日本海沿岸域で発生する春季ブルームのメカニズム

全文

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

日本海沿岸域で発生する春季ブルームのメカニズム

島田, 浩明

九州大学総合理工学府大気海洋環境システム学専攻

http://hdl.handle.net/2324/4372194

出版情報:Kyushu University, 2020, 修士, 修士 バージョン:

権利関係:

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令和二年度

九州大学大学院総合理工学府

大気海洋環境システム学専攻修士論文

日本海沿岸域で発生する春季ブルームのメカニズム

氏名 島田浩明

指導教員 木田新一郎准教授

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目次

第1章 序論

1.1 研究の背景 1.2 先行研究 1.3 研究の目的 1.4 論文の構成

第2章 観測データと解析手法

2.1 気象衛星ひまわり 8 号 2.2 観測データ

2.3 解析方法

2.4 クロロフィル a 濃度の観測データ補正

第3章 平年の日本海沿岸域の春季ブルーム

3.1 空間分布

3.2 沿岸域と沖合の比較 3.3 混合層の深さとの関係 3.4 SST・日射量との関係 3.5 風速との関係

3.6 まとめ

第4章 春季ブルームの経年変動

4.1 空間分布の経年変動 4.2 SST・日射量との関係 4.3 風速との関係

4.4 まとめ

第5章 まとめと展望

5.1

平年の日本海沿岸域の春季ブルーム 5.2 経年変動

5.3 総括と展望

謝辞

参考文献

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Abstract

本研究の目的は、日本海沿岸域で発生する春季ブルームのメカニズムを明らかにするこ とである。植物プランクトンは海洋中の栄養塩と日光を利用し光合成を行うことで、海洋 中に酸素と有機物を供給している。その為、植物プランクトンは海洋の生物生産を支える 重要な存在となっている。植物プランクトンは春季に大量増加すること(春季ブルーム)

が知られており、これまでの春季ブルームに関する研究として衛星観測データを用いた研 究では、日本海内部で3月から5月にかけて春季ブルームが発生していることが確認され ている。(Yamada et al .2004)しかし、これまでの衛星観測技術では海岸線付近の植物プラ ンクトンの発生量を捉えることが出来なかった為、日本海の沿岸域付近で起こる春季ブル ームの実態は明らかにされていなかった。近年の衛星観測技術の進歩により、気象衛星ひ まわり8号では海岸線付近まで詳細に観測できるようになったことから、本研究では2016 年から2019年までに観測されたクロロフィルa濃度のデータを用いて、日本海沿岸域で 発生する春季ブルームの時期とその空間分布について調べた。そして、春季ブルームが起 こる時期と混合層の深さ、海面水温(SST)、日射量、海面付近の風速、との関係について 調べた。

クロロフィルa濃度の解析結果から、日本海沿岸域では70~120日にかけて春季ブル ームが発生していることが確認できた。これは先行研究によって明らかにされている日本 海内部の春季ブルームの時期と一致している。また、春季ブルームの発生要因は海域によ って異なることが示唆され、山形よりも南側の海域では日射量の増加、山形よりも北側の 海域では風速弱化により混合層の浅化が進むことで春季ブルームが発生していた。また、

2016~2019年の各年で異なる時期に春季ブルームが発生していることが確認でき、この

時期の違いは、風速の弱化によるSSTの上昇や日射量の増加と関係していることが示唆さ れた。

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第1章 序論

1.1 研究背景

1.1.1 植物プランクトンと日本海

植物プランクトンは葉緑素で光合成を行うことにより海洋中に酸素を供給し、海洋の生 物生産を支える存在である。光合成に必要な栄養塩と十分な日光が届く状態が続くことで 増殖するが、その大量発生は生態系のバランスを崩してしまう。植物プランクトンが海水 の酸素濃度を低下させてしまうことで、魚類が呼吸できなくなり死滅してしまうことがあ る。その為、植物プランクトンの発生量が漁業や養殖業などに与える影響は大きく、その 発生メカニズムを明らかにすることは重要である。

日本海は、アジア大陸と日本列島に囲まれた縁辺海であり、間宮海峡、宗谷海峡、津軽 海峡、対馬海峡で太平洋・東シナ海・オホーツク海へとつながった半閉鎖的な海域であ る。日本海には海氷からの低塩分水が起源のリマン海流、黒潮の分流である対馬海流が存 在し、これらの暖流と寒流がちょうど接する北緯40°付近には、極前線が存在する。ま た、日本海では大陸からの季節風により海面混合層が発達し、海面付近の酸素を含んだ海 水が冷やされ、躍層付近の栄養塩を含んだ海水が海面付近に輸送されている。海面付近ま で供給された栄養塩は植物プランクトンの増殖に利用され、魚類の生育にとって適した環 境となり、水産資源の豊富な海域となっている。

本研究では日本に隣接する縁辺海である日本海に着目し、その豊富な水産資源を支えて いる春季における植物プランクトンの発生メカニズムを明らかにする。

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1.1.2 植物プランクトンの季節変動と混合層の深さ

植物プランクトンは、春季に大量増加(春季ブルーム)、夏季に減少、秋季に再び増加

(秋季ブルーム)することが明らかにされている。日本海の春季ブルームは図1.1.2.1に示 すように、4月頃から増加し5月頃に最大値となり、6月以降減少していく。この春季ブ ルームは混合層の浅化が関係していることが、数値モデル(Onitsuka et al,2004)から指摘さ れている。

春季ブルームは混合層の季節変動がその主要因であると言われている(Sverdrup, 1953;

Franks, 1992)。そこでまず、この春季ブルームのメカニズムについて説明する。冬季から

春季にかけて混合層が浅くなると、図1.1.2.2のように有光層よりも浅い水深に植物プラン クトンがより長く留まることが可能になる。冬季の間は有光層よりも深い水深に留まるこ とで植物プランクトンは増殖できないが、春季になると、植物プランクトンの光合成に必 要な栄養塩と日光が十分に獲得できる環境になり、春季ブルームが発生する。このように 植物プランクトンは混合層の浅化により春季ブルームが発生している。

混合層の深さは海面付近の風速と日射量とSSTによって変化することが知られているこ とから、春季ブルームは風速/日射量/SSTの変動によって変化すると推測される。

まず風速と春季ブルーム・混合層の深さの関係について説明する(図1.1.2.3)。風速が強 化されると春季ブルームの時期は遅れ、風速が弱化すると春季ブルームの時期は早まると 考えられる。海水が受ける日射量が同じである条件のもと、もし風速が強い場合、海面付 近の冷却が強くなることで冷却された海水は深い水深まで沈む為、混合層が深くなる。風 速が弱い場合、海面付近の冷却が弱まる為、風速が強い場合に比べて浅い水深までしか海 水が沈まず、混合層は浅くなる。風速が弱いと混合層の浅化が早まることで春季ブルーム の時期は早まるが、風速が強いと混合層の浅化が遅れることで春季ブルームの時期は遅れ る。

