低周波用アンテナ及び
電磁界標準開発の現状と今後
低周波用アンテナ及び
電磁界標準開発の現状と今後
産業技術総合研究所 計測標準研究部門
電磁波計測科 電磁界標準研究室
石居 正典
産業技術総合研究所 計測標準研究部門
電磁波計測科 電磁界標準研究室
石居 正典
1MHz 10MHz 30MHz 100MHz 1GHz 10GHz 30GHz 100GHz 該当周波数範囲 10 Hz ~ 送電線からの放射磁界測定 (50, 60Hz) 主要ニーズ 400 kHz 液晶TV 不要放射不要放射 IH機器 太陽電池 12 3 9 6 電波時計の受信環境の診断 PASMO Suica RF-IDタグ ループアンテナ モノポールアンテナ 磁界センサ① 磁界センサ②
該当周波数と主要ニーズ
産総研における低周波アンテナ標準と電磁界標準の開発状況①
★ ループアンテナ
1. パッシブループアンテナ(直径10.0 cm (±6.0 mm)) 周波数:150 kHz, 500 kHz, 1 MHz, 5 MHz, 15 MHz, 30 MHz ただし、ループアンテナの直径が10.0 cm(±6.0 mm)、アンテナエレメントの直径が6.0mm以下、アンテナ の給電コネクタ端子はPC-7、プリアンプ等の能動素子が付属していないパッシブ型のループアンテナであ ること。 2. アクティブループアンテナ(直径50.0 cm ~ 60.0 cm) 周波数:9 kHz, 10 kHz, 150 kHz, 500 kHz, 1 MHz, 5 MHz, 15 MHz, 30 MHz ただし、ループアンテナの直径が50 cmから60 cm、アンテナエレメントの直径が23 mm以下、アンテナの 給電コネクタ端子はPC-7であること。 3. パッシブループアンテナ(公称直径133 mm、36回巻) 周波数:20 Hz, 30 Hz, 50 Hz, 60 Hz, 100 Hz, 500 Hz, 1 kHz, 5 kHz, 10 kHz, 50kHz, 100 kHz, 200 kHz ただし、公称直径が133 mm、36回巻、アンテナエレメントの直径16 mm以下、アンテナの給電コネクタ端 子が、PC-7のパッシブ型のループアンテナであること。1. パッシブループアンテナ(直径10.0 cm (±6.0 mm)) 周波数:150 kHz, 500 kHz, 1 MHz, 5 MHz, 15 MHz, 30 MHz Short SMA コネクタ Gap 5cm 3.7mm (1mm)
研究開発頒布品
として販売予定
(2010.11月~)
電波暗室:15m x 10m x 8m 校正方法:3アンテナ法 未知数(アンテナ係数) 3つに対して 3つの方程式! No.1 No.2 No.3 No.1 No.2 No.3 アンテナ間の 透過Sパラメータ A12 アンテナ間の 透過Sパラメータ A23 アンテナ間の 透過Sパラメータ A13参考文献: 1)石居正典,小見山耕司,“3アンテナ法による微小ループアンテナの磁界アンテナ係数の測定法,” 信学総大,B-4-75,2003
( )
⎭ ⎬ ⎫ ⎩ ⎨ ⎧ + + + = 4 L 012 2 2 1 3 012 0 0 2 012 2 8 15 1 1 R r r R Z j R kπ
ωμ
α
2 2 2 1 2 12 012d
r
r
R
=
+
+
( )
⎭ ⎬ ⎫ ⎩ ⎨ ⎧ + + + = 4 L 023 2 3 2 3 023 0 0 2 023 2 8 15 1 1 R r r R Z j R kπ
ωμ
β
2 3 2 2 2 23 023d
r
r
R
=
+
+
( )
⎭ ⎬ ⎫ ⎩ ⎨ ⎧ + + + = 4 L 013 2 3 1 3 013 0 0 2 013 2 8 15 1 1 R r r R Z j R kπ
ωμ
γ
2 3 2 1 2 13 013d
r
r
R
=
+
+
ただし、 である。β
αγ
13 12 23 . 3A
A
A
F
m ant=
−
]
/
[
S
m
A
( : 透過Sパラメータ) 12d
1r
r
