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日本産イシガメ科カメ類の系統と分類

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Academic year: 2021

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亀楽(7) 4

日本の在来淡水ガメ類のうち,スッポンを除いた全4種はすべてイシガメ科に分類される.また,最近で はおそらく江戸時代に移入された外来種であるとされているクサガメもこのイシガメ科に含まれる.

カメ目全体は2亜目14科331種に分類されるが,イシガメ科はそのうち69種を占めるカメ目最大の科であ り,アジアの温帯域と熱帯域を中心に適応放散している.また,この科はヌマガメ科,リクガメ科,オオアタ マガメ科と近縁で,これら4科はリクガメ上科に属するが,リクガメ上科は種数にしてカメ目全体の約55%

を占め,現生カメ類として最も繁栄しているグループである.イシガメ科はかつてヌマガメ科に含められて いたが,現在は独立した科とされ,ヌマガメ科よりリクガメ科に近縁であることがわかっている.

イシガメ科はその形態形質から,以前はバタグールガメ亜科とヤマガメ亜科の2亜科に分類されていた.

しかし,近年行なわれた分子系統学的な研究と,それに基づく分類の改変により,この2亜科とする分類 は妥当ではないと結論された.また,分子系統学的な研究結果は,イシガメ科を旧大陸産のイシガメ亜科 と中南米産のアメリカヤマガメ亜科とに分けるという説を強く支持している.

分子系統学的研究を分類に反影させた結果,日本在来の淡水カメ類の分類もイシガメ属を中心に変更 があった.在来のイシガメ科4種のうち,ニホンイシガメとリュウキュウヤマガメは日本固有種で,セマルハ コガメとミナミイシガメの国内在来個体群は日本固有亜種である.これら各種は系統的には互いに離れた 存在であり,それぞれの最近縁種は国外に分布する.このことから,日本の在来の淡水カメ類はそれぞれ 独立に日本国内に分布を広げ,その後日本国内で固有種や固有亜種へと分化を遂げた可能性が高いと 思われる.

カメセミナーS-2

日本産イシガメ科カメ類の系統と分類

安川雄一郎 (高田爬虫類研究所沖縄分室・神戸市立須磨海浜水族園外来研究員)

Phylogeny and taxonomy of Japanese freshwater turtles(Famiy:Geoemydidae)

Yuichiro YASUKAWA (Takada reptile institute, Laboratory office at Okinawa / Kobe Suma Aquarium)

参照

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