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厚生労働科学研究費補助金(労働安全衛生総合研究事業)

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(1)

厚生労働科学研究費補助金(労働安全衛生総合研究事業)

分担研究報告書

1.中小企業向け産業保健版電子カルテの設計

分担研究者:中尾   産業医科大学  産業生態科学研究所  産業保健管理学 非常勤助教 

1  想定される電子カルテの使用場面 

(1)

 

はじめに

  産業保健版電子カルテを設計するにあた り、使用が想定される場面から検討を開始 することとした。

(2)   使用場面

  産業保健スタッフが全労働者を対象に健 康管理業務を実施する場面は、労働安全衛 生法に定められた健康診断関連業務である。

特に、作業の種類にも限定されず、すべて の労働者が対象となる一般健康診断を基軸 にして検討をする。

健康診断結果の判定

  健康診断の結果に所見があった場合、就 業上の配慮の要否について事業者は医師の 意見を求める必要がある旨、労働安全衛生 法第

66

条の

4

に定められている。産業保健 スタッフは、健診機関の判定や企業の社内 規程等を参考にしながら健康診断の結果

(実データ)に対して就業判定を行う。取 り扱う実データは、法定の健康診断項目が 含まれる(

Table. 1

)。健康診断結果の判定 場面では、紙の個人票または電子データを

1

件ずつ確認しながら、過去の健康診断の結 果や個別対応の結果を同時に参照する必要 がある(

Fig. 1

)。

Table. 1

  健康診断の項目

① 既往歴および業務歴の調査

② 自覚症状および他覚症状の有無の検査

③身長,体重,腹囲,視力および聴力

(1,000

ヘルツおよび

4,000

ヘルツの音に係る聴力

)

の検査

④ 胸部エックス線検査

⑤ 血圧の測定

⑥ 貧血検査(血色素量,赤血球数)

⑦ 肝機能検査(GOT,GPT,γGTP)

⑧ 血中脂質検査

(LDL

コレステロール,

HDL

コレステロール,血清トリグリセライド

)

⑨ 血糖検査

⑩ 尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)

⑪ 心電図検査

(2)

Fig. 1

  健康診断判定までの流れの例

個別面談等

  健康診断の結果に所見が認められた場合、

就業上の配慮の要否について医師の意見を 述べる必要がある。判断に必要な情報が不 足している場合、面談・電話・電子メール・

書類といった方法で対象となった労働者か ら直接情報を収集することになる。また、

就業上の配慮に関する医師の意見には至ら ない健康状態であっても、通院治療や生活 習慣病の予防を目的とした保健指導を実施 する場合も産業保健スタッフの個別対応の 対象となる。さらに、健康診断の結果とは 関係なく、メンタルヘルス不調者自身の希 望や診断書の提出、または長時間労働に起 因する面接指導や職場で生じている事例性 に関する上司・人事からの相談で、個別対 応が開始されることがある。

  これらの過程で得られた情報は、個別対

応の記録として残すことが一般的であろう

Fig. 2

)。

  労働安全衛生規則第

51

条および同省令様 式

5

号の健康診断個人票には、医師の意見 記載欄および備考欄があるため、対応の記 録を医師の意見として記載しておくことは 可能である。ただし、記入欄が極めて小さ いこと、健康診断個人票は産業保健スタッ フ以外が取り扱う可能性が高まるため個人 情報の取り扱いに注意が必要であること、

健康診断以外の起点で対応した記録を残す には適切ではないこと、といった要因を考 慮すると、個別対応の記録箇所としては十 分とは言えない。したがって、個別対応の 記録の書式は、電子・紙といった媒体の差 はあるとはいえ、診療録の記載に準じた

SOAP

形式であることが一般的であろう。

健康診断実施機関

労働者

産業保健スタッフ 各種情報

受診

健診実施 結果作成

納品

結果受領

健診 案内

結果 通知

判定 健診結果

(3)

Fig. 2

  個別対応の流れの例

個別対応に付随した書類作成

  個別対応を実施した後は、対応の記録を 残すだけでなく、対応に付随する書類を発 行することもある。例えば、医療機関への

連携を目的とした紹介状や診療情報提供依 頼書であったり、事業者・上司等の企業側 の関係者に対して発行される産業医意見書 や面談結果報告書等が含まれる(

Fig.3

)。

Fig. 3

  文書作成・発行の例

上司・人事等

労働者

産業保健スタッフ 各種情報

面談 面談実施 通知 面談 希望 面談 依頼

記録作成 対応記録

提出 受領・回覧

確認 診断書等

上司・人事等

労働者

産業保健スタッフ 各種情報

個別 対応

書類 作成

面談結果

報告書 紹介状等

受領・活用

受領・通院

(4)

就業判定

  健康診断結果や上述の個別対応の結果、

対象となった労働者に就業上の配慮が必要 となる場合、産業医は、意見の内容を文章 化し、産業医意見書として人事労務部門等 の企業側へ提示することが一般的である

Fig. 4

)。そして、人事労務は医師の意見

を参考にしながら、上司に指示し労務管理 を適切に行う。だたし、健康診断結果にも とづく医師の意見は、労働安全衛生規則第

51

条および同省令様式

5

号の健康診断個人 票に記載しておくことも求められる。

Fig. 4

  産業医意見書作成・発行の例

(3)   小括

  産業保健スタッフが労働者の個別対応と いう切り口で健康管理を行う場面と取り扱 う情報を概観した。一連で取り扱う情報に は、①健康診断結果、②個別対応の記録、

③各種文書(紹介状、面談結果報告書、産 業医意見書等)、④労働者から提出される医 療情報(診断書等)が含まれた。健康診断 結果は、すべての労働者の情報が網羅的に 管理されるが、個別対応の記録や各種文書 は対応が必要な場合に作成される情報であ った。また、個別対応の記録は、ほぼすべ ての対応例で記録されるものであることに 比べて、各種文書は対応の目的や対応の結

果によってケースバイケースで作成される ものであった。電子カルテやデータベース を設計する際は、性質の異なる情報は、フ ァイルやテーブルの切り分けを行うことが 適切であるため、これらのワークフローを 考慮しておく必要がある。なお、労働安全 衛生法改正により、

2015

12

月より施行 される予定のストレスチェックに関連した データの取扱いやその後の個別対応につい ては、データの形式や事後措置の方向性等 が標準化されていないため、本研究では迅 速には取り扱うことはせず、動向を確認し ながら追加するか否か検討することとした。

