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近隣住区における建築と広場空間の利用形態―サウジアラビア王国、ジェッダ市を対象として―[ PDF

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Academic year: 2021

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(1)近隣住区における建築と広場空間の利用形態 ーサウジアラビア王国、ジェッダ市を対象としてー. マダ ラヒフ 1. はじめに. ジェッダ市役所から受領した伝統的な街の街図電子. 1-1 研究の背景. ファイル(C A D ファイル)は、最新のファイルではな い ( 現状とは異なることが多く)ため、筆者自身によっ. 近年、ジェッダ市で「近隣住区における利用頻度の 低い広場が増加しているのはジェッダ市の外部空間の. て街路幅員、建物高さ、歩道幅員、広場ディメンション、. 最大の問題である」とジェッダ市役所は述べている. 車道幅員などをレーザー距離計で計測した。. 1). 2. ジェッダ市. 場の位置、方位、歩道舗装、閉鎖度、広場に囲まれて. 2-1 ジェッダ市の背景. いる建物の形態、高さ、色彩などが挙げられる。. ジェッダはサウジアラ. 。その問題は様々な角度から捉えられ、例えば、広. E. トルク 0. 一方、世界保健機関によれば、近隣住区における公. ビア西部のメッカ州にあ. 園全体の一人当たりの基準面積としては 8 ㎡が望まし. る紅海に臨む都市で、首. いといわれているが、現在のジェッダ市の近隣住区に. 都リヤドに次ぐ大都市で. ! ハーイル ! ダッマーム. サウジアラビア王国. おける一人当たりの公園の面積は平均 2 ㎡である2)。. あ る( 図 -2.1)。 ジ ェ ッ. 1-2 研究の目的. ダには 2,500 年前から漁. ヤンブ !. 500. イラン. イラク. ! タブーク. 250. キロメートル. シリア. !. ! メディナ. リヤド. ラービグ ! !. 村があった。 最初にこ. 本稿は、ジェッダ市の伝統的な街および現代的な街 における広場及び広場周辺の建物の問題点に関して、. の地が脚光をあびたのは. 考察を行う。主な目的は以下の通り。. 647 年、第 3 代正統カリ. ジェッダ !. ! ! アッタイフ メッカ県. アルクンフダ !. オマーン. ! アブハ. スーダン. ! ジザン. イエメン. エチオピア ジェッダ市. メッカ県. Somaliaサウジアラビア王国. ①ジェッダ市の伝統的な街および現代的な街における. フのウスマーン・イブン・. 広場およびその周辺の建築形態の特徴を明らかにす. アッファーンが、ジェッダの漁港をメッカへのハッジ. る。②広場とその周辺環境に関するデザインガイドラ. に向かう巡礼者たちのための港として整備したことに. インにおいて配慮すべき事項を明らかにする。③街路. よる。ジェッダは以後何世紀にも渡り、ヒジャーズ地. 景観に関するデザインガイドラインおいて配慮すべき. 方の主要都市におけるハッジのために海を越えてきた. 事項を明らかにする。. 巡礼者たちを迎える港として、エジプトから紅海を経. 1-3 研究の方法. てインド洋に至る東西交易路の重要な港湾として栄え. 図 -2.1 サウジアラビア全体図. てきた。. 研究対象地としては、ガイドラインにおいて配慮す べき事項を定める上で、より汎用性のある指標が望ま. 2-2 ジェッダ市の成長と人口. しいと考えられるため、伝統的な街および近代的な街. ジェッダ市は 1947 年と比べて人口が 100 倍となり、. においてそれぞれ典型的な近隣住区であるハーラトア. 土地面積は 1000 倍にまで拡大している。現在のジェッ. ル・シャーム図 3-2(対象地 1)と アル・ハムラ区(図. ダ市は東にあるアルサラワト山脈と西にある紅海によ. 4-1)(対象地 2)の二つを選定する。広場の利用頻度. り長方形の都市となっており、東西 14k m、南北 40k m. に関する考察を行うために、文献調査に加え、下記の. である。市街地面積は 1320k m2, 都市圏面積は 3000k m2. 要素に関して実測調査及び分析を行った。. である。13 の地域を含み、その中でも特に 8 地域にお. ①研究対象地の建物用途。②研究対象地の建物階数。. いて人口の集積がみられる。南部は海軍基地、港湾、. ③研究対象地における広場の広さとその周辺の建物高. 工業地域都市として発展している。1980 年代になると. さの比率。④研究対象地における広場の 2 次元のプロ. 主に北部の成長が著しく、Sert Jackson というアメリ. ポーション。⑤研究対象地における広場の滞留者数。. カ人都市計画者によって車優先のスーパーブロックを. ⑥日影シミュレーション実験。⑦研究対象地の街路景. 含む都市構造が形成された(図 -2.2)。. 観のプロポーション。⑧対象地の温湿度測定。. 以下にジェッダ市の時系列の都市成長を示す:. (注:文献調査以外の調査は平成 23 年 10 月に行った)。 16-1. 1947 年以前:ジェッダ市は城壁都市であって、主な.