次に日射量と春季ブルーム・混合層の深さの関係について説明する(図1.1.2.4)。日射量 が増加すると春季ブルームの時期は早まり、日射量が減少すると春季ブルームの時期が遅 くなると考えられる。海面付近の風速が同じ強さという条件のもと、もし日射量が少ない 場合、海面付近の海水が受け取る熱量が減少し海水温が低下する。その為、深い水深まで 海水が沈み混合層は深くなる。日射量が多い場合、海面付近の海水が受け取る熱量が増加 し海水温も高くなる。その為、浅い水深までしか沈まず、混合層は浅くなる。よって、日 射量が増加すると混合層の浅化が早まることで春季ブルームの時期は早まるが、日射量が 減少すると混合層の浅化が遅れることで春季ブルームの時期が遅くなる。

最後にSSTと春季ブルーム・混合層の深さの関係について説明する。(図1.1.2.5)SST が低いと春季ブルームの時期が遅れ、SSTが高いと春季ブルームの時期は早まると考えら れる。海水が受ける日射量が同じであり、海面付近の風速も同じ強さの条件のもと、もし 混合層が深い場合は、海面付近の海水と深い水深の水温の低い海水と混合される為、SST

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が低いと考えられる。一方、混合層が浅い場合は、海面付近の海水は浅い水深の海水と混 合される為、SSTが高いと考えられる。よって、SSTが高いときは混合層の浅化が早く春 季ブルームの時期が早まるが、SSTが低いときは混合層の浅化が遅れることで春季ブルー ムの時期は遅くなる。

図1.1.2.1 2016年の日本海沿岸域の春季ブルームの様子

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図1.1.2.2 混合層の深さと春季ブルームの関係

図1.1.2.3 混合層の深さと風速の関係

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図1.1.2.4 混合層の深さと日射量の関係

図1.1.2.5 混合層の深さと海面水温(SST)の関係

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1.2 先行研究

日本海の植物プランクトンの季節変動について、Yamada et al .(2004)は観測衛星

ADEOSとOrbview-2で観測されたクロロフィルa濃度の観測データを用いて、空間分布

の違いとその要因について調べた。そして日本海では極前線付近、極前線よりも南部、北 部の順に春季ブルームが発生していることを明らかにした。また、プリモーリエ沿岸域、

日本海盆、日本海南西海域、日本海南東海域の4つの代表海域に分けて春季ブルームの時 期と海上風との相関について調べ、海面付近の風速の弱化が混合層の浅化の時期を早める ことで、春季ブルームの時期が早くなることを明らかにした。

Onitsuka et al(2003)は日本海の生態系モデルを用いて、日本海の植物プランクトン量と 混合層の深さの関係について調べた。混合層が深い場合は、海洋内部の栄養塩が海面付近 に供給される為、春季ブルームの発生量が多くなることを明らかにし、日本海南部は日本 海北部に比べて対馬海流の影響により混合が強くなり、海底付近から栄養塩が供給される ことで、海域全体で栄養塩濃度が上昇することを明らかにした。

Yamada et al. (2004)の研究で使用された観測衛星ADEOSとOrbview-2のデータは、海 岸線付近の詳細な発生量を捉えることが出来ず、時間分解能も低い。その為、日本海沿岸 域の春季ブルームの空間分布の日変化について明らかにすることができなかった。そし て、植物プランクトンの発生量と混合層の深さの関係についても明らかにできていない。

そこで、本研究ではこれまで明らかにされてこなかった沿岸域で起こる春季ブルームにつ いて調べることとする。

1.3 研究目的

本研究の目的は、日本海沿岸域の春季ブルームの季節・経年変動とその要因を明らかに することである。沿岸域を観測できる気象衛星ひまわり8号のクロロフィルa濃度データ を用いて2016年から2019年に日本海沿岸域で発生した植物プランクトンの春季ブルーム の発生時期とその空間分布を明らかにする。また植物プランクトンの発生量に影響を与え る要因として考えられる混合層の深さ、SST、日射量、風速にも着目し、春季ブルームが 発生する時期とこれらのパラメータとの関係について検証する。

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1.4 論文の構成

本論文は第5章で構成されている。各章の内容は以下のとおりである。

第1章では、植物プランクトンが海洋の生物生産において重要な役割を果たしているこ と、日本海は暖流・寒流などの影響により海洋資源の豊富な海域であるという背景につい て説明した。次に日本海内部の植物プランクトンの発生量に関する先行研究、および日本 海沿岸域で起こる植物プランクトンの季節・経年変動について現状を紹介した。

第2章では、沿岸域の観測を実現した気象衛星ひまわり8号について紹介し、本研究で 使用した観測データの概要について、そして観測データのそれぞれの解析方法を説明す る。

第3章では、2016年から2019年のクロロフィルa濃度の観測データの平均値から求め た、平年の日本海沿岸域の春季ブルームについて述べる。また、混合層の厚さ、SST、日 射量、風速との関係について検証する。

第4章では、2016年から2019年のクロロフィルa濃度の観測データから平年からの変 動成分を求め、日本海沿岸域の春季ブルームの空間分布の経年変動を調べる。また、

SST、日射量、風速との関係について検証する。

第5章では、以上の結果を統括し本論文の結論とする。

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図1.3.1 気象衛星ひまわり8号で観測された日本海の海岸線付近のクロロフィルa濃度

(2017年4月23日)

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第2章 観測データと解析方法

2.1 観測データ

2.1.1 気象衛星ひまわり8号

気象衛星ひまわり8号は2014年に打ち上げられた静止気象衛星で、日本および東アジ ア・西太平洋域内の各国における天気予報・台風・集中豪雨、気候変動などの監視・予測 を目的として運行されている。(三菱電機 宇宙システム総合サイト

http://www.mitsubishielectric.co.jp/society/space/satellite/observation/himawari8-

9.html) 。気象衛星ひまわり8号は、気象衛星ひまわり7号に比べて空間分解能が2倍、

観測所要時間が30分から10分に短縮された。また、可視赤外放射計は可視域3バンド、

近赤外域3バンド、赤外域10バンドの計16バンドのセンサーを持ち、ひまわり6号・7 号の可視1バンド、赤外4バンドの計5バンドを大きく上回る。このような観測技術の向 上により、これまではっきりと捉えることが出来なかった海岸線付近まで観測できるよう になり、短期間の海洋環境の変化を捉えることが出来るようになった。本研究ではこの気 象衛星ひまわり8号の観測データを用いて解析を行う。観測データは、JAXAひまわりモ ニタ(https://www.eorc.jaxa.jp/ptree/index_j.html)で提供されているクロロフィルa濃 度(Murakami,2016)、海面水温(SST;Kurihara et al.,2016)、日射量(Frouin and