人事等

上司

労働者

産業保健スタッフ 各種情報

個別 対応

産業医意見書 作成

産業医意見書 受領 内容確認

配慮下での 就業継続 労務管理上

の指示

労務管理

(5)

2  使用するデータの種類 

(1)

 

はじめに

  データベースの設計には取り扱う情報の 種類を決定し、ファイルやテーブルに整理 する必要がある。産業保健版電子カルテで 使用する情報を概観し、グループ化するこ とを本項では行うこととした。

(2)   情報の種類

行政文書の視点による分類

  雇用管理に関する個人情報のうち健康情 報を取り扱うに当たっての留意事項(平成

24

6

11

日基発

0611

1

号)によると、

産業保健スタッフおよび事業者が、労働者 の健康管理を行うために取り扱う情報は、

Table.2

のように列挙されている。情報の種

類は計

12

種類と多くなるが、ほぼ前項(想 定される電子カルテの使用場面)で記載し たワークフローの分類に当てはめることが できた。

Table.2

  行政通達に列挙された健康情報の種類

情 報 の 種 類 カテゴリ

産業医が労働者の健康管理等を通じて得た情報 個別対応の記録

労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「安衛法」という。)第65条の2第1項 の規定に基づき、事業者が作業環境測定の結果の評価に基づいて、労働者の健康を保持する ため必要があると認めたときに実施した健康診断の結果

健康診断結果

安衛法第66条第1項から第4項までの規定に基づき事業者が実施した健康診断の結果並び に安衛法第66条第5項及び第66条の2の規定に基づき労働者から提出された健康診断の 結果

健康診断結果

安衛法第66条の4及び第66条の5第1項の規定に基づき事業者が医師等から聴取した意 見及び事業者が講じた健康診断実施後の措置の内容

産業医意見書 健康診断個人票 安衛法第66条の7の規定に基づき、事業者が実施した保健指導の内容 個別対応の記録 安衛法第69条第1項の規定に基づく健康保持増進措置(THP:トータル・ヘルスプロ

モーション・プラン)を通じて事業者が取得した健康測定の結果、健康指導の内容等

THP記録

個別対応の記録 労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)第27条の規定に基づき、労働者から提

出された二次健康診断の結果

健康診断結果または 個別対応の記録 健康保険組合等が実施した健康診断等の事業を通じて事業者が取得した情報 健康診断結果

受診記録、診断名等の療養の給付に関する情報 診断書等

事業者が医療機関から取得した診断書等の診療に関する情報 診断書等

労働者から欠勤の際に提出された疾病に関する情報 診断書等

1.

から

11.

までに掲げるもののほか、任意に労働者等から提供された本人の病歴、健康診断の

結果、その他の健康に関する情報 その他

(6)

実際の個別対応の視点による分類

  健康診断の事後措置やメンタルヘルス不 調者の面談等で労働者への個別対応を実施 する場合、様々な情報を同時に取り扱う。

取り扱う情報には、対象となる労働者の個

Fig. 5

  産業保健スタッフが労働者の健康管理に使用する情報の種類

個人基本情報

  労働者の個人基本情報は、主に組織の人 事部門が管理しているものである。具体的 には、社員番号、氏名、生年月日、性別、

所属、職位、入社日、連絡先(電話番号・

メールアドレス)といった情報である。ま た、長時間労働者に対する面接指導として 対象者の選定に使用される時間外労働時間 の情報も含まれる。人事基幹システムを保 有している企業も少なくないが、各データ の共通が十分でないこともあり、三者三様

実際の個別対応の視点による分類

健康診断の事後措置やメンタルヘルス不 調者の面談等で労働者への個別対応を実施 する場合、様々な情報を同時に取り扱う。

取り扱う情報には、対象となる労働者の個

産業保健スタッフが労働者の健康管理に使用する情報の種類

個人基本情報

労働者の個人基本情報は、主に組織の人 事部門が管理しているものである。具体的 には、社員番号、氏名、生年月日、性別、

所属、職位、入社日、連絡先(電話番号・

メールアドレス)といった情報である。ま た、長時間労働者に対する面接指導として 対象者の選定に使用される時間外労働時間 の情報も含まれる。人事基幹システムを保 有している企業も少なくないが、各データ の共通が十分でないこともあり、三者三様

実際の個別対応の視点による分類

健康診断の事後措置やメンタルヘルス不 調者の面談等で労働者への個別対応を実施 する場合、様々な情報を同時に取り扱う。

取り扱う情報には、対象となる労働者の個

産業保健スタッフが労働者の健康管理に使用する情報の種類

労働者の個人基本情報は、主に組織の人 事部門が管理しているものである。具体的 には、社員番号、氏名、生年月日、性別、

所属、職位、入社日、連絡先(電話番号・

メールアドレス)といった情報である。ま た、長時間労働者に対する面接指導として 対象者の選定に使用される時間外労働時間 の情報も含まれる。人事基幹システムを保 有している企業も少なくないが、各データ の共通が十分でないこともあり、三者三様

実際の個別対応の視点による分類

健康診断の事後措置やメンタルヘルス不 調者の面談等で労働者への個別対応を実施 する場合、様々な情報を同時に取り扱う。

取り扱う情報には、対象となる労働者の個

産業保健スタッフが労働者の健康管理に使用する情報の種類

労働者の個人基本情報は、主に組織の人 事部門が管理しているものである。具体的 には、社員番号、氏名、生年月日、性別、

所属、職位、入社日、連絡先(電話番号・

メールアドレス)といった情報である。ま た、長時間労働者に対する面接指導として 対象者の選定に使用される時間外労働時間 の情報も含まれる。人事基幹システムを保 有している企業も少なくないが、各データ の共通が十分でないこともあり、三者三様 健康診断の事後措置やメンタルヘルス不 調者の面談等で労働者への個別対応を実施 する場合、様々な情報を同時に取り扱う。

取り扱う情報には、対象となる労働者の個

人基本情報、業務歴や現在の業務内容、過 去の健康診断結果の履歴、過去の産業保健 スタッフからの対応履歴、過去に発行され た文書関係等が含まれる(

産業保健スタッフが労働者の健康管理に使用する情報の種類

労働者の個人基本情報は、主に組織の人 事部門が管理しているものである。具体的 には、社員番号、氏名、生年月日、性別、

所属、職位、入社日、連絡先(電話番号・

メールアドレス)といった情報である。ま た、長時間労働者に対する面接指導として 対象者の選定に使用される時間外労働時間 の情報も含まれる。人事基幹システムを保 有している企業も少なくないが、各データ の共通が十分でないこともあり、三者三様