(2) 経済収益は漁業商業であった。. 人口密度は1ha 当たり 500 人である。伝統的な街の総. 1948 年 -1956 年:サウジアラビアでは好景気によっ. 面積の 13%に当たり、対象区域の北方に位置する(図. て、ジェッダ市の城壁が撤去され、土地面積は 300h a. 3-1)。. から 3000h a に拡大した。主に北方向と南東方向への. 3-2 建物用途調査. 成長であった。. 対象地における建築. 1957 年 -1963 年:サウジアラビアの石油の価値の低. 用 途 割 合 と し て、 住 宅. 下により、経済成長が鈍化し、静的都市成長であった。. は 82%、店舗併用住宅は. 1964 年 -1971 年:経済状態の改善によって、面積が. 14 %、 モ ス ク は 2 % で あ. 1.5 倍に拡大し、その内、95%は北部で 5%は南東部. り、商業施設は 1%であり、. での成長であった。. 官公庁施設も 1%ある(図. 1976 年:ジェッダ. 3.2)。. 市におけるイスラム. 対象地面積の 18%は道. 31. 22. 20. 0 10 25. オプホル 川. 港が確立されること. 住宅 商業施設 官公庁施設. 路、67.4%は建築面積で. キング・アブドゥルアズィーズ 空港. 50. 100. 200. 凡例 Legend. 図3-2 対象地建物用途図. 店舗併用住宅 公園緑地 モスク. 対象地境界線 対象地の隣の 近隣境界. 図 -3.2 対象地建物用途図. あり、14.6%は車道と建築面積以外の区画であること. によって、ジェッダ メデ. が明らかにした。. ィナ ッダ. ジェ. 市と. 市の海岸線が変わっ. 3-4 建物階数調査. 市間 道路. 基幹. た。 1981 年:キング・. 幹線道路 タホリヤ. 対象地の東方では 4 階建ての建物が大半を占め、東. 紅海. 南方では5階から7階建ての建物が数多くを占めてい. アブドゥルアズィー ズ国際空港に巡礼者. る。また、南方の大部分は4階建ての建物であり、西. ジェッダ市イスラム港湾. ジェッダ. 市とメッ. カ市間基. 方および北方においては5階以上の建物がほとんどで. 幹道路. のためのターミナル が確立された。 0. サウジアラビア王. E 2.5. ある。中心部における建物階数は様々である。(視点 1 5. ~視点 6 にかけ、対象地の現状を解明する。. 海軍基地. キロメートル. 1:200,000. 国政府統計局によれ. 都市成長 年1853-年1946. 都市成長 年1979-年2006. 都市成長 年1947-年1954. 都市成長 年2007-現在にかけ. 都市成長 年1955-年1963. ジェッダ市イスラム港湾の落成年1976. 都市成長 年1964-年1970. ば、ジェッダ市の現. 都市成長 年1971-年1978. キング・アブドゥルアズィーズ空港と 海軍基地の落成 年1980. ジェッダ市イスラム港湾の落成の前 の海岸線. 在の人口は 340 万人. 1. 図 -2.2 ジェッダ市の時系列の都市成長. 2. であり、2029 年にジェッダ市の人口は 500 万人以上に. 31. 6. 5 22. 20. 4. なると予想されている。現在の人口の 52%はサウジア. 3. ラビア人で、48%は外国人である、構成としてはサウ ジアラビア人の男女比はほぼ均等であるが、外国人は ジェッダ市の物価が高く出稼ぎ労働者が多いため男性 の割合が高い。. 0 10 25. 50. 凡例 Legend 1階建て 2階建て 3階建て 4階建て. 3. 伝統的な街におけるケーススタディ 3-1 研究対象地の概観. 100. 5階建て 6階建て 7階建て 8階建て以上. 200. 視点. 図 -3.3 対象地建物階数図. ハーラトアル・シャームの面積は 63059 ㎡であり、 RED SEA. 0. 0. 0. 0. 視点 1. 視点 2. 視点 3. 視点 4. 視点 5. 視点 6. 3-5 研究対象地における広場 対象地における広場種類としては下記に示す:(図 凡例 対象地境界線 スーク (伝統的市場) 0. 50. 100. 200. 400. 3-4). 伝統的な街の区分境界線 伝統的な街の撤去された城壁. 1,2,4,6,10,11,13,16,17,18,19(58%)の広場は住. 500. 図 -3.1 ジェッダ市における伝統的な街図. 16-2.