Murakami,2007)をダウンロードして使用した。

クロロフィルa濃度

気象衛星ひまわり8号で捉えた、クロロフィルaの濃度のデータを利用し、植物プラン クトンの発生量について調べた。気象衛星ひまわり8号のクロロフィルa濃度観測の空間

分解能は5km、時間分解能は10分である。10分毎に観測されたデータから日平均を計算

した観測データを用いた。2016年から2019年までの各年と平年の兵庫沿岸域の観測デー

タを図2.2.1に示した。なお、1[mg/m3]よりも極端に増加している値は、観測の誤差であ

る可能性が高い為、観測値からは除外した。

海面水温(SST)

SSTの空間分解能は2km、時間分解能は10分である。10分毎に観測されたデータか ら日平均を計算した観測データを用いた。混合層の深さに用いる後述のWOA18(Locarini et al.,2018)の海水温データは月気候値であり、混合層の深さの経年変動が調べることが出 来ない為、本研究では混合層の指標として用いた。

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13 日射量

日射量の空間分解能は5km、時間分解能は10分である。10分毎に観測されたデータ から日平均を計算した観測データを用いた。

2.1.2 混合層の深さ

National Oceanic and Atmospheric Administration(NOAA)のWorld Ocean Atlas

(WOA18:Locarini et al.,2018)の海水温データを利用し、混合層の深さの計算を行った。ハ ワイ大学のホームページ(http://apdrc.soest.hawaii.edu/data/data.php)で提供されてい る1955年から2017年の月平均海水温のデータを用いた。観測データの空間分解能は 25kmである。

2.1.3 風速データ

混合層の深さに影響する海面付近の風には、欧州中期気象予報センター(ECMWF)が 提供している地球気候監視ツールERA5(Hersbach et al.,2020)のデータを利用した(デー

タ 引 用 :

http://apdrc.soest.hawaii.edu:80/dods/public_data/Reanalysis_Data/ERA5/monthly_2d/Su

rface)。海面から10mの緯度方向と経度方向の風速のデータを使用した。空間分解能は25km

で月平均の観測データを使用した。風速は各海域の緯度方向と経度方向の風速値をそれぞ れ二乗し和をとり平方根を取った。

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図2.2.1 2016年の兵庫沿岸域のクロロフィルa濃度の季節変動

図2.2.2 2017年の兵庫沿岸域のクロロフィルa濃度の季節変動

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図2.2.3 2018年の兵庫沿岸域のクロロフィルa濃度の季節変動

図2.2.4 2019年の兵庫沿岸域のクロロフィルa濃度の季節変動

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図2.2.5 平年の兵庫沿岸域のクロロフィルa濃度の季節変動

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2.2 解析手法

本研究で行った観測・数値モデルデータの解析方法について説明する。

2.2.1 クロロフィルa濃度の観測データの解析方法

2016年から2019年までのクロロフィルa濃度の観測値から、各年と平年の植物プラン クトンの季節変動を調べた。

① 福岡から青森までの日本海沿岸域を50km四方の海域に分割し(図2.3.1)各海域のク ロロフィルa濃度の日平均データから31日移動平均を計算した。31日移動平均の計 算を行う場合、16日以上観測値が存在しない場合は観測データとして有効ではないと した。

② 観測された年の変動値から平均値を計算し、平年の植物プランクトンの季節変動につ いて調べた。

③ 観測データの地域差をなくす為、各海域の平年の1月15日の植物プランクトンの発 生量を基準値として補正した。

④ 基準値から0.135mg増加した日付を春季ブルームの時期と定義した。

⑤ 経年変動は各年と平年の季節変動値の差を計算し、平年の1月15日の発生量の値か

ら初めて0.135mg増加した日付を調べた。

SSTと日射量もクロロフィルaの手順①②と同様に、日平均から31日移動平均を計算 し季節変動を調べた。また、経年変動に関しては平年と各年との差を計算した。日射量の 解析海域はクロロフィルa濃度と同じ海域、混合層の深さ・SST・風速の解析海域はクロ ロフィルa濃度とほぼ同緯度・同経度の海域とした。(図.2.3,2)

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図2.2.2 解析海域

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2.3 クロロフィル a 濃度の観測データ補正

気象衛星ひまわり8号で観測されたクロロフィルa濃度は、北海道の北緯43°付近と石 川県の北緯36°付近で経度方向に急激に増加していることが確認できる(図2.4.1)。この ような急変は非現実的だと考え、本研究では福岡から青森までの沿岸域を解析対象として いるため、北緯36°付近の観測値の急激な増加に対する補正を行った。北緯36.75°から 36.65°にかけて急激に値が増加している為、以下のように計算を行い、観測データを補正 した。まず、北緯36.75°と北緯36.65°の同経度の海域の発生量の差(Δ)を計算する。

この2つの緯度の値は本来同じ大きさを示すものと想定し、発生量の差(Δ)をそれぞれ の経度の北緯36.65°から北緯90°の海域の発生量に加える。

補正を行った結果を図2.4.2に示した。図のようにこの補正によって北緯36°付近の値が 連続的になったことが分かる。本研究では、この補正したクロロフィルa濃度の観測値を 用いて日本海沿岸域の植物プランクトンの季節変動について調べた。

図2.4.1 補正前のクロロフィルa濃度観測値(2016年2月8日)

図2.4.2 補正後のクロロフィルa濃度観測値(2016年2月8日)

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第 3 章 平年の日本海沿岸域の春季ブルーム

3.1 空間分布

3.1.1 補正前のデータと基準値の設定

補正前のクロロフィル a 濃度の日平均のデータから 31 日移動平均を計算した結果を図

3.1.1に示した。石川よりも南側の海域では、北側に比べて発生量が高いことが確認できる。

これは、2.4節で述べた北緯36.65°から36.75°までの観測値の急変のためである。補正を 行った結果、石川県の南側と北側の発生量の差は解消されたが(図 3.1.2)いくつかの海域で は以前、発生量が常時高い。そこで地域差を除き、春季ブルームの季節変動の違いを確認し やすくする為、1月15日の観測値を基準値として基準値からの増減の計算を見積もった。

(図3.1.3)この補正により大きな地域差が解消され、春季ブルームの空間分布の違いを確

認できるようになった。本研究ではこれ以降、空間補正を加えた上にさらに基準値からの増 減を調べることで春季ブルームの空間分布の違いについて明らかにする。

図3.1.1 平年のクロロフィルa濃度

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図3.1.2 補正を行った平年のクロロフィルa濃度

図3.1.3 クロロフィルa濃度の基準値からの増減

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3.1.2 空間分布

日本海沿岸域に沿ったクロロフィルa濃度の緯度―時間の時空間分布は、70日目から120 日目にかけて春季ブルームが発生していること、そして海域によって時期にばらつきがあ ることが確認できた。しかし、春季ブルームの時期から求めた近似直線の傾きが3日ほどと 小さいことから、春季ブルームの時期を沿岸域全体でみたときは海域に大きくよらず、海域 全体でほぼ同時期に起こると考えられる。

春季ブルームの時期は沿岸域全体で似た時期に発生しているものの、春季ブルームの最 大値に注目すると、石川以南と以北で発生量に差があることがわかる。石川よりも南側では 基準値よりも0.3mg増加する海域が存在しないが、北側は基準値よりも0.3mg増加してい る海域が存在している。