である。また、中小企業の場合は、市販の データベースソフトやスプレッドシートソ フトを使って独自に管理している場合もあ る。

  業務歴は健康診断の問診項目として収 集・管理が行われたり、特定化学物質障害 予防規則にもとづく作業の記録として管理 されている。しかし、産業保健スタッフが 活用可能な情報源として保管されているこ とは稀であり、個別対応で労働者から直接 人基本情報、業務歴や現在の業務内容、過 去の健康診断結果の履歴、過去の産業保健 スタッフからの対応履歴、過去に発行され た文書関係等が含まれる(

産業保健スタッフが労働者の健康管理に使用する情報の種類

である。また、中小企業の場合は、市販の データベースソフトやスプレッドシートソ フトを使って独自に管理している場合もあ る。

業務歴およ

業務歴は健康診断の問診項目として収 集・管理が行われたり、特定化学物質障害 予防規則にもとづく作業の記録として管理 されている。しかし、産業保健スタッフが 活用可能な情報源として保管されているこ とは稀であり、個別対応で労働者から直接 人基本情報、業務歴や現在の業務内容、過 去の健康診断結果の履歴、過去の産業保健 スタッフからの対応履歴、過去に発行され た文書関係等が含まれる(

産業保健スタッフが労働者の健康管理に使用する情報の種類

である。また、中小企業の場合は、市販の データベースソフトやスプレッドシートソ フトを使って独自に管理している場合もあ

業務歴および現在の業務内容

業務歴は健康診断の問診項目として収 集・管理が行われたり、特定化学物質障害 予防規則にもとづく作業の記録として管理 されている。しかし、産業保健スタッフが 活用可能な情報源として保管されているこ とは稀であり、個別対応で労働者から直接 人基本情報、業務歴や現在の業務内容、過 去の健康診断結果の履歴、過去の産業保健 スタッフからの対応履歴、過去に発行され た文書関係等が含まれる(

Fig. 5

である。また、中小企業の場合は、市販の データベースソフトやスプレッドシートソ フトを使って独自に管理している場合もあ

び現在の業務内容

業務歴は健康診断の問診項目として収 集・管理が行われたり、特定化学物質障害 予防規則にもとづく作業の記録として管理 されている。しかし、産業保健スタッフが 活用可能な情報源として保管されているこ とは稀であり、個別対応で労働者から直接 人基本情報、業務歴や現在の業務内容、過 去の健康診断結果の履歴、過去の産業保健 スタッフからの対応履歴、過去に発行され

)。

である。また、中小企業の場合は、市販の データベースソフトやスプレッドシートソ フトを使って独自に管理している場合もあ

業務歴は健康診断の問診項目として収 集・管理が行われたり、特定化学物質障害 予防規則にもとづく作業の記録として管理 されている。しかし、産業保健スタッフが 活用可能な情報源として保管されているこ とは稀であり、個別対応で労働者から直接 人基本情報、業務歴や現在の業務内容、過 去の健康診断結果の履歴、過去の産業保健 スタッフからの対応履歴、過去に発行され

である。また、中小企業の場合は、市販の データベースソフトやスプレッドシートソ フトを使って独自に管理している場合もあ

業務歴は健康診断の問診項目として収 集・管理が行われたり、特定化学物質障害 予防規則にもとづく作業の記録として管理 されている。しかし、産業保健スタッフが 活用可能な情報源として保管されているこ とは稀であり、個別対応で労働者から直接

(7)

ヒアリングすることを通じて収集されるも のが多い。

健康診断の結果

  法令にもとづく一般健康診断および特殊 健康診断の結果と、医師の指示により実施 された臨時の健康診断の結果が含まれる。

結果の多くは健康診断実施機関から利用可 能な電子データ形式で取得可能であるが、

人間ドックの結果を法定健診の代用とした り、出張等のために指定の機関で受診でき なかったりした場合は紙の結果が会社に提 出されるものもある。また、特定健康診査 の結果の形式は国内で標準化されているが、

労働安全衛生法で定める項目を網羅してい るわけではないため、企業における健康管

理には、必要なデータを健康診断実施機関 から取得することになる。健康診断実施機 関は独自の形式でデータ管理しているため、

機関毎に差異がある。

就業判定情報

  就業判定については、健康診断結果に基 づき事業者が講ずべき措置に関する指針

(平成

20

1

31

日基発第

0131001

号)

に示されているように、通常勤務、就業制 限および要休業の分類を使うのが一般的で

あろう(

Table.3

)。また、判定日、判定者、

有効期限、関連する発行文書等の情報とと もに管理されていることが実務面では必要 であろう。

Table. 3

  就業区分およびその内容

フォロー予定

  個別対応の予定管理も産業保健スタッフ ではルーチン作業として存在し、スタッフ の数や管理する労働者数が多いと、予定管 理自体によって作業工数増大につながる。

フォロー予定の多くは、産業保健スタッフ や専従の事務職がスプレッドシートにより 管理されていると予想されるが、電子デー タで一括管理しておくことが、対応漏れの 防止や上述した就業判定の見直し時期等の

管理に有用である。必要な情報としては、

対象労働者の基本情報、次回対応日時、対 応方法、対応目的、対応者といったものを 含めておくことが望ましい。

個別対応の記録

  医師法第

24

1

項に、医師は患者を診療 したら遅滞なく「経過を記録すること」が 義務づけられている。一方、産業保健の現 場では、診療ではないため法的には診療録 の記載は義務ではない。しかしながら、産

区分 内容

通常勤務 通常の勤務でよいもの 就業制限 勤務に制限を加える必

要のあるもの

勤務による負荷を軽減するため、労働時間の短縮、出 張の制限、時間外労働の制限、労働負荷の制限、作業 の転換、就業場所の変更、深夜業の回数の減少、昼間 勤務への転換等の措置を講じる。

要休業 勤務を休む必要のある もの

療養のため、休暇、休職等により一定期間勤務させな い措置を講じる。

就業区分 就業上の措置の内容

(8)