(3) 10:00:00. 31. 18:00:00. 30 29. 11:00:00. 28 27 26 25. 17:00:00. 12:00:00. 24 23. 平成23年10月25日 平成23年10月26日 平成23年10月27日. 宅前広場であり、3,5,8,12,14,15(31.6%)の広場は. 低下すると広場の利用者が増えていくことが分かっ. 集合住宅広場であり、7(5.2%)の広場はモスク前広. た。. 16:00:00. 13:00:00. 14:00:00. 15:00:00 10:00:00. 10:00:00. 90. 場であり、また、9(5.2%)の広場は公園である。. 18:00:00. 80 70. 31 30. 18:00:00. 11:00:00. 28 27. 40. 17:00:00. 11:00:00. 29. 60 50 30. 26. 20. 25. 12:00:00. 10 0. 平成23年10月25日 平成23年10月26日 平成23年10月27日. 17:00:00. 12:00:00. 24 23. 平成23年10月25日 平成23年10月26日 平成23年10月27日. 2. 16:00:00. 1. 3. 4. 13:00:00. 15:00:00. 15. 19. 図 -3.8 対象地における広場の湿度測定. 14. 17 16. 16:00:00. 13:00:00. 14:00:00. 14:00:00. 15:00:00. 10:00:00 図 -3.9 対象地における広場の温度測定 90 80. 18:00:00. 18. 11:00:00. 70 60. 31. 3-9 対象地における広場のディメンション 50. 5. 40. 22. 30 20. 17:00:00. 20. 8 7. 10. 12:00:00. 10 0. 平成23年10月25日 平成23年10月26日 平成23年10月27日. 広場の閉鎖度は広場の利用頻度を高める一つの要素. 13 6. 9. 16:00:00. 13:00:00. と考えられるため、それぞれの広場である断面図につ. 11. 14:00:00. 15:00:00. 12. いて考察した。まずは、広場の面積を三つのカテゴリ 凡例 Legend. ーに分類した。. 広場 対象地境界線 対象地の隣の近隣境界. 0 10 25. 50. 100. 200. ①625㎡‐1600㎡の広場面積は対象地における広場の. 図 -3.4 対象地における広場の位置. 31.6%である。. 3-6 広場の滞留者数調査. ②100㎡‐625㎡の広場面積は対象地における広場の. 対象地1における広場の利用頻度を把握するため. 36.8%である。. に、利用頻度の高い16:00から18:00において30分ご. ③100㎡以下の広場面積は対象地における広場の31.6. との滞留者数調査を行った。滞留者数調査を行う時間. %である。. において、日影割合によって広場を分類した。時系列. また、広場のプロポーション(長辺寸法と短辺寸法. 的に日影割合が異なる広場は1,2,4,5,9,10,15,17の広. との比率)を五つのカテゴリーに分類した。. 場であり、日影割合が100%の、つまり常に日影であ. ①1:4以上:対象地の5%の広場である。. る広場は3,6,7,8,11,12,13,14,16,18,19の広場であ. ②1:4-1:3:対象地の25%の広場である。. る。時系列的に日影割合が異なる広場の87.5%は日影. ③1:3-1:2:対象地の15%の広場である。. が多くなると利用者が増えていくことが分かった(図. ④1:2-1:12:対象地の35%の広場である。. 3-5,3-6)。したがって、日影が広場の利用頻度が高. ⑤1:12-1:1:対象地の20%の広場である。. まる一要素であることが明らかになった。また、日影. 4.近代的な街におけるケーススタディ. 割合が100%ある広場の72%は時系列的に利用者が増. 4-1 研究対象地の概観. えていくことが分かった。. 対象地2は近隣住区の単位であり、面積は858191㎡. 日影割合(%). 滞留者数(人) 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0. 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%. 16:00:00 16:30:00 17:00:00 17:30:00. 17:30:00 17:00:00 16:30:00 16:00:00. (約85.8ha)であり、人口は約8500人である。典型的. 17:30:00 17:00:00 16:30:00 16:00:00. な集合住宅タイプの近隣住区として、対象地2を設定. 16:00:00 16:30:00 17:00:00 17:30:00. した。 