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再生骨材の普及に向けた骨材の品質改善に関する一考察 〔3313〕

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Academic year: 2021

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(1)

再生骨材の普及に向けた骨材の品質改善に関する一考察

芝浦工業大学 工学部 ○ 亀山敬宏

㈱東京テクノ 松田信広 芝浦工業大学 工学部 伊代田岳史

1.はじめに

近年、コンクリート骨材の枯渇が問題となっている。

また、環境問題として解体コンクリート塊のリサイクル 化が推進されている。それに伴い再生骨材の利用が着目 されつつあり、研究も進められている。再生骨材

H

はレ ディーミクストコンクリートの

JIS

により適用範囲の制 限が無くコンクリート用骨材として使用可能だが、消費 エネルギーやコストが高い。一方、再生骨材

L

M

JIS

ではレディーミクストコンクリートに使用できず、

適用範囲が限られている。このように再生骨材はコスト 面や品質面が問題となっており、普及していないのが現 状である。そこで本研究は、製造された

L

M

の再生骨 材を品質改善して提供できるようにすることを目的とし、

骨材に

CO2

ガスを吹き付けることで、付着モルタル部を 強制的に炭酸化させ、 モルタル部が緻密化すると考えた。

これにより骨材の指標となっている吸水率の低下につな がり、品質改善できると考えた。そこで、再生コンクリ ートの強度、耐久性に与える影響を調査した。

2.実験概要 2.1 骨材製造

再生骨材

LC

MC

は低品質、 中品質再生骨材である

L

M

CO2

ガスを吹き付け製造した。これは、強制的に炭 酸化させることで、付着モルタル部の水酸化カルシウム が二酸化炭素と化学反応し、炭酸カルシウムを生成する ため、緻密化すると考えたためである。緻密化すること で、空隙が埋まり吸水率が低下し、骨材自体の強度増加 を目的としている。製造方法としては、バットに骨材を 広げ、温度

20

℃、相対湿度

60%

CO2

濃度

5%

の環境下 に

1

週間静置いて、製造した。

CO2

ガスを吹き付けるこ とで、表-1 に示す通り、

LC

MC

ともに微量であるが吸 水率の低下が確認できた。

M

は、元々高品質

M

として 製造されていることもあり、指標である吸水率で判断す ると、

3%

以下なので

H

品相等に品質改善したという結 果が得られた。

2.2 使用材料および配合

コンクリートの配合は、

W/C50%

s/a50%

、単位水量

172kg/m3

一定とし、高炉セメント

B

(

置換率

45%)

を用 いた。高炉セメント

B

種を用いた理由として、再生骨材

表-1 骨材種類と物性

表-2 実施試験項目

によるアルカリ骨材反応の抑制および環境負荷低減を目 的とした。目標スランプ

10±2.5cm

、空気量

4.5±1.5%

とし た。

2.3 再生コンクリートの性能評価試験

表-2 に使用骨材の異なるコンクリートに実施した試 験項目を示す。再生骨材にはモルタルが付着しているた め、割裂する際にモルタル部と骨材の境界で破断するも のや、骨材そのものが破断するものなどがあり、破壊性 状が強度に影響すると考えられる。そこで、割裂引張強 度試験は、バラツキが大きいと考え、供試体本数を

30

本用いて実施した。また、再生骨材は吸水率が高く、骨 材の空隙が多いと考えられることや、再生コンクリート は乾燥収縮の影響が大きいという問題点が挙げられてい る。空隙が多いことから物質移動抵抗性が低いと考えら れ、促進中性化試験を実施した。また、骨材の違いによ る乾燥収縮の影響を調査するため、長さ変化試験を実施 した。長さ変化試験に関しては、材齢

28

日まで標準養生 し、温度

20

℃、相対湿度

60%

の環境下で行った。

3.実験結果および考察

3.1 圧縮強度試験および割裂引張強度試験

各配合の圧縮強度試験と、割裂引張強度試験結果およ び、その変動係数を図-1 に示す。

CO2

ガスを吹き付けた

LC

MC

ともに強度増進する結果が得られた。このこと 普通細骨材 砕砂 S 2.69 0.99 2.91 - 普通粗骨材 砕石 N 2.72 0.54 6.60 - L L 2.30 6.82 6.81 L種 L(CO2) LC 2.28 6.62 - L種 M M 2.54 3.28 6.73 M種 M(CO2) MC 2.55 2.84 - H種 再生粗骨材

骨材

種類 記号 表乾密度

(g/cm3)