図3.1.2 日本海沿岸域の平年のクロロフィルa濃度

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3.2 沿岸域と沖合の比較

沿岸域で起こる春季ブルームと沖合で起こる春季ブルームを比較する為、福岡から新潟 までの沿岸域と沿岸域から150kmの沖合の季節変動の比較をした(図3.2.1)。沖合の季節 変動も、沿岸域と同様にデータの空間補正後に、平年の1月15 日の観測値を基準値とし、

基準値から0.135mg増加した日付を春季ブルームの時期とした。また、各海域の春季ブル ームの時期から近似直線を求め、発生時期の空間分布の違いについても調べた。福岡から新 潟までの沿岸域の季節変動は図3.2.2に、沖合の季節変動の結果は図3.2.3に示した。

沖合では80~90日目頃に春季ブルームが発生しており、沿岸域で発生する時期と近いが、

ばらつきが沿岸域に比べて少ないことが確認できる。春季ブルームの最大値は沿岸域に比 べて全体的に高くなっており、クロロフィルa濃度が高い期間は80日目から140日目であ り、これもまた海域によるばらつきがほとんどない。Yamada et al.(2004)では、日本海内 部の春季ブルームが 60~120 日目にかけて発生していたという結果が得られており、これ は本研究の沖合の解析結果とほぼ一致している。沖合での春季ブルームの傾向が先行研究 と一致していることから、気象衛星ひまわり 8 号の観測データは沿岸域にも有用であるこ とが期待できる。

図3.2.1 沿岸域と沖合の解析海域

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図3.2.2 平年の日本海沿岸域の植物プランクトンの季節変動

図3.2.3 平年の沖合の植物プランクトンの季節変動

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3.3 混合層の深さとの関係

WOA18の海水温分布データから求めた日本海沿岸域の混合層の深さは、0~60日目は混

合層が深く、およそ50~100mである(図3.3)。その後、60~120日目にかけて混合層が浅 くなり、120日目以降は30m以下の深さになる。この時期がおおよそ春季ブルームとかさ なっていることから、混合層の深さが30m以下になった時期が春季ブルームを引き起こす 混合層の浅化の時期と定義した。

混合層の浅化には南北差があることがわかる。兵庫よりも南側の海域では、90~120日目 にかけて混合層が浅化しており、兵庫よりも北側の海域では、60~90日目にかけて混合層 が浅化している。つまり、この混合層の浅化に合わせて兵庫よりも南側の海域では、春季ブ

ルームも90~120日目にかけて、兵庫よりも北側の海域では60~90日目にかけて発生して

いると推測される。

3.1.2項で確認したように、兵庫より南側の海域を70~120日目にかけて春季ブルームが

発生していた。よって南側の海域では、混合層の浅化が起こるとほぼ同時期に春季ブルーム が発生したと考えられる。一方、兵庫よりも北側の海域では70~120 日目にかけて春季ブ ルームが発生していた。南側と異なり北側の海域では混合層の浅化よりも少し遅れて春季 ブルームが発生していると考えられる。

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図3.3 2016年から2019年の平年の混合層の深さの季節変動

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3.4 SST・日射量との関係

日本海沿岸域の平年のSSTの季節変動は沿岸域全体で1月から2月中旬にかけて低下し、

その後2月中旬から4月にかけて1月頃までの値まで上昇する(図3.4.1)。春季ブルーム の時期と SST の季節変動との比較を行う為、春季ブルームの時期の近似直線を図3.4.1 に 示したところ、SSTの上昇曲線とは一致しておらず、春季ブルームと特定のSSTの値と明 確な関係ははっきり確認できないことがわかった。ただ、3.2節の結果では、日本海沿岸域

では70~120日目にかけて春季ブルームが発生しており、SSTの上昇と混合層の浅化、そし

て春季ブルームの時期もほぼ一致していると考えられる。

SSTは2月中旬以降上昇している為、混合層の浅化もそれに合わせて2月中旬以降に発

生すると推測される。よって、混合層の浅化は60日目以降に発生するし、春季ブルームの 時期も2月中旬以降に発生することが推測される。

3.3節の結果では、兵庫よりも南側の海域では 90~120日目かけて、北側の海域では 60

~90 日目にかけて混合層の浅化が発生している。兵庫よりも南側と北側どちらの海域でも SSTの上昇が混合層の浅化の時期にあわせて起きていることが確認できる。

日本 海沿岸域 の平年の日射 量の季節 変動 は沿岸域 全体で0 ~120 日目に かけて 、

50~500[W/m2]まで増加している(図3.4.2)。春季ブルームの時期と日射量の季節変動との

比較を行う為、春季ブルームの時期の近似直線を図3.4に示した。春季ブルームの時期に日 射量が増加していることが確認できる。実際、3.2節で確認したように、日本海沿岸域では

70~120 日目にかけて春季ブルームが発生しており、日射量の増加と混合層の浅化と春季

ブルームの時期とほぼ一致していると考えられる。

3.3節では、兵庫よりも南側の海域では90~120日目かけて、北側の海域では60~90日 目にかけて混合層の浅化が発生していることが確認できた。兵庫よりも南側と北側どちら の海域も日射量の増加と混合層の浅化の時期が一致していることが確認できる。ただ、兵庫 を境に値が大きくは変わっていないことから日射量が混合層の浅化の南北差を作り出した とは考えにくい。

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図3.4.1 平年の日本海沿岸域のSSTの季節変動

図3.4.2 平年の日本海沿岸域の日射量の季節変動

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3.5 風速との関係

ERA5の風速データの2015年10月から2016年5月、2016年10月から2017年5月、

2017年10月から2018年5月、2018年10月から2019年5月それぞれの観測値から、平 年の日本海沿岸域の10月から5月までの風速の季節変動を求めた(図3.5)。春季ブルーム と混合層の深さの時期と比較しやすくする為、1月を基準として1月1日から90日前の10 月1日を-90日と表記している。山形よりも南側の海域では-90~-60日目は風速が弱く、-

60~60日目までに風速が4~8[m/s]と強くなり、60日目以降また弱まっていく。山形より

も北側の海域では、-90~90日目頃まで風速が強く、-30~30日目にかけては10[m/s]の強 さになっている。

もし風の季節変動が混合層の浅化をコントロールしているとすると、山形よりも南側の 海域では、30~60 日目にかけて風速が弱まっている為、混合層の浅化は 30~60 日目にか けて発生していると推測される。また、山形よりも北側の海域では、90~120日目にかけて 風速が弱まっている為、混合層の浅化は90~120日目にかけて発生していると推測される。