業保健専門職の倫理指針(平成

12

4

25

日、日本産業衛生学会)にも記載されて いるように、専門職として活動に関する記 録、特に個別対応のとして労働者から聴取

した情報等を適切に管理しておくことは必 要であろう(

Table. 4

)。また、実務として 記録を残す場合、診療録の記載に準じた

SOAP

形式であることが一般的であろう。

Table.4

  産業保健活動に関する記録(産業保健専門職の倫理指針)

主治医意見書および診断書等

  傷病のため自宅療養に至った労働者が企 業に提出する診断書や、産業保健スタッフ からの依頼により文書で取得した主治医意 見書等は、健康管理を進めるうえで貴重な 情報である。しかし、これらの情報の全て は紙で提出され、電子データではない。し たがって、一元管理可能な電子データにす る場合は、紙の情報を電子化し、

PDF

ファ イルや

JPEG

ファイル等の画像ファイルと して電子カルテに格納する必要がある。

(3)   小括

  電子カルテで取り扱う情報を、行政通達、

専門職の倫理指針、実務的なワークフロー といった視点から記述した。電子的に一元 管理する場合は、これらの情報の更新頻度、

作成者、使用者といった特徴をもとに分類 し、独立したテーブルまたはファイルに集 約して設計することが必要である。

産業保健専門職は、産業保健活動に関する記録を適切に管理する。

個人の健康情報は守秘義務に従って管理する。

記録には、職歴、曝露歴、曝露モニタリング結果、就業上の措置に関する文書なども含まれる。

派遣労働者、短時間労働者に関する情報も同様に取り扱う。

他の保健専門職とも連携して記録の適切な管理に努める。

(9)

3  アクセス権限 

(1)   はじめに

  労働者の健康管理に取り扱う情報を一元 管理し、産業医および保健師だけでなく、

衛生管理者や事務スタッフ、人事部門とい った複数の属性をもつ関係者が扱う場合、

閲覧や編集の可否に関するアクセス権限を 考慮しておくことが求められる。本項では、

中小企業向けの産業保健電子カルテのアク セス権限について検討する。

(2)

 

原理原則

  労働安全衛生法第

66

条の

4

に「事業者は、

健康診断の結果

項目に異常の所見があ ると診断された労働者

、当該労働者の健 康を保持するために必要な措置について、

、医師又は歯科医師の意見を聴かなけれ ばならない。」とある。また、雇用管理に関 する個人情報のうち健康情報を取り扱うに 当たっての留意事項(平成

24

6

11

日 基発

0611

1

号)によれば、「事業者は、

健康診断の結果のうち診断名、検査値等の いわゆる生データの取扱いについては、そ の利用に当たって医学的知識に基づく加 工・判断等を要することがあることから、

産業医や保健師等の産業保健業務従事者に 行わせることが望ましい。」「事業者は、産 業保健業務従事者以外の者に健康情報を取 り扱わせる時は、これらの者が取り扱う健 康情報が利用目的の達成に必要な範囲内に 限定されるよう、必要に応じて、産業保健 業務従事者に健康情報を適切に加工させた 上で提供する等の措置を講ずること。」とあ る。また、中小企業のように常勤の医療職 が配置されていない場合は、非医療職が健 康診断や面接指導等の事務業務に関わるた め生データに触れることがある。この場合、

非医療職には、労働安全衛生法第

104

条に

...

健康診断並びに

...

面接指導の実施の事 務に従事した者は、その実施に関して知り 得た労働者の秘密を漏らしてはならない。」

とあるように法的な守秘義務が課せられて いる。

  このように、原理原則としては、医療職 または法的な守秘義務が課せられた非医療 職が、生データを取り扱い、事業者には必 要に応じて医療職が加工した情報を提供す る構図にある。

(3)   ユーザーの検討

  中小企業向けの産業保健電子カルテのユ ーザーとしては、システム管理者、産業保 健スタッフ(産業医・保健師)、会社スタッ フ(人事等の管理職者および衛生管理者)、

アシスタントスタッフ(人事等の一般職)

が考えられる。

システム管理者

  産業保健業務でシステムを利用する立場 ではなく、全てのユーザーの管理や問い合 わせへの対応、データのメンテナンスを実 施する者である。業務の権限上、全てのデ ータへのアクセス権限が必要となる。

産業保健スタッフ

  担当する事業所で取り扱われる情報の全 てに閲覧権限以上の情報が必要である。た だし、人事部門が管理権限をもつような社 員マスタ(個人基本情報)、勤怠(労働時間)

についての編集権限は不要で閲覧のみで十 分であろう。また、健康診断の結果として の生データについての編集は、改ざんの原 因にもなるので、医師の意見に関する情報 を除いて、閲覧権限のみに留めることが適 当であろう。

(10)

また、自身が作成および発行する健康情報 としての、面談記録(個別対応の記録)お よび産業医意見書、その他のルートで入手 される診断書や主治医意見書の情報も閲覧 および編集権限が必要となる。

会社スタッフ・アシスタントスタッフ

  産業保健業務を進めるうえで会社側のキ ーパーソンとなる人材として、人事部門や 総務部門、安全部門の管理職、衛生管理者 等が考えられる。これらのキーパーソンと 産業保健スタッフの関わりとしては、健康 診断の結果に所見が認められた従業員や、

メンタルヘルス不調で通常の就業が困難な ケースの対応方法等が含まれ、就業上の意 見を産業医意見書として取得することが主 体となろう。したがって、健康診断の判定 結果や産業医意見書等への閲覧権限が必要 であるが、編集権限は付与しないことが適 当であろう。さらに、健康診断の結果とし ての生データの取り扱いについては、産業 保健スタッフのみに限定すべきか会社スタ ッフも一定の守秘義務を課された上で閲覧 可能とするかについては意見が分かれるが、

本研究では主たるユーザーを産業保健スタ ッフと考えていることを考慮すると、生デ ータは産業保健スタッフに限定したアクセ ス権限で開始することとした。

  また、労働者と産業保健スタッフの面談

記録については、記録の内容そのものは機 微な情報を多分に含んでいるため、閲覧禁 止にすることが適当であるが、就業時間内 に面談をしていることから、誰がいつ面談 を実施しているのかについての情報等の一 部の情報については閲覧権限が必要になる だろう。

  また、会社の従業員リストを管理してい る窓口であることも多いため、社員マスタ

(個人基本情報)、勤怠(労働時間)といっ た基本情報の閲覧および編集権限を付与す る必要がある。管理職が直接データ編集作 業を行わず、部下のスタッフに指示するケ ースも想定されるため、作業者としてのア シスタントスタッフの権限も必要であろう。