吸水率

(%) 粗粒率 規格

圧縮強度試験 JIS A 1108 3 4

割裂引張強度試験 JIS A 1113 30 4

促進中性化試験 JIS A 1153 2 1、2、3、4、6 試験材齢

(週) 供試体

本数 供試体寸法 試験 (mm)

長さ変化試験

(コンタクトゲージ方法) JIS A 1129-2 試験方法

φ100×200 円柱 100×100×400

角柱 3 1、2、3、4、6、8

338

第67回セメント技術大会講演要旨 2013

〔3313〕

(2)

から、骨材に付着しているモルタル部が炭酸化したこと によって、再生骨材の強度が高くなり、再生骨材コンク リートの強度増進に寄与したと考えられる。 変動係数は、

通常コンクリートの場合

10%

程度である。本研究では、

概ね

5%

以下であることから、強度のバラツキは小さい と考えられる。また、

L

は品質面が問題となっていて、

再生コンクリートに影響をもたらすと考えていたが、バ ラツキは小さい結果となった。

CO2

ガスを吹き付けた場 合と吹き付けていない場合と比べて変動係数は減少傾向 を示した。

図-2 に強度と吸水率の関係を示す。この図より、

LC

以外の骨材は、吸水率が高いと強度が低い傾向にあるこ とが分かる。しかし、

LC

は、同様な傾向を示していな いため、吸水率以外に強度増進の要因があると考えられ るため、今後検討が必要である。

3.2 促進中性化試験

各配合の促進中性化試験結果を図-3 に示す。砕石と比 べ、再生骨材製品である

L

M

と製品に

CO2

ガスを吹き 付けた

MC

において、骨材の吸水率の違いによる中性化 の進行に大きな差はみられなかった。このことから、再 生コンクリートの中性化の進行は、コンクリート中の骨 材の吸水率

(

空隙

)

の違いによる影響よりも、水セメント 比やセメント種類の影響が大きいと考えられる。そのた め、本研究ではコンクリートの水セメント比、セメント 種類が一定であるため、変化がなかったと考えられる。

3.3 長さ変化試験

各配合の長さ変化試験結果を図-4 に示す。乾燥収縮率 は、吸水率の低品質である

L

が著しく大きい結果となっ た。土木学会ではコンクリートの収縮ひずみは最大

1200

×

10-6

であり、 建築学会では

800

×

10-6

であり、

L

は今後、

上限値に到達してしまう可能性がある。吸水率の低い

M

に関しては、

L

程大きな値は示していない。

CO2

ガスを 吹き付けた骨材は、

MC

に関しては、吹き付けていない

M

と同等の乾燥収縮率を示し、大きな改善はみられなか った。

LC

に関しては、乾燥収縮率は

M

MC

と同等で あり、大きな改善がみられた。このことから、

M

L

の 差は、吸水率が影響していると考えられるが、

L

LC

の差は、吸水率以外にも要因が考えられる。今後さらに 検討が必要である。

4.まとめ

1)

CO2

ガスを吹き付けることで、再生骨材コンクート の強度が増進することを確認できた。

2) 中性化は、再生骨材の吸水率による差はみられず、

再生コンクリートの水セメント比やセメント種類 の影響を受けると考えられる。

3) 乾燥収縮は、

CO2

ガスを吹き付けた

LC

の品質改善 がみられた。

図-1 各配合の強度と変動係数

図-2 各配合の強度と吸水率

図-3 各配合の促進中性化試験結果

図-4 各配合の試験材齢における乾燥収縮率

4)

LC

は、吸水率だけで判断することができない場合 がある。このことから、再生骨材の品質を一概に吸 水率だけで判断できないと考えられる。よって、現 在の指標以外の判定基準を検討する必要があると 考えられる。

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0

N L LC M MC

平均28日強度(N/mm2)

骨材種類

0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 6.00

0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0

N L LC M MC

変動係数(%)

平均28日強度(N/mm2)

骨材種類

圧縮強度 割裂引張強度

N

L LC M

MC

3.00 3.30 3.60 3.90 4.20 4.50 4.80 5.10

0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 割裂引張強度(N/mm2)

吸水率(%) N

L LC M

MC

25.00 27.00 29.00 31.00 33.00 35.00 37.00 39.00

0.00 2.00 4.00 6.00 8.00 圧縮強度(N/mm2)

吸水率(%)

圧縮強度 割裂引張強度

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

0 1 2 3 4

中性化深さ(mm)

促進材齢(週)

砕石 L LC M MC

0 100 200 300 400 500 600 700

0 1 2 3 4 5 6 7 8

乾燥収縮率(×10-6)

乾燥材齢(週)

L LC M MC

339

第67回セメント技術大会講演要旨 2013

3日目   5月

15日

(水)

 1会場第

 2会場第

3会場

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