4-2 建物用途調査. 図 -3.5 全体広場の滞留者数に対する時刻. 図 -3.6 全体広場の日影割合に対する時刻. 近隣住区の集合住宅タイプは都市計画基準法におい. 3-7 研究対象地の日影シミュレーションの実験. て、下記の基準に定められている。. 広場の利用頻度を高める春分、夏至および冬至にで. ①近隣住区に面する幹線道路に沿って商業施設を連. 120.00%. の対象地における を把握する。外部 空間の一日中の日. 外部空間の日影割合. 外部空間の日影割合. 続的に集積させる。. 100.00% 80.00%. 春分の外部空間の日影割合 (伝統的な街) 夏至の外部空間の日影割合 (伝統的な街) 冬至の外部空間の日影割合 (伝統的な街). 60.00% 40.00% 20.00%. ③近隣住区における16m以 上の車道幅員(沿道)の建物. 0.00%. 影割合平均は春分 では、41.06%であ. ②小学校は近隣住区の中央で集中する。. 時刻. 用途は、店舗併用住宅であ. 図 -3.7 外部空間の日影割合と季節. る。. り、夏至では39.8%であり、冬至では60.05%である. ④モスクの配置は近隣住区. 0 25 50. 100. 400. 500. 住宅(マンションタイプ) 商業施設 業務施設 文教厚生施設. 店舗併用住宅 公園緑地 病院 モスク. 宿泊施設 未利用空地 対象地境界線. と分かった(図3-7)。. の中央部である(図4-1)。. 3-8 研究対象地温湿度測定. 4-3 建物階数調査. 温湿度は利用頻度を高める一つの要素と考えられる. 東部では、3階から4階建ての建物が大半を占め、東. ため、対象地における利用頻度が高い広場の微気候と. 南方における建物の階数は様々である。また、南方に. して、温湿度測定する。図3-5~3-9をみると、気温が. 図 -4.1 対象地建物用途図. おいては、5階から7階建ての建物が数多くを占め、西 16-3.

(4) 34. 18:00:00. 11:00:00. 33 32 31 30. 23年10月25日温度(現代的な街). 29. 17:00:00. 12:00:00. 28 27. 23年10月26日温度(現代的な街) 23年10月27日温度(現代的な街). 16:00:00. 13:00:00. 15:00:00. 14:00:00. 10:00:00 90. 方における5階および8階以上の建物はほとんどであ. 10:00:00 35. 80 18:00:00. 11:00:00. 70. 34. 18:00:00. 32. 50. 31. 40. 30. 30. る。さらに、北方における建物の階数は2階から5階建. 20. 17:00:00. 11:00:00. 33. 60. 12:00:00. 10. 23年10月25日温度(現代的な街). 29. 17:00:00. 23年10月25日湿度(現代的な街). 12:00:00. 28. 23年10月26日湿度(現代的な街). 0. 27. 23年10月26日温度(現代的な街) 23年10月27日温度(現代的な街). 23年10月27日湿度(現代的な街). ての建物であり、また、中心. 16:00:00. 15:00:00. 部における建物は4階から7階. 16:00:00. 13:00:00. 15:00:00. 14:00:00. 図 -4.7 対象地における広場の湿度測定. 13:00:00. 80. 18:00:00. 建ての建物がほとんどである. 14:00:00. 10:00:00 90. 図 -4.8 対象地における広場の温度測定 11:00:00. 70. 4-8 対象地における広場のディメンション 60 50 40. 2 1. 30 20. 17:00:00 3. と分かった(図4-2)。視点1. 12:00:00. 10. 23年10月26日湿度(現代的な街). 0. 23年10月27日湿度(現代的な街). 16:00:00. ~視点3にかけ、対象地の現. 23年10月25日湿度(現代的な街). 広場のプロポーションを五つのカテゴリーに分類し. 0 25 50. 100. 400. 状を解明する。. た。①1:4以上:対象地の50%の広場である。②1:4 1:3:対象地の30%の広場である。④1:2-1:12:対象地. 500. 1階建て 2階建て 3階建て 4階建て. 5階建て 6階建て 7階建て 8階以上建て. 13:00:00. 視点. 15:00:00. 図 -4.2 対象地建物階数図. 14:00:00. の10%の広場である。⑤1:12-1:1:対象地の10%の広 場である。 5.広場設計・計画への提言 視点 1. 視点 2. 以上の調査及び分析により、下記の広場設計・計画. 視点 3. 4-4 研究対象地における広場の概観. に関するデザインガイドラインを作成した。. 対象地2における広場は多様な種類がある。図4-3に. 5-1 伝統的な街:. 対象地における広場の位置を示す。利用頻度の高い広. ①広場短辺と長辺の適切な比率は1:14から1:4である。. 未利用空地. 場は集中する地域を設定し. ②適切な広場奥行建物高さ比は1/0.59~未満である。. 広場 対象地境界線. ③商業施設のない集合住宅広場に面する建物に商業施. た。研究対象地における80. 設を配置し、利用頻度の高い集合住宅広場とする。. %の広場は、住宅前広場で. 3 1. あり、また、20%の広場は 公園であると分かった。. 4. ④利用頻度の低い住宅前広場に植栽を配置する。. 6. 5. 2. 9. 7 8. ⑤利用頻度の低い住宅前広場にベンチを設置する。. 10. 0 25 50. 4-5 広場の滞留者数調査. 100. 400. 500. 5-2 現代的な街:. 図 -4.3 対象地における広場の位置. 研究対象地における広場の利用頻度を把握するため. ①公園の利用頻度を高める為、16時~18時にかけ、公. に滞留者数調査を行った。ジェッダ市における広場の. 園が日影で覆われることが必要だと考えられる。日影. 利用頻度の高い時間である16:00から18:00において. を生み出す方法として、以下が考えられる。. 30分ごとの滞留者数調査を行った(図4-4)。滞留者. -集合住宅から与える日影を考慮し、公園に面する. 数調査を行う時間において、日影割合が100%ある広. 南西から西方までの建物の高さと公園の奥行との比率. 場と時系列的に日影割合が変更する広場に大別した。. は、1対0.938とする。(例えば、公園の奥行は50mの. 時系列的に日影割合が異なる広場は2,5,7,8,9,10の広. 場合は、公園に面する南西から西方までの建物の高さ. 場であり、また、日影割合が100%ある広場1,3,4,6の. は46.9mとする。なお、現在の建物の容積率を保ち、建. 広場である。利用頻度の高い広場は日影割合が高い広. ぺい率を低くし、建物の高さ制限を高くする)。. 場と分かった(図4.4、4.5)。. -植栽から与える日影として、公園の南西から西方. 滞留者数(人). 日影割合(%). 12 8 16:00:00. 6 4 2 0. 16:30:00 17:00:00 17:30:00 17:00:00 16:30:00 16:00:00. 17:30:00. 図 -4.4 全体広場の滞留者数に対する時刻. において、高木を配置する。. 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%. 10. 6.おわりに 16:00:00 16:30:00 17:00:00 17:30:00. 以下の3点を明らかにした。. 17:30:00 17:00:00 16:30:00 16:00:00. ①対象地1と2における広場の利用頻度を高めるため、. 図 -4.5 全体広場の日影割合に対する時刻. 日影の割合を多くする必要がある。. 4-6 研究対象地の日影シミュレーションの実験. ②伝統的な街における広場短辺と長辺の適切な比率は. 3-8と同様、外部空間の一日中の日影割合平均は春. 1:14から1:4であり、また、 適切な広場奥行建物高さ. 40.00%. 至では13.73%であり、冬至 では. 26.28%であると分か. った(図4.6)。. 35.00%. 外部空間の日影割合. 分では、15.79%であり、夏. 比は1/0.59~未満である。. 30.00% 25.00%. 春分の外部空間の日影割合 (伝統的な街) 夏至の外部空間の日影割合 (伝統的な街) 冬至の外部空間の日影割合 (伝統的な街). 20.00% 15.00% 10.00% 5.00% 0.00%. 時刻. ③ 集合住宅から与える日影を考慮し、公園に面する 南西から西方までの建物の高さと公園の奥行との比率 は、1対0.9以上とする。. 図 -4.6 外部空間の日影割合と季節. 4-7 研究対象地温湿度測定. 参考文献 1) Jeddah Municipality, 2005, Jeddah Strategy Plan, Section 10, Open Space and Leisure, p.305 2) Jeddah Municipality, 2005, Jeddah Strategy Plan, Section 10, Open Space and Leisure, p.308 図-2.1、2.2 サウジアラビア全体図(Jeddah Municipality, 2005, Jeddah Strategy Plan, Executive Summary, p.1より). 研究対象地における利用頻度が高い広場の微気候と して、温湿度測定する。図4-4~4-8をみると気温が低 下すると広場の利用者が増えていくことが分かった。 16-4.

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