つまり

山形よりも南側の海域では、春季ブルームが30~60日目にかけて発生し、山形よりも北側 の海域では、春季ブルームが90~120日目にかけて発生すると推測される。

3.3節の混合層の深さの解析結果は、兵庫よりも南側の海域では90~120日目にかけて、

北側の海域では60~90日目にかけて混合層が浅化していた。よって、兵庫よりも南側の海 域では風速の弱化の約60日後、兵庫から新潟までの海域では風速の弱化の約30日後、と 遅れて浅化したのに対して、山形よりも北側の海域では、風速の弱化と同時期に混合層が浅 化したといえる。つまり山形よりも北側の海域では、風速の弱化により混合層の浅化が発生 したが、山形よりも南側の海域では風速弱化ではなく海面付近の海水が受ける熱フラック スが増加したことにより、混合層の浅化が起きていると推測される。

3.2節で日本海沿岸域では春季ブルームが70日目から120日目にかけて発生することが 確認できたことから、山形よりも南側の海域では風速の弱化が起きた約30日後に春季ブル ームが発生している。そして山形よりも北側の海域では、風速の弱化と春季ブルームの時期 がほぼ同時期となっている。このことは山形よりも南側の海域では日射量の増加により海 面付近の海水を温めることが起因となって混合層が浅化し、春季ブルームが起きたと考え られる。一方、山形よりも北側の海域では、風速の弱化により混合層が浅化し春季ブルーム が発生したと考えられる。

(31)

30

図3.5 平年の日本海沿岸域の風速の季節変動

(32)

31

3.6 まとめ

気象衛星ひまわり8号の観測データを用いて、春季ブルームの空間分布について調べた。

観測データには北緯 36°付近に値の急変と地域差が確認されたため、補正を行ったのち、

日本海沿岸域でおこる春季ブルームの平年(2016~2019年)の季節変動のメカニズムを検証 した。解析より推測されたことは以下の通りである。

⚫ 日本海沿岸域では、70~120日目にかけて春季ブルームが発生しており、沖合の空間分 布の時期は先行研究(Yamada et al.2004)と一致していた。春季ブルームは混合層の浅化 によって発生していると思われる。

⚫ 混合層の浅化は、兵庫よりも南側の海域では 90~120 日目にかけて、北側の海域では

60~90 日目にかけて発生しており、春季ブルームの時期とほぼ同時期であった

⚫ 混合層の浅化に合わせてSSTが上昇すること、そして日射量が増加していることが分 かった。

⚫ 風速は、山形よりも南側の海域では30~60日目にかけて、山形よりも北側の海域では

90~120日目にかけて風速が弱まる。つまり、山形よりも南側の海域では、混合層の浅

化は風速よりも日射量の変化による熱フラックスの変化が混合層の浅化、そして春季 ブルームにつながった可能性が高い。一方、北側の海域では風速による混合層の浅化、

そして春季ブルームにつながった可能性が高い。

(33)

32

第 4 章 春季ブルームの経年変動

4.1 空間分布の経年変動

2016年から2019年の日本海沿岸域のクロロフィルa濃度の季節変動について述べる(図

4.1.1~図4.1.4)。各年のデータは平年との差がわかりやすいように2016~2019 年の1月

15 日の平均値を基準値としてその増減を示した。平年との比較のため、平年の結果を図

4.1.5 に示した(図 3.2.2 と同じ)。春季ブルームの定義は平年のときと同様に基準値から

0.135mg増加した日付であり図では黒点で示している。

<2016>

2016年は、30日目から90日目までの期間に春季ブルームが発生しており、平年(70~

120日目)よりも発生の時期が早い。海域差もあり、兵庫よりも南側の海域では、20~40 日程度春季ブルームの時期が早まっているのに対し、兵庫から石川までの海域では、さら

に早い60~70日程度早まっている。石川よりも北側の海域では30~40日程度早まってい

る。

<2017>

2017年は、日本海沿岸域全体では平年とほぼ同時期に春季ブルームが発生しており、島

根よりも南側と東北地方で10日程度と若干春季ブルームが発生している。

<2018>

2018年は、平年に比べて春季ブルームが早まっている海域、遅くなっている海域が混在

している。島根よりも南側の海域、石川から新潟までの海域では平年よりも20~30日程度 早い時期に春季ブルームが発生しているのに対し、東北地方は40~50日程度遅い時期に発 生している。島根から石川までは平年並みであった。

<2019>

2019年は、日本海沿岸域全体で発生量が低くなっており、石川よりも以南の海域では、

春季ブルームがそもそも発生してない。石川よりも北側では 120 日前後に春季ブルームが 発生し、その時期は平年に比べて40日程度遅れている。

(34)

33

図4.1.1 2016年のクロロフィルa濃度と春季ブルーム

黒線は平年の春季ブルームの時期。

図4.1.2 2017年のクロロフィルa濃度と春季ブルーム

黒線は平年の春季ブルームの時期。

(35)

34

図4.1.3 2018年のクロロフィルa濃度と春季ブルーム

黒線は平年の春季ブルームの時期。

図4.1.4 2019年のクロロフィルa濃度と春季ブルーム

黒線は平年の春季ブルームの時期。

(36)

35

4.2 SST・日射量との関係

4.2.1 SSTとの関係

日本海沿岸域で起きた2016年から2019年のSSTの季節変動の平年との差は以下の通り である。

<2016年:図4.2.1.1>

2016年は沿岸域全体で平年よりも高い海域が多い。兵庫よりも南側の海域では、40日目

頃まで0.2~0.6[℃]程平年よりも高く、60~120日の間は平年並みで、一部では平年よりも

0.2~0.4[℃]程低くなっている。兵庫よりも北側の海域では、60 日目頃まで平年よりも

0.2~0.8[℃]程高く、100日頃まで平年よりも高い期間が続くが、100日目以降は平年よりも

0.2~0.4[℃]程低くなる。

4.1節の結果では、2016年の春季ブルームが沿岸域全体で30~90日目に発生し、平年よ

りも早まっていたことが確認できた。2016年は沿岸域全体で60日目頃まで平年よりもSST が高く、混合層が浅くなることで春季ブルームの時期が早まったと考えられる。兵庫よりも 北側の海域では、南側の海域に比べてSSTの上昇が大きいことから、混合層の浅化が早く 進み、春季ブルームも早まったと考えられる。

<2017年:図4.2.1.2>

2017年は、沿岸域全体でSSTの平年との差は 0.2[℃]以内であった期間が多い。兵庫よ

りも南側の海域では60日目頃まで0.2~0.8[℃]程高くなっている期間がある一方、石川か ら新潟まで70日目以降平年よりも0.2~0.4[℃]下がっている期間が続いている。

4.1節では、2017年の春季ブルームが島根よりも南側の海域と東北地方で10日程度早ま

り、それ以外の海域では平年並みであったことが確認できた。兵庫よりも南側の海域では平 年よりも 60 日目頃まで SST が上昇したことから混合層が浅化し、島根よりも南側の海域 で春季ブルームが早まったと考えられる。島根から兵庫までの海域では、SST が上昇して いるにも関わらず、春季ブルームが早まっていない為、SST の上昇を伴う混合層の浅化以 外の要因で春季ブルームの時期が遅くなったと考えられる。また東北地方はSSTが上昇し ていないにも関わらず、春季ブルームの時期が早まっていたことから、東北地方でも SST の上昇に伴う混合層の浅化以外の要因で春季ブルームの時期が早まったと考えられる。

