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非接触型

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Academic year: 2021

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非接触型 IC カードを用いた重要情報の配送方式 SPAICの提案

Researches on SPAIC: Secure Protocol for Authentication with IC Card

束 長俊 鈴木 秀和 渡邊 晃 Changjun Shu Hidekazu Suzuki Akira Watanabe

名城大学大学院理工学研究科

Graduate School of Science & Technology, Meijo University

1.まえがき

ICカードが幅広い分野で応用されている.近年では非接 触型ICカードの登場によって,ICカードの利便性が一層 向上することが期待されている.

ICカードを利用した認証方式では,クライアント/サーバ 間で行われる認証に加えて,ICカードの持ち主を確認する ためのユーザ認証も併せて行う必要がある.そのため,IC カードとクライアント間も暗号化されることが望ましい.

特に,非接触ICカードでは,暗号化が必須となる.

このような要望を満たす方法として,すべてのICカード 及びクライアントに共通鍵を所持させる方式がある.しか し,この方式ではクライアント側から共通鍵が漏洩した場 合,影響がシステム全体に波及する可能性がある.そのた め,クライアントは秘密情報を一切所持させない方法が望 ましい.

本稿では,非接触型ICカードを利用し,サーバから初期 情報を一切持たないクライアントに重要情報を配送するこ と を 可 能 と す る プ ロ ト コ ル SPAIC(Secure Protocol for Authentication with IC card)を提案する.

2.SPAICの概要

SPAIC では,クライアント端末に動作プログラムだけを

格納し,認証に必要となる初期情報は全てICカードが保持 すると言うモデルを想定する.これは,ユーザが端末を選 べるという利便性だけでなく,端末からユーザの情報が盗 まれるのを防止するという利点もある.

SPAICの動作概要を図1に示す.まず,ICカードは以下

の手順によりユーザ認証を行う.ユーザは,ユーザ認証情 報となるパスワードや生体情報をクライアントに入力する.

ICカードからクライアントへはICカード公開鍵,サーバ 公開鍵を送信する.クライアントではユーザ認証情報をIC カード公開鍵で暗号化し、更にDiffie-Hellman鍵交換の交換 値(DH交換値1)を生成し,サーバ公開鍵で暗号化する.

これらの情報をICカードへ送信する.ICカードではIC ード秘密鍵を用いてユーザ認証情報を取り出し,内部に保 持している秘密情報と照合することによりユーザ認証を行 う.

次に,サーバは以下の手順によりICカードを認証する.

ICカードはICカード秘密鍵を用いて,サーバ公開鍵で暗 号化されている情報にディジタル署名を付加し,クライア ント経由でサーバへ送信する.サーバでは受信したICカー IDから対応するICカードの公開鍵を用いてディジタル 署名の検証を行い,ICカードを認証する.ICカードはユー ザを認証済みなので、間接的にユーザが使用しているクラ イアントを認証したことになる.サーバは同時にDH交換 値1を取得する.

図1 SPAICの概要

最後に,以下の手順によりクライアントはサーバを認証 する.サーバは新たな DH交換値2を生成し,サーバ秘密 鍵を用いてディジタル署名を行いクライアントへ送信する.

クライアントでは,ICカードから受信したサーバ公開鍵を 利用してディジタル署名の検証を行い,サーバを認証する.

以上の3つの経路の認証により,クライアント/サーバ間 で確実な認証を行うことができる.

上記手順の中でDH交換値1,2の共有が行われている ため,クライアント,サーバは上記手順で得られたDH 換値を用いて共通の暗号鍵を生成する.以降のクライアン ト/サーバ間の通信はこの共通暗号鍵を用いて暗号化され る.

ICカード内には認証に必要な情報を安全に格納すること が可能で,クライアント端末内にユーザの情報を保存する ことなくユーザの認証とクライアントへの情報配送を行う ことが可能になる.

3.むすび

本稿では,非接触型ICカードを用いてサーバからクライ アントに重要情報を配送することを可能とするプロトコル

SPAICの提案を行った.SPAICは,非接触ICカードを利用

したシステムにおける有効な手段である.

今後は実装を行い,詳細な評価を行う予定である.