(4)   小括

  以上に述べたアクセス権限の考え方を、

Table. 5

にまとめた。個別に検討を進めてい

る中で、健康診断結果の生データの閲覧等 判断が難しいグレーゾーンもあることが明 らかとなった。中小企業向けの産業保健電 子カルテは、現在試作したものであるため、

現場での運用のうえ、ユーザーからの意見 を収集し、アクセス権限の微調整を行う必 要性がある。

(11)

Table. 5

  アクセス権限

4  アプリケーションの選定 

(1)

 

はじめに

  中小企業向けの産業保健電子カルテを試作 するにあたり、データベースを設計するため のアプリケーションを選定する必要がある。

前提として、汎用性を高めるため市販のデー タベースソフトを使用することがベターであ ると思われた。

(2)   選定対象

  現在利用可能なデータベース管理システム

DBMS

database management system

) を概観し、

Table.6

に示した

1)

。電子カルテで は、最低限の情報量であっても、社員マスタ

(社員番号・氏名・所属等の基本情報)、健康 診断結果、面談記録(個別面談の記録)、文書

(紹介状等)、就業上の措置履歴等を取り扱う 必要があるため、これらの情報を個人キーで 関連づける(リレーション)必要がある。し たがって、リレーショナルデータベース

RDB

relational database

)の設計が可能 なシステムが選択肢となった。

  今回設計する電子カルテは中小企業向けで あることを考慮すると、最小限の費用で利用 できることや、個人情報を取り扱うことから セキュリテイの頑健さも求められる。また、

今回は仕様変更が多くなる試作であることを

考慮し、中規模データベースソフトを市販品 から選定することとした。全国量販店の

POS

データを収集・集計した「

BCN

ランキング」

によると、データベースソフト部門では、過 去

10

年以上、マイクロソフト社とファイル メーカー社が

1

位および

2

位となっていた

2)

。 したがって、2 社の市販しているデータベー ス ソ フ ト と し て 、

Access

Microsoft Corporation

)と

FileMaker Pro

FileMaker, Inc.

)を比較した。これらはリレーショナル・

データベースシステム(

RDB

)作成ソフトで、

データ保管場所であるテーブルだけでなく、

インターフェースを作成できる点で共通して いる。

(3)

 

選定のプロセス

  「想定される電子カルテの使用場面」「使用 するデータの種類」「アクセス権限」の項目で 記載した内容を考慮すると、産業保健電子カ ルテでは次のような特徴があるように思われ た。

文書作成を用途に含むデータベース

  電子カルテの使用場面の視点では、健康診 断の結果を判定するような作業以外に、個別 面談を通じて面談記録や紹介状、産業医意見 書等の文書を作成する。文書の本文は比較的

シ ステ ム管理者

OHスタッフ

会社スタッフ アシ スタントスタッフ

対応状況のみ

日付等基本情報のみ

書式による

判定結果のみ

◎編集・閲覧 ○閲覧 △一部閲覧 ×アクセス不可 就業区分

×

×

×

×

面談記録

文書(紹介状・意見書・面談結果報告書等)

一般健診

社員マスタ

勤怠

(12)

長文になる可能性がある。

同時に接続するユーザー数

  産業医、保健師、衛生管理者、事務スタッ フ、人事労務担当者といった異なる属性のユ ーザーが同時にデータベースにアクセスする ことが想定される。また、社内にサーバを設 置せずにクラウド方式でデータベースへアク セスする場合は複数社で同一のデータベース を扱う可能性もあり、ユーザー数がさらに多 くなることが想定される。

アクセス権限を細かく設定する必要がある

  いわゆる面談記録においても、異なる属性 のユーザーがアクセスした場合、産業医や保

健師は閲覧・編集を認めるが、人事労務担当 者は閲覧のみに制限する。さらに、面談記録 の機微な情報が記載される本文については人 事労務担当者の閲覧権限は付与しないといっ た状況が発生する。

比較検討

 

Microsoft Access 2010

FileMaker 12

を比較した資料によると、

Table. 6

のような 差異があった

3)

。1 つのテキストフィールド への最大入力文字量について

FileMaker

2GB

ま で 入 力 で き る 点 と 比 較 し て 、

Microsoft Access

では

255

文字であった。

Table. 6

 

Microsoft Access 2010

FileMaker 12

の比較

(4)   小括

  産業保健業務のワークフローや取り扱う 情報の種類を考慮すると、①

1

つのテキスト フィールド内で長文を作成する(対応記録

/文書作成等)、②同時接続のユーザー数が 多くなる場合がある、③ユーザーの職種が 幅広いため細かなアクセス権限が必要とな る、といった点が特徴として挙げられた。

さらに今回は、仕様が初期の段階で確定で きず随時調整が必要になる可能性が高いと いった事情も存在する。

FileMaker Pro

を 選択した。

(5)   Reference 1) Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/

 

2014.12.30

アクセス)

2) BCN AWARD

http://bcnranking.jp/award/section /soft/soft07.html

 

2014.12.30

アクセ ス)

3) FileMaker

Microsoft Access

http://www.filemaker.co.jp/product s/filemaker-pro/docs/12/comparison_

fm_access.pdf

 

2015.1.16

アクセス)

Table.6

 

DBMS

概観

FileMaker Microsoft Access

データベースの容量 最大8GB 最大2GB

テキストフィールドへの入力容量 最大2GB

255文字

同時接続 最大9ユーザー

FileMaker Serverで運用する場

合、最大999ユーザー

約10〜20ユーザー

アクセス権限 フィールド単位での設定が可能 データベース単位での設定

(13)