(37)

36

<2018年:図4.2.1.3>

2018年は、沿岸域全体で100日頃まで平年に比べてSSTが低下しており、60日目頃ま

では0.2~0.8[℃]程度、60~100日目までは0.2~0.4[℃]程度の低下である。100日目以降

は平年よりも高くなり0.2~0.6[℃]程度上昇している。

4.1 節の結果では、2018 年の春季ブルームは島根よりも南側の海域と石川から新潟まで

の海域では平年よりも20~30日程度早く、東北地方は40~50日程度遅く発生しているこ とが確認できた。島根よりも南側の海域と石川から新潟までの海域ではSSTが平年よりも 下がっていることがデータからもわかるため、春季ブルームの時期が早まっている要因は SSTの上昇に伴う混合層の浅化以外の要因で起きたと考えられる。東北地方は、100日頃ま で平年よりもSST が低下しており、混合層の浅化が遅く、春季ブルームの時期も遅れたと 考えられる。

<2019年:図4.2.1.4>

2019年は、沿岸域全体で100日頃まで平年よりもSSTが0.2~0.8[℃]高くなってい

る。

4.1節では、2019年の春季ブルームは石川よりも南側の海域では発生していなかったこ

と、そして北側の海域では平年よりも40日程度遅れたことが確認できた。SSTは石川よ りも南側の海域では平年よりもSSTが高いにも関わらず、春季ブルームが発生していなか ったことから、春季ブルームはSSTの上昇に伴う混合層の浅化が起きていないことが確認 できる。北側の海域ではSSTが上昇していたにも関わらず、春季ブルームの時期が遅れて いたことから、SSTの上昇に伴う混合層の浅化が起こらず(または打ち消され)、春季ブ ルームの時期が遅れたと考えられる。

(38)

37

図4.2.1.1 2016年のSSTの平年との差

図4.2.1.2 2017年のSSTの平年との差

(39)

38

図4.2.1.3 2018年のSSTの平年との差

図4.2.1.4 2019年のSSTの平年との差

(40)

39

4.2.2 日射量との関係

日本海沿岸域で起きた2016年から2019年の日射量の季節変動の平年との差は以下の通 りである。

<2016年:図4.2.2.1>

2016年は、80日目頃まで一部の海域を除いて日射量が10~30[W/m2]程度平年よりも減 少している。例外は兵庫から石川までの海域で 60 日目頃まで続く平年よりも 10~

30[W/m2]程度の増加である。80~110日の期間は、石川よりも南側の海域では平年よりも

10~20[W/m2]程度減少している状態が続くが、北側の海域では平年よりも10~30[W/m2]

程度増加している。110日目以降は沿岸域全体で、10~30[W/m2]程度減少している。

4.1節では、春季ブルームが兵庫よりも南側の海域では20~40 日程度、兵庫から石川ま

での海域では60~70日程度、石川よりも北側の海域では30~40日程度早まっていること が確認できた。兵庫から石川までの海域では20~40日の期間、日射量が増加していたこと が、この海域で起こる春季ブルームが他の海域よりもが早まった理由だと考えられる。

<2017年:図4.2.2.2>

2017 年は、沿岸域全体で 80~100日目の期間は平年よりも 10~30[W/m2]程度減少し、

100~120日目の期間は10~30[W/m2]程度増加している。島根よりも南側の海域では80日

目頃まで10~30[W/m2]程度平年よりも増加している状態が続いている一方、島根から石川

までの海域では、40~60日目頃は10~20[W/m2]程度減少している。

4.1節では、春季ブルームが日本海沿岸域全体では平年とほぼ同時期に発生し、島根より

も南側と東北地方で10日程度早いことが確認できた。また、4.2.1項では、兵庫よりも南側 の海域では60 日頃まで0.2~0.8[℃]程高くなっており、石川から新潟まで70 日目以降平

年よりも0.2~0.4[℃]下がっていることが確認できた。兵庫よりも南側の海域ではSSTが上

昇していたが、兵庫から島根までの海域では春季ブルームの時期は早まっていなかったこ とから、島根よりも南側の海域では、日射量の増加により春季ブルームが早まっていたこと が推測される。そして兵庫から島根までの海域では、SST が上昇し混合層が浅化していた ものの日射量が減少した為に、春季ブルームの時期が平年並みになったのではないかと推 測される。一方、兵庫から北の新潟までの海域ではSSTと日射量が平年並みであり、春季 ブルームの時期も平年並みであった。東北地方では、SST の上昇と日射量の増加どちらと も確認できなかったことから、SST の上昇に伴う混合層の浅化や日射量以外の要因で春季 ブルームの時期が早まったと考えられる。

(41)

40

<2018年:図4.2.2.3>

2018 年は、沿岸域全体で 100日目頃まで日射量が平年よりも 10~30[W/m2]程度増加し ている。そして100日目以降は、平年よりも10~40[W/m2]程度減少し、石川よりも北側の 海域での減少幅が大きい。

4.1節では、春季ブルームが島根よりも南側の海域と石川から新潟までの海域では平年よ

りも20~30日程度早い時期に、そして東北地方は40~50日程度遅い時期に発生している

ことが確認できた。また4.2.1項では 100日目頃まで沿岸域全体で SSTが低下し、100日 目以降上昇していたことが確認できた。つまり島根から石川までの海域では、平年よりも SSTが低下していたにも関わらず、春季ブルームが平年並みであった。日射量は100日目 頃まで平年よりも高かったことから、混合層の浅化が遅れSSTの低下がしたことによる春 季ブルームの時期を遅らせる影響と日射量が増加してことによる春季ブルームの時期を早 める影響が同程度になることで、春季ブルームの時期が平年並みになったと推測される。ま た島根よりも南側の海域と石川から新潟までの海域では、SST の低下よりも日射量の増加 の影響が大きいことで春季ブルームの時期が早まったと考えられる。東北地方では、SSTの 低下と日射量の減少が起こることで春季ブルームの時期が40~50日程度遅くなったと考え られる。

<2019年:図4.2.2.4>

2019年は沿岸域全体で、60~80日目の期間日射量が10~30[W/m2]程度減少し、80日目

以降は 10~30[W/m2]程度増加している。40~60 日目の期間は島根よりも南側の海域では

10~30[W/m2]減少し、新潟よりも北側の海域では10~30[W/m2]程度増加している。

4.1節では、春季ブルームが石川よりも南側の海域では発生しておらず、北側の海域では

40日程度遅れていた。4.1.2 項の結果では、沿岸域全体でSST が高い期間が続いていたこ とが確認できたこと、そして日射量が石川よりも南側の海域では平年に比べて大幅に減少 していない。春季ブルームが発生しなかったのは、混合層の浅化が遅れることによる SST の低下と日射量の減少以外の要因だと考えられる。石川よりも北側の海域でもSSTの低下 と日射量の減少が確認できないことから、こちらの海域でもSST の低下や日射量の減少以 外の要因で春季ブルームの時期が遅れたと考えられる。