2 受信 ループアンテナ 送信 ループアンテナ アンテナ間の透過SパラメータS21を測定! (3つのアンテナ間のそれぞれの間で測定) #1 #2 3アンテナ法の定式2. アクティブループアンテナ(直径50.0 cm ~ 60.0 cm) 周波数:9 kHz, 10 kHz, 150 kHz, 500 kHz, 1 MHz, 5 MHz, 15 MHz, 30 MHz 電波暗室:15m x 10m x 8m 校正方法:置換法 標準ループアンテナは10 cmループアンテナ 被校正 ループアンテナ A T
S
ATd
Tr
#T #Ar
A 送信 ループアンテナ mAF
未知 基準ループアンテナ (校正済み) S TS
STd
Tr
rS 送信 ループアンテナ #T #S mSF
既知 Step1 Step1 Step2 Step2( )
( )
2 2 2 0 2 2 2 0 4 0 2 3 0 0 0 2 0 2 4 0 2 3 0 0 0 2 0 28
15
1
1
8
15
1
1
T A AT AT T S ST ST AT T A AT AT ST T S ST STr
r
d
R
r
r
d
R
R
r
r
R
Z
j
R
k
B
R
r
r
R
Z
j
R
k
A
+
+
=
+
+
=
⎭
⎬
⎫
⎩
⎨
⎧
+
+
+
=
⎭
⎬
⎫
⎩
⎨
⎧
+
+
+
=
L
L
π
ωμ
π
ωμ
mS AT ST mAF
A
B
S
S
F
=
AT ST A T S AT ST mS mAd
d
r
r
r
Z
k
S
S
F
F
0 0μ
ω
:被校正アンテナのアンテナ係数 :基準アンテナのアンテナ係数 :送信・基準アンテナ間のS21 :送信・被校正アンテナ間のS21 :伝播定数 :角周波数 :透磁率(自由空間) :特性インピーダンス(50Ω) :基準ループアンテナの半径 :送信ループアンテナの半径 :被校正ループアンテナの半径 :送信・基準アンテナ間の距離 :送信・被校正アンテナ間の距離 置換法の定式 参考文献:2)石居正典,島田洋蔵,“低周波帯域用ループアンテナ校正における2つの相対測定法の提案と比較,” 信学技法,EMCJ2008-84,pp.53-58,Nov. 20083. パッシブループアンテナ(公称直径133 mm、36回巻) 周波数:20 Hz, 30 Hz, 50 Hz, 60 Hz, 100 Hz, 500 Hz, 1 kHz, 5 kHz, 10 kHz, 50kHz, 100 kHz, 200 kHz 校正方法:置換法 標準ループアンテナ133 mm、36回巻ループアンテナ 標準ループアンテナの校正は 3アンテナ法!
公称直径133 mm、36回巻のパッシブループアンテナ
の国際比較の結果
1. パッシブループアンテナ(直径10.0 cm (±2.0 mm)) 周波数:150 kHz, 500 kHz, 1 MHz, 5 MHz, 15 MHz, 30 MHz ⇒9 kHz~&中間周波数の拡張 ループアンテナ校正に関する今後 ループアンテナは、 ループアンテナは、 ・ ・大きさ大きさ ・ ・巻数巻数 ・ ・アンプの有無アンプの有無 ・ ・方形型方形型 などなど、同じ周波数帯の用のアンテナでも、 などなど、同じ周波数帯の用のアンテナでも、 形式の種類が多い。 形式の種類が多い。 ⇒ ⇒ 校正事業者における「1校正事業者における「1..」からの拡張を期待!」からの拡張を期待! 2. アクティブループアンテナ(直径50.0 cm ~ 60.0 cm) 周波数:9 kHz, 10 kHz, 150 kHz, 500 kHz, 1 MHz, 5 MHz, 15 MHz, 30 MHz 3. パッシブループアンテナ(公称直径133 mm、36回巻) 周波数:20 Hz, 30 Hz, 50 Hz, 60 Hz, 100 Hz, 500 Hz, 1 kHz, 5 kHz, 10 kHz, 50kHz, 100 kHz, 200 kHz ループアンテナにはアクティブ型が多い⇒特性に個体差がある&故障の懸念⇒数年に1回は校正を推奨
参考文献: 3)Masanori ISHII and Yozo SHIMADA, “Reference Calibration Methods for Small Circular Loop Antenna in Low-Frequency Band,” IEEE