オープンソースソフトウェアのDBMS

名 称 デ ー タ モ デ ル ラ イ セ ン ス 開 発 者 動 作 環 境

Apache Derby RDBMS Apache License Version 2.0 Apacheソフトウェア財団 Pure Java

Berkeley DB RDBMS GPL Sleepycat Software[1] Unix系, Windows, Pure Java

Firebird RDBMS InterBase Public License Firebird Project Unix系, Windows

H2 Database RDBMS H2 License 1.0 Thomas Mueller Pure Java

HSQLDB RDBMS BSDライセンス Pure Java

LibreOffice Base RDBMS LGPL The Document Foundation Unix系, Windows

MariaDB RDBMS GPL v2 Maria developers Linux, Windows, Solaris

MongoDB NoSQL GNU AGPL v3.0 10gen Linux, Windows, OSX,

Solaris

mSQL RDBMS 商用ライセンス

(教育、非商用の機関に限りフリー) Minerva Network Management Environment

MySQL RDBMS GPLまたは商用ライセンス MySQL AB Unix系, Windows

OpenOffice.org Base RDBMS LGPL サン・マイクロシステムズ Unix系, Windows

PostgreSQL ORDBMS BSDライセンス PostgreSQL Global Development Group Unix系, Windows

SAP DB GPLまたはLGPL MySQL AB Unix系, Windows

SQLite RDBMS パブリックドメイン D. Richard Hipp

VoltDB RDBMS GPL v3 Michael Stonebraker

Xindice XML DB Apache License Version 2.0 Apache XMLプロジェクト

商用のDBMS

名 称 デ ー タ モ デ ル(特 徴) 開 発 元 主 な 動 作 環 境

4th Dimension RDBMS Macintosh,Windows

ADABAS RDBMS ソフトウェアAG Windows,各種UNIX,Linux,

メインフレーム(z/OS,z/VM,z/VSE,MSP,BS2000)

Adaptive Server Enterprise RDBMS Sybase Windows,Linux,各種UNIX

ADBS ネットワーク型 日本電気 メインフレーム(ACOS-4,ACOS-2)

AIM ネットワーク型 富士通 メインフレーム (MSP,XSP)

ALTIBASE ハイブリッドメモリ型

RDBMS ALTIBASE Corporation Windows,Linux,各種UNIX

Bento カード型 ファイルメーカー Mac OS X

Cache 多次元 インターシステムズ Windows,各種UNIX,Mac OS X,OpenVMS

DayDa.Laboo インメモリ型RDBMS ターボデータラボラトリー Windows,各種UNIX

DB2 ORDBMS IBM Windows,各種UNIX,Linux,OS/400、

メインフレーム(z/OS) DBMaker

DL/I VSE 階層型(DL/I) IBM メインフレーム(z/VSE)

FileMaker カード型、RDBMS ファイルメーカー

GemStone ODBMS

HiRDB RDBMS 日立製作所 Windows,Linux,各種UNIX

IMS DB 階層型(DL/I) IBM メインフレーム(z/OS)

Informix Dynamic Server ORDBMS IBM(旧Informix) Windows,Linux,各種UNIX

Ingres RDBMS Ingres Corporation

InterBase RDBMS コードギア

Jasmine

Linter(英語版) RDBMS 組み込み機器(T-Engine等)

Microsoft Access RDBMS マイクロソフト Windows

Microsoft SQL Server RDBMS マイクロソフト Windows

MRDB RDBMS TDCソフト

NeoCore XMS XML DB

Objectivity/DB ODBMS

ObjectStore ODBMS

Oracle Database RDBMS オラクル Windows,Linux,各種UNIX,z/OS,Mac OS X

Oracle Times Ten In-memory Database

インメモリ型

RDBMS オラクル Windows,Linux,各種UNIX

PERCIO Pervasive.SQL

(旧称「Btrieve」) RDBMS Pervasive Windows,Linux

PointBase

RedBrick IBM Windows,各種UNIX

SAS Scalable Performance Data Server

solidDB インメモリ型

RDBMS IBM Windows,Linux,各種UNIX

Sonic XIS

Sybase SQL Anywhere RDBMS Sybase iAnywhere Windows,Linux,

各種UNIX,Mac OS X,iOS,Windows CE

SQLBase RDBMS

SUPRA

Sybase IQ RDBMS Sybase Windows,Linux,商用UNIX(各32bit/64bit)

Symfoware Server RDBMS 富士通 Windows,SolarisLinux,および

富士通メインフレーム Tamino

Teradata RDBMS Teradata Linux,Windows

UniSQL ORDBMS

VERSANT

XDM/SD 構造型(NDL) 日立製作所 メインフレーム(VOS3)

XDM/RD RDBMS 日立製作所 メインフレーム(VOS3)

Yggdrasill

RDBMS 管理工学研究所 MS-DOS、Windows

高速機関 インメモリ型RDBMS 高速屋 Windows

五郎 RDBMS ジャストシステム MS-DOS、Windows

引用:

Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/wiki/

1)

(14)

5  データベースの設計 

(1)

 

テーブル・フィールド

社員基本情報

  健康管理の対象となる労働者のリストを 格納するテーブルとして、使用頻度の高い 情報をフィールドとして設けた(

Table. 7

)。

また、後述する会社情報との連携を考慮し たフィールドを追加した。定期的に人事部 門の保有している労働者情報を使って内容 を更新して使用する。

Table.7

  社員基本情報テーブルのフィールド情報

フィールド名 タイプ 備考

__KP

標準, テキスト プライマリキー

_KF

標準, テキスト 外部キー(個人連結)

社員番号 標準, テキスト

社員名称 標準, テキスト

社員カナ名称 標準, テキスト

原籍社員区分 標準, テキスト

人事区分 標準, テキスト

役職略称 標準, テキスト

会社略称 標準, テキスト

入社年月日 標準, 日付

所属コード 標準, テキスト

所属名称 標準, テキスト

原籍所属コード 標準, テキスト

原籍所属名称 標準, テキスト

休職事由名称 標準, テキスト

休職日付 標準, テキスト

退職日付 標準, テキスト

休職区分 標準, テキスト

性別 標準, テキスト

生年月日 標準, テキスト

健康保険整理番号 標準, テキスト システム使用アドレス 標準, テキスト

__KP会社マスタ

標準, テキスト 外部キー(会社)

会社名称 標準, テキスト

事業所名称 標準, テキスト

(15)

勤怠情報

  主に長時間労働者の健康管理を実施する ために対象者を選定する参照情報としての

テーブルである(

Table.8

)。定期的(毎月)

に労務管理の担当部門から情報を取得し、

データを登録し、対象者の選定を行う。

Table.8

  勤怠情報テーブルのフィールド情報

会社マスタ

健康管理を行う、会社および事業所の基 本情報を登録するテーブルである(

Table.9

)。

基本的にデータベースの利用を開始する初 期に作成し、以降は高頻度に扱うことのな い情報である。

Table.9

  会社基本情報テーブルのフィールド情報

フィールド名 タイプ 備考

__KP

標準, テキスト プライマリキー

_KF

標準, テキスト 外部キー(個人連結)