(42)

41

図4.2.2.1 2016年の日射量の平年との差

図4.2.2.2 2017年の日射量の平年との差

(43)

42

図4.2.2.3 2018年の日射量の平年との差

図4.2.2.4 2019年の日射量の平年との差

(44)

43

4.2 風速との関係

日本海沿岸域の2015年から2019年までの10月から5月にかけて起こる風速の季節変 動の平年との差は以下の通りである。

<2015年10月―2016年5月:図4.2.3.1>

2015~2016年は、沿岸域全体で10月から1月まで平年よりも0.5~1.5[m/s]程風速が弱 まっている。そして石川よりも北側の海域では、1月以降も平年よりも0.5~1.5[m/s]程度 弱まっている状況が続いている。

4.2.1項では、SST が兵庫よりも南側の海域で 40 日目頃まで0.2~0.6[℃]程平年よりも

高く、北側の海域では60 日頃まで平年よりも0.2~0.8[℃]程高くなっていたことを確認し た。10月から1月まで起きていた風速弱化が、これらのSSTの上昇を引き起こしたと考え られる。また兵庫よりも南側と北側を比較すると、30日~60日目にかけて起きた風の弱化 が北側の方が大きかったことがSSTの上昇を南側よりも大きくしたと考えられる。

4.1節の結果では、2016年の春季ブルームが沿岸域全体で30~90日目に発生し、平年よ

りも早まっていたことが確認できた。よって、沿岸域全体で風速弱化によるSSTの上昇を 伴う混合層の浅化により春季ブルームの時期が早まったと考えられる。

<2016年10月-2017年5月:図4.2.3.2>

2016~2017年は、石川よりも南側の海域では11月から1月まで0.5~1.5[m/s]程度平年 よりも風速が弱まっている。そして1月以降は、沿岸域全体で0.5~1.5[m/s]程度平年より も強くなっている。

4.2.1項では、兵庫よりも南側の海域では60日目頃まで0.2~0.8[℃]程度平年よりも高く

なっていたことを確認した。よって2016年11月から2017年1月まで起きていた風速弱 化は、兵庫よりも南側でSSTを上昇された要因だと考えられる。

4.1節では、2017年の春季ブルームが島根よりも南側の海域と東北地方で10日程度早ま り、それ以外の海域では平年並みであったことが確認できた。よって島根よりも南では風速 弱化によるSSTの上昇に伴う混合層の浅化により、春季ブルームの時期が早まったと考え られる。島根から兵庫までの海域では、風速弱化により発生する混合層の浅化が発生したが、

日射量が減少した為、春季ブルームは平年並みであったと考えられる。東北地方では、風速 弱化により発生する混合層の浅化や日射量の増加が確認できないが春季ブルームが早まっ ている為、SSTの上昇や日射量の増加以外の要因で春季ブルームが早まったと考えられる。

(45)

44

<2017年10月-2018年5月:図4.2.3.3>

2017~2018年は、沿岸域全体で10 月から1月にかけて0.5~3[m/s]程度平年よりも風

速が強まっており、1月以降は平年並みである。

4.2.1項では、沿岸域全体でSSTが100日目頃まで平年よりも0.2~0.8[℃]程度低下して

いたことを確認した。よって、1月頃までの風速強化は、SSTを100日目頃までの低下させ た要因であると考えられる。

4.1 節の結果では、2018 年の春季ブルームは島根よりも南側の海域と石川から新潟まで

の海域では平年よりも20~30日程度早く、東北地方は40~50日程度遅く発生しているこ とが確認できた。よって、島根よりも南側の海域と石川から新潟までの海域では、風速強化 によるSSTの低下が春季ブルームを遅くする影響よりも、日射量の増加による春季ブルー ムを早くする影響が大きく春季ブルームの時期が早まったと考えられる。東北地方では、風 速強化によるSST の低下と日射量の減少が起こることで春季ブルームの時期が40~50 日 程度遅くなったと考えられる。

<2018年10月-2019年5月:図4.2.3.4>

2018~2019年は、沿岸域全体で10月から12月にかけて0.5~1.5[m/s]程度平年よりも

風速が弱まっている一方、東北地方では、12月以降0.5~1.0[m/s]程度強まっている。

4.2.1項では、沿岸域全体でSSTは100日目頃まで平年よりも0.2~0.8[℃]程度上昇して

いる一方、東北地方では40日目頃まで0.2~0.4[℃]程度低下していた。よって、東北地方以 外の海域では、2月頃の風速弱化がSSTを100日頃まで上昇させた。また東北地方では、

12月から1月までの風速強化がSSTを低下させた要因であると考えられる。

4.1節では、春季ブルームが石川よりも南側の海域では発生しておらず、北側の海域では 40 日程度遅れていた。よって、春季ブルームが発生しなかったのは、風速強化による混合 層の浅化が遅れることによるSSTの低下や日射量の減少以外の要因だと考えられる。石川 よりも北側の海域でもSSTの低下と日射量の減少が確認できないことから、こちらの海域 でも風速強化による混合層の浅化が遅れることによるSSTの低下や日射量の減少以外の要 因で春季ブルームの時期が遅れたと考えられる。

(46)

45

図4.3.1 2015-2016年の風速の平年との差

図4.3.2 2016-2017年の風速の平年との差

(47)

46

図4.3.3 2017-2018年の風速の平年との差

図4.3.4 2018-2019年の風速の平年との差

(48)

47

4.3 まとめ

2016年から2019 年にかけて起きた日本海沿岸域で起こる春季ブルームの経年変動を明

らかにし、SST・日射量・風速の経年変動との関係について解析した。解析より推測され たことは以下の通りである。

2016

⚫ 春季ブルームの時期は、SSTの上昇により沿岸域全体で20~70日程度早まった。兵 庫よりも南側と北側の海域の春季ブルームの時期の違いは、SSTの上昇温度の違いに よるものである。また兵庫から石川までの海域では日射量が増加したため、兵庫より も北側の海域の中でもより春季ブルームが早まった。

2017

⚫ 春季ブルームの時期は、島根よりも南側の海域と東北地方で10日程度早まり、それ 以外の海域では平年並みであった。島根よりも南側の海域ではSSTの上昇と日射量の 増加により、春季ブルームの時期が早まった。一方、東北地方ではSSTの上昇と日射 量の増加以外の要因で、春季ブルームの時期が早まった。

2018

⚫ 春季ブルームの時期は島根よりも南側と石川から新潟までの海域では20~30日程度早 まり、島根から石川までの海域では平年並みであった。東北地方では40~50日程度遅 くなった。沿岸域全体で風速強化によりSSTが低下したが、日射量が増加した海域で は、春季ブルームの時期が平年並みまたは平年よりも早まった。一方、日射量が減少 した東北地方は春季ブルームの時期が遅れた。