文 献

[1] 伊藤政彦,“非接触 IC 技術とその応用”,情報処理学会会誌 Vol.43 No.3 Mar. 2002

[2] 保母雅敏,渡邊晃,“IC カードを用いた重要情報の配送方式 SPAICの検討”,DICOMO2005シンポジウム,Jul.2005

User

Client

[DH交換値2]・ディジタル署名 Server IC Card

ユーザ認証情報

ICカード公開鍵 サーバ公開鍵

ユーザ認証情報 ICカード公開鍵で暗号化

DH交換値1 ICカード秘

密鍵でディ

ジタル署名 ICカードID,[DH交換値1]・ディジタル署名

サーバ秘密鍵 でディジタル 署名

暗号鍵K生成 暗号通信 ICカード秘密

鍵でユーザ認

ICカード公開 鍵でICカード 認証

サーバ公開 鍵でサーバ 認証

(2)

名城大学大学院 理工学研究科 束 長俊 鈴木秀和 渡邊 晃

非接触型 IC カードを用いた重要

情報の配送方式 SPAIC の提案

(3)

はじめに

„ クライアント / サーバ間通信

…

重要な情報を交換時、認証と暗号化が不可欠

„ 異なるクライアントからサーバへアクセス

…

認証と暗号化が必要

„ IC カードを利用した認証方式

… IC

カード内で暗号・認証処理が可能

…

外部から不正読み取りを防ぐ耐タンパ性

…

非接触型

IC

カードの登場による利便性の向上

Client

Client Server

Client

(4)

„ 接触型 IC カード

… IC

カードとクライアントを一体とみなす

… IC

カード

/

クライアント間暗号通信を行わない

„ 非接触型 IC カード

… IC

カード

/

クライアント間で無線通信

… IC

カード

/

クライアント間で暗号化が必須

IC カードモデル

(5)

従来の暗号・認証方式と課題

„

事前共有鍵方式

…

事前共有鍵をすべてのICカード、クライアントに所持する

„

クライアントから共有鍵が漏洩する可能性

„

共有鍵を定期的に変更必要

„

実際の運用

… ICカード/クライアント間暗号通信を行わない

… IC

カード

/

クライアント間暗号通信を行うが、

共有鍵を変更しない

SPAIC プロトコルを提案

(6)

SPAIC の概要

„ SPAIC

Secure Protocol for Authentication with IC Card

„

非接触型

IC

カードの利用を前提

„

クライアントに初期情報を一切所持しない

…

情報漏洩の防止

„ IC

カード

/

クライアント間の認証には

IC

カード公開鍵 を利用

„

クライアント

/

サーバ間の重要情報の配送には

Diffie-

Hellman

鍵交換による暗号鍵生成

(7)

SPAIC の認証関係

„ IC

カード

/

クライアント

/

サーバを独立したものとして 環状の認証

(8)

なし

IC

カード公開鍵 事前共有鍵

事前共有鍵

SPAIC の初期情報

ICカードID サーバ秘密鍵 サーバ

クライアント

生体情報テンプレート パスワード情報

サーバ公開鍵 ICカード秘密鍵 ICカードID ICカード

(9)

IC

カード公開鍵 サーバ公開鍵

ICカード公開鍵で暗号化

SPAIC の動作1:ユーザ認証

ユーザ認証情報

ICカード秘密鍵で復号 DH

交換値1

ユーザ認証情報(パスワード、生体情報)

ユーザ認証

(10)

SPAIC の動作2: IC カード認証

DH

交換値1 DH交換値1]・ディジタル署名, ICカードID

IC

カード秘密鍵で

ディジタル署名

ICカード公開鍵で検証

ICカード認証

(11)

DH

交換値2

[DH交換値2]・ディジタル署名

SPAIC の動作3:サーバ認証

サーバ秘密鍵で ディジタル署名 共通暗号鍵を生成

クライアント/サーバ間の暗号通信 サーバ公開鍵で検証

サーバ認証

(12)

評価

高い

公開鍵方式を利用 ユーザの追加、削除

程度

動作プログラムのみ

中程度

事前共有鍵を利用 共有鍵の変更が面

動作プログラム、

事前共有鍵

×

管理負荷

IC

カードへの負荷

IC

カード

/

クライアント

間の暗号

×

クライアントに 格納する情報

SPAIC

事前共有鍵方式

(13)

まとめ

„ SPAIC の提案

…

クライアントが初期情報を所持しないというモデルを定義

…

非接触型

IC

カードを用いた新しい情報配送プロトコル

„ 今後の課題

…

実装による詳細な評価を行う

参照

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