社員番号 標準, テキスト 労働者基本情報

社員名称 標準, テキスト 労働者基本情報

所属名称 標準, テキスト 労働者基本情報

性別 標準, テキスト 労働者基本情報

生年月日 標準, テキスト 労働者基本情報

__KP会社マスタ

標準, テキスト 外部キー(会社)

会社名称 標準, テキスト

事業所名称 標準, テキスト

対象期間始 標準, 日付

対象期間終 標準, 日付

休日労働時間 標準, 数字

平日残業時間 標準, 数字

時間外合計 標準, 数字

休日日数 標準, 数字

フィールド名 タイプ 備考

̲̲KP 標準, テキスト プライマリキー

会社名称 標準, テキスト

事業所名称 標準, テキスト

郵便番号 標準, テキスト

都道府県 標準, テキスト

市町村名 標準, テキスト

番地以下 標準, テキスト

(16)

ユーザー

  健康管理を行う、ユーザーの基本情報を 登録するテーブルである(

Table.10

)。利用 申請にもとづきシステム管理者が登録およ

び管理をするテーブルであり、全ユーザー が編集することはないが、書類作成時等に 自動設定される情報として定期的に参照さ れる情報である。

Table.10

  ユーザー基本情報テーブルのフィールド情報

フィールド名 タイプ 備考

__KP 標準, テキスト プライマリキー

_KF 標準, 数字 外部キー(個人連結)

アカウント名 標準, テキスト

パスワード 標準, テキスト

権限 標準, テキスト

社員名称 標準, テキスト

職種 標準, テキスト

登録済みフラグ 標準, 数字

メールアドレス 標準, テキスト

郵便番号 標準, テキスト

住所 標準, テキスト

事業所名 標準, テキスト

TEL 標準, テキスト

FAX 標準, テキスト

内線 標準, テキスト

(17)

面談記録

  産業保健スタッフと労働者の間で実施さ れる面談やメール・電話等により聴取され た 情 報 等 を 記 録 す る テ ー ブ ル で あ る

Table.11

)。個別対応としての健康管理に

おいては、最も記録・参照される頻度の多 いテーブルである。長時間労働者の面接指 導で聴取した内容も、このテーブルに記録 される。なお、面接指導の結果報告書は、

別のテーブルに記録する。

Table.11

  面談記録テーブルのフィールド情報

フィールド名 タイプ 備考

̲̲KP 標準, テキスト プライマリキー

̲KF 標準, テキスト 外部キー(個人連結)

社員番号 標準, テキスト 労働者基本情報

社員名称 標準, テキスト 労働者基本情報

所属名称 標準, テキスト 労働者基本情報

性別 標準, テキスト 労働者基本情報

生年月日 標準, テキスト 労働者基本情報

̲̲KP会社マスタ 標準, テキスト 外部キー(会社)

会社名称 標準, テキスト 会社基本情報

事業所名称 標準, テキスト 会社基本情報

作成者 標準, テキスト

区分 標準, テキスト 対応記録の区分

記録種別 標準, テキスト 対応記録の区分

実施内容 標準, テキスト 対応記録の区分

面談日 標準, 日付 対応記録の基本情報

開始時 標準, 数字 対応記録の基本情報

開始分 標準, 数字 対応記録の基本情報

終了時 標準, 数字 対応記録の基本情報

終了分 標準, 数字 対応記録の基本情報

聴取事項 標準, テキスト SOAP(SOの部分)

アセスメント 標準, テキスト SOAP(Aの部分)

今後の方針と指導内容 標準, テキスト SOAP(Pの部分)

サマリー 標準, テキスト 記録概要

フォローの要否 標準, 数字 以後の対応予定

次回対応予定日 標準, 日付 以後の対応予定

次回対応目的 標準, テキスト 以後の対応予定

ユーザー̲̲KP 標準, テキスト 外部キー(ユーザー)

ユーザー社員名称 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザー職種 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザーメールアドレス 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザー事業所名 標準, テキスト ユーザー基本情報

(18)

文書

  個別対応の結果、産業保健スタッフが社 内外向けに発行する書類を作成するテーブ ルである(

Table.12

)。具体的には医療機関

との情報共有を目的とした紹介状、および 社内の関係者に就業上の配慮や面談結果を 報告することを目的とした産業医意見書を 設けた。

Table.12

  文書テーブルのフィールド情報

フィールド名 タイプ 備考

̲̲KP 標準, テキスト プライマリキー

̲KF 標準, テキスト 外部キー(個人連結)

社員番号 標準, テキスト 労働者基本情報

社員名称 標準, テキスト 労働者基本情報

所属名称 標準, テキスト 労働者基本情報

性別 標準, テキスト 労働者基本情報

生年月日 標準, テキスト 労働者基本情報

̲̲KP会社マスタ 標準, テキスト 外部キー(会社)

会社名称 標準, テキスト 会社基本情報

事業所名称 標準, テキスト 会社基本情報

作成者 標準, テキスト

区分 標準, テキスト 文書の区分

文書種類 標準, テキスト 文書の区分

作成日 標準, 日付 文書の基本情報

宛先 標準, テキスト

差出人 標準, テキスト

紹介̲かがみ文 標準, テキスト 紹介状(医療機関宛)

紹介̲季節 計算結果, テキスト 紹介状(医療機関宛)

紹介̲本文 標準, テキスト 紹介状(医療機関宛)

紹介̲返書日付 標準, 日付 紹介状(医療機関宛)

意見書̲提出の根拠 標準, テキスト 産業医意見書(会社宛)

意見書̲面談日 標準, テキスト 産業医意見書(会社宛)

意見書̲就業に関する意見 標準, テキスト 産業医意見書(会社宛)

意見書̲意見の理由等 標準, テキスト 産業医意見書(会社宛)

意見書̲意見の期限 標準, テキスト 産業医意見書(会社宛)

ユーザー̲̲KP 標準, テキスト 外部キー(ユーザー)

ユーザー社員名称 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザー職種 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザーメールアドレス 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザー事業所名 標準, テキスト ユーザー基本情報

(19)

