010b;Tepper,2004) インパクト後にラケットを後ろに引くことの有用性(Molodzoff,2008) (2)ラケットハンドの肘 ・ インパクト時に肘を引き上げる動作をすることなどによる、相手の判断を困難にする効果(松下,2009,2012b;西村,2009) (3)フリーハンド – (4)体幹の傾き ・ 体が沈み込む動作を同じようにすることの有用性(偉関,2011) (5)体幹の向き – (6)しゃがみ込みの程度 – (7)立ち位置 – (8)スタンス(左右の足の開き) – (9)足の踏み込み ・ 足を踏み込む動作を同じようにすることの有用性(偉関,2011) (10)顔の向き – (11)首の屈曲 – (12)トスされたボールの高さ ・ 高さを変えることにより、レシーバーのタイミングなどを狂わす効果(秋場,2012;松下,2009,2012a,2012b;宮﨑,2010b,2014;日本卓球協会,2012;佐藤, 2011) (13)インパクト位置の高さ – (14)左右のインパクト位置 – (15)第 1 バウンドの位置 ・ ・ ショートサービスは自領コートの中央付近、ロングサービスは自領コートのエン ドライン付近に第 1 バウンドさせるとサービスを打ち出しやすい(秋場,2012, 2014; 偉 関,2011; 伊 藤,2012; 前 原,2010; 松 下,2009,2012a,2012b; 宮 﨑,2009,2010b,2011,2014;日本卓球協会,2012;西村,2009;高島,2012; Tepper,2004) ショートサービスもロングサービスも第 1 バウンドの位置を同じにすることによ る、相手の判断を遅らせる効果(松下,2009;佐藤,2011;Tepper,2004) 表中の「–」は、指導書での記述が見られなかったことを示す。 (12)トスされたボールの高さについては、相手の判断を困難にするために、異なるサービス間で同じにすることを指 摘する指導書は見られなかった。

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題の検討や、新たなサービス習得時の動作のデザ インなどの際、競技レベルの高い選手の事例とし て参考になることが示唆される。 他競技における近年の研究を見ると、金堀ほか (2014)は、野球の打撃についてバイオメカニク ス的データを収集し、指導者の主観的評価と比較 することにより、指導の着目点を明らかにしてい る。今後、本研究の質的分析により明らかになっ たサーバーの動きに関する指導の観点について、 それぞれの量的評価が可能となるように、バイオ メカニクスの手法を用いた実験による検討を実施 していきたい。 Ⅳ.要約 本研究の目的は、日本ジュニア世代トップレベ ルの選手を対象とした 5 年間の競技サポート実践 から、卓球サービスにおけるレシーバーへの動き の見せ方に関する指導の観点について明らかにす ることであった。本研究で得られた主な成果は、 以下の通りである。 1 ) 卓球サービスで異なるコースにボールを打ち 分ける場合、長短のコースでは、第 1 バウン ドの位置、インパクト位置の高さ、左右のコー スでは、体幹の向きに違いが観察された。こ れらは、日本ジュニア世代トップレベル選手 を対象にした卓球サービスの指導における重 要な観点であると考えられた。 2 ) 本研究で作成されたサーバーの動きの類似性 を高めるためのチェックシートは、初めて実 験に参加する日本ジュニア世代トップレベル 選手に対しても有用であった。このチェック シートの汎用性を高めるためには、様々な競 技レベルの選手を対象に利用することや、多 くの指導者や分析スタッフが利用することな どが課題とされた。 3 ) 指導書との比較から、本研究で作成された サーバーの動きのチェックシートには、レ シーバーへの動きの見せ方に関する指導のた めの新たな知見が示されていることが明らか にされた。 1 ) 卓球において「レシーバー」とは、サービス を返球する側の選手を示す。 2 ) 吉田ほか(2014a)は、サーバーの動きにつ いて、サーバー自身の動きに、ボールトスの 高さ、サーバーコートでの第 1 バウンド位置 も含めて検討している。 3 ) 卓球サービスにおける「長短のコース」は、 レシーバーコートでのボールバウンド位置が エンドラインに近いものを「長い」、ネット に近いものを「短い」と示す。 4 ) 卓球ルールでは、サービスにおけるインパ クト位置の高さについては、「プレーイング サーフェスより上方」と規定されている。 付記 本 稿 は、 平 成 21 ∼ 25 年 度 toto ス ポ ー ツ 活 動推進事業助成金 (調査研究)、 平成 21 ∼ 25 年 度日本卓球協会スポーツ医科学研究費、 平成 27 ∼ 29 年度日本学術振興会科学研究費 (課題番号 15K01556) の助成を受けて実施された研究に関わ る成果の一部である。 文献 秋場龍一(2012)卓球パーフェクトマスター.新 星出版社:東京,pp.126-137. 秋場龍一(2014)卓球スピードマスター.新星出 版社:東京,pp.99-122.

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図 1 レシーバーにコースや回転を判別されないための、サーバーの動きのチェックシート 図1 レシーバーにコースや回転を判別されないための、サーバーの動きのチェックシート(1) ラケットラケット面の向き、ラケットの位置、それらの時間系列変化など。(2) ラケットハンドの肘インパクトからインパクト後にかけて肘を引き上げる動き、レシーバー視点から見た体幹での肘の隠れ方など。(3) フリーハンド 様々なタイミングにおける肘の屈曲、肩関節の外転など。(10) 顔の向きインパクト前後の、顔の向き。右図のように、顔の向き

参照

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