仕様書
・形式:Shield Loop Antenna (Passive Type) ・直径:100 mm±2mm
・アンテナエレメント:Semi-Rigid cable EZ141 ・コネクタ:SMA コネクタ(Male) ・巻数:1 回 ・S/N:100SL○○○○○ 以下は、ループアンテナの概略図と写真(例)である。 なお、図におけるShort がなされていることと、アンテナの入力インピーダンスの測定に よる基本的な動作は確認済みである。 問い合わせ先 独立行政法人 産業技術総合研究所 計量標準総合センター 計量標準管理センター 標準供給保証室 〒305-8563 茨城県つくば市梅園 1-1-1 電話:029-861-4026 FAX:029-861-4018 10 cmループアンテナの頒布開始 ★ユーザー(例) ・校正事業者一般。 ・企業のアンテナ校正やEMC関連部門。 ★用途 ・校正事業者がNMIJにトレーサビリティーを確 保して相対測定を実施する場合の標準ループ アンテナ ・送信ループアンテナ
産総研における低周波アンテナ標準と電磁界標準の開発状況②
★ モノポールアンテナ
<現在開発中・平成24年度開始予定>
・ アクティブ(or パッシブ)モノポールアンテナ 周波数:9 kHz or 10 kHz ~ 30 MHz ただし、無限の大きさのグランドプレーン上に接地された理想的なモノポールとして校正。 理想的なモノポールアンテナ 実際のモノポールアンテナ 接地板の大きさが無限大、 または、波長に対して十分大き い。 接地板の大きさが約1 m 四方、波長に対して異常に 小さい、三脚を用いて設置 して使用される。 アンテナ素子 アンテナ素子 接地板 接地板(無限大) 三脚 校正方法:3アンテナ法 校正方法:置換法 or パッシブ型の標準モノポールアンテナ3アンテナ法と容量置換法の比較 T型コネクタ 等価容量回路 (コンデンサ) T型コネクタ Load(50Ω) 等価容量回路 (コンデンサ) Load(50Ω) 3アンテナ法 容量置換法 参考文献: 4) 石居正典,黒川悟,“モノポールアンテナ校正における近傍界3 アンテナ法と容量置換法の比較,” 信学ソ大会,B-4-17,2010
5) Masanori ISHII and Yozo SHIMADA, "A Reference Antenna Method for Non-resonant Electrically Short Monopole Antennas,"
Proceedings of IEEE 2010 International Symposium on EMC, vol.1, pp.56-61, July 2010.
6) Masanori ISHII and Yozo SHIMADA, "A Near field 3-Antenna Method for Short Monopole Antennas in Low Frequency Bands,"
産総研における低周波アンテナ標準と電磁界標準の開発状況③
★ 電磁界強度標準
<現在開発中・
今年度中に開始予定
>
・ 磁界強度標準 周波数:10 μT (7.958 A/m) @ 50 Hz 及び 60 Hz d 1 r I x 0 2 d d N 回巻 N 回巻 x H 1 r =d の時を特にヘルムホルツコイルという{
} {
}
2 2 1 3 3 2 2 2 2 2 2 1 1 1 1 ( ) 2 ( ) x r NI H x r x r d x ⎡ ⎤ ⎢ ⎥ = ⎢ + ⎥ ⎢ + + − ⎥ ⎣ ⎦ X X軸上軸上の任意の点における磁界強度(の任意の点における磁界強度(XX軸に平行な成分)軸に平行な成分) 中心 中心点(点(X=d/2X=d/2)における磁界強度()における磁界強度(XX軸に平行な成分)軸に平行な成分) 2 2 1 3 2 2 2 1 ( ) 2 x r NI H d r = ⎧ + ⎫ ⎨ ⎬ ⎩ ⎭EMI EMIアンテナアンテナ アンテナ単体としての校正 電磁界 電磁界センサセンサ アンテナ部分とメーター部分が一体なので 全体として校正 アンテナ アンテナ部分 