添付ファイル

  健康管理の継続性を考慮したときに保管 管理しておく価値の高い情報だが電子デー タではなく、印刷物として提供される場合、

スキャンして電子化したうえでデータベー スに取り込むことになる。この時に格納さ れるテーブルである(

Table.13

)。

Table.13

  添付ファイルのフィールド情報

フィールド名 タイプ 備考

̲̲KP 標準, テキスト プライマリキー

̲KF 標準, テキスト 外部キー(個人連結)

社員番号 標準, テキスト 労働者基本情報

社員名称 標準, テキスト 労働者基本情報

所属名称 標準, テキスト 労働者基本情報

性別 標準, テキスト 労働者基本情報

生年月日 標準, テキスト 労働者基本情報

̲̲KP会社マスタ 標準, テキスト 外部キー(会社)

会社名称 標準, テキスト 会社基本情報

事業所名称 標準, テキスト 会社基本情報

作成者 標準, テキスト

作成日 標準, 日付

添付ファイル 標準, オブジェクト ファイルを格納するフィールド

ファイル名 計算結果, テキスト

メモ 標準, テキスト

ユーザー̲̲KP 標準, テキスト 外部キー(ユーザー)

ユーザー社員名称 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザー職種 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザーメールアドレス 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザー事業所名 標準, テキスト ユーザー基本情報

(20)

就業区分

  健康診断または個別対応の結果、就業上 の配慮が必要となる場合に、産業医は事業 者に意見書を発行する。その際、文書テー ブルで意見書を作成するが、就業上の配慮

の内容の変遷について記録しておくものが、

このテーブルである(

Table.14

)。管理対象 の労働者が、いつからいつまで配慮下で就 業していたのかが一望でき、新たに意見を 述べるときも参考となる情報になる。

Table.14

  就業区分テーブルのフィールド情報

健康診断

  健康診断実施機関から提供された一般健 康診断の結果を登録するテーブルである

Table.15-Table.16

)。健康診断の項目は、

法定外項目や特殊健診等を含めると極めて 膨大になるため、本研究では一般健康診断 の法定項目に限定して設計した。また、一 般健康診断と連動して運用されることの多 い特定健康診査に関する情報については、

ユーザーのニーズを考慮して追加した。

フィールド名 タイプ 備考

̲̲KP 標準, テキスト プライマリキー

̲KF 標準, テキスト 外部キー(個人連結)

社員番号 標準, テキスト 労働者基本情報

社員名称 標準, テキスト 労働者基本情報

所属名称 標準, テキスト 労働者基本情報

性別 標準, テキスト 労働者基本情報

生年月日 標準, テキスト 労働者基本情報

̲̲KP会社マスタ 標準, テキスト 外部キー(会社)

会社名称 標準, テキスト 会社基本情報

事業所名称 標準, テキスト 会社基本情報

作成日 標準, 日付

有効期限始 標準, 日付

有効期限終 標準, 日付

判定の理由 標準, テキスト

就業上の意見 標準, テキスト

ユーザー̲̲KP 標準, テキスト 外部キー(ユーザー)

ユーザー社員名称 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザー職種 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザーメールアドレス 標準, テキスト ユーザー基本情報

ユーザー事業所名 標準, テキスト ユーザー基本情報

(21)

Table.15

  健康診断テーブルのフィールド 情報①

フィールド名 タイプ 備考

̲̲KP 標準, テキスト プライマリキー

̲KF 標準, テキスト 外部キー(個人連結)

社員番号 標準, テキスト 労働者基本情報

社員名称 標準, テキスト 労働者基本情報

所属名称 標準, テキスト 労働者基本情報

性別 標準, テキスト 労働者基本情報

生年月日 標準, テキスト 労働者基本情報

年齢 標準, 数字

̲̲KP会社マスタ 標準, テキスト 外部キー(会社)

会社名称 標準, テキスト 会社基本情報

事業所名称 標準, テキスト 会社基本情報

受診日 標準, 日付 健診基本情報

年度 標準, 数字 健診基本情報

健診種別 標準, テキスト 健診基本情報

健診機関 標準, テキスト 健診基本情報

健診医 標準, テキスト 健診基本情報

産業医 標準, テキスト

産業医2 標準, テキスト

総合判定 標準, テキスト 判定

メタボリックシンドローム判定 標準, テキスト 判定

階層化レベル 標準, テキスト 判定

支援レベル 標準, テキスト 判定

就業区分 標準, テキスト 判定

備考 標準, テキスト

身長 標準, 数字 cm

体重 標準, 数字 kg

BMI 標準, 数字 kg/m^2

腹囲 標準, 数字 cm

収縮期血圧1回目 標準, 数字 mmHg

拡張期血圧1回目 標準, 数字 mmHg

収縮期血圧2回目 標準, 数字 mmHg

拡張期血圧2回目 標準, 数字 mmHg

平均血圧̲収縮期 標準, 数字 mmHg

平均血圧̲拡張期 標準, 数字 mmHg

収縮期血圧̲確定値 標準, 数字 mmHg

拡張期血圧̲確定値 標準, 数字 mmHg

裸眼視力̲右 標準, テキスト

裸眼視力̲左 標準, テキスト

矯正視力̲右 標準, テキスト

矯正視力̲左 標準, テキスト

聴力̲右̲1kHz 標準, テキスト

聴力̲左̲1kHz 標準, テキスト

聴力̲右̲4kHz 標準, テキスト

聴力̲左̲4kHz 標準, テキスト

聴力̲会話法 標準, テキスト

尿糖 標準, テキスト

尿蛋白 標準, テキスト

Fig. 1   健康診断判定までの流れの例     個別面談等    健康診断の結果に所見が認められた場合、 就業上の配慮の要否について医師の意見を 述べる必要がある。判断に必要な情報が不 足している場合、面談・電話・電子メール・ 書類といった方法で対象となった労働者か ら直接情報を収集することになる。また、 就業上の配慮に関する医師の意見には至ら ない健康状態であっても、通院治療や生活 習慣病の予防を目的とした保健指導を実施 する場合も産業保健スタッフの個別対応の 対象となる。さらに、健康診断の結果
Fig. 2   個別対応の流れの例   個別対応に付随した書類作成    個別対応を実施した後は、対応の記録を 残すだけでなく、対応に付随する書類を発 行することもある。例えば、医療機関への 連携を目的とした紹介状や診療情報提供依頼書であったり、事業者・上司等の企業側の関係者に対して発行される産業医意見書や面談結果報告書等が含まれる(Fig.3)。 Fig

参照

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