2019

⚫ 石川よりも南側の海域では春季ブルームが発生しておらず、北側の海域では40日程 度遅れていた。風速弱化によりSSTが上昇した海域が多かった。日射量も大幅に減少 していなかったことから、SSTや日射量以外の要因で春季ブルームが発生しなかっ た、または平年よりも遅れた。

(49)

48

第 5 章 まとめと展望

本研究では、気象衛星ひまわり 8 号の観測データを用いて日本海沿岸域で起こる春季ブ ルームの時期の変化を明らかにし、その発生メカニズムを検証した。春季ブルームの時期と 大きさを作り出す要因として、混合層の深さ・SST・日射量・風速の季節・経年変動との関 係ついて明らかにした。以下に解析から明らかになったことをまとめる。

5.1 まとめ

日本海沿岸域で起こる平年の春季ブルームは、混合層の浅化により 70~120 日目にか けて発生することが確認できた。この春季ブルームの発生要因は海域ごとで異なっており、

山形よりも南側の海域では、日射量の増加に伴って混合層の浅化が進むことで、春季ブルー ムが発生することが示唆された一方、山形よりも北側の海域では冬季の風速の弱化に伴っ て混合層の浅化が進むことで春季ブルームが発生していることが示唆された。

さらに2016年から2019年までの期間の経年変動成分を検証した結果、春季ブルームが 発生する時期が毎年異なり、発生要因も異なっていたことが明らかになった。

2016年は、春季ブルームが沿岸域全体で早まっていた。ただ春季ブルームが早まる日数

は海域ごとで異なり、兵庫よりも南側の海域では20~40日程度、兵庫から石川の海域で

は60~70日程度、石川よりも北側の海域では30~40日程度であった。海域ごとの違いは

SSTの上昇または日射量の増加によってもたらされており、兵庫よりも北側の海域の方が 春季ブルームが早く、SSTの上昇が北側の方が0.2[℃]程度高いことにより発生してい た。そして兵庫から石川までの海域では日射量が平年よりも20~40[W/m2]程度増加した 為、沿岸域全体の中でも1番春季ブルームが早まったことが推測される。

2017年は、春季ブルームの時期が島根よりも南側の海域と東北地方で10日程度早まっ

ており、それ以外の海域では平年並みであった。島根よりも南側の海域では風速が弱化し たことによりSSTが上昇したことに加え、日射量も増加したことにより春季ブルームの時 期が10日程度早まったと推測される。一方、島根から東北地方の海域では春季ブルーム の時期も平年並みであったのは、島根から兵庫までの海域では風速弱化によりSSTが上昇 したものの日射量が減少したため、兵庫から石川までの海域では風速弱化したうえに日射 量も減少していたものの、SSTが平年並みに維持されたため、そして石川から新潟までの 海域ではSSTの上昇も日射量の増加も発生していなかったため、だと考えられる。東北地 方では春季ブルームが10日程度早まったのは、SSTの上昇と日射量の増加も発生してい なかったことから、SSTと日射量以外の要因だと考えられる。

2018年は、春季ブルームの時期が島根よりも南側の海域と石川から新潟までの海域で

20~30日程度早まり、島根から石川までの海域では平年並みであった。一方、東北地方で

は40~50日程度遅くなった。2018年は沿岸域全体で風速が強化してSSTが低下していた

一方、日射量は100日目頃まで増加していた。このことから島根から石川までの海域では

(50)

49

SST低下の影響と日射量増加の影響が同程度になったことで平年と同時期に春季ブルーム が発生したと考えられる。ただ、島根よりも南側と石川から新潟までの海域では、SSTの 低下よりも日射量の増加の影響が大きかったことで、春季ブルームの時期が平年よりも

20~30日程度早まったと考えられる。一方、東北地方はSSTの低下と日射量の減少の両方

が起こることで春季ブルームの時期が遅くなったと考えられる。

2019年は、石川よりも南側の海域では春季ブルームがそもそも発生しておらず、北側の

海域では40日程度遅れていた。東北地方以外では風速弱化によりSSTが上昇していた が、東北地方では風速が平年よりも強化されていたことから日射量が増加したことで、

SSTが上昇していたと考えられる。ただこのSST上昇は春季ブルームを早めてはいない。

石川よりも南側では、日射量も大幅に減少していないにも関わらず春季ブルームが発生し なかった。よって、SST と日射量以外の要因で春季ブルームが発生しなかったと考えられ る。また石川よりも北側の海域でも日射量が大幅に減少していなかったことから、こちら の海域でも SST や日射量以外の要因で春季ブルームの時期が遅れたと考えられる。

5.3 総括と展望

本研究では、気象衛星ひまわり8 号で観測されたクロロフィルa 濃度のデータを用いて、

日本海沿岸域で起こる植物プランクトンの春季ブルームの発生メカニズムについて調べた。

発生要因として混合層の深さ・SST・日射量・風速に着目し、春季ブルームの時期との関係 について調べた。平年の沿岸域全体で、混合層の浅化とSSTの上昇、混合層の浅化と日射 量の増加、混合層の深さと風速の弱化が一致していることが確認できたが、SST の上昇温 度と混合層の深さの関係性などを定量的に評価することが出来なかった。本研究をさらに 進めるには、定量的な評価、つまり日本海沿岸域に焦点を当てた混合層モデルを構築する必 要がある。

経年変動を解析した結果、2019年に植物プランクトンが大幅に減少した理由が説明でき なかった。より正確に春季ブルームの発生要因を特定するにはSSTと日射量以外の要素と して、海洋中の栄養塩量の経年変動を知る必要があると思われる。

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謝辞

この研究を遂行するにあたり、終始暖かく見守って下さった九州大学応用力学研究所の 磯辺篤彦教授、木田新一郎准教授並びに上原克人助教授に深く感謝いたします。

また、秘書の田中千代子様、技術職員の油布圭様には研究だけでなく研究室の設備や事務 作業にて大変お世話になりました。御礼申し上げます。

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参考文献

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52 データダウンロード

⚫ ERA5:ハワイ大学 IPRC-APDRC センターよりダウンロードした(閲覧日 2021/2/1)

URL:http://apdrc.soest.hawaii.edu:80/dods/public_data/Reanalysis_Data/ERA5/mont hly_2d/Surface

⚫ WOA18: ハ ワ イ 大 学 IPRC-APDRC セ ン タ ー よ り ダ ウ ン ロ ー ド し た ( 閲 覧 日 2021/2/1)。 URL : http://apdrc.soest.hawaii.edu/data/data.php

⚫ 気象衛星ひまわりデータ(クロロフィル a 濃度、海面水温、日射量(短波放射))は JAXA ひ ま わ り モ ニ タ よ り ダ ウ ン ロ ー ド し た 。( 閲 覧 日 2021/2/1) URL: https://www.eorc.jaxa.jp/ptree/index_j.html

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