メーター部分 アンテナ単体のアンテナ係数が校正される センサ全体が校正される メーター部分(スペアナなど) o H A F V = アンテナ係数: 例:10.0 A/mの磁界 ⇒ 10.1 A/mの表示(センサの補正値0.1) 両社とも一様な電磁界 に対する特性を校正 必然的に標準電磁界法による校正 必然的に標準電磁界法による校正 ・ ・ 標準電磁界法標準電磁界法 ・ ・ 3アンテナ法3アンテナ法 (その他、アンテナとしての校正手法 (その他、アンテナとしての校正手法‥‥‥‥)) 通常、標準磁界発生器としてヘルムホルツコイルを使用 EMIアンテナと電磁界センサの違い
d 1 r I x 0 2 d d N 回巻 N 回巻 x H 1 0.2 m 1 A 1 turn r d I N = = = = ・0.2 ・0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 2.0 2.5 3.0 3.5 x x H ・0.2 ・0.1 0.1 0.2 0.3 0.4 ・10 ・5 5 10 d dx x=0.08 m, Hx=3.577 A/m x=0.10 m, Hx=3.578 A/m x=0.12 m, Hx=3.577 A/m 軸上でのHxの分布は小さい! ヘルムホルツコイル内の軸方向の磁界分布
0.05 0.10 0.15 0.20 2.6 2.8 3.0 3.2 3.4 3.6 r2 (m) Hx(A/m) 0 3.578 3.454 ヘルムホルツコイルの半径(r1)=0.2m センサの半径(r2)=0.1m 3%程度の差が生じる 現在、r1 として0.6 mのヘルムホルツコイルで対応することを検討中!(大きければ有利) 50 Hz d 1 r I x 2 r 0 2 d d 1回巻 1回巻 1 r =d 3.573 0.1%程度の差が生じる 2.5 16%程度の差が生じる 3.003 ヘルムホルツコイル内の中心での磁界値と軸に直交する半径r2の円面内の平均磁界値に関して
0.0000E+00 1.0000E+02 2.0000E+02 3.0000E+02 4.0000E+02 5.0000E+02 6.0000E+02 7.0000E+02 8.0000E+02 9.0000E+02 1.0000E+03
3.0000E+01 3.0000E+02 3.0000E+03 3.0000E+04 3.0000E+05
Im pe da nc e [O hm ] 周波数 [Hz] 直径40cm 直径60cm 直径120cm 直径の異なるヘルムホルツコイルのインピーダンス コイルが大きいと内部の分布は有利だが、高周波では使用できない! 1 MHz程度までの拡張も検討。必要な磁界強度については調査継続中。
30MHz以下の低周波帯の磁界測定に関する一検討
30MHz以下の低周波帯の磁界測定に関する一検討
産業技術総合研究所 計測標準研究部門
電磁波計測科 電磁界標準研究室
石居 正典
情報通信研究機構 電磁波計測研究センター
EMCグループ
藤井 勝巳
産業技術総合研究所 計測標準研究部門
電磁波計測科 電磁界標準研究室
石居 正典
情報通信研究機構 電磁波計測研究センター
EMCグループ
藤井 勝巳
もしも遠方界での校正が可能なら 数100 km 実際の校正 数10 cm~1m ループを同一面に配置 ループ面を平行に配置 ループアンテナのアンテナ係数は どの方向のアンテナ係数が校正されている? 平面図 上面図 Feed point Feed point 直径60 cmもあるが、電気的には微小ループ! Null Null
E
Feed point θ Plan e w aveH
E H E H E H
Source H V Fam Source V Fam H
・Sourceからの放射のメカニズムがわからないと議論自体が無理?
(EMI測定の対象機器の種類や構造によって変えるべき?)
・今後できる(?)規格ではどのように規定されるべき?
どちらで測定すべき?
周波数 1波長 3波長 10波長 30 MHz 10 m 30 m 100 m 10 kHz 30 km 90 km 300 km伝播前の
磁界を測定
参考文献: